食欲魔人日記 05年03月 第5週
3月28日 月曜日
慌てて作ったもの、それは肉丼。隅っこにマヨネーズ。
2日目の豚汁
御飯
いかなごのくぎ煮・いぶりがっこ・ほうれん草のおひたし
抹茶入り玄米茶
昨日たっぷりの豚汁を作った(もとい……だんなに作ってもらった)からには、翌朝もそれを満喫せねばなりませんねと、御飯に味噌汁の朝御飯。「いかなごのくぎ煮」をたっぷり満喫したいぞということで、焼き魚などの「御飯がすすむおかず」も排除して、飯と汁と御飯の友数品だけの簡素な食卓にしたけれど、御飯にくぎ煮てんこ盛りしてそれだけで幸せ。美味しい豚汁が添えられていて更に幸せ。

「はー、たまりませんなー」
「翌朝の豚汁はいーい感じにこなれてますなー」
息子は昨夜夜更かししてしまったので、起きるまで寝かせてやろうと、だんなと二人のほへーんと食事した。今日は朝からちょっとばかり冷たい雨。

「DEAN&DELUCA」のバナナケーキ ホイップクリーム添え
アイスティー
今日も一日お仕事お仕事&お片づけ。仕事はいい感じに詰まりつつあって、ついでに片づけもラストスパートといった様相で、今日はテレビまわりの棚とパソコン周辺が素晴らしく綺麗になった。ごちゃごちゃコードも少しはまとめて、見えないところも美しく。

9時を過ぎておきてきた息子には10時半を過ぎた頃に朝御飯とも昼御飯ともつかないものを食べさせてしまったので、なんとなく私の昼御飯はスルー。おやつの時間に、先日渋谷の「DEAN&DELUCA」で買ってきたバナナケーキをトースターで軽く温め、ホイップクリーム添えつつ食べた。

ねっちりもっちりしたバナナケーキで、しっとりとした舌触り。どうもホイップ済の冷凍ホイップクリーム(絞り出し袋に入っていて、解凍したら絞るだけ)とかは使う気になれなくて、植物性油脂のを使うのは何よりも論外で、めんどくさいわぁと思いつつも必要な都度、動物性の生クリームをシャカシャカシャカシャカ泡立てて使っている。

私は成人する頃まで、生クリームがとても苦手だった。ショートケーキもシュークリームもあまり好きじゃなかった。忘れもしない小学生の頃、上野駅からの寝台列車で田舎の秋田に向かおうというとき(東北新幹線も開通していない時代だった……)、駅構内の古びれた喫茶店でチョコレートパフェを食べたのが「生クリームトラウマ」の発端だった。それまでパフェが大好きだった私、でもその時出てきたパフェは、今思い返しても気持ちの悪いものだった。

アイスクリームはほとんど入っていなくて、パフェグラスのほとんどにホイップクリームが詰まっている。一番底にはコーンフレークがごっそりと詰まっていて、缶詰のフルーツカクテルがちょびちょびと入っていて、安っぽいウエハースが2枚くらいてっぺんに刺さっていて、で、残りはホイップクリーム。そのホイップクリームはそれまで食べたどんなクリームよりも美味しくなくて、今思うと「植物性生クリームをホイップさせたものの冷凍もの」だったのだろうなぁと思う。しかも微妙に古くなっててイヤな感じの油の味がしていたような感じのクリーム。胃にもたれるようなパフェで、おかげで寝台列車に揺られたことでえらい酔ってしまったのだった。
……それ以降、私はホイップクリームの一切が苦手になってしまった。ケーキをあれこれ食べているうちにあっさりと完治したけれど、「生クリームって美味しくないのよね」という思いを消すまで10年以上かかってしまった。げに恐ろしき植物性ホイップクリーム(というかあの喫茶店のパフェ……)。

豚バラ肉の生姜焼き&キャベツ丼
春菊の胡麻和え
2日目の豚汁
麦茶
今日も午後から「片づけスイッチ」が強めに入ってしまい、居間に色々なものをぶちまけながらお片づけ。だんなから「今から帰るよ」電話がないなぁと思って油断していたら7時を過ぎて「名探偵コナンスペシャル 銀翼の魔術師」が始まっちゃって、もう大変。
「あら?あらあら?なになにコナンスペシャルなの?ていうかもう7時?」
慌てて御飯を炊く準備をして、半端に残っていた豚バラの薄切り肉で何か作ろうと考え始め、でもテレビが気になっちゃって台所に長いこと立っていられない。昨夜の刻みキャベツが残っているなと確認して、豚肉の生姜焼き&千切りキャベツの丼にしちゃうことにした。

フライパンに薄く胡麻油をひいて塩胡椒した豚バラ肉をチリチリと炒め、こんがりチリチリいい感じに焼けたらおろし生姜と酒と味醂と醤油を投入。甘辛く味つけたら、御飯に刻みキャベツ乗せて豚バラ肉を汁ごとかけてできあがり。どんぶりの隅っこにマヨネーズをにょろり。

豚汁が余ってるのをこれ幸いと、どんぶり飯と味噌汁と、御飯が炊ける合間にちゃちゃっと作った春菊の胡麻和えと。
「今日はこっちで食べようね、こたつでね」
「コナンだからこたつで食べるのね?」
「そうだよー、コナンだからだよー」
息子に全てを見透かされつつ、居間のこたつで夕御飯。

激しい手抜きでごめんよごめんよと私は密かに恐縮していたのだけれど、息子は
「ごはんの上に、マヨネーズのってるよ。すごいねぇ」
とやけに感心しながら食べてくれた。……明日はちゃんと買い物行って、息子の好物を作ってやろう……。

3月29日 火曜日
朝御飯にパンケーキ
黄金配合パンケーキ
炒めウィンナー
オムレツ
カフェオレ
「だんなー、青森行くんだよね?」
「ん、明日帰ってくるから」
「かもめのたまご♪」
「それ岩手銘菓だから。俺行くの青森だから。……おみやげは買ってくるけど」

そんな事話しながら、朝御飯はパンケーキ。ホットケーキミックス買ってきて作るより、"黄金配合のパンケーキ"レシピで作るパンケーキの方が軽くてとても好みな味に焼き上がるので、起きるなり薄力粉の計量から。薄力粉180gにバターミルクパウダー20g、ベーキングパウダー10g、塩1g、ショートニング65g、グラニュー糖15gでできあがる「パンケーキの素」はあらかじめ作っておけば冷蔵庫で1ヶ月ほどは保存可能だそうだけど、作る時が食べたい時になりがちで毎回その場で計量して作っている。粉をふるい、ショートニングを混ぜてできた「素」に卵1個と牛乳250cc混ぜたらあとは焼くだけ。どうもショートニングの風味が苦手なので(単に我が家のショートニングが古いみたい……)、今回はバターを使ってみた。

薄め小さめのパンケーキをたんまり焼いて食べるのが好きなので、大きめのグリドル(平たく巨大なスキレット)で一気に3枚ずつ焼いていく。3枚一気に焼くのでまん丸な形にはならないし焼き色にちょっとばかりムラが出るけど、ちゃっちゃと12枚のパンケーキを完成させた。
「じゃー、俺は卵でも焼こう」
と、だんなは脇でソーセージ炒めてオムレツを作ってくれ、焼きたてパンケーキの朝御飯。

バターを使ったパンケーキは香りも良くてふわふわで自然な甘さがついていて、蜂蜜やメープルシロップなどをかけなくてもバターだけで充分旨い。12枚焼けたパンケーキ、4枚ずつをだんなと私の皿に盛り、息子のところに3枚盛りつけて残りの1枚は「食べられる人がお食べ」と小皿に乗せてテーブルの隅に。息子は今日も朝から元気いっぱいにパンケーキを食べ、オムレツもソーセージも食べ、カフェオレ(牛乳超多め)もおかわりし、
「これ、この1こ、たべていいの?」
と結局4枚目のパンケーキに手を伸ばしていた。

そしてだんなは青森出張。あっちは寒いかなぁと、厚めの上着を引っ張り出して出かけて行った。かもめのたまごー。

ポテトコロッケ
ハムチーズパン
牛乳 with ミルメーク(いちご味)
今日は仕事も片づけもちょっとばかり小康状態になり、息子と2人で図書館に。息子用の手提げバッグを用意して息子名義の図書館カードを渡したら、電車の本ばっか5冊、しかも5冊中3冊がブルートレインの本という内容でうきうきと貸し出し手続きをしてもらっていた。私はインテリアの本とか料理の本とか、『海洋の危険生物』とかいう本とか、寄生虫の本などを脈絡もなく。

「夕飯の材料と、あとお昼御飯の材料とかも買わなきゃね」
2人で大量の本持って帰り道スーパーに寄ってお買い物。うどんでも茹でるかなぁ焼きそばでも作るかなぁと昼御飯に思いを馳せていたら、
「ぼく、ぼく、おひるごはん考えてあげるね!」
売り場の彼方へすったすったと早足で去っていった息子が40秒後くらいに戻ってきて
「おひるごはんはー!コロッケとパンがいいと思いまーす!」
と宣言した。惣菜コーナーを眺めて帰ってきたらしい。「コーンスープもついているといいと思いまーす」という言葉は聞かなかったことにして、惣菜コーナーでコロッケ1個ずつと、パンコーナーで好みのパン1個ずつ買って帰ってきた。

息子は蟹クリームコロッケと、ポケモンのシール入り苺蒸しパン。私はポテトコロッケとハムチーズパン。苺味のミルメークを牛乳に溶かして添えた。スーパーのなんてことないお総菜と変哲もないごくごく普通のチーズとハムがトッピングされたパンだったけれど、ちゃんとトースターで温めてから食べるとちゃんと美味しい。私のパンはスーパー併設のパン屋さんで買ってきたのだけれど、「100円均一セール中!」ということで店の商品のほとんどが100円になっていたので、明日の朝食用のパンもちょこちょこと購入。息子の明日の朝御飯はチョコチップを散らしたメロンパンという、ちょっと不思議な物体の予定。

「ブルートレインはね、ブルートレインはね」
借りてきたばかりの本について、コロッケを手づかみで食べながら語る息子。
「なんと!でんしゃの中でおひるねできちゃうし、きゅうしょくも出ます!」
ごく微量に理解が間違ってる気がするけれど、息子にとって「電車の中で眠れて、御飯まで食べられちゃう」というのはすごいすごいことらしかった。お母さんもブルートレイン大好きなんだけど、でも最近はもう乗る機会はあんまりないよねぇ……(飛行機乗っちゃった方が安かったりするし……)。

マッケンチーズ
鶏肉と野菜ときのこのスープ
サーモンと卵のサラダ
発泡酒(サントリー スーパーブルー)

ヨーグルト with 手作り苺ジャム

昨日の夕御飯はかなりバタバタしてしまい落ち着いて作れなかった内容になってしまったので、
「今日の夕飯はなんでも好きなもの作るよー。お父さんいないし、君の好きなもので」
と罪ほろぼし気分で息子に言ったところ、即答で
「マッケンチーズ!」
と言われてしまった。
「うん、まあ、いいけど……クリームのスパゲティじゃなくて?それよりマッケンチーズなんだ?」
「ん〜ばあいによってはね、クリームのスパゲティなんだけどー」
なんなんだその「場合」って。

ともあれ、今日はクリームのスパゲティな気分じゃないらしかったので、リクエストどおりマッケンチーズ。アメリカのキッズメニューの定番料理で、アメリカ人大好物のチェダーチーズをベースにしたクリームソースがこってりとマカロニに絡んでいる料理だ。オレンジ色がかった黄色一色の、他に具は一切入らない(鶏むね肉を焼いたものが乗っていたりすることもあるけど)、ただただチーズ味のマカロニで、なぜか息子はそれがこのうえない大好物。

野菜っけも肉っけもないパスタ料理なので、せめてもと具沢山のスープと魚を使ったサラダも作る。
少しだけ買ってきたお刺身用のサーモンはざくざく角切りにしてレモン汁と塩と刻んだ玉ねぎ、刻んだケッパー、刻んだディルと和え、卵は茹でて刻んでマヨネーズと和え、それぞれをチコリの葉の上にこんもりと盛りつける。卵乗せチコリと鮭乗せチコリを交互に数個お皿に並べ、前菜代わりのサラダにした。鶏むね肉を使ったスープは、玉ねぎやにんじんピーマンパプリカ、エリンギにしめじにえのきも加えて食べ応えのあるものに。

「おかあさん、チーズけずるの?おっきいチーズ、けずるの?」
コンロのまわりでぴょんこぴょんこ跳ねながら、息子が「マッケンチーズ作り」を応援してくれた。手元にあるのは、業務用かというサイズの1kgくらいありそうなチェダーチーズ。皮むき器でザーリザーリと薄切りにして小麦粉とバターと牛乳で作った少量のホワイトソースの入る鍋に入れていたら、「すごいすごい」と喜んでくれた。チェダー独特の、渋いような味のあるチーズソースのパスタは、それほどまでに「すっごく美味しい」というものじゃない……と思うのだけれど(生クリームたっぷり使ったクリームソースのパスタの方が私は好き……)、とにかく息子はこれが好き。今日も私より大盛りなんじゃないかという分量のそれを見事に平らげた。

デザートは、手作りの苺ジャムをプレーンヨーグルトにかけて。先日大量買いした苺の鮮度が悪くなる一方で気になっていたので、残っていた10粒ほどを電子レンジで夕方全部ジャムに加工してしまい、食事の間に冷蔵庫で冷やしておいて、ヨーグルトにたらたら〜んと。

そうそう、苺と言えば最近「季節を彩るカルピス とよのか苺 クリーミータイプ」が嬉しくてちびちびとありがたーく飲んでいるのだけれど、先日新製品で「醍醐味カルピス(生クリーム入り)」などというまたヤバイものが発売された。我が家の冷蔵庫の「カルピス専用コーナー」は普通のカルピスととよのか苺で埋まっているし、さてどうしようかなと。……そのうち安くなってるの見つけたら迷わず買ってくることにしよ……。

3月30日 水曜日
初めて食べた「いちご煮」の炊き込みご飯
コーンパン
鶏肉と野菜ときのこのスープ
牛乳
だんな不在の水曜日。「今日はのんびり寝てられる〜」……という予定だったのだけれど、実にあっさりと早起きしてしまって静かなうちにお仕事を少々。昨日買ってきたパンもあるし、昨夜のスープもあるしと、息子が起きるのを待ってゆっくりと朝御飯の準備をした。

味が馴染んだ昨夜のスープに、私はコーンパン、息子はチョコチップを散らしたメロンパン。こぼれそうなほどコーンが乗ったパンを囓りつつ、スープもおかわりしてたっぷりといただいた。……今日あたり、桜は咲くだろうかねぇ。

バタートースト
牛乳
午前早めに仕事を終わらせ、今日は一日みっちり手芸の日。息子の小学校入学を控え、「こんな巾着を作れ」「こんなのも作れ」と色々ありがたい指示をいただいている。どうせ作るなら息子の好きな布地でと、先日ユザワヤに行ってポケモン柄の布を2mばかり買ってきた(高かった……ああいう布はすんごくお高い……)。それを使って、まずは息子用の巾着をサイズを変えつつ3点作成。

そして大仕事の「ソファーカバーの作成」にも取りかかってみた。居間に置いてある無印良品のソファベッド、純正品のソファーカバーは無印らしいといえばいえる、無地の果てしなく地味な色合いのものしかなく、これまで白い布をばふっとかけただけで使っていた。いまいちそれも気に入っていなかったので、「だったら好きな布買ってきて自分で作ればいいんじゃん!」とほんのりアジアでほんのりレトロな柄の布もポケモン布と一緒に買ってきた。9m購入したその布で、ソファベッドをくるむようなカバーを作成、ついでに同じ柄で座布団カバーも作成。この機会にこたつも片づけて、たっぷり夕方までかかった作業が終わる頃には部屋の印象がずいぶんすっきりしたものになった。はぁ〜、幸せ。

「……外で遊んできたら?ほら、お友だちの声聞こえてくるじゃん……」
そう言っていたのに、息子はずっとそばでうろちょろ。ものさしが消えたぞと思うと
「ちいさなものさしは98円、ちゅうくらいのは198円、おおきいのは5000円でーす」
なんて脇でお店を開いているし、「そこどいてよ、アイロン使うんだから……」と言えば
「はーい、アイロンですね。19800円になりまーす」
とか言ってくる。昨日は家の中を「へそくり♪へっそくっり♪」と歌いながら歩いていたし、これはお金に興味が出てきたのか単にお買い物が好きなのか守銭奴志望なのか、判断に悩む今日この頃。

そんな次第で、お昼はダイニングテーブルにミシンとアイロン、居間のテーブル周辺には大量の布が散乱するという大変な状態で、簡単に食べれるものをと、ごくごく簡単にバタートーストと牛乳。居間の床に皿を乗せたお盆を起き、もしゃもしゃと食べた。

八戸名産 いか三昧
もやしと卵の炒め
白菜とひき肉の重ね蒸し
ン日目の豚汁(ラスト)
いちご煮 炊き込みご飯
ビール(モルツ)・冷茶

かもめの玉子
抹茶入り玄米茶

夕方遅く、遠く青森の出張からだんなが帰ってきた。今回もこれでもかとお土産たっぷり。
「はいおゆきさん、これとー、これとー」
と袋からがさがさと出てきたものは
・桃川 にごり原酒
・八戸 小唄寿司
・今風いちご煮 炊き込みご飯の素
・山のホテル マタギ飯の素
・八戸名産 いか三昧
・かもめの玉子
・南部せんべい
といったところ。美味しそうなものばっかりで、夕飯にさっそくいくつかいただいちゃうことにした。

「いちご煮」とは、青森の名物のひとつである、ウニとあわびのお吸い物。そのままお吸い物にも仕立てられるけれど炊き込みご飯にもできますよー……という缶詰を買ってきてくれたので、それを早速炊いてみることにした。ウニの細かい粒々がご飯にまんべんなく散り、コリッしたあわびもけっこうどっさり。更に帆立も入っていて全体的に磯臭い、薄味のあっさりとした炊き込みご飯だった。
「これは、海苔かけると似合いそうだね」
「んー」
と、焼き海苔くしゃくしゃさせて散らして食べる。

ビールの友には、「元青森県民に勧められたんだ〜」と買ってきてくれた、「小唄寿司」と「いか三昧」。紅鮭と鯖の押し寿司と、3種のイカのおつまみ(チーズといかのハーモニー"なかよし"・焼きするめさき・花こがね)は、いかにも新幹線の中で缶ビール片手に食べたいような内容で、「……よくこれ、新幹線の中で食べないで持って帰ってきてくれたなぁ……」と感心しながら、それも皆でもぐもぐと。
「この、"なかよし"ってのが旨いらしいよ」
と言われたそれは、薄いいか(←さきいか味)にチーズを挟んだもので、確かに素晴らしく秀逸なビールの供だった。

メインのおかずは、私が作った白菜と挽き肉の重ね蒸し。鍋の中にざく切りにした白菜と挽き肉を交互にミルクレープのように重ねていき、1段ごとに軽く塩をふっていく。最後に酒を50ccくらいふりかけて、あとは蓋して蒸し焼きにするだけ。火が通ったら刻み万能葱と七味唐辛子、ポン酢などでいただく。豚バラの薄切り肉を使っても美味しいけれど、今日は挽き肉で。

押し寿司も炊き込みご飯も美味しくて、期せずして青森の味をあれこれ食べられた私は大満足。
「青森にも売っていたよー」
と、だんなはちゃんと「かもめの玉子」も買ってきてくれて、食後にお茶淹れて1人1個のかもめの玉子。15年ぶりくらいに食べたかもめの玉子(ホワイトチョコで表面をコーティングしてある、卵味のあんをスポンジでくるんだお菓子)は相変わらずの味。
「……お、こんなに小さかったっけ?」
「いや……俺は"こんなに大きかったか?"って思ってるよ今……」
なんでも今は"ミニかもめの玉子"とか"いちごかもめの玉子"とかもあるそうで、ちょっとびっくりな私だった。

3月31日 木曜日
不思議な色の、ほうれん草カレーを作成。卵添え。
ツナとチーズのホットサンド
カフェオレ
味わい練乳いちごヨーグルト
気温が上がると徐々に恋しさが薄れてしまうホットサンド、恋しく思える今のうちに食べておこうと、今日の朝御飯はホットサンド。
「コーンビーフなかったっけ?」
「確かもうないよ……なかったはず……」
昨日の夜から中に詰める具について語り合い(そう……いつもこんな事について語り合ってるの私たち……)、ツナがいいね、ツナはいいねということに。

ツナ缶あけて、刻み玉ねぎたくさん混ぜて、マヨネーズで和える。とろけるチーズと一緒にパンに挟んでホットサンドメーカーにセット。久しぶりのホットサンドをしみじみ美味しくいただいた。あ〜うま〜。

今日は、ピザ用チーズを切らしていたので薄い板状の真四角のチーズを使ったのだけれど、微妙にチーズ感が物足りない。
「……"すごく分厚いとろけるチーズ"とかってのがあるといいのに」
「……素直に2枚重ねて使えばいいんじゃない?」
「うん……でもね、2枚使うのはなんか贅沢な気がするから、だから"すごく分厚いとろけるチーズ"……」
私はそういうのがあっても良いんじゃないかと思うのだけれど、だんなはちょっとあきれ顔。

高菜わさびいなり
釜揚げいなり
冷茶
今日も充実した一日で、午前中は少し仕事してから郵便局行ったり図書館行ったり手芸屋さん行ったり本屋行ったりスーパー行ったり。座布団カバーを昨日作ったは良いけれどファスナーを買い忘れていたので、ファスナー買ってきてつけたり、細々とあれこれと。

「……ひるごはん、なにがいい?」
「んー……マッケンチーズ……」
「それはイヤ。作ったばっかじゃん」
「じゃあ、クリームのスパゲティ……」
「……ほら、今の状況を考えてさ……で、食べたいもの考えたらどうだろう」

惣菜屋さんが並ぶ駅隣接のショッピングモールでいつもと少しも違わないリクエストを息子から出され、マッケンチーズとクリームのスパゲティは却下して「どうしよう?」と。
「あ!おいなりさーん!」
「ああ……おいなりさんは、良いかも」
種類が豊富で気に入っているいなり寿司屋さんを見つけて息子が声をあげたので、それはいいねと、おいなりさんを買ってきた。

息子は五目いなり、ひじきいなり。私は釜揚げいなりと大好物の高菜わさびいなり。サイズ大きめ(他の種類の約1.5倍サイズ)の食べ応えのある釜揚げいなりと、はっきりしっかりわさびの辛さが漂う高菜わさびいなり。

昼食後、私はファスナーつけに没頭し、息子は外で近所の子供達と大遊び。
「おかあさんっ、お花の好きなおかあさんにー、プレゼント!」
と、一度帰ってきて、近所の草地で摘んできたらしい花をくれた。白い一重の小さな花をたっぷり両手に溢れるほど。可憐な可愛い花だけれど困ったことにたいそうニラ臭い花で、
「……あはは、食卓がニラ臭くなったぞ……」
と苦笑いしながら小さな花瓶にいけてダイニングテーブルに飾っておいた。息子から花を貰うなんて、それで私は一日中上機嫌。

ほうれん草と挽き肉のカレー ゆで卵トッピング
チキンクリームスープ(キャンベル)
ミックスサラダ
アイスティー

ライチのゼリー

だんな激ジョブにて、息子と2人の夕御飯。
立派なごわっとしたほうれん草を洋風な感じで食べたいなぁ……とあれこれ考え、ほうれん草カレーを作ってみることにした。合い挽き肉を薄切りにんにくと共に炒め、そこに茹でて刻んだほうれん草を投入。水入れて軽く煮たら市販のルウを溶かし、そこに生クリームとプロセスチーズを投入。乳製品が入ったためちょっと怪しい色のカレーになったけど、ほうれん草カレーの完成〜。参考にしたのは、例によってケンタロウさんのレシピ本。目先の変わったカレーを作ってみたいなと思っていたところだったのでちょうどいい料理になった。

賞味期限が1年近く過ぎていて気になっていたチキンクリームスープの缶詰もあけちゃうことにして、あとはピーマン人参プチトマトなどをざくざく入れたミックスサラダ。今日、スーパーで「聘珍樓ライチゼリーの素」なるものが100円で売られていたので、昼過ぎにそれも作ってみた。
「ゼリーつくるー」
「カレーも、ぼくお手伝いするー」
と最近とみにやる気に溢れている息子は、ゼリーの粉を混ぜるのもカレーのルウを溶くのもやってくれ、「ぼくがつくった料理だ!」と満足そう。

生クリームやチーズの入ったカレーはとてもマイルドで、優しい味だった。カレーの味が少々薄くなっちゃったので、塩や胡椒で味を調えた。やっぱりごくごく普通のあたりまえな味のじゃがいもや人参入りのポークカレーやビーフカレー、チキンカレーの方がカレーとしては美味しいかなと思われたけど、たまにはこういう風変わりなカレーも悪くない。

……デザートに食べたライチゼリーは、激しく香料臭くてこれはちょっとイマイチ……(聘珍樓……これでいいのか……←聘珍樓の「杏仁豆腐の素」はちゃんと美味しいのに……)。