食欲魔人日記 07年07月 第3週
7月16日 月曜日
案外辛かった冷やし担担麺
蒸しパン
プリン
アイスカフェオレ

スーパーで、木村屋の蒸しパンを見つけた。手のひらサイズの小さめの黄色い蒸しパンの6個セットで、よくよく見ると「蒸しケーキ」と書いてあったのだけれど、「まぁ、いいか」と朝御飯用に買ってきた。パッケージによると「冷やすと美味しい」そうで、冷蔵庫に入れておき、それを出しての朝御飯。

食べてみると、確かにそれは「蒸しパン」というより「蒸しケーキ」で、思っていたよりずっと甘かった。
「……あま」
「うん、あま……」
パンというよりお菓子だったねと呟きつつ、でも昨夜の夕飯はたこ焼きがメインですっかり空腹だったこともあって、その甘さが心地よかったりして。

食事を終えてひと心地ついた頃、床が気持ち悪い感じにぐらりと揺れた。いつもの地震はカタカタと上下に揺れる感じがするのに、今日のは船に乗っているような、水の入った大きな鍋をゆっくり揺すっているような、とても気持ちの悪い揺れ方。しかもなかなか終わらない。
「うわ、やだ、なにこれ」
と慌てつつテレビをつけたところ、新潟で大きな地震があったというニュースが次々流れ始めた。数年前の被害もすっかり元通りになったというわけではないだろうに、また新潟……。昨冬に旅行したあたりを思い出して不安になる。

「日高屋」にて
 冷やし担担麺 \580

今日は不在者投票(選挙当日に旅行の予定を入れちゃったので……)をしに、区役所へ。「出かけたついでにどっかで食べよう」ということになり、
「私、冷やし中華みたいなの食べたい……つけ麺とかでも良いんだけど、要するに冷たい麺」
と私が発言したことにより、駅前のチェーンラーメン店「日高屋」に。いかにもな普通な感じの醤油ラーメンもあって、息子も気に入っている店だ。今の時期はちょうど「味噌ネギ冷し麺」「黒酢しょうゆ冷し麺」「冷やし担担麺」などの冷たい麺が数種類メニューにあるようで、大変に悩む。

「味噌ネギいいよね、味噌ネギ。……んでもやっぱり、担々麺かなぁ……」
しばらく悩んで、担々麺にした。辛いものにそれほど耐性があるわけでもないのに、私は担々麺が大好きだ。肉が良いのかラー油が良いのか胡麻の風味がたまらないのか、時々猛烈に食べたくなる。久しぶりの担々麺は、最初の一口こそ「お、あんまり辛くないじゃん」という感じだったけれど、食べているうちにじーわじーわとしっかり辛さが舌に染みてきた。結果、熱い麺を避けたにも関わらず、しっかり額に汗して麺を啜ることに。

熱い熱い舌焼ける、と麺を食べ終え、暑い暑いと自転車こぎつつ区役所へ。無事に投票も終え、食材を適当に買い込んで帰宅すると、地震の被害はますます酷くなっていて、しかも午前中と同じくらいの規模で再び大きくぐらりと揺れた。

だんなは地震対応で職場から呼び出しがかかり、そして朝と昼、微妙に食欲がない様子だった息子は「なんか、具合が悪い……」とベッドにもぐってしまい、数時間のうちにカーッと発熱。朝には予想もしていなかった状況になってしまい、夕飯は結局私一人だしと少量残ったガンボスープを温めて食べるだけにした。
いつ帰れるかの目処もたたないだろうだんなと、食欲がなくてお茶しか飲めない様子の息子と、とりあえず息子に氷枕を作ってやることくらいしかできることのない私。
地震も心配。

7月17日 火曜日
息子も食べられるかなと、天津飯
ランチパック(たまごサラダ)
アイスカフェオレ

昨日の夕方から発熱した息子、一夜明けて少しは落ち着いたものの、雨の中登校させるのはちょっと無理っぽかった。
「……こりゃ、お休みかね」
「……うん、お休みかも」
学校大好きな息子自ら「ダメかも」と言っているくらいだから、見た目以上にダメなんだろうということで、今日は大人しく家におこもり。

それでも食欲は出てきたらしく、
「昨日、たまごサラダサンド買ってきたんだよ。……食べる?」
と、特売品だったランチパックの卵サンドを見せたところ
「それなら食べるー」
ともしゃもしゃと食べ始めた。息子1袋、私も1袋。

わかりやすく安売りになっているのはピーナッツバターとか卵サラダとかが多いのだけれど、あまり見かけることのない不思議な味のものも買ってみたい今日このごろ。「渋皮マロン」とか、「ゴボウサラダ」とか、「女峰苺ジャム&マーガリン」とか、「炭焼コーヒー」とか。

スティックキュウリとプチトマト
マッケンチーズ
アイスプーアル茶

「寝られなかったら本とか読んでても良いけど、起きてちゃダメだよ、テレビゲームとかDSはもってのほか」
の言いつけ通りに、おとなしーくベッドでごろごろしている今日の息子。

「あ、今、ピタゴラスイッチやってるっぽいよー」
と声をかけてあげた時だけ布団から抜け出して、「手をよっこにー♪あーらあーぶない♪」とか「とーにかく坂道慎重にー♪」などと私と一緒にひとしきり歌ってからまた布団に戻っていった。

昼御飯はなんでも好きなものにしてやろう、フルーツサンドとかが良いかな?と思っていたところ、
「マッケンチーズなら、くえる」
だそうで、病人にはどうだろうこれ、と思いながらもマッケンチーズ。インスタントのがまだまだ手元に残っているので、これで良いやと簡単に用意した。箱の中には小さめのマカロニと袋入りのチーズパウダー。マカロニは茹で、チーズパウダーはバターと牛乳を熱したところに溶かしてソースにして、両方合わせて和えてできあがりだ。異様に簡単だし、作り方そのままにジャンクな味わいなのだけれど、どうにもこうにもここ数年、息子の最大の好物になっている。

熱があって吐き気もある時にこんなこってりしたものを食べさせて良いんだろうかと思いつつテーブルに出したら、
「やったー!」
と小さく叫んでしっかり1人分相当のマッケンチーズを平らげていた息子。平日の昼間はこのところあまり食べないことにしている私は少しばかり控えな分量にして、「まだおかわり分、残してあるよ?」と息子に告げたら、「おかわりは、いらない」とのこと。ごちそうさまでした、と両手を合わせてまた静かに布団に戻っていった。マッケンチーズをおかわりしないとは……やっぱりまだ本調子ではないのだなぁ。

茶豆
ほうれん草のナムル
だんな特製天津飯
牛肉とわかめの韓国風スープ
ビール(ザ・プレミアム・モルツ〈黒〉)

冷凍庫の中に、蟹の足。そろそろ食べてしまいたいねと数日前からだんなと話していたところで、息子に
「天津飯なら食べられる?……えーと、蟹入りの卵焼きを乗せた、御飯」
と聞いてみて快諾を得られたので、準備をしつつだんなの帰宅を待っていた。仕込みまでは私一人でも余裕だけど、卵を焼くところに関してはだんなに一日も二日も長がある。やってできないことはないかもしれない(と思いたい)けど、だんなの焼いてくれる天津飯は本当に絶品だ。

だから、「卵は焼いてね」の意図を込めつつ

 今日は天津飯。適当にスープとか用意しとくよ。
 蟹も気力が続く程度にほぐしてみる。

とメールしておいたら

 >>蟹も気力が続く程度にほぐしてみる。
 あー、それは一緒にやろーよ。

と返事が来て、蟹も一緒に剥くことになった。だんなの帰宅を待って一緒に剥き始めてみて、これ一人でやったらけっこう孤独できつい作業だなと自覚してみたり。

蟹、小ぶりなサイズではあるもののたっぷり2杯分のズワイの足だったので、できあがった具はかなりの分量。我が家のは筍(水煮のが千切りになってパック詰めされているのをざっと洗って使う)と斜め切りにした長ねぎが入っていて、お手本になっているのは大昔にテレビで見たこのレシピ(町の巨匠が、実に美しく同時に3つの蟹玉を焼き上げて感動したのだった)。あんの味は甘酢だったり酸味のない醤油だれだったり色々だけれど、「今日は塩だれでいいかな?」と透明なあんをだんなが用意してくれた。

蟹がたっぷりなので引きずられて筍と長ねぎも多くなり、当然卵も多くなり、そして「他のおかずはもうほとんど要りません」というボリュームに。普通の枝豆より格段に値段は高いけれど格段に美味しくて気に入っている茶豆を茹でて、秋田産だというちょっと葉の感じが変わっているほうれん草をナムルにした。具沢山のスープは、定番の牛肉とわかめの具のやつ。

あんに酢や醤油が使われていない分、いつもより幾分かさっぱりした味の天津丼。どこをどうすくっても蟹肉がたっぷり出てくるゴージャスな天津飯でかなり気持ちが良かった。丁寧にほぐしていくのがひたすらに面倒くさいけれど、自分でほぐした蟹肉を使った天津飯はやっぱり格別。

あ、ちなみに、今日の写真にうっすら写っているお皿のブタさんは「猪八戒」。結婚直後にデパートで見つけた西遊記の中華皿で、ゆる〜い感じの三蔵法師たちのイラストに一目惚れしてラーメンどんぶりとチャーハン皿とスープ椀とレンゲを揃いで買った。ナルミかノリタケあたりのメーカーのものだったから後で買い足しできるかなと思いつつ、でもそれ以来この柄の皿が売られているのを見ることはなくなってしまった。……チャーハン皿とか買い足したいんだけどな。キャラクター全員がちょっと抜けた感じの点目ですごく可愛いのです。

7月18日 水曜日
ミニづけ丼
バターミルクパンケーキ
アイスカフェオレ

「せりあさん、バターミルク入りのパンケーキの話してたじゃない?これ、コストコに売ってたんだー」
と、友人が以前買ってきてくれた、アメリカ産のパンケーキミックス。

それはBob's Red Millというメーカーのもので、「BUTTER MILK / PANCAKE & WAFFLE / WHOLE GRAIN MIX」と書いてある。全粒粉入りのものなのだそうで、だから粉が少し茶色い。バターミルクはパウダー状のものが入っており、サラサラとした細かなパンケーキミックスだった。1カップの粉に対して卵1個、大さじ1のサラダ油、3/4カップの水を加え混ぜて焼け、とある。ワッフルにする場合は卵とサラダ油を倍量にすれば良いらしい。

「……というわけで、焼いてみますか?」
と、今日はこのパンケーキミックスを初めて使ってみることにした。表示通りに材料を混ぜてみると、かなりサラサラとした生地になり、ホットプレートで焼いてみてもあまり膨らんでこなかった。こういう薄っぺらいパンケーキをアメリカでよく食べてたなと思いつつ、ぺたんぺたんと焼いていく。1カップの生地で、ちょうど親子3人分ほどのパンケーキが焼けた。

昨日たっぷり休んで息子はすっかり復調の様子。食欲も戻ったようで、朝から良く食べた。
このパンケーキ、甘さは少しもない。どころか全粒粉に由来すると思われる苦さ渋さのようなものも感じられて、ハチミツやメープルシロップよりも卵料理と塩味強めのハムなどの方が似合うような感じだ。あっさり味で、こういうパンケーキの味も好き。

「……この生地なら、あれかな。"パリジェンヌ"(これ)とか作ったら、あっさりしていて美味しいかも?」
「……いやいやいやいや」
「……やっぱりいかんかね?」
「いや、パリジェンヌっていうこと自体がさぁ」
「……うん、パリジェンヌって時点であっさりなわけがないんだよね」

クリームこてこて、フルーツコンポートこてこてのパンケーキもちょっと恋しいなぁと思いつつ、アメリカンな香りのするパンケーキをもぐもぐ。

茶豆
ローストポーク乗せサラダ
蟹玉
牛肉とわかめの韓国風スープ(昨夜の残り)
ミニづけ丼
ビール(ザ・プレミアム・モルツ〈黒〉)

仕事もあまりなかった今日は、ちょっと前から気になっていたFLASHノベル(←というのも今回初めて耳にした言葉だ)「NEW SPCE ORDER -Link Of Life」を眺めていた。ゲームをノベライズしたもので、銀英伝以降久しぶりにこうしたスペースオペラを目の当たりにして、ちょっとわくわく。キャラクターが文字だけでなく音声でしゃべりまくるのも、戦闘シーンがムービーで流れるのもなかなか楽しかった。実のところ、主人公役の声優さん目当てで見始めたのだけれど、最後はけっこう必死にストーリーを追いかけていた。ツンデレな上司も天然フシギちゃん系の長髪美少女もなんともコテコテな印象だけれど、でも面白い。

このサイトを知ったのはほんの数日前だったのだけれど、最終話が公開されたのはつい最近の事だったらしい。
連載途中で知っていたら「続きはどーなるのー」とヤキモキしてしまうところだった。

……で、夕飯はマグロのづけ丼。月曜日に「おー、これ、けっこう安い!」とスーパーで買ってきたビンチョウマグロは、色もやけに薄いピンク色で、ちょっとスジっぽくもあり、お刺身として食べるには今ひとつな感じ。
「づけ丼は、どうだろう?」
「あー……それだったら、けっこう美味しく食べられるかも」
マグロ食べたいしね、と見繕って小さめのサクを2つ買ってきた。

マグロは薄切りにしてから醤油と醤油の半量の酒、味醂を合わせたところに数十分漬けておく。酢飯ではなく、炊きたて御飯にその「づけ」を揉み海苔、わさびと共に盛りつけた。後は昨夜の残りのスープと茶豆。買い置きのローストポークを乗せたレタスと玉ねぎときゅうりのサラダも用意して、あとは半端に残っていた昨夜の蟹肉を使ってだんなにもう一度蟹玉を焼いてもらった。今日の蟹玉はビールの肴にして、枝豆つまみつつ皆でつつく。

づけ丼は簡単だし、昨夜のスープもあるし……と思っていたら、今日の夕飯の支度はおっそろしいほど簡単だった。仕事が少なかったのもあいまって、「今日は何もしなかった一日」感がひしひしと。

7月19日 木曜日
すごく久しぶりだったフレッシュネスバーガー(あいかわらず旨い……)
「フレッシュネスバーガー」にて
 フレッシュネスバーガー(R) \300
 オニオンリング(R) \240
 ライムソーダ \300

今日はイレギュラーにだんなが朝ジム。うっかり油断して目覚まし時計が鳴ってから寝過ごしてしまい、慌てて息子に食事を摂らせて学校に送り出した。私も今日は一日外出の予定で、取り急ぎ何も食べずに家を出る。

今日は一人で観劇の予定。
宣伝写真の馬の仮面の美しさに惹かれて見てみたいなぁと思い、「6頭の馬の目をつぶした少年」というその話の内容も気になり、その場でWebサイトからチケットをおさえてしまった劇団四季 EQUUS(エクウス) のマチネ公演を一人でにょろりと見に行くことになっている。

劇団四季の公演で小劇場(客席数はたったの500、サンシャイン劇場より小さい)というのも面白いし、劇団四季の創設者の一人である日下武史さんが主役級の役をやるのも興味深い。『アマデウス』の作者、ピーター・レヴィン・シェーファーによる戯曲で、劇のクライマックスで登場人物が全裸になるというおまけ(?)つき。2007年2月のロンドン公演ではダニエル・ラドクリフが主演となり、ラドクリフが全裸になった!……と、そういう方向でも騒がれた作品だ。

午前中細かな用事を済ませてから劇場に向かおうと思ったのだけれど、思ったより時間がかかってしまって昼御飯はファーストフードがせいぜいかも、という状況に。途中、フレッシュネスバーガーを見つけたので、久しぶりにここが良いかなと入ってみることにした。バーガーとポテト類、飲み物で軽く700〜800円はしてしまうし、混雑時にはバーガーの出来上がりもけっこう時間がかかるから、ファーストフード店としてお手頃とは言い難いのだけれど、あまり他で見ないソーダ類とか、単品でオニオンリングがあったりするのがちょっと嬉しいお店だ。小ぶりなハンバーガー類もちゃんと美味しい。

久しぶりだしと、店名そのままの「フレッシュネスバーガー」を頼んだところ、びっくりするほど厚切りのトマトが挟まれていた。とろけたチーズとみじん切りにされた玉ねぎとミートソースがトマトとハンバーグの間からボロボロこぼれて袋に広がっていく。まぁ大変まぁ大変と、大口あけてかぶりついた。少しスパイスが効いた感じの揚げたてオニオンリングも良い感じ。半割にされたライムがごろりと入ったライムソーダに、そのライムをぎゅうぎゅう搾って果汁を垂らしながら飲み干した。ここのハンバーガーのバンズには確かかぼちゃが使われているそうで、ほんのりと黄色味が濃い。久しぶりのフレッシュネスバーガーは相変わらずの美味しさで嬉しかった。

そして、「なんとか間に合った」というタイミングで劇場に入って、観劇。
登場人物はたったの14人、監獄のようなボクシングのリングのような印象の舞台で、「馬」の表現や動き等々随所に様式美を感じる舞台だった。テーマは重く難解でハッピーエンドとは言い難く、「砲丸投げ、予備動作に入りました、投げます投げます、投げましたあぁぁぁぁ……はい、投げましたよ。どうでしょう?この投げた結果について皆さん一緒に考えてみましょう」みたいな終わり方(どんなだ)。
「えええええ?投げっぱなしなんですかあぁぁぁ?」
という印象の終わり方だった。
……多分、私の側が親切な演劇とか小説とかの見過ぎなんだと思う(そういう意味ではキャラメルボックスなんかものすごく親切な演劇なわけで)。

茶豆
卵豆腐
回鍋肉
玉ねぎと豚のスープ
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

小学3年生ということで帰宅時間もぐっと遅くなり、留守番を頼んでも安心になってきた息子の元に、急ぎ帰って夕御飯作り。

今日の夕飯は回鍋肉。だんなが先日、びっくりするほどのサイズの豚バラブロックを買ってきた。
「奥さん!回鍋肉しましょう!キャベツあるし!」
「……でも、肉がすっごい量なんですけど」
「すっごい量の回鍋肉を作りましょう!」
「……えー……」

さすがにすっごい量の回鍋肉を作ってもなぁと、とりあえず豚肉はそのまま丸ごと茹でてみる。やっぱりかなり多かったので、回鍋肉用に半分切り取り、そこからまた少し細かく切り取ってそれは茹で汁と共に玉ねぎたっぷりのスープにした。残ったのは明日雲白肉にでもするつもり。

帰宅して少し仕事してからの夕飯の支度だったので、回鍋肉の他は簡単に枝豆と卵豆腐。「すっごい量の回鍋肉」の期待に応えようと、キャベツとピーマンはたくさん切った。キャベツが大ぶり1玉の1/2個分ほど、ピーマンも大きなサイズのを4個分。

「辛いものはちゃんと辛く作ってみましょう」キャンペーン実施中なので、豆板醤をいつもより心もち多めにバサッと入れた。
合わせたタレを味見して「うわっからっ!」と合わせた私が驚くほどの辛さだったのだけれど、具材と絡めてみると適度なゆるめの感じの辛さになってひと安心。息子も「辛い」と言わず食べてくれた。

7月20日 金曜日
クジラのお刺身盛り合わせ……おいしいね
「アンデルセン」の
 ミルクフランス 半分
 チーズベーコンパン 半分
アイスカフェオレ
台湾産マンゴー

菓子パンが食べたいなぁと昨日パン屋さんに寄り、
「ミルクフランス、1本は多いんだよなぁ」
と、ミルクフランス1本をチーズベーコンパン1つと共にトレイに乗せる。チーズベーコンと半分ずつ食べたい感じ?と買い物を済ませ、
「だから、問答無用でミルクフランス半分と、チーズベーコン半分ね」
と食卓に出した。息子には目下小さなブームが息子の中で続いているらしいメロンパンを。

甘いクリームの詰まったミルクフランスは久しぶりの美味しさだったし、チーズのところがカリッとしたチーズベーコンパンも良い感じ。デザートには、数日前に買ってきた台湾産のアップルマンゴーを剥いてみた。国産マンゴーより幾分か安い、1個500円だったマンゴーは、しっかり熟していて皮が綺麗なルビー色。いかにも美味しそうな外見だったので、思わず買ってきてしまったマンゴーだった。

「……やっぱりちょっと異国の味かね?」
「国産マンゴーとはちょっと香りが違うかも?」
と言いつつ、国産マンゴーよりも幾分か南国臭さが強く感じられるように思うマンゴーを皆でつつく。甘さはかなり濃厚だけれど、少しばかりスジっぽい。

「種のとこ、食べたい?欲しかったらしゃぶって良いよ」
と息子に種のところをあげたら、満面の笑みでむしゃぶりついていた。ナイフでこそげ取るにも限界がある種の周囲は、案外たくさん食べるところがある。私はマンゴープリンが大好きだけれど、本当に美味しいアップルマンゴーはそのまま食べたくなってしまう。プリンにするなら黄色いフィリピンマンゴーの方が酸味もあって美味しくできるんだよね。

お刺身盛り合わせ(中トロ・鯛・かんぱち・きびなご)
クジラの刺身盛り合わせ
揚げ出し豆腐
雲白肉
根菜と豆腐のスープ
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)
自家製コーヒー焼酎

息子の音楽教室後、いろいろお買い物して帰ってきた。メインのおかずは雲白肉として、あとは夕方で値引きセールが始まっていたデパ地下のお刺身買ったり、お総菜屋の揚げ出し豆腐も買ってみたり。急ぎ帰って御飯とスープの準備をした。

雲白肉(ウンパイロウ)、簡単に作ろうと思えば薄切りバラ肉を買ってきてそれを茹でれば良いのだけれど、回鍋肉と同じくブロックのバラ肉を買ってきて茹で、それをスライスする方が美味しいものができあがると思う。切った肉が雲のように見えるからということでその名がついた料理なので、なるべくなるべく薄く切る必要があるのだけれど、厚めなら厚めで美味しかったりするので、「なるべく薄くなるようにがんばる」くらいの気力でスライススライス。

タレは刻んだ葱と生姜とにんにくに醤油、XO醤、胡麻油、酢と砂糖、ラー油などを混ぜ合わせたもの。本当は、八角などの香辛料の香りをつけた「甜醤油」(こんなの)を作ると良いらしいのだけれど、使い道があるようでなかなかなさそうなので、まだ作ったことがない。XO醤とラー油ではっきりとした辛みをつけつつ、甘さがあり旨味もあり……という複雑な味のタレが、茹でた豚肉に素晴らしくよく似合う。

雲白肉だけじゃ物足りないかなと買ってきたお刺身は中トロ、鯛、カンパチ、きびなごの盛り合わせと、ちょっと安かった「クジラ肉のお刺身」パック。クジラベーコンと赤身、トロっぽいサシの入ったところ、と4種類ほどが盛り合わせになったものだった。私は給食でクジラが出たことはなかったので、「懐かしい味」というより「珍味」という思いのあるクジラ。

「んー……やっぱり、赤身のとこなんか"肉"だよね」
「牛肉のたたきとか、そっちの方向だよね」
「そうそう、馬刺しっぽいよね」
美味しいことに変わりはないね……と、ついついお酒が進んでしまって、コーヒー焼酎に移行してしまいつつあれこれ堪能。
他に野菜もないしと呆れるほど具沢山に作ってしまったスープと御飯でシメにした。

7月21日 土曜日
「黒おでん」なるものを初めて食べましたよー。ほんとに黒い!
カステラ
アイスカフェオレ

今日は外出予定。昼御飯はけっこう早い時間に摂ることになるだろうしと、家で軽くカステラ囓ってから出発することにした。
冷蔵庫で冷やしておいていたカステラは、少し固く、でも甘さも強く感じられて良い感じ。

錦糸町 「洋食 浅草軒」にて
 デュエットC \1554

乗り換えついでに駅ビルで手早く済ませたお昼御飯は、「洋食浅草軒」というお店で。「洋麺屋五右衛門」「にんにく屋五右衛門」と母体が同じチェーン店で、JRの駅ビルに多く入っている。要するにファミレスなのだけれど、メニューにタンシチューがあったり、何種類ものオムライスがあったりするところがけっこう嬉しい。

息子はチキンカツの乗ったカレーライスを、だんなは生姜焼きと蟹クリームコロッケの定食を、そして私は「デュエットC」というセットメニューを。
「チーズインオムライスドリア デミグラスソース」という何だかすごいものと、小鉢に入った「とろけるロールキャベツ」、あとはスープと飲み物がセットになっている。

ロールキャベツはともかくとして、「チーズインオムライスドリア デミグラスソース」はけっこうなボリューム。チキンライスの上にチーズをトッピングして、それをオムライスに仕立ててホワイトソースとデミグラスソースを添えてパン粉を散らしてオーブンで焼いた……といったもので、ふんわりとかなり巨大なオムライスだ。

うわぁ、ソースもチーズも嬉しいけど、これはけっこう大変……と思いつつせっせと食べて、結局だんなにも少し手伝ってもらった。
そろそろ調子に乗って「デュエット」とかそういう類のメニューは注文しない方が良いのかもしれない、と思いつつ池袋に移動。

池袋 「かぶら屋」にて
 モツ煮 \250
 やきとん(ネギマ・かしら・ハツ・ガツ・シロ・テッポー) 各\80
 黒おでん(昆布・糸こん・モツ) 各\80
 黒おでん(大根・ちっくわ・黒はんぺん・玉子・ごぼう巻・さつま揚・じゃがいも) 各\100
 黒おでん(牛すじ) \130
 野菜串揚げ(にんにく) \80
 串かつ \100
 肉屋のコロッケ(牛肉) \100
 鳥から揚げ串 \150
 生ビール \350×5
 芋焼酎ロック \350
 ウーロン茶 \200×2

新宿 「東京麺通団」にて
 ひやかけ(小) \290
 半熟卵天 \100
 銀河高原ビール(小) \270

今日はキャラメルボックスの2007年サマーツアー「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」を見に。キャラメルボックスを代表する話のひとつでこれが2度目の再演だ。前回(2000年)の再演も生で見ていて、当時の主演は入団3年目の小川江利子さん。ゲストも良い役所で、演技力のある人たちが脇を固めていて、色々と完成された劇だった。

で、再々演の今回は、主役がゲストで「美少女クラブ31」の高部あいさん。主役がゲストってどうよ……という不安な思いを少々抱きつつ見に行ったのだけれど、思ったよりもちゃんと「ほしみ」(←主人公の女の子の名前)で、ちゃんと「カレッジ」で、良かった。ほっとした。
序盤あたり、舞台全体に妙な緊張感のようなものがあって笑いどころが変に横滑りしたりしていたのが気になったけれど、後半の力業で泣かせていく展開には引き込まれてしまい、良くも悪くも「親切なお芝居」だなと一昨日の「エクウス」を思い出す。基本的には親切なお芝居の方が好きです……。

夕御飯は、一度入ってみたいねとずーっと気になっていた「かぶら屋」というお店に。
東池袋駅からサンシャインに向かう途中に4号店があって、通りかかる度に看板の「立ち飲み」「串揚げ」「もつ焼」「黒おでん」という文字がものっすごく気になっていた。

「もつ焼ですってよ?」
「黒おでんですってよ?」
んまー、んまー……でも、立ち飲みじゃあ息子が可哀想だよね、ちょっと寄って飲むって感じじゃないかもね……とだんなと二人して二の足を踏んでいたところ、池袋内に数店舗展開している(どころか新宿とか高田馬場にもあるらしい)ことがわかり、立ち飲みでない椅子席のお店もあるらしいことがわかった。んで少し調べて、椅子のある池袋のお店に行ってみることに。

メニューは本当に、もつ焼き、串揚げ、黒おでんがメイン。
「黒おでん」は別名「静岡おでん」、真っ黒な色のだしで煮たおでんで、その色の由来は醤油ではなく煮詰めて煮詰めた「だし」によるものなのだとか。だし粉と青海苔をかけて食べる。
「私、黒おでん初めてだよ?」
「俺も初めてだよ?」
んじゃ、とりあえずひととおり貰ってみようか、と、メニューに載っていた黒おでんメニューを全種類1つずつ盛り合わせてもらって、ビール飲みつつだんなと半分こした。

やってきたのは本当に「黒いおでん」で、なかなか壮観。卵やじゃがいもはともかく、他の練り物類や大根は見事に黒い。上からは無造作にだし粉と青海苔がバサッとかけられていて、いわゆる普通のおでんとはまた違っただしの味がたっぷり含まれたおでんだった。大根、かなり良い感じ。真っ黒なはんぺんも、初めて感じる美味しさだった。味が「濃い」のだけれど、それが塩辛いという方向じゃなく、深い旨味のある濃厚さ。

「あはは、ほんとに黒い……」
「おゆきさん!この牛スジの旨いこと!」
きゃあきゃあはしゃぎつつあれこれつまみ、息子にはしっかり卵を奪われたりなどし、これも頼まなきゃねといくつか頼んだモツ焼きも幸せな美味しさだった。塩で焼いてもらったシロやテッポー、ハツなどは、どれも少しも臭みがなくて、しかも1本80円。ビールも1杯350円とあって、ついつい長居して楽しんでしまった。

壁にはメニューが書かれた紙札がこれでもかと貼り付けられていて、よく行く津田沼の「しちりん」の雰囲気にも少し似ている感じ。こういうお店、とても好きだ。
このお店にはテーブルと椅子があってちゃんと落ち着けたけれど、立ち飲み式の他店は、「店頭にビールケース積んであるから、適当に椅子にしてもいいよー」というような、かつて有楽町や新橋のガード下あたりに多く見たような、そんな雰囲気の店。

でも、このお店、残念ながら御飯メニュー、麺メニューなどは一切ない様子。
「やっぱりフィニッシュ炭水化物欲しくない?」
「息子もこれじゃ物足りないだろうしね……コロッケとか食べたとはいえ」
うどんが良いよね、うどん良くない?と、結局池袋から新宿に移動して、東京麺通団でフィニッシュうどん食べて帰ることに。

うどんだけで済ませれば良いものを、ついつい「やっぱりここに来たらこれ食べなきゃ」とか言いつつ半熟卵天とかトレイに乗せてしまい、「ついでにもう一杯」と銀河高原ビールも頼んでしまい、全体的にぐだぐだに。
でもこのお店のひやひやのだし、超好きなの……香川の味なの……と、うっとりしながらだしも飲み干して、葱どっさりかけた讃岐うどんのシメはたいそう幸せなのだった。

7月22日 日曜日
にらればー
「サンマルクカフェ」の
 チョコクロ
アイスカフェオレ

昨日池袋を歩いていて「サンマルクカフェ」を見つけ、
「チョコクロだわ、チョコクロだわ」
「前回買えなかったし、今度こそチョコクロだわ」
と、チョコクロ買って帰ってきた。

その後チョコクロの箱持って移動中に、新宿の地下街でもサンマルクカフェ見つけてちょっとびっくり。少し見ないうちに、色々なところにサンマルクカフェが増えていっているらしい。……我が家の最寄り駅の近くにもあったら良いのにと思いつつ、そんな頻繁にチョコクロを食べてどうする、とも思う。

で、私とだんなの朝御飯は「チョコクロ」。なぜか最近チョコレートがあまりお好きでないらしい息子は、一人フランクフルト入りのクロワッサンという大人っぽいものを食べていた。

「餃子の王将」にて
 冷奴 \157
 棒棒鶏 \368
 餃子 2×\210
 ニラレバ炒め \399
 肉と玉子のいりつけ \525
 東京ラーメン \462
 生ビール 3×\483

数日前に、「奥さん、大変!」と、すごく切羽詰まった声がだんなからかけられた。
「大変です奥さん!王将の1000円無料券、有効期限が今月一杯です!!」
「なんですとー!」

そりゃ大変だよ、いつ行けるんだよ、もう今週から旅行だよ?と、だんな同様切羽詰まる私。1000円でこんなに切羽詰まらなくても良いじゃないかという程に、
「……旅行先で行くという手もあるね」
「……それはヤダ、絶対ヤダ。……なんで旅行にまで行って王将?」
「だよねぇ?……いや、本気じゃないし」
などと話し合う。

平日の夜という方法もあるし、旅行帰ってからもまだ僅かながらチャンスがあるし……とやいやい話し合ったのだけれど、「日曜に行ってしまうのが一番間違いがないんじゃない?」という事で決着が得られた。今日はだんな、英語のテストを受けに一人おでかけ。ではその試験が終わったら待ち合わせして早めの夕御飯ということにしようじゃないか、ということになった。

特に予定のない私と息子は、だんなががんばっているだろう時間には家でごろごろ。動かないのでお腹も空かず、「テスト終わったー」との連絡にもそもそと外出の準備をし始めた。さすがに3時を過ぎて私たちも腹ぺこだ。

で、午後5時になるかならないかという時間に王将でビール。
一息先に店に入っていただんなが、あれこれ注文していたところで私と息子が合流した。
「小皿の棒棒鶏と冷や奴頼んだ。あと餃子1枚と、キャンペーン中のニラレバ」
おゆきさんも生でいいね?と流れるように言われてうんうんと頷いているうちに素早くビールがテーブルに。おつかれさまでしたぁ!とグラスを合わせ、次々やってきた料理を平らげた。

だんな曰く、「餃子の王将」の餃子は「フツーに御馳走」なのだとか。6個盛られて210円という値段は実際素晴らしく、カリッと焼けた香ばしい餃子は確かに普通に美味しい。2皿の餃子を家族でつまみつつ、期間限定キャンペーン価格399円のニラレバ炒め(という割にモヤシも多め)もわしわし食べた。なんとなく我が家で密かなブームになっている「肉と玉子のいりつけ」も食べて、ちょっと物足りないかなというところで食事終了。

1000円の無料券の他、"会員割引"(だんなが「ぎょうざ倶楽部」の会員でね……)も使って、結局これだけ食べてお代は3000円ちょっと。