食欲魔人日記 07年06月 第2週
6月11日 月曜日
塊肉をただ焼いただけなのに、すごーく美味しい
「BAGEL&BAGEL」のプレーンマフィン
アイスカフェオレ

昨夜の残ったパスタがスープボウルに1杯。イングリッシュマフィンが1個。週末に「BAGEL&BAGEL」で買ってきた、甘いマフィンが1個。
「……なんか、バラバラ……」
と思いつつ、朝御飯として出てきた候補はそんな感じのものだったので、「好き勝手感」に満ちあふれた食卓になってしまった。パスタは当然息子、甘いマフィンが私、イングリッシュマフィンがだんな、というところかなと、イングリッシュマフィン用に卵を焼き始める。いつもどおりベーコンエッグにしようかと思ったのだけれど、
「ソーセージ、ある?」
とだんなに問われ、そちらのが良いのかなーと今日はソーセージエッグにした。縦割りにしたソーセージを軽く炒めて、その上にかぶせる形で目玉焼きを作る。

で、私の分はプレーンタイプのマフィン。甘いタイプのマフィンというのは自覚していたけれど、想像以上に甘かった。多分、砂糖ではなく蜂蜜を使ったのだろう、濃厚な舌にまとわりつく甘さがこれでもかと襲ってきて、「……あま……」と心中ちょっとげんなりしつつ、でっかいサイズのマフィンを囓る。マフィン、甘さは控えめの、ちょっとパサパサしているくらいの方が私は好きだな。

枝豆
ミックスリーフのサラダ
塩豚のスキレット焼き じゃがいもとにんにく
大根と油揚げの味噌汁
羽釜御飯
ビール(ヱビス ザ・ホップ)

ローストポークにしたいなと買ってきた、大きな塊の豚肩ロース肉。焼いて、薄切りにして、ローストビーフを良くそうして我が家で食べているように、生野菜をあれこれ巻いてにんにく醤油だれとか葱油(刻んだ長ねぎにひたひたに胡麻油をかけたもの)を添えたりして食べようかなというのが当初の予定。でも、よくよく見るとあまり厚さのある肉じゃないのだった。薄切りにして巻いて……という風には、いまひとつ似合わない。

「じゃあ、単に焼くかね、ガツンとね」
野菜は野菜で、別盛りにしてミックスリーフとスプラウト、きゅうりとにんじん、パプリカなどを用意する。サラダみたいにドレッシングをつけても、マヨネーズをつけてスティック野菜のようにして食べても良いように適当に盛っておいて、肉の方は午前中からたっぷりめの塩とおろしにんにくを全面に揉みこんでおいていたのをスキレットでこんがりと。

野菜を巻いて食べるほどの厚みがないとはいえ、それでもたっぷり3cmほどの厚さのある肉だから、中弱火のスキレットで、蓋もきっちりして10分ほどかけてじっくり焼いていく。どうせ蒸し焼きにするならと、皮つきのじゃがいもを適当に4つ割りほどにしたものと、皮つきのにんにく1/2株分もスキレットに入れた。じわじわと焼き上がっていく肉の面倒をみつつ、御飯と味噌汁、枝豆も準備。だんなが帰ってくる10分ほど前には焼き上がるように計算しておいて、あとは火を消したスキレットの余熱の中で肉を休ませてみた。

肉を焼いたのは半ば自己流で、「そういえばじゃがいもとか入れても良いんだっけ?」とその場で思いついたものを適当にやっただけだったのだけれど、それでもこれまで目にしてきていたレシピなどがちゃんと記憶に残っていたようで、焼き上がりは上々。赤くもなく、かといって焼きすぎというほどでもない肉汁たっぷりの出来上がりだった。適当に厚切りにして更に並べ、ガッツリとした肉料理の夕御飯。

塊肉をただ焼いただけなのになんでこんなに美味しいんだろってくらいに、今回のローストポークは美味しかった。表面に強めにまぶした塩の加減が良かったようで、噛み締めると程良い塩気が口に広がる。塊肉独特の、ふくふくとした柔らかい肉の食感を楽しみつつ、息子もけっこうな勢いで箸を肉に伸ばしていた。

うん、塊肉ローストは美味しいし、楽しいな。また手頃な肉をみつけたらやってみよう。

6月12日 火曜日
ゲソ。酒に合いますよ。
「サンジェルマン」の
 よもぎパン
麦茶

だんな、まだまだ体調が悪いらしい。職場の人にまで「具合悪かったら無理するなー」と言われてしまうほどだったようで、喉が痛い、喉が痛いとかなりつらそう。気管支が弱いのは今に始まったことじゃないし、ちゃんと病院で診てもらった方が良いよと今日はお休みすることにした模様。朝起きるのもつらいみたいで、息子と一緒に朝御飯を済ませた。

と、そこまでの不調と知らなかった私が、昨夜「何か朝御飯になりそうなものを買ってきてください」とだんなにお願いして帰り道に買ってきてもらったのが、パン屋さんの「見切り品お買い得袋」。息子の好物のメロンパンが入ってたのがあったから買ってきたよと渡された袋の中にはメロンパン(これは息子用)と、カレーパン(ま、だんな用かな)、あとはレーズンパンとかミルクパン、あとは異色な風合いの「よもぎパン」??

蒸しパン様の生地は疑いようがないほどの「よもぎ色」をしていて、表面には白や緑の甘く煮た豆がたっぷりトッピングされている。普通じゃ多分買わないだろうそのパンが気になったので、私の朝御飯はそれにすることにした。

「……すっごい、よもぎ味……」
そうそう、よもぎってこんな味だったよ、と、そういえばよもぎ餅とかも久しく口にしてなかったなと何年ぶりじゃないかと思われるよもぎの味を噛み締める。独特の渋いような甘いような苦いような味が良い感じ。甘い豆が良く似合っていた。

「CoCo壱番屋」の
 ロースカツカレー
 シーザーサラダ
サンペレグリノ

午前中にお医者に罹ってきただんな、「昼はカレーかなー」とか言っている。今日の息子の給食はカレーなのだそうで、"カレー心"がだんなの元に訪れてしまったのであるらしい。
「おゆきさんは?カレー心、来てない?」
「ん、けっこう来てるかも……こないだ食べなかったしね」
週末、ココイチの宅配を頼もうかという話になったのだけれど、待ち時間が1時間以上かかりそうだからと諦めたのだった。その頃から、私の背後には"カレー心"がつかず離れず、ふらふらしている。給食のカレー、きっと美味しいんだろうなぁ。

「……で、カレー食べますか、具合悪いのに」
「具合が悪いからこそ、カレーですよ」
「そういうもんですか」
ならば、と、ネットでメニューを確認しつつ、「やっぱフライかねぇ」「フライでしょ、しのごの言ってないでカツでしょ、トンカツ……」と、2人してカツトッピングという重々しい選択に。野菜が食べたいけど、茄子トッピングとかほうれん草トッピングという感じじゃないのよねと、シーザーサラダをつけてもらった。

カレーが恋しくなると、最近すぐココイチに頼っちゃうよね、だから家カレー作る頻度が落ちちゃってさ……なんて話をしながら、それでも実はけっこう好きなココイチカレー。
「チキンカツカレー……むね肉使ってるのか……」
ももが好きなんだけどな、と呟いた私に
「いさぎよく豚にしなさい、トンカツに」
と答えただんなは、フライドチキンを乗せたカレーをもりもり食べていた。しかも大盛。あっぱれだ。

ギョニソー・スティックきゅうり
ビンチョウマグロ
ゲソのにんにく醤油焼き with スプラウト
大根と油揚げの味噌汁
羽釜御飯
ビール(ヱビス ザ・ホップ)
焼酎ロック(一刻者)

ついカレー心に負けてしまってカレーを食べてしまった昼御飯、夕飯はさっぱりしたのが良いなとスーパーに買い物に行き、本日特売価格だったビンチョウマグロのサクを買ってきた。少々スジっぽい感じの赤身だったので、刺身のようにではなくぶつ切りに細かく切って、御飯に乗せて食べられるようにと準備する。茹でられて売られていたゲソも手頃な価格だったので、それも買ってきた。

「ゲソ……どうする?刻み葱と醤油で和えて、上から煙が出るほどあっためた胡麻油かけて食べるってのも美味しそうだけど」
「んー……」
やっぱり基本に立ち返るかね、一番食べたい調理法で……と話し合い、結局ゲソはバターとにんにくで炒めて醤油で味つけたものにした。あと、最近やたらとハマッている魚肉ソーセージとか、キュウリとか。

「なんかさぁ……今月の私は、占い師に"前世はカッパです"って言われても絶対納得しそうだよ」
「そんなにきゅうりがお好きだ、と」
「うん、そんなにも美味しい。きゅうりが……なんでだろ?」
なぜかここ最近、猛烈にきゅうりが恋しい。きゅうりが食べたい。酢の物とか漬物とかじゃダメだ、生のやつを適当に縦に割って、味噌とかマヨネーズとかつけてパリパリポリポリ食べるのがたまらない。

折しも今日は、午前中にお義母さんが「野菜食べる〜?」と小山のようなきゅうりとトマト、知人のオランダ土産なのだという大きなソーセージと燻製鴨肉などなどをお裾分けしに来てくれたところ。
「わ!嬉しいです。我が家ていうか私、今空前のきゅうりブームで」
と喜んだら、大笑いしながら「もっときゅうり、要る?」と言ってくれた。その時点で手渡されたのが8本以上。いやいやこれで充分です、生のままポリポリ食べるのが好きなんで、新鮮じゃなくなると悲しいし、と答えたら、「キムチにしても美味しいわよー、こんどキムチに加工したのをお裾分けするわねー」と。キムチも美味しいだろうなぁ。

で、今日のメインディッシュはマグロのはずで、わさび醤油をつけながらパクパク美味しく食べたのだけれど、それ以上に実は美味しかったのがイカゲソ。にんにく風味のバター醤油焼きのゲソは、ビールにも焼酎ロックにも素晴らしく似合って大変に危険だった。

6月13日 水曜日
ばばーん、どどーん、といった風の10周年祝料理……でかかった……
「サンジェルマン」のチョコブレッド
自家製苺ジュース
ヨーグルト

ものすごい安値で買ってきた苺が1パック。あまり鮮度は良くない感じで、ジュースに加工してしまうことにした。
「ミルク入りのと、ヨーグルト入りのと、そういうの入れないのと、どの苺ジュースが良いよ?」
と息子に聞けば、「苺だけの!」だそうで、ふーん牛乳要らないのかーと思いつつ苺ジュースを作った。氷と一緒に苺の果肉をミキサーにかけ、砂糖を少々。かなり濃厚めなスムージー状ののものになってしまったので、少し水も加えて飲みやすい濃度に調えた。

だんなが買ってきてくれたチョコブレッドを適当にスライスして、それを囓りつつ苺ジュースの朝御飯。サンジェルマンのチョコブレッドは、チョコの苦みが少し強めで好きな味だ。

ほうれん草のソテー、にんじんのグラッセ、マッシュポテト
サーロインステーキ
冷たいコーンスープ
羽釜御飯
スパークリングワイン(green point)

「ドゥリエール」のミルクレープ
アイスカフェオレ

今日は私とだんなの10回目の結婚記念日。「錫婚式」なのだそうで、
「……錫製のちろりでも買っておくべきだったか?」
とちらりと思いつつ、でも我が家で日本酒を燗つけて飲むこともないな(たいてい冷やで飲んでる)と思い直す。とりあえず今日はステーキということで話がまとまっていたので、スパークリングワインを1本冷蔵庫に入れておいた。

ジムに行ったついでに、お肉屋さんでステーキ肉のお買い物。ショーケースに並べられていた「1枚980円」のステーキ肉は、100g500円ほどの肉だったから1枚200g弱というサイズで、「これじゃ小さい……」と売り場に立つおっちゃんを見上げる。重量はともかく、その薄さじゃ「ステーキ」じゃなく「焼き肉」という感じ。ある程度の厚みがあって、いかにもステーキな厚みを感じられる肉が食べたかった。

「この、同じ肉、もっとでっかく切って欲しいんですけど……できますか?」
グラム売りで、お好きなサイズでお切りしますよー、と快諾いただけたので
「じゃあ400gくらいのと300gくらいのを1枚ずつ……いや、厚さが違うと焼くのが難しくなるか……400gの同じサイズで2枚ください」
と注文。私の分の肉は息子と分け合えば良いやと思ったのだけれど、「いやいや、最近息子も大変に食べるようになっていたっけ」と、別に1枚980円の薄めのステーキ肉も追加してもらった。買い物籠の中、肉だらけ。豪州産の赤身と国産サーロインの選択でかなり悩んだのだけれど、どうせだったら国産かなと、適度に赤身な感じの国産牛を切ってもらった。

「ステーキは俺が焼くよー」とだんなが言ってくれていたので、私はその他諸々のものを用意して帰宅を待つ。おろしにんにくを加えたクリーミーなタイプのマッシュポテトと、にんじんのグラッセ、ほうれん草の塩バター炒め。本当は「すごくアメリカンな感じに、コーンサラダと大豆煮たのとセロリ風味のコールスローサラダでどうだ?」とも思ったのだけれど、それではそのまんまステーキハウス「OUTBACK」のディナーになってしまいそうなので洋食屋さん風のごく普通な感じの付け合わせにした。ほうれん草の上にはベーコンビッツを散らし、マッシュポテトの上には刻み万能葱と市販のフライドガーリックをトッピング。

「はい、これ、ケーキ」
普通のケーキ3つ、にしてはやけに重量感のある箱を持ってだんなが帰宅し、慌ただしく一気にステーキ3枚を焼き上げてくれた。いつものとおり、にんにく醤油味のステーキで、白い御飯に良く似合う。盛りつけてくれたステーキはびっくりするほど巨大で、スライスにんにくがどっさり乗っていた。いや、買ってきたのは私だけど、400gの肉は巨大だ。いかにもな厚みのある肉ですごく嬉しいけど、でもでっかい……とせっせとフォークとナイフを動かした。

「こうすると、もしかしてすっごく美味しい?」
と、息子は早々に一口大に切った肉を御飯にのせて「ステーキ丼」にして食べ始め、冷たいコーンスープも主に息子に喜ばれていた模様。私は御飯とスープはほとんどそっちのけで肉、ワイン、野菜、ワイン、肉、ワイン、肉、肉、ワイン……と大皿とグラスにばかりに手が向いてしまった。外食した時に知った「green point」というスパークリングワインは、手頃な価格のオーストラリア産のもの。フルーティーだけれど甘ったるくなく、カラッと軽い爽やかな味で、何本かまとめ買いしたのが台所の隅に並んでいる。いつのまにか1本空にしてしまい、私の皿の肉も綺麗になくなっていた。

「記念日だし、2個食べても、続きは明日にしてもいいし?」
とだんなが買ってきてくれたのは、「ドゥリエール」のミルクレープと、フルーツが大量に乗った季節のプリン。ケーキの箱にしてはやけに重かったのはプリンが3つも入っているからだった。さすがにケーキとプリン両方は無理だねと、今日はミルクレープをデザートにして、もう大変に腹一杯。10年の重みを感じる夕御飯だった。……来年は350gくらいでいいや(←でも350gは食べる気でいるらしい)。

6月14日 木曜日
茹で豚あーんど卵炒め
ミニマグロ丼
冷茶

食パンを買ってはあったのだけれど、
「ピザトーストって気分でもなし、バタートーストもチーズトーストもなんか違う……」
さすがに昨夜は肉を食べ過ぎた、と、ベッドでごろごろしながら考えて「あ、マグロ残ってたじゃん、少しだけど」と思い出した。で、今朝はマグロ丼ミニサイズ。マグロの量の少なさは、葱とか海苔とかでカバーしていただくことにする。

ちょっとばかりスジっぽかったビンチョウマグロをぶつ切りにしたものを各自小どんぶりによそった御飯の上に盛りつけて、刻み海苔と刻み葱とわさび醤油。味噌汁も別に用意しなくて良いかと、冷茶だけ準備した。

「あー……やっぱダメだ。昨日食べ過ぎ。今日の夜は"ザ・豆腐!"とか、そんな感じ……」
「そう?俺は、全然」
昨夜、息子が「さすがに食べきれない」と残したステーキ肉までしっかり平らげ、更に残った肉汁(&バターにんにく醤油ソース)を「これが旨いんじゃん」と御飯入れて楽しそうにかっこんでいただんな。「今晩豚の生姜焼きでも、もう全然かまわない」という表情で、ちょっと私は負けたと思った。勝ちたくも……ないけど。

「ところで私、筋肉痛です。……いたわってください」
昨日少々きつめに運動してきたので、体中が筋肉痛。朝食後、イモムシのようにベッドの上でのたうち回っていたら、「ンマー、おゆきさん大変ネー、可哀想ネー」と人の肩やら背中やらをさすっていただんなが
「ヤァ!大変だネ!ボクはミッキーマウスだヨ!」
と声を2オクターブくらい高くし始めた。いや、ミッキーマウスに癒して貰わなくても良いんで……。普通で良いんで……。

スティックきゅうり
ニラとトマトの卵炒め
茹でキャベツと茹で豚のおろし和え
息子特製 具沢山味噌汁
羽釜御飯
ビール(アサヒ スーパードライ)

昨日はあまりに大量の肉を喰ったもんで(しかも付け合わせとか全体的に油っこかったもんで)「今日は、さっぱり、さっぱり」と心がけてみる。といっても、冷蔵庫に薄切り肉の買い置きがあるので、それから食べてしまいたいところ。

「冷しゃぶみたいな……んで、野菜いっぱい喰えるような?」
と考えてレシピを探し、おろし和えにすることにした。大根おろしに胡麻油を少量混ぜるあたり、多分きっとケンタロウさんのレシピではないかなと思う。

キャベツ茹でて、薄切り豚肉も茹でて、「冷水にさらした方が良いのかしら」と思いつつ、夕方から降ってきた雨で気温が下がる一方なので温かいまま皿に盛りつける。そこに、大根おろしとおろし生姜、胡麻油と醤油をあらかじめ混ぜておいたものを全体に和えてできあがり……という簡単な料理だった。大根おろしを和えてしまったら息子が辛くてつらい思いをするかなと、大根おろしは別盛にしておいて息子にはポン酢を添えてやることに。

あとは、ありもののニラをなんとかしてしまおうと、トマトと卵と一緒に炒めてしまうことにした。和食の料理人さんが「お弁当おかずに」と雑誌に掲載していたレシピで、いつか作ってみようと思っていたもの。本当は卵2個に対しニラが3本、トマトが小さめの1/2個という割合なのだけれど、そこを無理矢理卵3個にニラ1束、トマト大きめの1/2個に変えてみた。外見は卵焼きというよりニラ炒めだ。

卵2個に対し、だし50ccもしくは牛乳50ccを入れよとある。更に薄口醤油小さじ2、砂糖大さじ1を加えよとあって、
「わかるような……味がいまいち想像できないような……」
と思いつつ、本当は卵焼きのように成形するのだろうそれを、ざっくりと大雑把な炒め物にしてしまった。トマトの炒め物は、私の実家でも登場することは一度もなかったし、だから私自身馴染みのないものだけれど、中華料理(台湾料理?)では卵とトマトを炒めるのを良く見かける。ニラと卵は良く似合う、トマトと卵が似合うのも知ってる、でもニラとトマトと卵ってどうよ、と思いつつ作ってみたのだけれど、案外美味しくできあがった。お弁当おかずにするならともかく、砂糖はそんなに必要なかったかもしれない。

で、夕飯、素晴らしかったのが息子の活躍。
「さーて、夕御飯の準備をするかなっ!」
と、私が立ち上がるよりも早く、なぜか息子が米の計量を始めている。手伝ってくれるの?と台所に行けば、
「次は、味噌汁作る」
とやる気に満ちあふれている様子。それじゃあおまかせしましょうと、横からアドバイスしつつ、息子に最初から最後まで味噌汁を作ってもらった。

「……具は、何入れるの?」
「あぶらげ!」
「……即答かい。うん、あぶらげあります。あとは?」
「にんじん!」
「……そう来たかー」

油揚げと人参の味噌汁というのもちょっとシュールで楽しいなと思っていたのだけれど、引き続き冷蔵庫の中身を眺めていた息子は
「あと……大根も入れるでしょ、あと豆腐もいるよね?」
と4種類の材料を並べるに至った。大根と人参、豆腐、油揚げの味噌汁だったら、けんちん汁風でとても良い感じの組み合わせだ。

一応、横から「大根と人参はこう切ってこう切るとみそ汁っぽいよ、"銀杏切り"と言います」などと控えめに指導はしてみたのだけれど、
「んー、わかったー」
と包丁をふるう息子は前半かろうじて銀杏切り、後半めんどくさくなって乱切り、という感じ。カレーに入れるんじゃないんだから、という人参の巨大なかけらを鍋にぶちこもうとしていたので、「それは……さすがにでかすぎると思いませんか?」とリテイク出しつつ、でも無事に具の投入も味噌溶きも完了した。「味噌溶くだけじゃダメなんだよ?ちゃんと最初にだしとっておくと、美味しくなるよ」と昆布と鰹節でのだしの取り方も教えてみた。

かくして出来上がった味噌汁は堂々たる出来映えで、素晴らしく具沢山。
「1人分の味噌汁に入れる味噌は梅干し1個大って言ってね……って、うちじゃ梅干し食べないからわからないか」
「??」
「んーと、だからー、そう、でっかい苺1つ分とか、プチシュークリーム1個分って感じ?1人分の味噌の量がね」
わかる?だから今日の味噌汁は4人分くらいあるからこのくらいの味噌溶くわけよ……と教えつつ溶いた味噌の濃度もちょうど良く、どうだ!と胸張りながら味噌汁を啜った息子はきっちりお代わりして鍋を空にしてくれたのだった。

おかずは簡単なものだったけれど、具沢山味噌汁のおかげで何だか華やかな夕御飯。

6月15日 金曜日
「玉ねぎが食べたい」という理由で選んだハンバーグ
海苔バタートースト
アイスカフェオレ

食パンあるけど、ピザトースト?……って感じじゃないよねぇ……眠い、眠いよともそもそ起き出して、結局今朝は定番の「海苔バタートースト」ということになった。卵を焼く気力もなく、フルーツは口にしたかったけどいただきもののメロンはまだちょっと熟してない感じ……と、全体的にグダグダな感じの金曜日の朝。トーストとアイスカフェオレだけで簡単に終わらせてしまった。

バタートースト焼いて、焼き上がりに焼き海苔1枚ぺろっと乗せただけのものが「海苔バタートースト」。
焼き海苔の代わりに「ごはんですよ」もイケるという話を聞いたことがあるけれど、まだ勇気がなくて試したことがない。海苔がバターとトーストの熱を吸ってしなっと柔らかくなったのが妙に美味しいトーストなのだった。なかなか海苔が噛みきれないのが難点ではあるのだけれども。

「デニーズ」にて
 8種野菜の冷たいトマトスープ \350
 ごろん玉ねぎのデミグラスハンバーグ \580
 トースト
 焼きチーズケーキ ブルーベリーソース \350
 ドリンクバー(アイスティー、ダージリンティーなど)

だんなは本日飲み会なのだそうで、「じゃあ、今日は外食かな?」と息子と相談。そういえば、友人と「御飯食べよう!」と約束していて長らく御無沙汰していたなと連絡してみることにした。友人の娘さんは、息子の数少ない「ゲーム友達」の一人なので、「今日、会えることになったよ」と告げるとうきうきとニンテンドーDSやWiiリモコンの用意をしていた。

子供たちは「とにかく遊びたい」という感じだったので、では夕飯はささっと食べられるところにしましょうかと夕方待ち合わせてファミレスに。久しぶりのデニーズ、しかも今日入ったところは初めて見る形態のデニーズで、ソフトドリンクは飲み放題だけれど、お店の人がテーブルまで持ってきてくれる。今日は開催されていなかったけれど、平日の夜にはピアノの生演奏もあって、チャージなしでお客のリクエストに応えてくれるそう。フードメニューについては、デニーズの公式サイトに表示されているものと同じような感じだった。

「けっこうね、一皿の分量が少なめなんですよー」
と友人が教えてくれたので、それじゃあとハンバーグにスープとパンをつけてもらうことに。「ごろん玉ねぎ」の文字に惹かれて選んだのは「ごろん玉ねぎのデミグラスハンバーグ」なるもので、小さめサイズハンバーグに目玉焼きと大きな玉ねぎがトッピングされたもの。ドミグラスソースがたっぷりだなーと思いながら、パンにこてこてつけて食べた。

「盛りが軽い」はメインディッシュに限ったものではないようで、オムライスが食べたいとそれを注文して軽々と平らげた息子が
「もひとつ、食べていい?ミートソースのスパゲティ……」
と言ってそれもぺろりと楽勝で平らげてしまったほど。確かにスパゲティも、レストランでメインディッシュの前に出されるくらいの軽めのサイズだった。その分値段もそれなりにお手頃で、あれこれ取ってあれこれ食べてね、というスタイルにしているらしい。

食後は友人宅にお邪魔して、子供たちは一緒にゲームに興じ、大人たちもおしゃべりしたり、だらだらしたり。友人は数少ない「クラゲ、綺麗だよね、深海魚も素敵よね」の私の趣味に賛同してくれている人で、
「今度スカパーでこんなのやるんです、超楽しみで」
という話をふったところ、

「そうそうディープブルー、良かったけど、物足りなかったよね」
「そうなんですよ、クジラとかペンギンとかアザラシあたり、可愛いけど別にいらないって感じ」
「ディープブルーってんだから、海の中ばっかりにして欲しいよねぇ」
「深海魚とかクラゲをこれでもかって舐めるように流して欲しかった……」
「チョウチンアンコウとか、あんなに鮮明に画面に出てきたの初めてじゃんってくらいだったのに」
「チョウチンアンコウとか、ひたすら15分くらい追いかけてくれたら超幸せだったのにねぇ」
「そうそう、深海の火口付近の、これでもかって白いエビやカニの大群がいるところとかね」

ほう……とため息つきつつ、チョウチンアンコウチョウチンアンコウ言ってうっとりしている私たちのニーズは多分限りなく低いのだろうなと自覚しつつ、そんな話で盛り上がっていた。

すっかり長いことお邪魔してしまって、でも「まだ帰りたくない」「もっと遊びたい」「今度はいつ遊べる?」と子供たちは名残惜しそう。また遊ぼうね。

6月16日 土曜日
このチャーハンが、んまいぃぃぃ〜のです。
コーンパン
アイスカフェオレ

7時頃に一度目を覚ましたのに、ぐだぐだと朝寝を続けてしまって目覚めると9時過ぎ。今日はデーゲームの野球観戦だったよねと起きあがり、
「出かけるの、11時頃って言ってたよね?」
さて朝御飯はどうしましょう、と居間に座りこんだ。
球場に向かう前に駅前の吉野家で軽く牛丼でも食べて行けば良いか、なんて言ってたから、しっかりした朝御飯を今摂ってしまうのもなぁ……と、昨日友人がお裾分けしてくれた「コストコ」のコーンパンを1人1個ずつ、冷たいカフェオレと共に。

「うちの子はこのコーンパン、あんまり好きじゃなかったみたいで」
と友人が分けてくれた、我が家では皆お気に入りのコーンパン。コーングリッツの独特のシャラシャラした食感とかちょっと粉っぽい生地とかが、確かに普通のパンとは違っていて苦手な人は苦手なのかもしれない。朝食にすごく似合って、「お、コーンパンだ」「コーンパンだ」と我が家では大人気。

「吉野家」で
 牛丼(並)・半熟玉子

球場で
 ねぎとろ巻き・サラダ巻き
 焼き鳥(ねぎま・皮・つくね)
 生ビール・レモンハイ

で、メガホンやら応援ユニフォームやらを詰めた荷物を持って交流戦開催地の千葉マリンスタジアムに。今日は千葉ロッテvs阪神タイガースで、千葉ロッテは地元ということもあって少なからず思い入れがあるチーム。観客を大事にしているなという球団の姿勢も好ましいし、広々とした球場もとても好き。対阪神というカードでさえなければ普通に応援しているチームだけに、「でも今日は負けていただきます」と鼻息荒く乗り込んだ。

昨年頃から「奥ちゃんも、一緒に行く?行って一緒に応援する?」とだんなが誘ってくれて、ずいぶん野球観戦に行くようになった。選手全員の応援歌も覚えて、「22番の背番号は藤川球児ね」「あの腕が赤い人は赤星というのね」とかわかり始め、普通に「六甲おろし」の3番までの歌詞が歌えるようになると……多分端から見たら私は立派な阪神ファンなのだろう。今日も「……あれ、どっから見てもストライクじゃん」と、ボールに判定された球を見てぼそりと呟いたら
「ストライクとボールの判定言い出したら、君も相当はまってきたね、って証拠だよ」
とだんなに突っ込まれた。わかってくると野球観戦も楽しい。他人様がボール打ったりボール蹴ったりしている様を見て何を必死に応援しなきゃいけないんだろうと思っていたのだけれど、スポーツ観戦は楽しいものであるらしいと最近やっとわかってきた。いや、でも今のあれはストライクでしょ。(←ハマッてる)

球場に向かう前に何か腹に入れないとねと寄った吉野家で、並盛り牛丼卵入り。バス待ちしている間にだんながささっと駅ビルの総菜屋で買ってきてくれた小さなお寿司パックと焼き鳥持って球場に向かった。梅雨入りしたはずなのに、今日は素晴らしい天気かつ素敵な気温。三塁側内野席は最初から最後までひなたぼっこが満喫できる席で、日焼け止めを塗っていったにも関わらず腕も顔も真っ赤に焼けた。真っ赤になって応援した甲斐のあった、阪神ファンにとってはすばらしい試合だった。

1回表、ツーアウトからのソロホームランでめでたく先制したは良いものの、それからは「なんでそんなに二塁打を大安売りしますか」というほどに打たれ打たれて2対7。8回裏が終わった段階で5点差になっていて、
「9回表で6点取って勝つって……無理っぽいよね」
「……帰る?」
「いや、奇跡が起こるかもしれないし?」
顔も腕も日焼けで痛いんだけどねぇと苦笑いしながらチューハイのお代わりを売店に買いに行きつつの観戦。

そんな9回表で、9点取って阪神が勝ってしまった。4番打者金本のヒットに始まって、桜井のタイムリーで2点、エラーで1点、狩野のタイムリーで1点、赤星で1点、金本で2点、鳥谷で1点、桜井で1点。
「ぎゃああ、これで打ったら同点じゃん!」
「どっしぇー、同点になったよ!」
「うわぁ、更に打ったよ!」
「なんじゃこりゃあー」
と、応援席はチャンスだわっしょいだ万歳だ六甲おろしだと大変なことになって、今日は絶対見られないと思っていた抑えの守護神藤川球児の登場で大盛り上がりの中試合が終了した。ものすごいカタルシスを味わったけれど、でももうちょっと心臓に優しい試合の方が嬉しかったかな、というか。

「太閤園」にて
 餃子
 茄子野菜炒め定食
 ビール

球場から海浜幕張の駅まで歩き、ついでにカルフールでお買い物してから地元駅に帰宅。そんなに歩いたりしたわけじゃない一日だったけれど、泥のように疲れ果てた。夕飯、かるーく冷やし中華にでもしようか、と材料も買ってきたのだけれど、地元駅に着いた途端に
「おゆきさん。今、太閤園の看板が出ていたのが、見えた」
と、だんな。

我が町の、愛して止まない中華定食屋さん「太閤園」(たいこうえん)。先日(何週間か前)にふらりと通りかかったら「しばらく休業します」的な貼り紙があってびっくりしたのだった。おっちゃん一人の腕にかかっているお店で、以前にも夏頃に休業したことがある。おっちゃん病気かな、おっちゃん大丈夫かな、復活すると良いなと思いつつ、でも昼に通りかかっても夜に通りかかってもタイミングが悪いのか営業しているのを見たことがなくて、「しばらく休みかな」と思っていた。その看板が、出ていたと。看板、光っていたと。

「マジで?」
「うん、看板出てたよ。確認する?」
「するする」
と、看板を確認してから帰ることに。本当に、看板には煌々と明かりが灯り、ぎりぎり席も空いている感じだった。
「うわ!ほんとにやってた!」
「……寄る?」
「……食べて帰っちゃう?」
食べちゃう食べちゃう?と、そのまま明かりに引き寄せられる虫のように入店。「しばらくお休みしてました?」と聞いたら、「10日くらいねー」とお店のおばちゃんが教えてくれた。

「僕、醤油ラーメン!」
「やっぱりここはCOGだろう。チャーハン(C)大盛り(O)ウィズ餃子(G)……」
「久しぶりだしねえ、やっぱり茄子野菜は外せないよ」
外せないよ外せないよで結局いつもの定番メニューばかりを注文し、適当に皆で分け合いつつ食べた。チャーハンも炒め物も、いつもの味で本当に何より。相変わらずどれもこれもが美味しかった。焼きたての餃子も超美味しかった。

チャーハンは、葱と卵、自家製チャーシューと、赤く細かく入るのは海老ではなくて「ナルト」。ただそれだけの具なのだけれど、一粒一粒がパラッと細かな御飯にまんべんなく薄い油がの膜が張られているような、10分経っても全然冷める気配のないような、アツアツのハフハフのチャーハンだった。「私の炒め物、たくさん食べていいからね」と茄子野菜炒めの皿を押しやりつつ、チャーハンもたっぷりいただいてしまったのだった。

6月17日 日曜日
もやしがねー、なんともねー
ガーリックトースト
アイスカフェオレ

「お得なセットがあったよ」
と、昨日の夕方カルフール内をぷらぷらしていた時に、だんながカートに入れた大きな袋。色々な種類のパンがセットになったもので、中にはガーリックトーストや丸い形のフランスパン生地のもの、バターロール風のもの、ミニサイズのクロワッサンなどなどが詰まっていた。その袋の中から適当に取り出しつつ、朝御飯。今ひとつ空腹感もなかったので、だんなと2人でガーリックトーストを半分こして食べた。

これから1時間ほどで出かけなければいけないというのに、口にしたガーリックトーストは、かなりにんにく臭強めなもの。「うわー、どっから食べてもガーリックだー」というほどのガーリックたっぷり、バターたっぷりな感のあるフランスパン生地のパンをもしゃもしゃと食べた。
今日の午前中は息子の音楽教室。来週発表会を控えているので、ここ1ヶ月ほどは何かと大変なことになっている。

中華つけ麺(胡麻だれ)
茹で鶏と刻みきゅうり
アイスウーロン茶

発表会用の集中レッスンを終え、帰宅するとちょうどお昼時。本当は昨日の夜に食べる予定で買ってきた、つけ麺を食べてしまうことにした。鶏を茹でて一口大に切ったものと、細切りにしたきゅうりを添えて、あとは冷たい麺に冷たい漬け汁。市販の、よくある感じの胡麻だれつけ麺だったけれど、キーンと氷水に浸けて冷やした麺はとても美味しかった。胡麻だれに茹でた鶏肉やきゅうりが素晴らしく良く似合う。

おうちで焼肉
 牛カルビ・ラム
 もやし・ニラ・キャベツ
 あがりラーメン
ホッピー
枇杷

地元の肉屋さんではあまり扱いがないのだけれど、デパ地下の肉屋さんなどでは普通に見かけるようになった、ラム肉。
カルフールでは、焼肉用の厚切りラムも扱いがあって、手頃な価格というのもとても嬉しい。昨日も
「ラムチョップは高い……焼肉用は安い……」
「買えば?ジンギスカンしようよ」
と、買ってきたのだった。近所のスーパーでも、冷凍の円柱型になった薄切りラム肉は扱いがあるのだけれど、どうせ焼くならちょっと厚めのラム肉臭ぷんぷんなものの方が好みだ。今日は焼肉というよりジンギスカンって感じでね、と、一応牛カルビも少しだけ買ってきたものの、もやし2袋とニラ1束、キャベツ1/4玉ほどを準備して、ジンギスカンらしいジンギスカンに。残念ながら専用の鍋は持っていないので、平らなホットプレートで普通に焼く。

「あ、しまった……ベルたれ、あんまりないよ?」
「うわ、そりゃヤバいじゃん」
「別のメーカーのなら、多少残ってるけど」
「やっぱりベルたれが良いんだよなあ……」

だんなに言わせると、ジンギスカンのたれは、ベル食品最強なのだそうで、それが残り少なかったのは少々不満が残るものだったらしい。でも、肉旨いよ、野菜もたっぷりで嬉しいよ、と、おおいに焼いておおいに食べた。普通に茄子やかぼちゃと一緒に牛肉メインで焼肉するより、ジンギスカンの方が山盛りのもやしやニラをわしわしと食べられるので健康的な気がしないでもない。実際、今日の肉の量は全部合わせて500gほどだったにも関わらず、ものすごく満足できた。この、ラムの脂吸ったもやしが最高なのよね、牛だとこういう感じにはならないのよね、と、もやしがすごい勢いで減っていく。ホッピーも似合います。最高です。

でも、僕は牛肉の方が好きだなあ……と、一人淡々と牛肉を食べ続けて"あがりラーメン"も平らげた息子が居間に去った後は、だんなと今日もくだらない話をしながら飲み食いの続きを。(以下、果てしなくどうでもいい飲み話)

「たれ、もっと要る?」
「"異議なき時は沈黙をもって答えよ"って感じで、ひとつ」
「"異議あり"」
「……え、異議あるの?いや、私異議ないし」
「いや、そう言われたこう答えないと」

「須美さん最高だよね、須美さん」
「"カリオストロ"の須美さんが特に、なんでしょ?」
「うん、でもさ、大体、"はい"って無いよね、"はい"って」
「"奴はとんでもないものを盗んでいきました、貴女の心です"」
「"はい"。"はい"じゃないだろう」
(以上、"カリオストロの城"ネタでした)

「須美さん、銀英伝には出てなかったよね」
「そもそも銀英伝、女の人少ないじゃん。子供も少ないし、女の声優さんの出しどころがない」
「男はすごいけどね」
「そんな豪華な人をそんなキャラに使うか、みたいなね」
「神谷明とか、草尾毅とか」
(以上、"銀英伝"ネタでした)

「そういえば、ニアは日高のりこだよ、日高のりこ」
「けっこう似合ってるよね」
「そんな陰険な役もできるんだ、みたいな」
「"……メイのばかっ"」
「まぁ、君にとっての日高のりこはそれだよねぇ……」
(以上、"DEATH NOTE"及び"となりのトトロ"ネタでした)

酔っている時の会話はたいていグダグダだけれど、今日も大変にグダグダだった。なんでこんなに声優話で盛り上がったのか、私にもわからない。「どんな話したか、忘れないうちにメモしておこう」とメモ書きだけテキストで残しておいて、翌朝見たら「すみさん」「はい」「銀英伝→女少ない」「ニアは日高のりこ」「メイのばか」とか残っていて、一体これは何なんだと。
あ、「おゆきさんは本当に塩沢兼人が好きだよね」なんて話もしてました。