食欲魔人日記 01年11月 第2週
11/5 (月)
だんな特製天ぷらうどん (夕御飯)
鶏だんごおじや
アイスウーロン茶

昨日の「鶏だんご鍋」は大変大変美味しかったけど、どうもその夕食を食べる前あたりから身体中がゾクゾクといや〜な感じがしていたのである。「寒いな寒いな」と思いつつ(実際気温も隨分下がっていたらしいけど)押入から出した冬用布団にくるまって寝たはいいけど、朝起きたら更に体調が悪くなっていた。ありゃりゃ。

今朝の朝御飯は、私の体調に合わせたがごとくに「鶏だんごおじや」。昨夜の鍋の残りのスープに残り御飯をぶっこんでぐつぐつ煮て食べる。こうして食べるのを予想して、しっかり肉団子も数個残してある。まさか体調が悪くなることまでは予想していなかったけど、風邪には丁度いい朝御飯になった。

鶏の旨味がこれでもと染みこんだスープを吸い込んだ御飯には、細かい人参だの大根だののかけらも入っているのが何となく嬉しい。肉団子にまじってちっこい肉のかけらもあるのがまた嬉しい。
今日は夕方から雨だそうで、「雨の中歩いて息子を保育園に迎えに行く苦痛」と「保育園を休ませて家で世話をする手間」を天秤にかけ、結局息子は休ませることにしてしまった。ま、そのへんで遊んでてちょうだいねと、私は布団に。ぐー。

あんぱんまんビスケット
ホットココア

息子用にレゴブロックを引きずり出してやったところ、ツボにはまったらしい。いや、息子のツボじゃなくて私のツボだ。
「あそぼ、あそぼー」
という息子に引きずられるように、いや、息子を引きずるように結局は夢中になって私が秘密基地とか作ってるのである。居間のソファーベッドに広げた毛布の意味があまりない1日となってしまった。でも、やっぱり体調はあまりよろしくない。

「……おなかすいた?」
「すいたー」
「……なんか食べる?」
「たべゆー」
という息子にとりあえずバナナなぞ喰わせている間、「何か体のあったまるもの……」とココアを作ることにした。黄色い缶に入ったバンホーテンのココア粉末と砂糖をマグカップに入れ、熱湯大さじ1ほど入れてねっちゃにっちゃとかき混ぜてペースト状にし、そこにアツアツに牛乳をなみなみと注ぎ入れる。私はついついココアの入れすぎで、やたらと濃厚なココアを作ってしまう。今日も溶け残ったやつが底に残り、更にそれを溶かそうと牛乳入れて「お代わりココア」を作る羽目になった。

「クッキーとかビスケットはないものか〜」
と次には食い物を探す。ココアにバナナはどうかと思うし……と探していたところ「あんぱんまんビスケット」が出てきた。運動会の参加賞か何かでもらってきたもののようだ。「牛乳で練りこみました」「カルシウム入り」という、いかにも幼児用といった文字が飛び交うビスケットの封をあけ、息子と二人でもりもり食す。

パッケージにはアンパンマンとメロンパンナちゃん、カレーパンマンに食パンマンの顔が書いてある。どうやらこの4種類のビスケットが入っているようだけど……アンパンマンとカレーパンマンは飽きるほど出てくるのに、食パンマンが出てこない。
「食パンマンさまっ、食パンマンさまはどこぉ〜?」
と気分はすっかりドキンちゃん。息子と一緒に「しょくぱんまん、いないねー」「いないよねー」と探しまくり、やっと顔の隅っこが欠けた食パンマンさまが1個だけ出てきた。速攻喰う息子。……あ(←ちょっとがっかり)。

いや、まぁ、私が一番好きなのはバイキンマンだからいいんだけど……。

だんな特製天ぷらうどん
アイスウーロン茶

全力でレゴブロックで遊んでいたら燃え尽きた。
夕方から居間で伏せっていたところ、だんなが夕飯の材料買って帰ってきてくれた。「うどんが食べたいよー」と言ったところ、駅前のうどん屋のだしパックとか、総菜屋の天ぷらパックとか、「明日食べられるように、モツ煮を作っておくね」と豚のモツまでぶらさげて帰ってきた。今晩は、天ぷらうどん。

残りものの鶏肉がざくざく入り、半熟卵が落とされた天ぷらうどん。天ぷらはかぼちゃとかき揚げ。上には刻み万能葱と七味がぱらっとかかっている。
私好みに白身が固まって黄身は半熟の卵もばっちりだ。玉ねぎや桜海老の入ったかき揚げをだしにとぷんとつけつつ食べるあったかいうどんはしみじみ美味しかった。いつも常々とても思ってはいることだけど、自分が病気の時に一番「ああ、料理の作れるだんなで良かった……」としみじみ思う。

食後、ごろんごろんと毛布にくるまっていると、こんどは台所から味噌の香りが漂ってきた。先日「豚味噌鍋」用に練った味噌で、モツ煮を作っているらしい。ありがたやありがたや。

11/6 (火)
だんな特製モツ煮込み (昼御飯)
ミスタードーナツの
 ゴールデンチョコレート
 エンゼルクリーム
カフェオレ

風邪でゲレゲレだった昨日の私。今日もやっぱり少々ゲレゲレだった。だんなまで、先週からの風邪を引きずっていたようで、あまり調子が良くないらしい。夫婦して体調悪く、しかも外は大雨だった。
「……外、大雨だよ……」
「まだまだゲレゲレだしー」
「俺も何だかゲレゲレだしー」
「……休むか」
「……休もう」
と、本日はだんなと一緒に雨の平日を過ごすことに。

幸い、朝御飯は昨夜だんなが買ってきてくれたドーナツがある。もうこの季節には必須のアイテム、コーヒーメーカーに今日も頑張っていただいてホットコーヒーもたっぷりと。生クリームが詰まったやわやわのドーナツと、チョコ生地のもそもそと固めのドーナツにバタークランチがまぶされたやつ。だんなもまた好物のエンゼルクリームと、そしてもう1つは新発売「あんパン」。
「ミスドであんぱんっすか?あんドーナツじゃなくて?」
と覗き込むと、確かにそれはあん"ドーナツ"じゃなく、あん"パン"だった。そういやファーストフード店でもあんこものの広告が妙に目につくし、世間はどうやら「あんブーム」であるようだ。

だんな特製モツ煮込み
羽釜御飯
アイスウーロン茶

「風邪ひきの、おゆきさんのために〜」
とだんなが昨夜仕込んで作ってくれたモツ煮込み、結局のところは私のためにも、だんな本人のためにもなったようだった。
「今日のお昼はモツの煮込みと羽釜御飯〜♪身体があったまって良い感じ〜♪」
と準備するだんなは妙に楽しそうだ。

豚味噌鍋用に練り上げた味噌をたっぷり使い、大根、にんじんと一緒にことこと煮込まれた豚のモツはふわんと日本酒の良い香りがした。先日封を切ったばかりの「黒帯 山廃純米」を使った……んじゃないだろうか。
「……あの、まさか、あの旨い酒使ったんすか?」
と聞いたらば、
「うん、"おいしくなーれ、おいしくなーれ、おいしくならないとブッ殺すぞ"と念じながら使いました」
と返ってきた。そりゃ美味しくならないわけがない。

炊けたばかりの御飯と、刻み葱をぶわっとぶっかけて七味を散らしたモツ煮込みの昼御飯。ブリブリもちもちのモツがこってりと良い感じに炊けている。酒粕や練り胡麻の味も漂ってくる練り味噌で煮られたモツは、御飯にぶっかけても旨かった。結局夫婦してモツ入りの鍋と食卓の間を2往復ほどし、おひつと茶碗の間も2〜3往復ほどの手が動かされた。どこらへんが「風邪」なのか、食欲からするとさっぱりわからない私たち。

肉団子スパゲッティ ルパン風
ほうれん草とベーコンのサラダ
モルツ、アイスカフェオレ

ミートソーススパゲッティが食べたくなった。
「肉団子スパでもいいなぁ……」
と呟いた途端にだんなの瞳がキラーンと輝き、そういう次第で肉団子スパ「ルパン風」。

「ルパン風」のルパンは銀座の老舗バーのことじゃなく、小説の怪盗ルパンのことでもない。ルパン三世「カリオストロの城」のルパンだ。あのアニメを見てから、肉団子スパゲッティはあれに出てきた如くに喰わなければならないという鉄の掟が我が家にはある。
 其の壱 : 巨大な皿に全員分を盛りつけなければならない
 其の弐 : ルパンと次元のごとく、奪い合いつつ喰わなければならない
スパゲッティそのものの作り方は、けっこうどうでもいい。いつも適当に作る。

刻み玉ねぎを一度炒めてひき肉と一緒に練り練りする。それを団子に丸めて1個ずつこんがり焼き付けて、全部焼けたところでトマトソースと一緒に煮込んでいく。今日は生のトマトが余っていたので2個分のトマトを刻んで赤ワインを放り込み、ウスターソースやケチャップで適当に味を調えつつ煮込んでいった。最後に茹でたてのスパゲッティをんがーっと混ぜ合わせてできあがり。塊のチーズをおろしたりはせずに、クラフトの緑色の缶のチーズをわっしわっしとかけつつ食べる。山のようにできたパスタは、結局奪い合ったりはせずに家族全員たっぷりと食べられた。

ついでに、今日買ってきたばかりのバリバリのほうれん草を使ったサラダ。刻みパプリカや玉ねぎと一緒にほうれん草を混ぜ、上に半熟目玉焼きにしたうずらの卵をころんころんと乗せ、最後にカリカリに炒めて醤油と酢と砂糖を放り込んだベーコンの熱いドレッシングをぶっかけて完成。サラダをバリバリ食べつつ山盛りのスパゲッティを平らげた。

ルパンが食べたのが肉団子スパじゃなくてボンゴレビアンコだったりしたら、我が家のこの小さなブームはボンゴレになっていたりしたのだろうか。

11/7 (水)
おこげつきの栗御飯 (夕御飯)
サンジェルマンの
 コーンパン
 クリームパン
カフェオレ

チェーン展開しているパン屋さん「サンジェルマン」は最近新商品開発に余念がないらしい。見るたびに初めて見るパンがなにやら増えていっているような感じで、昨日「焼きたてでーす」と出てきたのはコーンパンだった。Johanの人気商品のそれにそっくりだ。思わず買ってきてしまった。あとはお気に入りのクリームパンと。

熱いカフェオレと、菓子パン2つの朝御飯。私もだんなも風邪全快!……とはいかないけれど隨分楽になったので各々お仕事。実は、やらねばならない仕事が未だ手つかずで……あわわわわ……。

冷凍もんの葱塩カルビピラフ
アイスウーロン茶

一人の昼御飯、いまひとつ料理をしようという情熱に欠けていたりして、「とにかく素早くちゃっちゃと食べられて腹がふくれるもの……」と台所を漁ってみた。冷凍庫には先日特売だというんで買ってきてみた「葱塩カルビピラフ」なる怪しいものが入っている。半分炒めて喰うことにした。楽に食べられるものを探していたはずだったのに、「レンジでチンするのはちょっとイヤ……」とフライパンで炒めることに。

薄っぺらくちょっとパサついた肉がぽろぽろと混ざった塩味のピラフは、「ま、こんなものか」な味だった。予想通りというか期待通りというか、また食べたいような二度と食べたくないような微妙な味。でもきっとまた喰ってしまうのだ。何しろ半分余ってるし。

だんな特製モツ煮込み
うるめいわしのスキレット焼き
鶏とごぼうの胡麻炊き
白菜の味噌汁
栗御飯
よなよなエール
日本酒:98年山廃純米 黒帯 アイスウーロン茶

一昨日だんなが仕込んでくれたモツ煮込みが、良い感じに煮詰まりつつある。一緒に煮込まれた大根もにんじんもエッジがすっかり溶けてぐずぐずになりつつある。とってもとっても良い感じ。
「これで、日本酒一杯、だな」
「……だな」
とだんなと私は昨日からニヤニヤしていたりした。

本日は、「モツ煮込みで日本酒一杯」のための夕御飯。一夜干しのうるめいわしはスキレット(←ぶあっつい鉄のフライパン)に並べてこんがり焼いて、一口大に切った鶏肉とごぼうは醤油と酒で炊いて最後にすり胡麻を混ぜる。飲んだ後の食事は栗御飯と白菜の味噌汁。
「酒じゃ酒〜、うへへ」
と料理しながらついつい顔がニヤけてしまう。

午後8時半に帰ってきただんなとテーブルにつく。とりあえず渇いた喉をビールで潤してから、おもむろに器にモツ煮を山盛りに。モツが見えないほど大量の刻み葱をぶっかけて、七味唐辛子もしっかりぶっかけて、すっかり全体が茶色に染まったモツ煮を囓る。味噌で酒粕で胡麻で醤油で砂糖な味の練り味噌の味がこれでもかと染みこんでいて、他の料理もちゃんと作ったのに口は酒とモツ煮を往復するばかりだった。全体的にシアワセになってくる。

で、最後は羽釜で炊いた栗御飯。
ここ1週間ばかりの密かな課題が「羽釜でお焦げが綺麗にできるか」で、焦げすぎないように適当なお焦げを作るべく、日々炊く時間を調整したりしていた。炊き込み御飯は焦げやすい。今日こそ完璧なお焦げを!……と思っていたら、ちょっとばかり焦げすぎた。焦げすぎたけど、ちゃんと食べられる程度の「お焦げ」ではあって、家族全員存分に「お焦げ」を喰えた。むふ。

11/8 (木)
「さぼてん」のヒレカツ丼 (夕御飯)
目玉焼き
栗御飯
白菜の味噌汁

ここ数週間、炊く米全てを羽釜で炊くようになってしまった我が家だけれど、ひとつだけ「炊飯器の方が良かったなぁ」と思うこと、それが「朝まで保温されてる昨夜の御飯」の存在だった。羽釜には電気コードなぞついていないから保温できない。炊飯器に移して保温させておくのも何となくアホくさいような気が。で、仕方ないので残り御飯はチンして食べることになるのだった。ちょっと切ない。

昨日の残りの栗御飯に、白菜の味噌汁。目玉焼きはいつもどおりの半熟で醤油をひと垂らし。黄身を垂らさないようにはむっと卵黄を一口で飲み込み、熱い汁をすすり、はふはふと温めた栗御飯を食べる。今日は何だかとても寒いぞー。仕事頑張るぞー。

エクセルシオールカフェの
 エスニックサンド
 ロイヤルミルクティーM

本日、お仕事。駅から大学に向かう途中ですっかり身体が冷えてしまい、看板を見て思わずエクセルシオールカフェに逃げ込んでしまった。ロイヤルミルクティーMサイズと、昼用にとエスニックサンドなるサンドイッチを購入。紙袋抱えて仕事場に急ぐ。

私のボスK教授の研究室は一言で言って「魔窟」だ。本棚から本が溢れ、机の上を占拠し、しまいには床まで累々を積み上がるものが浸食してきている。作業していると、脇に積んだものが時々ザザザザザと音を立てて崩れていくのだ。紙コップ1つ置くのもヒヤヒヤな地なのであった。雑然とした研究室がその反映であるかのように、教授のおっしゃることも時折雑然としていらっしゃる。

「あのですね、○○というファイルは……ありますかしら」
とパソコンを覗きこんでくる教授の指示に従ってあれこれとフォルダーを開いていく。
「……いや、ないです。その名前のファイルは……ないですね」
「いえ、あるはずなんです。……本質的にあるはずなんです」
「……いや、でも……隠しファイルも表示させてるし……ないかなー、と……」
「いやいや、あるはずなんですよ、本質的にね、本質的に……」
本質本質、と呟きながらぱたぱたと教授は行ってしまわれた。次に現れたのは3時間後だ。もうこんな事にも慣れっこになった。本質的には良い人なのだ。

消えた教授に思いを馳せつつ、エスニックサンドを囓る。どこが「エスニック」なのか今ひとつわからないポテトサラダのサンドイッチと、うすらエスニックもどきな味がするポークサンドがセットになっている。千切りキャベツが挟まったポークサンドからはうっすらニョクマムのような味がして、これがなかなか美味しかった。でも、サンドイッチって腹持ち悪いのよね。おやつの時間の頃から既にお腹が空いてきちゃったりして〜。

さぼてんの
 ヒレカツ丼
冷茶

午後6時、帰宅の頃には盛大にお腹が空いていた。だんなの帰りは遅いらしい。
「んもー、お腹空いた。今食べるすぐ食べる速攻食べる!」
と駅前のとんかつ屋でお弁当を買っていくことにしてしまった。ヒレカツ丼とロースカツ弁当、息子と二人で半分こするつもりで買ってきた。速攻で息子をだんなの実家に迎えに行き、帰ってくるなり午後6時半、早々の夕御飯。

「空腹」というのは判断力も思考力も低下するしイライラするし疲れも倍増するし、かなり悲惨な状態だ。空腹脱却のために、わしわしと息子と一緒にとんかつを囓る。ちょっと甘めの味つけのカツ丼が、胃袋にずしっと溜まってきて一気に幸福感に満たされる。空腹のあまりカツと一緒にコロッケなぞも買ってきてしまって、買った直後に「明日の朝はコロッケパンにしよう!」とパン屋に寄って食パンも買ってきた。揚げ物続きの夕飯と明日の朝御飯。後悔はしないはずだ……たぶん。

11/9 (金)
今期初、豚味噌鍋♪ (夕御飯)
コロッケサンド
ピーナッツバターサンド
チャイ

昨日の夜、空腹につられてついつい買ってしまったコロッケが2個、パックに入って食パンと一緒に台所に鎮座ましましている。
これを使って、朝からコロッケサンド。どことなく豪勢だ。
東銀座の裏通りに「チョウシ屋」というそれはそれは素敵なお肉屋さんがあって、そこのコロッケパンは涙ちょちょぎれるほど美味しかった。そこでコロッケパンを買う時は、一緒にピーナッツバターパンも買ってくるのが自分の習慣だったりして、それを思い出しつつ、ピーナッツバターサンドも作ることにする。

パンにはマーガリンを塗っておいて、温めたコロッケを乗せたらトンカツソースをんばばばばと全面に薄く広げ、即座にもう1枚のパンをかぶせて上から軽くぎゅうと押さえる。長方形になるように中心線で両断して1人分ずつ皿に盛りつけ。隅までたっぷりピーナッツバターを塗ったサンドイッチは1/2を息子用に、1/4ずつ私とだんなの皿に置く。

黒胡椒の効いた煮出し紅茶"チャイ"を入れて、全体的にあったかい朝御飯。カロリーも高そうな朝御飯は、実際のあったかさ以上に身体が温まってくる感じ。腹持ち良さそうだ。

鯵の干物
たまごさまさま
御飯
冷茶

来週の火曜日に打ち合わせがある仕事が1つあったりして、やらねばやらねばと思いつつ、ずっと見て見ぬフリをしていたのだった。さすがにヤバい。もう幾日もない。やらねばならぬ。
「やらねばならぬー、やらねばならぬー」
と資料を揃えてパソコンに向かい始めたら面白くなって止まらなくなってしまった。

昼に休憩する時間もちょっと勿体なく感じつつ、電子レンジで冷凍御飯をチンしている間に鯵の干物なぞ焼き、チンし終わったと同時に焼き上がった干物を頭からバリバリと食べる。大好物の秘蔵のふりかけ(いや、どこにでも売ってるんだけど何となく秘蔵)「たまごさまさま」も登場いただいて、やけに甘いそのふりかけを盛大にふりかけつつ塩気の利いた鯵を骨まで食べた。
カルシウム補完完了〜。仕事するっす。

豚味噌鍋
 (豚肉・白菜・長ねぎ・しゃぶしゃぶもち・うどん)
よなよなエール
日本酒 : 98年黒帯 山廃純米
冷茶

ヒロタのシュークリーム
アイスカフェオレ

ここ数日、我が家の台所には白菜1/2個がごろんと転がっていた。安売りだったやつをだんなが買ってきてくれたはいいけど、冷蔵庫内がいっぱいで中に入らないのだ。見ていると、両断されている白菜が何だかもりもりと膨張してきた。部屋が温かくて成長しているような感じだ。断面がわさわさとしてきている。白菜消費には、やはり旬の「豚味噌鍋」だろう。

夕方肉屋で、薄切り肉を前に思案する。
「ここは豚バラ肉の薄切りが良いか……いやいや、やはり"しゃぶしゃぶ用"と書かれたモモ肉であろうか……」
「いらっしゃいませぇ〜、ご注文おきまりですかぁ?」
「うーん豚バラ、うーんしゃぶしゃぶ肉……」
「……おきまりですかぁ?」
「あー、この肉とあの肉、両方300gずつください……」
決められなかった。両方買ってきてしまったけれど、どちらもどちらの良さがあるのだ。

土鍋に水を入れて昆布を放り込んでおき、沸騰させたところで先日練っておいた練り味噌をたっぷり溶かす。白菜と長ねぎをどかどか放り込み、上に1枚ずつ豚肉を並べて蓋をし、煮えたらひたすら食べていく。野菜と肉入れる→食べ尽くす→野菜と肉入れる→食べ尽くすを、体力と胃袋の続く限り行うのが我が家の豚味噌鍋のお作法だ。

「もー、この酒粕入りの味噌の味が日本酒と合うんだわーっ」
「更に今回は一味唐辛子が効いていて一層美味しくできましたって感じ〜」
「と、止まらない」
「いかん、止まらない」
と、今晩も酒と鍋が急ピッチで亜空間に消え去っていった。バラ肉はその溶けそうな脂のとろんとした感じが心地よいし、どこか淡泊なしゃぶしゃぶ肉は、その薄さが味噌味に馴染んでそれまた悪くない。器によそっては刻んだ万能葱をたっぷりふって、七味唐辛子もぶっかけて食べていく。

最後はうどん。冷凍うどんをほとんど具の無くなった鍋に放り込み、茶色く染まってアツアツになったところを食べていく。600gの肉が消え去ったはずなのに、うどんもしっかり3玉消費。家族全員が圧倒的に満腹になり、すっかりアルコールも良い感じに回ったところだが、更に今日は、私が心奪われてついついシュークリームを買ってきてしまったのだ。駅ビルの中に入っているヒロタのシュークリーム屋では、最近あの箱入りのやつ以外に1個売りのちょっと巨大なやつも売られている。しかも旨そうなのだった。

「これがねぇ、ふわふわクリームでぇ、こっちがとろとろクリーム……だそうです」
「……どっちがどっちだ……」
と赤い顔しているだんなにもしっかりシュークリームを喰わせてしまい、かくして満腹とほろ酔いと甘味摂取の高揚感ですっかり満たされてしまった金曜の夜。
今日もお風呂は入れそうにない。

11/10 (土)
ACQUAVINO(広尾)にて小魚のフリットミスト (昼御飯)
豚味噌鍋翌日の味噌おじや
冷茶

朝10時起床。昨夜酔っぱらって風呂にも入らず寝てしまった私たちが最初にしたことは「朝風呂」。寒い日の朝風呂は、あったかい布団での朝寝坊に相当する快感だ。朝から何とも良い気持ち。

先に一風呂入らせてもらい、だんなが入っているときに「味噌おじや」の仕込みを始めた。豚味噌鍋の翌日は、その味噌の汁を取っておいて味噌おじやをするという慣例になっている。土鍋の中の味噌汁を温めて、沸騰したところで冷凍御飯をぽちゃんぽちゃんと投入。あとはふわふわと茶色いおじやになるまで中火で煮込んでいく。

豚味噌鍋と同じく、万能葱の刻みと七味唐辛子をぶっかけて食べる味噌おじやは、見てくれは大層悪くはあるけれど味は絶品だ。肉の旨味をすっかり吸い込んで煮詰まった味噌の味がしみじみと奥深くて身体があったまる。今日は雨だけど渋谷におでかけ。

広尾 ACQUAVINOにて
 パンツァロッティ(ナポリ風揚げピッツァ)
 小魚のフリットミスト
 ピアットウニコ:ミートプレート
 比内鶏のブイヨンスープ
 スプマンテ
 リコッタチーズと松の実のタルト
 ズコット
 エスプレッソ

雨の中、一家全員で外出し、まずは広尾に向かう。11/1にオープンしたアクアパッツァ系列の"ターボラ・カルダ"(←イタリア版飲茶屋みたいなものであるらしい)ACQUAVINOで昼御飯を食べてみることにした。来週には西麻布から移転したアクアパッツァも開店し、ついでに上階にはバーも開店する。きっと色々とてんやわんやなことだろう。スタッフも増えるだろうし、全然知らない顔の人ばかりが働いているのかもしれない。ちょっと不安に思いつつ、広尾の商店街をてくてくと抜けて静かな通りに面したガラス張りの新築ビルに辿り着いた。大きな窓は夏には開け放されてテラス風になるのだろう、明るい印象の店だった。

中には西麻布で働いていた知った顔の人達がたくさん立ち動いていて、
「あ!ようこそ、ようこそいらっしゃいました〜!」
と笑顔のキュートなMさんやら西麻布店マネージャーだったKさんやらの顔が見え、席に座った直後には日高シェフが「あ、どうも、こんにちは」と私服姿で一瞬現れて開店準備中の階下に去っていった。おお、何だか知っている人がたくさんだ。なんだかほっとした。

基本的に、「グラスで用意したワインたっくさん飲んで、小皿の料理を色々取ってみんなでわいわいとやってくださいね」がコンセプトのお店なのである。子連れで行っても一番恐縮しないで済みそうな店だ。黒板に「本日のアンティパスト」がずらずらと十数種類が書かれ、定番メニューのバーニャカウダや小魚のフライ盛り合わせなどもメニューに載る。ドルチェもショーケースにみっちりと。午後4時半まで食べられる一皿料理の盛り合わせは1000円。かなり気軽に訪れられる雰囲気だった。すごく、良い感じ。

グラスのスプマンテをちびりちびりいただきながら、ランチを2人分、合わせて「小魚のフリットミスト(フライ盛り合わせ)」と揚げピッツァの「パンツァロッティ」を別に貰う。ついでに息子に200円の小さなパニーニを。
「一口揚げ餃子」のような半月型の一口ピザは中のチーズがアツアツにとろけていて、ぴよーんと伸びた。構わず手で掴んで、確か息子の分にと頼んだはずなのに親の私たちが真剣になって食べてしまう。

そして、小魚のフリットミスト。長さ2cmほどの小さな小さな小魚や、小さなタコやイカ。10cmほどのちょっと大きめのハゼらしき魚は口をかぱっと開けていて、中には卵がパンパンに詰まっていた。セモリナ粉をつけて揚げたようで、衣がさくっととても細かく、軽い。骨も頭もヒレも関係なしに、バリバリサクサクと食べられる。
「わたし、わたし、イカもらってもいいかなぁ?」
「じゃあ、俺はタコを貰おう。あ、ハゼはあげるよ」
と譲り合いつつ「私はこれがこれが」「俺はこれをこれを」と頭からの魚をバリバリといく。あー、今日これで帰るだけならスプマンテもう3杯くらい飲みたいところだ。酒に合う。

大きな楕円のプレートで来た「ピアットウニコ」(ワンプレートミール)は玄米御飯に2種類のおかずが添えられたものだった。黒豆や茶色の豆、雑穀が混じった褐色に炊けた御飯の左に野菜、右に肉(か魚か野菜か選べる)のソースがどかっとかかっている。野菜はパプリカやじゃがいもなどをくたくたになるまで炒め煮したもののようで、ほんのりうっすらカレーの風味がする。今日の肉ソースは鶏肉のクリーム煮。じゃがいもがやわやわと崩れる寸前までになったものが入っていて、もっさりとした優しい味のソースだった。雑穀入りの御飯もそうだけれど、周囲に飾られた前菜にヒジキや切り干し大根などの「い、イタリアンなのかマジで」という食材も多くあり、全体的に「体に良い御飯です」という印象の料理が多い。周囲に働くOLさんに大人気、という感じだ。

そしてしっかり食後にタルトやらズコットまで食べてしまい、最初は「軽く食べて、後で飲茶屋にも行こうか」なんて言っていたのに全然無理なほど満腹になって店を後にしたのだった。あー、職場に近かったりしたら週に2度は来たいところなのに。次はいつ来られるだろう。

で、今日の本当の目的は「西原理恵子展覧会」。だんなは西原理恵子が大好きなのだ。「○○様へ」とまで書かれたサイン本まである。結婚当初の私は「えー、絵がとっつきにくい……」とか言っていたにも関わらず、我が家の蔵書を手当たり次第に読むようになってしまった。「人生と商いは止まらない列車」「借金は一本。全力で借りて全力でふみたおす」などはもう我らにとって格言の域にまで達している。すばらしい。
で、一家で渋谷パルコまで行ってきた。色々とすげぇ展覧会だったそれを堪能し、無印良品であれこれ買い物して帰宅は午後7時。久々に週末らしき週末だった。

だんな特製アーリオオーリオペペロンチーノのリングイネ
CELADONの
 ココナッツ風味の鶏の唐揚げ
 チキンのベトナム風サラダ
モルツ、アイスカフェオレ

DELADONのマンゴープリン

渋谷西武の地下レストラン街を「おお、こんなものがいつのまにか」と歩いていたところ、ベトナム料理専門店「CELADON」でテイクアウトマンゴープリンを発見した。見つけたからには買わねばならぬ。一緒にショーケースに入っていた唐揚げやサラダも妙に美味しそうで、買ってきてみた。メインは、だんなが
「なんか妙にニンニクとオリーブ油がガツンと利いたリングイネが食べたい〜」
と、アーリオオーリオペペロンチーノを作ってくれた。簡単ながらちょっと御馳走。

ちょっとばかり油っけが多かったけれど、だんなが作ったアーリオオーリオは本当にニンニクとオリーブ油がガツンと利いていた。塩気も丁度良く、ピシッとしたアルデンテな茹で具合もばっちりだ。塩とにんにくの味だけの、唐辛子の香りがふわんと漂うパスタと一緒に、エスニックな味のおかずを囓る。ココナッツの風味が想像以上に強い唐揚げはほの甘く異国な味のスパイスの香りがぷんぷんと漂い、刻みキャベツやにんじんがたっぷりはいったサラダのドレッシングは甘さ強めの柔らかな酸っぱさの柑橘の味がするもので、これまた異国風味に美味しかった。

……でも、マンゴープリンは"ういろう"というかココナッツミルクババロアというか、練り餅というか、やたらと甘くねちねちもちもちしたやつでマンゴー風味は乏しく、「んんんんん?」というものではあったけど。これがベトナム風マンゴープリンなのかもしれない。

11/11 (日)
だんな、広島風お好み焼きを作るの図 (夕御飯)
冷凍もんの角煮炒飯
冷茶

今朝は9時起き、起きるなり掃除洗濯片付けと珍しく家事に精を出す私。
午前中遅くに、我が家を「見学」に来るだんなの友人一家がいらっしゃる予定なのだ。この建物に引越を希望しているのだけれど契約する前に下見をすることもできず、どんな感じなのか事前に見ておきたいというものらしい。押入とか水回りなんかもチェックするわけで、寝室なども当然「これくらの広さで」と開け放す必要があるだろう。そりゃもう本気で掃除しなきゃ格好がつかないのであった。

ヒーヒー言って掃除機をかけ、散乱しているものを片付け、だんなには洗濯物を干してもらったりなどしているうちに10時を過ぎた。「とりあえず、朝御飯食べなきゃ……」と朝食に思いを馳せてくれただんなが、「角煮炒飯」なる怪しい冷凍ピラフを炒めてくれる。

脂身たっぷりの甘辛い豚肉は確かに「角煮」と言えないこともなく、全体的に茶色くテラテラと怪しく光る炒飯は確かに「角煮炒飯」と言えなくもなかった。飯も肉もテッカテッカと光っている。かなり濃いめの味付けだ。
グラスに入れた冷茶を飲みつつがっふがっふと炒飯を平らげた後は、再び片付け。たまに来客があると家の中が綺麗になって良い感じ。

稲毛 高円寺ナイルカレーにて
 カツカレー大盛り
 コールスローサラダ

件の一家、息子と同い年の子供と10ヶ月の赤ちゃんもやってきて、我が家にしては超珍しく(というか初めて)子供がじたばたとかけずり回って遊ぶ光景が見られた。そういや私には「ママ友達」なるものが一人もいないのである。作る機会がいまひとつなく、作る必要もあまり感じないのでとにかくいない。この方が越してきたら、お友達になれそうだ。来るといいなぁ。

じたばたと午前中が過ぎてしまい、昼は
「カレーを食べに行くじゃ」
「そうするじゃ、そうするじゃ」
と近所のお気に入りカレー屋に出向くことにした。午後2時頃だというのに「高円寺ナイルカレー」は今日も繁盛している。そもそもカウンター6席、大テーブル7席くらいの小さな小さな店だからして、4人客2組も入っていれば「まぁ、ぎっしり」という感じの店ではある。この店のカレーが好きというよりもこの店そのものが好き、という風情の常連っぽいお客さんが多い。うちもそろそろ常連になるのだろうか。タッパー持ってテイクアウトカレー買いに行ってるし。

本日の私は「カツカレー大盛り」、だんなは「ハンバーグカレー大盛り」。ついでに追加に「コールスローサラダ」ひとつ。注文するなり奥でただ一人の調理人の優しい顔したおっちゃんが一人、ハンバーグを焼いたりカツを揚げたりし始める。ただのポークカレーを頼んでも、どうやら"御飯に鍋の中のルーぶっかけて終わり"というものではないらしく、奥では色々と炒めたりする音が聞こえてくるのだ。時間がかかる。知っている客は、素直におとなしく、店内に流れるジャズなど聞いたりマガジンラックの雑誌を読んだりしてひたすら待つ。

今日もやっぱり優しい味のカレーに優しい味のコールスローだった。自家製マヨネーズがふわんとかかる酸味の少ないコールスローが何だか懐かしくなっちゃうような味で、じゃがいもも玉ねぎもにんじんも痕跡が見あたらない黒々としたカレーは後味が少しだけぴりっと辛く、でも口にしたときにじんわり甘い不思議な味だ。スパイスの香りもあるのかないのかいまひとつ曖昧だ。でも、ちゃんとカレーの味がするし、しっかり美味しい。大盛りカレーは御飯ばかり多くてルーが少なく感じられたりすることがしばしばだというのに、ここのは御飯が足りないんじゃないかというくらいルーがたっっっぷりかかっている。それまた嬉しい。

豪華大盛りのカレーを前にして空腹の私たちは何とも幸せだったのだが、そもそも息子がここのカレーをとても好物としているのである。大盛りにした増量分くらいは平気で平らげる。今日も、子供用にと持ってきてくれたお皿を前に「おかわり、するよー、もっと、たべるよー」と彼にしては山盛りのカレーをすごい勢いで食べていた。ここのカレーが好物とは……やるな、お主。

ベビースターもんじゃ
広島風お好み焼き
モルツ、冷茶

何だか猛烈にソース味のものが食べたかったのである。
「コロッケとか?」
「……うーん、ちょっとめんどう……」
とカレー食後にぽてぽてと歩いていたところ、「お好み焼き・もんじゃ焼き」の看板と目があった。

「そう!お好み焼き食べたいよ!もんじゃ焼きとか!」
と私の頭の中で"今日の夜はお好み焼き"という方程式が確立してしまい、「はいはい、そうね、お好み焼きね」とだんながキャベツや豚肉を買うのにつきあってくれた。それどころか、夕方からせかせかと動いてだし取ったりキャベツ刻んだりしてくれた。あまつさえ、家族分のお好み焼きを焼いてくれた。幼き頃に大阪に住んでいたというだけで、我が家の「粉もの奉行」はなんとなくだんな、ということになってしまっている。

とりあえず、ビール片手にベビースターもんじゃ。ベビースターと桜エビ、揚げ玉とキャベツだけが具のシンプルなやつで、ウスターソースで味つけて炒めたところで「土手」を作り、小麦粉の汁をだばだーと落として沸騰させる。煮えたら土手を崩して全面に広げ、ぺたぺたと平らにしたところで端からこそいで食べていく。見た目は……あまり、いや、かなり宜しくない。いつ見ても○○(←自主規制)のようだ。上に青海苔をぶわっとかけて、こそいで食べていく自家製もんじゃは、ちゃんともんじゃの味がした。だんな曰く、「もんじゃにはベビースターときりいかが必須なんだよ!」ということらしい。私は「もんじゃは……コーンとお餅が入っているのが好きだなぁ……」とちょっと違う見解を持っている。

もんじゃを堪能したところで、だんなが真剣な面もちで3枚の広島風お好み焼きを焼いてくれた。
小麦粉と卵、だしで作った薄いクレープ状の生地をまずはホットプレートに広げ、鰹粉をふり、キャベツやもやしを積み上げていく。上に豚バラ肉をべらべらと乗せてから裏に返し、横で中華そばを炒めてそれを生地の下に敷く。卵を割って崩してそれも敷き……と、色々と大変なのだった。それなりに手早く格好良く手を動かしているだんなだけど、どことなくたどたどしいところもある。

「……だいじょぶ?」
と聞いたら、
「俺、広島風焼くのはこれで二度目なんだよ〜」
とヘタレな返事が返ってきた。そうか、二度目であったか。がんばれ。
それでも、作ってくれた私の分のはちゃんと美しく積み上がって良い感じにできあがった。「おたふくソース」を上にたっぷり、ついでにマヨネーズなどもかけ、べろべろとソースをならしてから青海苔たっぷりぶっかけて、食べる。もう全体的にソースの味で、ソース味が食べたかった私は「そうそう、これこれ、こんな感じ」とすげぇ嬉しかったのであった。お店で食べると申し訳程度にしか入っていない豚バラ肉がべろんべろんと巨大なやつが3枚入っているのも嬉しいことだ。

作るまでは、
「お好み焼きだけじゃお腹膨れないんじゃないかしら、焼きそば別に作るとか、肉や魚の鉄板焼きでもした方がいいんじゃないかしら」
と密かに思っていた私。だんなが焼きそば1袋をスーパーの籠に放り込んだのを見て「え、1袋で足りるの?」と思っていた私。
甘い考えでございました。お好み焼きは、腹が膨れるものでございました。
山のようなキャベツとモヤシと、生地とか卵とか肉とかそばとかで、すっかり満腹。あああ、本場のものも食べたいなぁ。