食欲魔人日記 07年11月 第2週
11月5日 月曜日
まだまだ秋刀魚の季節です
バタートースト
ミルクフランス1/2本
カフェオレ

厚切りトーストが食べたいねとか話していたら、昨日焼肉用の肉を買いがてら、だんながパン屋さんに寄ってきてくれた。今回のは「サンジェルマン」の山形パン、「エクセルブラン」だ。山形に盛り上がったところがカリカリとした食感で、そのごわっとした強めの生地の具合もけっこう好き。厚めに切ってバタートーストにしたそのパンをだんなと半分こし、買いおきのものだったミルクフランスも半分こした。息子は昨日の続きでクリスピークリームのドーナッツの残り2個に幸せそうにかぶりついている。

最近地味に卵料理ブームな我が家。単に夏からこっち朝の食事に卵料理が並ぶことがすっかりなくなっていた事に今更気付いただけなのだと思うけれど、朝にせっせと目玉焼きなどを用意したくなっている今日この頃。今日はせっかくベーコンも買ってきたところだったのだけれど、ミルクフランスの残りもあるしねと卵料理は見送ってみたのだった。朝はなんとなく「目玉焼き」という気分でいるのだけれど、ゆで卵もポーチドエッグも大好きだ。だんなが焼いてくれるオムレツも好き(←自分で焼けよと……)。

冷や奴
きのこと鶏肉の生姜煮
秋刀魚の塩焼き 大根おろしとかぼす
豚汁
羽釜御飯
ビール(キリン ニッポンプレミアム)
ほうじ茶

週末にスーパーで見かけた秋刀魚は、なんと1尾38円。
「……でも、今日は焼肉だよね、焼肉は覆らないよね」
「月曜に食べるのでもいいんじゃん?」
何しろ1尾38円!と盛り上がって、氷水に浸かっていたその秋刀魚を3尾袋に詰めてレジに持っていった。私とだんな2人で1尾半ずつ食べるつもりで3尾買い、秋刀魚はどうにも苦手だという息子には鮭の切り身を買うことにした。鮭もたいそう安かったけれど、なにしろ秋刀魚は1尾38円なので(しつこい)、秋刀魚3尾より鮭1切れの方がお高くて笑ってしまう。魚は全部塩焼きに。

今日の夕飯は、「残っている豚汁をいいかげん片づけちゃいましょう」という目的があってのもので、だから全体的に和風な感じで。豆腐にあんかけにするつもりできのこを買ってきたのだけれど、冷蔵庫の肉庫の奥に残っていた鶏肉がどうにも気になっていたこともあって、鶏と一緒にきのこは煮つけてしまうことにした。生姜をきかせて、ごくあっさりめな味に薄口醤油と味醂で調味。

あまり汁っぽい煮物にならないように気をつけたのだけれど、きのこものはどうしても水分がたくさん出てきてしまうので難しい。それでも良い感じの塩加減であっさりめに炊きあがってくれ、だんなが「これ、旨いよー」とせっせとお代わりして食べてくれた。今は普通に一年中見かけることができるきのこ類だけれど、秋から冬にかけて八百屋さんの店頭に並ぶ立派な舞茸や大ぶりのしめじには、やっぱりわくわくさせられる。今日のきのこはしめじとえのき、エリンギ。

あんかけ予定だった豆腐は普通に冷や奴で食べることにして、もう一品胡麻和えでも作ろうかと思いつつ、秋刀魚のツヤツヤした太い身を魚グリルに並べたところで「こりゃ、けっこうお腹一杯になっちゃうかもな」と献立は増やさずそのくらいにすることに。一品増やさなくて本当に良かったと思えたほどの充実した大きさの秋刀魚で、1尾半も食べると本当に満足できた。脂の乗りまくった身にかぼすをぎゅうぎゅう絞り、しこたま添えた大根おろしを添えつつ綺麗に食べた。

息子よ息子、クリスピークリームドーナッツもそりゃもう美味しいけど、旬の秋刀魚はほんっとうに美味しいんだよー……(小骨が多いのとワタが苦いのがいかんともしがたいのは良くわかるのだけれどもー)。

11月6日 火曜日
すっごいアタリの鶏料理屋さんでした
きのこと鶏肉の生姜煮
卵御飯
ラスト豚汁
麦茶

買ってきたばかりの卵があるんで、今なら卵御飯が可能ですよー……とだんなと息子に伝えたところ、予想以上に息子が大喜びだった。
「やった!卵御飯!じゃあ朝に卵御飯する!」
鼻息荒くそう宣言されていたので、今日の朝御飯は卵御飯。ほんのちょびっと残っていた豚汁もこれ幸いと食卓に出し、それでようやく鍋は綺麗に空になった。

いつに増して大量に作ったというわけではなかった今回の豚汁だけれど、どうもタイミングが悪くてなかなか食べることができない日々が続いていた。最後の方の、すっかり茶色く染まりきった大根はすごく美味しかったけれど、もう少し早く食べ終えるようにしなくては。今度はもう少し少なめに作ろうかなと思いつつ、でも豚汁はたくさん作る方が美味しいのよね。やっぱりね。

「生卵割り」が少しずつ上手になってきている息子は、卵かけ御飯を1人で仕上げることができた。
「たまご、は、お椀のフチで、割る」
「よーく混ぜて、よーく混ぜたら、お醤油入れる」
「卵入れる前に、御飯に穴もあけなくちゃ」
などと呟きながら、割った卵に殻を混ぜることもなく、醤油の混ざり具合も良い感じの卵御飯にしていた。

稲毛「炭焼家串じまん」にて
 おつかれ一杯セット 2×\1,050
 浅漬けキャベツ \320
 特製煮込み \472
 鳥皮ゆびき \315
 焼き鳥(自家製つくね) \157
 焼き鳥(もも) 3×\126
 焼き鳥(チーズ焼) \157
 うずらマヨ串 2×\189
 どーんと鶏もも1枚揚 \787
 焼おにぎりお茶漬け \420
 ラムネ \252
 焼酎(やきいも黒瀬) \546
 焼酎(池の露) \493
 焼酎(萬年) \546
 泡盛(春雨秘蔵酒) \598
 卵鶏ぞうすい \577
 焼おにぎり \136
 鶏がらスープ \52
みんなで良く食べました……。

今日は一日、がんばってお仕事。
来週の頭に進捗報告をする予定の仕事を抱えていて、「日々これだけやろうノルマ」を決めてそれを実行していたのは良かったけれど、簡単な内容のものから手をつけたのがいけなかった。これから数日、鬼のように難しい内容のものしか残っていない……。
しまったな、やたら難しい内容のものばっかりだよ、と自分の自業自得っぷりに頭を抱えつつ、気がつけば6時をとうに過ぎていて、今日の夕飯に予定していた豚バラ肉のエスニック風角煮の仕込みは全く何も手がつけられていない状態なのだった。あいやー。

「というわけで、激ジョブです、お夕飯の準備できてません」
と、今日は外食。気になっていたお店に行ってみようということで、夏頃に我が町にオープンした串じまんという焼鳥屋さんに行ってみることにした。千葉県内に数店のお店があるらしい、ちょっと洒落た風の焼き鳥屋さんで、値段は手頃。店頭のメニューを見てみるとお酒の値段もなかなか手頃っぽいということで、hotpepperの15%OFF券が手元にあるのも良いことに、それを握りしめて向かってみた。

メニューを開いて、最初に目に入ったのが「おつかれ一杯セット」なるセットメニューで、おまかせの串焼き5本とアルコール1杯で1000円なのだとか。今日の串焼きの内容は、ハツとつみれとしそ巻き、ぼんぢり、アスパラ巻きという内容なのだそうで、異論なく大人はこれにしましょうということにして生ビールを飲んだ。息子にも数串好みな内容のものを注文してやり、あとはおつまみにキャベツとか、煮込みとか、皮の湯引きとか。

お得な内容のセットメニューではあるけれど、ちゃんと1本ずつ、焼きたてのものがテーブルに運ばれてくるのがとても嬉しかった。ハツは驚くほど柔らかくて甘みがあり、砂肝のようなコリコリした食感は少しも感じられない。レバー寄りのねっとりとした口当たりが楽しめる臭みのないハツで、「1つちょうだい」と1口分奪っていった息子までが「ん、おいしい」とか呟いている。ぼんぢりのあの脂っぽいモチモチした食感はそのままに、でも全然くどさを感じないところとか、茹でたうずらの卵1個ずつに薄いベーコンをみっちり巻き付けてこんがり焼いた「うずらマヨ串」の凝った感じとか、色々たいそうツボなお店だった。席も穴ぐらみたいな雰囲気の作りになっていて、良い感じ。

「かなりボリュームのあるお料理ですが」
大丈夫ですか?と念押しされて出てきたのが、このお店の名物のひとつなのだという「どーんと鶏もも1枚揚」。しっかり下味をつけて唐揚げにした鶏肉に油淋鶏のような甘酢だれがかかっているもので、「これは、鶏もも1枚半分くらいの分量があるんじゃ?」と思えるほどの巨大なサイズ。「ホントに、これ、1枚?」と思わずお店の人に確認してしまって、「ええ、もも1枚分です♪」とお返事いただいてしまったのだけれど、でも普段肉屋さんで買ってくる鶏もも肉よりは明らかに大きいように思われた。衣はカリカリ、たれの味も薄すぎず濃すぎずでお酒に良く似合う味。焼き鳥あれこれつまんだ後だったというのに、とても美味しくいただいてしまった。

シメに、息子はお茶漬け、私は雑炊、だんなは焼きおにぎりと鶏スープ。雑炊にも使われていた鶏のスープは、えぐみのない、でも濃厚な味に仕上がっていて、これまたとっても良い感じなのだった。

これだけ飲んで食べて(15%OFF券使ったこともあって)、お会計は8000円と少し。芋焼酎があれこれあって、しかも1杯500円前後と手頃な価格なのがまた嬉しかった。調子に乗って飲み過ぎて、私は生ビールと芋焼酎と泡盛ですっかり良い気分。今日は食べなかったけれど、デザートがあれこれあるのもとても気になる。この近辺、案外と焼き鳥屋さんは少なくないのだけれど、久しぶりにいい感じの店と出会えたねと御機嫌に帰宅した。ハーフサイズもある焼き鳥丼、「スペシャル」というのがあって、それがすごく気になっている。次回は焼き鳥軽めにして(でも1枚揚げはまた食べたい……)、スペシャル焼き鳥丼かしら。

11月7日 水曜日
ワンプレートディッシュって感じで
ベーコンエッグ
バタートースト
カフェオレ
ぶどう(巨峰)

昨日、肉まんとあんまんを買ってきて、息子からは
「明日の朝御飯は、買ってきた肉まんとあんまんがいいなー」
と熱烈なるリクエストを貰っていたのだけれど、ごめんよ今日はパンの気分なんだ……と、お母さんの独断でパン朝食。今ひとつ見てくれが悪くできあがってしまったベーコンエッグを添えて、あとは大粒の種なしの巨峰も少し。

「大きなぶどうは、種があるからちょっと苦手なんだよー」
と息子が言うので種なしの巨峰を選んでみたのだけれど、デラウェアなどの小粒の葡萄はともかく、粒の大きな葡萄は「種があって当たり前」という感覚があるものだからすごく食べやすいなと思いつつ、ちょっとばかり違和感。でもちゃんと甘くてちゃんと美味しい。

もやしと春雨のタイ風サラダ
豚肉と卵のナムプラー煮込み
レタスと豆腐のスープ
羽釜御飯
ビール(Tiger)

「マダムボンボニエール」のシュークリーム
カフェオレ

先日海南飯を作って以来(10月の旅行以来、かもしれない)、じわっとエスニック料理が自分の中でブームになっている。今日もナムプラー味のものとか食べたいなー、ということで、豚バラ肉をナムプラー味の角煮にすることにした。

確か大田垣晴子さんの本で見た料理で、一口大に切った豚バラ肉を鍋に入れて、醤油とナムプラー、砂糖と日本酒と刻んだにんにくを揉み込んでおき、そこに水をひたひたに加えて煮込むというもの。最初にしっかり下味がつくことで、煮る時間は1時間ほどでちゃんと美味しい角煮になる。肉が固めに仕上がるかと思えばそんなこともなく、脂の部分もぷるんぷるんに美味しく煮える。だしを取ったり下茹でしたりする必要がなく、手軽にできるのが嬉しいところ。

角煮の鍋にゆで卵も入れて味つけ卵を作り、香菜を添えて御飯の脇に盛りつけた。だったらワンプレートディッシュっぽくすれば格好がつくかなと、ココット皿に盛ったサラダも同じ皿に乗せることにした。

サラダもナムプラー味(あとはレモン汁と酢と砂糖)で、春雨ときゅうり、もやし、牛肉を合わせたもの。スープはフライドガーリックを少し散らした、鶏ガラベースの豆腐とレタスの具のもので、「これにターメリック入れたらソトアヤム風になるかもー」と思いつつ、冒険は止めておいた。本当はタイ米を炊いた方がそれらしくて良かったのだけれど、あいにくストックが全然なくなってしまっていて、心もち固めに炊いたあきたこまちにフライドオニオンを散らしたものにする。

ここ数日、バナナタルトだのロールケーキだの、私は洋風の甘いお菓子に思いを馳せて止まらなくなっていたのだけれど、
「……とりあえず、こんな感じ?」
と、だんなが駅ビル内のケーキ屋さんでシュークリームを買ってきてくれたので、それを食後に。カスタードクリームとホイップした生クリームの両方が詰まったシュークリームで、ヒロタのシュークリームで言うところの「ツインフレッシュ」で、幸せな美味しさだった。

11月8日 木曜日
息子から歓声が挙がりました……そんなに好きか……
「中村屋」の肉まん・あんまん
アイスプーアル茶

ちょっと小さめのサイズの饅頭だったので、
「……あんまんも一緒に買うかね?」
と買ってきた、中村屋の肉まん、あんまん。でも両方食べるとさすがにボリュームが多かった。「2個食べる!」と一番鼻息が荒かった息子は、あんまんの餡のあまりの熱さも災いして半分は食べきれずに残して学校に向かうことになってしまい、残り半分はおやつにでも、ということに。

肉まんはともかく、あんまんはとても久しぶりに食べたのだけれど、中華まん特有の黒胡麻のあんこは、熱すると本当にびっくりするくらいに熱くなる。私も大変なのに、私より猫舌な息子は、こりゃ大変だったなぁ……と思いつつ、もぐもぐ。今日の午後は仕事の打ち合わせがあるのだけれど、けっこうお腹一杯になってしまったので昼に外食する必要もないかなーと、準備して家を出た。

「インカのめざめ」のポテトサラダ
ローストビーフのサラダ
たらこスパゲティ
ビール(ザ・プレミアム・モルツ〈黒〉)

最近ありがたいことに大学時のゼミの先輩が仕事を紹介してくれている。紹介先はというとアパレルだったり医療関係だったり食品関係だったり、しかも紹介でお会いする方の年齢もバラバラで
「んー?○○君?何年か前にね、飲み屋で会ったの。隣に座ってて意気投合」
とかいう繋がりだったりして、一体先輩、どんな人脈をお持ちなのかと(いや、すごい人なんです、多分……)。

ともかくも、あまりこれまで接する機会の無かった世界の人と知り合うことができて、今日お会いした、これが二度目の打ち合わせのおじさま(アパレル関係者)は、ヴィンテージジーンズに紺ジャケット、ジャケットの下には女物かと見まごうばかりの凝ったスカーフを覗かせて、その下には無地のTシャツ、そして前頭部に、赤いフレームのサングラス。白髪交じりで髭をたくわえ、なんとも色気のあるおじさまなのだった。
「赤いフレームのメガネ、赤いフレームのメガネ……」
と、打ち合わせ中ずっと目が離せなかった私。

そんなこんなで、今日の帰宅は6時過ぎ。明日は息子は遠足で、今日の打ち合わせの予定は昨日の午後に突然に入ったものだったから、食材購入も下ごしらえもまだ何もしていない。

「お弁当のおかず、お総菜の唐揚げでもいいかなぁ……」
と総菜屋を覗いて「やっぱ、なんかヤだな」と肉屋で普通に鶏肉を買うことにして、
「じゃあ、せめて今日のサラダくらい買って買えるかな」
とサラダ屋の店頭でローストビーフのサラダの価格を見て「やっぱ、自分でサラダ作ろう」と2株98円だったサラダ菜と1株98円だったロメインレタスを買うことにした。肉屋で売られているローストビーフが100g298円だったので、これ幸いとそれは購入。玉ねぎやきゅうりを合わせ、サラダ屋で買ってくるよりずっと豪華なサラダができた。

明日のお弁当はちゃんと全部手作りすることにして、代わりに今日の夕御飯は少々手抜きさせてもらうことに。たらこが手頃な値段だったこともあって、たらこスパゲティにすることにした。これならパスタを茹でる以外の手間はほとんどなく、簡単に手早くできる。

簡単に作れるパスタ料理の中でもきわめて簡単にできるたらこスパゲティの準備をぼちぼちしながら、明日のお弁当用も兼ねてのポテトサラダの準備。
たまたま八百屋で「インカのめざめ」なるじゃがいもが安売りされていたので、試しに買ってきてみたのでそれを使ってみた。レストランなどで何度か口にしたことのあるじゃがいもだけれど、なんでも南米アンデス地域が原産の、じゃがいもの原種に近い芋なのであるらしい。皮は黒めで、中身は栗のように黄色いじゃがいもで、ポクポクとした食感と甘さは栗とさつまいもに近いものがある。これでポテトサラダはちょっと甘い感じになってしまうかしらと思ったけれど、案外美味しくできあがった。芋の味が濃厚で、お弁当に詰めてもきっと美味しく食べられると思う。

私としては「手抜きですまん」というたらこスパゲティ夕飯だったけれど、息子は
「なんで?なんで今日、たらこスパゲティ??」
何かのお祝い?と言わんばかりの歓迎ぶりだった。たらこをほぐし、パスタを茹でている間、ずっと隣で
「たーらこー♪たーらこー♪大好き♪たーらこー♪たーらこー♪たらーこ大盛り♪ぼーくのは大盛り〜♪」
と、「たらこ大好き大盛り」替え歌をえんえんと歌い続けていた。うん、君のは間違いなく大盛りにしますんで……。

11月9日 金曜日
ついつい「とろうずら」を多めに頼んでしまいます、玉寿司
カキフライおにぎり
ほうじ茶

一週間の疲れもいーい具合に溜まった感じの今日金曜日は、朝5時起きでお弁当作り。息子は遠足で、だんなはジムで、どうせお弁当作るならだんなの分も持たせてあげたいということで、だんなの出発時間に合わせる形でその時間になった。御飯炊いて、鶏肉揚げて、卵を茹でて……と慌ただしくも寂しく一人で準備をし始めたところで、
「おはよー」
と、なぜか息子が起きてきた。……早起きにもほどがありますよ、息子さん……とかなりびっくりしていた私をよそに、「なんか、目が覚めちゃったー」とか言いながらテレビゲームで遊びはじめている。だんなもほどなく起きてきて、「寂しく一人で」の作業はほんの5分ほどで終わったのだった。

朝御飯は、だんなが買ってきてくれたおにぎりを。
どうも、昨日の夫婦間電波の送受信はうまいこといってなかったらしく、だんなが昼にスパゲティを食べていたのに夕飯の献立がスパゲティになってしまったりしていたのだけれど、
「あれ?おゆきさん、お弁当はサンドイッチにするとかって言ってなかったっけ?」
だからパンを避けたんだよー、と、だんなが買ってきてくれたのが息子の弁当に入れる予定の「おにぎり」だったりしたのだった。ある意味電波絶好調というか、何というか。

でも、息子のお弁当のおにぎりは「ごはんですよ」入りだと確定しているし、息子本人も
「中身違うの?じゃあ全然問題なしー」
と御機嫌であったりしたので、少しも問題はなかった。

私の分のおにぎりが3種類もあったので、朝に1つ食べることにして残りは昼に食べることに。
「カキフライおにぎり」なる季節商品は、ソースを絡めたカキフライのおにぎりで、鶏天むすなどより幾分か洋風の味。息子も元気に鮭おにぎりといくらおにぎりを平らげて、大きな水筒さげて登校していった。今日は一日曇り空のようだけれど、雨はなんとか夕方まで降り出さないようで、最後まで天気が保つといいねぇ。

いくらおにぎり・たらこおにぎり
鶏の唐揚げ・ゆで卵・ポテトサラダ
プチトマト・種なし巨峰
麦茶

朝に食べなかったおにぎり2個と、だんなと息子に持たせた弁当おかずの残りを皿に盛り合わせて、私もお弁当っぽい昼御飯を。

鶏ももの、いつもの味の唐揚げと、ポテトサラダとゆで卵。鶏肉の唐揚げには、マカロニサラダとかポテトサラダといったようなマヨネーズ味のものがよく似合うような気がする。で、それらはフライ類(コロッケとか、とんかつとか)にも似合うのだけれど、でもフライ類にはどちらかというとコールスローとか、刻みキャベツそのものといったようなキャベツを添えたくなる気がする。今回は、息子が「ポテトサラダがいいなー」とリクエストしてくれたので、昨夜「インカのめざめ」を使って作ってみたのだった。いつもの卵焼きという気分にならず、なんとなく「ゆで卵が添えてあると、なんだか嬉しい」という気がしたので、半割にして胡麻塩を軽くふったゆで卵も添えてみる。

前回から息子は、Francfrancで買ったやけにシックな色合い(ダークブルーと黒のツートンカラー)の二段重ね弁当箱を使っている。お揃いの黒い弁当袋と箸箱がついていて、一応それは「だんな用にもちょうど良いし」というサイズだったはずなのだけれど、目下息子の専用弁当箱と化している。中身は相当たっぷり入るので、今日はだんなの弁当箱よりも詰めた唐揚げの個数が多いくらいだったし、だんなの弁当箱には詰められなかった巨峰も数粒詰めることができた。息子用には「ポンデライオン」の弁当箱とか、アランジアロンゾの弁当箱などもあったりするのだけれど、
「なんか、絵がついてるのって、子供っぽいじゃん」
と、我が家唯一の子供がそんな事を言うのでこの先出番があまりなさそうなのだった。……アランジアロンゾは私が使うからいいもん……。

千葉 「玉寿司」にて
 寿司食べ放題 \3,675
 生ビール

朝早起きして、仕事して、夕方は息子の音楽教室。今日はやけにたっぷりレッスンしてくれて、本来の時間の3割り増しくらいの授業内容だった。ビルを出て少し歩いたところでだんなから「今職場出たけどー?」と連絡があり、千葉で落ち合って夕飯を食べて帰ることにした。

もうデパートはクリスマスイルミネーションが輝いていて、デパート内のLOFTフロアも全体的にクリスマス。まだまだ気が早いことだったけれど、
「息子、こっち見ないでね」
「お母さんこそ、こっち見ないでよ」
と狭いフロアで息子と別行動しながら家族用のクリスマスカードを買ったりした。

地下の食料品売り場も覗きに行って、びっくりするような安値だった魚介もいくつか購入。魚介入りの袋を持って、今日はお魚の気分なのよと「さくら水産」に向かったのだけれど、金曜の夜ということですっかり満席状態だった。「さくら水産」近くの気になっていた海鮮居酒屋も満席。もう、この手に持った魚をすぐ帰って調理しようかしらと思いつつ、さすがにそれは遅くなりそうだと駅ビル内の「玉寿司」に入ることにした。独身時代に何度もだんなと入った、「食べ放題」プランのあるお寿司屋さんだ。銀座と台場の玉寿司には、一時期かなりの数通っていた。その時、その店ではすごく美味しいなぁと思っていたんだけど。

大人は3675円、小学生は1890円で、決まったメニューが食べ放題。一度に注文できるのは、専用の用紙に20カンまで。1カンずつの注文は不可で、最低2カンから、2カン以上なら奇数個でも良いという決まりだ。生ビール飲み飲み、
「やっぱり高いものからでしょー」
と、大トロ、ウニ、アワビ、ズワイガニ、平目といったあたりから注文し、そして忘れてはいけない「とろうずら」。玉寿司名物のこの寿司は、ねぎとろ軍艦にうずらの卵の黄身を乗せたもので、ねぎとろと卵が一緒につるんと口の中に入るのが、なんとも幸せな軍艦だ。
「2個……じゃない、4個だね」
「うん、まず4個だ」
と最初の注文で4カン作ってもらい、更に追加で4カン作ってもらい、お前らどんだけとろうずら好きなんだ、という勢いでもりもり食べてしまった。

全体的に、ネタもシャリも小さめなのでいくらでも食べられそうな感じ。でも、以前(多分1〜2年前くらいだと思う)にこの千葉の玉寿司に来た時にも思ったのだけれど、
「玉寿司って……こんなだったかなぁ……?」
といった感じの、イマイチさが今日も漂っていた。ついつい比べてしまうのは、いつも行っている回転寿司屋の銚子丸なのだけれど、「この大トロは、銚子丸で言うところの中トロかそれい以下かも」と思ってしまったり、「サバももうちょっと美味しいのが出てくるよなぁ」と感じてしまったり、「あわびも、高いらしいけど、なんか旨味が全然なくて固いばっかりだしなぁ」という印象だったり、全体的に残念な内容だった。とろうずらは美味しい。すごく好みだ。

せっかくの食べ放題なのに注文してから出てくるタイミングがかなり遅めなのもこれまた残念で、20カンオーダーを4回くらいは余裕で繰り返せるかなと思ったのに、だんなと2人で計60カン(3オーダー)食べたところですっかり満腹に。息子はサビ抜きの注文だったので、別の用紙で注文して15カンくらいは食べたかなという感じだった。

帰る頃には、しとしとと冷たい雨。明日は一日イマイチな天気が続くらしい。鍋でもするかなー。

11月10日 土曜日
からすみだいこん〜♪♪♪
「木村屋」の
 桜あんぱん
 チーズクリームあんぱん
牛乳

パンでも買いましょう、と、昨日の夕方にデパ地下をぷらぷらして、
「あ、木村屋発見ー!」
と、あんぱんを買ってきた。

私は「小倉あんぱん」が一番好きなのだけれど、だんなは桜あんぱんが好きなのだという。
「あの、桜の強い香りとしょっぱさが、なんというか、あんぱんに不要だと思う」
という私と、
「あの塩気と香りがいいんじゃんー」
というだんな。たまにはだんなのリクエストに応えてみようと、桜あんぱんを買ってきてみた。バラ売りはしていないお店だったので、5個入りの桜あんぱん袋と5個入りのチーズクリームあんぱんを買ってきた。息子にはミルクパン。

久しぶりに食べてみた桜あんぱんだったけれど、自分の記憶に残っていた味よりはずっと美味しく感じられた。中央にぎゅうとねじ込まれた感じの桜の塩漬けの香りがあんぱん全体に漂っていて、塩気もそれなりに。でもだからといってパンの生地やあんこの風味が損なわれるということもなく、牛乳傍らにもぐもぐと食べた。

「日高屋」にて
 味噌ラーメン 味付玉子乗せ

今日は一日雨模様で、気温も隨分低く感じる。先週に出したこたつは大活躍な状態で、ガスストーブもいよいよ使える状態にセットした。クリスマス、冬休み、お正月あたりについてもぼちぼち考え始めるようになってきて、いよいよ季節は冬目前という感じ。

「ラーメン食べたい……寒いし、あと、夕飯の買い物もしに行かなきゃだし」
と、昼過ぎに皆で駅前にラーメンを食べに行くことにした。朝御飯も遅めだったし軽めのラーメンでいいなぁということで、チェーン店の「日高屋」に。醤油に味噌にとんこつに、タンメン担々麺つけ麺と種類豊富で値段も安め。味の方もごくごくフツーな感じではあるのだけれど、駅前という立地もあっていつもそれなりに混んでいる。

三者三様、息子は醤油ラーメン、だんなはタンメン、私は味噌ラーメンに味付玉子を乗せてもらった。チャーシュー2枚に海苔1枚、メンマと葱、そして味付玉子が乗ったシンプルなラーメンで、甘からず辛からずのスープも嫌みがなくて食べやすい。
「ビールとニラレバ炒めとか、いいですねぇ……」
「そっか、ここ来て中華炒め食べるという選択肢もアリなわけですねぇ……」
などと壁に貼られたポスター見ながら話しつつラーメンを平らげ、お買い物して帰ってきた。

もやしと牛肉のタイ風サラダ
ポテトサラダ
しらうおの刺身
桜海老と葱のかき揚げ
からすみ大根
湯豆腐
いくら御飯
日本酒(賀茂鶴 弘法大師)

昨夜のデパ地下鮮魚コーナーねり歩きは、たいそう楽しかった。
これから夕飯を食べて帰ろうという事になっていたので、あまりあれこれ買ってもなと思いつつ、
「これ!この鱈、良い鱈だよー。すごくお値引きしてますよっ!」
タラチリでも、揚げたりでもいいけど、ただ塩ふって焼いていただくだけでも、すごく美味しい鱈なんですっ!と勧められて、本来3切れ1600円という値札で売られていた鱈を4切れ1200円で買ってみたり、刺身用の生しらうおと生桜海老、そして生すじこなんかも買ってきた。どれも値札の3割引くらいの価格になっていて、お得な感じ。氷を多めに詰めてもらって、帰宅した後急ぎすじこをいくらに加工した。

で、今日は魚介たっぷり夕御飯ということになった。
ちょうど数日前に、懇意の板前さんから自家製唐墨(これがまた、いーい干し具合の、いーい塩梅の唐墨で……)をいただいたところ。和風の料理でいただきましょ、となると鱈は湯豆腐かな、寒いしね……と、夕方早めにお風呂に入ってからあれこれ準備をし始めた。

しらうおは、お刺身ということで生姜醤油を添えて、桜海老は葱と合わせてかき揚げに。肉厚の、でも締まった身の良い感じの鱈と絹ごし豆腐を鍋に入れて湯豆腐にし(添えるタレはたっぷりの鰹ぶしと刻んだ葱に醤油を加えたもの)、自家製いくらの御飯、そしてからすみ大根。半端に残っていたサラダ類もテーブルに出したら、かなり豪華な夕飯になってしまった。

薄皮を剥いた唐墨に串を刺して直火で軽く、表面に薄く焼き色がつくくらいに焼いた後にスライスし、薄切りにした大根と交互に重ねて並べるだけ。シンプルだけれど、唐墨の塩気と風味を吸って少しだけ柔らかくなった大根の食感や味が唐墨と良く似合って、これと酒があったら両方が止まらないようになってしまう危険な食べ物だ。大根を、透けるくらいに薄く切って唐墨をぐるりと巻いてしまう食べ方もあるみたいだけれど、私はある程度大根に厚みがある方が、シャキシャキ食べられて好きだなぁ。

用意したお酒は、いただきものの広島のお酒、「賀茂鶴 弘法大師」。なんでも「真言宗寺院、御信徒様向け」のお酒なのだそうで、口に含んだ最初はカラッとした印象なのに、丸く深く柔らかい後味でくいくい飲めてしまう口当たりの良いお酒だった。湯豆腐に良く似合うかも。

かき揚げや湯豆腐をつつきつつ、たっぷりのいくら御飯を堪能した息子が早々に居間に引き上げた後、それから小一時間ばかりだんなとお酒飲み飲み、唐墨つまみつまみ、
「豆腐、増やす?鱈も、まだあるけど」
「うん、入れちゃえ入れちゃえー」
と、結局豆腐2丁と鱈4切れを全部湯豆腐にしてしまって、それも綺麗に平らげてしまった。シメのいくら御飯は、ほんの一口だけ。

11月11日 日曜日
ニラレバでも、レバニラでも、どっちでもいい
ホットサンド(こんたまちー)
カフェオレ

いよいよ寒さも本格的になってきて、「朝御飯にあったかいもの」がいよいよ幸せになってきた今日この頃。
「ホットサンド、どうですかね?」
「ホットサンド、いいですねぇ……」
と、昨日パン屋さんでサンドイッチ用のパンを買ってきた。最近はスーパーでもパン屋でも、サンドイッチ用のパンの需要が落ちまくっているのか、棚を見ても置かれていない事が多い。確実性でも味の面でも、パン屋さんの店頭で「10枚切りにスライスしてくださーい」とお願いするのが目下一番良い手段のように思われるのだった。今回のは「アンデルセン」の食パンだ。

今シーズン初ホットサンドですし、やはり基本ですか?基本から行きますか?と、我が家定番ホットサンドメニュー「こんたまちー」(コンビーフ+マヨ和えゆで卵+チーズ)にすることにした。我が家にはだんなが婿入り(?)道具として実家から持ってきてくれた1個焼きのホットサンドメーカー(正方形に焼けるもの)と、後から購入した2個焼きのホットサンドメーカー(対角線に1本線が入り、三角×2に焼けるもの)がある。目下、正方形に焼けるものがだんな用だ。三角形の方は、一見お洒落だけれど、三角に切れ目が入る分、具はそれほど入らない。

久しぶりのこんたまちーホットサンド、私とだんなが懐かしく嬉しく美味しかったのは元より、息子も実に美味しそうにハフハフと口で息しながら食べていて、
「……ホットサンド、好き?メロンパンとか、そういうのより?」
との問いに思い切り頷いていた。そうか、ホットサンド、そんなに好きかー(でも、美味しい具の多くはハイカロリーな具なんだよねぇ……)。

久しぶりのホットサンドを堪能して、今日は私、一人でお出かけ。
「……じゃあ、そろそろ行ってまいります」
「ニコライ堂の方面だったら、御茶ノ水で後ろの方の出口だよ」
「……は、電車で後ろの方に乗ることにします」
「楽しんでらっしゃいね」
「……は、楽しんでまいります」
出かける理由が出かける理由だったりしたもので、だんなにニヤニヤされながら送り出された。

「36 STICKS」の
 アップルマンゴーのプディング \280
 ショコラコルネ \180
カフェオレ

思ったよりお出かけは短時間で済んで(でも楽しかったー)、皆のお土産にケーキを買って帰ることにした。地元の駅ビル内に入っていて、少しばかり気になっていた「36 STICKS」というお店。直前には「ティオグラトン」というスティックタイプのチーズケーキ屋さんが入っていた場所だったので、おそらく同じ系列のお店なのだろうなと思っていた(同じ系列のお店でした)。

一つ一つは、さほど「すごく美味しそう!」という外見でもないのだけれど、でも品揃えが豊富でショーケースはとても華やかだ。一度買ってみようかなと思っていた。苺系のケーキが数種類あったので、ロールケーキとショートケーキを息子用に買い、だんなにはミルクレープとエクレア、自分用にはチョコのコルネとマンゴープリン。ムース、プリン類は、細長い陶器の器に固められていた。1つ1つは180円〜300円弱と手頃な価格だけれど、いかんせんサイズが小さいので、2つくらいは食べたいところ。6個買うと、普通のケーキを3個買うのと結局変わらない価格になった。

どのケーキも冷凍されたものを輸送して解凍して販売しているようで、いくつかのケーキが微妙に「半解凍」だったのがとても残念。冷凍でも別にかまわないけれど、あまりわからないようにして欲しかったなと思う。冷凍対策なのか、ショートケーキの上に乗った苺が「ホワイトチョコレートで固められたフローズンストロベリー」だったりして、微妙に悲しさが漂うケーキだった。広告の写真とも、かなり違う感じなのが、更に悲しい……(ケーキの断面にフルーツたっぷりという写真が載ってたけど、実際は全然たっぷりじゃない……)。

「安くて小さなケーキをいくつか」より「高くてもちゃんと美味しいケーキ1個」の方がやっぱり嬉しいものだなとしみじみ思いつつ、夕飯は安くてボリュームそこそこの「王将」に行こうということになっている。

「餃子の王将」にて
 メンマ \157
 餃子 2×\210(無料)
 春巻 \315
 鶏の唐揚げ \525
 ニラレバ炒め \472
 天津飯 \462
 東京ラーメンセット \924
 生ビール(中) 4×\483

「あと1回食べに行けば、ぎょうざ倶楽部の会員になれるんだぁ」
というだんなと、
「王将行ってないね?最近全然行ってないね?」
と、やたらと王将に行きたがる息子。確かにあの餃子、そろそろ恋しい気持ちだし、ビール飲んで餃子つついてレバニラつついてというのも良いねと、夕方近場の王将に向かってみた。

夕方早めの少し半端な時間帯だったのだけれど、お店はかなりの混雑。だんなが「餃子券、2枚あるよ、2皿無料で食べられる」と言ったのを良いことに、餃子を2皿、加えて息子の「東京ラーメンセット」で1皿、たらふく食べることになった。香ばしくて、ちゃんと餃子らしい餃子で、それが6個で210円というのは、すごいことだなと思う。

今日も好き勝手な感じに、
「あー、なんか、春巻食べたい……でなきゃ、唐揚げ」
「どっちも取りゃいいじゃん、両方」
「どっちも揚げ物じゃん……」
とか言いながら結局春巻と鶏の唐揚げを両方注文してみたり、あとはニガニガしたレバーが良い感じのニラレバ炒め(レバニラ炒めじゃないのね……)を注文してみたり、シメには「私、1/3か1/4くらいしか食べられそうにない」とか言いつつ天津飯にしてみたり(私が食べきれない分の天津飯は、当然だんなの胃袋に)、楽しんできた。

王将の天津飯には、笑ってしまうほど蟹肉が入っていない。
「いや、入ってるよ?いや、入ってないのがデフォルトなんだけど、入ってると"おおー!入ってる!"って驚くって感じで」
君は王将の天津飯に何を期待してるのかね、と真顔で突っ込まれた。うん、いや……うん、期待してない……です……(けっこうなボリュームで462円という価格だもんね……)。

一度だけね、すんげぇでっかい蟹肉が入ってることがあってね、「うぉー、天津飯に蟹肉入ってるよ!」って、あんときは嬉しかったなぁ、と、だんなは遠い目をするのだった。「天津飯」という食べ物について、何か根本的に間違っているような気がしないでもないのだけれど、王将の天津飯はそんな感じの食べ物なのだった。そして今日も蟹肉は入っていなかった。