食欲魔人日記 02年03月 第2週
3/4 (月)
豚肉ごろごろポークカレー卵のせ(夕御飯)
リトルマーメイドの
 ジャージー乳クリームパン
 ツナブレッド
カフェオレ

あまりにもうどんを食べ続けた3日間、私としては乳製品とかパンとかが恋しくて仕方がなかった。で、昨日の帰宅途中、駅前のパン屋に寄って、あれこれと菓子パンを買ってきたのだ。あれもこれもと、ついつい1食分以上買ってしまった。そんなにパンが恋しかったのか、私。

「リトルマーメイド」は「アンデルセン」と同じ系列だ。並んでいる商品はあまり変わりないのに、何故店名が違うのか、ずっと気になっていた(気になっていたけど、調べる気力はなかったというか)。で、今日、本社である広島のタカキベーカリーのホームページを覗いてみた。謎は解決。

簡単に言って、「アンデルセン」は直営のパン屋さんで、「リトルマーメイド」はフランチャイズチェーンのパン屋さんなのだそうだ。更に言うと、アンデルセンは生地造りからその店でやっているけど、リトルマーメイドは冷凍生地をその店で焼くだけの方式。アンデルセンの方がなんとなく美味しいような気がするなぁと思っていたら、そういうことだったらしい。ここ近辺のアンデルセンは、千葉そごうの中くらいだ。あそこは色々あって嬉しいし美味しい、確かに。

それでも久しぶりに感じる菓子パンはしみじみ美味しかった。クリームパンなんて、涙ちょちょぎれそうだ。ツナパンも。

リトルマーメイドの
 クリームチーズパイ
 コーンパン
牛乳

調子に乗ってパン買ったので、まだ袋の中に残っている。
「昼も喰っちゃえ」
と、昼もパン。全体的にやる気がない今日の私だった。

今日は一日中、山のようなうどんの画像を見ながら旅行記書きしたり、細々と他の作業をしていたり。18軒分のうどんの味などそうそう長く記憶に留めておけるはずもなく、日記を見ながらざかざかと打っていく。ああ、「あたりや」はやっぱり旨かった……「中村」「谷川米穀店」も忘れられない。ああ、「竹清」の卵も外せないし、「まえば」も良かった。そうだそうだ「はりや」は次回も絶対行かなきゃいけない。反芻すればするほど「美味しかったよなぁ」と口の中に味がよみがえってきて、帰ってきた翌日だというのにまた香川に行きたくなっている自分がいる。

香港旅行に行ったときも、中華料理ばっかり呆れるほど食べていた記憶があるけど、やっぱりうどん巡礼を越えるものはないだろう。とにかくうどん、うどんだけ。小麦粉の固形物ばかりをひたすらに数日間食べる様は、さながら修行僧のようだ。ていうかただのアホウだ。交通費何万円もかけて何を65円のうどんとか食べに行くのか。返す返すもアホウだ。微妙な自己嫌悪を抱えつつ作成する旅行記。

ポークカレー ゆで卵乗せ with 福神漬・らっきょ
牛乳

昨日の夕方の羽田空港、さーリムジンバスで帰るぞ〜というとき、どこからか旨そう〜なカレーの匂いがしてきたのだった。
「カレー、いいなぁ……」
「カレー、喰いたいなぁ……」
というわけで、昨日の夜はカレーだった。時間も余裕もなかったのでレトルトカレー。だが、レトルトカレーは微妙に不味くて、欲求が不満してしまった。これじゃない、私が食べたいのはこれじゃない。悶悶としつつ、夕方スーパーに買い物に行くと、豚ロース肉の塊が98円のセール中。「これだ!」と思って700gも買ってきてしまった。

肉を炒めてにんじんと玉ねぎ加えて炒めて煮込んで、途中でじゃがいも放り込んで「熟カレー・中辛」を溶かして、ごくごく普通のカレーを作る。具はざっくざっくと大ぶりのものが好みなので、これでもかとでっかくした。
カレーが煮えたところで、だんなから「遅くなりそう」との連絡をもらい、とりあえず息子と二人で先に喰う。サラダやスープも作ろうと思っていたけど、息子と二人ならまぁいいか、とカレーだけ。福神漬とらっきょうだけはちゃんと準備する。ついでに卵茹でてスライスしてカレーの上に。

ボリュームたっぷりのカレーはこってり濃厚にできあがり、思った以上に美味しくできた。2時間かけてガーッと煮ていた肉は既にほろほろ柔らかく、じゃがいもは崩れない程度に柔らかく。卵の存在がまたちょっと嬉しかった。
そろそろ春めいてきたことだし、鍋や煮込み料理も肌寒いうちに何度かやっておきたいものだ。あ〜、豚味噌鍋……。

3/5 (火)
みづきあん(田町)にて「とん汁おにぎりセット」(夕御飯)
冷凍海老ピラフ
ほうじ茶

1週間ほど前に注文したパン焼き機が昨日、我が家にやってきた。なかなか大きい。炊飯器より大きい。
が、これで、焼きたてのパンの香りで目を覚ますことができるならと思えば嬉しいものだ。収納場所も、炊飯器置き場に無事に突っ込むことができた。炊飯器は倉庫へ。どうせ毎日の炊飯は羽釜を使っているのだからと、炊飯器は奥へ奥へとしまわれた。パスタマシーンがあったりベーカリーがあったり羽釜があったりアイスクリームメーカーがあったり、我が家の狭い台所はますます凄いことになっている。とほほほほ。

で、パンを焼いてみようと思ったのだ。これは必須だろ、と強力粉とドライイーストは買ってきた。
説明書を開くと、基本の食パンの配合の中に「スキムミルク」という単語が入っているのを発見(←先に読めよ)。
「スキムミルクなんてないぞコラ」
と説明書に悪態ついても仕方なく、とりあえず「やっぱり最初は書いてあるとおりにやってみたいし」とパン作りは先送りになった。というわけで、今朝は冷凍ピラフ。えらく違うな。

あれこれと片づけたり準備したりしている間に、中華鍋にてだんながざかざかと炒めてくれた海老ピラフ。
ほうじ茶啜りつつ、レンゲで食べたピラフはやっぱりチープな味。でも悪くない味だよなぁと思っちゃったりして。

田町「みづきあん」にて
 とん汁おにぎりセット 850円也
 (おにぎり2個・とん汁・京風小鉢・漬物)

本日、お仕事。春休みで学生も少ないことだし、と久しぶりに大学を抜けて昼は外へ食べに行くことにした。
が、タイミングが悪かった。12時を10分ほど過ぎて出たものだから、どこも混雑しまくりだ。気になっていた「牛角定食」は行列で、その横のハンバーグ屋さんも大混雑。とほほー、となりながらそのまま歩き、前にも入ったことのあるおむすび屋に行くことにした。

「みづきあん」というこのお店、四万温泉にある「つるや旅館」なるところが経営しているものらしい。「山のおにぎり」と名のついたおむすび類が20種類ほどメニューに並び、味噌汁つけたりとん汁つけたりといったセットメニューがある。何故か「タコライスセット」「フォアグラ丼セット」なる微妙に怪しいセットもあったりする。

モダン和風な店内は、大きなテーブルが2個に背の高い椅子が並んでいる。おしぼりや水などはセルフサービスだ。
「とん汁おにぎりセット」は好みのおにぎり2個に5種類くらいから選択できる小鉢が1つ、とん汁と漬物がセットになって850円。あまり安いとは言えないけれど、店は人気のようだ。皆はふはふと握り飯を頬張っている。
「焼き明太子マヨネーズ……気になる……」
「すじこもいいなぁ……」
などとメニューを睨んで悩んだ挙げ句、「焼きたらこ」と「あなご山椒」にすることにした。

待つこと数分、大きな椀と大きなおむすびがやってきた。小鉢は白和え。漬物は優しい味のごぼうと沢庵だ。
でっかいおむすびなのである。1個で茶碗1膳分はありそうなのがふわっと握られて中には具がたっぷりと。これなら850円でも良いかな、と思えてしまう。しかも、あったかい。ぐるんと海苔を巻かれた温かいおむすびを持つと、何だかシアワセになってくる。御飯を握るだけで、なんでこんなに嬉しいかなぁ。

胡麻油の風味の具沢山なとん汁を啜りながら左手に握り飯をわっしと掴み、冷めないうちにとがつがつ食べた。香ばしい焼きたらこはざくざくと、穴子は細切れになって実山椒と和えられている。どちらも御飯にすごく似合う。食べ終わった頃にはすっかり満腹になっていた。
……今度はタコライス丼かなぁ。おむすび屋に来てタコライス。それもちょっとどうかと思うけど。

2日目のポークカレー
コールスローサラダ
南瓜とコーンのスープ
サッポロ黒ラベル・アイスウーロン茶

2日目のポークカレー。
やっぱり2日目のカレーが一番よね、と昨日に引き続きカレーの夕食。息子はやはりカレーが好物なようで
「カレーなの?カレーするの?カレーたべるの〜?」
と嬉しそうに台所で踊っていた。中辛なんだけどね、すまんね息子。

ついでにコールスローサラダと南瓜入りのスープ。キャベツと玉ねぎとにんじんを刻んで塩で揉み、ちょっとおいてしんなりさせてからサラダ油とワインビネガーとマヨネーズと砂糖少々を放りこんで混ぜればできあがり。スープはコーンと南瓜入りのコンソメスープ。どっちもものすごく適当だ。

何はともあれ、2日目のカレーは「これこそ究極のカレーだよぅ」と悶えたくなるくらい美味しかった。肉はホロホロだし、具のエッジは溶けつつあって境界は曖昧になってるし、じゃがいもも溶けかかってもっさりしちゃってるし。濃度が増えてトロンとなったルーもまた良し。ビールで乾杯して呑むように1皿目を食べ、今度はスープを傍らに2皿目を。カレーならいくらでも食べられる。もぐもぐもぐ。

3/6 (水)
我が家で初めて焼いたパン(朝御飯)
焼きたて食パン
マルセイバター
カフェオレ

先日、米国リーガル社製のブレッドメーカーを買ってしまったんである。定価24800円が15800円のセール価格にて期間限定販売していたものだから、悶え苦しんだ挙げ句、買ってしまった。で、一昨日届いたのだ。いそいそと材料揃えて、とりあえず説明書に載っていた「基本の食パン」をその通りに作ることにした。昨日作ろうと思っていたのに「スキムミルクが無いやんけ!」ということで延期になってしまったのだった。

昨日の夜のうちに、強力粉やら水やらドライイーストやらをセット。タイマーを起床時間に合わせてセットして、どきどきしながら寝てみた。朝4時頃だろうか、台所からガコンガコンと何やら動く音が聞こえ始め(といっても別にうるさいと思ったわけじゃなく、たまたまちょっと目が覚めた)、6時半を過ぎた頃からはそれはそれはシアワセな香りが家中に漂い始めた。危険だ。危険なマシーンだ。朝から食欲倍増ではないか。どうしてくれよう。(←それが楽しみで買ったくせに)

できあがりは、上々だった。皮はパリッと、中はふわふわと。焼きたての白い部分は心許ないくらいに柔らかくてふわんふわんで、これはいっくらでも食べられそうだ。ますます危険だ。
とりあえずコーヒーをいれ、パンはぶ厚めにざくざく切ってバターを共にテーブルへ。バターはいただきものの、「マルセイバターサンド」の六花亭から出ている「マルセイバター」。あまり旨くて、加熱するようなものには勿体なくて使えなかったバターだから、ここぞとばかりに出してみた。焼きたてのパンにバター塗って食べる。香ばしさが何ともいえない。素朴な味わいのパンは「Johanとかで買ってくる方が味としては上だけど」と思ったものの、この出来たての味ばかりは自分の家で焼かなければ味わえない贅沢なものだ。かなり幸せかもしれない。

で、ブレッドメーカーを注文した時に知ったのだけど、「Home Bakery まりの部屋」というサイトがまたすごい。パン焼き機を使ってできるパンレシピが100種類以上も載っている。「おおデニッシュブレッド」「おお生クリームパン」と燃えてしまうことこのうえない。
更にもうひとつの野望、「ハニートースト」。1斤分の食パンにハチミツとバターがでろでろ〜んとかかっているという、それはすごいメニューだ。ずっとずっと食べてみたいと思いつつ、店で食べたことはない。焼きたてのパンでこれやったら旨そうだなぁ……(でも太るよなぁ、絶対……)

ミスタードーナツの
 エンゼルクリーム
 エンゼルフレンチ
牛乳 with ココア味ミルメーク

今日は一日家でお仕事。
昨日の夕方、お義母さんから「ほほほほほ、お裾分け〜」とミスドのドーナツを貰ってきていたので、昼御飯にこれを喰っちゃうことにする。エンゼルクリームとエンゼルフレンチ。我が家随一のエンゼルクリーム好きのだんなに向かって
「すまん、一人で喰っちゃってすまん」
と心中謝ってみつつ、でも喰っちゃう。甘いドーナツ2個の昼飯は、喰った後に妙に眠くなっちゃって困ったのだった。

親子丼
南瓜とコーンのスープ
コールスローサラダ
キリンクラシックラガー、アイスウーロン茶

仕事が興に乗ってしまい、ろくな準備もしないままだんなの帰宅時間になってしまった。とりあえず米だけは炊いてあったので、うじゃじゃじゃじゃっと親子丼を作ることにする。サラダもスープも幸い昨日の余りがあったりして。
「自分の分は自分で作ってみましょう」
と、息子の分は私が作り、私の分は私が作り、だんなの分はだんなが作る。悔しいことに、だんなの方が丼もの作成は上手い。練習なければ進歩なし、と私もいつも頑張ってはみるものの、どうしてもだんなの方が上手いのだ。何故だ、一緒に「あるある大辞典」親子丼編を見たはずなのに。

丼鍋にだしと醤油と味醂を同量ずつ入れ、玉ねぎを放り込み、続いて鶏肉も放り込む。8割くらい火を通したら卵を回し入れ、蓋をして十数秒。今日は豪華にダブル卵だぞと、上から更に卵をもう1個割り落とし、やっぱり蓋をして10秒ちょっと。火を消したらそのまま20秒ほど蒸らし、御飯の上に滑らせる。私がやると、どうも鍋に卵が微量に貼り付いてしまうのだ。丼ものは難しい。

丼に御飯をこれでもかとうりゃーっと盛りつけ、鶏肉もごろりごろりとたっぷりと。しかも卵2個。夜9時過ぎの遅めの晩御飯だというのに、腹一杯にどんぶり御飯をかっこんでしまった。

いつもは350ml缶のモルツやよなよなエールシリーズばかり飲んでいるというのに、ここ数週間は大瓶ビールを飲むようになっている。モルツがなかったのでキリンだのサッポロだのエビスだのと色々。
大瓶の空き瓶が、近々必要なのだった。今週末に大がかりな模様替えを考えていて、廊下を越えてピアノを別部屋に移動する予定なのだ。話によると、ビール瓶をピアノの下に何本か敷けばごろんごろんと動かせるものらしい。で、瓶を空けるために瓶ビールをがんがん飲んでいる今日この頃だった。今日はキリンのラガー。……やっぱりモルツが好みだなぁ……。

3/7 (木)
カレーうどん、おにぎりのオプションつき (朝御飯)
カレーうどん
おにぎり
アイスウーロン茶

カレーを作った余りは、カレーうどんにするに限る。ちょっとだけ残ったカレーも美味しく喰えるし、何より鍋が綺麗になるのだ。カレーうどん後の鍋は、こびりつきが無くなって洗うのも簡単。一石二鳥だ。

「ほいじゃ、明日の朝はカレーうどんね」
と、昨日の夜に準備をし始めた。いつもは鰹と昆布のだしを取るところを、いりこだしにしてしまう(←讃岐うどん旅行の名残)。しかも、昨夜の残りの御飯をだんなはおにぎりにし始めた。
「やっぱりうどんにはオプションが必要でしょ〜♪」
とか言いながら。ああ、ダメだ。まだ全然讃岐ウィルスが抜けていない。「熱い」を「ぬくい」と言ってしまう。びっくりした時に「なんとかー!」と言ってしまう。『恐るべきさぬきうどん』の筆者である「団長」が「社牛」(しゃぎゅう=牛に似ているかららしい)と呼ばれていることも突き止めた(←突き止めてどうする)。

で、テーブルの上にはおにぎりが1人1個、計3個ころんと置かれたのだった。これ、うどんのお供ね。いや、オプションね。
うどんのルーにいりこだしを入れ、醤油と味醂で味をつける。ちっちゃな肉だのじゃがいもだのが入っているのが何となく嬉しくなっちゃったり。
で、おにぎりを囓りながらうどんを啜る。美味しいとは思うけど、私も香川でちらし寿司喰いながらうどん喰ったりしたたけれど、何故でんぷん質を摂取しながら更にでんぷんを摂取するのだ。お好み焼きに御飯、焼きそばに御飯、ラーメンライス、ソフト麺とコッペパン(←給食で何度も体験した組み合わせ)。冷静に考えるとすごくヘンだ。
ヘンだけど美味しいから何も言わないけど。もぐもぐ。

バタートースト
牛乳

「ハニートースト」に萌えている今日この頃。
今日はだんなの帰りが遅いというし、
「じゃあ、夜に合わせてパン焼いて〜♪夕飯は、はにぃ〜と〜すと♪」
と歌っていたところ、だんなに「夜にそんなもの食べるのはやめなさい」と言われてしまった。
週末の朝飯にでもチャレンジすることにしよう。どうせだったらハーゲンダッツのバニラアイスとか買ってきておきたいし。

で、話には聞いていたけど食べたことのない「ハニートースト」、どんな作り方をするのかと思って調べたところ、こんなとことかこんなとこを見つけた。要はパンの白いところを耳からくりぬき、こんがり焼きつつバターとはちみつぶっかけて、最後にバニラアイスを乗せればできあがり、らしい。簡単すぎるからレシピも全然存在していないのだった。確かずーっと前にビストロSMAPの本で見たことあったような気もする。

「うふ〜ん、はちみつぅ」
「あは〜ん、ばた〜♪」
と遠からず作ることになるだろうハニートーストに思いを馳せつつ、昼御飯は普通のバタートースト。昨日焼いたパンの残りを冷凍保存しておいたので、それをトーストして食べる。
改めてトーストにした自家製パンを囓ると「ああ、旨いものなんだなぁ」としみじみ思った。スーパーで買ってくるようなメーカー製の日持ちするような食パンとか、あるいは近所でも不味い部類に入るパン屋の食パンなどは冷凍するとなんとなくケソケソパサパサした味気ないものになっちゃったりするんだけど、皮がサクッの中がふわっな食感や香ばしい風味は冷凍のを焼いても美味しかったのだった。バター塗って食べるだけでなんぼでもいけるという感じ。

刺身(まぐろ・イカ・甘海老)
甘海老の味噌汁
御飯
アイスウーロン茶

マグロを1パック買ってきた。「スパゲティにでもするかなー」と思っていたところ、夕方お義母さんから電話。
「あのねぇ、蟹が安かったもんでね、半分食べる?」
食べます食べます喜んで喜んで。
「イカもあるんだけど……」
「食べます食べます嬉しいです。
で、半身分の蟹の足と、イカ2はいと刺身用甘海老がどちゃっと我が家にやってきた。こりゃ、パスタって感じじゃないよなぁ。

だんなのいない今晩、蟹を食べてしまうのはあまりに可哀相だ。蟹は明日に回すことにして、まぐろとイカと甘海老の刺身で御飯を食べることにした。殻つき甘海老の殻はわしわしと剥いた後に味噌汁にしちゃう。海老の殻から良いだしがでて、これがとても美味しい。海老の他には長ねぎだけを放り込んだ味噌汁を啜り、御飯をかっこみ、刺身をつまむ。息子は怒濤の勢いで
「まぐろっ、まぐろっ、まぐろたべるよー」
とまぐろに御執心。のんびりゆったり親子2人で飯を食べるはずだったのに
「こらまてっ、そんなにマグロばっか喰うなっ!」
「まぐろー、まぐろおいしいのよー」
と、なんだかバトルになってしまったのだった。

3/8 (金)
ハニートースト(あ〜あ、やっちゃった……)(夕御飯)
自家製食パン
カフェオレ

ブレッドメーカーと蜜月関係を築きつつある我が家である。
ごめん羽釜、君のことを忘れたわけじゃないんだ、素朴な君も良いけど焼きたての香り豊かな新参者もなかなか良いヤツなんだ、わかってくれ。……なんとなく羽釜に言い訳したくなってしまうのであった。ああそうそう、パスタマシーンも忘れちゃいないとも。(←ついでにパスタマシーンにも言い訳)

今朝は「ソフト食パンモード」なるモードでパンを焼いてみた。機械側の設定もちょっと違うし、入れる材料もちょっと違う。ドライイースト少なめ、スキムミルクは入れず、マーガリンは多め、という感じ。夜10時を過ぎてがさがさと強力粉を計量したり砂糖や塩や水を用意する私。だんなは未だ帰宅しておらず、息子が脇から「なにするのー?どうしてるのー?」と覗き込んでくる。
「我がモードはソフトッ!ソフトの食パンッ!」
と、捻りすぎて最早何だかわからなくなってしまっている漫画のセリフをもじりつつ呟いてぽちっとな、と。嗚呼、ここでだんながいれば
「我がリーガルのォォォパン焼きはァァァ世界一ィィィィッ!」
なんて返してくれて遊べるに違いないのに、ちと寂しい。

で、朝。焼けたものは確かにソフトっぽい食パンだった。ソフト、というより「餅っぽい」と言った方が良いかもしれない。昨日のスタンダードな食パンはふわんふわんといった食感だったけど、今日のはなにやらモチモチと弾性の強いものだった。薄めのきつね色に焼けた皮はサクサクとしていて、これまた案外良い感じだ。今日も"厚切り"というより"超厚切り"な厚さにカットし、わしわし食べた。

コーンパンとかレーズンパンもやってみたいけど、この手の具入りのパンは粉を練ってる途中で具を投入しなければならないらしい。タイマーセットして朝に合わせて……とやっていると、午前3時頃に台所に行かなきゃいけなくなるのだ。それはちょっとイヤだ。
「……ま、生クリームや牛乳が4時間程度で腐敗するとも思えんし」
と、「やっちゃダメよ」と書いてあるマニュアルに反して具入りパンをタイマーで焼いちゃう計画がじわじわと私の中で進行中。

田町「masuya grill」にて
ます屋バーグセット \580也

今日は金曜だけどお仕事。春休み中につき、教授の予定に合わせての不定期出勤が今月は続く。
最近すっかり温かくなって(ついでに学生は春休みで人気はないし)、外に昼飯を食べに行くには良い季節になってきた。今日も大学近くの飲食店を覗きに行く。正門のすぐ近くには、数ヶ月前に「牛角食堂」なる、焼き肉屋牛角チェーンの店ができている。そのすぐ横にはこれまたチェーンの「ます屋」という和風ハンバーグショップ。「ます屋」は最近改装して「masuya grill」などという小洒落た店名に変わり、「牛角食堂」と対決しまくるぞという意気込みをみせている。ランチタイムになると両店店頭で弁当を売りまくり、客引きしまくっている。値段も似たようなものだしどっちも肉系定食屋(かたやハンバーグ、かたや焼き肉)だから熾烈なことこの上ない。両方の看板を眺めた後、今日は「masuya grill」に入ってみることにした。

最近流行の「カフェ飯」チックな、ワンプレートディッシュが基本らしい。御飯とハンバーグ、サラダなどが白一色の陶器の皿に盛りつけられ、味噌汁もまた白いスープカップに入ってやってくる。「ます屋バーグセット」は580円なり。こ んもりと平皿に盛られた御飯の脇に醤油味のハンバーグ。大根と水菜のサラダと小さな漬物、味噌汁がついてくる。木のカウンターには黒い木製のランチョンマットが置かれ、ちょっと大きめで座りやすい椅子が並ぶ。女の子受けしそうな内装だ。

味は、「まぁ高くはないからなぁ」といった感じのものだった。感動するほど美味しくはないけど、600円以下であったかい御飯と味噌汁とハンバーグ食べられるならこれで良いのかなぁ、ぐらいの。そして、妙にフレンドリーな店だった。支払いをして出ていくサラリーマンにかける声は
「午後もお仕事がんばってください!」
だ。私は「10回食べに来たら1000円サービス」のスタンプカードをもらい、ランチ時にも使える100円割引券をもらい、「いってらっしゃいませー」と送り出されてしまった。う、うーん、これはまた行っちゃうかな(←"おまけ"に弱い人)

とうとうやっちゃったハニートースト
牛乳

たらば蟹と葱のパスタ

いつもだったら帰ってきてもおかしくない午後8時過ぎ、帰ってくるどころか、だんなからは1本の電話も無かった。だんな、仕事にハマッていたらしい。やっと「これから帰るぅ〜」とよれよれの声で電話があったのは午後8時半を過ぎていた。こっちも空腹極まれり、という状態だ。
一応、我が家では「今日遅くなるから」の連絡が無い限りは家族一緒に御飯を食べるということにしている。1人欠けると、御飯の美味しさも3割減くらいになるような気がしてしまう。……いや、でも、お腹空いたよねぇ……と息子を見ると、目があった息子は台所に行って今朝焼いたパンを持ってきた。
「パン〜、パンたべるよーおいしそーねー」
うーん、美味しそうだねぇ。そういや、今日はちゃんとハーゲンダッツのアイスクリームを買ってきちゃったねぇ。……やりますか?

残っていたパンは2/3斤ほどだっただろうか。上からナイフを入れて格子に切り、底近くのみみの外からナイフを入れて、白い部分をみみから外すようにしてくりぬいた。抜いたパンを更にスライスして、バターを塗りつつくりぬいたパンをまた詰めていく。オーブンでこんがり焼いて、途中でハチミツぶっかけて更に焼く。焼き上がりにアイスクリームごろんと盛りつけて、完成。バターもハチミツも、こころもち少なめにしてみた。もうちっと豪勢にかけた方が美味しかったかもしれない。

で。
ハニートーストはヤバイほど美味しかった。バターとハチミツがたっぷり染み込んだパンはサクッとした食感で、温かいそれにひんやりしたアイスクリームが溶けていく。バニラの香りのアイスクリームをこてこてつけながら食べる温かいパンは何とも幸せな食感と甘さがあった。しかし、おかずとか主食というより、まんま「おやつ」だ、これ。
息子と二人でパンをつつきまわした後、「箱」となったみみを解体して食べる。これまたバターが染み込んじゃって、サックサクになってしまっていて危険極まりない味がした。6面体の5面を覆っているみみを、ガシガシ食べた。……お店でも、ここまで皆さん全部食べるのかなぁ。隨分腹一杯になるぞ、これ。

9時過ぎて、だんなの帰宅を前にしてすっかり満腹になっている私と息子だった。なのに、帰宅しただんなと一緒にパスタ作って、それも食べちゃう。オリーブ油でにんにく炒めて葱炒めて、ほぐした蟹肉と一緒に茹でたパスタを放り込んで絡めればできあがり。何だか全体的にバランスが悪い今日の夕飯だった。美味しかったので悔いなし。

3/9 (土)
銚子丸(稲毛)にて「いわしの握り」(昼御飯)
吉野家の冷凍牛丼
冷茶

今日は、部屋の模様替えをするのである。ベッドの移動もあるけれど、ピアノを廊下の向こうの別の部屋まで持っていくという大偉業が待ちかまえていた。で、私とだんなだけではどうしても手が足りないので
「昼に回転寿司腹一杯おごるけど、どう?」
と義妹に来てもらうことに。大学生の義妹はどう見てもだんなの体重の半分くらいしかなさそうなのに、おそろしく力持ちだ。ちなみに童顔で中学生にも間違えられるくらいで、だんなや私の男友達には妙に人気があったりする。

午前10時、起きた直後くらいに「あと30分くらいで行くよー」と電話が。うわちゃちゃちゃ、と慌てて朝御飯をかっこんだ。余裕のないとき(そいでもってガツンと食べたいとき)は冷凍牛丼に限る。冷凍御飯をレンジでチンして、その間に熱湯で冷凍牛丼を解凍。わざわざ買ってきた"吉牛チック"などんぶりに両者を盛りつけ、いただきます。準備時間5分ちょいで食べられる牛丼は有り難いことこの上ない。

はぐはぐと家族全員どんぶり抱えて朝御飯。
「この牛丼買った時ね、俺の同僚のI君も一緒に買ったのね」
「うん」
「10パック持って帰ったんだけどさ、"すっげぇ食べてますよ!嬉しすぎる!"とか言っていた」
「便利だからねー」
「美味しいしなー」
ちなみに、これまた一緒に買った新婚のS君は妻にすごく呆れられたらしいけど。

稲毛「銚子丸」にて
 ビール
 蟹汁
 中トロ、いなだ、焼きトロサーモン、いわし、うなぎ、いくら、中トロ手巻きなどなど

"ビール瓶を敷いて転がすと、ピアノの移動は簡単"
とどこかで読んだのである。業者に頼むと、2〜3万円は取られる作業だ。だから3人で何とかしようという今日の試みだった。が、そうそう上手くはいかないのである。瓶4本を敷いて転がし始めるまでは良かったが、狭い廊下を90度左折とか、切り返しとか、ちょっと待てよコラという大変なことになってしまったのだ。

「ダメだよ、洗面所方面に折り返してもダメ」
「じゃじゃじゃあ、玄関から行こう」
「うっひゃー、あと5cmが入らない〜」
「下駄箱の扉を外して中板も外したらそこに入らない?」
「入った〜!」
「けど壁!壁こすってるよー」
もうもう大騒ぎだ。なんとかピアノを移動し終わった頃には、一同呆けるほど疲れきっていた。特にピアノを持ち上げまくってくれていただんなの疲労感は相当濃厚らしい。

めでたく大物の家具は全部移動し終え、まだ居間あたりが引越直後のような凄い光景になっていたけれど、とりあえず休憩しましょうと回転寿司屋に赴いた。業者に頼んだら払わなきゃいけないだろう金額を、全部飲み食いするつもりで食べる食べる食べる。

キャンペーン中の中トロから注文し、まだまだ作業があるというのにビールで乾杯。大ぶりなネタがどかんと乗る寿司はどれも大きめで食べ応えがある。1つ食べては流れる寿司を物色し、壁の"今日のおすすめ"を見ては注文。
数ヶ月前までは「回転寿司なんて、なんか貧乏臭いし美味しいとは思えないし」と思っていたのに、このへんじゃ下手な"回らない寿司屋"に行くより美味しくて安かったりするのだった。
最初に中トロ、最後にも中トロを味わって、ホームセンターで木材やら釘やらを購入してから帰宅。

焼き鳥(にんにくま、スタミナ焼き、つくね)
餃子
ビール

夕方からは木工作業。背面に板がついていない本棚の、後ろに隙間ができてしまう配置になったために落下防止に細い板を棚の背後につけるという作業をギコギコと執り行う。のこぎり使ったのなんて、私は中学卒業以来かもしれない。図工大好きな私は、何だかとても楽しかった。
本棚の移動もし終わり、ついでに先日購入したもう1つの本棚も設置し終わり、義妹が「おつかれ〜♪」と帰っていったのは午後7時半を回っていた。まだまだ居間はごちゃごちゃと物が溢れて引っ越し直後状態だ。台所にも設置場所思案中の黒い棚がどーんと置かれたままだし。

料理ができる状況でもなく、気力もなく、結局だんなが焼き鳥屋に走ってくれた。何本かの焼き鳥と、パック入りの餃子、息子には焼き鳥が乗ったお弁当。夜8時を過ぎて、全体的によれよれになった状態でビール飲みつつ焼き鳥をつまんでみた。

元寝室には、まだ片づけきれていない文庫本やら漫画やらが散乱していて、片づけようと入った私もだんなも、一度入ると出られなくなってしまったのだった。不審に思ったもう一人がドアを開けると、座り込んで読書している伴侶が目に入ったりして。全然片づけがはかどらない土曜の夜。

3/10 (日)
だんな特製回鍋肉(夕御飯)
ミスタードーナツの
 チョコファッション
 エンゼルクリーム
カフェオレ

朝から、くしゃみが止まらない。鼻水も止まらない。ついでに目もしょぼしょぼする。顔全体の洪水状態に、身体もなんだかダルい感じ。
「か、花粉症かなぁ……へぷしっ」
「おゆきさん……風邪じゃん?」
「んん……花粉症ってより……部屋の模様替えでホコリが舞い上がって、それに反応しているような気が……へぷしっ」
くしゃみ連発しながら、まだ「引越後5日目」くらいの混乱状態にある荷物の山(押入の中まであれこれ移動しちゃったもんで、大変なことになってる現在)を前にして片づけ続行。整理整頓は私のモットーというかポリシーというか主義主張というか、とにかくまぁ、好きなんである。本やら何やらがピシィッと整列しているのを見ると、何とも幸せな気分になる。その割にヘンなオブジェとか置きたがるけど。

昨日のピアノ大移動に奮闘してくれただんなは、案の定身体がベキバキボキビキになっちゃってるらしい。
「今日は俺は何もしないぞー」
と宣言していたので、
「御飯の支度だけしてくれたら、何もしなくていいよ」
と返したら、妙にうきうきし始めた。彼は、片づけは前向きに嫌いだけれど料理は前向きに大好きだ。私は……料理より片づけの方が好きかもしれない。料理も好きだけど、目の前の"片づいていないモノ"を見てしまう方が身体がうずうずしてしまう。というわけで、「各々、できることをやるべし」の我が家の家訓にのっとり、今日の食事担当はだんなに決定。

そうと決まったら、いきなり新聞のチラシをチェックしているだんななのである。背骨がビキバキじゃなかったのか、だんな。
「卵が……この店、98円♪」
「キャベツも安いし……あと、ピーマン」
とごにょごにょ呟いた挙げ句、
「ついでにドーナツ買ってくるよー」
と早々に着替えて買い物に行ってしまった。尻の……いや、腰の軽いだんなだ。やっぱり私より主婦向きかもしれない。

というわけで、朝御飯はミスタードーナツ。朝早いので、好物のエンゼルクリームも存分に売られていたらしい。
"ドーナツだから"という理由で、いつもは濃くいれるコーヒーは薄めのアメリカン。なにもそんなとこまで凝らなくても良いじゃないかと思いつつ、ドーナツにはアメリカンコーヒーが妙に似合っちゃうのだ。

ヨコイのスパゲッティ(白身魚フライとナゲット乗せ)
アイスカフェオレ

せっせとお片づけ。……が、相変わらず顔面は洪水状態だし、ついでに頭が重くなって気力が減退し始めた。私の前には収納されるのを待っている累々が積まれているというのに。布団に突っ伏したら最後、動けなくなった。
「あ……ダメ……なんか動けない……」
「お、おゆきさん、大丈夫?」
「なんかねー、これはねー……風邪だ」
「だから最初から"風邪だ"と言ってんじゃねーかよ!」
そうか、風邪か。こんな激しい症状、花粉症とは思いたくなかったので、ある意味安心。

でも、食欲はしっかりあるのである。今日は、ヨコイのスパゲティー。"名古屋名物あんかけスパゲッティ"のレトルトパック入りソースをぶっかけた太いスパゲティーだ。本日のトッピングは白身魚のフライにチキンナゲット。ピリ辛のソースにはフライものがとてつもなく良く似合う。皿にこんもりと麺を乗せ、フライ類を盛りつけて、周囲にソースをだばだ〜と敷く。鼻が効かなくても、舌がいまひとつ効かなくなりつつあっても、ヨコイのスパゲティーはしっかり美味しかった。息子が残した分をしっかり平らげるほど美味しかった。
で、喰ったから寝る。病気の治療の基本は「喰って寝る」、これだ。

だんな特製回鍋肉
まぐろのユッケ風
豚肉と葱のスープ
羽釜御飯
ビール、アイスウーロン茶

「……夕飯、回鍋肉はやめようか?」
「いや、喰う」
力強く答える私の食欲は、夕方になってもやっぱり減退していなかった。まだまだ絶不調、という感じではあるけれども。

先日の「どっちの料理ショー」に触発され、本日は回鍋肉。塊の豚バラ肉を茹でてスライスするところから料理は始まる。薄切りになっている肉を使うより、何十倍も美味しい。茹で汁は、塩胡椒して具を入れれば美味しいスープになるし。……と偉そうに言っている私は、今日は布団の中なのだった。がんばれー、がんばれだんなー。

「おおっ、冷蔵庫からマグロ発見!」
などと台所で騒いでいるだんなは、酒の肴まで作ってくれた。回鍋肉ができる頃には御飯も炊け、スープもできあがっていた。病気の時に、"ちゃんとした飯"を喰えるというのは有り難いことだ。すごく嬉しい。
甘辛い味噌味のアツアツ回鍋肉はしみじみと旨かった。ビールいくらでも飲めそう(病気でも飲む)。御飯もいくらでも喰えそう。とても不調とは思えない勢いで飲み食いし、超満腹になったところでとっとと就寝。
やっぱり病気は喰って寝て治すに限る。