わかめと牛肉のスープ
梨
抹茶入り玄米茶
昨夜のスープがまだ残っているので、「朝は、あったかい御飯食べよう」ということになった。密閉容器の中には自家製いくらがみちみちと詰まっているので、それを軽くトッピングしてプチいくら丼。息子が昨日一番美味しかったのだという「わかめ」が入ったスープは、もちろん息子の分をたっぷりよそってやった。
「……なんかさ、熱いお茶が恋しくない?今日……」
「恋しい恋しい」
と熱いお茶の準備もして、デザートに梨。朝はすんごく涼しいけれど、長袖着たら昼には暑くなるかしら……みたいな今日の気候だ。
イナダ叩きとライス とり豆腐付 \1000
本日午後、私は仕事の打ち合わせで人形町に行かねばならないことになっている。
「お昼、けっこう時間あるんだよ?一緒に御飯食べられるんだよ?」
「ゆすりたかりですか?奥さん?ええ、いいですよ、ええ」
なんて会話の後、だんなに昼食をゴチになることになった。こう涼しいと釜飯も恋しいな、魚久の粕漬け定食も恋しいね、なんて言っていたのだけれど、連れてってもらったのは「三州屋」という、私は初めての定食屋さん(夜は居酒屋)。
なんでもこの店、「とり豆腐」が名物なのだそうだ。えーと、それは、「ぶり大根」みたいな?
「煮物?鶏と豆腐の?」
「いや、煮物っちゅーかねぇ……スープだよ。どんぶりに、透明なスープが入ってて、鶏肉と豆腐がそこにごろごろっと。あと、春菊も入ってる」
「ん〜?スープなの?煮物でなく?」
「スープだねぇ」
イメージしていたものと全く違う説明が加えられたものだから、ちょっと混乱する私。なんぞやなんぞや「とり豆腐」ってなんぞや、とわくわくしながらその店に向かう。プランタン銀座の裏手あたりに位置するそのお店、「こんなところにこんな路地なんてあったっけ?」と全然記憶になかった、ほっそい道を入った奥にひっそりと建っている。
「海鮮丼」とか、その他諸々定食類があるけれど、それらは基本的に味噌汁がついてくる。味噌汁の代わりに「とり豆腐」がついてくるのが1000円の日替わりの定食群で、本日は「金目煮付」「銀ムツ煮付」「カツオ叩き」「イナダ叩き」「アジ叩き」の5種類のメニューがあった。それぞれ御飯ととり豆腐がついてくる。「とり豆腐」は、味噌汁の代用になる、要するにスープなのだった(だからだんながそう言ってたじゃん……)。
深い大きなどんぶりに、鶏のだしがこれでもかと出た濃厚なスープ。鶏もも肉がごろごろと入り、更に半丁分ほどもありそうなたっぷりな豆腐も沈んでいる。茹でた春菊が彩り程度に添えられて、そして好みで豆腐につけて食べるようにと、もみじおろし入りのポン酢醤油も添えられる。ノリとしては「鶏スープに浸っている湯豆腐」といった風にも言えそうな。
そんなに繊細な料理じゃなくて、どちらかと言えば大雑把な類の味だったけれど、とり豆腐、とてもとても美味しかった。なんだこりゃというほどたっぷりの豆腐と、その豆腐に負けないほどの大盛の御飯。小鉢に盛られたイナダの刺身も負けずに盛りが良かった。だんなの金目鯛の煮付けもいーい具合に味が染みていて、
「くれ、金目の皮、くれ」
「じゃあおゆきさんもイナダよこせ」
とおかずを互いにつつきあいながらボリュームたっぷり昼御飯を堪能した。
食後はぷらぷらと銀座通りに向かい、慣れた足取りで三越の地下を目指すだんな。「銀座で昼飯喰ったら、ここでジュースを飲まねばならない」という不文律がだんなの中にはあるようで、三越地下のジューススタンドでデザート代わりにフルーツジュースもゴチになった。マンゴージュース、ストロベリーヨーグルトジュース、洋梨のジュース数ある中で、私はパパイヤミルクを。どうもごちそうさまでしたー。ありがとねー、と三越地下出口でだんなとお別れして、私は打ち合わせの時間まで銀座をもう少しぷらぷら。
アイスティー
「……しまったよ、打ち合わせ前に本屋なんて行っちゃダメなんだよ……」
と、心の底から後悔しながら、人形町のリストランテで打ち合わせ。手には明日の朝用のパンが入った袋と、本4冊が入った袋がぶら下がっていて、大荷物姿でお店に向かって打ち合わせ。ちなみに今日買った本は『ベランダで楽しむ庭づくり』『みかさんの手づくりパンのある楽しい食卓』『TITLE 11月号 特集:ガッツリ全一冊うまい肉!』『21prints 2005冬号 特集:恋月姫』、と、なんだかバラバラ。ちなみに「恋月姫」というのは球体関節人形師さんの名前で、そりゃもう恐ろしくも美しい少女の人形を作る人なのです。眼福眼福。
打ち合わせは実り多く、棚ぼた的実りもいただいてしまい(シェフが書いた料理本、一冊タダでもらってきてしまった)、
「本は……アレだ……本屋で一度見て、タイトル控えて、通販すれば良いんだ……」
と全力で思いながら帰ってきた。帰宅は夕方、宿題もらってきた仕事をやっちゃおうと取りかかってしまい、夕飯はちょっと遅めになってしまった。
手持ちの食材でパパッと作れるものは何かしらということで、簡単にスパゲティの夕御飯。豚バラ肉に塩して、肉や魚の水分を吸い取るシートを交換しながらじわじわと熟成させて作った「自家製パンチェッタ」が冷蔵庫に入っているので、それを使ってみることにした。
ちょうど食べ頃になったかなというところだったので、そのパンチェッタを適当にざくざく切って鍋に入れた。焦げ目をつけるようにしっかり炒めて、キャベツを加え、パスタの茹で汁少々加えてキャベツに柔らかく火を通す。最後に生クリーム加えて軽く煮詰めて、パスタと和えればできあがり。盛りつけてから麺の中央に温泉卵をぽとりと落とす。
テキトーに作った割に美味しくできたのは、美味しくできていた自家製パンチェッタのおかげだと思う。塩味が中までしっかり染みていて、ベーコンほど水分が抜けきっていない豚バラ肉は、生ハムのような色具合。ベーコンのような燻製臭がなく、優しい甘みも感じられて「あーもー、高いお金出してパンチェッタ買ってこなくてもいいや、これでいいや」と思える美味しさだった。スープに入れるのも良さそうだし、もちろんカルボナーラスパゲティにもとても良く似合いそう。
自家製パンチェッタ、簡単だけど、唯一の問題が、水分取り用のシートがあんまりお安くないことだ。……リードクッキングペーパーとかで代用するわけにはいかないのかな。次回はそれで試してみよう。
牛乳
「あー……チョコクロだー」
「うん、チョコクロですなー」
昨日、だんなと2人、お昼の銀座をぷらぷらしていて通りがかったサンマルクカフェ。サンマルクカフェと言えば「チョコクロ」なる名前のチョコクロワッサン。小ぶりのクロワッサン生地でたっぷりのチョコを巻いていて、非常に美味しいポイズンな食べ物だ。
「朝御飯?朝御飯?」
「……買ったら、持って帰ってくれる?」
「うんうん♪」
と、チョコクロ買って、その袋を手渡された。んで、だんなと別れてその直後、銀座三越地下のJohanに寄り道し、そこで焼きたてのが売られていたチョコブレッドもついついお買い上げ。そんなにチョコもの買ってどうしようというんだ私。
……ともあれ、今日の朝御飯はチョコクロワッサン。
「5個パックのやつだとさぁ、だんな1個しか食べられないよね。私と息子が2個ずつ食べるからー」
「何言ってんだよ、俺が3個で、君たちが1個ずつだよ」
「そりゃないよー」
なんて軽口叩いていて、その勢いで「だんな3個、私3個、息子2個で、合計8個必要だね」と、8個のチョコクロを買ってきてしまっている。朝ジムに出かけただんなはきっちり3個食べていったみたいだけれど、食べ始めたら私は「2個でいいやー」という気分になった。かなり充実したチョコ感に浸れるチョコクロワッサンだから、見た目以上に腹一杯になる。
レンジで軽くあっためて、チョコ柔らかくして食べるのがいいんだよー……と息子に教えながら、ほのかにチョコが柔らかくなったチョコクロを牛乳傍らにもぐもぐ。残った1個のチョコクロは、息子のおやつになった。学校から帰るなり、
「この、のこってるやつ、食べてもいーい?」
と、いそいそと小皿に移してレンジに持っていく息子。おお、チョコクロの食べ方をちゃんと習得しているな。
カスピ海ヨーグルト with はちみつ
アイスカフェオレ
今日は急ぎの仕事がドカンドカンと降ってきて、ヒーヒー言いながら必死でお仕事。締切は明日明後日というところだけれど、明日はジム行きたいし、今日は帰宅が早い予定の息子と「帰ったらポケモンカードゲームやろうね」と約束しているし、とにかく午後2時くらいまでにやれるところまで進めておかなくちゃと、息子を見送った朝8時頃からひたすら仕事していた。
昼はスパゲティ茹でるか稲庭うどん茹でるか、麺類が恋しかったのだけれどそれどころじゃなくなってしまい、オーブンに放り込んでおけばいいだけの、厚切りパンにグリュイエールチーズのっけたチーズトーストと、まだまだ冷蔵庫の中で元気なカスピ海ヨーグルト、アイスカフェオレ。お行儀悪くモニターの前でパン囓りながら、ぱぱぱっと済ませた。
……あー、美味しいBLTサンドとか、恋しいな。せっかく自家製パンチェッタあることだし、あれをじくじく焼いてレタスとトマト用意して、美味しいパン買ってきてサンドイッチにするかなー。
干貝冬瓜
水菜のおひたし
羽釜御飯
麦茶
なんだか一気に寒くなってきてしまい、今日は「あったかくてトロトロしているもの」がテーマの夕御飯。ニラたっぷりの豚肉と豆腐の煮物と、冬瓜を炊いたのを用意したけれど、どちらも片栗粉たっぷりのトロトロ系になってしまった。
最近スーパーで安売りしている冬瓜、スープにすると美味しいかなと、1/4個60円の冬瓜を買ってきてみた。皮を厚めに向いて一口大に切り、下茹でしてから、お湯に浸して戻しておいた干し貝柱、刻んだ葱と一緒に煮込んでいく。味つけは、塩とオイスターソースと日本酒。貝柱からこれでもかとダシが出るので味つけは控えめにしておいて、煮上がってから片栗粉でとろみをつけて、最後に鶏油を風味づけにかける。
メインディッシュは、御飯にかけても食べられる、豆腐と豚肉のトロトロ煮込み。鍋で刻み生姜、刻みにんにくを炒め、5mm角ほどにコロコロ切った豚肉を加えて更に炒める。酒とオイスターソースと花椒塩を加えて味を染みこませるように炒め煮して、そこに湯と豆腐を投入。数分コトコト煮込んだら、仕上げに醤油と味醂と塩で味を調えて、ニラ入れてとろみをつけたらできあがり。ケンタロウさんの本に載ってたレシピ……だったような記憶がある。そのまま食べてもいいし、御飯にかけても旨いそうだ。
普段から野菜の摂取に前向きな息子だけれど、先日作った豚薄切り肉とニラの炒めがすんごく美味しかったらしい。ニラが好きな7歳児というのも私の子供時代からは想像もつかないのだけれど(ニラを美味しいと思ったのは、私、社会人になってからだったよ……)、どうも「豚」「ニラ」「甘辛味」というコンボが心を鷲掴みにするようだ。あのときもオイスターソースと醤油と味醂を味付けに使ったような気がするので、今回もそっち系の味をということでこの料理にしてみた。ほのかに漂う花椒がほのかに中華な風味を感じさせるけれど、でもそんなにクセはない。
「というわけで、ちょっと味見してみて、美味しいなと思ったら御飯にかけてみ?」
「はーい、わかったー。いただきまーす」
ほんのひと匙味見して、「おいしい」と呟いた息子。ドバーッとその煮込みを御飯にかけて食べ始めた。
「この、タレがねぇ、おいしいんだなぁ」
とか言いながら、ばしゃばしゃ具と共にスープを追加がけしている。……それじゃ「かけ御飯」じゃなくて「雑炊」になるよ……と忠告しつつ、でも確かにけっこう薄味だし、バシャーッとかけて食べるのも案外と美味しそうで、私も真似してたっぷりかけた。
「緑のやさいはー……体の、ちょうしを、ととのえます」
「ん」
「かぜを、ひきません」
「そうだねぇ」
「おなかも、いたくなりません。なおります」
「……そうかなぁ……?うん、まぁ、そうかもねぇ……」
一体どんな授業でそんなことを覚えてきたのか、緑の野菜の効用についてあれこれ語りながら、今日の息子も肉と豆腐とニラを盛大によく食べた。やっぱり「豚」「ニラ」「甘辛味」は彼のツボであったらしい。
アイスカフェオレ
調子に乗って買ってきてしまったチョコパンが山盛り。でも昨夜の「豆腐と豚肉のとろみ煮」も少しだけ残っていて、昨夜日付が変わる頃に帰ってきただんなにはそっちの「甘くない朝御飯」の方が喜ばしいかなと思われた。
「……というわけで、私と息子はチョコパン食べるけど、君は丼にしとく?」
「うん、そうする」
と、だんなはしょっぱい朝御飯、私と息子は甘い朝御飯。
世の中に似たようなチョコブレッドは数あれど、私はJohanのそれが昔っから不動の一位になってしまっている。モチモチした独特の食感のパン生地と、甘いけど子供っぽすぎない味のチョコ生地のバランスなどが程良くてもう大好き。
息子の舌にも合ったようで、
「好きなだけ食べていいよー」
と、6枚ほど薄切りにして積み上げてやった大皿から1枚取ってそれを平らげ、私が2枚目に手を出した直後に、大皿に残る3枚をがばーっと持っていこうとした。……え?3枚とも食べちゃうの?食べられるならいいけどさぁ……と少しだけ唖然としているうちに、息子は朝から4切れのチョコブレッドを綺麗に平らげて登校していった。
牛肉と蓮根の甘辛炒め
干貝冬瓜
蒸しブロッコリー
魚介のクリームコロッケ(冷凍もの)
御飯
麦茶
久しぶりに今日はお弁当作り。だんなの分と一緒に自分の分も用意して、自分の分はジムに行く前にさらさらっと食べていった。昨夜作った干貝冬瓜がなかなか良い味だったのでそれを詰めることにして、メインのおかずは牛肉と蓮根の炒め物。こってりした甘辛味が良いなと、醤油と味醂とオイスターソースで炒めた。おかず2品詰めて、空いたところにレンジで火を通したブロッコリーと、冷凍もののコロッケを1個。
「こういうの、俺、好きなんだよー」
と、だんなと買い物に行って、安売りされていたりするタイミングで買ってきた冷凍食品が何種類か冷凍庫に入っている。ちくわの磯辺揚げとか、コロッケとか、白身魚のフライとか。私は冷凍食品はあんまり好きじゃなくて、だからお弁当に詰める事に軽い自己嫌悪を感じてしまう。
「いや、いーんだよ、俺が好きなんだから。入れてよ」
と何度か言われて、で、時々思い出した時に入れている。
今回詰めた魚介のクリームコロッケは、中がとろんとしていて手頃な大きさで、確かになかなか美味しかった。……でも、1個出来合いのもの入れちゃうと、お弁当全体がコンビニ弁当になったような印象を私は勝手に受けてしまって、なんだか微妙に悔しくなる。けっこう美味しかったりするから余計に悔しいのよね。
しっかり食べて、少し食休みしてからジムに。仕事は今日も山盛りだったけれど、「いいや、2時間だけ出かけてこよう!」と家を出て、ぐにゃぐにゃに力尽きるまで動いてきた。今日のボディパンプは慣れてきたのでちょっと負荷強め。5kgのサイズ「大」のおもりとの親密度も増すばかりで……私はマッチョになりたいのかしら(違うと思いたい)。
わかめと豆腐の味噌汁
ブナピーとほうれん草のナムル
麦茶
今日はまぐろのたたきがお安くて、夕御飯にと1パック買ってきた。自家製いくらもまだ残っていたので、今日はいくらねぎとろ丼。こんもりとまぐろといくらを盛りつけて、葱と海苔を散らしたら想定していた以上にビビッドな色合いになった。
お供の味噌汁は、息子の大好物の「わかめと豆腐」。昨日話したところによると、
「ぼくね、おとうふとー、わかめの入ってる、おみそしるが大好きなの。あとね、みそしるじゃない、おとうふのスープ。あと、コーンクリームスープ!」
なのだそうだ。
コーンスープが好きなのは重々承知していたけれど、味噌汁なら具を問わず好物なのかと私はずっと思っていた。けど、息子にとっては「わかめと豆腐」が最強の味噌汁の具の組み合わせなのであるらしい。そうか、そうだったのかと納得して、今日は豆腐買ってきてわかめも入れた味噌汁にした。……お母さんはね、豆腐と油揚げの味噌汁が、味噌汁の中では最強かなー……あと、大根と油揚げとか(←油揚げ愛好者)。
白くて可愛いブナピーも買い置きがあったので、それと一緒にほうれん草をさっと茹でて、胡麻油とすり胡麻と塩と醤油で和えて淡い味のナムルにした。
ねぎとろ丼はビビッドな色合いだったけれど、あとは色合いもおだやかな、味もおだやかな夕御飯。
メロン
カフェオレ
ちょっと前にお義母さんにもらったメロン1個。表面に綺麗に網模様のついたマスクメロンで、
「でもまだ熟してないから、10日くらい常温に置いておいた方がいいみたいだわよー」
と言われていただいてきた。……そろそろ食べ頃っぽい。
で、そのメロンをざくざく切って、そして昨日に引き続きチョコブレッドの朝御飯。だんなにコーヒーの準備をしてもらって、久しぶりにあったかいコーヒー飲みながらの朝御飯になった。チョコブレッドうまー、メロンうまー、カフェオレもうまー。なんかもう、すっかり秋。
(豚バラ・かぼちゃ・茄子・玉ねぎ)
御飯
アイスプーアル茶
予定通り(?)ばっちり体中至るところ筋肉痛になってしまい、ヒーヒー言いながら一日お仕事。昼御飯も軽く済ませようと思ったのだけれど、どういうわけかムラムラと
「焼き肉食べたい……焼き肉……。牛じゃなくて、豚の、バラ焼いたやつ……」
という欲望が沸き上がってくる。そういえば豚バラは塊のがちょっとだけ残ってたなぁ、焼いて食べるのによさそうな野菜も何種類かあるしなぁ……と冷蔵庫の中身を思い出したら、もう止まらなくなった。昼は焼き肉。一人で焼き肉。
焼いたやつを皿に並べちゃーダメなのよねぇ……焼いたアツアツのをタレにつけて、そのまますぐに口に入れたいのよねぇ……と、欲望の赴くまま、お昼御飯の準備を始める。炭火焼き用のセットもあるし、焼き肉できるホットプレートもある。だけれど、一人で食べる昼食にそんなもんあれこれ出すのはめんどくさくて、カセットコンロをテーブルに出した。カセットコンロの上に小さなサイズのスキレットをセットして、んで、あれこれ焼いては食べていく。豚バラをちょっと厚めに切ったものと、かぼちゃ、茄子、玉ねぎ。タレは、以前ラムを炒めて食べようとしたときに買ってきた、エバラの「あぶりにんにく」といういかにもなやつ。
一人焼き肉、実に実に幸せだった。バラ肉1枚ペロッと鉄製フライパンの上に乗せ、染み出てくる脂を染みこませるようにしてまわりで野菜を焼いていく。脂を落としながらじくじく焼いた肉は脂身の部分がカリッサクッというような食感になって、それをにんにく風味のタレをまぶしつけて御飯の上に。一人でのんびりのんびり1時間くらいかけて、じーわじわとあれこれ焼いてあれこれ食べた。
カセットコンロがあって良かったわ、鍋料理する時以外にも使えるわ嬉しいわと思いつつ、でも、カセットコンロの存在を思い出す前は
「もういっそ、ガスコンロにスキレットかけて、その前に御飯茶碗構えて立って、立ち食いしちゃおうかしら」
と思ったのは秘密。
自家製スプラウトと豆腐のサラダ
自家製いくら
わかめと豆腐の味噌汁
羽釜御飯
麦茶
いよいよさつまいもが八百屋さんに並ぶ季節になった。1本70円くらいで売られていて、1本だけ買ってきてみた。
スイートポテトもスイートポテトパイも大好きだけれど、でも、自分が調理する段になると「甘くしてお菓子として食べるより、しょっぱい系の味にしたいなぁ」と思ってしまう。さつまいも御飯とか、豚肉と一緒に甘辛く炊いたおかずとか、 豚以外に鶏もよく似合う。今日は鶏もも肉と一緒にコッテリと甘辛く煮含めることにした。
鶏肉を一口大に切って、鍋に沸騰させた醤油(大さじ21/2)と味醂と酒と砂糖(各大さじ1)、たっぷりめのおろし生姜(小さじ1くらい?)の中に入れて炒め煮するように火を通す。煮詰まりすぎない程度に火を通したところで、皮つきのまま輪切りにしたさつまいもを上に並べ、ひたひたに水を加えて芋が柔らかくなってある程度煮汁が減るまで強めの中火でゴーッと火を通していく。最初に濃いめの味の合わせ調味料で肉を炒め、その後に野菜と水を加えて煮ていくやり方は、小林カツ代さんの料理本で覚えたやり方だけれど、多分この料理も小林カツ代さんのレシピだったんじゃないかなと思う。御飯が炊けるまでの20分ほどで、鶏にじっくり味の染みた煮物が1品できた。
サラダは、窓辺で育てていたスプラウトを収穫して、豆腐と一緒に胡麻ドレッシングで和えたもの。最近どうも「育てる」ことがマイブームらしく、アゲハの幼虫を育て始めるのと前後して、ベランダでベビーリーフの栽培と台所の窓辺でのスプラウト栽培を始めた私。たまたま100円ショップでスポンジと種がセットになったスプラウト栽培セットが各種売られていたので、かいわれ大根にブロッコリーにマスタードにと、あれこれの種類を買ってきてみた。
そのスプラウト栽培セットにプラスチック製のトレイもついてきたのだけれど、どうにも味気ない色合いと形だったので、陶器の細長いオリーブ皿にスポンジ敷いて種を蒔いてみた。芽が出るまでの2〜3日は水をたやさないようにしつつ日陰で管理し、芽が出てから日の当たる窓辺に移動。にょきにょきと伸びていく様を楽しく観察しながら、10日くらい経った今日、最初の収穫を食べてみることにした。今回育てたのはレッドキャベツとブロッコリー。
スプラウトなんて50円とか80円とかで買えるものだから「ありがたみ」みたいなものはあんまりないのだけれど、「うちで育てた野菜」というのが楽しい。
「……あ!おかあさん、このやさい、切っちゃったんだねぇ……」
「のびたねー」「これ、ぼくが選んだブロッコリーのたね、だよねぇ?」と成長を楽しみにしていたらしい息子はなんだかちょっと驚いた風で、でも「からい」とも言わずバリバリスプラウトを食べてくれた。
メロン
「昨日の煮物残ってるし、今日の朝は御飯にしようっか?」
と息子に提案したら
「カリカリがいーなぁ〜」
と即時却下された。確かに最近パン続きで、息子好物のコーンフレークとは御無沙汰。息子にはコーンフレークを出してやり、私はメロンをざくざく切って、ヨーグルトを皿に盛りつける。メロンとヨーグルトは一緒に食べることにして、テーブルに大小の皿をあれこれ並べた。
ヨーグルトに似合う果物といえば、苺とかバナナとか、ベリー類とか、あとはパパイヤ、マンゴーあたりが思い浮かぶ。「メロンとヨーグルト」というのはあんまり似合わない……と思いつつ、メロンはメロンで平らげて、ガラスの器に入れたヨーグルトはヨーグルトでぺろんと食べた。最近果物屋さんに並んでいるいちじくは、コンポートにしてヨーグルトに添えたら案外美味しいかな、と思ったり。
とろサーモンおにぎり
和風シーチキンおにぎり
とりさつま(昨夜の残り)
緑茶(柚子)
用事があって、午前中に外出。お昼御飯は昨日の煮物をつつくことにして、
「じゃ、おにぎりでも買って帰るか」
と、おにぎり屋さんを覗いてきた。たらこおにぎり、高菜おにぎり、サバ味噌おにぎり……と美味しそうなものがあれこれ並んでいたけれど、今日の私が恋しいのはどういうわけかマヨネーズ味のシーチキンおにぎり。
どうしてもあのコテコテマヨネーズの味のシーチキンおにぎりが食べたいんだなぁと、おにぎり屋さんに背を向けてコンビニに行ってしまった。コンビニの棚には念願のそのシーチキンマヨのと共に、「和風シーチキン」とか「卵チャーハン」とか「ねぎとろ」とか、いかにもなものがずらりと並んでいて、「とろサーモン」と「和風シーチキン」を買ってきた。
帰宅するとポストにLUPICIAからの情報ペーパーが。つい1ヶ月ほど前に「L'EPICIER」から社名を変えた「LUPICIA」は、紅茶も中国茶も日本茶も扱う総合お茶屋さんに変わったらしい。封筒には「今月のおすすめのお茶」として、「ウバ・ハイランズ・クォリティ」のリーフティーと、緑茶ベースのフレーバードティー「柚子」のティーバッグも入っていて、さっそくティーバッグの方を試してみることに。
香料臭いフレーバードティーはあまり好きになれないけれど、果物が使われている自然な香りのお茶はけっこう好き。お茶は思った以上に柚子柚子した、さっぱりしたものだった。軽く柚子っぽい匂いがついているだけだろうと思ったから食事に合わせてしまったけれど、これはおやつ向けのお茶だったかもしれない……と思いつつ、薄めに淹れたお茶をくぴくぴ飲みながら、おにぎりと煮物。一晩おいた煮物は、さつまいもにじっくりと甘辛味が染みていて危険なほど美味しかった。
きのこのビーフコンソメスープ
ほうれん草とトマトのサラダ
アイスティー
手元には自家製パンチェッタ、そしてたっぷりのパルミジャーノ・レッジャーノチーズ。カルボナーラスパゲティをするのにちょうど良いわと、今日の夕御飯はカルボナーラスパゲティにすることにした。
卵がスクランブルエッグ状になるのが嫌だからという理由で、ながらく我が家のカルボナーラは、茹でた麺を炒めたベーコンと一緒に、生クリーム、卵、チーズを合わせた大きなボウルに混ぜあわせるというやり方だった。卵が変に固まりすぎたりはしないけれど、麺とベーコンの熱だけでは火の通し具合がいまいち足りないのでサラサラトロトロとしたゆるい感じのカルボナーラ。それはそれで嫌いじゃなかったのだけれど、お店で食べるカルボナーラはすごく濃厚だ。これまでの、1人分につき生クリーム大さじ2〜3という分量では実現できないような濃厚さがお店の料理にはあった。
……で、今日は、中華鍋でパンチェッタを炒め、そこにいつもの倍量くらいの生クリームを注いで軽く煮詰め、その鍋に茹でた麺と共にチーズと溶き卵を流し入れて同時に火を止め、中華鍋の余熱で卵をちょっと固めてみようという方法に変えてみた。鍋の熱とパスタの熱で卵がスクランブルエッグになってしまわないかとちょっと心配だったのだけれど、これが案外良い感じ。大昔に同じことやって失敗してから「カルボナーラで、熱い鍋に卵を流すのはやめよう」と思っていたのだけれど、ちゃんと適度な半熟にふわりとろりと火が入った。
スープはさっぱりめに、ビーフコンソメできのこ類を煮たものを用意。サラダはほうれん草と玉ねぎとトマト入りので、ちょっと和風の醤油ベースのドレッシングで和える。うきうきと鍋を覗きに来た息子が
「わー、クリームのスパゲティだ〜」
とうっとりと材料を眺め、卵とチーズとベーコンと生クリームが出ているのを見て
「……かるぼなーら?」
と、見事に正解に辿り着いた。おお、なかなかすごいな。ぼくが炒めるよー、と、ベーコン炒めを途中で交代してくれた。
パスタ料理全般難しいけれど、クリーム系のパスタ料理は特に塩加減が難しいと思う。少ないとぼやけるし、だからとちょっと多めにすると途端にしょっぱすぎたりしてしまう。私はたいてい薄味に仕上げがちなので、今日はほんのひとふり塩を多めに入れてみた……ら、ちと多かった……。
だんなは本日、野球観戦(今日あたりが優勝決定だと見越して、阪神戦の席を前からとっていたそうで……1日ズレちゃったね……)。息子と2人、自家製パンチェッタを堪能しながら大盛パスタを平らげた。食事の話題は「秋」。
「秋だねぇ。秋だよね、おかあさん。スープにきのこ入ってるもんね」
「んー、秋だねぇすっかりねぇ……。あ、そうそう、今度梨狩りに行くよ。みんなで、バス乗って」
「なしもぎ?」
「あー、梨をね、木になってるやつをね、みんなでもいで、食べる。しかも持って帰る」
「取ってー、すぐ、食べるの?」
「そうそう」
「たくさん食べると勝ち?」
「……いや、そうじゃなくて」
「たくさん食べた人、チャンピオン?」
「いや、勝負じゃないから。バトルじゃないから」
「……たくさん食べても、いいもの、もらえない?」
「……梨もらうだけじゃダメですか?」
息子は激しく「梨もぎ」を勘違いしているようだけれど、まぁ、多分行けばわかるだろう。「お芋掘りの仲間だよ」とでも言っておけば良かったのだと、たった今気がついたりして(あ、でも芋掘りはその場で食べないか……)。