食欲魔人日記 00年4月 第1週
4/1 (土)
築地 木村屋ペストリーショップ
 マロンブリオッシュ
 クリームチーズブリオッシュ
 蟹のホワイトクリームデニッシュ
 チーズブレッド
カフェオレ

昨日、髪を切った後、木村屋ペストリーショップに寄り道。
閉店前は菓子パンのほとんどが3割引きになるのを知っていて、それを狙って閉店間際に飛び込んだ。おお、あるある。残った菓子パンが少しずつ10種類ほどがちょびちょびとカウンターの上に並べられている。ほいほいといくつかいただき、帰宅。
今朝は購入してきたその4種類のパンを少しずつ切り、皆で分け合って食べる。

ブリオッシュ生地のまん中に褐色のマロンペーストが盛られるマロンブリオッシュの底にはクルミのかけらが沈んでいる。蟹の練り込まれたクリームソースは薄赤く染まっていて、アスパラガスがごろごろと一緒に焼かれて入っている。チーズブレッドにはころころと四角いチーズの塊。
甘いパンにはコーヒーが似合っちゃって、ちょっと幸せ。
今日は本日オープンの台場AQUA CITYに赴くのだ。チャリこいでいざいざいざ!

台場AQUA CITY内 アンナミラーズにて
 バナナパイ
 オレンジアイスティー

11時オープンのAQUA CITYにたどり着いたのは11時半頃。既に場内騒然と大混雑。
人混み行列が大嫌いで、こういうもののオープン初日になど来たことのない私たちだ。それがどうして、この人混みの中を。目標はただ一つ、なのであった。トイザラスにもアジア雑貨ショップにも興味はある。だが、今日来た目的はただ一つ。

アンナミラーズ

なのであった。
私達が住むエリア近辺にアンナミラーズは、ない。
渋谷に自由が丘に赤坂に下北沢。店があるエリアへ何かの用事ででかけることはあっても、入る機会はなかなか無い。昨年9月に思い立って以前店があった品川に途中下車してみたというのに、かの店があった場所は、改装工事を行っていた。片思い7ヶ月。ああ、それがチャリンコで来られるエリアに開店するとは。今日この瞬間、AQUA CITY内にいた人々の中で、アンナミラーズに対して最も熱い思いを抱いていたのが私たちだったのである。

いざいざいざ、と適当にエスカレーターを登り、意味もなく上を目指してみる。すると目の前にアンナミラーズ。ああ、こんなに早く見つかるとは。お前も私たちと出会いたかったんだね、そうなんだね、と全く良く分からない私たちなのであった。そのままアンナミラーズとの出会いを祝しつつ入店。2時間前にたらふくパンを食べたような気がするが、まぁそんなこたぁどうでも良いのだ。

私はバナナパイとオレンジアイスティー。息子はピーチジュース。だんなはマロンパイに……なぜスパゲティを注文しているのだ、だんな。アスパラとハムのクリームソースのスパゲティがさりげなくテーブルの上にやってきている。息子と私も横から奪って食べる。生クリームたっぷりの濃厚なソースが結構美味しい。大きなガラス窓からはレインボーブリッジが大きく見える。雲一つない青い空。そして、店員のおねーちゃんのナイスな制服。そう、私はあのアンナミラーズのおねーちゃんの制服が大好きなのであった。

「店員さん、ハート型の名札つけてる人と、普通の金属のをつけてる人がいるんだねぇ。社員とバイトの差なのかな?」
とだんなが呟く横で、
「……やっぱりあの足をばばーんと出すミニスカートと、あの胸を強調するエプロンがたまらんすね……」
と独り言を漏らすのは私。立場が逆ではないか。逆だろう。やはり。

そして念願のパイ。厚さ10cmほどのパイの上部半分近くは生クリーム、上にはローストアーモンド。そしてカスタードクリームに絡んだたっぷりのバナナ〜♪ああ、これだ。アンナミラーズの味だ。久しぶり過ぎて、何やら感動まで覚えている私たちなのであった。
ん〜満足。台場に来てくれてありがとうアンミラ。
そして、テイクアウトケーキも抱えて帰宅。

三つ葉と牛肉のサラダ
青梗菜のオイスターソース炒め
茄子の味噌汁
御飯
よなよなエール、麦茶

アンナミラーズの
 プレーンチーズケーキ
カフェオレ

「牛肉をお供に、三つ葉を主役で食べるサラダ」というのを『ケンタロウの和食 むずかしいことぬき!』で読む。いつも添え物としてちらちら入れるだけの三つ葉を主役で食べてやろうじゃないか、というサラダだ。数日前から"これをやろう"と決めて買い置きしていた三つ葉を使う。

三つ葉は生のをざく切り。牛肉は茹でる。それを合わせて刻んだ赤唐辛子をふって、醤油と胡麻油をぶっかけてかき混ぜ、最後にガリガリと胡椒をひけば出来上がり。5分で出来るおかずだ。素晴らしい。
それだけじゃ物足りないので甘辛いオイスターソースで炒めた青梗菜と、味噌汁は茄子の具で。あとは炊きたての御飯を揃えたら、何だか豪華な食卓になった。

三つ葉と牛肉のサラダ、確かに三つ葉が主役である。胡麻油と醤油がこってり絡む牛肉は、三つ葉の調味料のようになってしまって、三つ葉の辛さが美味しく感じる。ビールにも合うし、御飯にも合う。ちょっと気に入った。三つ葉が残ったら今度からこれにしよう。

そーして。
またケーキ喰ってる我らである。
テイクアウトしてきたのはプレーンチーズケーキ、フレッシュストロベリーパイ、チョコレートパイにストロベリーチーズケーキ。3人家族でケーキは4個。なぜ4個か。私にも不明だ。
そしてそのケーキはもう1つも残っていないのだ。
これが一番の謎だ。

4/2 (日)
帝国ホテル レインボーラウンジにて
サンドイッチバイキング
 くるみ入りパンの、チーズサンドイッチ
 黒パンのツナチーズサンドイッチ
 ハンバーガー、レタスとチーズ、トマト、ケチャップ入り
 ブリオッシュ
 スモークサーモン
 ハム
 オムレツ
 ほうれん草入りカネロニ
 ポテトフライ
 かぼちゃのサラダ
 マカロニサラダ
 洋梨のタルト
 リンゴのタルト
 モカロール
 ラズベリーのムース
 フルーツポンチ
 紅茶 たらふく

朝10時、起床。
今日は、パソコン通信時代に知り合って仲良くなったMさんご夫妻&ご子息(息子より1つ上)に会いに行くのだ。
「松本楼でカレーを食べましょう!」
と伝え、11時半に松本楼前で待ち合わせ。……が、松本楼は混んでいた。がーん。予約していれば良かった。
とほほとなりつつ、とりあえず他の場所を考える。有楽町。日比谷。日比谷シャンテ。いやいや、帝国ホテルに行ってみようか。と日比谷公園の横にそびえる帝国ホテルに皆して歩き出す。最上階には「インペリアルバイキング」と名前を変えたレインボールームと、軽食が食べられるレインボーラウンジがある筈だ。

レインボーラウンジではサンドイッチバイキング\2,550也が開催されていた。並ばずに入れるようだ。ソファー席もあるし、子供にもきっとこっちが良いでしょう、とこちらに入店。
皇居方面が見渡せる窓に向かっていくつもボックスになったソファー席が並んでいる。1つのボックスを2家族で座り、バイキングに臨む。バイキングは、久しぶり〜。Mさんに会うのも久しぶり〜。とわくわくしながら料理の場所へMさんと共に向かう。

料理コーナーは大行列だ。皆、皿を取るために、その先の料理を取るために列を成して並んでいる。
皿を取るためだけならまだしも、その先もパン、サラダのコーナーを通り、温菜のところへ至るまで列は続き、じわりじわりと進んでいる。目の前の料理を取る人も、取らない人も、一緒になってぐるりぐるり。
……これって、バイキングですか?バイキングのありかたですか?セルフサービスのカフェテラスじゃないのに、何故皆時計回りに並んでぐるぐる料理を取っているの?好きなものを好きに取るのがバイキングでは?
とMさんと顔を見合わせて、苦笑い。

サンドイッチを作成しながら、Mさんと語り合う。
「ここ、はとバスのコースにもなっているのよ。だから……」
「ああ、だから良くみたらおばちゃんばっかりなんですねぇ……」
薄切りパンにバターをたっぷり塗りつつ、初めて入った"サンドイッチバイキング"を堪能する。

バターをつけたくるみのパンには、赤と黄色のチーズとハムを1枚乗せて囓りつく。セルフサンドイッチは結構楽しい。あれこれ考えて具を乗せるのはわくわくしちゃう。
丸型のバンズにもバターをつけてレタスを少々。ハンバーグを乗せて薄切り玉ねぎとトマトとチーズも乗せたら上からケチャップ。手製ハンバーガーのできあがり。ついつい好みで、どのサンドイッチもチーズ入りになってしまうが、その我が侭が許されるのもバイキングならではだ。
「せりあさnって……やっぱり食べるわねぇ。」
とMさんから賞賛(?)の言葉をいただきつつ、デザートもケーキ4種類(小さいのよ。小さいの。)しっかりたいらげて店を出た。

R1/Fの
 フレッシュスピナッチサラダ
 まぐろの生春巻
 牛しゃぶしゃぶの生春巻
皿うどん
モルツ、麦茶

買ってきたサラダ、揚げ麺がパックになった皿うどんの素を使って簡単な夕食。
ほうれん草やレタス、玉ねぎの上にベーコンビッツが乗る、チーズドレッシングのスピナッチサラダは大好物。これをテーブルのまん中に置いて、各人の前には生春巻。まぐろの入ったものには醤油を、牛しゃぶしゃぶ入りのものにはクルミドレッシングをつけつつ食べよと言われている 。アルミの器にたれを入れたら、エスニック気分が盛り上がる。ビールだビールだビールだ。2缶空けつつがつがつ食べる。わさび風味のクリームたれの入るまぐろの生春巻はちょっと面白い風味。牛しゃぶバージョンは、胡麻だれシャブシャブのよう。

そして、メインは皿うどん。麺と、具用の合わせ調味料が入るレトルトのパックを使ってだんなが鍋をふるってくれる。具は入っていないので、こちらで用意。シーフードミックスは基本。あとはだんなが冷蔵庫を覗いたりしながら
「キャベツ〜♪葱〜♪あ、にんじんもあるじゃん。あ、あ、あ、うずらの卵を入れよう!」
などとばたばたと動いている。

ほどなく塩味具沢山の皿うどんが食卓に出てきた。何故か一緒にウスターソースと、酢。
「好みでかけてね。ウスターソースと酢。」
と、だんなはさらりとそう言った。
え。
ソースっすか?……酢、ですか?
皿うどん初心者の私は、困惑するばかりである。
どうやら、皿うどんには酢とウスターソースを入れるのが、普通であるらしいのだった。長崎ちゃんぽんの店では、食卓にこの2点セットがあるのが当たり前、だと。
そう聞いても、まだ困惑している私である。

結局、塩味のノーマル皿うどんの味に満足して、ウスターソースと酢は入れなかった私。だんなの皿からちょいと分けて貰ってみたら、ちょっと酸味のあるソースの味が混ざっていた。複雑だか単純だか、良く分からない味だ。へ、へんなの。確かに美味しいけど。でも油そばにも酢は入れるしね。そういうもんなんだな。うん。