食欲魔人日記 00年6月 第1週
6/1 (木)
チョココロネ
クリームコッペパン
アイスカフェオレ

昨日、近所のパン屋で買ってきたパンにて朝御飯。
バター入りホイップクリームが挟まれたコッペパンに、チョココロネ。氷をガーッと入れて冷たくしたカフェオレを用意。
だんなには、同じくチョココロネに、棚にひとつだけ余っていた「たこやきパン」なる大変怪しげなパンを。息子にはピーナッツバターが挟まれたコッペパン。

「たこやきパン」、すこぶる奇怪なパンだった。紅生姜が乗るたこ焼きが4つ、コッペパンの間に並んでいる。ソースたっぷり。焼きそばパンに似てなくもないが、その情景はかなり不気味。でもだんななら好きそうだ……ああ、やっぱり好きですか。はいはい。あ、たこ焼きは今ひとつですか。そうですか。

ところで、「チョココロネ」は何故チョココロネか。クリームパンの形状をした「チョコパン」も見かけなくもないが、やはりチョコは「チョココロネ」で無ければならない。尻尾の、チョコが入ってない部分をちょいとちぎって上のたっぷりチョコのある部分からなすりつけつつ食べるのが私的お作法だ。下品なお作法だけど。

社食でA定食
 天津丼
 コロッケ
 わかめメと麩の味噌汁

今日は都内で1日研修。同じ大学を出た同期Oさんが偶然隣の席に座り、数年ぶりの再会を果たす。で、二人で社食でお昼御飯。

支社だけあって、このビルの社食はゴージャスだ。私の所属ビルには4種類くらいしかない定食も10種類ほどが完備され、1000円近いステーキセットなるものまである。麺あり寿司あり、非常に羨ましい。500円のA定食から天津丼を選ぶ。ちなみに社員は半額補助が出るので250円だ。この安さはやはり有り難い。

天津丼には、何故かコロッケつき。揚げて時間の経ったコロッケは少しペシャッて余り美味しくはない。天津丼は、"まぁまぁ"。社食に多くを求めちゃいけないんだけどね……250円だし。

ああ、でも以前研修で行った上野のビルは凄かった。
社食には気合いの入ったシェフがいた。680円(実質340円)の特別定食にはじっくり煮込まれたビーフシチューが供され、しかも生クリームで飾りまでしてあった。味噌汁も具沢山、打ち上げに出てきた鍋料理も下処理完璧、だしの効いたスープも用意されていて研修生は皆、涙したものだ。味も充分、定食屋として一人立ちできそうなレベルだった。いや、それ以上に美味しかった。

3日間のそこのビルでの研修中、私は毎日毎日社食で食べて、
「美味しいっすねぇ!マスター!美味しいっすよ!」
と感動していた私。マスターは厨房の奥で照れくさそうに笑っていた。
ああ、あのシェフ、うちのビルに来てくれないかしら。したら毎日喰うのにね。

R1/Fの
 鶏肉のピリ辛揚げ
 揚げ餃子サラダ
 ジャーマンポテト
焼きとうもろこし
冷やっ汁
御飯 with すじこ
サンミゲール、アイス烏龍茶

パティスリー クイーンアリスの
 マンゴープリン
 アリス風ぜんざい

5時の研修終了と同時にダッシュで帰宅。銀座でお総菜を購入して帰る。
R1/Fの前で、今日もまた「私を食べて♪」攻撃に曝されてしまった私は2つの揚げ物と1つの炒め物サラダを購入。頭の中は既にビールでいっぱいだ。
午後6時を回ったデパ地下パラダイスを練り歩きつつ、割引が更に半額になったすじこ、ヤマメにたらこ、牛肉などをゲット。マグロも安いし、帆立も半額。心躍らないほうが無理ってもんだ。

案外早く帰ってこられたので冷やっ汁を用意。
冷たい水にだしと味噌を溶き入れて、薄切りきゅうりと胡麻を混ぜるだけ。ただそれだけ。なんでも漁村では生魚も入れるらしい、と聞いている。麦飯を入れて食す地方もあるらしい。そのような事を考えつつ、「生豆が食べたい」と思い立ちスナップえんどうを剥いて豆も混ぜてみる。
あとは、あったかいご飯。買ってきたばかりのすじこ。

すじこ、一般的には生で食べないものなのだろうか。
結婚して、「すじこ♪すじこ♪」と買ってきたそれを一口大に切っておもむろにご飯に乗せて食べたところ、目の前のだんながとてもびっくりしていたのを思い出す。
「えええ!?おゆきさん、すじこってイクラに加工して普通食べるんじゃないの!?」
と。

彼によると、すじこは酒や醤油に漬け込んで、浸ったところをほぐしてイクラにしてから食すものなのだそうである。生のすじこは魚臭くて、食べられたもんじゃないのだそうだ。
私はというと、母親がずっと生のすじこをご飯に乗せて食べていたもんだから、それが当たり前だと思っていたのである。
ん〜、美味しいんだけどね。生のすじこ。確かに生臭くはあるんだけどねぇ。

デザートは、本日購入してきたクィーンアリスのマンゴープリン。
プランタン銀座の一角は、今日もメルヒェンな世界が構成されていた。不味い、とは思わないけど私はこのメルヒェンな世界がどうにもむず痒くなってしまっていけない。多分私にはメルヒェンパラメーターが欠如しているのだ。
ともあれ、大きめのグラスに入ったプリンは美味しかった。さすが、である。詳細はこちら

6/2 (金)
ヤマメの塩焼き
卵焼き
冷やっ汁
御飯
アイス烏龍茶

「ハイ、安売り安売り安売りね〜。2匹で300円ね〜。」
とフロアに響くおっちゃんのダミ声。

昨日の夕方、銀座松屋デパート地下2階鮮魚コーナーでのヒトコマであった。なんじゃい、と覗くと氷の上に川魚がたっぷりと置かれているのであった。鮎にヤマメにニジマス。
「ハイ、焼くだけ焼くだけ、ワタ抜かなくてもいいのよ〜。2匹で300円ね〜。」
そばに寄ってきた私におっちゃんは集中攻撃を始めた。
「美味しいのよ〜。新鮮よ〜。ハイ、焼くだけ焼くだけ、2匹で300円ね〜。」
わかったっちゅーに。で、どれがオススメなんですか?
「このあたりのヤマメがサイコーだね〜。ハイ、焼くだけ焼くだけね〜。」

と、そういう次第でビニール袋にこてっと入った川魚が2つ。朝御飯にと、塩焼きにしてみた。アツアツに熱した焼き網の上でじくじく焼いて、皮目がこんがりしたところを食卓に。お弁当用に焼いた卵焼きが余っていたので、それをちょいと横に添える。おお、こうしてみると何だか旅館の朝御飯のようだぞ。これで海苔とか納豆とか揃ったらカンペキかもしれない。

あとは昨日の残りの御飯と冷やっ汁。
焼き魚を食してスタートする一日ってものも悪くない。

牛肉と茄子の生姜煮
卵焼き
スナップえんどうの塩茹で
海苔ふりかけ御飯
麦茶

本日のテーマ、「和風弁当」。
醤油と味醂でこってり煮た生姜味の煮込みは美味しいけど色が地味だ。茄子はへなへな〜と紫が黒がかってしまうし、牛肉も醤油が染みてくたくたくた〜とこげ茶色になってしまう。彩り面を考えると、お弁当おかずにはいまいち向かない料理なのであった。でも、煮物好きだし。

で、副菜は華やかにと緑色も鮮やかなスナップえんどうと、生クリームを混ぜて焼いた薄黄色の卵焼き。いつもの海苔御飯を詰めて、何だか春っぽい色彩になったおかずをぎゅぎゅっと詰め込む。

煮物弁当は、煮物のつゆが御飯に染みて、それがまた美味しかったりする。つゆが多すぎるとベショベショになるので、ちと難しいところではあるけど。
近々作りたいお弁当は、チキンライス弁当(やっぱり鶏唐揚などをつけたいところだ)、フィッシュ&チップス弁当(ケンタロウ氏曰く、小さいおにぎりをつけると良いらしい)、三色弁当、テリヤキチキンバーガー弁当。
どれも結構手間がかかるので、実現予定は未定、なんだけれども。

比内鶏スモーク
ソフトサラミ
リッツ
サンミゲール

宅配寿司 味よしの
 味よし丼
 穴子握り
抹茶入り玄米茶

私はちと帰りが遅く、だんなはかなり早かった。6時半、5分違いくらいで全員が家に帰ってくることになり、
「さて、夕飯どうするべ」
ど巨頭会議を開催する。
3分後、「カルボナーラスパゲッティにしよう」という案件が多数決にかけられたが、その2分後には「宅配寿司にしちゃえ」という代案で場内一致の結論を得た。
要するに、手抜きである。

寿司が届くまでの30分くらいを、ビール飲みつつ貰いものの真空パックソーセージ類をつまんで過ごす。秋田の親戚から貰ったそれは4種類ほど、ウィンナーソーセージやボローニャソーセージ、ソフトサラミやスモークチキンなど。2つほど開けて薄切りにして、リッツを添える。
歯ごたえのある比内鶏を囓りつつ、ビールをぐびり。金曜の夜。至福だ。

で、届いたのは「味よし丼」なる丼もの。ウニとイクラとネギトロの三種類が酢飯の上に乗っているやつだ。昨日から
「イクラ、大好き」「スジコも大好き」
なるメールをちょこちょこといただき、すっかりイクラが食べたくなっていた私。うきうきと醤油をちろりと垂らしてイクラとウニ、ネギトロを堪能する。私の大好きなものばかり。息子用に取った大きな穴子握りなんてのもあって、これまた私の大好物。家族でがつがつと丼と握り、巻物なかを堪能する。

そして。私は明日、「あの肉」を買いに行く。
「あの肉」とは、「あの肉」だ。

"はじめ人間ギャートルズ"なんかで出てきた、太い骨が両側に突き出た大きな肉の塊の、「あの肉」である。
お友達のKさんから「知ってます?」と教えていただいて、買う機会を今か今かと待っていたのだ。実際には肉の塊というよりはソーセージのようなものだという。それでも期待は高まっちゃうじゃありませんか。何たって「あの肉」だ。吉田戦車の漫画にもなってしまった「あの肉」だ。

幸い来週火曜日にM井さんが遊びに来るらしい。「あの肉」の話をメールで送ると、
「「あの肉」とは「マンガ肉」のことですね。子供の頃、チキンスティックにてその雰囲気を味わいつつも、両側に骨が出ていないことをもどかしく思ったものです。」
と嬉しそうなメールが返ってきた。皆が期待する「あの肉」。「まんが肉」。

そういうわけで、夕方、そのお肉屋さんに電話を入れてみる。
「あ、あ、あの、漫画に出てくるようなお肉を売っていると友人から聞いたのですが……」
「ああ、アレね。"ギャートルズのあの肉"って名前のやつで良いんかな?ありますよ。」
うおぉぉぉぉ〜、なんじゃそのネーミングはあぁぁぁぁ〜!(←喜んでいる)

お値段2500円。行ってもすぐに買えるもんじゃなくて、予約販売らしかった。
「なに、明日買いたいの?じゃあ今から焼いて作っておきますね。大丈夫。昼過ぎからならお渡しできますよ。」
とか電話の向こうのおじさんは言う。今から焼く?昼すぎなら大丈夫?なんだか凄いお肉のようだ。

「火曜日に食べるの?じゃあ買ったら冷凍しておいて下さいね。月曜の夜から外に出しておけば火曜の夜にはちゃんと溶けるから。」
「本当は、バーベキューなんかの時に鉄板の隅っこに転がしておいて、適当にこそいで食べれば良いようなのを想定して作ってるんですね。だから、おうちで食べる時は……そうだなぁ、ホットプレートで焼くか、熱湯でグラグラ茹でてくださいね。熱いほうが美味しいからね。」
おじさん、熱く語っている。明日受け取りに行くというのに、説明は止まらない。

「食べ方書いてあるリーフレットも当日お渡ししますからね。冷凍ですよ。冷凍。」
おじさん、気合い入っている。自信作、らしい。
名前と電話番号を伝えて、昼過ぎに行くからね、と電話を切った。
うううう、楽しみだなぁ。「ギャートルズのあの肉」。

6/3 (土)
門前仲町 モスバーガーにて
 てりやきチキンバーガー
 フライドポテト with オニオンリング
 コールスローサラダ
 玄米フレークシェイク(よもぎあずき)

本日の予定。
・「あの肉」を阿佐ヶ谷に買いに行く。
・ついでに西荻窪の小林カツ代のキッチングッズのお店に行く。
・銀座のビヤホールに行く。
……何だか全然脈絡がないのだ。

交通ルート等々を考え、門前仲町に出ることにする。朝御飯は、駅前にあるミスタードーナツ♪♪♪
「オールドファッションかなぁ」
「いやいや、やはりエンゼルクリーム……」
と楽しく会話してやってきてみるも、何故かミスタードーナツ門前仲町店にはドーナツが……なかった。あるにはあるが、いつもの半分ほどの種類しかなく、それらもほんの2〜3個ずつしかトレイに乗っていない。私の好きなアレもコレも、ほとんど全然、なんにもない。

「な、何かあったのかな……」
「買い占めでもされたのかな……」
「しかし、本当に全然ないね……」
と失望に満ち満ちた会話をした後、すぐそばにあるモスバーガーに行くことに。

てりやきチキンにチリドッグ。オレンジジュースにレモンソーダに玄米シェイクにポテトにチキンにコールスロー。家族全員の食事を乗せたトレイはなかなか壮観だ。私はてりやきチキンが大好物。だんなはチリドッグが大好物。そして息子はフライドポテトが大好物。
久しぶりに食べたてりやきチキンは旨かった。こんがり焼けた鶏肉に、このマヨネーズがたまらんのだよね。うむ。

西荻窪西友にて
 ミックスソフトクリーム

食後、東西線とJRを乗り継いで、西荻窪へ。小林カツ代のお店、キッチン4でお皿を買い、ゴムベラ(←スプーン型になってる、何だか使いやすそうなやつ)を買い、駅前の輸入食品を扱ってるらしい小さな店でディチェコのスパゲッティを買い、駅前の西友内のソフトクリーム屋の前でひとやすみ。チョコとバニラのミックスソフトをぺろぺろと食す。うは〜疲れが取れる。

そして、数駅隣の阿佐ヶ谷へ。今日の目的地、「吉澤商店」は駅から数百メートル、商店街の中にある。
店頭には肉よりもソーセージの類が大量に並べられていて、短髪白髪の眼鏡のオジサンが一人。この人が昨日、電話で色々とレクチャーしてくれたご主人だろう。

「あの〜、昨日電話しました○○ですが〜」
と言ったら、奥から真空パックされた肉の塊を持ってきてくれた。
店頭には
「"ギャートルズのあの肉"予約販売 2500円」と札が置いてある。「遊び棒シリーズ」などと、いう文字が。???

「昨日も言ったようにね、冷凍して下さいね。表面を焼いてね、ナイフでこそいで……」
オジサンは目の前にいても電話口と同じように一生懸命語りはじめた。店頭にある、売り物らしいパテをスラスラと切っておもむろに食べさせてくれる。
「これは、鶏の肉とレバーを混ぜたものでね。レバー嫌いな方にも安心。」
と。
ペッパーがすり込まれたレバーパテは、後味にほんのりレバーの残り香がするだけでクセもなく、こってり濃厚な旨味があった。……美味しい。

「今日買っていただいたのとね、このあたりが"遊び棒"って言ってウチで出してるものなんですよ。」
とのことで、他にも蚊取り線香を模した茶色の渦巻きソーセージ(ちゃんと"キンチョール"とか書いてあるそれらしい袋に入れてくれる)などがあるらしい。本格的なソーセージが多数お店に並ぶ中、遊びも忘れないお茶目なオジサンなのであった。

さて、帰宅して見てみるとその肉は直径20cmほどの大きな塊肉(ソーセージ状の)にでっかくてぶっとい骨が突き刺さったものだった。
骨の先は漫画にあるような、でっかい関節になっている。子供の拳骨くらいありそうな、大きな骨。おお〜、ホントに漫画みたいだ。……でも、骨は両側にはついていないのね。片側だけなのね。ちょっと残念。やっぱりこう、"まんが肉"として想像するのは太くて大きな骨の中央あたりに肉が丸くついていて、両側に突き出た骨を両手で持ってかぶりつく、という感じだったりするものだけれど。
うん、でもいいじゃないか。何だか巨大でわくわくする。美味しそうだ。料理される火曜日を待て!


こんな感じ

有楽町 レヴァンテにて
 生ビール(大)
 枝豆
 ジャーマンポテト
 牛肉のたたき
 ソーセージ盛り合わせ
 ライスコロッケ

会社で私の担当している某お客様。某ホテル関係の会社だけれど、直営でやってるレストランに有楽町駅前に存する「レヴァンテ」というビヤホールがあるらしい。
「地下に大きなサッポロビールのタンク置いてましてね。生ビールが美味しいんですよぉぉぉ〜」
といつも担当者のAさんはおっしゃるのだ。

「牡蠣フライもお勧めでしてね。ローストビーフも美味しいんですよ。でも、なかなか流行りませんでねぇ……」
行く度、ふうぅぅぅぅぅ、と溜息をつくのであった。
「ホームページもね、作ったんですよ。是非見て下さい。ほらほらほら。」
営業途中に、いつのまにかホームページなど拝見することになりアドバイスまで求められる私。
老舗の良い感じのビヤホールらしい。しかも何故かあんぱんまで売ってるらしい。

「あんぱんまで、売ってるんですかぁ……」
とホームページを見ながら答えると、社員の皆さんが周囲に寄ってきた。
「うちのあんぱん!本当に美味しいんですよっ!」
「そうそう○村屋さんてメじゃないですっ!」
「子供の拳くらいの大きなあんこが入ってるんですよぉ〜」
「東京に出張に来た方がお土産に買って行かれたりもしているんですよぉ〜」
「……でも、あまり有名にならないんですよねぇ……」
皆揃えて、ふうぅぅぅぅぅ、と溜息。

確かに店の前を通ることはあっても、あまりその存在に気付くことはない、一見地味なお店なのである。美味しいなら、行きたいなぁ。というわけで、帰りに一杯やっていくことにした。

午後3時。ビール飲むには早すぎる時間だけど、もう歩き疲れてへとへとだしと、席につくなり大ジョッキ。枝豆に、ジャーマンポテトにローストビーフもね。とすっかり「飲みモード」の親子連れの私たち。息子には烏龍茶。
しかし残念ながら、ローストビーフの焼き上がりは午後5時頃になってしまうのだそうだ。仕方なく、牛肉のたたきに変更。
キリリと冷えた、たっぷりのビールを一気にくーっと5cmほど飲む。ぷは〜、これっすよ、これこれ。やっぱり夏はビールだ。

マッシュポテト状になったコンビーフ入りのジャーマンポテトはちょっと珍しいタイプ。普通は角切りじゃがいもと玉ねぎとベーコンがこんがり炒めてあるものが出てきたりするのに。ふわふわとした食感のジャーマンポテトは、それはそれでとても美味しい。何とも言えずビールに合う。生姜と葱を乗せて食べる牛のたたき。
追加で頼んだライスコロッケは、手間がかかっていると思われるトマトソースが敷かれたお皿に5個のコロッケがころころ並んだものだった。サフランで色づけられた、クリームソースで和えられた御飯がこんがりと揚がっている。アツアツでふわふわで、これは……確かに、とても美味しい。3種類の大小取り混ぜたソーセージが乗る盛り合わせも悪くなかった。

ただ……ちょっと高かった、かなぁ。私らのペースでこのように食べてしまうと、すぐに6000円とか行ってしまうのだ。せめて5000円くらいで済むようだったりすると、もっと良いのかもしれない。でも、美味しかったから多分私はローストビーフを食べにまた行ってしまうのだ。

帰り際、1個130円なるあんぱんを3つ購入する。明日の朝御飯、だ。

6/4 (日)
レヴァンテの
 あんぱん
牛乳

昨日買ってきたあんぱんを袋からガサガサと3つ取り出し、朝食。
あんぱんのお供は当然冷たい牛乳だ。コーヒーでも日本茶でもなく、牛乳。真冬でも冷たい牛乳。どういうわけか、これでなきゃいかんと思う。

「もぅ、すんごく美味しくてお勧めなんですよぅ〜」
と教えてもらったあんぱんは握り拳くらいの大きさでふかふかしている。少しばかり甘味のある、もちもちしたパンの中にはたっぷりと粒あんが詰まっていた。固く濃厚な、こってりとした粒あんだ。粒あん好きな私はちょっとばかり嬉しい。
厚くもなく、薄くもない生地に、すっきりした甘さのあんこは似合っていた。確かに美味しいあんぱんだ。

そういえば、「月曜日ランチ時には先着200名様にあんぱんプレゼント!」とお店の前に書いてあったっけ。
それは……行ってしまいそうだなぁ。月曜日。

だんな特製もやしラーメン
麦茶

特に予定もない、日曜の午前中。洗濯物の出来上がりを待ちながら、夫婦でぽやぽや〜んと何とはなしにテレビを見る。
テレビでは美味しいラーメン屋とかいう特集をやっている。醤油ラーメンに、塩とスープ味にとろみをつけたもやし炒めがどかんと乗せられていた。
「ああぁぁぁ〜、もやしラーメン、食べたいなぁ。おゆきさん、食べたくない?食べたいよね。うんうん。」
などと言いつつ、だんなは着替えて近所のマーケットに買い出しに行ってしまった。元気だ。そこまでもやしが好きか。ラーメンが好きか。だんな。

そういうわけで、お昼御飯はだんな特製もやしラーメン。
きくらげと豚肉も入った、たっぷりのもやし炒めが醤油味とんこつスープのラーメンにドカリと乗せられて出てきた。麺はアツアツ、スープもアツアツ、上に乗るもやし炒めもトロリと濃度があってこれまたアツアツだ。猫舌の私にはとろみがついた汁ものはちょっと厳しい。好物だけど。

すっきり塩味のシャキシャキのもやし炒めに濃厚なとんこつスープ。熱い日のアツアツラーメンも悪くない。汗をかきつつもやしを食べ、スープをすすり、薄切り豚肉を噛みしだき、きくらげをツルリと食べる。モタモタ食べてると麺が膨れ上がっていつまでたっても減らなくなる事態に陥るので、なるたけ急いでツルツル食す。ラーメンを食べる私たちは、珍しく寡黙になる。

パンプキンババロア
アイスカフェオレ

義妹が勉強を教わりにやってくる。C++のプログラミング課題でわからんところがあるのだとか。教えるのはだんな担当、ならばと私はおやつを作ることにする。

千趣会の通販にて購入した、キットもののパンプキンババロア。月一度、種類を変えて簡単に作れるデザートのキットがぽかすか届く商品を、我が家は購入している。よもぎ白玉にティラミス、杏仁豆腐などの箱がまだ作られないまま調理棚に積まれていたのだ。

水と牛乳のみを用意せよ、とパンプキンババロアのキットには書いてあった。熱湯でババロアパウダーを溶かしかき混ぜ、別添のパンプキンペーストも練り混ぜ、最後に牛乳を加えてかき混ぜたら添付されているプラスチックカップに注いで冷やすだけ。恐ろしいほど簡単だけど、それなりにそれなりのものができあがる。今日のような、材料が揃っていない日の来客時にはもってこいのキットなのだった。

勉強終わり、一息ついたところで皆でババロアを食す。冷蔵庫に残っていた生クリームをちろりと垂らして飾ってみる。
プルプルと固まったパンプキンババロアは甘味さっぱり南瓜の香りもたっぷりで美味〜♪

豚肉の味噌焼き
スナップえんどうのバター焼き
にんじんのサラダ
玉ねぎと赤ピーマンのタイ風スープ
御飯 with すじこ
サンミゲール

味噌漬けになった豚肉の切り身を数日前に買ってきていた。こんがり焼いておかずとする。味噌の焼ける匂いは、「さぁ、御飯を喰え〜、白い御飯を喰え〜」と食欲中枢をガツンと刺激してくれる。4合の御飯をたっぷり炊いて、味噌焼き&御飯の夕食。

付け合わせは塩とバターで炒めたスナップえんどう、千切りにしたにんじんをワインビネガーとオリーブ油で和えてイタリアンパセリを混ぜ込んだにんじんサラダ。カー(生姜)とバイマックルー(こぶみかんの葉)で風味をつけて、ナンプラーで味つけたタイ風のスープ。私の分には好物のパクチー(香菜)をたんまりと盛りつける。

和風だかエスニックだかイタリアンだかさっぱり分からなくなった料理を前に、とりあえずビールで乾杯。酸味の強いサラダもバターの甘さがテラテラと光っているえんどうもビールのお供にぴったりだ。ちょいと辛めの豚肉をビールで食べ、御飯で食べ、更にすじこで御飯を食べ、今日も充実した腹具合になってしまった。げふ。今日もお腹一杯でございます。