食欲魔人日記 00年11月 第4週
11/20 (月)
味噌バターラーメン (夕御飯)
551蓬莱
 叉焼まん
 豚まん
プーアル茶

朝。月曜の朝。ちょっと憂鬱だ。
だんなは朝からうきうきとセイロを準備している。
「ややややや、1つのセイロに豚まん2個は入らない!」
などと言っている。元気である。551蓬莱が、だんなを元気にしている。551蓬莱の豚まんと共にある彼の朝は、幸せ色に染まっているらしかった。

結局1つのセイロに2つ入らぬ豚まんはぎゅうぎゅうと無理矢理詰め込まれることになり、3段重ねのセイロは先程からシューシューと湯気を立てている。だんなと私は叉焼まんと豚まんを1個ずつ、息子は豚まんを1つ。真っ黒なプーアル茶を準備して、ほこり臭いような乾いた土のような匂いがするお茶を飲みながらまんじゅうに噛り付く。

551蓬莱の豚まんは、かなり白っぽい。胡椒なのか別のスパイスなのか、肉の表面に小さな黒っぽいツブツブが見える。肉や葱など、具が全体的に白っぽくまとまったほの甘い豚まんだ。半分ほど食べたところで醤油を数滴垂らし、練りカラシを少しばかりなすりつけて食べる。塩気と辛味が加わって、一層ほの甘さが口の中に広がる感じ。

ふーふー言いながらアツアツのまんじゅうを2個平らげたところで、だんなは衝撃の事実を口にした。
「これ……賞味期限明後日なんだよね。」
あと肉まん7個と餃子15個、焼売6個にマンゴープリン1個があったりするのですが、あと2日で食えと?食えと?
「……ま、今週中くらいに食べればいいかなー、っと。」
そう言わずに。やはり美味しいうちに食べなきゃいけないでしょう。そっかー。あと2日かー。急いで沢山食べなきゃな。しょうがないなー。(何故嬉しそうですか、私は)

銀座 フロリダの
 卵ツナサンド
 シュークリーム
 べこの乳コーヒー特急

寒い上に雨。今日の天候はいまいち……というか最高によろしくない。傘持って会社の外に出てみたものの、寒い上に濡れるのはイヤなので遠出する気にもならない。で、一番近くにあるパン屋に向かうことにする。同じようなことを考えるのは近隣会社員も同様のようで、パン屋は大盛況だ。焼き立てのトースト類にカレーパン、唐揚げまでもがほこほこと湯気を立てている。奥の冷蔵ケースからパック詰めの小さなサンドイッチを1つ、その横にあったシュークリームにも魅せられてこれも1つ。更に「べこの乳コーヒー特急」なる名称のコーヒー牛乳もトレーに乗せて、会計済ませて会社に戻る。

シンプルなツナサンドとシンプルな卵サンドが交互に並んだサンドイッチ。シュークリームはちょっと柔らかめの生クリーム含有量が多いようなカスタードクリームが詰まっていた。私好みの巨大なシュークリームだ。傍らの、苦みの強いコーヒー牛乳がまたちょっと良い感じだ。

味噌バターラーメン
551蓬莱の
 餃子
ご飯
インディア・ペールエール、麦茶

TOPSの
 プリン(STRONG)
アイスカフェオレ

ちょっと前、横浜中華街の永楽製麺所で買ってきた濃縮スープがたくさんあるのである。この店、壁一面にずらりと国内各所のスープを並べて売っていて、「魁」なる怪しい名前の福岡産とんこつスープだとか「屋台の味」なる北海道産巨大な味噌スープだとかを思わず買ってきてしまったのであった。そろそろこのスープ、使わなきゃいけない。

というわけで、今日はラーメン。そいでもって551蓬莱の餃子。何だかラーメン屋のような献立だ。
「あ、あ、あ、ラーメンにするならご飯も炊いてくださいね。」
朝、出がけにだんなはそう言った。
「ああ……餃子をおかずにするんですか?」
と私。

「違うよ!違うよおゆきさん、何言ってんだ!」
だんな、いきなり熱くなる。豚まんを食べた後だというのに、今度はラーメンを熱く語る気である。
「ラーメンもおかずなんですよ!ラーメンと餃子をおかずにご飯を食べるんですよ!」
……全く良くわからない。私の辞書には"ラーメンライス"という文化は記載されていないのだ。
「だってほら、豚汁にはご飯でしょう?だからラーメンにもご飯。」
……ますます良くわからない。わからないけどご飯をちゃんと炊いてみた。

我が家のコンロ3口をフルに使ってラーメンと餃子を作成。大鍋で麺を茹で、中華鍋でモヤシを炒めてそこにスープを投入し、残りの1つで餃子を焼く。餃子もラーメンも調理は私よりもだんなが余程慣れていたりするので、今日の鍋ふるいはだんなが担当。同時に餃子とラーメンが食卓に並び、そしてビールを開ける。麺の上にどかんとモヤシ、自家製煮豚と煮卵もごろりと乗せる。バターを落としたらさぁ食べよう。こういう夕食も悪くない。

そして、今日の夕食はデザートつき。退社後に銀座のデパートに寄り道をしただんなが買ってきてくれたトップスのプリン。カラメルが苦い"STRONG"が2個とほんのり甘い"MILD"が1個。ツルリとしたトップスのプリン、実はとても美味しい。我が家では某「なめらかプリン」よりも圧倒的人気を誇っている。

トップスのプリンは、そもそもだんなの実家で愛されていたデザートだ。数年前までは1つ500円という気合いの入った値段で、しかし蕎麦猪口に丁度良いくらいの大きな素焼きの器にすっぽり入った巨大なプリンだった。茶色と黒の縞模様の器もまたステキで、「そろそろ蕎麦猪口が欲しいね」なんて酷い理由でこのプリンを買ってきていたりもした。

息子を出産した数日後、病院のベッドに一人寝ていた私のところにひょっこり一人でやってきたお義父さんが
「何買ってきていいかわからないもんでさ……」
なんて照れまくりながら差し出してくれたのもこのプリンだった。色々と想い出深い味なのであった。

なのになのに、今のトップスのプリンはまるで植木鉢なのだ。値段は380円とお安くなったけど、見てくれまでお安くなってしまった。以前の2まわりほども小さくなった陶器の器は渋い茶色ではなくなり、やたらと鮮やかなパステルカラーで模様が描かれている。どこから見ても安っぽい植木鉢だ。蕎麦猪口にはなり得ない。味は以前と同じく卵たっぷりの濃厚な、でもカラメルが果てしなく苦くて好ましい大人の味なのだけど、やっぱりあの蕎麦猪口プリンが好きだったのよねー……。

11/21 (火)
自家製行楽弁当 (昼御飯)
551蓬莱の
 豚まん
 焼売
水仙烏龍茶

今朝はいつもより1時間早く起床。今日は息子の遠足だ。……と言っても1歳児クラスであるので近隣のちょっと大きな公園に出かけるだけのようである。
仕事が抜けられそうになかった私の代わりにだんなが行ってくれることとなり、お弁当は2人で作ることにした。だんな、おむすび担当。私、おかず担当。息子用のお弁当を作る機会なんて滅多に訪れないものだから私もだんなもちょっと気合が入っている。

「やっぱりシャケのおむすびだよねっ!」
「鶏の唐揚も作らなきゃだわ〜っ!」
「厚焼き卵も!」
「おっと忘れたタコさんウィンナー!」
夫婦の脳裏に浮かぶのは、"いかにも"な行楽弁当だ。思い描いたとおりの行楽弁当を作ることにする。

だんなと息子のお弁当は、東南アジア製のステンレス3段重ねの丸い容器に詰めてみた。3つ重ねた深めの丸い容器を針金の枠で囲って留めるものだ。容量たっぷり、3人分くらいは楽に入る。う〜む、美しくできた。絵のような弁当だ。
私はいつもの小さめのお弁当箱におかずを詰め、おむすびを別途包んで持っていくことに。

嵐のような1時間の後、ようよう弁当が完成した。フライパンや揚げもの鍋が散乱し、片栗粉がそこかしこに飛んでいる。詰め切れなかった卵焼きや唐揚げも食卓を占拠しており、何やら壮絶な光景だ。ふらふらしながら朝食の準備。ここ3日食べまくっている、今日も「551蓬莱」の品々。大阪方面に向けて厚く一礼し(←嘘)、恭しく豚まんと焼売を食す。

しかし、ホントに旨いっすよ蓬莱の焼売。でっかくってプリプリしてて、ジューシーだ。「肉いっぱい詰まってますけどそれ以外のもこっそり入っています」といった感じの、肉ばかりではない風味豊かな味がする。そのまま食っても旨いし、醤油つけても旨いし、練りカラシをつけて食べるとなお旨い。

 鶏の唐揚げ
 卵焼き
 タコさんウィンナー
 ハムとチーズのロール巻き
 紅白なます
 プチトマト
 鮭おむすび・たらこおむすび
 いぶりがっこ
Nestle ネスティー

だんなも息子もお弁当を食べおわった頃だろうか……と思いつつ、12時20分、一人会社で弁当包みを開ける。小さな箱にみっちり詰まった多種のおかず類は、何やらとてもお得な気分。醤油と酒、生姜とごま油を揉み込んでカラッと揚げた唐揚げも、砂糖を多めにしてみた味の濃い卵焼きも良い感じだ。隙間を詰めるためにと作った薄切りハムと薄切りチーズをくるっと巻いたものとか、甘酢味のなますだとか、プチトマトなんかがやたらと弁当を華やかにしてくれている。豪華で嬉しい。

私の母親は、さほど料理に情熱のない人だった。
それでも行事の折々に作ってくれたお弁当はちらし寿司ありトンカツありでとても豪華で嬉しかった。美味しかったし。私の息子も同じ気分を味わってくれると良いんだけどなぁ。

だんな特製煮豚
鶏の唐揚げ (弁当の残り)
青梗菜のオイスターソース炒め
ぶりの照り焼き
豆腐と油揚げの味噌汁
ご飯
モルツ、アイス烏龍茶

今日1日仕事を休んでいただんな、主婦気分を満喫していたらしい。
息子の遠足も午前中で終わり、午後に届いたメールによると
「主婦気分を満喫中のだんなです。」
であり
「俺は帰ってきて昼寝してました。(中略)疲れちゃって、みのもんたを見るどころではなかったのが痛恨でしたが。主婦気分、半減。」
であり
「これからヨーカドーに行って、タンパク質とか買い込んできます。」
な状況であるらしい。
うぬぅ、みのもんたまで満喫しようとするとは、主婦だんな恐るべし。これなら慎吾ママに勝てるかもしれない。

で、今日は大黒柱気分で帰宅。
「ただいまー」
とドアを開けるとだんなと息子が出迎えてくれるというのはなかなか気分が良いものだ。

主婦気分を満喫しまくっているだんなに
「まぁまぁ座ってなさい」
といざなわれ、彼は味噌汁を作り始めた。鰹節と昆布でだしまで取っている。何だか楽しそうだ。

数日前に作った煮豚をスライスし、弁当の残りの唐揚げも並べ、青梗菜を炒めてメインはぶりの照り焼き。フライパンで魚をジュッと焼いて醤油と味醂をぶっかけて絡めた簡単照り焼きだ。でもこの作り方、なかなか美味しくできる。

だしの味がしっかりする分ほんのり薄味の味噌汁は、やたらと美味しかった。
「味噌汁はいっぱいある方が良いよね」
といつもは使わない大きさの巨大な鍋にたっぷりと作られている。
……でも明日も朝御飯は豚まんなんじゃなかったっけ?

11/22 (水)
豆腐のサラダ (夕御飯)
551蓬莱の
 豚まん
 焼売
プーアル茶

連日連夜……いや、夜は食べてないから連日連朝の551蓬莱も、そろそろちょっとばかり飽きてきた。今朝も豚まん。今朝も焼売。両方をセイロに詰めて、シューシュー湯気を立たせて蒸して食す。寒い朝のアツアツのまんじゅうは口に快感だ。

最近は醤油とカラシをつけて食すのがお気に入り。話によるとウスターソースとカラシもなかなかいけるものらしい。豚まんもあと3個。最後の豚まんはウスターソースにチャレンジしたいところ。

セリのお浸し
豆腐のサラダ
鶏とかぶの炊き合わせ
汁なしチャーシュー麺
インディア・ペール・エール、モルツ、アイス烏龍茶

本日急遽、友人M井さんが遊びに来ることになる。
夕方来たメールによると、
「本日は急な提案でもありますし、明日も出勤となるやも知れませぬ身ゆえ、ちょこっと寄って帰るつもりですので、お茶だけでオッケーです。差し支えなければ本日お伺いさせてください。
もしもちょこっと寄って汁なしチャハシュフ麺をお呼ばれいたすこと叶ふのであれば、ちょこっと(かなり)嬉しく思ふところに御座いますが。」
……だ、そうである。相変わらず独特の文体のメールにM井さんファンの私はちょっとどきどき。

我が家に「チャハシュフ麺」はないけれど「チャーシュー麺」ならなんとかなりそうである。
ついでにお出しできる美味なお茶はないけれど、ホップ入りの泡立つ"お茶"ならば出せそうである。
てなわけで、1時間ほどで急遽おもてなしの準備。

買い置きしてあったセリはきっちり10秒茹でて、シャキシャキのところにだし醤油を和えてかつぶしふって食卓へ。
鶏肉とかぶは一度焼き付けてからことことと15分ほど炊いて最後に醤油をひとたらし。針生姜をてっぺんにちょいと飾る。レタスや貝割れ大根、にんじん、玉ねぎを合わせたサラダにざくざく豆腐を崩して盛り合わせ、茶色くなるまで炒めた玉ねぎ入りのドレッシングを用意しておく。宴開始の1時間ほど後までどのくらい準備ができるか、なんて気分は「料理の鉄人」だ。

午後7時15分、M井さんもやってき、だんなも帰ってきた。
メインの「汁なしチャーシュー麺」の前に"泡立つお茶"を出し、普段以上に野菜の多い料理をつらっと並べて乾杯する。炒め玉ねぎと炒めにんにく、醤油と酢、味醂とお湯で溶いた昆布茶などを混ぜ合わせたドレッシングは思った以上に美味しかった。確か元レシピは栗原はるみさんのものだったように記憶している。たっぷりの野菜にざくざくと豆腐を絡め、玉ねぎの繊維が残るドレッシングを絡めて食す。野菜大好き通称"うさぎさん"たるM井さんももくもくと野菜及び豆腐と格闘している。

で、メインは噂の「汁なしチャーシュー麺」だ。
残りわずかとなった自家製煮豚を刻み、葱を刻み、煮豚の煮汁や胡麻油等々でタレを作って茹で麺を絡める。茶色く艶やかな麺を出して一口啜ったM井さんは
「こ、これは美味しいですねぇ!」
と目を輝かした。えらい勢いでずるずると麺を飲み込み、続いて酢とラー油をかけ回してまた風味の違いに感動し、「こういうものは初めてです」といたく感嘆の言葉を吐いていた。

4玉の麺を大人3人と幼児1人で食し、「もう満腹で」と残した私の麺もそして息子の麺も、M井さんが「喰います喰いますゼヒ下さい」とだんなと寄ってたかって喰ってしまった。……そんなに美味しかったすかM井さん。
きっと彼、近いうちに豚バラ肉を茹で始めるのだ。きっとそうだ。

11/23 (木)
瑛舎夢(銀座)にて「キーマカレーとナン」 (昼御飯)
卵どんぶり
豆腐と油揚げの味噌汁
アイス烏龍茶

本日だんなは高校時代の友人の結婚式に出席なのだそうである。
午前9時過ぎに彼が出かけてしまった後の、今日の私はヒマヒマだ。ちと早いけどクリスマスの飾りなどを出してみたり家中を掃除してみたりする。なかなかの良い天気に、勿体ないので母にTEL。昼12時に銀座松屋デパートの屋上で待ち合わせして、「銀ぶら」なるものをしようということになる。

待ち合わせまであと2時間弱。ざざっと卵どんぶりを食べて急ぎ外出の支度をする。
昨日買ってきたばかりの卵を2つ溶き、醤油と酒と砂糖と味醂で味をつける。半熟状態にざざざっと小鍋にて火を通し、御飯にとろりとかけるだけ。ただただ生卵を溶いて御飯にぶっかけた卵御飯も悪くないけど、ひと手間かけたこちらの方が白身のどろっとした感じが無くて良い感じだ。ほんのり甘いのもまた好み。

作りおきの味噌汁と共に熱いどんぶりをかきこんで、いざいざ年末間近の銀座へ。

銀座 瑛舎夢にて 銀座ランチ
 シェフの一皿(タンドリーマトン・ヨーグルトドレッシングのサラダ)
 カレー(海老のバターマサラ・キーマカレー)
 ナン
 マンゴーアイス
 アイスミルクティー

勤労感謝の日の銀座は、想像以上に混雑している。デパートの中も歩行者天国の道路の上も人ばかり。親子3代でしばしデパートの屋上の100円遊具コーナーで遊んでみる。午後1時を過ぎて、「どこかでお昼御飯でも」とぷらぷら。

以前プランタン銀座の裏手にあった「KIHACHI CHINA」は現在松屋デパートの裏手に移転している。正直、私はKIHACHIグループのレストランはあまり好きになれないのだけど(雨後の筍みたいにあちこちに出現する上に、騒がれるほど旨いとも思えない。ついでにサービスもよろしくない……と思う)、私の母は好きみたいだ。
「まだ入ったことないのよー。行ってみましょう行ってみましょう行ってみましょう。」
と母に引きずられて移転オープン直後のKIHACHI CHINAを目指してみる。

午後1時20分、そんな時間だというのにお店は大混雑だ。2フロアに分かれていて上階は幾分改まった雰囲気、下階はカジュアルな雰囲気だというのは昔と同じ感じらしい。カジュアル指向という割には扉はやたらと重厚で重かったりするけれども(しかもスタッフに開閉を手伝ってくれる気配はゼロ)。

扉を開けて、すっと左を覗くとずらりと並ぶ人の列。スタッフ2人、「いらっしゃいませ」の声もなし。一応
「あの……3人なんですけれども満席ですか?」
と声をかけてみると、受付に立つ背だけはやたらと高い男性が
「すみませんー。あのー、2時半くらいまでは満席なんですー。」
とおっしゃる。その語尾伸ばし、何ともイヤな感じがする。その声を背に、そのまま入ってきた扉をくぐって外にでる。出る間際に女性店員の「もうしわけございませんー」という声が届いたが、相変わらず移転しようともKIHACHIはKIHACHIなのであった。

そのままぷらぷらと銀ぶら続行。中華にしようか洋食にしようかあるいはイタ飯か。頭の中のデータベースをひっかきまわし、母の「インド料理って食べたことないわー」の声に従って足を「瑛舎夢(えいしゃむ)」に運ぶことにする。

ちょうど12時くらいに入店した客が捌ける時間だったようで、ソファのついた3人席に無事座る。ナンとカレー、デザートと前菜代わりの1品がつく「銀座ランチ」を母と頼む。甘酸っぱいヨーグルトドレッシングのかかった生野菜と茹で鶏、スパイスのまぶされた羊肉のグリルが盛られているのが早々にやってき、つまみながら3世代の交流を試みる。
息子は一人、マンゴーラッシーを一気飲みしてご満悦だ。

メインはナンとカレー。海老のバターマサラとキーマカレー、2種類のカレーを中央に並べて焼きたてのナンをちぎっては食べちぎっては食べする。カレーはどちらもほんのり甘く、スパイシーではあるけれども少しも辛くはない。
「これっ、にんにくの匂いがするわー」(←母はにんにくが大嫌い)
「これっ、このパン変な食感〜!」(←母よそれはナンだパンではない)
齢、還暦を少しばかり越えたところでインド料理を初体験してしまった母は大騒ぎだ。隣の2歳児の息子のほうがよほど神妙な顔でカレーつきのナンを囓っている。

ゆっくりの食事を終えて店を出たのは午後3時。
「そうだわ今日は"勤労感謝の日"だから勤労している人は休まなきゃいけないのよっ!」
「食材買って、帰って飲むべー飲むべー。」
高笑いしつつ我ら全員デパートに向かう。刺身を買い総菜を買いサラダを買い、もう何も作らないでも食べられる状態にして実家に帰る。結婚前の3年前まで住んでいた実家では、もう18年生きている老猫が今日も元気に待っていた。

R1/Fの
 男爵芋サラダ
 ローストビーフのサラダ
美濃吉の
 茄子田楽
 茶碗蒸し
刺身盛り合わせ
クラッカー
ビール、貴腐ワイン

実家にて母と息子と、出来合いの総菜ばかりのささやかな夕食。夕刻早々に沸かした風呂でざっと温まってから飲むビールはまた格別に美味しい。母と二人で互いに「女として働くことの難しさ」などという題目でクダ巻きながらひたすらおしゃべり。

洋風のサラダに刺身、つまみのクラッカーにこってり白味噌の絡む茄子の田楽というジャンルもめちゃめちゃな肴だけれど酒は進む。いつもの食べ物への愛に満ちあふれた家族の食卓も最高に楽しいけれど、恐ろしい早さで酒と食べ物を消費していく会話がメインの食卓もまた楽しい。「それは違うよ、わかってないなぁ!」などと喧嘩腰になったりもするけど、そこは親子なので致命的なほどには深刻にならないものだ。

ビール350ml缶を3つほどを空けたあとは、母秘蔵の貴腐ワインを開封。葡萄を樹にならせたまま、水分が抜けてカラカラになりある種のカビが生えるまで放っておくという果実が原料の貴腐ワインは、ワインとは思えないほど黄金色が美しくとろりと甘い。フランス産の750mlの瓶を「開けると不味くなるだけだしね」なんて理由をつけながらぐいぐい飲み干す。午後10時に近づく頃にはすっかりへべれけの母娘が良い具合にできあがっていた。

……確か今日は、だんなが外出だから暇を持て余して母と会っていたのである。
帰ると、洗濯物は畳まれ風呂も沸かされた状態でだんなが一人、お土産の品々と共に待っていてくれた。披露宴会場からわざわざ花束までお土産に持って帰ってきてくれている。す、すみませんだんな一人へべれけで。

11/24 (金)
たらこスパゲッティ (夕御飯)
目玉焼き乗せトースト
ミルクティー

昨夜、貴腐ワインをやたらと飲んでしまったのはやはりまずかったらしい。
起きると頭の皮の裏側では半鐘が鳴り響いているし、眼の奥もズキズキする。不思議と吐き気はあまりなく食欲もあったりするけど……風邪?
……今日は会社をズル休み。

朝御飯は厚切りトーストに目玉焼きを乗せたもの。
昨日、銀座三越で買ってきたJohanのパンを分厚く分厚く切ってバターを塗ってオーブンへ。焼いている間に半熟の目玉焼きを作り、焼きたてのパンに目玉焼きをどかんと乗せて塩をパラパラ胡椒をガリガリ。濃いめに入れた紅茶に冷たい牛乳入れたミルクティーを傍らにかぶりつく。

モチネチモチネチとした独特の食感の食パンは相変わらずの美味しさだ。半熟の目玉焼きの黄身を垂らさないように気をつけつつ、卵と一緒に口に入れるとなんとも良い感じ。

オレンジのカップケーキ
アイスアールグレイティー

床暖房つけて、今日は家でごーろごろ。冬の間、屋内で育ててみようとハーブの種を小鉢に蒔き、その鉢を陽の差し込む床の上に置いてみる。鉢と一緒に私も床の上でごろごろし、影の移動に合わせて鉢と一緒に床の上を移動する一日。

午前11時45分、台所で私は思案していた。目の前には、昨日だんなが出席した結婚式のお土産がある。出席者1人1人に手渡されたであろう、小さなカップケーキだ。中央が丸く盛り上がった焼き色がとても美味しそう。
食べちゃおうかな。どうしようかな。1個しかないしな。怒られちゃうかな。
ビニール包みの外から子細に観察。フルーツ入りだったりしたら多分だんなは嫌いだから、食べてもきっと怒られない。

果たしてカップケーキからはオレンジ色の繊維の混入がいくつか確認された。どうやらこれはオレンジ入りのカップケーキだ。それならだんなはいまいち好きでないから食べてもきっと怒られない。うーふーふーふーふー、と一人ドラえもん笑いをしながらお茶を入れてケーキをいただく。

オレンジの皮がざくざく入ったケーキはほんのり苦かった。バターたっぷり甘さも十分、かなり幸せ。

たらこスパゲッティ
モルツ
洋梨・柿

おむすびの材料にと買ってきたタラコがまだ3切れほどあったので、「これは使わなきゃな」とスパゲッティに。茹でたじゃがいもと和えても美味しいし、表面をこんがり焼いたやつをご飯に乗せても悪くないけど、タラコを美味しく食べるにはやはりおむすびかスパゲティに限る、と思ってしまう私。

ここぞとばかりに225g1000円もしやがった……いや、1000円もした町村農場バターを恭しく皿に乗せる。高価だからと言ってケチってはいけない。ここぞとばかりにたっぷり乗せる。大さじ○杯とかせこい事は考えず、巨大なスープスプーンでうりゃっとえぐり、とりゃっ!と盛り付ける。バターが室温で溶けてくれなきゃ混ぜにくいので、これを最初に。

生のタラコは包丁でこそいで薄皮から剥がし、酒少々と顆粒の昆布茶少々と絡めてほぐしておく。麺は「ヨコイのスパゲッティ」(2.2mm)のような太い麺が良く似合う。茹でている間、室温に柔らかくなったバターをほぐしたタラコとをえっさえっさと混ぜる。混ぜたところへ茹でたてのスパゲティを放り込み、更にえっさえっさと混ぜればたらこスパのできあがり。普段はスパゲティにスプーンは使わない私たちも、この時ばかりはフォークと共にスプーンも駆使し、素早く混ぜんと努力する。綺麗なピンク色に染まったパスタに刻み海苔をかければできあがり。単純極まりないパスタ料理だけど、ちょっと良いバターを惜しまず使うことでものすごい御馳走な味になる。

私もだんなも、息子もたらこスパゲッティは大好物。「エンドレスに際限なく食べられる麺料理」はいくつかあるけど、たらこスパはその最高峰グループに位置している。多分400gは茹でたと思われる麺を、親子3人で口のまわりをピンク色にしながらわしわしと食す。口の中がバターの油分でちょっとニカッとしてしまうのだけど、それもまた一興なのだ。

11/25 (土)
Shiba(稲毛)にてサービスターリ (昼御飯)
551蓬莱の
 豚まん
プーアル茶

朝10時、だらだらと起床。今日はだんなの実家に遊びに行く予定。
先週末に我が家にやってきた豚まん10個はとうとう残り3個。残りのすべてを蒸し器で蒸し、名残惜しさでいっぱいになりながらフカフカの豚まんに囓りつく。

豚まんの今日のお供はウスターソースだ。
「肉まん(豚まん)には醤油であるかソースであるか」という命題は長らく人類の歴史で度々物議を醸してきた問題だけど、私としては美味しければどちらでも構わない。A社の肉まんには醤油以外に考えられないけどB社の肉まんに対するベストマッチはとんかつソースということもあろうと思っている。果たして551蓬莱の豚まんには何が合うのか。「何もつけなくても美味しいよ」というだんなは横へ置いておいて、私は一人ウスターソースの容器を恭しく戸棚から取り出した。

話によるとウスターソースと共にカラシをつけて食するのが伝統であるご家庭もあると聞く。とりあえず、小皿に出したウスターソースに豚まんの端をなすりつけながら食べてみる。主張の少ない醤油も悪くなかったけど、醤油と比較して甘味と酸味が際だっているブルドッグウスターソースもなかなか似合う。私好み。
結局、今日の豚まんはひたすらウスターソースをつけて食べ続けることとなった。小皿にたっぷりソースをだばだばと垂らし、たっぷり染み込ませながら囓る豚まんもまた格別。

稲毛 Shibaにて
 サービスターリ(ビーフカレー)
 ロティー

昼過ぎて一路だんなの実家、千葉へ向かう。で、千葉の稲毛駅近くにはお気に入りのカレー屋さんがある。「Shiba」というインドカレー店だ。そう大きくはない駅の前の、そう大きくはない店だ。なのにいつも満席、ともすれば行列だ。名物は「サービスターリ」なる混ぜ混ぜカレー。

だんなも私も「サービスターリ」、選べる4種類のカレーからチキンカレーとビーフカレーをそれぞれ選択する。息子用に「ロティー」という、ナンと似た感じであるらしい焼きパンを。

今日も巨大な銀盆の上に盛られたサフランライスがやってくる。盆の上には3つの銀ボール。ベジタブルカレーに選択したビーフカレー、"サグ"なる名前のほうれん草の煮込み。ギーがたっぷり混ぜ込まれているようなこってりした黄色のスープも小さな小さなボウル入りで並べられた。まずやることは、盆の上の3つのボウルを全部外に出す事だ。

ほ〜ら、極彩色 銀盆の上のサフランライス、その上に全ての具をぶちまけることで食事は始まる。カレーも"サグ"も、そしてスープも、盆の隅にあるピクルスもまた一緒に右手に持ちたるスプーンでうりゃうりゃうりゃうりゃと容赦なくかき混ぜる。かき混ぜてかき混ぜて、赤と緑と肉の茶色が一体となった、弱冠しっとりとなったご飯を食べるのだ(写真・右)。気取ったデートの食事などでは弱冠の勇気を必要とする料理だけど、これがまた何とも言えない味わいがある。

どうせ混ぜてしまうなら、同じ材料でカレーを煮込めば同じようなものになりそうなものだけど、これが全然違う。ほうれん草の少し青臭いような香りだとか肉の味が染み込みまくったカレーの深い味わいだとか、さらっと煮込まれたトマトの酸味だとか、スパイスの各々のかけらなどがそれぞれ下ごしらえされていることで妙な調和を醸し出している。インド風ぐちゃまぜご飯、とても美味しい。ツボにはまる。

そしてそして、息子用にと初めて頼んでみた「ロティー」なる焼きパンもまた今日のヒットだった。
ナンのようにふっくら焼かれた薄っぺらいパンは円形をしており中央に"("と")"の形に切れ込みが入っている。その切れ目から指を突っ込んでアツアツのパンを引き裂いて、そしてマンゴーチャツネ的ソースに絡めて食べる。パンの生地にはカルダモンが練り込まれていて、それがとても爽やかな香り。ソースはスパイシーな甘さと塩辛さが同時に感じられる面白いもので、ただのジャムとは言えない風味。塩辛いような辛いような、苦いような酸っぱいような感じのするほろ甘いマンゴーをぺたぺた乗せて食べると、ナンとはまた違う香ばしさが口中に広がる。

かつてない美味しさに、私とだんなは感動してしまい、結果
「そうかっ、お前は食べないかそうかそうか。」
「熱いしね、私たちが食べてあげましょう、ほほほほほ。」
なんて理由をつけながら息子のものだったはずのロティーを強奪しているのであった。すまん息子。

だんなの実家にて
 プチトマト
 ハムとアスパラガスのサラダ
 きぬさやと卵とベーコンの炒め物
 湯葉巻き点心
 ぶりのお刺身
 ぶり大根
 ビール
 苺

だんなの実家で宴会。久しぶりに孫に会い、会った早々「じぃじ?」などと言われて口にキスされてしまったお義父さんはんもぅデレデレだ。嬉しそうなその顔を見ると「もっと頻繁に遊びに来なきゃなぁ」と思う。
本日の夕飯のメインは「ぶり」だ。なんでも数日前に丸々1尾のぶりが届いたのだそうである。ぶり大根あり、たっぷりの刺身ありと、脂の良い具合に乗ったトロッとしたぶりを堪能する。これだけでご飯3膳はいけそうな勢いだ。

だんなの実家において、最も忌み嫌われる行為は「遠慮」である。下手な遠慮はしてはいけないのだと、結婚前に散々言っていただいた私はもう遠慮のかけらもないのである。ぶりをもりもり食べ、点心もサラダも遠慮会釈なくつっつく。義妹が息子と遊んでくれているのを良いことに、結局だんなとお義父さんと一緒に最後まで食卓にへばりついてぶりのお刺身をお代わりして食べてしまった。大勢で囲む食卓はにぎやかで楽しい。

良い具合にビールもまわり、デザートの苺もたいらげたところで午後9時過ぎに辞する。スーパーマーケットで豚肉牛肉を大量に買って貰い、息子の服も買って貰い、しまいには醤油や洗剤まで大量にいただき更に配送までしてもらって帰宅。ううう、親というものはなんとありがたいものなのだらふ。

11/26 (日)
たらちり鍋 (夕御飯)
フレンチトースト
アイスカフェオレ

買い置きの、少々固くなってきた食パンにてフレンチトーストの朝御飯。
残ったパンを全部使い切ってしまおうとざくざく大降りに切ったところ、厚さ3cmはあろうかという巨大な1枚になってしまった。それを3枚、卵と牛乳と砂糖を混ぜた卵液にたっぷり浸してバターで焼く。

冷蔵庫を覗いたら、タコさんウィンナーの残りのウィンナーも発掘された。いかにも身体に悪そうな真っ赤なウィンナー(←あまり買いたいものではないけど、タコさんウィンナーをするならば、とついつい買ってきてしまったのだ)の残り全てにざくざくと斜めに筋をつけてからフライパンで焼く。巨大な皿に焼きたてのフレンチトーストとウィンナーを並べて、温かい今朝はアイスカフェオレを隣に置くことにする。

バターを落として、ゆるゆると溶けていくところに軽く砂糖をふって食べるフレンチトーストはほわほわと柔らかくてなんだか幸せ。

上海焼きそば
アイス烏龍茶

今日は一日、年賀状の原稿作り。インターネットでヘビのフリー画像を探し、Photoshopにてヘビっぽいフォントを使ってうねうねと文字を置く。家族の写真入り賀状なんてのは全く趣味じゃないけど、息子の写真を欲しがる親族がいるのもまた看過できない事実であるので、息子の美麗画像入り賀状も別途作成。こういう作業はとても楽しい。

モニターに向かって唸っている間、だんなが一人買い物に行ってしまった。だんなは買い物が大好きだ。今日も
「ソーセージがね、安かったのね。短いのはビールのおつまみ用で、長いのはホットドッグかな〜……と……。」
と袋からドッグパンとソーセージが出現し、
「こっちのお菓子はね、2つで480円だったのね。」
と今度は巨大な袋詰めキットカットとロッテのチョコパイが取り出された。肉やら魚やら、すごいことになっている。何故焼き肉の材料まで入っているのだろうか。多くは聞かないことにする。

まだモニターの前で唸っている私を尻目に、買ってきたばかりの食材を使ってだんなが焼きそばを作ってくれた。シンプルな、もやしと豚肉だけがたっぷりと入った塩味の焼きそばだ。油が良く馴染んでいてツルンとした焼きそばは単純な味だけど、時々無性に食べたくなる。

ロッテチョコパイ
バナナケーキ
カフェオレ

昼御飯を食べたのが午後2時過ぎ。そしてそのまま3時のおやつに突入する。チョコパイと、だんなが結婚式で貰ってきた引き出物のバナナケーキをスライスして並べる。熱い珈琲を入れて、買ってきたばかりのロッテのチョコパイを前にしただんなは幸せそうだ。なんでもかなりの好物であるらしい。

「……森永のパイじゃなくてロッテなんだ?」
と尋ねると、だんなはチョコパイを熱く語り始めてしまった。
「森永のエンゼルパイは、中にアプリコットジャムが入っているんだよ。それが気にくわなくてさ〜。このロッテのチョコとクリーム、スポンジという単純な構成のやつが一番そそるんですねっ!」
拳がギュッと握られる。そんなに好きか、ロッテチョコパイ。

少々呆れた顔で見ていると、
「あっおゆきさん、日記に書きますね書きますね?」
と図星を突かれた。……書くに決まってるじゃないですか、ほほほほほ。

たらちり鍋
 (たら、豚肉、焼き豆腐、春菊、白菜、人参、舞茸、長ねぎ)
ご飯
モルツ、アイス烏龍茶

本日の夕飯はさっぱりと、たらのちり鍋。具をざくざく切って用意するだけの鍋料理は、簡単な上に美味しいので冬になるとついつい土鍋の出番ばかりが多くなる。

たらの切り身と薄切り豚肉と焼き豆腐。野菜は春菊1束に白菜、人参、舞茸、長ねぎをざくざくと切る。昆布を浸しておいた水に酒を加えただけのだしに具を次々放り込んでいき、自家製酢醤油をつけて食べる。
酢醤油は醤油3に対して絞り柚子2に味醂1を合わせただけのもの。それに刻んだ万能葱を山盛りと大根おろしと4等分に切ったかぼすを用意しておいて、適当にそれらをぶっかけつつ魚や野菜を胃袋に送り込む。

火を通してくたっとなった野菜ってやつはただでさえ山盛り食べられるものだけど、酸味のあるたれと組み合わされるものだからますます箸が進んでしまう。酢醤油に万能葱をふっただけ、とか大根おろしに酢醤油まぶしたやつを絡めて、とか更に上からかぼすをギュッと絞って、とか単純なようで色々味が楽しめる。呆れたくらい食べた私は、20分ほど動けなくなってしまったのであった。鍋料理で「動けなくなるほど」なんて、我ながら天晴れというか恥ずかしいというか。