食欲魔人日記 03年12月 第2週
12/8 (月)
イクラたっぷり、豪華づけ丼。……しかし!!!
ミニバタートースト(小)
「アンデルセン」のパネトーネ
チャイ

大変久しぶりに、家族3人分のお弁当作り。だんなが早朝ジムに通い始めたりなんだりと、なかなかだんなの弁当を作る機会およびやる気に恵まれず、ここしばらく息子の分だけの弁当を作り続けていた。
「ぼくはサンドイッチが好きなんだなぁ〜」
という息子のために、彼の分だけの弁当を作るときは往々にしてサンドイッチものになっていたりする(……簡単なのよね……)。今日はひっさしぶりの御飯弁当なのだった。

朝食の準備もできて片づけも終わり、洗濯機も動かし始め、のんびり朝食の準備。半端な分量の塊の食パンがあったので、バターをまんべんなく塗ってからオーブンへ。こんがり焼き上がってからざくざくと3等分して皆に分けた。バターは「こういうときにはやっぱりこれでしょー」のカルピス特撰バターを。シンプルなバタートーストなどに使うと、やっぱりこのバターは美味しいんだなぁとしみじみ思わされる。

ぶあっついパンをしっかりとこんがり焼いてから手でバリッと裂いたときの中のもっちり加減や粉の香りがたまらなく良い感じ。3人で分けるにはちと物足りない分量だったので、買い置きのパネトーネも軽くスライスして添えた。飲み物は、チャイ。先日棚の中を整理していたら、隨分前に購入したL'EPICIERクイックチャイが出てきたので「あー、ヤバいヤバいこんなに残ってる」と使うことにしたのだった。パンダの絵柄はチャイナバージョン。クローブと八角の香りが強く漂い、しかも黒胡椒たっぷりといった風情のちょっと風変わりな香りのチャイだった。んー、ちょっと、クリスマスの季節、って感じ?(どのへんが?)

おうちで弁当
 鮭と胡麻の混ぜ御飯
 唐揚げ(冷凍もの)
 海苔入り卵焼き
 ほうれん草のおひたし
麦茶

午前中はちらりとスポーツジムに。「わーいわー昼飯のこと考えなくていいからラクチンだぞー」と帰ってきて、一人昼御飯。今回のお弁当は(いや、今回のお弁当も)、親子全員同じ内容。昨日義妹が「これ、お義母さんからー」と持ってきてくれた大量の鮭(いやもう、「なぜこんなに鮭の切り身が?」というほど大量の)のうち1切れを茹で、すり胡麻と胡麻油、刻み葱などと共に御飯で和えた。胡麻油をちらりと混ぜることで御飯が適度にしっとりパラパラとなって冷めても美味しい(ただしおむすびはやりにくくなる……)。

おかずはちょっと手抜きして、おひたしと卵焼きを詰めた残りは冷凍ものの唐揚げを1個ないしは2個ほどころりと。息子の弁当箱にはプチトマトも詰めてやり、
「あのねぇ、けんたくんと、ゆーなちゃんがゼリー持ってきてるから、ぼくも持って行きたいなんだよー」
というリクエストにお応えして一口サイズマンゴプリンを弁当袋に入れてやった。でもあんまり「人がやってるから自分も」というのは良くないんだぞー、息子ー。自分の意見を持ちなさい、自分の意見をー。

ん、鮭混ぜ御飯のお弁当、旨いな……、と一人昼下がり静かにガッツポーズ。

づけ丼(いくらは撤去)
台湾蚋仔
ピータン豆腐 ポン酢かけ
なめこの味噌汁(昨夜の残り)
冷茶

昨日、スーパーで特売マグロを買ってきた。「半額!」とシールが貼られたそのマグロのサクは、1パックたったの300円程度だった。たっぷり3人分の鉄火丼はできる分量だ。いっししししー、と今日は「づけ丼」。

師走到来ということで、本日だんなは職場の忘年会だそうで、だんなの明日の朝食用にはいつもの醤油味醂味でづけを仕込んでおき、私と息子は別バージョンのづけ丼に挑戦。ケンタロウさんの料理本で見かけた内容で、マグロを醤油とその半量の味醂と胡麻油、そして少々の酒に数分漬け込むというもの。
「づけに……胡麻油?」
と笑ってしまいながら、でも確かに旨いかも、と量少なめで風味漬け程度に加えてやってみた。幸い、鮭と一緒にお義母さんから貰ったお義母さん手製のイクラがある。今日は豪華イクラ乗せづけ丼ね♪とうきうきしていた。

先日作った余りのしじみの醤油漬けに、ピータン豆腐に旭ポン酢をかけたもの(最近何にでもこのポン酢をかけるように……)を準備して、昨夜のなめこの味噌汁も温めた。御飯にいーい感じに色のついた"づけ"を乗せ、刻み海苔散らしてイクラを乗せて、写真を撮って、いただきまー……あれ?
まーった息子、イクラ食べるの、ストーップ!

大きなスプーンでざっくりすくって盛りつけた時には気づかなかったのだけど、なーんかイクラ……糸ひいてる?なんかヤバそうな雰囲気だなぁ、でも貰ったばっかりなのに……と一粒つまんで口に入れたら……変な味。「うちのは日本酒が多めに入ってるのよね」とかいう調味料の多少の問題ではなく、「この味は、ビネガーでも入れなきゃつかないだろ」という酸味は……。

お、お義母さま……イクラ、傷んでおります……おもいっきり……。

……ここしばらくお義父さんが風邪ひいたって聞いてたから、着々と減るはずだった自家製イクラが全然減らなくて、「あら大変早く食べなきゃ。まだ大丈夫だと思うから持ってってちょうだい」と義母は義妹に託して我が家にくれた……のかな?と想像する。それが全然大丈夫じゃなくって、昨日の今日でもうデロデロになってしまった、と。

でもでもお義母さま、息子が
「えー……イクラ食べちゃダメなの?どうして?おなか痛くなっちゃうの?」
と涙目になっているよー。もう盛りつけちゃったよー。イクラが接触しているマグロも洗いたいところだけど、づけにしたから洗うのも気が引けるし。と、イクラに密着した海苔ごとそーっとすくい上げて流しのゴミ箱に持っていく。あああ、ごめんねイクラ。ごめんね息子。盛りつける前に確認すれば良かった……。

あったイクラがなくなるとなると、殺風景な光景になっちゃうのである。
「明日!明日、筋子買いに行こうね。イクラ作ろうね」
と息子を励ましつつ、シンプルづけ丼をガシガシ食べる。これがまた、けっこう美味しかったのですぐに気分浮上する私たち。胡麻油の風味は、づけ丼に思いの外良く似合っていた。ポン酢をかけたピータン豆腐もすんごく美味しい。いつも酢と醤油とラー油と砂糖を合わせてタレを作っていたのだけど、もうこのポン酢でいいわー、という感じになった。

12/9 (火)
「鮭と秋の味覚のカルトッチョ」なる料理に初挑戦
フルーツグラノーラ with 牛乳
練乳いちごヨーグルト(森永)

「フルーツグラノーラ」ファンは案外あちらこちらにいるようで、「私も好き〜」というメールを先日からちらちらといただいている。そうかそうかお主も好きか、ふっふっふー、と息子と2人ニヤニヤする私(だんなはあんまりコーンフレークというジャンルの食べ物自体、あまり好きでないと思われる)。

美味しいんだけど、何しろ高価なのが難点だ。価格対策をしている方もいらっしゃって、「他の安いシリアルと混ぜて食べています」という方も。確かになー、そうしたくなっちゃうよなー、と私も思い立ったのだけど、適当な保存容器が全然ないことに気がついた。プラスチックという素材、実はあんまり好きじゃない。それでもガラスなどでは代用がきかなくて(ガラスは重いしね)味噌入れとかミニタッパーなどは活用しているけれど、本当のところはあんまり使いたくない。……100均でステンレスの大きな密閉容器とかあるかなぁ……こう、ちっちゃいスコップとか入れてシリアル保存しとくのだ。それなら多少は格好がつくような気がする。

そんなことを考えながら、今日はちょっぴり久しぶりのグラノーラ。スーパーで見つけるたびに
「おかーさん!れんにゅういちご、発見しました!」
「買ってよろしい!」
とわくわくしながら購入している練乳いちごヨーグルトつき。練乳は、油断するとチューブに口つけて吸ってしまいたくなるほど好き。練乳味の食べ物も大好き。練乳いちごヨーグルト、局所的に大ブームなのだった。

ツナコーンチーズのホットサンド
アップルティー

ニューヨーク在住の友人Yが毎年末の恒例となりつつある帰国イベントに突入しようとしている。彼女は大のアメリカンプロレスファン。

「こないだのサバイバーシリーズ録画したんだけどー!みたい?」
「みーたーいー」
「ストンコがストンコが」
「ゴールドバーグがゴールドバーグが」
「こっぱげ2人が」
「そうそうハゲヒゲオヤジーズが」
「やっぱり男はハゲてなんぼよねー」
「……せりあちゃん?せりあちゃん?」
「そうそうX-FILESの9thシーズンも始まってさー」
「スキナーとクライチェックが」
「そうそうこっぱげなのよー、ステキだわー」

と、時差と距離をものともせずにここ数日熱い(=暑苦しい)メールを送りあっていたりした。メールの読み書きであっさりと午前中が終わってしまい、ちゃちゃっと作った昼御飯はホットサンド。ツナ缶あけて刻み玉ねぎと一緒にマヨネーズで和え、冷凍コーン、とろけるチーズと共にホットサンドメーカーにセット。じくじく焼けるのを待つ間にアップルティーも準備した。

ホットサンドに使うのは、いつもマーガリン。「バターだと柔らかくなるのに時間がかかって面倒だから」がその理由なんだけど、ホイップバターとか買ってくるともっと美味しくなるのかなぁ。一応「超バター風味」とかいうマーガリンなんだけれども。

鮭と秋の味覚のカルトッチョ
ロールキャベツ
台湾蚋仔
私作成イクラ
お義母さん作成イクラ
羽釜御飯

昨日の「腐ったイクラ騒動」は、このページを読んだ義妹が「マーマ大変!孫が泣いてる!ダメでしょー」とお義母さんに伝えてくれたのであるらしい(あはは……)。「あらあらー、ごめんなさいね。1つ前に作ったの、あげちゃったみたい」と夕方お義母さんが代わりのイクラを持ってきてくれた。イチゴと銀杏、Johanのパンに中国茶にハムと焼き豚、となんだか盛大にあれこれいただいてしまった。うわーい。

息子に
「きょうはイクラを作るんだよね?作ってね?」
と念を押されていたので、私も生筋子を買ってきてしまっていた。イクラの仕込みも終わっていたけど、でも、あるだけどうせ数日中になくなってしまうのだ、多分。

で、だんなが帰ってくる今日は料理するぞー、と気合いを入れてまずは丸ごとのキャベツを茹でつつロールキャベツ作成。付け根にざくざく深めに切り込みを入れたキャベツを大鍋で茹で、柔らかくなった葉を1枚ずつひっぺがしては練ったひき肉を置いて巻いていく。うちはいつでもコンソメ味。トマトやクリーム味のロールキャベツも外で食べると美味しいのだけど、うちの味じゃないなぁ〜と思っている。

で、あとは、鮭としめじと、今日いただいた銀杏と……と手持ちの食材を考えていて、ある料理を思い出した。料理雑誌の 『料理王国』2003年11月号に載っていたイタリアンのシェフ、日高良実さんのレシピ。たまたま数日前に雑誌のレシピを自作データベースにぺけぺけと打ち込んでいて(雑誌に載ってる料理はすーぐに忘れ去ってしまうので、作ってみたいものはデータベースに入力して残すことにしている……)、「なんじゃこりゃぁ?」と思った料理だったりした。

まず、鮭に塩胡椒して大根おろしで和える。アルミホイルにその鮭を大根おろしごと乗せ、あとはしめじと柿(!)と銀杏を乗せ、タイムの枝を添えてからきっちりホイルで四隅抑えてくるんでからオーブンへ。250〜300℃で10分くらい焼いたらできあがり。レモンを添えて食べる。……とはいっても、家庭用のオーブンじゃ10分焼いてもまだまだ生で、結局20分くらいオーブンに入れっぱなしにしていたりして。

何しろ、鮭に大根おろしで柿、なのだ。「ひえー、どんな味ー?」とかなりビビりながらも、その料理が密かに気になっていた私(だからデータベースにも入れておいてあった)。味の想像ができない料理は、レシピに書いてあるとおりにしなきゃいけないよね、としめじの量や柿の量も割と正確に準備して作ってみた。鮭におろしに柿……やっぱり不思議な光景だ。

「というわけで、不味かったら日高さんに文句言いましょう」
と高飛車な事を呟きつつ、焼きたてのそれをテーブルへ。アルミホイルの上部をカシャクシャと破き、取り分けてレモン絞って食べてみた。
……あ、旨いかも。

失敗点、お義母さんからいただいた鮭には最初から塩がきつめにしてあったのを失念していたこと。私はそれをすっかり忘れて上から更に塩ふっちゃって、かなり塩気を強くしてしまったのだった。でも、熱して辛みが飛んだ大根おろしと鮭は似合うし、しめじも当然似合うし、それに柿が妙に美味しく似合っている。他がしょっぱい分
「あ、柿の優しい甘さが美味しいかも」
と余計に思えた分もあるのか、「柿、うまー」「あったかい柿うまー」と柿を囓ることになったのだった。いや、けっこうちゃんと似合ってるよ、うん。

すごーく風変わりな鮭料理をおかずでいただきつつ、今日のロールキャベツはスープ代わりにさらさらと。そして息子には心ゆくまでイクラ御飯。いつもは「かけすぎはダメよー」などと言うんだけど、今日はもう好きなだけ山盛り食べな、ということにした。そしたら、食べる食べる食べる。1膳ぺろっと食べ、2膳を噛みしめつつ食べ、3膳目を
「おかわりー!」
と勢いよくリクエストした。さすがに軽くしとこうね……とだんながよそってあげようとすると、
「いーっぱいいっぱい欲しいの!」
と山盛要求。子供用茶碗とはいえ、3膳食べるのはすごいと思う。

お義母さんのイクラと私のイクラが同時に食卓に出るという珍しい機会だったので味の比較もしてみたり。私のは今日漬けたばかりだからまだまだ味が染みてないのだけど、でも私の方が日本酒が多めという感じ。醤油の味がはっきりして、こっくり濃いめの味つけのお義母さんのが美味しかった。今日食べてはっきり確信できたけど、やっぱり昨日のイクラはきっぱりはっきり腐っていた、と断言できた。
そうよ、自家製イクラはこんなに美味しいものなのよね。

12/10 (水)
塩豚で作るカルボナーラ。美味しかったぁ〜。
「Johan」のチョコブレッド・カスタード(?)ブレッド
カフェオレ

そろそろ朝早く起きるのがつらくなってきたなぁ〜と思いながら、親子3人分のお弁当を作った今朝。お義母さんからもらった鮭を食べちゃおうキャンペーン中ということで、昨日のうちに漬け込んでおいた鮭をこんがり焼き、御飯を温めふりかけをかける。盛りつけも終盤になったところでだんなが起きてきた。

「おつかれー。……もうすぐ終わりそう?」
不自然なほどに、視線を宙に漂わせながらだんなが聞いてくる。彼のモットー(?)は「弁当は開けたときが楽しいんだから、事前に中身を知ってはいけない」。だから弁当の中身と目を合わせないように、必死に上目遣いしているのだった。

終わる終わる、もう終わるとこ。朝御飯はジョアンのパンだからさー、コーヒーの準備して?とだんなに頼んで私は弁当作りの片づけ作業。ゴミをまとめ、朝食用の食器を出してパンをスライスした。

お義母さんから2度ほど貰ったパンなのだけど、正式名称はわからない。大好物のチョコブレッドなのだけど、大きく2つの塊がくっついている形であるそのパンの半分がチョコクリームではなくカスタードクリームになっているものだ。チョコ&クリームブレッドとかチョコ&カスタードブレッドとか、ハーフ&ハーフブレッドとか、そんな名前なのかしらん。

チョコとパン生地で独特な縞模様を形作る美しい断面のチョコブレッド。甘いんだけど、いかにもカロリーたっぷりな感じなんだけれども、モチモチとしたその食感や香ばしさが好みで好みで大好物で、この味を知った一番最初の頃は1人で1本食べきってしまいそうな勢いだった。アーモンドが散らされたバージョンと、アーモンド抜きのものとあるようだ。私はアーモンドがついていない方が好み。

コーヒー多めの苦めのカフェオレ傍らに、チョコブレッド薄切り1切れ、カスタードブレッド(仮)薄切り1切れ。あとは苺を1粒。

おうちで弁当
 ふりかけ御飯
 鮭の利休焼き
 塩豚と茹でキャベツのポン酢和え
 ゆで卵
 プチトマト
抹茶入り玄米茶

今日は何ヶ所もからファックスやメールがわらわらと届く。今日は一日お仕事デー。
仕事ついでに
「クリスマスは鶏を丸焼きしようかビーフシチューにしようか、それともイタリアンフルコースにチャレンジしようか迷ってます」
なんてメールを料理研究家のTさんに送ったところ、鶏丸焼きのレシピをいただいた。栗の甘露煮を混ぜた御飯をお腹に詰め、鶏はほんのりハーブの香り。わー、美味しそう美味しそうこれに決まりました!と喜んでいたら、これを「今月のレシピ」として公開することになった。あれこれ手間はかかるけど、やる価値がありそうな丸焼きレシピだ。

さっそく鶏肉もここから取り寄せすることにした。以前にもクリスマスの鶏をと購入したことがあるけど、すごーく美味しかったのだ。

クリスマス準備も嬉しく整っていき、昼はしっかり休憩してお昼御飯。弁当弁当嬉しいなぁ〜、とこたつに入って「いただきまーす」と手を合わせる。今日は鮭がメインのおかず。酒と醤油と味醂と練り胡麻を同量ずつジップロックに入れ、そこに鮭を一晩浸して焼いた、「利休焼き」なるものがメインディッシュだ。あとは、「塩豚」(豚の塊肉を買ってきて、たーっぷり塩と胡椒を揉みこんでみっちりラップでくるんだだけ。ロースやバラが似合うと思う。保存もきくし、いろんな料理に活用できる)を薄くスライスして茹で、ロールキャベツ作成時に余った茹でキャベツと共にポン酢でざっとあえてみた。あとはゆで卵とプチトマト。ちょっと地味めなお弁当になってしまった。キャベツよりも青々としたほうれん草とかブロッコリーとかの方が彩りとしては良かったかもしれない。

「……ま、鮭が美味しかったからいっかー」
とか言いながら、息子もちゃんと食べるかなぁと思いつつ昼食終了。
心配することは全然なかった。
「きょうのーお弁当はー!おさかなでした!!ふりかけもありました!」
今日もぺろりとスッカラカンな弁当箱が帰ってきた。気分いいなぁ〜。

塩豚のカルボナーラ
ロールキャベツ(昨夜の残り)
アイスティー

今日はすばらしい書籍小包が我が家に届いた。『怒濤のナゴヤご当地グルメ』なる、「ぴあ」発行のムック本。なんでも店頭では愛知近県にしか扱いがないものらしい。名古屋を熱く語り合う友人の、とある名古屋仲間さんが「よろしかったらー」と送ってくださったのだった。

いやー、もう、どこめくっても名古屋の独特な食文化ネタばかりが並んでいる。手羽先に名古屋コーチンにみそかつきしめんひつまぶし。カレーうどんにあんかけスパ、そしてイタスパ、モーニングセット。
「そうそうそうそう、こういう世界だったよね〜。ああ、こんなにイタスパが……」
と、数年前の名古屋旅行を思い出してくねくねしてしまう私。あんかけスパ屋の店なども10店以上載っていて、だんなはこの本握りしめて「あんかけスパ行脚」とか行きかねないな……、と思う私だった。

で、見ていたら私まで名古屋味が恋しくなった。
今夜のだんなは英会話学校。息子と2人の夕御飯だったので、彼の好物のクリーム味のスパゲティを作ろうということになっていた。
「ねーえ息子。今日のスパゲティ、ヨコイのスパゲッティにしない?」
「クリームのスパゲティがいいなー」
「お母さんはヨコイが食べたいな……」
「クリームのスパゲティがいいなー」
「あんかけスパにしようよー」
「クリームのスパゲティがいいなぁ!」
……押し切られた。

かくして夕食はカルボナーラスパゲッティ。
私は、「ベーコンじゃなくて、もっと美味しい肉でカルボナーラを作れないかなぁ」と以前から思っていた。どうも買ってくるベーコンはパサパサのものが多くて(安いのばっかり使ってるからだともいう)、いまひとつ味気なくできあがってしまう。イタリアのベーコンである「パンチェッタ」を使えばすんごく美味しくできたりするけど、これも安いものじゃない。で、
「塩豚使ってみよう〜」
と思い立ったのだった。

1週間ほど塩をまぶしたままラップにくるんでいた塊の豚ロース肉をざくざく角切りにして、こんがり焼き付ける。あとは茹でたパスタと共に生クリームとパルメザンチーズと卵のソースに和え、湯煎にかけて軽く火を通せばできあがり。最後にチーズと黒胡椒をガリガーリと。

見た目はベーコンを使ったものより良いとはいえなかったけれど、塩気強めにカリッと焼けた肉はカルボナーラのソースとよく似合っていた。うむうむ、美味しい。
「ほらねぇ、クリームのスパゲッティ、おいしいでしょー?」
息子は何やら得意気だ。……でも次はあんかけスパを食べようねー。

12/11 (木)
近所のタイ飯屋で海老のガーリック炒めランチ。うまっ
「Johan」のチョコブレッド・カスタードブレッド(仮)
ディンブラのミルクティー
苺 with コンデンスミルク&牛乳

今日は息子の幼稚園のクリスマス会。劇をやったり歌うたったり、学芸会のような感じであるらしい。だんなの職場が「年末年始に有給休暇を消化するように努めましょう」キャンペーン実施中ということで、だんなも今日は仕事をお休み。一緒に見に行くことになった。

朝御飯は家族揃ってチョコブレッドとカスタードブレッド(正式名称わからぬので仮名)。今日の飲み物はMitsu Teaのディンブラを使ってのミルクティー。ミルクティーにするにはこのお店のこの紅茶が一番美味しいなぁ、と私はすっかりこの小さなネットショップのファンだった。ビーズのようにころりころりとした丸く細かいお茶っ葉で濃くしっかりとしたお茶がとれる。たっぷり牛乳を入れても存在感が薄くならないしっかりした味と香りのお茶で、このお茶を教えてくれた友人Sちゃんに今日も感謝。

まだまだ高くて私自身は手が出せない苺は、お義母さんが先日くれたもの。室温で2日ほど置いていたら少々柔らかくなってきてしまったので、練乳と牛乳かけてくしゅくしゅと潰して食べる。これが苺の一番美味しい食べ方とは思わないけれど、でも苺のエキスがしみこんだピンク色の牛乳は至福の美味しさで、私はこの食べ方が子供の頃から相変わらず好きなのだった。

稲毛 「シアムハウス」にて
 トムヤムクン日替わりランチコース \1200

で、午前中はクリスマス会見学。「3匹のこぶた」の劇で我が息子はオオカミ役。実質は20匹のこぶたで(そしてオオカミは10匹規模の団体さま)だったりしたのだけど、彼なりに一応いろいろ頑張っていた。

でも自分の出番まで必死に舞台を見ていたりすることはなくて、鼻ほじってたり腰につけた毛糸製のオオカミのしっぽをひたすら指先でほぐしていたりとひたすらマイペースな息子。「ぼくはなんでこういうことをしてるんだろう」てな風に常にぽえーんとした風情で(かといって前向きに反抗するでもなく)、それが彼らしいといえば彼らしい。

一人っ子のせいか、それとも私が子供子供した文化(おかーさんといっしょ的なものとかシマジロー的なものとかその他キャラクターグッズとかマンガとかアニメとか)に特に前向きに触れさせようとはしていなかったせいなのか、息子は微妙にズレている。幼稚園に行くようになったら少しは友達の影響を受けてアバレンジャーやら仮面ライダーやらに興味を持つかと思いきや、「WWEチャンピオォーン、ブゥロックレェスナー!ヒアカムザ、ペイィィン!」などと今日も朝から楽しそうにアメリカンプロレスラーの登場シーンをポージングしている息子なのだった。

そんなこんなでクリスマス会も終わり、息子は幼稚園で弁当を食べてから帰宅することに。私とだんなは一度帰らなければいけなくて、帰り道で昼食を摂ることにした。気になっていた店、近所のタイ料理屋さんの「シアムハウス」でランチセットを食べてみることに。田舎町の道路沿いの小さなビル内にある小さなタイ料理屋さんなので「こういうところで本格的なタイ料理が!?」という印象だったのだけど、これがなかなかどうして本格な味。しっかり辛くて酸っぱくて異国の香りが漂っていて、いい感じに美味しかった。

私は「本日の料理」にトムヤムクンとサラダとライスとミニデザートがセットになったランチを、だんなは汁麺とサラダとミニデザートのセットにミニトムヤムクンをつけてもらっていた。店長さんはタイ人のお兄さんで、給仕するのはスキンヘッドの白人兄ちゃん。微妙〜に怪しいお店で良い感じだ。

本日の料理は、海老のガーリック炒め。モヤシやキャベツやにんじんがオイスターソース風味の甘辛ダレでジャジャッと炒められ、脇にごろりごろりと大ぶりの海老が刻みにんにくたっぷりまぶしつけられて炒められたものが添えられていた。じんわりと辛く、海老ミソに似たコクが味の根底にしっかり漂っている。野菜の炒め加減もかなり好み。トムヤムクンにはフクロタケと海老、香菜にレモングラスにカーに……と小さなカップに基本材料がドカドカと入っている。ビリッと辛く、すっきりした酸味の「そうそうこれこれ」という味わい。辛いものがそう得意ではない私とだんなは2人して
「ヒー、辛いっ」
「辛いけど、うまー」
「御飯ちょうだい、一口ちょうだい」
「どうぞどうぞ」
と、久しぶりの夫婦2人外食飯だったというのにハヒハヒ言いながら騒ぐ展開になったのだった。うん、また来よう。

青山 「Cucina Tokionese Cozima」にて(品名は私が適当に書きましたです)
 にんじんのピュレ クミンの香り
 キャビアの一口カッペリーニ
 タコとじゃがいもといんげんの温かいサラダ
 サワラとポルチーニのグリル アンチョビベースのクリームソース
 蟹の小さなパイ包み焼き 蟹ミソのソースとルッコラのサラダ
 松茸のスパゲッティー 長崎産のカラスミがけ
 キジとフォアグラのグリル 酸味のあるソースで
 チーズプレート
 ドルチェプレート
 チョコのシュトゥルーデル
 スプマンテのみかん果汁割り
 白ワイン
 グラッパ

夕方から、私は一人で青山に。だんなと息子に留守番をお願いして、私は久しぶりの友人と会う約束になっていた。小学校時代からの友人、N。5〜6年生のときの同級生で、家がご近所ということもあって毎日のように遊んでいた。息子がハイハイしていた頃に我が家に遊びに来てくれて以来だから……もう4年ぶりくらい?その4年前の邂逅時も「うわー、久しぶりだねぇ10年ぶり?」な勢いだったので、とにかく色々懐かしい友人だった。

もう長いこと「年賀状だけのやりとり」になっていたNと交友が復活したのは年賀状に記したE-Mailアドレスのおかげ。文字を書く手紙だとついおっくうになったり色々書かなきゃと気張ったりして時間がかかってしまうものだけど(それがまた良いことでもあるんだけど)、電子メールでなら簡単に暇なときにちょこちょことリアルタイムでやりとりできる。「久しぶりー」「元気ー?今何してるのー」から始まって、「実は今つきあってる人がいて」なんて話になり、私がアメリカに行ってる間に「そうそう入籍したから」なんて衝撃のメールも届いたりして、会えてなくても互いの近況報告はばっちりだった。表参道のスパイラルビルの前で待ち合わせ。何年経っても……変わってないねぇ。

向かったのは、「ここならぜーったい美味しいもの食べさせてくれるから!」とおなじみの「Cucina Tokionese Cozima」に。8000円のおまかせコースを頼んだのだけど、「食前酒飲んじゃえー」「ワインも1本入れちゃえー」「チーズも食べちゃえー」と大変なことになった。ついこの間も白トリュフ1個喰いという大豪遊をしたはずなのに、今日もたらふく食べてしまった。

ミカンのつぶつぶがたっぷり浮かぶミモザを食前酒にいただきつつ、突き出しの小さな一品はにんじんのピュレ。前にも食べたことがあるけれど、今日のは上にパラッとクミンのパウダーが散らされていた。インドカレーとか作る時に使われるスパイスなので、ほんのりとカレーを思い起こさせる香りが漂う。砂糖などの甘みじゃない、野菜の甘さがぽわんと漂い、無性にお腹が空いている。

コース料理に突入する前に「キャビアの一口パスタはいかがですかー?」と勧められ、ついついこれも。一口サイズのキーンと冷えたカッペリーニがオリーブ油で和えられて、カッペリーニと同じくらいの分量のキャビアがこんもりと。お互い近況報告しながら
「おいしいねぇ……」
「ウッヒヒヒ」(美味しさのあまりの変な笑い声)
なんて言葉を交えつつ、せっせと食べる。

食前酒もとっととなくなり、1本頼んだワインは栗の木の樽で熟成させたという、白ワインとしては強めの琥珀色をした個性的な白ワイン。手書き風のラベルで……名前は忘れちゃった……。ごろりと大きく丸いグラスにほんのり室温に戻したワインを注ぐと、デザートワインのような甘い香りが漂ってくる。その割に後味はすっきり。美味しいワインだった。

そんなものを飲みつつ、プリプリっとした柔らかな温かいタコとじゃがいもといんげんのサラダ。刺身にしても良いくらいの状態のサワラを皮目をこんがりとグリルし、アンチョビベースのソースを添えたポルチーニの香り豊かな前菜その2、パリッと焼けた蟹肉入りのパイに蟹味噌たっぷりのクリームソースを添えた前菜その3。真冬のコートを引っ張り出さなきゃいけなかったほどの今日の寒さを反映してか、どれも温かな料理ばかりで体の芯からあったまる。アルコールも入っておしゃべりも止まらない。

そしてここでやっとパスタ料理。パスタ料理は「プリモピアット」と「一番目の皿」と称されるわけだけど、今日はこれが四番目の皿?シンプルなオイルベースのロングパスタにどっさり混ぜられたのは、もうこれが今年最後の入荷だったという松茸。厚みのあるそれがキノコの形を残してべろべろとパスタに絡み、上からかけられたたっぷりの粒々はカラスミ。イタリア産のカラスミとか自家製カラスミの料理というのは食べたことがあったのだけど、今日のこの皿にかかっていたのは長崎産のカラスミだということだった。

「いやー、この間、ちょっと長崎行ってきまして。このカラスミがすんごく美味しかったのでかけてみました」
とシェフのKさん。魚の匂いが濃厚な、熟成したねっとり系の風味ではなく新鮮なパリッとした風味のカラスミで、確かにすごーく美味しい。御飯の上にこれかけて葱でもかけたら4〜5膳いけちゃいそうな、日本酒のつまみにというよりは新鮮な野菜とバリバリ一緒にビールやワインと楽しみたいようなカラスミだった。長崎のはカラスミ以外でもかまぼこなどの練り物が、しっかりとした素材の味の出た濃厚なものが多くて美味しいのだそうだ。

こってり濃厚な白ワインで魚料理をあれこれ堪能したところでメインディッシュのキジのグリル。ほのかにビネガーで酸味づけしたような酸味のあるソースが添えられ、こんがり焼かれたキジ肉とスライスされたフォアグラが。骨つきのキジ肉は、後半には両手でわしっと掴んで骨をしゃぶりつくすようにいただいた。歯ごたえのある野性味のある肉で、爽やかなソースがよく似合う。皮のパリッパリのところがまたジューシーで良い感じ。柔らかく火を通したリンゴとキャベツが添えられる。

ワインがまだ1杯分くらいずつ残っていたので、デザートの前にチーズもいただいてしまった(このお店でこうやってチーズを食べたの、これが初めてかもしれない)。1品1品説明していただいて、3品盛り合わせていただいた。

イタリアの羊乳チーズ、通常はハードタイプが出回っているものだけどソフトタイプのペコリーノ・ロマーノ。山羊乳……だったかな(もう酔ってて記憶が曖昧)、いーい感じに熟成されたトロントロンのクリーム状のチーズでスプーンですくっていただくもの(Nが後に教えてくれた。モンドールという名前だったそうだ)、それと、「ジロール」という刃が円を描いてくるくると回る専用の器具で削って食べるスイス産セミハードチーズ。どれも適度に個性的で、かといって白ワインが負けるほどの強すぎるほどのクセもない。皿にぺろぺろっとチーズが少量ずつ盛られ、クルミの入った薄切りパンと栗の花の蜂蜜少々、自家製のみかんのジャムが添えられる。酒飲んで料理食べて、酒飲んでチーズをだらだら。酒がなくなったらドルチェをつつき、最後に食後酒……と、「なんだその飲んべえっぷりは」という展開になった。

洋梨のソルベにフローズンストロベリー入りホワイトチョコレート、胡麻の薄焼きお菓子にきんかんのコンポートにブルーベリーコンポートがけヨーグルト……などが乗ったドルチェのミニプレートを楽しんだ後は、本番ドルチェ。皿に美しくト音記号と五線譜が描かれ、音符にフルーツのソースの飾りまでついている綺麗な光景の中央に温かいチョコのパイ包み焼き、シュトゥルーデル。パリッパリの薄焼きパイをナイフで破ると中から温かいチョコのソースがとろーんと出てくるリッチな味のドルチェだった。最後のエスプレッソをちびちび飲み干そうというところで
「食後酒いかがですかー?」
とKさんに勧められたお酒を少々。

私は琥珀色のとろんとしたグラッパ、Nはちょっと珍しいクリームタイプのリモンチェロ。リモンチェロは南イタリアのレモンのお酒なのだけれど、普通は黄色く澄んだ色合い。いただいたそれは綺麗な白色の、トロントロンの粘度が高いものだった。すごーく好みな味で帰宅後調べたところここで発見。生クリーム入りなのね。なるほどー。

そんなことをやっていて、食事時間は3時間(うち1時間はメインディッシュ後のだらだら)。久しぶりの友人との会合に1〜2時間でぺろぺろっと御飯食べて、あとは喫茶店でダラダラと紅茶や珈琲が冷めゆくまま語るのも悪くはないのだけど、こうして1店でちゃんと流れのある食事をゆったりゆったり最後まで楽しむのもすごく良い時間の使い方だと思う(お店にとっては回転率を悪くする行いなので嬉しくないかもしれないけれども……でもイタリアのレストランってそんなものだとも聞くし、まぁいいかなと)。

帰り際に「うちのオリーブの木のクリスマスツリーも見ていただきたい!」と言っていただいていたTさんのスタジオにまでNをひっぱってってしまい、そこでもまた料理教室後に残っていた生徒さんたちと赤ワインまでいただいてしまった。

「せりあさんの日記に"Tのところに行ったけどワインだけいただいてきた"と書かれたらショックですし!」
なんてTさんが笑いながらチーズも切ってくださった(そういう事を言うから、こうやって私はおもろいネタだと書いてしまうわけで)。クラフト社のクリスマス限定、超熟成タイプのチェダーというそのチーズは、豪華な木箱に入っていて、かなーりお高いチーズらしい。「このチーズでマッケンチーズ作ったら美味しいだろうなぁ……」なんてバチあたりなことを思ってしまいつつ、独特なモヤンとしたチェダーの香りが普通のものよりすごくまろやかなそれをいただき、結局終電間際で帰宅。

起きて待っていてくれただんなは、
「うわっ酒くせっ!この酔っぱらい!」
と言いつつ、「コート……かけといて……」とソファにへたりこんだ私に
「早く風呂入ってらっしゃいよー、もー」とか言いながらちゃんとコートをハンガーにかけてくれたのだった。私も酔っぱらいなだんなに優しくしなければならぬ。酔った頭でふらふらとベッドに赴き、
「だー!なんで待ってた俺を差し置いてとっとと先に寝るかなぁ。待て!ちょっと待て!電気消すから!ほらー、ストーブもおはようタイマーセットしなきゃー」
とだんなに叱られつつ日記も書かずに爆睡。えへ、えへへへへ……。

12/12 (金)
ミートパイ3種(でも二日酔い)
「アンデルセン」のミートパイ
「Piccorto」のミートパイ2種
を、だんなとちょこちょこつまむ
アイスカフェオレ

昨夜は飲んだくれて飲んだくれて帰ってきて、二日酔い。
あんまり詳しくは覚えていないのだけど、昨日の帰り道での電車内、ぽちぽちと携帯メールをだんなに飛ばしていたらしい(携帯いじくってたことはちゃんと覚えている)。
「ぜんぜん酔ってないからねー」(23:19)
「まだ電車きませーん。酔ってないですよ。ミートパイ買いましたよ。」(23:27)
「キャビアとフォアグラもたべましたよ。」(23:29)
「いぇーい東京駅で座れました。日頃の行い〜。」(23:36)
……そりゃー、帰るなり「この酔っぱらい!」と言われるわなー。

かくして、ビミョーに頭痛でビミョーにだるい金曜の朝。しかも朝5時に「ぐあいわるいのー」と起き出した息子は発熱していた。昨日の極寒の中、雨に濡れて幼稚園から帰ってきたのが堪えたかなぁ。クリスマス会を張り切りすぎてた、というのも理由かもしれない。

テーブルの上には3つのミートパイ。微量に二日酔いだけれどミートパイ。
発端は、だんなのミートパイ好きにあった。私は長らく「だんなはミートパイが好きだけれどミートパイよりカレーパイの方がお好き」と把握していて、だんなのために菓子パンを購入するときはせっせとカレーパイを購入していたのだ。つい数週間前に知った衝撃の事実は、
「え?俺、カレーパンよりミートパイが好きよ」
ということ。あー、そうですかミートパイが好きでしたかー、と今初めて知った事実におそれおののく私だった。

そんなこんなで、この日記を見ていてくれたTさんが、「私も最近ミートパイブームで。こことかこことか、美味しいですよ」と教えてくださったのだった。で、せっかく表参道まで行くんだしね、と昨日2カ所でミートパイを買ってきたのだ。

1つは近所にもあるパン屋さん「アンデルセン」のもの。でも、青山のアンデルセンとその他デパ地下などにあるアンデルセンは品揃えがかなり違うし値段も違う。ミートパイも近所のは180円なのに青山だと300円だ。そういえば青山アンデルセンでは久しく買ってなかったなー、と買ってきてみた(写真右奥、半月形のもの)。

もう1カ所は、今年の春オープンした「Piccorto」(ピッコオロト)というお店のもの。 ベーカリーではなくてカフェダイニングなのだけど、パンやケーキを始め、全ての料理を持ち帰ることが可能らしい。スペイン料理のお店というわけではないけれどピンチョス(スペインの一口つまみ料理)が充実しているようだった。普通の「ミートパイ」という品(写真手前の丸いもの)の他に、「羊飼いミートパイ」なる四角くピザに似た外見のミートパイもあったので、それも購入してきた(写真左の四角いもの)。というわけで、ミートパイが3つ。さぁ、食えー。

熱で寝ている息子は当然ミートパイどころではなく、だんなと2人でミートパイを前にする。さすがに1人1個も食べれば充分なので、こんがりと温めたそれをナイフで好みの分量だけ切りわけて3種のそれをちょこちょことつまんだ。ちと残った。

アンデルセンは、さすがに300円の風格。しっとりめのひき肉がたっぷり詰まっていて、肉汁たっぷり。パイはサクサクと良い食感なのだけど、具沢山で色々な意味でどっしりと重かった。美味しいけど、ごくごくまれに食べて美味しいミートパイというか。最初にこれを食べるのは間違いだった……?と思いながらPiccortoのスタンダードミートパイ。さっくりしたパイ、適度にスパイシーな炒めひき肉、若干小ぶりなサイズで食べやすいものだった。ひき肉が香ばしくてけっこう好み。最後に残ったものは、オリーブや刻み卵が乗るミートパイというよりはミニピザのようなものだった。

「……これは……ミートパイ?」
「ミートパイ……じゃないねぇ……」
「ミートパイじゃない、って思うと美味しいかな」
「うむ」
などと言いつつもぐもぐ。スタンダードな味のミートパイも良いけど、個性的なのも美味しいな。
そして胸焼け。

ロールキャベツ(ン日前の残り)
御飯
冷茶

「二日酔いの状態でミートパイとか喰わないよなー……普通なー……」
全力で後悔しつつ、ゆえに昼飯は抜き。だんなは本日忘年会、息子も風邪で食欲なく、私一人の夕御飯。最近あれこれ食べ過ぎていたので限りなく節制しましょうと、軽く一膳の御飯に、まだちょっとだけ残っていたロールキャベツを2個。

明日は一応外出の予定を入れてるんだけれど、さてどうなることやら。
息子が無事に快復したら、レッツゴー鴨鍋予定。

12/13 (土)
神楽坂「MOS's-C」にてベーコンエッグバーガーの昼御飯
「田村」のうどん ひやひや
「空也」のもなか
玄米茶

今日はお出かけの予定……だったのだけど、一昨日の夜に発熱して昨日一日中布団から出られなかった息子の容態がちと心配だった。今朝もまだ熱があるようだったら全てをキャンセルしようと思っていたのだけど、朝8時、布団の脇でもごもご動く気配があったので目を覚ますと息子が満面の笑みを浮かべてにへらにへらと私を覗き込んでいた。
「おかぁさんおかぁさん、おなかが空いちゃったよー」
……全快したらしかった。熱なし、寝てる気全くなし、食欲ありあり。一人着替え終わって「さぁ今日はどこに行くの!?」と覗き込んでいるのであった。……回復早いなぁ……。

かくして朝御飯は息子の大好物の冷たいうどん。「田村」という、強烈に濃厚ないりこだしが美味しいうどんが冷凍庫に残っている。病み上がりでもこれだったら大丈夫だろう、という親の気遣いだったわけだけど、そんな気遣い無用とばかりに食べる食べる食べる。たっぷり0.7玉くらいのそれを平らげてあげくに
「もうないの?」
と呟いた。全く問題なさそうなので、お出かけ決定。

神楽坂「MOS's-C」にて
 ベーコンエッグバーガー \800
 アイスティー

本日の目的地は池袋。2時からサンシャイン劇場で観劇予定ということで、どこかで軽くお昼御飯を食べなきゃねということに。
「東池袋降りたところにフレッシュバーガーがあるじゃん?あのへんで……」
「あー、ハンバーガーだったらさ、飯田橋で途中下車してMOS's-Cはどうよ?」
「そりゃいいねぇ、それは美味しいねぇ〜」
「ぼくはねぼくはね、ポテトとコーラー」
というわけで、各々うきうきしながら飯田橋で降りたのだった。

飯田橋で大江戸線に乗り、牛込神楽坂駅で降りるとすぐのところに「MOS's-C」(モスズ・シー)というハンバーガー屋さんがある。その名前から想像できるとおりモスバーガー経営の本格ハンバーガー屋さんで、チェーン展開はしておらず店舗はここ1ヶ所のみ。微妙に不便なこの場所にあるのは多分、モスバーガーの本社(正確には(株)モスフードサービスの本社)がここからすぐのところにあるというのが理由の1つなのだろうと思う。

懐かしきアメリカのダイナー風の店内で、注文を受けてから作られるハンバーガーの数々はボリュームたっぷり。ピクルスと櫛形切りのフライドポテトもたっぷりついてくる。アルコールも含めて各種ドリンクもあり、アイスティーだけは飲み放題。最低でも620円からというハンバーガーは決して安くはないけれど、今日久しぶりに食べてみて、「"匠味"より高いけど、"匠味"より美味しいなぁ」という思いを新たにした。

私が頼んだのは800円のベーコンエッグバーガー。だんなは760円のチリバーガー。更にオニオンリングとカップスープ(日替わりで、今日はクラムチャウダー)を追加注文した。

ハンバーガーはどれも半分にカットされてやってくる。大皿には太いピクルス1本を縦に両断したものと、フライポテトがたっぷりと。バーガーはテーブルに用意されている袋状の紙に包んで食べると食べやすいですよー、なんてメニューに書いてある。せっかく2切れずつになってるんだから半分こしましょう、とだんなのチリバーガーと私のベーコンエッグを半分こ。アイスティーをぐびぐびと3杯くらい飲み干してしまいながら久しぶりのアメリカ〜ンな風合いのハンバーガーを楽しんだ。……ていうか、アメリカで食べるよりも美味しいかも。

パンはここの厨房で毎朝焼いているのだそうで、ちょっとフランスパンに似た表面がカリサクッとした歯ごたえのあるもの。たっぷりのハンバーグ2枚にベーコンたっぷり卵焼きは更にたっぷり、そして分厚いトマトとレタス、玉ねぎ。肉の上からドミグラスソースっぽい茶色のソースがぽたぽたと下まで滴るようにかけられ、肉を囓ると更に肉汁がだらだらと。カウンターではおっちゃんが1人ビールを飲みながらサラダとハンバーガーをもりもりと食べていたけど、確かにビールが無性に恋しくなる味だった。ピクルスがまた、いい味してるんだなぁ……。

「安くはないけどね」
「でも、近所にあったら通っちゃうよね」
「やっぱりハンバーガーはこうじゃなくちゃねー」
と当初の「軽く昼食を」という目的を逸脱してすっかり満腹になってしまいながら有楽町線で池袋へ。

池袋ナンジャタウン内アイスクリームシティにて
 しろくま \500

演劇集団キャラメルボックスの冬公演「彗星はいつも一人」を観劇。本当のところ、ここ数年の新作はどれも微量に今ひとつな観劇後の印象があってほんのり惰性で見ているところもあったのだけど、今回のはかなり私的には楽しめるものだった。

キャラメルボックスの公演で何しろありがたいのは「託児サービス」があること。あらかじめ予約をしておかなければならないし1回につき4000円の費用がかかるのだけど、でも「すみません、観劇に行きたいんでー」と恐縮しながらだんなの実家などで見ていてもらうよりはずっと気が楽だし、観劇が終わったらそのまま一緒に遊びに行けるしでもう何回か活用している。それが次公演からは1000円に値下げするとか(代わりに劇団が子供1人につき9000円も負担してくれるらしい……)。ありがたいけど、そりゃちょっと安すぎて申し訳ない気も。

久しぶりの観劇に満足してうきうきと息子を迎えに行くと、「ボールであそんだよー」「これ作ったよー」「おやつも食べたんだよー」と元気に息子が保育所になっていた会議室から出てきた。そのままおやつを食べに行きましょう、とサンシャインシティ内にあるナンジャタウンへ。ゲーム会社のナムコが運営しているテーマパークなのだけど、現在中で「アイスクリームシティー」というコーナーができているとか。日本あちこちの名物カップアイスなんかがあるということで観劇チケットについてきたナンジャタウン入場無料券を持って行ってみたのだった。

私が食べたのは、一度食べてみたいと思っていた鹿児島のかき氷「しろくま」。白いかき氷にフルーツがどかどか乗って怪しいオブジェのようになった物体は写真でしか見たことがなくて、一体どんな味なのかずっと興味津々だった。1杯500円と安くはないけど、でも2人で食べて丁度良いくらいのボリュームだった。

カップにこんもりと大量のかき氷。練乳がベースになった甘いシロップが氷の全面をたっぷりと覆い、そして表面にはレーズンやプルーンやミカンやさくらんぼや大粒の豆の甘煮などがボスボスと突き刺さっている。パフェとも違うし、ちょっと笑える光景だ。たっぷりシロップが染みた氷は、想像していた以上に美味しかった。ていうか、練乳好きにはたまらない美味しさ。食べたお店は天文館むじゃきという、しろくま発祥のお店なのだそうだ。

だんなは「あげぱんあいす」なるものを食べていたのだけど……これは単にイロモノといった感じで味はいまいち……。

久しぶりにやってきたナンジャタウンは、なんだかすっかり食べ物テーマパークのようになってしまっていた。来場者数の減少の対策として「手っ取り早くリピーターを増やそう」ということで食べ物をテーマにしたのだろうけれども(そしてそれは間違ってはいないのかもしれないけれども)、悲しいほどに園内はぐちゃぐちゃな状態に。以前はなんてことのない通路にちょっとした仕掛けやいたずらが隠れていたりして、歩くだけでも楽しいような感じがあったのだけれども(園内に散らばるスタンプを集めて回ったりね←ってそれは今もあるみたいだけど)、「そんな歩くだけで金にもならないような場所はいらねぇ!」とばかりにそういうスペースをぐちゃーっと潰して安っぽい発泡スチロール製のハリボテみたいなオブジェで囲って、食べ物屋並べて……てな感じになっていた。ちょっと悲しい。もうあんまり行くことはないかなぁ……好きだったんだけど。しろくま美味しかったけど。

池袋「笹周」にて
 鴨鍋 \3,000×2
 エビスビール
 菊姫(山廃純米)

そして夕飯。今日はもう絶対絶対鴨鍋と決め、1週間ほど前から予約もしていた。
きっかけは、Web日記友達の日記。鴨鍋を召し上がっている記述が出てきて、「くはー、美味しそー」と気になっていたのだった。そのお店の場所が池袋ということもあり、「観劇の後に行けるじゃーん」と場所や値段などを調べ、もう絶対ここ!と決定。鴨鍋も有名だけれど酒呑みさんの間では「日本酒の品揃えが良いところ」としても名が知られたところらしかった。でも子供連れでも騒がしくしなければ大丈夫、という感じ。

古い酒蔵かのような白壁の大きなお店。1階は通路左右に座敷があり、一方は囲炉裏端(灰に串刺しの魚とか刺して焼いてて、それがまた……)、一方は座敷。ほんのり窮屈めにテーブルが並べられ、いかにもな白いカバーの座布団が置かれている。その一角の席で、私たちは鴨鍋。あれこれつまみたかったところだけど、昼飯に食べたハンバーガーが案外と胃に溜まっていて、さらりと鴨鍋だけで済ませることにした。

エビスビールなど酌み交わしつつ、山芋のおかか醤油あえの突き出しをポリポリと食べる。生牡蠣とか刺身などもあって心そそられたのだけど、すぐに鴨鍋突入。やってきた大皿には旨そうな鴨肉と共にレバーとか骨も乗っていて、
「えーと……骨はやっぱり最初に入れるんですよね?」
と「初めてなんですが」オーラを漂わせながら聞いたところ、「はい、じゃあお作りしますから少々お待ちくださいねー」とだしが沸騰してから店員さんがちゃちゃちゃっと鍋を仕立ててくれた。

だしに骨を沈め、野菜は白菜、せり、えのき、しめじ、椎茸、白滝、豆腐など。最後にぴらぴらっと鴨のロース肉を置いて、
「こちらは火を通しすぎると固くなってしまうので赤みが残る程度で召し上がりくださいねー」
と去っていった。テーブルに置かれた取り皿には生卵を和えた大根おろしに醤油をちらりと垂らしたもの。それにちらっと野菜や肉を浸して食べたり、あるいは何もつけずに鴨の風味が溶けただしを吸った白菜を囓ったり。

この店の鴨鍋の肉は、シベリアから飛んできた天然鴨なのだそうだ。以前自宅で合鴨肉を使った鴨鍋を食べたことがあるけれど、それとは比べものにならないくらい、濃厚かつワイルドな味と歯ごたえがした。トロリとした肉ははっきりとケダモノ臭くて、「うっわー、鴨って、やっぱり鶏とはもう全然違う生き物なのね」と改めて思わせられる。……うまー。
うまいうまいとガフガフ食べたいところだけど、2人前の鍋はガフガフ食べるほどの分量じゃないのである。息子まで
「このお肉おいしいねー」
とか言いながらべろべろと何枚も食べているのである。
「1人前の鍋って……少ないもんだね」
「うちで食べてるのが8人前くらいだということがよくわかったよ」
「ていうか!椎茸とか豆腐が1人1切れですよ!家でやるときは豆腐1丁くらい用意しちゃうよね」
なんて言いつつ、具があらかたなくなったところでうどんを2玉注文。黄色く太い茹で麺をスープに投入し、茹であがり際に春菊をぱらりと。七味唐辛子をかけつつスープと共にいただく。更にスープが余って胃も物足りないので雑炊も2人分注文。残ったスープに御飯を入れ、最後に溶き卵でとじていただいた。もー、この、鴨の骨まで入れてくつくつ煮えてたスープが旨くて旨くて旨くて。最後の1粒1滴までしっかり取り分け、食べたうどんと雑炊がもう最高に美味しかった。鴨は本当に美味しい。

鴨鍋をお店で食べたのは、これが生まれて初めてのことだった。前回自宅で作ったときは「お店のってどんな風に作るのかなー?何を入れるのかなー?どんな味にするんだろ」とわからないままに試行錯誤していたのだけど、これでばっちり。いい鴨肉たっぷり通販ででも買って、お気に入りの醤油とかポン酢とか薬味を用意して野菜や豆腐も存分に準備して、今度は家で鴨鍋というのも悪くない。……あ、でも、このお店の他の鴨料理(煮物とか串焼きとか)も非常に非常に気になるところだ。冷凍鴨のシーズンになっちゃう前にまたこの店に来ようね、なんて言いながら、
「うん、満腹になったー」
「そりゃ、うどん2玉と御飯2膳追加すればね……」
「精がついたぞー」
「すっかり元気だぞー」
「歌っていくぞー」
とその後カラオケを2時間弱。帰宅は11時。

12/14 (日)
急遽カレー、急遽串カツ乗せ
「ひっぱりだこ」のたこ焼き(ソース味・あんかけ味)
「空也」の最中
ほうじ茶

昨日の遊び疲れで私と息子がいい気分で朝寝している間、だんなは一人
「あーもー、こんなに食べちゃったから動いてこなきゃー」
とか言いつつスポーツジムに行ってしまった。最近のだんなは体を動かすのが楽しくてしょうがないらしい。

私は寝て寝て寝まくって、そして息子に起こされた。そしてほどなくだんなが帰ってきた。手にはスポーツジムの近くに近日開店したらしい、「ひっぱりだこ」なるたこ焼き屋さんの商品。

「テレビで大人気!……って看板にあったけど、知ってる?」
「……しらなーい」
「愛の貧乏脱出大作戦に出た、って……」
「それと"大人気"に一体どんな関係が……?」

あ、あやしいねぇ……と言いつつ、今回初めて食べるそのたこ焼き。なんでも味がいろいろあって、ノーマルのソース味の他に醤油、ポン酢、あんかけという種類があったのだそうだ。刻み葱大盛りで50円増し。ソースとあんかけの2種類を買ってきてくれたらしいだんなは、どっちも葱増量にしてもらったらしくて渡されたそれは単なる葱の塊にしか見えなかった。……すごーい……。

そのたこ焼きは、確かにまぁまぁ美味しかった。ちょっとフニャッとした食感だったけれど、10個300円と思えばまぁこんなものかな、という感じ。あんかけ味がほのかに明石焼きっぽくて良かったかもしれない。

そしてお茶飲みついでに食後に銀座の「空也」の最中。先日銀座に用事があっただんなが事前に予約を入れて買ってきてくれたのだ。1個100円の最中はかなり小ぶりで可愛らしいサイズ。香ばしい皮とねっとりした口当たりの粒あんはどこがどうってわけじゃないのにしみじみと美味しい。皮も上顎にねっちょりくっついたりということがなくて、香ばしくてサクサク。うまー。

「成城石井」のカスタードプリン

ここ1〜2週間ほど、「新しいコーナーを作ってみよう〜」とちまちま努力をしていたのだけど、やっと公開しても良いかな?という状態に整った。上部に出ている案内バーが微妙に変わっていると思うのだけど(以前と変わらぬものが出てきてしまった方は「Shift」押しながら「更新」「再読込」を押すと出てくる……かもしれません)、「文」を押すと、その新コーナーが。まだまだ「あれ書きたいこれ書きたい」が溜まっている状態なので物足りない内容なのだけれども、とりあえず……。おつきあいいただけると幸いです。(日記の周囲に紫色の枠そのものが出ていない方はこちらをクリックしていただけると……)

で、おやつ。
私もだんなも、互いに体重減らそうねと一応は地道な努力をしているのである。だからよせば良いのに、好物を見つけると買ってきちゃうのである。まあ、ダイエットしてるとは言っても露骨な食事制限すると後で絶っっっ対に反動がくるのは目に見えているので「せっせとジムに通って基礎代謝を高めよう」「御飯をお代わりしたくなるところを堪えるくらいの小さな努力をしよう」といったものだ。いや、でもでも、甘いものは良くないよなー。わかってるさ。

昨日買ってきちゃったのは「成城石井」のカスタードプリン。池袋で飲んだくれてカラオケ行って「喉乾いたよー」とか言いながら新宿駅に出て、「これに1本乗れば帰れる」という電車に乗る直前に駅構内の「成城石井」のミニスーパーで飲み物を買おうと立ち寄ったのが失敗だった。大好きなカスタードプリンが50円引きになっていた。成城石井のカスタードプリン、大好きなのである。素朴な感じのアルミカップに固められ、卵の味が濃厚に漂うシンプルな焼きプリンだ。
「安いよ安いよ安いよ」
「なに?買うの?おゆきさん」
「だってね。安いよ安いよ安くなってるよ」
「はいはいはい」
と、リクエストしたのは他ならぬ私だった。今日のおやつ、カスタードプリン。

そういえば久しぶりだった成城石井のカスタードプリン。サラリとした苦めのカラメルも心地よく、今日も濃厚な味の美味プリンだった。

牛すね肉のカレー 串カツ乗せ
ラッキョ・福神漬・キュウリのQちゃん
ロメインレタスのサラダ
最後のロールキャベツ
ビール(コロナ)

今日は全体的にやる気ない。
「やる気ないけど、美味しいもの食べたいのよねぇ〜」
と午後5時頃、夕飯に思いを馳せて家族会議。もうピザとか蕎麦とか取っちゃおうよというほどにやる気はなかったのだけど、ピザという気分でも蕎麦という気分でもなかったりした。美味しくて簡単なもの、ないかなぁーと話していると、息子も会議に加わってきた。

「つめたいうどんなんか、いーんじゃない?」
「夜につめたいうどん食べるの?……ちょっとヤだなぁ……」
「じゃあね、カレーライスなんか、いーんじゃない?」
「ああー、カレーね、カレー……」
言われたことでカレーが無性に食べたい気分になってきた。牛すね肉、早く食べちゃわなきゃというやつが冷蔵庫に入ってたっけ、と思い出してさらっと少量のカレーを作ることに。何しろ肉は300gくらいしかない。いつも作っている10皿分には遠く及ばない分量だった。

牛すね肉を一口大に切り、しっかり塩胡椒してカレー粉も少量まぶす。たっぷりの玉ねぎ、にんじんと共に炒めてからじくじくと煮込む。じゃがいも加えて最後に10分加熱したらルーを溶かして完成。こういう時はこれだぁ!とLODGE社のサービングポットで蓋みっちり閉めて圧力鍋状態で煮込んだところ1時間ほどでちゃんと肉がトロトロになった。

私がカレーの仕込みを始めた時にだんなと息子は近所のスーパーに買い物に行ってくれていたのだけど、帰ってきたその手には何故か揚げ物1パックが。
「いやー、息子が"コロッケ買おう!"って言うからさー」
「あのねー、ぼくはコロッケなんだよーあとね、カツも買ったなんだよー」
と、だんなはメンチカツ、私には串カツ。いかにもカレーに添えろと言わんばかりの選択になっていた。しかも薬味にラッキョウと福神漬けとQちゃんの3種類も買ってきていて、手抜きな割に食卓はけっこう豪華になった。

「カレーはさ、ヤバいんだよね」
「"これを食べると満腹だぁ!"という段階の5歩くらい手前でやめとかないといけないんだよね」
「いや、3歩くらいかな……」

私もだんなも、「カレーを腹一杯食べてしまったらどうなるか」ということを身をもって知っている。美味しいね美味しいねと、あれは2回くらいお代わりしちゃった時だろうか。だんなも私も一歩も動けない(というか寝たまま起きることすらできない)という状態になってしまって、
「うっわ、すっごい満腹……」
「まだまだまだまだ腹の中で膨れてく感じがするんですけど」
「なんか、どんどんつらくなる一方なんですけど」
と地獄の苦しみを味わったのだった。教訓。カレーは胃の中ですっごく膨れる。