食欲魔人日記 00年12月 第3週
12/11 (月)
オニオングラタンスープ (夕御飯)
フレンチトースト
カフェオレ

朝食は、パン〜。一昨日の夜に買った、まだふかふかのパンではあったけどフレンチトーストにしちゃう。
豪華に卵2個にたっぷりの牛乳、ちょびっとの砂糖を合わせてかき混ぜた卵液に厚めに切った食パンをじゃぶじゃぶと漬けこみ、バターでこんがり焼く。焼き上がりにもバターをひと置き。

今日のバターは「カルピス特撰ソフトバター」。有り難くもK先輩から貰ってしまったお歳暮である。カルピスの箱が届いて、中から特選バターがぞろぞろ出てきた時は、一人神とK先輩に感謝してしまった。初めて食すソフトバター。空気を多く含んでいるようで、普通のバターよりもほろりと溶ける。やや白っぽいような気がしないでもない。やっぱり美味しい。

しかし、やっぱりふかふかの食パンではフレンチトースト、どうも物足りない。空気が多く、しかも卵液を過剰に染み込ませてしまうパン生地はちょっとペショペショになってしまうのだ。やっぱりフランスパンか、ちょっと日にちの経ったカピカピ(←カビカビではありません)のパンが良いような感じ。

棒ラーメン(九州味)
アイス烏龍茶

退職間近のわたくし、今日から2週間は年休消化週間だ。入社5年目ということで「ライフプラン休暇」なんてのも5日あったということが判明し(5年ごとに5日もらえるものだったらしい)、だらだらと楽しい主婦週間を満喫する。

 旅行記の誤字脱字などをチェックしていた私は無性に豚骨ラーメンが食べたくなっていた。床に散乱する本を片づけようと『福岡・北九州・久留米のラーメン』(Fukuoka臨時増刊 (株)プランニング秀巧社)なんてムック本を手に取ってしまったのもいけなかった。ぺらっと捲って、しおりの挟んであった「元祖長浜屋」の写真を見てしまったらもう辛抱たまらなくなってしまった。
「ラーメン、ラーメン、ラァ〜メェェ〜ン……」
と台所を捜索するとマルタイ棒ラーメンを発見。4玉、というか4棒残っている。九州味というそれをがさがさと1玉、いや1棒取り出してラーメン作成。

湯を沸かし、麺を2〜3分茹で、しかるのちにスープと調味油を注いでかき混ぜよ、とある。こういうラーメンはやはり鍋のまま食べるのがインスタントラーメンさが演出できて良いかと思う。どんぶりに移すのがめんどくさいとも言えるかもしれないやっとこ鍋の小さいやつにラーメンを作り、そのまま食卓へ持っていく。上からは昨日のスープの残りの煮豚を少々とすり胡麻、刻みにんにく少々、そしてたっぷりの刻み葱を散らしてみた。紅生姜もあれば入れたかったけど、丁度切らしていたのだった。

まっすぐな麺をちゅるちゅると啜る。インスタント臭いスープは、でもそれなりに美味しかった。
醤油ラーメン、塩ラーメンにはそれほど魅了されないのだけど、どうも味噌ラーメンと豚骨ラーメンには弱いのだ、私。

たらこスパゲッティ
オニオングラタンスープ
アイスカフェオレ

週末に安売りしていたカサゴを買い、アサリも買った我らは「アクアパッツァ(←料理名です)だ!」と燃えていた。プチトマトで自家製ドライトマトも作った。もう準備は万端だったのに、夕方にかかってきた電話によるとだんなは今日遅くなるらしいのである。むか。

アクアパッツァ及びイタリア風夕飯の予定は却下され、そうして息子二人の夕食を考える。たらこがある。たらこスパかな。それに時間はまだ早い。ではこないだ箱売りで買った5kgもの玉ねぎを消費すべく思う存分玉ねぎ料理もすることにしよう。

最高の玉ねぎ料理といったらこれだ。「オニオングラタンスープ」。手間はいらない。ただひたすら忍耐が必要な料理だ。
ざくざくざくざくと3個の玉ねぎを泣きながらひたすら薄切りにし、バターで炒める。炒める。炒める。最初は中火で、その後とろ火で。くたっとなって玉ねぎから水分が出、その水分が抜けきって玉ねぎの繊維が糸のように絡まってからが本番だ。焦がさぬようにせっせとかき混ぜて炒める。飴色になるまで、ゆっくりとゆっくりと。
途中、「何故私はこんなことをやっているのだ」と思ったりする。キャンベルの缶詰でも開けたら3分で終わりだ。ニュースは終わり、テレビでは犬夜叉が始まっている。あああ、まだ玉ねぎはベージュ色だ。オニオングラタンスープは自分との戦いだ。

炒めはじめて50分ほど、やっと薄くはあるけど飴色になった。もう手首に限界を覚えていた私はここで水を加える。コンソメスープを少々、そして塩もぱらぱらと。茶色く美しいスープになったら、薄切りトーストにとろけるチーズを乗せたやつをスープの上に浮かべてからオーブンへ。チーズが溶けたらできあがり。オーブンに入れている間に、茹であがったパスタをわっせわっせとたらこバターと和える。

バタバタしながら仕上げた夕食にかぶりつく。カルピス特撰ソフトバターたっぷりのたらこスパは言うまでもなく、自家製オニオングラタンスープもばっちりな出来映えだった。甘味の調味料は何も入れてないのにトロンと甘く香ばしい。見た目は地味だけど、玉ねぎが一番美味しい料理はやはりこれだと思う。

12/12 (火)
アクアパッツァ (夕御飯)
バタートースト
炒めソーセージ
オニオンスープ
アイスカフェオレ

「おべんと作ってちょ」
とだんなが望むものだから、余裕があるときはお弁当を作ることにした。私の昼御飯もバランスの良いものになるであろう。一人だとついつい好きなものばかり食べてしまうし。

ばたばたと朝起きて弁当を作った後、本日はトーストの朝御飯。冷蔵庫に残っていた巨大なソーセージをフライパンでこんがり焼いてトーストにくっつけた。あとは昨夜ムキになって作ったオニオンスープ。昨夜から更にスープを吸っていた炒め玉ねぎは、なんだかスープと言うより「炒め玉ねぎの煮込み」という感じになってしまっているけどまぁ気にしない。

トーストにはこてこてと、いただきもののカルピス製の「醍醐」なるクリームをつけて食べる。瓶入りのこの「醍醐」、発酵クリームのデザートであるらしい。「そのままでもパンやクラッカーに塗っても」とあるのでパンにぺたぺた塗ってみた。クリームチーズのようなヨーグルトのような、わずかな酸味のあるこってりとしたクリームだ。ヨーグルトの千倍くらい美味しいけど、カロリーも千倍くらいありそうだ。これ、多分そのままばくばく喰うのが一番美味しいけど、何だか高級そうなパッケージで躊躇してしまうのであった。

牛肉とにんにくの芽の胡麻醤油炒め
南瓜のバター焼き
玉ねぎのカレーマリネ
海苔ふりかけご飯
緑茶

だんなが職場で弁当を開けてるだろう時間に、私も自宅で弁当を開ける。あったかい緑茶を入れて、いただきます。

今日は一応和風を目指してみた。いつもならオイスターソースや甜麪醤を入れるにんにくの芽の炒め物だけど、今日はシンプルに醤油のみ。牛肉と炒め合わせて最後にすり胡麻をたっぷりまぶす。添え物はバターとサラダ油(バターだけにしたいところだけど、バターだけだと冷めると凝固しちゃうのねー)で炒めて最後に胡椒ガリガリかけた南瓜。昨日のうちに作っていた薄切り玉ねぎを塩もみして酢とカレー粉で和えたマリネ。野菜の多い昼御飯は、それでも案外腹一杯になった。

実はだんなの弁当、ご飯の量が多すぎてちと山盛りになってしまったので、上からぎゅうぎゅうと体重かけて無理矢理蓋してしまったのだった。高圧縮飯となっただんなの海苔ふりかけご飯は、おそらく粒が全部連結していたりするのだろう。職場の方向に向かって「すまぬ」と一礼。

かさごのアクアパッツァ
南瓜と玉ねぎのにんにくバター炒め
キャベツとベーコンのミルクスープ
ご飯
インディア・ペール・エール、麦茶
いちごwithコンデンスミルクと牛乳

冷蔵庫に喰わなきゃいけないプチトマトが大量にあった。そろそろしなびてきていたので、オーブンで2時間くらい焼いた後外気にさらして自家製ドライトマトに。更にマーケットで一尾のカサゴが安く出ていたのでこれを2尾買ってきた。アサリも揃えばアクアパッツァが作れる。

アクアパッツァは「狂い水」という意味であるらしい。熱した鍋に水を注いでそれが狂ったように跳ねるから、という意味と共に、漁師が船の上で自ら揺れてグラグラしながら作ったから、という意味もあるらしい。魚介をオリーブやケッパー、ドライトマトといった保存食と一緒に海水で煮ただけの、実は簡単な料理であったと聞く。参考にするレシピは、当然同名の料理店のシェフのものだ。

たっぷりの塩をまぶしたカサゴをフライパンでじくじくと焼く。オーブンに入れたりもするらしいけど、そのへんは委細構わずフライパンで焼く。こんがりと七分ほど火が通ったところでアサリと水を投入。水が盛大に跳ねるけどここは踊りつつよける。アサリの口がカパッと開いたら自家製ドライトマトとオリーブ、ケッパーとアンチョビをぽいぽい放り込む。オリーブ油も上から魚にかけ、水とオイルと材料の旨味が染みたソースをフライパンを火にかけたまま魚の上からじゃぶじゃぶかける。煮汁が適度に煮詰まって良い感じになったら上からもいっちょ仕上げにオリーブ油。パセリのみじん切りなどあったら上からかける。なくても気にしない。
ほほほ、さぁできたわ!

ちなみに、ドライトマトは市販品もあるけどここは自作のものを使った方が甘酸っぱくて美味しい……ような気がする。市販品はオイル漬けのドライトマトがほとんどで、それはそれで風味が違って面白いとは思うけど。

あとはキャベツとベーコンを少なめのコンソメスープでぐつぐつ煮て、くたっとなったところに牛乳入れてのばしただけの簡単なスープ、ついでに魚を焼きながらでも横で作れる野菜のにんにくバター炒め。本当はフランスパンでも用意したほうがそれっぽいんだけど、実はアクアパッツァの煮汁はご飯にかけて食べても美味しい。実のところ、パンに染み込ませて食べるより数倍旨いと思っている。だからご飯を用意。最後に煮汁やアサリをじゃぶじゃぶかけて食べちゃうのだ。店では絶対できないしやらないけど、まぁここは我が家なのでOKだ。

久しぶりに作ったアクアパッツァは、ちょっと汁気が多くなってしまった。それならそれでいいかと、ますますじゃぶじゃぶご飯にかけちゃう私。

12/13 (水)
ひょうたん屋(銀座)にて特上! (昼御飯)
卵ご飯 with ふりかけさまさま卵味
インスタント味噌汁
麦茶

だんな、ここ連日の激ジョブぶりに疲れたらしかった。
「明日はお休み〜」
などと昨夜から呟いていたので、ならばと私も朝寝を堪能。弁当作りは嫌いじゃないけど、なければないで朝寝を堪能できるので嬉しいことだ。あまりにも長くごろごろごろごろしていたら、だんなが先に起きて食事の支度をしてくれてしまった。

炊いてあったご飯に、醤油垂らした溶き卵をうりゃっとかけてかき混ぜる。私は更に豪華にふりかけトッピングつき。卵ご飯に卵味のふりかけって妙に美味しい。かつお味でも鮭味でもそりゃ美味しいんだけど。

銀座 ひょうたん屋にて
 鰻・特上

息子は保育園へ。私とだんなは午前中ごろごろしてから銀座にご飯を食べに行く。ボーナスも出たことだし、ここは豪勢にうなぎ!並で1200円、特上喰っても2200円のこの鰻屋が果たして"豪華"なのかどうかは置いておいて。

東京においては極少数派であろう関西風うなぎの店が銀座1丁目の裏通りにある。プランタン銀座にほど近いところにあるひょうたん屋だ。蒸さずに焼くその鰻はぷりぷりしてて脂たっぷりで、濃厚なのに後にひかない甘辛さがある。店はボロいし(でも全然汚くはない)狭いしで、あまりデートには向かないかもしれないけど、独身時代にこれを見つけた私とだんなは以来それはそれはこの店を愛してきた。結婚式翌日に喰いに行こうとしたくらいだ(あいにく2週に1度の定休にぶつかってしまったけど)。

平日に来たのは、私は初めて。だんなは職場から電車に乗って何度も食べに来ているらしい。12時半を過ぎた店は、なんとか5人ほどが座れそうな隙間がそこここにあったけど店はみっちり人だらけだった。スーツ姿のサラリーマンがうじゃっと詰まっている。入るなり「中」、「上」とだけ注文が交わされるそこは常連率も高いらしい。

心持ちリッチな私たちは「特上」を注文。違いは鰻の大きさだけだ。「特上」は鰻1尾半、重箱に重なるようにどかんどかんと3切れ乗ってくる。肝吸いはないけど、肝焼きはタイミングが良ければ食べられる。席につくなり出てくる熱いお茶とおばあちゃん自家製の漬物。ざくっと切った漬け物には醤油がちらっとかかっている。相変わらずこれもしみじみ美味しいんだ。

大将が鰻を焼く、すぐその前のカウンターに座っていた私たちは焼き上がるのを待つ。1尾1尾ゆっくりと仕上がっていき、十数分が経過して「特上」が私たちの前に来た。端がちょいと焦げた鰻からはじりじりと脂が染み出てきている。相変わらず美味しそうだぁ!
5分ほど、汗かきながらひたすら無言で鰻を食す。タレの染みた炊きたてのご飯も、ふくふくしてるけど表面はもちっと弾力のある鰻もいつもと変わらずしみじみ旨かった。

この店、お義父さんもまた昔から愛していたのであるらしい。
「銀座のひょうたん屋って知ってる?」
と尋ねただんなが
「知ってるも知らないも」
と返されたのだそうだ。
もう30年ほども昔のこと、当時潰瘍にかかっていたお義父さんが有楽町のクリニックに通う度にここの鰻を食べて帰ってきていたらしい。私たちは私たちでその30年後、デートの途中にこの店の古びた怪しい佇まいと匂いとに心惹かれて何の情報もないままこの店に入った挙げ句、魅了されてしまったのだ。
時を越えて愛される鰻屋。ますますここが好きになっちゃった次第。

餃子
ターツァイのオイスターソース炒め
肉団子スープ
ご飯
モルツ、麦茶

アンナミラーズの
 バナナパイ
アイスカフェオレ

昼食後、私は用事を済ませにだんなと別行動して品川へ。だんなは一人、銀座をぷらぷらして帰ったらしい。夕方に用事を終えた私は、品川駅そばのアンナミラーズについつい寄り道してしまい、パイを3つ買ってきてしまった。「品川=アンナミラーズ」という自分の中の図式をどうにかせねばいかんと思う。(ちなみにお台場=アンナミラーズ、という図式もないではない)

帰宅すると、だんなが餃子のタネを仕込んで待っていてくれた。皆で48個の餃子を包みまくり、それでも残ったタネはスープにしちゃう。中国野菜、ターツァイ(青梗菜にも似た緑の縮れ葉と白い茎の野菜。ちょっと苦みがあるけど炒めるとシャキシャキでとても美味しい)をにんにくたっぷりのオイスターソース炒めにして添える。

先日福岡に行ったことにより、「餃子に柚子胡椒」という新たな文化が我が家に伝播してきた。いつもはラー油入り醤油の小皿1枚のところ、今日は柚子胡椒with醤油という皿が更に増える。友人Kさんからいただいた湯布院のねっとりした柚子胡椒を餃子になすりつけ、醤油に浸して食べるとその柚子の香りやピリリとした辛味がなんとも美味しい。いつもの倍量くらい喰えそうだ。

というわけで、48個の餃子はそりゃもう見事に消え去った。

12/14 (木)
ほうれん草のサラダ (夕御飯)
うどん (釜玉もどき)
抹茶入り玄米茶

高松と福岡に行ったのはつい2週間前の事だというのに、何かというと
「うどん……"宮武"……"あたりや"……」
「ああ、"秀ちゃんラーメン"……」
なんて言っている私達である。元々「麺喰い」であっただんなはともかく、本来うどんよりラーメンよりパンやご飯を愛する自分にしてみると大いなる変革だ。
「ねぇねぇ、朝食うどんで良い?」
なんてだんなに言い出すようになってしまうなんて。あああ。

高松の空気を思い出しながらカトキチ冷凍うどんを茹でる。
「釜あげ(もどき)〜」
と言いながら湯を切り、
「釜玉(もどき)〜」
と生卵と合わせてかき混ぜる。上からぶわっと刻み葱(当然青葱だ)をかけて、だし醤油ぶっかけて食べる。

市販品の中では圧倒的にコシの強いカトキチうどんだからして、噛むとモチモチキュッキュッと好みの食感。……しかし、やっぱり何だか物足りない。
「天ぷらがない……」
と呟く私に、だんなは少々呆れ顔だった。

鶏肉のチーズ巻き
キャベツとコンビーフ炒め
玉ねぎのカレーマリネ
いぶりがっこ
海苔ふりかけご飯
煎茶

今日も朝バタバタとお弁当を作ってみた。今日のメインは鶏肉のチーズ巻き。
鶏肉を1枚、包丁入れながら薄く開いて板状にし、とろけるチーズをきっちり巻いて筒状にし、それをフライパンでじくじく焼いてみる。仕上げに醤油と味醂を垂らして表面に馴染ませツヤツヤに。性急にスライスしようとしたら、中のチーズが流れ出てきて少々焦った。チーズがちょっと固まるまで待っていたほうが良かったらしい。とほほ。

キャベツとコンビーフはただそのままざくざくっと炒め、数日前に作っていた玉ねぎのマリネの残りも隅っこに詰めた。醤油に浸した海苔をご飯とご飯の間に挟み、上からはふりかけをかけたご飯、それと秋田の沢庵"いぶりがっこ"。相変わらず変わり映えのない、いつもどおりのお弁当だ。野望としてフィッシュ&チップス弁当とかサンドイッチ弁当などにもチャレンジしたいと思いつつ……うう、がんばるぞぉ。いつか、きっと。

チーズが流れて焦った鶏肉は、それでもかろうじて鶏肉にへばりついていて悪くなかった。それにコンビーフとキャベツの炒めだ。炒めたコンビーフは美味しい。キャベツや卵も一緒に炒めるともっと美味しい。ちなみにクリームシチューに入れたコンビーフも美味しい。密かにコンビーフが好きな私はわくわくしながら弁当を作っていたのだった。

鶏肉のオーブン焼き
ほうれん草のサラダ
ミネストローネ風スープ
ご飯
モルツ、麦茶
苺 with コンデンスミルクと牛乳

買い置き鶏肉処分フェアーということで、夕飯も鶏肉。シンプルな"焼き肉"をがつんを食べたかったので、塩と胡椒をガリガリかけて焼くだけにする。
その代わりに少々手間のかかるサラダを。

ベーコンを胡麻油でじくじくと炒め、カリッとなったら醤油と酢と砂糖を落とし、それを生のほうれん草と薄切り玉ねぎをざくざくと器に盛ったやつにぶわっとかける。あとは鶏肉とコンビーフと野菜たっぷりのトマトスープ。今日は弱冠洋風ご飯。

ほうれん草サラダ、久しぶりにやったけどやっぱり美味しい。生のほうれん草をモリモリ食べるのはビタミン摂ってます〜っという気分が沸いてくるので好きなのだ。ずっと以前、10年以上前、新宿の駅ビルの中に全体的にいまいちな料理が並ぶイタリアン風洋食屋があったのだけど、ここのほうれん草サラダだけは絶品だった。ベーコンたっぷり、ついでにコーンフレークやポテトチップスなど、パリパリした食感のものが適度に混ざっていてパリパリもしゃもしゃといくらでも食べられた。野菜がほとんど食べられなかった私でもそのサラダは喰うものだから、母が何かというとそれを喰わせていたような記憶がある。スパゲッティもピザも、ドリアもあんまり美味しくないくせに、あのサラダは忘れられない、そういう店もあったりするのよね〜。

12/15 (金)
【今日の一枚】
ミニ鉢にてルッコラ栽培中〜(いつ喰えるかなぁ)
半熟卵入りミネストローネ風スープ
ご飯
麦茶

昨日の朝、私は家にあったカトキチ冷凍うどんの最後の1玉を食べていたのであった。
「いいよいいよ、おゆきさん食べなよ。僕は牛丼食べるからさ。」
と冷凍牛丼を食べていただんなであったが、その実うどんに恋い焦がれていたらしい。

だんなは昨夜、カトキチ3玉パックを2個ぶらさげて帰ってきた。もう昨日の夜から
「明日はうどん♪明日は釜玉♪」
と大騒ぎである。
今朝も自分で湯を沸かし、葱を刻み、卵を落とし、「釜玉」をそれはそれは嬉しそうに食べていた。

私は私で、昨夜の残りのスープに卵を落として食べることにする。5分茹での半熟卵を作って、殻を割ってからスープの中へ。煮詰まって水分が少なくなり、コンビーフの繊維がたっぷり詰まったスープは寒い朝にしみじみ美味しい。

魚のトマトソース煮込み
海老グラタン(冷凍もん)
チキンバターピラフ
アイスアールグレイティー

そろそろ3食手製の飯ばっか喰うのに少々飽きてきた。別のものが食べたいなぁと思いはじめた今日、折良く夜は飲み会の予定。世の中上手く回るものだなぁと天に感謝しつつ弁当を食べる。

本日の弁当メインは銀ダラ。"銀ダラ"という表記でスーパーに並ぶ魚、確かにタラの仲間ではあるけれどもその実は海外で獲れた"メルルーサ"(←フライが良く給食に出た記憶が……)や深海魚であったりすると読んだことがある。写真入りのその記事、見かけグロテスクな魚の風貌に「うへぇ」と一瞬なったけど、美味しいのだから気にしないことにする。

魚に塩胡椒して小麦粉はたいてフライパンへ。こんがり焼けたらにんにくと玉ねぎたっぷり、アンチョビやオリーブやケッパーを放り込んだトマトソースに絡めて詰める。バターで炒めた玉ねぎや鶏肉、グリンピースと炒め合わせたご飯を詰めて、最後の隙間には冷凍グラタンを入れてみた。

冷凍おかず、私はキライなのである。なのにだんなは好きなのである。
「たまにさ〜、こういうの食べたくなっちゃうのよね。グラタングラタングラタン。」
とおっしゃるので買ってきて入れてみた。
チンして1分で詰めることが出来るおかずはそりゃ簡単だけど、私自身は「手抜きしてるんです」という自覚にいたたまれなくなってしまうのだ。実際美味しいし、便利ではあるけれども、「使ったら負け」と一応厳しく自分を戒めている。使いはじめたら止まらなくなりそうだし。

2種のおかずと1種のご飯は、何だか全体的にこってりしていてちょっと後悔。野菜炒めでも入れれば良かったかもしれない。

銀座 花のれんにて
 モッツァレラチーズとトマトと生ハムの前菜
 豆腐のサラダ
 野菜の煮物
 ぶりの照り焼き
 コロッケ
 ガーリックピラフ
 生ビール
 優しさに包まれて(←カクテル)
 紙ヒコーキ(←カクテル)
 砂の惑星(←カクテル)
銀座 カラオケボックスにて
 赤ワイン
 スナック菓子いろいろ
有楽町 Ducky&Duckにて
 オレンジアイスティー

今日は6時半から会社の忘年会兼私の送別会。5時前に家を出て、のんびり銀座をぷらぷらしてから飲み会会場へ向かう。ボーナスも出たことだし〜、とデパートの化粧品売場でもうすぐなくなりそうだったシャネルのアイブロウペンシルを買い、クラランスで化粧水等々のセットを買い、本屋で今日発売の単行本を買い、情けないことに大荷物で居酒屋にたどり着いた。

銀座の並木通りはこの2〜3年でえらく変わってしまった。海外ブランドの支店がうりゃうりゃと立ち並び、つい最近には「ロオジエ」という資生堂の高級フレンチレストランが中央通りから移転してきたりして一層煌びやかだ。今日も黒塗りの車がじゃかじゃか通っていく。この通りにはいつも全く用がないので、今日は物珍しげにきょろきょろしながら店を探す。おーおー、高そうな毛皮のコートのお姉ちゃんだ。美しいねぇ。

洋風居酒屋という感じの薄暗い店の地下に、もう担当の人全員が座って待っていた。いそいそとベンチ席に座り、ビールで乾杯。奇妙な名前のオリジナルカクテルを面白半分に後輩たちと注文しまくって交換して飲んだ。「優しさに包まれて」はグレープフルーツとライチの味のちょっと甘いカクテル。「紙ヒコーキ」はざくろ味、「砂の惑星」は紅茶のリキュールと牛乳のカクテル。食事もまぁまぁ美味しくて、でも年長者の皆さんは飲み始めるとびたっと箸が止まってしまう方が多いので若手でもりもりと料理を片づける。洒落た感じを演出したかったのか、レモンを絞って塩をつけて食べる芋クリームコロッケはどう見ても普通のソースの方が美味しいと思ったけど、なんだかんだで腹一杯だ。

二次会はカラオケ。中央通りを越えた向こうの、新橋にほど近い裏通りにあったカラオケボックスで赤ワイン3本空けて飲みまくって歌いまくる。途中、久しぶりに「BlueRed&Blue」の看板を見た。大学の旗の色、紺と赤と紺の色をそのまま店名にしたこのバーは、大学のOBが大学のOBの為に経営しているものだ。一度だけ、バブルが弾けた直後の頃に先輩に連れていってもらった記憶がある。今日もピアノ演奏の案内などが書いてあり、それなりに繁盛しているようだった。夜の銀座は色々と面白い。路上で顔中血だらけにして乱闘している男たちがいたり、中央通りの閉店した店の前で吐いているサラリーマンがいたり、もう11時も過ぎようというのに、ここにいる人皆無事に帰れるのかなぁと心配になってくる。

午後11時15分、三次会。有楽町駅前のDucky&Duckで冷たいお茶を飲んだ。ここまで来てまだ「モルツゥ〜」と赤い顔して飲んでる方もいる。送別の花束2個と、ドイツワインところっとしたワイングラス2個セットをいただき、日付が変わった頃帰宅。どーもどーもお疲れさまでした。ほんの少し会社に未練が沸いちゃったりして(でも辞めちゃうんだもんねー)。

12/16 (土)
AGIO(池袋)にてカスタードプリン (昼御飯)
コンビニの
 ミックスサンド
 チャイ

弱冠の二日酔いを抱えた朝。今日は午後2時から演劇鑑賞の予定。池袋サンシャイン劇場で公演中のキャラメルボックス「クローズ・ユア・アイズ」を見に行くのだ。起床は9時過ぎ、あと2時間ほどで母が留守番として来てくれる予定だ。
きゃー、洗濯!きゃー、居間の片づけ!きゃー、昨日貰ったお花を花瓶に花瓶に!と起きるなりバタバタしていたら朝ご飯の事をすっかり忘れていた。起きぬけのだんなが着替えてコンビニに行ってくれる。

レタスがたっぷり入ったミックスサンド。ハムとレタス、卵とレタス、ツナとレタスの3種のサンドをもくもくと食す。気を利かせてだんなが買ってきてくれたシナモンの香りが濃厚な「チャイ」という名の紙パック入り乳飲料も傍らに。さらさらっと食してさぁ出発だ。

池袋サンシャインシティ AGIOにて
 カキとマイタケの柚子バター焼き
 カキのふっくらベニエ ガーリックソース
 ペンネの4種チーズソース
 じっくり煮込んだ牛タンのシチュー
 グラス白ワイン
 カスタードプリン
 アイスティー

12時を回ったところで池袋サンシャインシティに到着。開場までの1時間ちょっと、ビル内のイタリアンレストラン「AGIO」にて昼御飯。三笠会館経営の、カジュアルな雰囲気のまぁまぁ美味しいレストランだ。ボロネーゼ(←ミートソース)のパスタはいまいちだけど、カスタードプリンは絶品なので何かというとここで食している。折しも季節は冬、牡蠣のシーズン到来だ。店頭には「広島の牡蠣入荷」なんて文字が踊っている。

メニューを見い見い、牡蠣料理を2個ずつ2種類、計4個注文。それと合わせてグラスのシャブリも頼んだ。牡蠣をつついてワインを飲み、パスタを2人分2皿、それと一緒に牛タンのシチューを持ってきてもらったら多分1時間ちょっとで食べ終わるだろう、と考える。

「これとこの牡蠣料理を2個ずつ、あとこのグラスワインを2つ。パスタはこれとこれで……で、メイン料理をパスタと一緒に持ってきてもらえますか?ちょっとだけ時間がないものですから。」
と伝えると、
「え、あの、このシチューはちょっと時間がかかりますので……」
と奥歯にものの挟まった言い方をするウェイトレス。
「じゃ、普通の出し方でいいです……」
と答え、まずは牡蠣とシャブリが出てくるのをじっと待つ。

だが、ワインが来、続いてやってきたのはいきなりパスタだ。え、牡蠣って前菜にどうぞ、って入り口に書いてあったような気がするんですがパスタは前菜の前菜なのでしょうか。
「牡蠣って……前菜、だよねぇ?」
と首を捻っていると、そばに立っていた先のウェイトレスがその声を聞いてそそそと寄ってきて
「牡蠣は、あの……時間がかかる、ものですから。」
とおっしゃる。だったら「牡蠣は少々時間がかかりますがパスタを先にお持ちしましょうか?」と言ってくれても良かろうに。パスタの後に牡蠣料理って何だか絶対変である。釈然としないものを感じながら、とりあえずパスタをちゅるちゅる。

「4種チーズのペンネ」は私の好物。エメンタールやグリュイエールといった食べやすいチーズをベースに、青カビチーズやパルメザンを全4種類混ぜ合わせて溶かしたソースが絡むペンネは濃厚で美味だ。だんなの頼んだ「唐辛子とニンニク風味のリングイネ」もにんにくの香り充分、手打ちらしい生パスタがシコシコと良い感じだった。

パスタを食している間、牡蠣も来た。殻付き牡蠣に舞茸が乗せられ、柚子風味のバターがかかるものが1皿、そしてぷくっと膨らんだコロッケのような形状のものがマヨネーズ状のソースの上に乗るものが1皿。ピザ生地でチーズと牡蠣をくるんで揚げた"ベニエ"を割ると中から湯気と一緒にぷるんと牡蠣が出てきた。冬の牡蠣料理はわくわくする。にんにくたっぷりのソースを絡めて食べた"ベニエ"も、柚子の香りが濃厚なオーブン焼きもキリッとしたシャブリに似合っていた。美味しい。

最後に1皿のタンシチューをだんなと分け合う。しっかり煮込まれてトロンとしたタンは厚いとは言えない厚みのものが2枚。シチューのルーもやや少なめにかかっている。じゃがいもが添えられたそれを、2人でナイフでさくさく切りつついただいた。

で、デザートだ。何があろうとデザートを忘れてはいけない。だんなはいつでも「カスタードプリン」とその注文は決まっている。何しろ、お店で普通に食べられるカスタードプリンの中でだんなが一番愛しているのがここのカスタードプリンなのだ。大きめの容器に入ってくるそのプリン、スタッフが目の前で容器にキコキコとナイフを入れて皿にあけてくれる。さらっとした苦みのあるカラメルに、てらいのない生地なのに妙に美味しいプリンが目の前で揺れるのを見ると、それだけでもどきどきする。しかもたまらなく美味しい。たまーに、神がかったような滑らかな美味しいものも出てくる。逆に時折、"す"がちょっと目立つものが出てくるのが残念だけど。

今日は私もカスタードプリン。アールグレイの香りも濃厚なアイスティーを啜りつつ、今日もプルンと輝くプリンを最後に食した。
卵の風味濃厚、柔らかすぎず、堅すぎない滑らかなプリンは期待通りの美味だった。苦みの強い大人なカラメルもいつも通り。うーん、やっぱりここのカスタードプリン、美味しいのだ。決して安いとは言えない値段に、いつもどことなーく物足りないサービスだったりするけど、どうもこのプリン目当てで来てしまう。何だか悔しい。

程良く満腹になったところで、徒歩5分ほどのサンシャイン劇場にぽてぽてと向かう。

自宅で宴会
生ハム
カマンベールチーズ
パイナップル入りクリームチーズ with クラコット
??(店名失念)の
 オードブルセット
R1/Fの
 牡蠣フライ
新宿TAKANOの
 シーザーズサラダ
母手製
 ポテトサラダ
鱒の寿司

モルツ
Hattenheimer Scutzenhaus Riesling '99

松蔵の
 カスタードワッフル
練乳入りホットミルク

観劇後、少々池袋をふらふらしてからデパートで各種惣菜を購入して帰宅。夜7時帰るなり早速、留守番をしてくれていた母と一緒に宴会にする。チーズやハム、洋風の冷菜が好物な母にとチーズやオードブルセット、サラダなどをずらずらと用意。母は母でポテトサラダを作って待っていてくれた。折良くだんなの友人が富山名物、鱒の寿司を送って下さったりしたのでテーブルななんだか凄い御馳走が並んだ。ビールをたっぷり飲み、その後いただきもののドイツワインも1瓶飲み干す。「Spatlese」(シュペトレーゼ)と書かれたそのドイツワインは、糖度の角付けで言えば下から2番目のものだというのにトロリと甘かった。まるでデザートワインのように濃厚なワインをカッパカッパと飲みながらテーブルの上の料理をばくばくといただく。

昨日に続き、今日もたっぷりアルコールを摂取してしまった私はちょっとふらふらだったりする。

12/17 (日)
カロリー(神保町)にて「カツジャンボ鉄板焼き」 (昼御飯)
ルノートルの
 ミニチョコクロワッサン
 ミニクロワッサン
カフェオレ

10時まで、家族揃って惰眠をむさぼっていたのである。最初に目覚めたのがだんな。
「おゆきさんおゆきさん。良い事をお話しましょうか。……10時10分ですよ。」
の声で目が覚めた。ああ、なんてこった。半日が無駄になってしまった。我が家の週末では良くあることだけど。

のそのそと起き、昨日買ったミニクロワッサンを食す。コーヒーサーバーにたっぷりコーヒー入れて、チョコクロワッサンとプレーンの2種類を大皿にてんこ盛りにし、そこからむんずと掴んでは食すことを繰り返す。めちゃめちゃ美味しいクロワッサンでもなかったけれど、大盛りにしたパンを手づかみでわしわし食べるのは、それだけでちょっと嬉しくなる。

神保町カロリーにて
 カツジャンボ鉄板焼き \820
 スモールサラダ、とん汁セット \1120

神保町、書泉ブックタワーにほど近い坂の中腹に、明治大学生及びだんなに愛されている洋食屋がある。「カロリー」がそれだ。飯田橋に通っていただんなが学生時分、しょっちゅうここまで食べに来ていたそうである。秋葉原に照明器具を見に行きがてら、古本屋街の神保町に立ち寄って「カロリー焼」を食べていくことにする。

「カロリー」の名物が「カロリー焼」。お店のメニューの説明文によると「スパゲティーの牛肉と玉ねぎの和風味のせ」である。茹でたスパゲティと牛肉、玉ねぎを塩味のようであり白ワインも入っているようであり、ほのかにスキヤキのタレの味がしてしまうような味付けでもってジャジャジャと炒めたやつだ。非常にわかりやすい味がするけど、家で再現しようとすると不思議とこれにはなってくれない。スパゲティはもちろんアルデンテなんて高尚な状態にはなっておらず、くったくたの芯なし状態だ。それが良いのだ。これをおかずに皆、ご飯をわしわしと食べる。

カロリー焼の他はカレーライスやハヤシライスなど、それとあるのはフライ系がたっぷりだ。「カツジャンボ鉄板焼き」は鉄板にカロリー焼が盛られ、その上にトンカツとコロッケが乗る。「エビジャンボ鉄板焼き」は鉄板にカロリー焼、その他にエビフライとハンバーグが乗せられる。カロリー焼もご飯も大盛り可能、更に料理に300円追加すると豚汁とサラダがついてくる。なんとも学生心をくすぐっちゃうようなハイカロリー飯を食べさせるところが「カロリー」なのであった。昼下がりの日曜日、今日もやっぱり混んでいた。

そろそろフライ山盛りを食べるのは年齢的に苦しくなってきた自覚がある。それでも私は「カツジャンボ」、だんなは「エビジャンボ」、しかもだんなはご飯大盛り。隣に座る学生4人組に負けず、鉄板の上の揚げ物及びスパゲティをがつがつと食べる。サクッと揚がったフライにはハヤシライスのソースをベースにしたケチャップソースがちろりとかかる。醤油味のする淡い甘さのスパゲティをちゅるちゅると啜り、フライを囓り、その合間にご飯を食べる。冬は勿論、夏も毎日用意されている豆腐やこんにゃく入りの豚汁がまた良い感じなのだ。

すっかり満腹になり、そのまま歩いて淡路町を抜け秋葉原へ。雨も降りそうだし、ちゃっちゃと買い物済ませて家へ帰ろう。

カレーライス(缶詰もん)
ほうれん草のサラダ
ポテトサラダ
コンデンスミルクのお湯割り

カロリー焼を食べ終わるまで元気だった自分だが、どうも以来体調が変だ。トイレは近いし、妙に顔がぼわっと腫れた感じがするし背筋はぞくぞくする。家に帰ったところであまりの寒さに床暖房の温度を最高にして、その床の上で毛布にくるまり1時間昼寝(というか夜寝)。目が覚めたら、だんなはパンツ一丁にTシャツ姿で「なんか暑いよー」と言っていた。変だ。私はとても寒い。

雪だるま模様のどてらを着こみ、厚めの靴下をしっかり履いてだんなが用意してくれた夕食を食べる。サラダの残りや、昨夜食べた惣菜の残りなどなど、そして「五島軒」なる北海道の洋食屋の缶詰を開けてイギリス風カレーライス。寒さが止まらないので、コンデンスミルクをお湯で割った、甘くて熱い飲み物をずるずると啜る。な、何だか味がいまいちわからない。

「ど、どうやら風邪のようです。」
「そうかな。俺は多分風邪じゃないかと思うけど。」
「いやいや、私の意見ではそうじゃなくて風邪だと思うよ。」
「うーん、風邪という考えもあるけどな。……って、冗談は良いからとっとと寝なさい。」
と、全ての家事を取り上げられて私は寝なきゃいけなくなったらしい。あうあう、まだ買ってきた苺があるんですけど。私それ、とっても楽しみにしてるんですけどぉ……。