食欲魔人日記 07年07月 第2週
7月9日 月曜日
マグロのカマの塩焼き。食べ応え充分。
クリームコロネ・プチパン
ヨーグルト
アイスカフェオレ

昨日カルフールで買ってきたパンで朝御飯。チーズ系の好みのものがなく、かといってチョコデニッシュという気分でもなく、すごく悩んで買ってきた自分の分はクリームコロネ。割としっかり先の方までカスタードクリームが詰まっているのが嬉しい。食後にチチヤスヨーグルト。

サラミ・合鴨スモーク・一口チーズ・スティックきゅうり
キャベツとランチョンミートの炒めもの
マグロのカマの塩焼き
蕪の味噌汁
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

マルセイバターサンド
チョコレート
自家製コーヒー焼酎

昨日、美味しそうなマグロのカマが安かった。1ブロック確か298円。
「おお……安い……」
「いいんじゃない?」
「けっこう、食べ甲斐ありそうだよね」
ひとつ買ってみようか、でもどうやって食べるかなぁ……とだんなと話しつつ、ともあれ1ブロック買ってきてみた。やっぱり塩焼きにするのが無難かな、と(甘辛く煮たり照り焼きにするのも良さそうだけど)。

魚焼き用のグリルで焼くか、それともスキレットで焼くか……と考えた結果、あまり焦げる心配のないオーブン焼きにしてみることにした。多めに塩をふって220度のオーブンで20〜30分ほどかけて焼いていく。特にハーブ類なども散らさず、ただただ塩焼きにしてみた。

冷蔵庫に1玉買い置きがあったのに週末うっかりもう1玉買ってきてしまったキャベツは、半端に残っていたランチョンミートと一緒に塩炒め。2株残っていた蕪は刻んだ葉も一緒にして味噌汁にした。オーブン覗いてカマの焼き具合を確認しつつ、
「……もしかして、見た目ほど食べるところなかったりする?骨ばっか?」
と少々不安になってきてしまい、サラミとチーズだけ用意する予定だった酒の肴プレートに燻製合鴨も切って乗せてみる。

"板わさ"とかサラミとか小さなチーズなどを乗せた小皿は、基本的には「アルコールを飲む大人用」というつもりで用意しているのだけれど、メインのおかずよりそちらが好きなんじゃないかというほどに息子がその皿に毎回喰いついてくる。「いただきます」の言葉も早々に、皿の上のチーズの数を数えて「6個だから、1人2個なんだよね?」とか確認してから食べている。今日も「あ、ハムだ」という顔をしてサラミに手を伸ばし、燻製鴨もせっせと食べていた。

じっくり中まで焼いたマグロのカマは、とても良い感じ。不安に感じていたよりもずっと身がたくさんついていて、しかも脂も乗っていてとても美味しい。パサパサな部分など少しもなく、どこもホロホロと柔らかく美味しく焼けていた。この、骨際んところ良くない?あ、こっちにもごっそり肉ついてるじゃん、などと話しつつ、箸でこそげるようにしながら綺麗に食べた。いつでも売っているというわけではなさそうだったけれど、また見つけたら買ってきて今度は甘く辛く煮つけてみたいところ。

で、食後に自家製コーヒー焼酎(こんなの)を軽く飲みつつ、お菓子を少し。
「コーヒー焼酎と、マルセイバターサンドって、良くない?」
「良いねぇ……あと、チョコとか」
「チョコも良いねぇ……」
良いねぇ良いねぇとジャンポールエヴァンの板チョコ少しずつ出して、マルセイバターサンドも出して、パリポリ食べながら深いコーヒー風味の焼酎を。最近だんなが好んで作っているコーヒー焼酎は食後酒にぴったりで大変に危険だ。

7月10日 火曜日
ほんのりカレー風味。
卵サンド・ハムチーズサンド
アイスカフェオレ
種なし葡萄

直径5cmほどの小さなパンが数個ある。小麦粉の風味がしっかり漂うパンでそのままトーストしてバターでもつけて食べても美味しいのだけれど、今日は時間もあるなと卵を茹で、ハムやチーズを出して小さなサンドイッチにすることにした。卵サンドが3個、ハムチーズサンドが3個できたので、適当に息子と分け合いつつ食べる。当然のような顔をして、息子がハムチーズサンドを2つ持っていったので、私が卵サンド2つということで。

揚げ茄子とパプリカのマリネ
ラムとじゃがいものカレー風味炒め
蕪の味噌汁
羽釜御飯
麦茶

今日の夕御飯は息子と2人。
週末にカルフールでステーキ用のラムもも肉を買ってきていたので、それをおかずにすることにした。100gほどのステーキカットされた肉が2枚だったので「これはこのままステーキにするべき……?」とも思ったのだけれど、それでは息子が食べにくいかだろうなと細切りにしてじゃがいもと炒め合わせることに。にんにくと共に炒め、塩胡椒で味をつけてカレー粉で軽く風味をつけてみた。

今日は休肝日にすることにして、御飯と味噌汁(は昨夜の残り)、あとは揚げ茄子と軽く炒めたパプリカを、叩いたアンチョビとオリーブ、塩胡椒で和えたものを用意した。

「……これ、何肉?」
「ラム。羊だよ」
これ牛肉みたいだけど牛肉じゃないみたいだ、と呟いて、珍しく「何肉?」と聞いてきた息子は
「そっかー、ラムかー」
とやけにあっさり納得して、カレーの味がするねぇと続けて言った後、せっせと綺麗に自分の「取り分」を平らげてくれた。もう少しカレー粉を強くしても良かったかなと思えるほどの軽い感じのカレー風味炒めだったのだけれど、じゃがいもとラムにカレー味は良く似合う。思った以上に美味しくできたので、またラム肉見かけたら買ってこようと思ったのだった。

7月11日 水曜日
チキンガンボスープ、作ってみました
チーズトースト

アイスカフェオレ

「バタートースト?チーズトースト?」
「チーズトースト」
「チーズトースト〜」
「……チェダー?普通のピザ用?」
「普通のー」
「僕も、ふつうのー」

残念、普通のはあんまり残ってないんだなー……チェダーの人もできちゃうな、と、だんなと息子の今ひとつやる気のない返事を受けつつ、オーブントースターにパンを入れた。パンも食パンとイングリッシュマフィンがそれぞれ半端に残っている状態で、ピザ用チーズはイングリッシュマフィンに、チェダーチーズを食パンに乗せて焼く。適当に相談して分けつつ食べた。

昨夜の大雨を受けて、今日は家の外はもとより家の中までなんとなくジメジメした感じ。
そう気温は高くないけれどまとわりつくような湿気が嫌で、2日ぶりくらいにクーラーのスイッチを入れてみた。

ミックスサラダ・茹でとうもろこし
カニクリームコロッケ
チキンソーセージガンボ
羽釜御飯
レモンチューハイ

夕方、食事の準備をあらかた終えて「あとは御飯炊けるのを待って、コロッケをあっためて」と思っていたところでだんなからメール。今日は確か職場の歓送迎会という話ではなかったかなとメール画面を開いたら
「タイガースが、タイガースが!! やればできる子になってるううう!!!」
という一報だった。……何を連絡してくるかと思えば。

5月の連休明けた頃から、「阪神が強いだなんて、俺はなんて幻想を抱いてたんだ」とだんなが頭を抱えるほど、成績のよろしくなかった阪神タイガース。その負けっぷりもいっそすがすがしいほどの「10点取られて負けました(しかも1点も取れませんでした)」「14点取られて負けました」といった具合で、だから林が今ひとつな守備をしても、シーツが全然打てなくても(あげくにゲッツー取られても)、金本が今ひとつピリッとしたヒットを飛ばしてくれなくても、
「やればできる子なのよ、林ちゃんの守備も、やればできる子なの」
と、"母性的な慈愛の目線で"を意識しつつ応援している我が家だったりする。

「……というわけで、今日の阪神は"やればできる子"らしいですよ?」
と、いそいそと居間のテーブルを片づけて、テレビで観戦しながら息子と2人、夕御飯を楽しむことにした。スカパーの放映チャンネルを調べてつけてみれば、2回裏で5対1。おお、やればできる子だ。

今日の夕御飯は、季節の「オクラ」がいよいよお安く美味しそうになってきたので、ガンボスープ(ガンボはアフリカの言葉でまさに「オクラ」なのだそうで)。
アメリカはニューオーリンズの名物料理でこんな感じの煮込み料理だ。「シーフードガンボ」の他、鶏肉やソーセージ、七面鳥などの肉を使うのもメジャーで、私は鶏肉を使ったガンボが好き。レシピは、ニューオーリンズの「GUMBO SHOP」で買ってきたのを参考にした。……でも、「オクラ1クォート」(0.95リットル……)などという単位のレシピなので、そのまんま作ろうとすると寸胴鍋一杯にできあがってしまう。適当に1/5量くらいになるように漠然と計算しながら作ってみた。トマトの量とか、色々といい加減だ。

私の印象としては、アメリカの料理のレシピは非常に大雑把な(材料切りまーす、全部混ぜまーす、みたいな)感じのものが多かったように思うのだけれど、この店のレシピはどれをとってもかなり厳密な感じ。これを最初に炒めて除けておきます、これを加えて15分煮てから、あれとそれを加えます……と、工程はなかなか複雑だ。途中でハーブやスパイス類もザラザラと投入するので、料理というより黒魔術の何かでもしているような気分にもなってくる。スパイスをあれこれ使う料理は楽しいものだけれど、インドカレーを作るのとはまたちょっと違ったわくわく感があってガンボスープ作りはけっこう楽しい。

まず、「中の種が全部外に出てしまうほどに」、刻んだオクラを十数分かけて炒める。大鍋では鶏肉を茹でてスープを取っておく。オクラが炒められたところで煮込み鍋(ダッチオーブン推奨、だそうで)を火にかけ、ダークブラウンルウ(dark brown roux)の作成。サラダ油に小麦粉を混ぜ、黒褐色になるまで、でも焦がさないようにじっくりと炒めていく。刻んだ玉ねぎ、セロリ、ピーマンをルウに和え、水煮トマト缶と炒めたオクラ、刻んだソーセージも加え炒め合わせたら、スパイスと鶏肉の茹で汁を加えて1時間ほど煮込んでいく。

加えるハーブ類は、タイムとバジルとセージ、あとは白胡椒と黒胡椒とカイエンヌペッパー。本当は舌にピリッと刺激が来るほど胡椒が強めなのだけれど、それだと息子に悪いので胡椒類だけは少し控えめにしておいた。加えたオクラとブラウンルウの効果によって、煮詰めるとスープはものすごくドロリとした感じになるのだけれど、「どうせ明日明後日には煮詰まるだろうし」と今日のところは少しサラサラな感じで火を止めておいた。

で、このシチューに、御飯を添えて食べる。レシピにも「Serve in large bowls over steamed rice」と書いてあり、上からどっさり御飯が盛られたガンボスープを何度か食べた。「日本ではこれを"雑炊"と言いますね」なんて笑いながら食べたのだけれど、この"トマト風味スパイスシチュー"は確かに不思議と御飯に良く似合う。今日も結局スープを半分ほど食べたところで御飯を加えて食べることになった。息子と2人だしと、少し手抜きしたおかずは、簡単に用意したサラダと茹でたとうもろこし、そして買ってきたカニクリームコロッケ1つ。すごく久しぶりに作った割には、ガンボスープはちゃんとガンボスープの味になっていて嬉しかった。

……で、そんな異国の味のするシチューを啜りつつ、野球観戦。
「お母さん!今の、バット振ってたよ。あれストライクだったのにジャンパイアがボールっつってた!」
「……うん、そーだねえ……」
とうとう息子までボールがストライクがという判定を言い出し始め、テレビから流れる応援の声に合わせてきっちり各選手の応援歌を歌いまくっていた。「やればできる子」たちは「やればできる子」たちのまま快勝した。めでたしめでたし。桜井君がプロ初ホームランを打ちました。

というか私と息子、とうとうだんなが不在の日でも普通に野球中継見るようになっちゃったよ。どうしよう。
(で、だんなは「何言ってるの、どうもしないじゃん正しいありかたじゃん」とか言うんだよ、きっと)

7月12日 木曜日
今日は鰹を丼にしてみた
2日目のガンボスープ
レーズンパン
アイスカフェオレ

「お、ガンボスープだガンボスープ」
昨夜すっかり酔っぱらって帰ってきただんなは御機嫌だった。なんでも酒豪3人で紹興酒を3本空けてきたらしい。
ガンボスープは明日の朝飲むからね、と嬉しそうにしていたので、今日の朝御飯に温めて出した。

水煮トマト缶を2つも使って作ったものだから、まだまだたっぷり残っているガンボスープ。御飯を入れずにレーズンパンを添えて食べた。

「……どうですかね?正しくガンボスープですかね?」
あえて、ちょっと薄い感じにしたんだけどね、ドゥルンドゥルンな濃厚なやつじゃなく……と話しながら、それでも少し濃厚になった感のある2日目のガンボスープを啜る。

「うん、正しくガンボスープ。食べたかったんだよな、こないだから」
だんなはトマト煮込みはそれほど好きではないはず。モスバーガーで注文するスープは10回中10回クラムチャウダーだし(私はクラムチャウダーもミネストローネもコーンスープもほぼ同割で好物)、ミネストローネを作っても、普通に食べてくれるけど「超好物」という感じじゃない。
「んー……トマトスープだけど、トマトだけじゃないじゃん?なんか複雑な味がして、これは旨い」
小麦粉を茶色く炒めたルウが良いのか、あれこれ入る肉類が良いのか、スパイシーな感じが良いのか、あるいは案外「オクラ」の存在が見逃せないのか。どうも毎回肉系のガンボスープにしてしまうけど、いつか魚介系ガンボスープも作ってみようかなぁと思いつつ、スープを平らげた。

ローストポーク乗せサラダ
カツオの韓国風タルタル丼
なめこの味噌汁
アイスプーアル茶

3夜連続だんなと一緒に夕御飯を食べられない……という、けっこう珍しい展開になっている今週。今日は魚が食べたいなとカツオを買ってきた。当初は普通に「たたき」にするつもりだったのだけれど、息子が食べやすいだろう丼にしてやることにした。マグロを使っても美味しい「韓国風タルタル丼」は、ケンタロウさんのレシピ。でも、豆板醤よりコチジャンの味の方が好きかなとか、目玉焼きより温泉玉子の方が美味しいかもと、少しだけ自己流にレシピを変えている。何度か作ったことのあるお気に入りの料理だ。

調味料は胡麻油と醤油、酒、塩、砂糖、コチジャン、すり胡麻……という感じ。甘辛味に合わせておいたその合わせだれに、刻み葱と一口大に切ったカツオ(かマグロ)を加えて和える。御飯の上に盛りつけたら、揉み海苔と目玉焼き(今回は温泉玉子)、少しの香菜を添えてできあがり。豆板醤やコチジャンをガツンと効かせるとかなり大人の味になるけれど、それなりに控えめな味つけにしておいた。さすがにこの丼にガンボスープを合わせるのもどうかと思ったので、なめこの味噌汁を用意。

「……辛い?」
「……ぜんぜん?辛くない」
子供に辛いものを食べさせるのは酷かなと思って、長らく"ある程度以上"の辛みは料理につけないようにしていたのだけれど(ある程度=こくまろカレーの中辛レベル)、実は最近少しずつその規制を緩くしている。回鍋肉に入れる豆板醤を少しずつ増やしてみたり、ラー油やコチジャンを使う料理もそれなりにレシピに忠実な感じに辛さをつけてみたり。今回も、コチジャンの分量を今までよりほんのひとつまみほどの分量増やしてみていた。……このくらいの辛さなら、息子も充分許容範囲だと。胡麻油や刻み葱などと共に魚を和えるこの料理は、やっぱりある程度の辛さがある方がバランスが良いと思う。

今日もスカパーでやってるねぇと巨人VS阪神戦を居間で観戦しながらの夕御飯。半分ほど食べ進んだところで
「あれ?この魚、マグロじゃない!?」
と息子が驚いた声を出した。カツオだよ、何でわかった?と聞けば「色が違う」と。おお、すごいな。小学3年生の頃の私は、多分イカとタコの区別もついてなかったよ。

7月13日 金曜日
回転寿司で「おつまみ刺身」食べるのがクセになりつつあります
御飯を入れたガンボスープ
アイスカフェオレ

とろみもあるし具沢山だしで、そう沢山は一度に食べられないガンボスープ。鍋の中には「まだまだ」と表現して良いほどに、まだガンボスープが残っている。

「……じゃ、今日は御飯入れて食べちゃおうか」
と聞いたところ、だんなの顔がぱあああと輝いた。ここ数日だんなの帰宅は午後11時だったり午前0時を回っていたりで、私も起きて帰宅を待っていたので少しばかり寝不足気味。あまつさえ、そんな時間に帰ってきただんなと「おいしいもの食べよう」とか言いつつチューハイ1缶を半分こしつつ「豚皿」(吉野家の豚丼の御飯抜き←もちろん"豚皿"より"牛皿"の方が良いのだけれど、牛丼及び牛皿は午前0時までしか販売してくれない)をつついたりしているのだから、寝不足の原因はそのへんに一番あるのだと思う。

眠いなー眠いなーと半分寝ぼけつつ鍋に火を入れて御飯を軽く温め、いつも通り自家製水だしコーヒーに牛乳を入れたアイスカフェオレ用意して、でもちゃんと「あらやだガンボスープ美味しいわ」とスープの味をしっかり噛み締めつつ御飯入りガンボスープを食べた。

やっぱりこれ、こうして御飯を入れてしまうと日本では「雑炊」と表現して良いような食べ物だし、韓国だったら「クッパ」と表現して良い食べ物のように思う。遠く海を隔てたアメリカ大陸の小さな南の町にこんな名物料理があるのが、なんだか不思議。スパイスが入ったトマトスープなのに、妙になんだか懐かしいような味がするのだった。

「銚子丸」にて
 刺身盛り合わせ
 おつまみ中トロ
 マグロの竜田揚げ
 えんがわチャンジャ軍艦
 夏一番劇団セット
 いなり寿司
 イクラ手巻き
 生ビール×2

今日は息子の音楽教室で、終わった後だんなからの頼まれものを購入しにヨドバシカメラへ。ついでに欲しいと思っているデジカメの価格をチェックしようかね、とか、更についでに本屋と100円ショップもちょっと見たいねと、けっこう長丁場な買い物になってしまった。そうこうしているうちにだんなから「今から帰るよ」電話もあり、あーもーどっかで食べて帰っちゃおう、ということに。

「……一応、聞いておくね。何食べたい?」
答えはおおむね予想できるけど、と息子に尋ねてみると
「銚子丸で、寿司!」
との期待通りの答え。
「……そうだよねぇ?」
私もそういう気分だったんだー……と、だんなに連絡取って店で落ち合うことにした。

だんなの到着するであろう時間より10分くらい早く店に入り、おつまみのもの諸々を注文してだんなを待つ。お刺身盛り合わせを頼み、マグロの竜田揚げも頼み、そうしたところで目の前のレーンを「おつまみ中トロ」が通り過ぎようとしたので思わずテーブルに取ってしまい、そういうしているうちに竜田揚げと、中トロ入りの刺身盛り合わせもやってきて
「なんかマグロばっかりやー」
と呟いたところでだんな到着。

だんなも「うぉ、マグロばっかりだ」と、それでも少し嬉しそうな口調で呟いた。ビール飲み飲み、お寿司はとりあえず後回しにして肴をつまむ。今日のお刺身盛り合わせは中トロとサーモン、肉厚の鰺、帆立と甘海老、大きな玉子焼き、といった感じ。これ喰った?こっちあと一切れだよ?とごにょごにょ話しつつ、ちょっとのんびり飲み食いしていた。

結局、生ビールを2杯も飲んだらすっかりお腹も膨れてきてしまい、お寿司は軽めに。辛さはあるけれど旨味と甘さを強く感じるチャンジャの軍艦や、季節ものの劇団セット(内容は中トロ・スズキ・ウニ・穴子・活あわび)。おいなりさん1皿はだんなと半分こして、最後にイクラを手巻きでお願いして作ってもらった。劇団セット、ウニが残念ながら直前に売り切れてしまったようで、代わりに白海老がやってくることになったのだけれど、白海老の方が嬉しかった私たち。透明感のあるプリプリとした海老が嬉しかった。

そしてガンボスープはまだ鍋に残っている。明日に 持ち越し。

7月14日 土曜日
はー、大変美味しうございました。
「ミスタードーナツ」の
 チーズマフィン
 トロピカルチュロ
アイスカフェオレ

ドーナツでも買って帰る?と、昨日の夕食後にミスドを覗いてみれば、今まさに割引セール中。品揃えはもうあまり良くなかったけれど、「んじゃ買って帰ろう」と好みなものを見繕って買ってきた。

私はチーズマフィンと、新商品の「トロピカルチュロ」を。なんでも
「ココナツを練り込んだ甘さ控えめのチョコ生地と、爽やかなマンゴーソースがトロピカルな味わい。 」
というチュロスなのだそうで、白いココナッツをまぶした真っ黒なチュロスに別添のマンゴーソースがついてきていた。けっこう期待して食べたのだけれど……ちょっと微妙な感じ。
「チュロスは、フツーのチュロスがやっぱり一番美味しいのかも」
と思いつつカフェオレ飲み干して、外出の準備をした。この季節にしてはものすごく大きな台風が、関東を掠めるようなルートでやってきているこの連休。

汐留 「tateru yoshino」にて
 Menu A \3,675
     アミューズ ブーシュ
     本日のポタージュ
     お魚料理又はお肉料理
     プティ デセール
     コーヒーと小菓子
 食前酒(Stella Maris)
 グラス赤ワイン

今日は学生時代の友人と久しぶりに会食を。どこか美味しいところで食事でもしようということで、「ここ行ってみたかったんだ」と誘ったのが汐留のパークホテル東京の中にあるダイニング、tateru yoshinoだった。

噂には聞いていて、一度来てみたいとずっと思っていたお店。ホテル自体もモダンかつ上品、ゴテゴテしていない雰囲気が心地よいところで、22席しかない小さなレストランも感じが良かった。あいにくの雨模様だけれど大きな窓の開放感もあって、明るいテーブルでの食事はお店の印象通りに心地よく、期待以上のお料理の味、接客の気持ち良さに大満足。

料理はコースのみ。私たちは前菜・スープ・メインディッシュ・デザートの「Menu A」にした。メインディッシュのみが複数の選択肢の中から選ぶことができ、1つ上のコース「Menu B」(\5040)にすると「プティ デセール」の後に「グラン デセール」がやってくる。更に、前菜が多いコースとか、お任せのコースとか、コースは全部で4種類。

「……AとBの違いはデザートなんだ」
「Aでも、小さなデザートの他にプチフールまで来るのに……"グランデセール"ってどんなだろ」
そこまで甘いものなくてもね、とAにしたのだけれど、十二分な食べ応えがあった。

最初に来たのは、「シェフからの一皿」ということで、ビー玉サイズの小さなコロッケ。鱈とじゃがいものあっさり味のコロッケで、それをいただきながら食前酒のオリジナルカクテル「ステラマリス」を飲む。リンゴのジュースとリンゴのシャーベットを入れたグラスがテーブルにやってきて、卓上でシャンパンを注いでくれたそれは、アルコール分も軽めで甘くあっさりしたカクテルだった。

コースの前菜は「夢たまご」。ハーブを食べさせ放し飼いで育てたという鶏の卵「夢たまご」の半熟の黄身を卵の殻の底に入れ、サワークリームのような軽い酸味のあるクリームを上に詰めたもの。上に半透明の白いソースがかかっていて、混ぜると甘さと少しの酸味と絶妙な塩味が感じられる。野菜などの添え物はなく、上部が丸く切りとられた卵の殻の器のみが皿に乗せられてやってきて、その演出もちょっと楽しい。

スープは、温かいとうもろこしのポタージュと、冷たい新玉ねぎのポタージュの2択。私は新玉ねぎの冷たいポタージュにしてみた。中央に濃厚なコンソメのジュレが置かれ、しっかりキーンと冷やされたスープ。一口食べて「あ、玉ねぎだ」とすぐわかる濃厚な味で、でも玉ねぎ特有の刺激臭や辛みは全然ない。甘く柔らかい味のスープにはクミンが少しだけふられていてほんのりスパイシーだった。

ライ麦入りの丸いパンをいただきつつ、メインディッシュは「仔鴨の胸肉のロースト エピス風味」。友人は、このお店のスペシャリテのひとつなのだという「軽くスモークしたタスマニア産サーモンのミキュイ ステラマリス風 絹さやのクーリー添え」を。最近のレストランでは珍しく感じるほどのしっかりとボリュームのある皿なのが嬉しかった。肉の表面にはしっかりとハーブ類("エピス"はフランス語で"スパイス"を意味するものなのだそうで)がまぶされて、綺麗な赤身の色がそのまま出たしっとりとした焼き上がり。見た目の鮮やかさに比して、辛さはほとんどなかった唐辛子2種類とにんじんが添えられていた。鴨に合わせて持ってきていただいたグラスの赤ワイン、1999年もののバローロをくぴくぴ飲みつつ、しっかりした歯ごたえのある肉を囓る。ソースもくどくどしくないのにちゃんと存在感のある、どの皿をとっても完成された料理の数々だった。

「プティ デセール」という名なのに、「普通のケーキ1個分」くらいのサイズが来たデザートは、パッションフルーツのムースとカシスのシャーベット。続いて出てきたお茶セットは、他のスープや前菜はそうではなかったのに、カップのソーサーが2枚重ねになってやってきた。

「……コーヒーのお皿だけ皿2枚重ねだね?」
「他の料理でこういうセットの仕方してなかったのにね?」
コーヒーだけこういうセッティングというのも不思議ね、と友人と首を捻っていると、コーヒーが置かれて数秒後に目の前に色鮮やかなあれこれが盛られたワゴンがやってきた。コーヒーのソーサーを持ち上げて下皿の隣に並べ、「プチフール、お好きなものをどうぞ」と。

「……あ、そういうことだったんだ」
と友人と顔を見合わせて笑っていたら、その意図を正確に把握してくれたらしいお店の方が
「謎が解けましたか?」
と笑っていた。複数貰ってもいいのかな?とワゴンを眺めていると即座に
「全種類召し上がるお客様もいらっしゃいますよ」
と。ワゴンの上にはリキュールで風味をつけた4種類の砂糖菓子、とてもカラフルな色合いの3種類のマカロン、チョコレートのサブレにチョコ菓子2種類……といった感じ。ミルクガラスのような色合いの砂糖菓子がとても気になって、チョコ2種類とベリーのマカロンと共に
「これ、4色ください」
とお願いした。砂糖菓子はミント、八角、レモンとベリー……だったか、白、緑、黄、ピンクの4色だった。

ふわふわのクリームが詰まったマカロンも、上品な味のチョコレート菓子も、薄く固い表皮のあるサクサクとした歯ごたえの砂糖菓子もどれも幸せな美味しさ。もっと欲張って盛りつけてもらえば良かったかなと少しばかり思いつつ、最後のお茶もゆっくり楽しませてもらった。

盛りつけの美しさといい、洗練された美味しさといい、ホテルの高層階というシチュエーションといい、私の母を連れて行ったらとても喜ばれそうなお店。こんど上京したら連れてきてあげようと思いつつ、食後に軽くお茶して、カレッタ汐留内のSho-Chu AUTHORITYで焼酎数本見繕って雨の中帰宅。

だんなの実家にて
 チーズいろいろ
 ポテトサラダ
 生ハムメロン
 ローストビーフ 紫玉ねぎ、トマトと半熟卵
 ビーフシチューかけ御飯
 桃
 ビール
 日本酒(梵 艶 純米大吟醸)
 焼酎(鳴門金時 石焼き芋焼酎)

「ビーフシチュー煮たから来る?」とお誘いがあって、今日の夜はだんなの実家に。買ったばかりの焼き芋焼酎を持って伺うと、だんなの従兄弟夫妻も来ていて常以上に賑やかな会食になった。既に赤ワインを空けて1杯やっていたお義父さんたちの前にはローストビーフや生ハムが。私の方も昼間から食前酒だ赤ワインだと色々飲んでいたにも関わらず
「あ!生ハムメロン!ローストビーフ!」
と私もちゃっかりしっかり色々いただいてきてしまった。

ビール飲んで、従兄弟さんがお土産に持ってきてくれたのだという福井のお酒も飲み、持参した焼き芋焼酎も飲み、
「……あ、生ハムメロン美味しい……」
と生ハムメロンを大堪能。熟した甘い甘いメロンに乗った塩気のある生ハムが美味しい。食べたことあるようであんまりない生ハムメロン(一応、イタリア料理のメジャーな前菜という位置づけの料理なの……)だけれど、ああ、果物とハムの組み合わせって美味しいんだと改めて思った。

すっかり呑み喰いしてしまって、肝心のシメのビーフシチューは御飯を添えて控えめな感じにだんなと半分こ。大量の玉ねぎを1時間もかけて炒めることから始まるお義母さんのビーフシチューは今日も素晴らしく美味しかった。肉はホロホロ、甘みの少ない大人の味。

7月15日 日曜日
たこ焼き2度目。少し焼くのに慣れてきました。
「サンマルクカフェ」のあんぱん
ン日目のガンボスープ
牛乳

昨日汐留で、友人とお茶したビルに「サンマルクカフェ」が入っていた。サンマルクカフェと言えば「チョコクロ」で、「買っていったらだんなが喜ぶかなー」と寄ってみれば
「スミマセン、今ちょうど焼いているところで……あと10分ほどはかかるかと」
と。待つのもしんどいし、じゃあ別のパン買ってみようかなと初めてこのお店であんぱんを買ってみた。あんぱん、密かに大好き。「木村屋」の小さな薄い皮のあんぱんももちろん大好きだけれど、他のお店のどっしり大きなタイプとかパン生地に甘さがないタイプとか、それぞれ良いなと思っている。

「……で、あんぱんなわけです」
「ガンボスープもあっためない?」
「……えー?」

チョコクロを買うことができたとしても「チョコクロとガンボスープ」はちょっと壮絶な組み合わせに思えるし、だから今朝はガンボスープは出す予定ではなかった。「あんぱんとガンボスープ」は輪をかけて凶悪な響きがある。それでも「でもガンボスープ食べたい」とだんながおっしゃるので、あっためて出した。私も食べた。

組み合わせの妙(正しく"妙")はあったものの、さんざん煮込まれて煮詰まったガンボスープは素晴らしい美味しさ。とろっと濃厚なとろみがついて、トマトの味もスパイスの味もルウの味も全てが濃厚に渾然一体となっていた。あまりに美味しくて、ついつい御飯をチンして御飯入りガンボスープをお代わりしてしまった。

お祭り屋台の
 焼き鳥
 焼きそば
たこ焼き
チューハイ(マスカット)

昨日今日は、我が町にあるけっこう大きな神社でお祭りがある。この台風直撃コースの雨模様では2日とも出かけるのは無理かなと残念に思っていたのだけれど、午前中に大変なことになっていた強風大雨は昼過ぎにはすっかりなりを潜めてくれ、無事に出かけられそうな空模様に。昼過ぎてスポーツジムに出かけて行っただんなが帰宅するのを待って、家族3人で夕方ぷらぷら神社まで出かけていった。

近隣住人のみならず電車に乗って参拝に来る人も少なくないほどの、それなりの規模のお祭りなので、夜店もたくさん出ている。昨日おばあちゃんから「お祭り用おこづかい1000円」を貰った息子は、その金額内で目一杯楽しもうとあちこち覗いてはこれじゃないあれじゃないと楽しそうにしていた。結局、200円のかき氷と400円の苺クレープ、300円のフライドポテト、100円のウーロン茶という使い方で、全て食べ物で消えた模様。いつもは「そんなに食べ物ばっかり」と小言の一つも言うところだけれど、たまにはそういう買い物も良いかと私もだんなも何も言わないでおいた。……でも、フライドポテト買うんだったらわたあめとか、りんご飴とかソースせんべいとか、もうちょっとお祭りっぽい選択もあると思うんだけどなー。

で、大人は大人で
「あ、生ビールだ」
「あっちのが安いよ」
「唐揚げ発見!」
「このモツの串焼きも食べたい」
と、息子の事は言えないくらい食べ物屋台にはしゃいで、生ビール飲み飲み串焼き(鶏皮とモツ)つまみつまみ、両手にあれこれ持った状態で神社に向かうということに。歩き喰いしていたものは神社の手水場につく直前に全て食べ終え、ちゃんとお参りしてから帰路についた。帰り道にも「こっちは家で食べる用」とあれこれ買い込み、帰宅してから自宅でたこ焼き焼きつつお祭りの食べ物をあれこれと。

古い町の古いお祭りなので、余所からやってくる夜店の他にも地元商店街のお店がいくつも店を出している。そういう店で売られているものはビールも焼き鳥もわたあめもかき氷も、安くて良い感じ。アニメの袋には入れてくれないけれどわたあめが200円とか、焼き鳥も1本80円とか100円とか(で、ちゃんと美味しい)で、それが毎年の密かな楽しみだったりするのだった。

この焼き鳥やっぱり美味しいねとか、焼きそばに青のりついてたよ、なんてわいわいやりつつお祭り気分を引きずって楽しんだ"家たこ焼き"。市販の「たこ焼きミックス」を水で溶いて卵入れた生地に、大きく切ったタコと刻んだキャベツ、揚げ玉で作ったたこ焼きは、私も2度目ということもあってなかなか綺麗に丸く作ることができた。私にとってのたこ焼きは、成人して職場近くに「銀だこ」ができるまでは、「お祭りで食べるもの(それ以外ではあまり見かけられないもの)」という位置づけだったのだけれど、たこ焼きは美味しいし楽しい。

「……美味しいね、たこ焼きって美味しいもんだねぇ」
と、ついついお腹一杯になるまでせっせと焼いて食べてしまった。