食欲魔人日記 09年05月 第2週
5月4日 月曜日
肉〜!という感じの夕御飯
イングリッシュマフィンのハムチーズエッグサンド
アイスカフェオレ

昨日の夕飯にも食べた美味しいハムが、まだ半分ほど残っている。それを使って朝食はサンドイッチにしましょうと、イングリッシュマフィンを買ってきた。マフィンを半割にして軽くバター塗って、スライスしたマーブル模様のチーズ、コルビージャックを乗せてからトースト。目玉焼きを焼いておき、卓上で焼けたマフィンと卵、ハムをサンドした。

ハムもチーズも美味しいものだったから、今日のはいつも以上に美味しいサンドイッチに。
ハムはまだあるので、夕飯のおつまみにするか、まだサンドイッチにして食べるか悩みどころ。

「京樽」の
 ばらちらし
冷茶

今日は一日家でのんびり。寝正月ならぬ「寝ゴールデンウィーク」という感じ。
「狩りでも行きますかー」
と、ゲームの中だけはアクティブに、家族皆でモンスターハンターに勤しんでいたりした。

「で、昼御飯ですがー」
朝サンドイッチだったし、昨日の夜パスタだったしラーメンも昨日油そば食べたところだし、今日の夕飯はステーキ丼予定だし、どうするどうする?とすごく真面目に議論して、結局だんながお寿司を買いに行ってくれることに。

結論が出るまでは
「誰かがお金出して、その人じゃない誰かがケンタかモスバーガーに買いに行くというのはどう?」
「えー!?僕もお金出すの!?」
「皆でじゃんけんして、一番勝った人が買いに行く、一番負けた人がお金出す、とか」
「えー!?やっぱり僕もお金出すの!?」
「じゃあ息子君が対象になったら、いかなる状況でも"買いに行く"派ということで」
などと、すごい勢いで話し合って、半ばその取り決め方もまとまりつつあったりした。「じゃんけんして、一番勝った人が、誰が買いに行って誰がお金出すのか決めればいいんじゃない?」というのが、一度決まった結論。

「まぁ、いいや。俺行ってこよう」
と雄々しく立ち上がってだんなが買ってきてくれたのは、私にはばらちらし。海老や卵、イカやマグロが彩り良く散らされた小さめサイズのちらし寿司で、とても満足。そうそうこういうのが食べたかった。

ルッコラと人参のサラダ
ポテトサラダ
ステーキ丼 フォアグラグリルのバルサミコソース添え
ビール(オリオン)

日本酒(一ノ蔵 春めくすず音)

一昨日、閉店間際のスーパーを覗いたら、ステーキ肉が半額近い値になっていた。ついつい手にしてしまい、それを使って今日の夕飯はステーキ丼。
「こういう時にこそ、フォアグラ食べちゃわない?」
と、だんなが出張の折りに買ってきてくれていたフォアグラの缶詰を開けてみることに。塩味ベースで既に調理されたものが缶詰になっていて、それが2枚ほど入っているらしい。おっかなびっくり開けてみて、ソテーしてバルサミコソースを用意して絡めてみることにした。

外食時に、肉料理に添えられることがままある、赤黒くほのかに甘いバルサミコ酢のソースは、簡単な作り方なら家で用意することができる。バルサミコ酢を大さじ3〜4ほど小鍋に入れて1/3量になるまで煮詰め、大さじ1の蜂蜜を混ぜるだけ。自動的に粘度もそれなりについて、いかにもな感じのソースがちゃんと出来る。今回はバターで両面焼きつけたフォアグラに、そのソースを絡めてみた。

ステーキはだんなが焼いてくれ、大きめオーバル皿にフライドオニオンをトッピングした御飯とバター醤油味のステーキ、フォアグラを盛りつけて、脇には今日届いたばかりのルッコラと人参を。昨日の残りのポテトサラダも添えた。
ステーキ丼ならこれだ!と思いました、と、だんなが買ってきてくれていたビールはオリオンビール。カラッとした軽めのビールはいかにもな感じでステーキ丼によく似合っていた。

フォアグラなんて普段の調理に使ったこともないからおっかなびっくりだったけれど、ちゃんと美味しくできて一安心。既に味がついている、パテ状のフォアグラだったけれど、味の方はちゃんとしっかりフォアグラで食べ応えがあった。なんともリッチな味のお土産を買ってきてくれていただんなに感謝感謝。

食後は、これ以上なく良い展開中だった野球の試合をテレビで観戦しつつ、「春めくすず音」というピンク色の微発泡タイプの日本酒を。黒豆と紫黒米の色素によるピンク色なのだそうで、春らしい桜色の「すず音」だった。お米の味がするスパークリングワインといった感じで、アルコール度数もビール並。六甲おろしをテレビの音に合わせて歌っていたり、流れる応援の音に合わせて「せーきもとー」とか呟いていたら、
「君はさ、本当に"普通に熱心な"阪神ファンだよねぇ」
とだんなにしみじみ呟かれた。
いえいえ、私などまだまだ小者。

5月5日 火曜日
池袋でトルコライスを食べてきました
イングリッシュマフィンのハムチーズサンド
アイスカフェオレ

ゴールデンウィークもあと2日。
「なんというか、旅行とかしない代わりに、美味しいものにお金使ってるよね」
「まぁ、使ってると言ってもささやかなもんだけどね」
今日のお昼は1000円くらい〜!でも楽しみ〜!と、今日は池袋のデパートで開催中の物産展におでかけ。美味しいものが色々あるといいなー。

朝御飯は、イングリッシュマフィンのトーストサンド。到着早々に早めのお昼御飯にするつもりなので、卵は焼かずにハムチーズサンドにした。

池袋西武デパート「全国味の逸品会」内「ツル茶ん」にて
 テキトルコ \1181

目指したのは池袋西武デパートの「全国味の逸品会」。
一番の目的は「551蓬莱」の豚まんを買うこと。ついでに長崎からトルコライスのお店も来ていてイートインで食べられるそうなので、混雑するお昼時にならないうちに到着して早々にトルコライスを食べようということになっている。

エスカレーターでフロアに到着早々、目の前に広がる大きな冷蔵ケースとえらい数の「専用レジ」が用意されているのは、かの「花畑牧場」。
東京にも意気揚揚と新店舗がオープンしたようだけれど、実際のところ、もう人気は下火なんじゃないかと思ったり。今日も、ちらちらとお客さんが訪れるものの行列らしい行列もできず、デパートの人が必死に「花畑牧場でーす!今なら並ばずにお買い求めいただけまーす!」と宣伝していた。むしろ大混雑なのは、「551蓬莱」の方。こちらは豚まん買うのに30分くらい行列しなければならない様子。

とりあえず食べてしまおうと、早々に立ち寄ったのがトルコライスのお店「ツル茶ん」。
メニューは2つで、「Ryomaトルコ」 (以下、店頭のパネルに記されていた説明文)

幕末期に長崎に縁のあった「坂本龍馬」をイメージした新作トルコライス。日本の洋食文化の草分けのひとつであるビーフカツに、かつお風味にのシーフードパスタとバターライスを盛りつけた、まさに和と洋を取り混ぜた一皿。

と、「テキトルコ」

1995年の登場以来、ツル茶んの人気トルコライス。ビーフステーキに、ブランデーと生クリームソースで味付けしたスペシャルソースが絶妙。
どちらも1181円。

どちらかというと、「Ryomaトルコ」の方がいわゆるトルコライス風のものだと思ったけれど、だんなと息子がRyoma〜を選んでいたので、私はテキトルコの方にしてみた。ちなみに今日の写真はRyoma〜の方。

「トルコライス」とは、いわば大人向けの「お子さまランチ」的なもの。
基本構成はドライカレー、カツ(主としてトンカツ)、スパゲティ(主としてナポリタン)の3種盛りで、インドのカレー、日本のトンカツ、イタリアのスパゲティの中間地点にある「トルコ」が名前の由来とされている……らしい。

ドライカレーはチャーハンであったりピラフであったり、カツもチキンカツであったりと、お店によってそのあたりは色々らしい。今日のはRyoma〜もビーフカツだったし、テキトルコに至ってはビーフステーキだった。でも、飯とパスタと肉料理という組み合わせには、心躍るものがある。

「テキトルコ」は、ミディアム状態に焼かれたステーキの上から、ストロガノフ風の白っぽいソースがかけられたもの。バターライスはミックスベジタブル入りで、パスタの方は具なしのただの白いものだった。トマトとキュウリつきの刻みキャベツのサラダが添えられる。ドレッシングは酸味強めのフレンチドレッシング。
「Ryomaトルコ」は、ケチャップ風味のかなり強めの甘めのソース、その下にビーフカツ。ライスはテキトルコと同じもので、パスタの方は海老とアサリ入り。

なんというか、「学生時代にこういうのが食べられるお店があったら幸せだったなぁ〜」と、町中にトルコライスが溢れる長崎の学生さんを羨ましく思いつつ、ボリュームたっぷりの豪華お子さまランチを堪能した。ソースの絡んだ御飯と麺がまたなんとも幸せ。

食後は551の豚まんをどっさり買って、夕飯用に和歌山のさば寿司買って、ついでに日光の「金谷ホテル」のチーズパンと見切り価格だったレアチーズケーキも買って、茨城のネストビールの会社が出している微発泡の梅ワインもうっかり買ってしまって、結局そこそこの大荷物で帰宅。デパ地下ぷらぷらして、美味しそうだった腸詰も買ってきた。大ぶりのプリップリの腸詰、スライスして炙って食べてもいいし、青菜と炒め物してもいいし、ちょっとわくわく。

卵豆腐
小松菜と腸詰のにんにく炒め
鶏肉の親子煮
チャーシュー・ハム・春巻
「可吉」の紀州さば浜ずし
ビール(プレミアムモルツ)
焼酎ロック(焼き芋黒瀬)

買い置きのものが色々あるしねと、夕飯はさば寿司つまみつつ、家でだらだら飲み。
買ってきた腸詰はスライスして小松菜と共ににんにく塩炒めにして、さば寿司があまり好きではない息子用に、親子丼にもできるようにと親子煮を大皿に準備。あとは買い置きのハムやチャーシュー、腸詰のお店で「お子さんにどうぞー」とオマケにつけてもらった春巻も出した。買ってきたばかりの551の焼売も出そうと思ったけれど、蒸す必要もないくらいに食卓には食べ物がいっぱいに。

さば寿司は、和歌山の「可吉(こうき)」というお店のものだったらしい。煮穴子や秋刀魚の寿司もあって、そちらにも心惹かれつつ、「やっぱサバでしょー」と大きなサイズのを1本買ってきたところ、これが素敵に美味しかった。大きめにざっくり切られた生姜が挟んであって、香りも食感も良い感じ。

5月6日 水曜日
あーもージンギスカン鍋買っちゃおっかなー
「551蓬莱」の豚まん
麦茶

昨日買ってきた豚まんは、全部で16個。その場で包んで蒸して売られている豚まんだったので(関西には冷蔵のが買えるところがあるよね)賞味期限は当日となっていた。が、どうせ買うならどっさり買っておきたいと、ここしばらく冷凍庫整理を続けていた甲斐あって、ジップロックに入れた豚まんは大量に冷凍庫に保存することができた。多分これで数週間は大丈夫、なはず。

で、今朝は早速1人1個ずつ蒸して食べることに。

明日から学校も仕事も始まり、ゴールデンウィークもおしまい。
「木曜と金曜行ったら、またお休みだけどねー」
などと話しつつ、玉ねぎの甘さを感じる豚まんに久しぶりにかぶりついた。うん、豚まんはやっぱりこの味が好き。

「Pizza Hut」の
 デミグラ・マヨビーフ Mサイズ
 カチャトーラ Mサイズ
 デリチキコンボ
CCレモン

今日は一日、外にも出ずに、家でだらだら。だんながベランダの網戸の張り替えをしてくれていたけれど、その作業が終わる頃から曇り空から雨がぽつぽつ。それから本格的な雨模様になってしまって、夜まで止むことなく降り続くことになった。

「……お買い物行かなきゃだけど」
「雨ですねぇ……」
「お昼御飯も考えなきゃだけど」
「雨止みそうにないですねぇ……」
と、「もうピザでもとっちゃえー」と、昼御飯は宅配ピザ。「ピザハット」のキャンペーンで、1枚1800円のMサイズピザが2枚目からは半額にというものがあったので、少し多いかなと思いつつそのキャンペーンのピザを2枚注文してみることにした。

だんなと私の意見の一致で1枚目は「デミグラ・マヨビーフ」(煮込みビーフ入りデミソース・マヨネーズ・パセリ)、2枚目は息子の好きそうな「カマンベールクリーム」にしようか迷いつつ、結局トマトソースのが良いねと「カチャトーラ」(チキン入りカチャトーラソース・オニオン・ピーマン・きのこミックス)に。ナゲットとポテトのサイドディッシュもつけてもらって、飲み物は買い置きのCCレモン。

デミグラ〜は、なんというか期待通りのチープな味。「煮込みビーフ入りのデミソース」というよりは、海外のファーストフード店で出てきそうな、エセ日本料理の牛丼みたいな、そんな味。そういうコテコテな味のものが密かに好きだったりするので、とても美味しくいただいてしまった。私やだんなよりも息子にツボだったようで、
「こっちのトマトのはもう要らないけど、このビーフのはたくさん食べるよ」
と、ビーフのを息子に多めに奪われた。ガーリック風味のチキンが乗るトマト味の方のを私は多めに。

午後も引き続きのんびりしつつ、昼寝していただんなが起きてきたところでG級ミラルーツ退治をしたり。ボウガン楽しいですボウガン。

ジンギスカン
 (ラム薄切り・キャベツ・ニラ・もやし・玉ねぎ・人参)
羽釜御飯
ビール(ハートランド)

ジンギスカン用の、丸く切られたラムの薄切り冷凍肉を買ってきたのが数日前。そろそろ食べてしまいたいなと、連休最後の夜はホットプレートでジンギスカンにすることにした。

肉は我が家にしては少々少なめの量だったので、その分野菜をたっぷり食べようと、キャベツ1/3玉、もやし1袋、ニラ1束半、あとは人参と玉ねぎを用意。ジンギスカン鍋でやるジンギスカンよろしく、野菜をプレートの周囲に並べて中央で肉を焼き、ノリだけはそれっぽい感じにしてみた。お供はベルたれ

独特の羊肉の匂いが私は大好きで、その肉汁を吸った野菜もまた、たまらないものがある。もやしもキャベツもニラも炒めて美味しいものばかりで、しかもラムに似合うものばかりで、キャベツやニラは宅配で届いたものだったりしたから尚のこと美味しかった。
「肉ばっかりじゃなく野菜もちゃんと食べなさーい!」
などと、お母さんみたいなことを(いや、お母さんだけど……)息子に言ってしまいつつ、この年になってやっと「肉も美味しいけど、野菜もないとね、たくさん食べたいしね」と思えるようになった自分に苦笑い。

ジンギスカン鍋、使い捨ての安価なものがあるのも知っているけれど、数千円で買えるものならちゃんとしたものを買った方が使い勝手が良いだろうし……と調べたら、数十種類も一覧にして販売しているお店を発見。電磁調理器用のジンギスカン鍋とかもあるみたいで、ちょっと感動してしまった。

5月7日 木曜日
白菜山盛り食べましょう
「金谷ホテル」のチーズロード
ベーコンエッグ
カフェオレ・ヤクルト

時折、デパートの物産展などで見かけることがあった「金谷ホテル」のパン。ロイヤルブレッドなどが人気があるらしく、見かけるたびにちょっと気になっていた。先日の物産展でもまた見かけたので、これ幸いと1つ購入してみた。選んでみたのは、チーズ好きの息子の意見から「チーズロード」という丸形食パン。角切りにされたチーズがたっぷり混ぜ込まれたリッチなチーズパンだった。

パンは厚めにスライスして軽くトーストし、炒めたベーコンを添えたスクランブルエッグも用意。トーストしたチーズパンは、チーズが溶けることなく良い感じにアツアツになったまま形を保っている。好みの味のパンだった。

日光は小学校の修学旅行か何かで一度行ったきり。「金谷ホテル」は一度泊まってみたいと思ってたのよねぇ……とwebサイトを見ていたら、1部屋だけ存在するこんな部屋があるとのこと。「小山薫堂プロデュース」という字面にはあまり感慨を抱かなかったけれど、「お夜食またはおやつとして、"百年カレーパイ"(無償)もご用意しております。9:00〜22:00にお申し付けいただければ、お部屋までお届けいたしますので、こちらもぜひご賞味ください。」という文章に「あらステキ」と。スケッチセットや転貸望遠鏡も貸してくれるというのがまたステキ。でもルームチャージだけで1泊4万円。エキストラベッドは入れられないそうだし、家族でここに泊まるのはちょっと無理そうだ。

里芋の煮っころがし
白菜とひき肉のあんかけご飯
鶏肉とごぼう、舞茸の吸物
麦茶

昨日、息子が突然
「僕、ダイエットしようと思う」
などと言い出した。へ?なんでいきなり突然?

確かにここ数年食欲急上昇だしガリガリだった幼稚園時代に比べるとずいぶんがっしりした体型になってきたけど、またなんで「ダイエット」なんですか?と聞いてみれば
「ダイエットに効くっていう、乗馬マシンに乗ってみたい」
とのこと。要するにそれに乗りたいだけなんじゃないかと思いつつ、私の骨折で母が上京してくれて以来、確かに美味しいものを食べ過ぎてしまっている気もする。

「純粋に痩せたいなら、暇な時間に家のまわりジョギングしたら?ご希望なら食事をカロリー控えめなものにするし。てか、そもそも平日の夕御飯は割とそんな感じの軽めのものにしているんだけどね」
と答えつつ、今日は野菜多めの夕御飯。連休中、さほど熱心に野菜を使っていなかったので、もう週末間近だというのに届いた野菜があまり減らないでいる。

春らしく巻きがゆるめの、青々とした美味しそうな白菜を食べてしまいたいなと、今日の献立は白菜とひき肉のあんかけ御飯。中華鍋で生姜と長ねぎを炒め、ぶたひき肉と刻んだ白菜を加えて次々炒めたら、鶏ガラスープと醤油味醂ベースのほんのり和風味で調味して、片栗粉でとろみをつけてできあがり。
あんかけ御飯が思ったよりもあっさりめの味に仕上がったので、里芋はこってり味の煮っころがしにして添え、具沢山の吸物は定番の「ささがきごぼう・舞茸・鶏もも肉」の組み合わせに大根と豆腐も足したもの。鶏と豆腐がメインで春菊を入れて食べる「とり豆腐」にしようかとも思ったけれど、それでは鶏肉がメインになってしまうのでごぼうと舞茸入りの汁にした。

明日はお友達と都内でランチ。入院時に「爪の色がわからなくなるから塗るな」と言われて以来、控え気味だったネイルを塗ってみた。
乾かしていたら、覗き込んできたりゃんりゃんにぎょっとした顔をされた。……なぜだ。

5月8日 金曜日
目にも舌にも楽しいばかりのランチでした
バタートースト
目玉焼き
アイスカフェオレ

我が家最寄りの駅前にはパン屋さんが3軒。どの店もそれなりに利用していて、そのうちの一つが「サンジェルマン」だ。500円購入ごとに1枚貰える、「8枚集めると食パン1斤と交換するよ」券は、いつもは配布期間内に8枚集めきることはないところだけれど、母が上京してくれていた間に券が溜まって8枚になっていた。その引き替え期限があと数日というところになっていたので、昨日慌てて食パン1斤と交換してきた次第。

でも金谷ホテルのパンもあるし、さてどうしましょうということで、金谷ホテルのパンは早々に冷凍庫に移動してもらった。今日はサンジェルマンの食パン「エクセルブラン」をバタートーストにして、目玉焼きを添えて。

今日はお出かけ。
数日前の天気予報では今日の天気は「くもり」くらいの感じだったのに、今日は朝から雨。しかも予報も一日中雨。どうも私は雨女の気があるけれど、今日会う友人は、私どころではないレベル(と私は勝手に思っている)の雨女。天気が芳しくないのは珍しいことではないけれど、朝一番のメールで
「東京、現在は笑ってしまうほど真剣に雨が降っております!」
なんて報告を貰い、笑ってしまった。真剣な雨降りの中、荒天にめげずに傘持ってお出かけ。幸い家を出る頃には雨もほとんど気にならないくらいになっていた。

南青山 「Ristorante FRICK」にて
 ランチコース
     ホタルイカと大麦、山菜のマリネ冷たいホワイトアスパラガスのクレーマ
     フルーツトマトとモッツァレラチーズ、豚のにこごりのサラダ仕立て
     焼き穴子と新ごぼう、豆苗のスパゲッティ
     牛バラ肉の軽い煮込み 季節の野菜添え
     柑橘風味のティラミス 柑橘のアイスクリーム
     紅茶
 グラススプマンテ

3月に骨折&入院した時、日記に「入院しました」の次第を記した途端に「なんていうことでしょう!」と劇的な驚きのメールをくれていた友人が、「快気祝いにご馳走しますから、楽しみに養生してください」と言ってくれ、今日はその快気祝いのランチ。この方が「美味しいものを御馳走します」というからには絶対美味しいものに違いはないので、たいそう楽しみにしていた。

場所は南青山、Ristorante FRICKというイタリアンのお店。30歳で自分のお店を持ったという、シェフの深田さんはイタリア修行の後に表参道「ラユンヌ」の料理長、丸の内「イル ギオットーネ」などにいた方なのだとか。このところマスコミにも多く紹介されて、予約が取りにくいほどの人気なのだそうだ。

ビルの2階にあるお店は、こぢんまりしているように見えて、その実ゆったりと、テーブルごとの間隔もたっぷり取ってあり、根津美術館の緑が見える天井から床までの大きな窓も良い雰囲気。席からちらりと伺える機能的なキッチンも、お店の調度品も、化粧室の小物に至るまで気持ちの良い美意識を感じた。出てくる料理も、このお店の雰囲気に相応しい綺麗なものばかり。使われる器や食材、その盛りつけに至るまでどれも本当に綺麗なものばかりで、しかも美味しかった。

前菜2種とパスタ、メインディッシュとドルチェがいただけるコースは、パスタとメインディッシュが選択制。前菜2品は同じものがやってきて、ドルチェは個々人に合わせてお店が数種類の中から用意してくれる。パスタはどれも美味しそうだったけれど、「メニューに載っていないものが2品ございます」と口頭で説明いただいたものが「それだ!」という感じだったので、焼き穴子のパスタにしてもらった。メインディッシュの選択肢は日替わりの鮮魚を使った料理の他、肉料理が4種類ほど。野菜を添えた牛バラ肉の煮込み料理を選んでみた。

で、今日の写真は前菜1品目のホタルイカのマリネ。大麦、山菜と共にマリネにされたホタルイカが冷たいホワイトアスパラガルのスープの上に浮かんでいるような品。緑色のペーストは確か空豆で、フチを広くとった皿に、水玉模様のようにこの緑のペーストが飾られていた。

ホタルイカのマリネ、くらいだったらなんとなく想像もできるのだけれど、それがアスパラのスープと一緒になって出てくることに驚き。見た目も味も斬新で、でも押しつけがましいところのないそのバランスに1皿目から心が弾んでしまった。

ガラスの角皿に緑の野菜をたっぷり散りばめた2皿目も面白いもの。甘い甘いフルーツトマトと直径2cmほどの小さな丸いモッツァレラチーズ、そして2cm角ほどのパテ状の「豚のにこごり」(とメニューにあった)、そして葉野菜。「黄人参」という美しい色合いの人参が薄く長く剥かれてトッピングしてあり、あとはオクラやじゃがいも、なども。

ほんのり芳香のある、パセリやセルフィーユに似た葉野菜が何だかわからなくて、
「イタリアンパセリほど香りはないし」
「葉っぱの形はセルフィーユだけど」
と友人と観察しまくった結果、「……人参の葉っぱかな?」と友人が看破した。そうそう人参の葉っぱでした。私、台所のピッチャーに人参から切り落としたの入れて育てながら使っているのに、人参の種類が違うからか葉の形状が微妙に違っていてなかなかわからなかった。「この、豚に使われている調味料、なんでしょうね、知ってる味がする」「……柚子胡椒っぽくないですか?」などと、その食材や調理の過程に思いを馳せるのも、外食の楽しみ。

「これだ!」と即断したパスタは、オイルベースの、焼き穴子と新穴子、豆苗という組み合わせ。穴子は大ぶりにカットされて、あの蒲焼き味ではなく塩味で焼かれている。香ばしくて身がプリップリで、穴子という和の食材の組み合わせでいただけたのがまた良く似合っていた。パスタに混ぜられる形ではなく、上に添えられるように豆苗のソテーが乗っているのが美しい。

メインディッシュの牛バラ肉は、大きめなものが2切れごろごろと。カプチーノ風に泡立てた感じのじゃがいものピュレが添えられたベージュ色のソースはサラサラとした軽めの仕立て(ワインの味もするけれど、いわゆるビーフシチューという感じでもない、という)。素揚げしたスティック状のごぼうや柔らかく火の通った小茄子、アスパラ、人参なども食べ応えのある分量添えられていた。これまたフチの広い深皿に盛られ、皿のフチには粗く挽いた黒胡椒が「好みでつけてね」という風に添えられている。

シェフの感性で選んでいただいたのだろう、デザートは、私には柑橘風味のティラミスとアイスクリームの組み合わせ、友人にはチョコレートムースと苺のミルフィーユ仕立て。レンゲ状の陶器の器に柑橘味のアイスクリームが入り、上にドーム型にかぶせる形でグレープフルーツ入りのティラミスの器が乗るという面白い仕掛けの私の皿に対して、友人の皿はクリスマスツリーのよう。チョコレートムースで薄いパイをサンドしつつカットされた苺が綺麗に取り囲み、一番上にこんもりと乗るのは、なんと「春菊のジェラート」。

「春菊のデザート、気になる……」
と目が釘づけになった私の目線を悟ってか、友人が「私、そちらのティラミスがすごく食べてみたいの」と申し出てくれて、ティラミスもティラミスでちゃっかりお味見程度に(と表現するには多めの量を)いただいてしまいつつ、ドルチェのお皿は交換して食べた。

春菊のジェラートは、本当に春菊味。何も告げられずに出されても、食べたら「あ、春菊だ」とわかるほどの風味なのに、でも甘くてちゃんとジェラートだった。皿には苺と春菊のピュレ(?)で水玉模様が描かれていて、でも甘ったるい風の盛りつけではなくて、このあたりも絶妙の匙加減、という感じ。

最初から最後まで、「外食の悦び」を感じさせてくれるお店だった。目でも舌でも「家ではとうてい食べられない味」というのを味わわせてくれるお店は素晴らしいと思う。いつかディナータイムでも、がっつりと食べに来てみたいと思った。青山はCozimaもあるし、他にも気になるお店があるし(いっつも前を通りかかって気になっているラーメン屋さんとかがある、実は)、もっともっと頻繁に来たい場所。

で、さてそろそろ、と腰を上げたら、途端に「大雨」といって良いくらいの荒天に。
「……さっきまで晴れてたのに……道路も乾いてたのに」
「なんで私たちってこうなっちゃうんでしょうね」
と、その天気にもめげずに、紀ノ国屋がリニューアルオープンしたAoと、その向かいのA.R.Iに寄り道。

Aoにはちょっと不思議な雑貨屋さんがいくつか入っていて、きゃあきゃあ楽しく散策した結果、ホットマン(これ)なる、「人間つまようじ」の仲間みたいな鍋敷きを衝動買いして帰ってきた。呆然とした風にも見える、丸くあいた口部分をフックに引っかけて収納することもできるらしい。鍋を支えるそのシュールなポーズにも笑ってしまったけれど、壁に吊されるそのちょっと間抜けな光景にすっかりやられてしまった。なんでもイスラエルの「MONKEY BUSINESS」というメーカーのものなのだそうで、「人間つまようじ」の兄貴分として「人間鍋敷き」の生を我が家でまっとうしていただきたいところ。

蕪と蕪の葉の即席漬け
牛丼
鶏肉とごぼう、舞茸の吸物
麦茶

帰りに本屋などにも立ち寄ったものだから大荷物で帰宅して、一息ついてから夕飯の準備。
牛薄切り肉が余ってるなーにんにくの芽と一緒にオイスターソース炒めにしようかなー、などと考えつつ、結局無難に牛丼にしてしまうことにした。玉ねぎと一緒に醤油味醂味で煮つけて、浅漬けの素ふって軽く揉んだだけの薄切りの蕪と蕪の葉の即席漬けを箸休めに。昨日作った具沢山の汁物はまだまだあるので、それに頼って手抜きしてしまった。

息子とあれこれ今日のことを話しつつ、夕御飯。
「吉野家の牛丼も美味しいけど、お母さんの牛丼も美味しい」
とお褒めの言葉をもらってしまった。吉野家はねー……家で再現しようとしてもなかなかうまくいかなんだ……。

5月9日 土曜日
和菓子、久しぶり。口の中でとろけました。
「A.R.I」のマフィン色々を皆で少しずつ
 あめ色たまねぎ
 サーモンクリームチーズ
 ゴルゴンゾーラクランブル
 バニラビーンズ(ミニサイズ)
 レモンカスタード(ミニサイズ)
 パイナップルキャラメル(ミニサイズ)
アイスカフェオレ

昨日、せっかく表参道に来たのだからと、「A.R.I」に寄ってマフィンをあれこれ購入。

このお店のレシピ本はこれまで色々買っていたというのに、そして表参道にはそこそこの頻度で来ているはずなのに、お店に寄ったのはこれが初めてだった。マフィン自体はこのお店と同じレシピで作られているという「マフィナリーズ」で何度か買ったことがあるけれど、本店は初めて〜♪と、うきうきしながらお店へ。親子3人の朝食用だというのに、うっかり色々買いすぎてしまった。残ったら冷凍して私の昼御飯にしてもいいや〜と思いつつ、結局温めたマフィンを全て完食。息子もだんなもよく食べたけど、私が一番大量に食べてしまったのは間違いない。

購入したのは、大きなサイズの「あめ色たまねぎ」「サーモンクリームチーズ」「ゴルゴンゾーラクランブル」と、小さなサイズの「バニラビーンズ」「レモンカスタード」、季節商品の「パイナップルキャラメル」。小さなサイズのは、本当に可愛らしいものだから、2等分すると1切れはほんの2口分ほどになる。ブルーベリーや人参、ラタトゥイユなどの季節商品もいくつかあって、そちらを中心にしようかなと思いつつも、だんなや息子が好きそうなものをと選んでいったら結局定番ものが中心になった。それぞれ2等〜4等分くらいにして、好きなものに手を出すという感じで。

これは○○、こっちは××、と指さしながら説明して、普通のバニラシュガー味とよく似た外見のものが何だか思い出せなくなった。
「ん?これ、なんだっけ。こっちはパイナップルキャラメルで間違いないんだけど」
と言いつつ一口囓り、柑橘系の味がしたのはわかったけど、でも自分が何を選択したのか思い出せず。
どれどれ、と、だんなが一口囓って
「……ハニーレモンって感じじゃない?」
と言ってくれて、そうそうレモンカード入りのやつだった!とやっと思い出したのだった。品名は「レモンカスタード」。

しっとりしているのにポソポソもしている……という面白い食感のマフィンは、やっぱりどれも美味しかった。やっぱり大きいサイズのものの方がいかにも「らしく」て美味しいかも。
辛すぎない青カビチーズが中に詰められた「ゴルゴンゾーラクランブル」が私は大好きで、表面にたっぷり散らされたクランブル(砂糖とバターの塊みたいなものだからカロリーを想像するとおそろしいものだけど)もまた素晴らしく良く似合う。レモンカスタードやパイナップルキャラメルのような果実の味がするものも大好き。

今度こそ自分で作ろう、と思いつつ、しばらくはパンも豚まんも大量に買い置きがあるから朝御飯には困りそうにない。

ざるそば
揚げ玉・刻み葱
麦茶

私の実家ではあまり「日本蕎麦を食べる」という文化がなかった(母はうどんや蕎麦の類があまり好きじゃなかった)のだけれど、結婚してからうどんも蕎麦もよく食べるようになった。日本蕎麦も常備するようになり、だんなの実家からお裾分けしてもらっていて美味しかった蕎麦を今回通販。「小妻屋本店」の「名代手折りそば」は、添付の濃縮だれも甘ったるさのない嫌味のない味で、蕎麦自体も美味しい。特にこれからの季節、「お昼は蕎麦にでもしようか」ということも増えてくるのでとだんなが申し込みしてくれて、早速届いたそれを食べることにした。

冷凍庫に保存していた揚げ玉も出し、刻み葱を添えて、ざるそばに。
そば粉の香りがちゃんと漂う歯ごたえのある蕎麦は「そうそうこれこれ、この味」という感じだった。私は朝にマフィンをたっぷり食べてしまったので、蕎麦は控えめに。

「菊家」の瑞雲
麦茶

昨日、友人が「息子さんにお土産にどうぞ〜。ダイエット中の甘いものは和菓子が良いですよ」と、黄身しぐれを持たせてくれた。南青山にある和菓子屋さん「菊家」の「瑞雲」という名前の生菓子らしい。サイトの説明によると「一子相伝の特製黄身しぐれ」とのことで、おやつに皆でいただいた。

口に入れる端からホロホロっと崩れていく絶妙な口当たりの黄身しぐれ。崩れたホロホロは口の中ですぐに溶けていく。うっかり「なんだか暑いから」と麦茶を出してしまったけれど、濃いめに淹れた緑茶がお似合いだったかも。
最近ご無沙汰だった和菓子、乳製品の脂っぽさがない優しい甘さは久しぶりで、ゆっくりのんびりいただいた。

「テング酒場」にて
 味噌キャベツ \294
 もつ煮豆腐+玉子 2×\463
 一口串カツ 3×\84
 ポテマヨピザ \399
 串焼き(皮・塩) 2×\84
 串焼き(ぼんぢり・塩) 2×\126
 串焼き(レバー・たれ) 2×\84
 串焼き(シロ・塩) 2×\84
 サイコロステーキ \294
 ハムカツ \294
 ねぎとろ手巻 \399
 中華そば \189
 生ビール(中) 3×\410
 焼酎ロック(珊瑚) \378
 ひらみレモンジュース \210

先日ちょっとハズレなモツ料理屋さんに行ってしまったこともあってか、
「今日は王将に行く?それとも、今度こそテング酒場行く?」
と、だんなが外食に心揺れている様子。

王将は歩いて行ける距離にはないから、駅前にあるテング酒場の方が嬉しいなぁ……てか、モツ豆腐が食べたいなぁ……と私はテング酒場に揺れ揺れで、結局そちらに向かうことになった。

チェーン居酒屋「天狗」の系列の「テング酒場」は「天狗」が顕著にファミレス化してきたのに対して、居酒屋一直線な雰囲気のお店。炭火焼きのモツ類があり、モツ煮があり、あとは揚げ物とか御飯ものとか。ハムカツなど、ちょっとレトロっぽいおつまみ類が多い。

久しぶりに訪れたらメニューが一新されていて、料理の種類は若干減ったようだった。かといって「食べたいものがない」という感じでもなく、値段は相変わらず手頃。「一口串カツ」は本当に一口サイズだったけれど、1串80円ならこれも「むべなるかな」という気分になる。……ついつい、先日のイマイチだったお店と比べてしまって、だんなと2人「結局私たちは天狗が好きなんだよね」という結論に。

だんなと1人1つずつ、もつ煮豆腐に煮玉子も添えてもらったのを出してもらい、あとは「味噌キャベツ」(1/8カットのキャベツがごろんと味噌添えで)つまんだり、息子はポテトの乗ったマヨネーズ味のピザを頼んだり、ハムカツに皆が夢中になったり。

元々あまり料理が出てくるのに時間のかかるお店ではないけれど、今日はまだ混雑する時間帯でもなかったこともあってか、頼んだものがおそろしい早さでやってきてテーブルは食べ物だらけになった。焼きたての塩味のシロも、ぼんぢりも良い感じ。ぼんぢりなどは焼き鳥専門店の方が肉の質も焼き加減も上だけど、居酒屋ならではの色々なメニューが楽しめるので、こちらのお店もやっぱり良いなと思ってしまった。

天狗と言えばこれ!のサイコロステーキもこの店のメニューに加わっていた。しかもキャンペーン価格らしく1つ280円。
「これだよね」
「この鉄板で、この盛りつけなんだよね、昔っから」
と、だんなと2人盛り上がりつつ、私はビールから焼酎ロックに移り、だんなは2杯目の生ビールを。

私とだんなはもともと「天狗」が大好きで(青春時代に何度も何度も訪れた店ということもあり……)、そのソウル値もだいぶ高いせいもあるのだろうけれど、今日も美味しく楽しく飲み食いできて満足しつつ帰路についた。「味噌キャベツ必須!」とか言いながらバリバリキャベツ食べていたあたり、私ももう年なのかなぁ、と思いつつ。

5月10日 日曜日
念願のタモさんカレーを作りましたよー
「551蓬莱」の豚まん
アイスプーアル茶

毎朝毎朝6時前後に私を起こしに来るりゃんりゃん。白い毛並に美しい碧眼、見事な尻尾という外見は異国の王子様的な上品さがあるというのに、その声はというと、魚河岸のおっちゃんのようなダミ声だったりする。朝から「み"ゃー!あ"〜!」と、見事な腹式呼吸の発声で起こされてしまうのはあまり良い目覚めとは言えず、「もうちょっと寝かせてくれよ〜」とか「もうちょっと別の起こし方にしてくれよ〜」とか何とか彼に話しかけていたら、昨日今日とちょっと変わった起こされ方をした。

昨日。
足元で「にゃっ」と小さく鳴いた後、布団から出していた私の足にスリスリ。彼は「スリスリ」する際に後頭部を押しつけようとして勢い余ってでんぐり返しになることが多々あるのだけれど、そんな調子で私の足の上にのしかかって寝転がる形で、「にゃっ」と鳴いてはすりすり、また「にゃっ」と鳴いてはすりすりを、私がくすぐったくなって我慢できなくなるまで繰り返す。

今日。
寝ていたら突然魚のような匂いを感じたので薄目を開けたら、私の顔の正面の超至近距離にりゃんりゃんの顔。「ああ、君の鼻息の匂いか……」ともう一度寝ようとしたら、その至近距離から囁くように「にゃ〜」と。それがまた魚臭くて「顔近すぎです、りゃんりゃんさん……」とか言ってるうちに私、覚醒。

私の腹の上にダイブして怒られたり、だんなの腹の上にもダイブして蹴飛ばされたりしている間に彼なりに試行錯誤しているらしいけれど、でもやっぱり週末くらいは長めに寝ていたい。

で、朝御飯は豚まん。
「朝食は豚まんで宜しいですかね〜?」
と最後に起きてきただんなが、起きたそのままの勢いで蒸籠やお茶の準備をしてくれた。ペニンシュラブティックの福袋に入っていた立派な茶葉のウーロン茶を贅沢にもアイスティーにして、たっぷり飲みつつ豚まんを囓る。そろそろアイスプーアル茶も常備しておく季節になってきた。

千葉「銚子丸」にて
 鶏の唐揚げ
 五月セット
 なめろう軍艦
 まぐろづけ握り
   イサキ握り
 オーロラサーモン炙り握り
 金目鯛握り
 中トロ炙り握り
 生ビール
などなど

冬の間はそれなりに化粧をして出かけるのだけれど、外出時に汗をかくこれからのシーズンは化粧熱が激減する一方なのが常。「アイラインひいてもパンダになるだけだし、アイシャドウに凝ってもどうせ流れるし」と、真夏には「もう、日焼け止め塗って眉毛描けばいいや」くらいになってしまうのだけれど、それじゃいかんとコスメ特集の『anan』を買ってきてみた。

で、自分に期待していた以上に化粧熱が盛り上がってしまい、あれ欲しいこれ欲しい、そういえばこれも気になっていたんだったと、大変なことに。
LUNASOLの5月発売のアイシャドウ、発売発表の頃から気になっていたんだった!と改めて調べたら、やっぱり欲しくなってしまった。発売日は5/8、いつのまにか一昨日の発売日ももう過ぎていた。

いてもたってもいられなくなって、千葉のデパートにおでかけ。だんなと息子も一緒に来てくれ、他にあれこれ買い物しがてら「銚子丸」でお昼食べて帰ることになった。

目当てのアイシャドウはめでたく買え、ついでにAYURAの来週発売の毛穴ケア用品も予約してしまった。でもなぁ、買ったは良いけど、やっぱり夏場はアイシャドウに凝っても汗で流れるだけの展開になってしまいそう。

銚子丸では生ビール飲み飲み、750円の「五月セット」をまず注文。中トロ、真イカ、オーロラサーモン、真鯛、穴子、海老、ウニ蟹軍艦、とびっこ玉子の8貫盛りで、それだけでけっこうお腹いっぱいになってしまいつつ、なめろう軍艦やイサキ、金目鯛などを別途貰ってだんなと1貫ずつ半分こ。ビールが残っているタイミングで、揚げたての鶏の唐揚げなんかも回ってきたものだから、ついついそれもいただいてしまった。昼からすっかり良い気持ち。

タモリさんのカレー「プレーンタモリ」
 チキンカレー・カレー味マッシュポテト・御飯
タンドーリチキン
ビール(プレミアムモルツ)

午後早めの時間には帰宅したので、一休みしてから私はカレー作り。

入院中にネットサーフィンしていて「退院したら作るんだー」と思っていたのがタモリさんのカレー(通称「プレーンタモリ」)。
こちらのpdf版レシピを見つつ、写真入りの詳しい料理行程にこちらも参考にしつつ、作ってみた。

カレーにスパイスまぶして焼きつけ、赤ワインや水煮トマトなどと共に煮込んでいく。市販の炒め玉ねぎにおろし生姜とおろしにんにく、追加のスパイスを加え炒め、牛乳とヨーグルトも加えてペースト状にしてから鍋に加え、更に醤油やピザ用チーズなども加えて煮込むこと2時間ほど。最初はサラサラな状態のスープも最後に煮詰まれば、普通のカレーに近い粘度が出てくる。普通に炊いた御飯にカレー味のマッシュポテトを添え、そのチキンカレーをかけて全体を混ぜながらいただく……というのが、大雑把な流れだ。

カレー粉は「インデラ」が良いらしい、炒め玉ねぎは「朝岡香辛料」のを当時使っていたらしい、ということで、今回はその通りの材料を揃えてみた。炒め玉ねぎ、1瓶で1000円くらいしてものすごくびっくりした。袋入りの別のメーカーの安価な炒め玉ねぎを使ってしまおうかと思いつつ、最初だけはとマンゴーチャツネも朝岡香辛料のもので。

で、出来上がりは今日の写真のような感じに。えらいこと煮くずれてホロホロになっちゃったなという感じだけれど、Daily Portal Zの記事によると
「鶏肉が繊維状になるまで煮込まれたカレー」
と写真入りで紹介されていたので、こんな感じで間違ってはいないらしい。

ビールのアテにもなるしと、別に用意したのがタンドーリチキン。GABAN社のタンドーリチキン用スパイスミックスをみつけたので、袋に記されたとおりにヨーグルトやケチャップと混ぜ合わせ、鶏手羽元肉をマリネしてオーブンで焼いてみた。これがしっかりくっきり辛い辛い。ビールの良い友にはなったけれど、息子が一口食べて悶絶していた。……ごめんよ、こんなにしっかりくっきり辛いとは。

カレーの方は、タモリさん曰く
「よーく混ぜてから食べること。混ぜないヤツは死刑」
「これは食べた瞬間においしい、と思うようなカレーじゃない」
「なんでもそう。10口目くらいから徐々に美味しく感じられるようじゃないと、飽きちゃうから」
「辛いのが好きなら、ここにいくらでも辛みを足せばいい」
という感じのものらしい。

最初からしっかり混ぜてしまうのはちょっと抵抗があって、カレーだけ食べてみるとか、カレーと御飯だけ一緒にしてみるとか、ポテトとカレーを一緒にとか、回りくどいことをやってから最後に全体を混ぜてみた。が、結果としては、見かけが大変なことになろうとも、全部しっかり混ぜていただくのが一番美味しいという結論に。

カレー粉を多めに混ぜたマッシュポテトは、少々ターメリックが勝ちすぎた感じで「苦みも出ちゃったけど大丈夫かな」と思ったけれど、カレーと御飯に混ぜると程良いバランスで、カレーの方も市販のルウを使っていないのに、サラサラなインド系カレーとは違ったまろやかさやコクがあった。辛さはいつものカレーよりほんのり強めといった程度。息子でも「辛いけど、でも……"ほどよい"っていうくらい?」と言いつつ食べられる程度の辛さだった。

確かに、一口目を食べて「うわ、なんじゃこりゃすごく美味しい!」という味とも少々違ったのだけれど、じわじわとくるクセになりそうな味。「美味しかったー!」とぺろりと平らげた後、数日か数週間してから「またあのカレーが食べたいなぁ」と思ってしまうだろう予感がするカレーだった。今度は、カレーとポテト両方ともターメリック少し控えめくらいの方が良いかも。んでもって、炒め玉ねぎは思い切ってたっぷり入れてしまった方が良いかも。