食欲魔人日記 08年12月 第1週
12月1日 月曜日
美味しそうな化粧品
「大珍樓」の大珍肉包
プーアル茶

久しぶりに鮮明な夢をみた。

私とだんなは平日昼間のデート中だったらしい。ガラガラのゲームセンターに私たちはいて、だんながくらいついていたクレーンゲームには丸いカプセルがたくさん詰まっていた。
「……これ、何?」
「ん?取ったらインフルエンザの注射してくれるんだってさ」
そんなクレーンゲーム要らない……と逃げ腰になっていたら、だんなはいつものテクニックで華麗に「2個取り」をしてしまったのだった。「2個だよ、おゆきさんも注射してもらえるね♪」と、だんな。要らない、注射要らない……。

要らない、要らないよ、と頭を左右に高速シェイクしている私をよそに、だんなは晴れやかな笑顔で「取れました〜!」とゲーセンの店員さんに伝えに行き、「注射会場はそちらになっております」と案内されている。店内で注射してくれるらしい。すごいサービスだなゲームセンター……。

だんなに半ば無理矢理連れて行かれて、行った先にはマッサージ屋さんのようなベッドがいくつか。
「はい、今年のインフルエンザの注射はね、お尻に打ちますよ」
ささ、そこに寝てください、と示されて、ただでさえ注射は嫌いなのにお尻になんて!と私の恐怖感はクライマックスに。
「イヤァ〜!お尻イヤァ〜!」
「おゆきさん、観念しなさいよ」
「お客様……?」
「お尻はイヤァ〜!お尻は〜!」
お尻はヤメテ〜!と漫画のように室内を走り回っていたところで目が覚めた。久しぶりに「ああ、本当に夢で良かった」と思えた夢だった。でもなんでゲーセンで注射でお尻だったのか(その理不尽さが夢……)。

朝御飯は、ついに「横浜中華街」土産の最後の肉まん、大珍樓の大珍肉包。塩味の、ごくごく普通の肉まんでトリを飾ってもらった。かなり巨大で食べ応えのある肉まんだ。

具にはキャベツと玉ねぎが使われていて、「そうそうこれこれ」といった感じの馴染みやすい食べやすい味。ふかふかの皮も、ジューシーなあんも、今回買ってきた中では一番美味しい肉まんだった。今度は毛嫌いしていないでチャンピオンの店でも買ってきてみるかなぁ。

今日からだんなはまたまた出張。いってらっしゃーい。

リーフレタスのサラダ
小岩井カマンベールチーズカレー
根菜のコンソメスープ
麦茶

今日の午前中は、急に思い立って居間の棚や本棚の整理を。午後にはのんびり骨付き鶏でも茹でてスープをとろうかなと思っていたのだけれど、息子が友達を連れて帰ってきて居間でテレビゲーム大会と相成ったので、台所に立つのは止めて寝室に避難して読書をしていた。予定では鶏スープの塩ラーメンが夕飯の献立だったのだけれど、結局スープの準備もできず、さてどうしようかなと。

「じゃあ、カレー!」
と、息子。
「カレーにできるようなお肉がないから、食べるなら宅配か、あと買い置きの小岩井カレーになっちゃうよ?」
と言ったら
「小岩井!小岩井のチーズカレー!」
とリクエストされた。息子は本当に小岩井農場のカマンベールチーズカレーがお気に入りだ。確かに美味しいのだけれど、けっこう濃厚で後々まで満腹感が続くカレー。何度か食べていたら私はちょっとだけ飽きてきた。

カレーはレトルトで簡単だしと、ご飯を炊いている間に大根や人参入りの野菜のスープと、ちぎったリーフレタスとトマトと玉ねぎを合わせたサラダを用意した。いよいよ屋内は普通にストーブが必須な気候になってきたので、今日もここでいいかと、居間のこたつで夕食にすることに。

で、レトルトカレーの写真というのも何なので、今日の写真は友人がくれた韓国旅行のお土産を。
SKIN FOODというコスメブランドは、食品を材料に使っている面白いコンセプトの化粧品を扱っていて、パックはハチミツとロイヤルゼリー入り、ファンデーションはゴールドキャビア入り。ホワイトニングクリームにはフルーツジュースが入っていて、クレンジングクリームには「アップルビネガー」の文字がある。パッケージの形状やイラストも可愛らしくて、開けるのが勿体ないなぁとしばらく眺めているところ。

「せりあさん、最近ネイルに凝ってらっしゃるって聞いたから」
と同ブランドの冬っぽいネイルシールもいただいた。

そう、先日横浜に遊びに行った時に「たまにはマニキュアでも」と手持ちの安っぽいマニキュア塗ったら、ものの見事に2日で剥げてしまった。かつて、そこそこ良いものを使っていた時はこんなに酷い剥がれ方はしなかったはず、と、どうせだったら少し良いものを買おうかなと、買うことにしたのがOPIのもの。「Baguette Me Not」なる名前のシナモンカラーのネイルに一目惚れしてしまったのだけれど、案外と派手な色なものだから、さてどうしようかなと。とりあえず、一緒に買った地味めなラメ入りの透明タイプのを塗っているところ。……おお、評判が良いだけあって、さすがに剥がれにくいなー。

12月2日 火曜日
息子が絶賛してくれた鶏そば
バタートースト
柿・キウイ
ミルクティー

今日の朝御飯はバタートースト。だんなが隣にいないのでつい二度寝しそうになってしまい、慌てて起きた。いや、もとい、猫に起こされた。

「普通にバタートーストでいい?チーズトーストとか、ジャムとかつけなくていい?」
「ふつーの、バタートーストがいい!」
「そうですか……」

ミルクティー淹れつつ、デザートに剥いたのは柿とキウイ。友人が数日前に「うちの実家で採れたんだよ」とお裾分けしてくれたもの。いただいた時はまだ表皮が少し固い感じだったので食べ頃はいつかなと室温に置いていたものを、今朝剥いてみた。柿もキウイもずっしりと重く、果汁たっぷり。甘くて美味しかった。

もやしとチャーシューの和え物
鶏と青梗菜の煮込みそば
麦茶

今日は特に予定もなく、気温は低めの温かい料理が恋しくなるような一日。
じゃあ鶏を煮ましょうかねーと、水炊き用の骨つきのぶつ切り鶏肉を葱、生姜と共にのんびり炊いてスープにしてみる。綺麗な透明のスープにしたかったので、強火にはせず、適当に弱めの火で丁寧にあくを取りながら時間をかけてみた。

見事に黄金色のスープができあがり、今日はこれで鶏そばを。
永楽製麺所のちぢれ麺を茹で、トッピングは鶏肉と茹でた青梗菜、私の器には香菜も乗せてみた。スープは今回使う分を取り分けて、残りは冷蔵庫に。味付けはちょっと悩んで「塩だけ」にしてみた。市販の鶏ガラスープを使ったような独特の風味は全くないけれど、自然なだしの味がちゃんと感じられるスープだと思う。取り分けた分量が少し少なめだったか、麺にひたひたくらいのスープの分量になってしまった。

「これ!このスープ、美味しい!」
汁物を作っても、ものによっては汁を残して具だけ平らげる息子、今日は「このスープは美味しい!」と見事に飲み干していた。ラーメンっぽいけどラーメンじゃないよね?と少し不思議そうにしつつ、
「このつゆ、もっと欲しかった!普通のラーメンくらいたくさんスープが入っていれば良かったのに」
と。ごめんね、ちょっと取り分ける分量少なめにしちゃいました……と謝りつつ、冷蔵庫にしまったスープの残りはどうしようかなと。中華風コーンスープとかにしたらまた美味しそうだし、ハムとマカロニ入れて朝御飯(←香港の喫茶店の朝御飯)、とかも良いかもしれない。

そっかー、美味しかったかー。2時間近く鍋のそばをうろうろしながら神経質なほどにあくを取りまくった甲斐があったなぁ。

12月3日 水曜日
友人が誘ってくれてタイ料理
バタートースト ハニトー風
ミルクティー(ストロベリーバニラ)
柿・キウイ

「パン焼くから、好きな紅茶選んでねー」
そこに小袋入りのが色々あるからねー、と息子に茶葉選択を任せて、オーブントースターにパンを放り込む。塊で買った端の方の食パンだったので、ミミの部分があるしなぁと、いつものように横にスライスせず、縦に2等分。分厚いパンにバターを心持ち多めに乗せてトーストしたら、いかにも「ハニトーにしてください」といった風に焼き上がった。

息子が選んだ茶葉は「ストロベリーバニラ」。
「……またすごいの選んだねぇ……」
お父さんがあまり好きそうじゃない紅茶だし、タイミング的に良いっちゃ良いけどねぇ……と苦笑いしながら淹れてみた。

L'EPICIER(現LUPICIA)から、毎月届いたサンプルの茶葉があれこれ溜まっていて、少し苦手なフレーバードティーの類はパッケージが古いバージョンのものもかなりある。色々な香りのするお茶、息子は嫌いではないらしくて、彼に選ばせると色々な香りのお茶が出てくるのだった。

少し牛乳を入れた、濃いめに淹れた苺とバニラのお茶は、ショートケーキが恋しくなるような香り。お茶自体は少しも甘くないので、少し甘いものが舌に恋しいなとトーストにはちみつ少し垂らして食べた。「ハニトー」と言うほどたっぷりかけなかったけれど、はちみつがけのトースト、うまー。

今日は午後まで真面目に仕事をしていたのだけれど、背後でりゃんりゃんに「ニャン」と鳴かれ、「何か御用?」と振り返ったら彼の足元に私愛用の「あかすりタオル」(100円ショップの……)が鎮座ましましている。「持ってきました」とすごい得意気な顔のりゃんりゃん。
「お風呂場にあったそれ、くわえて持ってきたのかい……」
エライエライねー、と頭を撫でて戻しに行こうとしたら、風呂場までのルートに点々と体洗い用のタオルまで並べられていた。タオルかけから全部引きずりおろして1本ずつ銜えて運ぼうとしていたらしい。……何してるんだろ……。

風呂場の蓋の上で寝るのが好きみたいだからと風呂場のドアを開け放してあったのだけれど、これは大変とドアを閉めることにして、気がついたら洗面台のタオルまでなくなっていた。必死に探したら、入れたはずのない洗濯物用の籠の中に収められていて、ますます意味不明。毎日タオルを取り替えて洗い用のを籠に入れていたのを覚えたのかしら。この子は案外利口なのかな。悪さばっかり目立つけどな……。

市川 「ディーディーポシャナー」にて
 ヘグンソッド(海老のたたき挟み揚げ) \780
 カイチオー(豚挽き肉入りオムレツ) \680
 ガイサテ(地鶏のカレー風味焼き) \680
 サイクロークイサン(イサン風ソーセージ) \680
 コームーヤーン(豚トロ首肉の炙り焼き) \880
 ホイパッペマムアン(ホタテとカシューナッツ炒め) \880
 タイフーソンクルアン(海老と蟹のあんかけ豆腐) \780
 パッタイ \780
 カオパッムー(豚炒飯) \880
 カオパッガチアム(にんにく炒飯) \780
 プリンマムァン(マンゴプリン) 2×\380
 サクー(タピオカココナツミルク) \380
 ワイン(ボジョレーヌーボー) \3200
 ビールとか梅酒とか
友人たちとタイ料理いろいろー

前回のだんなの出張時には、あれこれ予定が入って毎日のように外出していたけれど、今回は特に予定なし。淡々と毎日過ごしていたのだけれど、さすがにちょっと暇だなと、友人に「遊んでくださーい」と連絡してみた。じゃあ久しぶりにボーリングでも、という事になって、友人一家と私と息子で夕方からボーリング&お食事に。

子供仕様のノンガーターレーンでのボーリング、大人も全員ノンガーターに助けられながらゆる〜く楽しんできた。左手の包丁傷もやっと「絆創膏だけで問題なし」くらいまで治ってきたところで、ボーリングは右手で投げるから関係ないとはいえ、左手を気にする必要がなくなってきたのは何より。でも、私自身が痛いというよりも他の人に見られるとギョッとされてしまうこと請け合いの傷なものだから、絆創膏はまだまだ外せそうにない。うう、せっかく新しいマニキュアたくさん買ったのに……。

皆での夕御飯は、焼き鳥か居酒屋か……なんて話をしながら、新しくオープンしたらしいタイ料理屋さんに連れて行ってもらった。モダンな内装の店内、食器も盛りつけも洒落ていて、見た目も綺麗な料理を楽しんできた。値段は高からず安からずといった感じで、でもどの皿にも生野菜がたっぷり。各料理に添えられるソースの類も「とりあえずスイートチリソース使っとけ使っとけ」的な「エセアジア」な感じは全然なくて、どれもしっかり美味しかった。

子供たちには早々にパッタイ(焼きそば)とチャーハンの類を注文してやり、大人はお酒飲み飲みサテやオムレツ、海老すりみ揚げなどを。ハンバーグのような粗挽き肉を固めた風のソーセージも面白かったし、ピリリと辛い赤いソースを添えて食べる挽き肉入りのオムレツも良い感じ。サテに添えられたピーナツだれも本格的な味がした。

「……そういえば私、今年はボジョレーヌーボー飲んでないんだよ」
「あ、うちも飲んでないよ?」
「……この店、あるみたいだね……」
「飲んじゃう?飲んでいいよ?」
と、タイ料理に似合うかどうかはさておき、1本もらってみた。メルシャンのロゴが入っていて、多分このワインだったと思う。

正直、このワインに限らずボジョレーヌーボーはそれほど美味しく思えるものではなかったりして、私程度の舌では「今年の葡萄は美味しいね」などと言えるものでもなく、
「……やっぱり軽いよね」
「てか、薄い……よね」
くいくいジュースみたいに飲めるのは良いんだけどね、などと言いつつ、でも酒盛りは久しぶりと、ついつい杯を重ねてしまう。友人のだんな様はお相伴程度で、結局私と友人の2人でほぼ1本を空けてしまったのだった。ワインを飲むのは久しぶりな感じで、すっかり酔っぱらいに。

食事のシメは、大人たち用にはガーリックチャーハン。タイ米を使ったチャーハンは香ばしくて美味で、最後の方に頼んだ豆腐のあんかけや帆立の炒めには旬の銀杏が大量に入っていたのが面白かった。野暮ったさがなく、プーケットのホテルで食べているかのような、割と洗練された味のタイ料理でかなり好みな店だった。

「飲んだ、飲んだよ〜。お疲れで、坂が上れません。いや、全然酔ってないんだけどね?」
「お母さん!この!酔っぱらいめ〜!」
「いやだから酔ってないって。坂が上れないのは、90%がボーリングの疲労だからね、酔いは10%くらいだから」
「うそだ!酔っぱらってるのが90%くらいだ!」
「ちがうって酔いは10%くらいだって。お疲れが30%くらいで、残り60%はじゃあメガネのせいってことで」
「なんでメガネ?なんで突然メガネ?」
酔っぱらいのグダグダに心優しき息子がつきあってくれて、寒風吹く中帰宅。いや、でもたいして酔ってなかったよ、多分。

12月4日 木曜日
そういえば昨日「それは明日ね」と言ったんだった……
「Queen's Isetan」の
 コーンパン
紅茶(マスカット)
柿・キウイ

昨日、私と友人はワイン1本空けて、そこそこ良い気分になって
「そうだ、私、パン屋さん寄りたかったの」
「あ、うちも寄ろうと思ってたのー。今なら駅ビルのパン屋さんのが特売になってるよ」
「行く行く〜」
ふふふーどれ買うどれ買うー?私お肉も見てくるねー、と、怪しい女がへらへらとお買い物。見切り品だった挽き肉買って、パンもいくつか見繕ってきた。定価が150円だろうが180円だろうが220円だろうが「全部1つ120円」という特売になっていて、ついつい定価が高いものを選びたくなる。

で、私はコーンパン、息子はブルーベリーパン。
本日の息子の茶葉選びは「マスカット」になったようで、これはさすがにミルクは似合わないなとストレートでいただいた。ううーん、アップルティーはけっこう好きだし、昨日のストロベリーバニラは「ぎりぎりアリ?」と思えたけれど、マスカットティーはあまり好きになれそうにない……なんか香水飲んでるみたいで。

「PIZZA-LA」の
 本ずわいガニと北海道ポテトグラタンのクォーター
コーンと玉ねぎ入りの鶏スープ
コールスローサラダ
ビール(キリン秋味)

昨日買ってきた挽き肉で、白菜と重ね蒸しにするか、中華麺があるからジャージャー麺にするか、息子にどちらが良いか聞いてみよう……と思いつつ、夕方。
「夕飯さぁ……」
と、習い事から帰ってきた息子に聞いたら、即答で
「今日はピザだよね!」
とか言っている。注文するならこれがいいな!と、今まさに流れているピザーラのグラタンピザなるもののテレビCMを指さしている。……あ、そうか、昨日そんなこと言ってたっけ……。

昨日、「焼き鳥屋さんあるし、あっちにタイ料理屋さんあるし、モツ鍋屋さんもあるし、どこ行きたい?」と話していて、息子が一言「ピザ!」と言ったのだった。「ピザ」という選択肢は誰の頭にもなくて、
「うーん……それなら今日じゃなくて明日にしよ?君の習い事帰りにどっか待ち合わせて食べてきてもいいし」
と、適当に答えたのは私。その後の食事ですっかりその発言を忘れてしまっていた。忘れてなかったら昼間のうちに材料買ってきて家で生地作っても良かったのだけれど、もうそんな時間はない。……しまったな。

確かにそんなこと言ってたし、じゃあ注文してみる?と、PIZZA-LA本ずわいガニと北海道ポテトグラタンのクォーターセットなるものを注文していみた。息子の注目は「グラタンピザ」に一直線なのだけれど、そんなくどそうなピザ1枚を半分こして食べるのはちょっときつそう、ということで、グラタンピザ入りのクォーターものにしてみた。冷蔵庫に入れてあった鶏スープを出して、缶詰のホールコーンと玉ねぎを加えて適当に調味し、添えてみる。塩もみした玉ねぎとキャベツを合わせてピエトロドレッシングで軽くあえただけの簡単コールスローも用意した。

「うわぁ……めっちゃグラタン……」
グラタンそのまんまがピザに乗りました〜!といった風の、割と身も蓋もない感じのグラタンピザだった。グラタンはグラタンとして完結してるのだからピザに乗せなくてもいいじゃないか、ピザ生地onマカロニというのはもんじゃ焼きに焼きそば乗せるようなもので、いやでもモダン焼きってそういうものだったよねと自問自答してしまいながらもぐもぐ。でもピザ生地にマカロニというのはやっぱりちょっと不思議な感じ。

「ダブルフレッシュトマト」のピザが爽やかな酸味で、口直しになるわぁと思いつつ、これまたこってり味なずわいガニピザをつつき、スープを飲み飲み、予定外にボリュームのあった夕御飯になってしまった。ちなみに挽き肉は冷凍庫へ。

12月5日 金曜日
チョコレートッ!チョコレーットッ!
コーンフレーク with 牛乳

昨日のピザが思いのほか胃に重かったので、今朝はコーンフレークとかが恋しい気分。
「私はコーンフレーク食べたいと思いますがー」
「あ!僕もコーンフレーク!」
結局息子と2人でコーンフレークになった。
これは絶対昼過ぎにお腹が空くぞーと思いつつ、パリパリもぐもぐ。

チョコレートとかパネトーネとか
カフェオレ

で、昼前にだんなが無事に出張から帰ってきた。美味しいチョコ屋がたくさんある国への出張だったので、
「他のお店の欲しいって言わないから、メゾンドショコラお願いします!箱入りで!どっちゃり!」
重箱入りみたいなやつをひとつ!どうか!とお願いしていたら、「LA MAISON DU CHOCOLAT」で400gのCoffret Maison noir et laitを買ってきてくれた。現地で買うと42ユーロ(今なら5000円位)、日本で買うと13600円。
円高万歳!ていうか、だったら1kgくらいの巨大サイズを買ってきて欲しかったかも……(こらこらこら)。

「あとこれは袋入りの生チョコみたいなやつね、こっちのは俺用のアーモンドチョコね」
あとビール、ヒューガルデンも1缶1ユーロしなかったし、こっちは本場のボジョレーヌーボーね……と、今回も食品がスーツケースから出るわ出るわ。その中に、何故かold el pasoのワカモレミックス(アボカドに混ぜればワカモレディップが出来上がるスパイス)が入っているのは何故だろう。なぜ欧州でメキシコ料理の食材なんだ、だんな。

今日の夕御飯は早めにお寿司ということになっていたけれど、コーンフレークだけで夕方まで保たせるのはちょっと難しかったので、おやつ代わりにだんなのお土産のチョコレートをさっそく食べる。パンっぽいものも欲しいなと、前回の出張土産のパネトーネも出してきて切って食べた。

日本ではチョコレートは滅多に買わないし(何しろ外国のお店のはお高いし)、比較して語れるほど食べつけているわけではないけれど、「JEAN-PAUL HEVIN」より「MICHEL CLUIZEL」より「LA MAISON DU CHOCOLAT」のチョコレートは好みの味。シンプルな外見も好ましいし、それほど気取った風でなく、でも野暮ったい感じもかけらもなく、しっかりちゃんと美味しい……といった感じ。「これがシナモン味〜、こっちはレモン味〜、こっちはキルシュに漬けたさくらんぼ入り〜」と、いくつか美味しくいただいた。

なんでも「2週間以内に食べてね」ということだそうで、これからせっせと食べるんだー……(んで絶対ニキビができるんだー……)

「銚子丸」にて
 旬魚一座7カン
   (マグロ・マダイ・寒ブリ・ズワイ蟹・ぼたん海老・つぶ貝・ネギトロ)
 真サバ握り
 白子軍艦
 生あじなめろう軍艦
 穴子天にぎり
 銚子丸巻き
 大とろ岩塩炙り握り
 プリン
 生ビール
などなど。

「金曜帰ってきたら何食べたい?仕込めるものなら仕込んでおくよ」
と、帰国直前のだんなに伝えたら、「……おすし?」と言われた。家で手巻き寿司というよりも銚子丸?ということで、夕飯は外にお寿司を食べに行くことに。

今日の日中、用事があって秋田の母とメールでやりとりしていたのだけれど、「今日出張からだんなが帰ってきたよ」と伝えたら、
「そちらは晩ご飯―お寿司かな―」
という返事。あまりの洞察力の深さ(我が家の行動の単純さ?)に戦慄してしまった。母にまで読まれてしまったわかりやすい夕食だけどいーじゃないかいーじゃないかと、雷鳴る荒天の中、外出。

あまりの天気の悪さと、ものすごい半端な時間(5時前)ということがあってか、店内はお客さんが1組2組いるくらい。こんなに空いている銚子丸は初めてで、更に言えばレーンに皿が1枚も回っていなかった。普通に「回っていないお寿司屋さん」で、
「かっぱ巻きくださーい」
「サバくださーい」
と、いつもだったら回っているのを取るような品ですら、全て注文して握ってもらった。「お蕎麦ください」なんて言ったのも初めてかも(蕎麦はいつだってぐーるぐる大量に回ってるからねぇ……)。

この時期の7カン握りは、マグロにタイ、ブリ、ねぎトロ、ずわい蟹にぼたん海老につぶ貝、という組み合わせ。さほど華々しさはないセットだったけれど、寒ブリやぼたん海老がしっかりと美味しい。「今日のおすすめ」には真サバや白子、サメガレイ、トロサワラなど冬らしい魚が並んでいて、これもあれこれ握ってもらった。お馴染みのなめろうも、だんなと2カンを半分こ。

なんかこう、イロモノメニューも欲しいよねということで、「あなご天握り」をこれもだんなと半分こ。ただでさえこってりした味の穴子が天ぷらになっているのだから、そりゃもう大変にポイズンな味だった。美味しかったけど、1カンでちょうど良い分量かも。

あとは、最近密かにマイブームな「銚子丸巻」。ツナとアボカド、海老、レタスが巻かれたマヨネーズ味の巻物で、具のバランスとかが絶妙な感じで実に好み。
「これ、私好きなんだよ。食べてみ?」
「……おお……旨い……」
「でしょ?でしょ?」
などと話しつつ、もぐもぐ。

毎朝パンとコーヒーの朝御飯だったんだよー、とだんなが苦笑いしていたので、明日の朝は御飯を炊いて味噌汁を作る予定。

12月6日 土曜日
まーぼーどうふ。
青梗菜の中華風おひたし 香辣脆添え
冷や奴
焼豚
金目鯛の干物の炙り
韓国海苔
羽釜御飯
豆腐と油揚げの味噌汁
麦茶

「明日の朝は御飯炊いて干物焼こうか」
と昨日だんなに言ったら、めっちゃ嬉しそうな顔をして「味噌汁も!」とのこと。米の飯が全く食べられない今回の出張は、だんなにとってはなかなかに厳しいものらしかった。

時差ぼけもあってか、だんなはなかなか起きそうになかったので、御飯を炊く準備をしながらだしをとったり青菜を茹でたり。楕円の個別皿に小さなおかずをあれこれ盛り合わせ、中央に大きな金目鯛の干物をどどーんと出すことにした。

青梗菜はサラダ油少しと塩を落とした湯でさっとゆがいてから胡麻油と醤油で和え、大人用には香辣脆を添えた。味噌汁に使った残りの豆腐は普通に冷や奴にして、その脇に焼き豚のスライスも。ずいぶんボリュームたっぷりの朝御飯になった。時間的にも「遅めの昼御飯」という感じ。

久しぶりにしっかり御飯を炊いたことだし、と、友人から先日もらった韓国海苔も食卓に。胡麻油の香りもちゃんとするいわゆる韓国海苔だけれど、胡麻油の代わりに幾割かオリーブ油を使っているものだと聞いた。パリパリしていて風味も良く、でも確かに軽い食感と後味。皆で1袋ずつパリポリ美味しくいただいた。

金目鯛はかなり巨大で、焼いてるそばから猫たちが「それなにそれなに美味しそう!」とばかりに猫たちが大騒ぎ。けっこう塩気強めの干物だったんで、お裾分けするわけにいかないんだけどなーと思いつつ、根負けしてほんの一口分ほどお相伴。今日スーパーに行ったら猫たち用にマグロのアラとかないか見て来ようかな。

麻婆豆腐
もやしときのこ、腸詰の炒めもの
牛肉とわかめの韓国風スープ
羽釜御飯
ビール(NOVA SCHIN)

チョコレートとカフェオレ

昼過ぎに家族皆で近所にお買い物。昼御飯を食べるという腹具合でもなかったので、クレープ食べて、「あとは夕飯にしよう」と食材あれこれ買ってきた。息子のリクエストもあって、夕飯は麻婆豆腐。野菜料理も欲しいよねとあれこれ相談した結果、もやしときのこの炒め物もすることになった。

「腸詰も入れたら美味しくない?」
「あー、美味しいかな。……うん、うん、イメージ沸いてきた」
と、もとより麻婆豆腐もだんなの担当(なんとなくそういう事になっている)だというのに、炒め物もだんなにお任せということになった。今日の私はだんなの横で葱切ったり皿出したり調味料出してしまったりというアシスタント業務で、「誰にでもできる簡単なお仕事です」という感じ。強火のコンロの方で麻婆豆腐を仕込みつつ、最後に軽く煮詰める段階になったところで弱めの火の方に鍋を移動させて強火のコンロで炒め物の中華鍋をあおる、と、手際よくあれこれ作ってくれた。

息子対応にと全く辛さのない麻婆豆腐を作ってくれたので、私とだんなは食べ際に香辣脆を少し添えてみたり。こっくりした甜麪醤味に唐辛子の辛さがとても似合って、危険なほどに美味しかった。シンプルな醤油味の炒め物も麻婆豆腐とよく似合う。

食後の鍋洗いまでやってくれただんなは、
「チョコレート、食べるんでしょ?だったらコーヒーも要るよね」
と、おもむろにコーヒーも淹れてくれて、食後はのんびりテレビ見ながらチョコおいしー、だんなやさしー、とニヤけまくってしまった。やっぱり家族が揃って御飯が一番美味しい。

12月7日 日曜日
お昼の小龍包〜
バタートースト
カフェオレ

今日は一日お出かけで、朝食はバタートースト。
美味しいバターが手元にあるところだったので、「美味しくバターを味わうにはどうすべきか」と昨日パン屋さんに行って、だんなが選んだ厚切り食パンをトーストに。焼く前にごく薄くバターを塗り、食べ際にもバターを添えつつ囓ってみた。塩気が強い、風味豊かなバターが期待以上に美味しくて、これは非常に危険な感じ。

カレッタ汐留内 「鼎泰豐」にて
 小龍包 \780
 排骨炒飯 \1300
 生ビール \600

朝食後少しして、汐留に移動。新橋で年末ジャンボ宝くじを買って、電器店をちらりと覗いて、汐留でお昼御飯ということになった。

「あー……小龍包……」
「チャーハンセットとかもあるね」
「当日の観劇チケット見せるとデザートサービスだって」
店頭のメニューを見て「ここにしよう」と入ったのは、カレッタ汐留内にあった小龍包屋さん「鼎泰豐」。息子はミニチャーハンと肉まんのお子さまセット、私とだんなは小龍包1蒸籠を半分こして、チャーハンと麺をそれぞれ1つずつもらうことにした。思わずビールも。

小龍包が6個入りで780円というのはかなりお高めで、小ぶりのチャーハンや焼きそばが1300円ほどもしてしまうのもちょっとびっくり(チャーハンなどはしっかりくっきり化学調味料味だというのに……)。
でも、スープたっぷりの小龍包はやはり美味しいものだった。生姜の千切りに卓上にある酢醤油を垂らし、レンゲ使ってスープを啜りつつアツアツの小龍包をぱくりと。思わず「美味しそう」と頼んでしまった排骨炒飯は、端にだけ骨のついた豚肉をカラリと揚げたものがチャーハンに乗っていて、ほのかなカレー粉風味の揚げ肉の香ばしさが心地よかった。
デザートは小ぶりサイズの杏仁豆腐。

午後は友人たちと一緒に観劇。劇団四季のWicked、評判が良いらしいし行ってみない?ということで、数ヶ月前に友人夫妻、私と夫の4人分のチケットを取っていたものだ。友人宅の娘さんは劇団の託児サービスを利用するとして、でも、小学生の息子は託児サービスの適用外。一緒に見ようよー面白そうだよ?と何度か誘ったのだけれど、「僕、色々見てわかったんだけど、劇を見るのはあんまり好きじゃないからー……別の場所で待っていたい」ということで、劇場近くの漫画喫茶を利用することになった。お店の人にもその旨相談し、緊急連絡先も置いて、でも私たちの心配をよそに数時間実に楽しそうに漫画喫茶を満喫していたらしい息子。

で、大人たちはWicked。「オズの魔法使い」の悪い魔女と善い魔女が主人公のお話で、悪い魔女は悪いばかりじゃなくて、実は……みたいなお話。派手な舞台セットにわかりやすい話の流れ、そして何より、目まぐるしく変化する登場人物の衣装が実に楽しい芝居だった。魔女たちが学んでいた学園風景なども多く出てきたのだけれど、そこの個性的な制服も実に素敵。エメラルドシティの民たちのエメラルド色の衣装も実に美しくて、もし衣装設定資料本とか存在するなら買いたいほどのものだった。ちょっと不思議な印象を与える衣装は全て「左右非対称」に作られているのだとか。

悪い魔女「エルファバ」を演じた樋口麻美さんの声も見事なものだった。声量はものすごいし、迫力もある。魔女たちの間で揺れ動く色男「フィエロ」を演じた北澤祐輔さんは、角度によっては玉木宏に似て見える甘い顔で、これまた素敵だった。前に「オペラ座の怪人」のラウルで見たことある記憶のある人。
「オペラ座の怪人」以来久しぶりに「これはもう1回、別のキャストとかでも見たいかも」と思わされる芝居で、これは「オズの魔法使い」を読み返して、東京公演中にもう一度見に行ってしまいそう。

丸の内 「BARBACOA CLASSICO」にて
 シュラスココース \5800
 ドリンクコース \2500

クリスマスの夜景を眺めつつ、夕飯は皆で新丸ビル内のBARBACOA CLASSICOでシュラスコを。

フリードリンクプランもつけてもらって、カイピリーニャ(ブラジルのさとうきび蒸留酒"ピンガ"に砂糖とライムを加えて飲むカクテル)をお代わりしつつ、ピッカーニャだガーリックステーキだ和牛ランプだ鴨だ羊だ豚だソーセージだと、思う存分肉を堪能してきた。

基本的には、店内を目まぐるしく移動する店員さんたちが「ソーセージいかがですかー」「フライドライスいかがですかー」とあれこれローテーションで持ってきてくれるのだけれど、
「すみません、焼きパイン食べたいです〜!」
「フライドポテトも〜」
「あ、ラムラック、まだ食べてないので欲しいです」
と、あれこれリクエストして食べたいものを持ってきてもらったり。
値段はそれなりだけれど、間違いなく美味しいしサラダ類などの盛りつけも美しく種類豊富。店員さんたちの態度もいつも気持ちが良いもので、ロケーションの良さもあって、気に入っているお店だ。

牛肉のお尻の部分「ピッカーニャ」と、それをガーリック焼きにした「ガーリックステーキ」(これがもう!超!美味しい!)、「和牛ランプステーキ」に、ハラミに近い部位の「カイノミ」、淡泊な味わいの「クッピン」(セブ牛のコブの部分)に、脂も美味しい牛の「スペアリブ」。フランス産の「鴨肉グリル」、鶏肉は「ハツ」と「手羽元」、肉汁が滴りそうな「ソーセージ」と、「ラムチョップ」、豚肉のグリルもあった。
あとは「フライドポテト」「ベイクドオニオン」「フライドライス」、シナモン風味の「バナナフリッター」に、「ポンテケージョ」「焼きチーズ」。そして忘れてはいけない、必須の「焼きパイナップル」!

サラダバーにあるパイナップルもしっかりと甘い、大変に美味しいものなのだけれど、焼いたパイナップルはまた格別なもの。
甘く香ばしく、
「肉の分解酵素入ってるしね」
「重要だよね」
と、呆れるほどの分量のパイナップルを食べていた私だった。
……で、久しぶりに「前屈みになるのもつらいです」というほどの満腹状態に。

入店時は予約時間が迫っているしと散策せずに向かったので、食後のんびりと丸ビル近辺の夜景を眺め歩いた。丸ビルには12色に色が変わる巨大なクリスマスツリーがあって、お客さんたちそれぞれのリクエストに応えた色でのツリーの前での写真撮影サービス中(サンタ服のお姉さんに手持ちのカメラを渡すと、写真を撮ってくれる)。宝石の名前のついた配色から、「じゃあ私の誕生日石で」とダイヤモンド色にしてもらったツリーの前で記念撮影してきた。
一足早いクリスマスディナーを堪能した感のある週末、楽しかった〜。