食欲魔人日記 03年09月 第1週
9/1 (月)
風邪だというのにだんなは昼からがっちょり油系炒め物、私は炒飯
「ミスタードーナツ」の
 カレーパン
 チョコファッション
牛乳

今日から9月。心機一転、これからは秋の美食を……と、さわやかな朝を迎えたけれど、隣には今ひとつさわやかでない風情の人が寝ていた。だんなだ。
「なんかねぇ……風邪、悪くなったみたい……」
数日前から風邪っぽく、それでも昨日は外出してしまったりしたのだけど、夜はアイスノンを抱えて早めの時間から床についたりしていた。やはり昨日の外出が悪かったのか、具合が悪くなってしまったらしい。

「……仕事休む……今日はお休み」
「おとなしく寝てる?一緒に昨日買ってきたドーナツ食べる?」
「ドーナツ食べるー」
私と同じく、体調が今ひとつであっても食欲は一向に衰えないらしい我が夫。ミスタードーナツ全品100円セール中ということで、ここぞとばかりに連続ドーナツ喰いを堪能している我が家だった。今日の朝食用に買ってきたのはカレーパンと、ごくごくシンプルなチョコがけオールドファッション、"チョコファッション"。小学生の頃は、私はどうしてもエンゼルなんちゃらだのフレンチなんちゃらといったふわふわ系・クリーム系のドーナツが好きになれなくて、しかもコーティングものも苦手で、ドーナツ屋に連れて行ってもらってもオールドファッションしか食べられるものがなかった。今はなんでも美味しく食べられる。嬉しいような、「クリームも大好きって……太るじゃん、それ」と複雑な思いも少しばかりあったり。

稲毛 「太閤園」にて
 炒飯(大盛)
 焼き餃子

本日、我が家最寄りの駅ビル(というか高架線下に広がるミニショッピングモール)がリニューアルオープンしたのである。数日前から広告が新聞に挟まるようになり、
「うぉっR1/Fが来るよー」
「ケーキ屋さんも2〜3店入るらしいよ」
「へー、輸入食材扱うマーケットもあるってさー」
と、話題の少ないこの町なのでそれはそれは住民の注目を集めまくっていた。今日は10時からオープニングセール。大好きなブランドのスパゲティが、定価300円ほどするところ100円になるというので、それを第一の目当てに行ってみることにした。当然10時には到着するように、きっちり時間合わせて行く。

あちこちの店でお楽しみ袋販売とか大安売り商品を用意しているということもあって、「ここはほんとにオラが町か!?」とかつてなくびっくりするほど、ショッピングモールは大混雑だった。こんなに小洒落た駅ビルができちゃうとは、なんだかうちの町ではないみたい。目当てのスパゲティもたっぷり買えたし、大好物だけど高くてなかなか買えない超硬水「CONTREX」も半額販売だったし、フォートナムメイソンのロイヤルブレンドは半額だし、オリーブ油も安いし、ハーゲンダッツのアイスも半額だし、と10kgほどになってしまった大荷物を抱えて帰ってきた。きっとこれから1週間くらいは混雑しまくるんだろう。

「だーい収穫でしたぁ!」
とベッドで寝ているだんなが待つ家に帰り、お昼御飯はどうする?お寿司とか買ってくる?なんか作る?と相談する。だるそうなだんなだけど、目の光りは全然衰えていない。
「この体調不良をぶっ飛ばすためにも!」
「……ためにも?」
「太閤園で、茄子野菜炒め!」
「……よりによって、そういう油こってり系を食べるかね、君は……」
だって久しぶりだよ……と呟くだんなのリクエストで、お昼は近所の中華定食屋さん「太閤園」に行ってきた。

テーブル席2つ、小上がり2テーブル、カウンターが5席くらい、という、小さな小さな町の中華定食屋さんの太閤園(たいこうえん)。外見も内装も「笑う世間は鬼ばかり」あたりに出てきそうな、ごくごく普通で"今風"とはとても言えない目立たない店なのだけど、近隣の勤め人や住人にかなりの人気。平日の昼に行けば、銀行の制服を着たおばちゃんたちや、作業着姿のおっちゃんたちがぞろぞろとやってくる。12時に入店するのは完全にアウトなので(席につくにも待たなきゃいけないし、料理が来るのもすごーく遅い)、行くなら11時30分過ぎが良い感じ。
……で、早めに到着してみると、けっこうその時間には開店していることが多いのに、今日はたまたまか開店時間が遅かった。まぁ待ってましょうか……と店頭で待っていると、すぐに10人くらいの行列ができてしまい、今か今かと皆して開店を待つ。

私は炒飯。息子がきっともりもり食べるので大盛にしてもらい、焼き餃子をつけてもらう。だんなは茄子野菜炒め。「肉」の字は入っていないけれど、薄切り豚肉とキャベツやにんじん、そして茄子が炒められた定食だ。この店、白髪まじりのおやっさんが一人で鍋をふるうので、料理が出てくるのにすごくすごく時間がかかるのだった。開店直後に席について、2組目に注文したというのに、それでも出てくるまで15分くらいかかる。前に待つお客が多かったら30分くらい待ってもおかしくないお店なのだけど、それでも皆、割と慣れた調子で雑誌などめくりながら料理を待つのだ。

だんなが昔から大好物のこの店の炒飯は、何がどうということもないごく普通の具。自家製らしきチャーシューと、卵と葱と、なぜかナルト。油がたっぷり使われているらしいこの炒飯は米粒1つ1つに油がコテッとコーティングしていて、食べるといつも上顎を火傷する。炒飯に限らず炒め物系全てが似たような感じなので、何を食べても私はいつも上顎や舌を火傷する。口で息するようにハフハフ言いながら夏も冬も汗まみれになって食べるのがここの定食だった。でも、不思議と胃にもたれなくて、「ああ、またあの炒め物食べたいなぁ……」と数週間しないうちに思っちゃう。こういう店が近所にあってほんっとーに良かったね、といつも感謝しながら家に帰るのが常だった。今日の炒飯も美味しかったぁ。

目玉焼きのスパゲティ
鶏肉入りミルクスープ
ビール

イタリアで、「貧乏人のパスタ」と言われている料理がある。その内容はいろいろあるようで、人によっては「アーリオオーリオペペロンチーノのことだ」と言ったり、あるいは「ベーコンの塩味のパスタだ」と言ったり。私が本で読んだ時には、チーズと卵を使ったスパゲティなのだとあった。で、そのチーズと卵のパスタを作ってみたらたいそう美味しくて、我が家で「貧乏人のパスタ」といったらそのチーズと卵の味を思い出すようになった。使うのは、ペコリーノ・ロマーノというハードタイプの羊乳チーズと、1人あたり2個の卵。

冷蔵庫に卵が10個あるところに更に安売り卵を10個買ってきてしまい、昨日あたりから我が家は「卵消費推進キャンペーン」なのだった。1人2個の卵を使うこの料理だと、えらい勢いで卵が減るのでちょうど良い。幸い昨日、デパ地下でペコリーノ・ロマーノも見つけて買ってきていた。

中華鍋(普通はフライパン)にオリーブ油を心持ち多め、底にちょっと溜まるくらいに入れて、そこにまずは人数分の卵をぱっかんぱっかん1つずつ割入れては「揚げ卵」を作っていく。白身がぷわぷわと固まり、黄身がまだまだトロトロな状態に火が入ったら、それは別皿に避けておく。同じ鍋、パスタがゆであがる数十秒前になったら更に人数分の卵をぱっかんぱっかん割り込み、それは同様に火が通ったところで茹であがったパスタを上からざざっとあける。あとはすりおろしたペコリーノ・ロマーノをたっぷり鷲掴みにして放り込み、粗挽きの黒胡椒もばばばっと盛大にふり、全体を和えたらできあがり。皿に盛りつけたら避けておいた卵も乗せて、更に上からチーズをかけて、黒胡椒もガリガリ挽いたらできあがり。卵たっぷりチーズたっぷりの黒胡椒風味のパスタなので、どこかカルボナーラに似ているけれど、生クリームが入っていないのでそれに比べると若干さっぱりめ。火の通った卵と、崩しながら食べる卵の食感の違いが面白くて、お腹の充実感もけっこう高め。独特の風味のあるペコリーノ・ロマーノのしょっぱさとか臭さがけっこうくせになってしまう。

「ぼくはねー、チーズのスパゲティが好きなんだよ。あとね、ミルクのスープも好きなんだよ」
息子は今日も準備をする私の周囲で「おてつだい、できることはありますかー?」と飛び跳ねていた。さすがに油の中に卵を落とすような危ない作業を任せられるわけもなく、「今日はいいの、今日はいいから、ありがとう」と居間に押し返し、リクエストに応えてミルクのスープ。鶏肉とハムと玉ねぎとアスパラガスをことこと煮込んで作ってみた。

9/2 (火)
今日は一日、ヒモと格闘……不器用な自分なりの成果がコレ。
卵御飯
鶏肉入りミルクスープ
冷茶

毎日作ろうと目標は立ててはいるものの、なかなか作れないお弁当。理由はいろいろで、だんなが日帰り出張の予定やら同僚との約束やらがあってお弁当がいらなかったり、単に私のやる気がなかったり。今日はお弁当があっても良いということだったので、私と息子の分も一緒に準備した。だんなが出勤する間際になって「うわー!起きなきゃ!御飯!洗濯も!」なんてバタバタする日よりも、一人余裕を持って早起きしてお弁当の準備なり朝食の準備なりして、「だんなー、朝よー」とだんなを起こす朝の方が何となく一日がすっきりといく。それはわかってるんだけど、ぐうたらな私はなかなか起きられない。まばらなやる気ですまん、だんな……。

ともあれ今日はちゃんと早起きし、お弁当も作れたは良いのだけど、朝御飯にこれ、というものがない。とりあえず御飯かなー、と御飯を温め、昨日のスープがあるなー……とスープを温め、結局さらりと卵御飯になってしまった。生卵かき混ぜて醤油たらして御飯にかけるだけ。せめてもと鰹節なども添えてみたり。

おうちでお弁当
 海苔挟みふりかけ御飯
 ごぼうと人参の牛肉巻き
 炒めアスパラガス
 ハムとポテトのサラダ
 いぶりがっこ
鶏肉入りミルクスープ
麦茶

お昼は息子と一緒にお弁当。相変わらず弁当箱に詰めたやったものは残さず食べる我が息子で、今日も
「これなぁに?」
「えーと……牛肉にね、ごぼうと人参を巻いてみました」
「巻いて、どうしたの?」
「フライパンでこんがり焼いて、醤油と味醂で味つけたの」
「そっかー!すごいねー!」
などと、何がすごいのか良くわからないけど、とにかく彼は良く食べた。

お弁当の御飯は、オムライスとかドライカレーとか炊き込み御飯といった味つきのものでない限りは、大抵いつも「海苔挟み御飯」。器に御飯を半分の高さに盛りつけ、そこに醤油に浸した焼き海苔を1枚敷き詰める。それを隠すように上から更に御飯を詰める。冷たく固くなりがちな御飯も、こうしておくと味も食感もちょっとだけ改善する……らしい。だんなに「海苔、挟んでくれると嬉しいなぁ……」と弁当を作るようになった直後(もうン年前)にリクエストされてから、たいがい白い御飯のときはそうしている。

今日のおかずは牛の薄切り肉にさっとゆがいたごぼうと人参の細切りを乗せて巻いて、甘辛味で焼きつけたもの。マッシュポテトにハムとマヨネーズ混ぜて作った適当ポテトサラダと、塩と醤油でちゃちゃっと炒めただけのアスパラガス。朝食に飲んだスープがまだ残っていたので昼食にも引き続き食卓に出して、さらさらっと食べた。

食後、息子と2人で電車に乗り、巨大手芸用品店「ユザワヤ」へ。目的は「アジアンコード」と呼ばれる太さ1mmほどの紐だった。それで「紅線」なるものを結ってみようじゃないか、と、ここ数日、私は野望に燃えていた。

「紅線」とは、中国茶の急須(茶壺)についている赤い(赤じゃない事もあるけど大概は赤色)紐。蓋と持ち手をつないでいるそれは、「蓋の紛失防止」と共に「茶を注ぐとき、そこを押さえると蓋がずれず、しかも熱くない」という存在価値がある。私は猫舌ならぬ「猫手」で、熱いものを持つのがすごくすごく苦手だ。幼少の頃からめちゃめちゃ苦手だったので、給食当番のときに汁物担当になるのが地獄の苦しみだった。ステンレスのボウルに豚汁とかクリームシチューをよそう係になったときは、配膳が終わるまで涙目になりながら必死に耐えた。……なので、現在も急須その他諸々を扱うのが苦手。その紐つきの中国茶器を扱ったときに、こりゃもう絶対いつか自分の茶器にもつけるぞ、と心に誓ったのだった。

……で、その「紅線」、てっきり編まれたものが売られているのかと思ったのだけど、自分で作ることもできるらしい。何の気なしに検索してみて、あっさりとこんなページを発見し、じゃあ作ろうすぐ作ろう絶対作ろう、と燃えに燃えたのだ。
ユザワヤに行ってみると、あっさりその紐及び書籍が山のように見つかった。"アジアンノット"という名で、いろいろな結び紐の形を使ってアクセサリーにしたり壁飾りを作ったり、チャイナボタンを作ったり、と、現在ブームであったらしい。全然しらなんだー……と、『アジアン・ノットを楽しむ』なる本を購入し、紐も何種類か買ってきた。きっと台湾に行ったらたくさん材料やらなにやらがあるんだろうなぁ……と、今日は控えめに。

そして午後はずーっと紐と格闘。とりあえず一番シンプルなものを……と、基本的な結い方で中国茶に念願の紅線をつけ、続いて
「……え?釈迦結び?……え?吉祥結び?」
と、頭から煙出しつつ、あれこれ結って遊んでみた。楽しい楽しい、すっごく楽しい。学生の頃、ミサンガ作りに少々ハマッたことがあったけれど、あれよりはずっと早くできるし、繊細さもあるけれど細い細い糸をムキーッとなりながら扱わなくても良いので気持ちが楽。よくわからないオブジェを作り上げ、材料買ってきてしばらくあれこれやってみようかなー、などと思っちゃったのだった。

カマンベールチーズ with クラコット
枝豆
羊肉と野菜の炒め物
羽釜御飯
いぶりがっこ
ビール

「FLO」の洋梨タルト
ミルクティー

今日の夕飯は、羊肉の炒め物に決定している。先日肉屋の特売コーナーに置かれていたその羊肉はブロックではなくて、ちょっと厚めな丸いスライス。羊肉なんてあんまり見ないよね、いいなぁ……とそれを買ってきてみたのだった。それがメインディッシュで……あとは、枝豆も茹でたし、チーズか何かをつまみに出して……と着々と準備していたところでだんなから電話。
「ごめーん。ちょっと遅くなるから先に食べてて。帰ってから自分も食べるから残ったら残しておいて」

あいやーそれは残念……、と、そういう次第で、母と息子で先に夕飯をいただいてしまうことにした。羊肉はニラともやし、玉ねぎ、人参と一緒に炒めることに。塩胡椒でざざっと炒め、味見をしたらなんだかいまいち物足りなかったので、最後になって焼き肉のタレをばしゃしゃしゃしゃーっと入れてしまった。そうそう、こういうちょっと下品めなタレの味が似合いそうな感じ。いつも"棒棒鶏のタレ"とか"回鍋肉のタレ"は毛嫌いしているくせに、なんで焼き肉のタレだけは良いのだろうか、自分。

「今日はヒツジだよ。……ちょっと臭いかもしんないけど」
と、"臭いものはキライ"な母の前に皿を出してみる。ニラとか焼き肉のタレのジャンクな風味とかがうまいこと絡み合ったのか、
「んー……そんなに臭くないわよ。大丈夫大丈夫」
母、もりもり喰いよる。ニラ1束もやし1袋を使った炒め物はけっこうな分量があって、数時間後に帰ってきただんなもたっぷり食べられた。たまには羊肉も美味しいなぁ……(自分としてはラムチョップが最高に好きなんだけど、けっこう高くてなかなか買えない)。

そして食後に「FLO」という店のタルト。最寄り駅のショッピングモールが新しくなってから、私も浮き足立っているけど我が母はもっと浮き足立っている。今日は、巨大な洋梨のタルトを1ホール買ってきた。
「薄いわよー。たいしたことないわよ。4等分くらい一気に食べられるわよ」
とか言って。

いや、絶対多いよ、この店のはけっこう甘さもあるから、途中で苦しくなるかもよ。ていうか、私一応ダイエットを心がけているんですけど……
私の言うことなんか、いつも通り聞いちゃいないのである。
「4等分にしてー。食べるわよー」
命令とおり4等分にしたそれを母と私の皿に盛り、息子にはさすがに1/8等分にしたものを(だんなはまだ帰ってきていない)。せめてもと、濃いめに淹れた苦めの紅茶を準備して、ちろっとミルク垂らしてミルクティーにする。

アーモンドの風味漂うタルトは、サクサクでなかなか美味しい。もう5年くらいも前あたりにこのお店のタルトをよく買って食べていたけれど、最近はすっかりご無沙汰だった。そうそうこんな味なんだよねぇ……と思い出しながら洋梨が乗ったタルトを食べる。ほらー、やっぱり甘いでしょ。けっこう胃に来るでしょ、と母を見ると、残り3口ほどを前にして、
「やっぱりちょっと多かったかしらねぇ……」
と呟いていた。だーかーらー、私がずっとそう言ってたのにー(泣)

9/3 (水)
あれもサラダにしちゃえ、これもサラダにしちゃえ (夕御飯)
しらすチーズトースト
アイスカフェオレ

今日も朝からお弁当作り。今日の分はだんなのみ。だったらちょっと変わった内容にしてみようか、と、今日のテーマは「気合いの入ったインド風」。茄子をたっぷり混ぜた牛ひき肉のドライカレーを作り、ほうれん草の"サブジ"(サブジとは、野菜の煮込み料理のこと)を添え物に。サブジにもチリパウダーをまぶしてそれっぽい味にし、あとは口直しにタラコ入りのポテトサラダ。いつもは海苔ふりかけ御飯にしている御飯は、白い御飯を詰めた上から揚げ玉ねぎをたっぷり散らした。箸ではなくスプーンを添えて、「どうかなー、美味しいかなー」とどきどきしながら包んでみた。

6月の帰国後、長らく家で一緒に過ごしていた息子はめでたく幼稚園に通えそうな光明が見えてきたのだけど、なんと目処がつきつつある幼稚園は「完全弁当」。毎日毎日毎日毎日、今度は息子のためにお弁当を作ってやらねばならないらしい。息子にもドライカレー弁当(けっこう辛い)なんか、許されるだろうか。やっぱりうずらの卵で顔とか作ったり人参をチョウチョに切らなきゃダメですか?(絶対できない)……私はやっぱり大人用のお弁当を作る方が楽しいです……。

朝御飯は、ちょっとばかりキワものメニューな、初挑戦の「しらすチーズトースト」。
「しらすはマヨネーズとあえてパンに盛って、こんがりトーストにすると美味しいですよー」
と、この日記を読んでくださっている方から教えてもらい、しらすを買ったらやってみるべぇと思っていたのだった。しらすにマヨネーズをたっぷりと、"ツナサラダ"を作る要領でねりねりと。パンの上にたっぷり乗せて、更に上からピザ用チーズなども乗せてみて、しかる後にトーストしてみた。

しらすとマヨネーズという組み合わせ、初めて食べたのだけど、けっこう似合う。ぴよーんと伸びるチーズもそのこってりさがあっさり味のしらすとなかなか似合うし、"魚臭いパン"はツナトーストでもそうなるわけなので思ったより違和感がない。パンの上にぴよぴよと白い魚が大量に覗ける光景というのはなかなか面白いものだったけど、味は充分美味しかった。いつも微妙に残っていたりしたしらすなので、活用の道がまた一つ開けてちょっと嬉しい。

稲毛 「トラットリア ヴィーノ」にて
 ミックス野菜のサラダ
 サラミとモッツァレラチーズのピッツァ
 生ハムとパルメザンチーズのピッツァ
 パンナコッタ
 桃のワインゼリー
 ランチビール×2
 アップルジュース
を、母と息子と3人で。

今日は母の仕事がお休みだったので息子を託し、ざっぱざっぱとプールで泳いできた。実のところ、泳ぎ始めた当初は1km泳ぐのも必死というか息切れというかもうヤダという状態だったのだけど、最近は1kmくらいならそれほどの苦痛ではなくなってきた。ちゃんと体を動かしていると腰痛とも肩こりとも無縁になるのが嬉しいことだ。

「今日はねー、ピザが食べたい」
せっせと泳いで帰ってきた私にそんな事を言うのは、やはり実母なのである。泳いできたのに……ここはさらさらっと素麺とか納豆御飯とかで済ませればなんとなく「良い感じ」と自己満足に浸れるのに、ピザ、ピザなんですか、お母様。
「買い物もしましょう。梨とリンゴが買いたいわ。さあさ、準備しなさい」
今日も母のペースで引きずられ、まだ髪の毛もろくに乾いていない状態で駅方面に連れ出された。

薄焼きの、そこそこ美味しいパリパリピザが食べられる店は、我が町では「トラットリア ヴィーノ」というイタリアレストラン。ランチタイムはセットのスパゲティがメインなものになるけれど、ピザもあるし前菜類もそこそこある。目立たないビルの2階にある店だけど、平日の昼はいつも女性客でみっちみちだ。スパゲティセットが800円でサラダもパンもドリンクもついてくるというのが人気の秘密であるらしい。

ではせっせとピザをつつこうと、サラミのピザを1枚、生ハムのピザを1枚。180円の小さなグラス入りランチビールをいただいて、ピザが焼けるまではブロッコリーやにんじん、いんげんなども入っているサラダを皆でぽりぽりとつついていた。
ピザは1枚1000円前後。生ハムもケチらずふんだんに乗っているし、薄く削ったパルメザンチーズが乗せられていたりして、割と本格の味。皮のパリパリも心地よくて、この店、パスタよりもピザの方が美味しいよなぁと私は思っている。母も息子も私も、ハフハフと口で息をしながらサクサクパリパリもりもりとピザを平らげた。3人で2枚のピザでちょうど良い、という感じ。

ここで止めておけば良いのに、またしても母は私を大食の道に誘うのである。
「あら、ほら、あのケースに入っているお菓子?美味しそうじゃない?」
レジのそばにある冷蔵ケースに入っているドルチェ類を見て、彼女はわくわくしていた。
「私はねー、桃のゼリーね♪」
……もう決めてるし。
あのね、これから買い物するんでしょ。ケーキ屋さんもいくつかあるよ。今食べるのやめて、シュークリームでも買って帰って家で食べるってのはどう?と、逃げになっていない妥協案を提示するも、
「私一人で頼むなんでカッコ悪いからイヤよ。あんたはどうするの?パンナコッタね?それでいいわね?」
……注文してるし。

そう、確かにこの店のパンナコッタは、なかなかどうして美味しいんである。牛乳の匂いが香る生地はぽよんぷよんの心地よい口当たりだし、程良い甘さ。牛乳好きなら、ほややや〜んと顔がニヤけてしまう風味で、大きめのワイングラスに固められたそれはけっこうなボリュームがあって400円。葡萄やカラメルソースが添えられてきた。
ううう、母と一緒にいると甘いもの(と食べ放題)から逃れられない運命らしい……。

枝豆
茹でとうもろこし
いろいろ野菜とチキンのサラダ
カマンベールチーズ
食パン with カルピスバター
ビール

だんな、明日からタイガースの国方面に2泊3日の出張。その準備もあって、今晩も帰りが遅いらしかった。明日からいないというのに、今日もいなくてちょっと寂しい。
でもしょうがないので、今日の夕飯は母の好みを揃えることに。私も生野菜をバリバリ食べたい気分だったので、何もかもをサラダにしちゃうことにした。レタス刻む、玉ねぎ刻む、セロリも刻む、きゅうりも刻む。アスパラとブロッコリーを茹で、ついでにリンゴも薄くイチョウに切り、大きな器にあれこれ盛り合わせた。肉っけがないとやっぱりつまらないわね、と鶏もも肉を1枚塩胡椒してこんがり焼きつけスライスして共に盛る。1つの器に盛られたそれをあれこれ取り、ドレッシングかけて食べた。あとは枝豆ととうもろこし、数切れのカマンベールチーズ。適当に肉やチーズも取りながら野菜をとにかくたくさん食べるという夕飯は、繊維をたっぷり取りましたぁ!という充実感があって心地よかった。

最後にものたりないわね、と昨日買ってきた食パンを適当にちぎってバター少々つけつつ食べる。私が大好きな大好きなバターは、カルピス社から出ている「カルピス特撰バター」。カルピスを製造する工程で、余った油脂から作られたバターだということなのだけれど、不思議とそれが美味しい。高級スーパーに行けばフランスのエシレバターとか発酵バターとかあれこれ入手できるのだけど、それほどまでの希少感もなく、割合と簡単に買える割には超美味しいバターとして、バターに惜しみなく塗ってみたりしているのだった。バターとか醤油とか、そういう些細な調味料が美味しいと、けっこう手軽に幸せになれちゃったりする。

9/4 (木)
昨日もサラダ、今日もサラダ (夕御飯)
コーンフレークバー
牛乳

だんなは今日から2泊3日の出張。昨夜遅くに帰ってきて今朝は早くからパタパタと出ていってしまった。……さみしーぃ……。
しかし今日は私も息子もイベントがあってこちらもばたばたしていた。午前中に、通園予定の幼稚園の見学に行かねばならない。

朝御飯は、先日友人から分けてもらったコーンフレークバー。ナッツ入りのコーンフレークをぎゅぎゅっと圧縮したようなやつで、ぽりぽりと囓ってさっと出かけるにはちょうど良いような感じのメリケン製。思ったよりも甘く、思ったよりも固く、「うぬぅ、けっこうな食べ応えが……」と思いつつ牛乳と一緒にバリバリ囓っていたところ、向かいに座る息子はえらくご機嫌にばりぼりばりぼり盛大な音を立ててそれらを平らげようとしていた。かなり好みな味及び歯ごたえだったようで、
「おかーさん、もう食べないの?……ぼくが食べるよー。食べてもいーい?」
と私の手元に残るかけらに手を伸ばしてくる。い、いや、もう食べなくないよ、全部食べるよ〜と口を開きかけ、まぁいいか、と残ったかけらを息子に渡す。君は本当にこういう食感のものが好きだねぇ……。

「モスバーガー」で
 テリヤキチキンバーガー
 山ぶどうスカッシュ

見学してきた幼稚園は、義妹が通っていたところと同じもの。設備は充分整っているし、冬でも泳げる屋内プールがあるし、明るい園でなかなか良い感じ。応対してくれた副園長先生や園長先生は、義妹の事をちゃんと覚えていて(20年も前の話なのに……)、
「あらあらあら、あの○○ちゃんの甥っ子さんなのぉ〜」
と、歓迎された。義妹はなかなかの名物園児だったらしい。
話はとんとん拍子に進み、明日申し込み書類を出して面接したら、もう来週から通園しても良いことになった。まだ鞄も園服もなんにもないけど、まぁかまわないらしい。お願いします〜、と久しぶりに子供たちがうじゃうじゃと大量にいる空間に行って圧倒されてしまいつつ挨拶し、家に帰る頃にはもうお昼時だった。

「おかーさんおかーさん」
自転車に乗る私の背後から、息子が話しかけてくる。
「ここをね、まーっすぐ行くとね、ハンバーガー屋さんがあると思うよー」
「……そうねぇ、あるねぇ……だから?」
「僕はねぇ、おひるはねぇ、ポテトとコーラがいいと思うなー」
「私はよくないと思うなー。……家で食べようよ……うどんとか、御飯とか」
「僕はねぇ、ハンバーガー屋さんに行くのが、いいと思う!」

彼の言う、「いいと思う」は表現ほど優しいものではないのである。「頼むから行け」というか「何がなんでも行け」といった、そりゃ強い希望の意を表しているのである。ダメダメダメダメと押し切って家に帰っても良かったのだけど、そういえば私もお腹が空いてるなぁ、とモスバーガーに寄っちゃうことにした。私はテリヤキチキンバーガー。オニオンフライとポテトとドリンクのセットにしてSサイズコーラを追加して、それを2人で分けっこする。

昨夜の残りのいろいろサラダ
「R1/F」の、
 緑の30品目のサラダ
 生ハムと玉ねぎのマリネ
 コーンボール
「アンデルセン」の、長期熟成パン
ビール

「FLO」の洋梨のタルト
ミルクティー

午後はちらりと仕事して、夕方、母が帰ってきたのと入れ違いで私は外出。いい加減伸ばしっぱなしの髪が鬱陶しくなりまくっていたので、美容院の予約を入れてあった。

「とにかく軽く!でも後ろは鬱陶しいので、ちょっとまとめられるくらいの長さに!レイヤーをビシ!ビシ!と!」
とリクエストしたら、そりゃもうビシビシと入れてくださった。自分の頭じゃないみたいに髪のボリュームが抑えられ、かなりご機嫌な私。これでプールに行く度、シャワーを浴びた後に"貞子"のようにならずに済む。ああ、こんな事ならもっと早く切っておけばよかった。

で、美容院を出ると、もう7時。夕飯の事をなんにも考えずに家を出てきてしまったので、駅ビルの総菜屋で買い物して帰ることにした。リニューアルした駅ビル、かつてあった「サンジェルマン」のパン屋は「アンデルセン」になり(喜ばしき変化)、更にはサラダがメインの総菜屋「R1/F」とか、タルトやキッシュも置いてある「FLO」もあったりする(これまた喜ばしき変化)。
「焼きたてですよぅ〜」
の声につられて食パンを買い、さっぱりしたおかずが欲しいなと「R1/F」でサラダ類を買い込んだ。好物の30種の野菜のサラダに、シンプルな色合いの生ハムと玉ねぎのマリネ。ついつい目が合ってしまってコーンの入ったコロッケも。

「ただいまぁ〜」
と、かつてないサラサラストレートヘアー(美容院で作ってもらった髪型は、翌日は絶対自分じゃ再現できないのよ……どうしてかしら……)を頂に乗せた私は、総菜袋をざくざく抱えて帰宅した。パン屋でもサラダ屋でも、
「熱いものはお分けして袋にお入れしますねぇ〜♪」
なんて言われてしまったものだから、無駄に袋が多い。紙袋2つにビニール袋が2つ。
「揚げ物とパン、あったかいうちに食べよ食べよ食べよ!」
と器に急いで盛りつけて素早くテーブルに並べ、素早く「いただきます」。帰宅後10分で夕食にありつけることができた。駅ビルよ今日もありがとう。

30種の野菜のサラダには、ニラとか大根も入っている。豆とかナッツも入っている。ノンオイルの青じそドレッシングと、ノンオイルではないガーリックドレッシングのどちらかをつけてくれるのだけど、私は圧倒的にガーリックドレッシングが好み。
「こういうのをかけちゃうと、結局カロリーが倍増する、と……」
とつぶやきつつも、ニンニク臭いそちらをだばだばだ〜とかけて食べるのだった。母は「またこの人にんにくもの食べてるわ、やーねー」という顔をして青じそドレッシングを使っている。
明日はいろいろ落ち着くだろうから、何か美味しいものを作ることにしよう。……そういえば牛すじ肉が冷蔵庫に。

9/5 (金)
サンドイッチの夕御飯。たまにはこういう夕飯も。(夕御飯)
「アンデルセン」のクリームチーズペストリー
「CICOUTE」のlevain au chocolat
牛乳

昨日の夕方、嬉しい届き物があった。町田にある、CICOUTE(チクテ)という名前のパン屋さんのパン各種。以前ちょっとだけ、とある事をお手伝いしてあげた方が、「せりあさんにここのパン、食べて欲しい!」とお礼に送ってくださったのだった。美味しいパンをわざわざ買いに行くという経験をここしばらくはしていなかったので、すごくすごく嬉しい。駅前に「アンデルセン」がオープンして、ここ数日それでご機嫌だったのだけど、詰まっていたパンは明らかに美味しそうなものばかりだった。チョコレートが詰まっているパン、小さなスコーン、マンゴー入りのものに、ちょっと大きな葡萄パン。どれも自家製の天然酵母で焼き上げられたというそのパンは、全てがどっしりと「詰まっている」感じで重かった。下北沢にカフェがあり、そちらも人気であるらしい。

昨日のうち、荷物が届く前にうっかりと「アンデルセン」でも買い物してきてしまったので、我が家にはパンがもりもりある状態に。それはそれで喜ばしい状態だったりしたので、日持ちしそうにないものから食べていくことにした。今朝はとりあえず、クリームチーズペストリーとかスィートポテト入りのパンを出し、それと共に「CICOUTE」のチョコレートパンも。

あからさまにみっちりと重量感のある「CICOUTE」のパン。冷蔵便で届いたそのパンはそのまま冷蔵庫に入れてあったのだけど、そのままの状態ではナイフの刃も通らないほどカチカチだった。同包されていたペーパーによると、ホイルにくるんでトーストすれば美味しく食べられるらしい。言われたとおり、ホイルにくるんだそれをじわじわと時間をかけて温めてみた。

天然酵母のパンは独特の酸味があるものだけど、「天然酵母です!」とそればかりを売り物にしているところは、その酸味が妙にとんがりすぎていたりして、いまいちなところも少なくなかった。けど、ここのはとっても良い感じ。天然酵母特有の酸味は柔らかく、どしっと歯ごたえのある生地は粉の香りがぷんぷんとしてくる。滑らかなチョコレートが中央に納められたそれを、スライスしてから息子と囓った。大人のチョコパンだねー。うまい。

つけ麺
メンマ
煮卵
レモン水

本日午前中は、昨日に引き続き幼稚園入園の手続き。今日は園長先生との面接があって、
「何歳かなー?」
「ごさいだよー」
「君は、絵本が好きかなー?」
「うん、すきだよー」
などと、端から見ていて笑ってしまうような(不謹慎)問答が先生と息子の間で繰り広げられていた。全然「選抜する」なんて内容の面接じゃなかったので滞りなく終了。更にいくつかの書類を貰い、必要なグッズ類の注文を済ませ、めでたく明々後日から登園とあいなった。でも、まだ明日幼稚園に行く用事が残っているのね……。

今日も帰りが昼食タイムあたりとなってしまい、今日も昨日と同じく背後から息子に
「ほらほらー、ハンバーガー屋さんがあるよー」
と脇腹をつつかれていたのだけど、2日続けてファーストフードってのはどうよ、とスーパーに寄って特売つけ麺を買ってきた。麺茹でて、濃縮スープは水で溶いて、麺を浸しつつ食べる。この季節、冷やし中華も美味しいけどつけ麺も大好物だったりする。今日は試しにと別のメーカーのにしてみたところ、スープを温かく作って食べるものだった。麺は茹でてから水で冷やし、スープは湯に溶け、と書いてある。まぁそれも悪くないかもね、と、麺茹で用の湯とスープ用の湯をぐらぐら沸かした。具はメンマと煮卵。どちらも以前買い置きしていたもので、特に煮卵には「賞味期限:2003年9月1日」なんて表示がついている。
「匂いよーし」
「においよーし」
「味も……たぶんよーし」
「よーし」
と、息子と一緒につついてみたり鼻を近づけてみたりしながら両断して麺に添えた。

こんなに暑いけれどもう9月で、もうすぐ夏も終わりだ。冷やし中華やつけ麺のパックが店頭に並ぶのもあとわずかなことだろう。ちょっと残念。
それにしても「煮卵」を変換しようとすると毎回「煮た孫」になっちゃうってのはどうよ、ATOK。私はそんなもの食べたくないよ……。

「CICOUTE」のパンいろいろ
牛肉のオリーブ油焼き
カマンベールチーズ
生野菜いろいろ
バター・マヨネーズ・粒マスタード
ビール

いただいた美味しいパンがたっぷりあるので、それに合わせた夕御飯。「mango」の文字があるプチパンは四つ割りにし、レーズンの入ったパンは温めてからスライス。他に手持ちに食パンとか、チーズ乗せて食べる用にとクラッカーも何枚か出し、「サンドイッチにしても、そのまま食べてもいかように」食べられるようにと肉や野菜を用意した。牛もも肉はオリーブ油を薄く敷いたフライパンで塩胡椒して焼きつけ、ほうれん草やトマト、きゅうりや人参、パプリカなどは生のまま食べやすいようにスライス。柔らかめのカマンベールチーズはスライスしても全部ネトネトとくっついてしまうので食卓で切れるように台とナイフを用意する。あとはマヨネーズとか粒マスタードとかバターなどもテーブルに。

レーズンパンは、以外と"おかず系サンドイッチ"に似合うと思う。牛肉よりは鶏肉が似合うような気がするし、肉系よりはスモークサーモンあたりの方がより似合うような気はする。でも、牛肉とほうれん草とトマトときゅうりとパプリカを挟み、薄くマヨネーズと粒マスタードをつけて食べるのも、とても美味しかった。マンゴーのパンは、中にマンゴー風味のチーズが詰まっていた。甘さは控えめ、ふわんとしたチーズがほのかに酸味のあるパンの中央にたっぷりと入っている。

明日の朝は、このパン屋さんで一番の人気商品らしいイングリッシュマフィンを使ってベーコンエッグサンドにしようかなぁと計画中。
だんなの帰宅は明日の夕方。早く帰ってこないとパン、食べちゃうわよー。

9/6 (土)
焼き肉屋さんで、秋の新デザート 「モンブランアイス」 (夕御飯)
フルーツグラノーラ with 牛乳

木曜金曜と2日続けて息子の幼稚園の申し込み手続き云々にパタパタし、今日も今日で、
「事前に準備できるものはできるだけそろえて、あと、そろわないものはお貸ししますのでー」
と言われていた物品諸々をいただきにいかねばならない。約束は午前10時半。余裕がありすぎるくらいの時間帯だったはずなのに、ちょっと早めに起きてのんびり朝御飯を食べるはずだったのに、私も息子も盛大に寝こけてしまう土曜日の朝だった。だんなはまだ出張から帰ってこない。帰ってくるのはお昼過ぎあたりになるよーん、と連絡があった。

で、「美味しいパンを美味しく食べて、ついでに美味しい紅茶も準備してまたーりと土曜の朝御飯」計画は見事に消え失せ、
「きゃー、息子息子っ急いで食べてっ」
「おかーさんもいっしょに食べよー?」
「うん、食べるよ食べる。洗濯物回しちゃってからねー」
起きるなりバタバタ。あああ、情けない……。シリアルの朝食でごめんよ息子、と二人でシリアルと牛乳を満たした小ボウルを抱え込んでもしゃもしゃと食べた。

シリアルって、普通に落ち着いて食べれば美味しいものだと思うけど、「時間ない」「急がなきゃ」な気分で食べるとなんだか侘びしい。ごめんよシリアル。

「551蓬莱」の豚まん
麦茶

そして11時半過ぎ、我が家で呆然としている私。月曜日から使うお道具箱一式も、制服も、おおむねの物品はいただいてきた。それぞれの名前の書き方、お弁当(幼稚園は毎日弁当……給食なし……)についてなどのプリントもいただいてきた。ひととおり眺めて、顎がはずれそうになった。

曰く、
「ティッシュは布製のケースに入れて制服のポケットに。ビニールのままでは落としやすいので不可。キルティングの布も出しにくいので綿の布で」
「カスタネット、ゴムは結んだだけではほどけてしまうので結び目を縫いつけて」
「粘土ベラ、名前をそのまま書いてもすぐに落ちるので、尖ったもので名前を彫ってから色をかける。」
その他、弁当袋を作れ、コップ入れ袋を作れ、上靴袋も必要だ、ランチョンマットも必要だ云々……。

更に傑作なのはお弁当についてで、
「チャーハン、そぼろ、コーン、焼きそばなどは食べにくいのでしばらくは入れないで」
「箸が基本。フォークは箸が不慣れな子は持ってきても良いけれどスプーンはダメ」
「お弁当箱には御飯を詰めたものではなく、おにぎりなど手で持って食べやすいものを」
「デザートは、果物を少しなら。大きなイチゴとか、ゼリーが複数個というのは、ダメ」
などなどなどなど……。

……スプーン入れたらダメなの?
いつもは箸を入れておくにしても、チャーハンとかオムライスとかドライカレーとか三色丼にしようって時には大人でも食べにくいんだから、そういう時はスプーンにしてやっても全然差し支えないんじゃないかと思うんだけど。「箸で食べるために」が第一目的みたいな感じで、お弁当に子供の好物であっても避けろといわんばかりの指導は今ひとつ納得いかないし(そこまでして幼児に箸使わせなくても、一生箸が使えない日本人なんていないし……)、その割には「御飯を詰めた弁当はダメ」って、それじゃ箸の訓練になってないような気が。
それにイチゴが好きな子には、でっかいイチゴ1粒詰めてやるのも母の愛情の発露ではないかと(弁当箱にゼリーみっちり、というのは当然いかがなものか、だけど)。
そのくせ、「楽しいお弁当にしてあげましょう」って書いてある。それ読んでる私は少しもちっとも楽しくない。これまでだんなに作ってあげてたお弁当は、そのままの内容では息子に持たせてあげられない、と書いてあるようなものだ。わけわかんないよママン……。

息子は保育園に通っていたことがあるのだけれど、保育園はここまでうるさい事は言わなかったので、「幼稚園文化」に本当に驚かされている私だった。

眉間に皺寄せて、うーむうーむと名前つけを開始したところで、汗かいてヨレヨレになっただんなが出張から帰ってきた。名古屋から大阪、京都、神戸まで回ってきたのだというだんなの荷物には、八つ橋(京都名物)とか「551蓬莱」の豚まん(大阪名物)とか、ヨコイのスパゲティー(名古屋名物)といった、「貴方は本当にどこに行って来たの?」と言いたくなるような品(しかも食べ物ばかり)が大量に入っていた。
「ただいま…………あららぁ……」
布や服や小物が散乱しまくった居間を眺めて事態を把握してくれた我が夫は、遠い出張から帰ってきたばかりだというのに
「お昼御飯、豚まん食べる?蒸してあげるね……」
と昼食の準備をしてくれた。あああ、ごめんねだんな。巾着袋やランチョンマットがPhotoshopとかExcelとかで作れるなら、私嬉々としてやっちゃうんだけど、こういうのって、心底本当に吐きそうなくらい苦手。

頭から煙を出しつついくつかの名前つけを終えたところで昼御飯。むちっと大きな豚まん1個を麦茶傍らに食べた。白っぽいあんは玉ねぎがどっちゃり入っていてけっこう甘い。私とだんなはこの「551蓬莱」の豚まんがめっちゃめちゃ好きなのだった。10個買ってきてくれた豚まん、大切にせっせと食べることにしよう。

稲毛 「牛角」にて
 牛角ミニサラダ
 やわらか牛すじ煮込み
 にんにくのホイル焼き
 牛タン塩×2
 月見カルビ
 王様ソーセージ
 幻の胸ヒレ(タレ)
 とろチャーシューの炙り焼き
 牛角特製カルビ(塩ダレ)
 熟成ハラミ(塩ダレ)
 サンチュ
 ねぎみじん
 ごはん(小)
 牛角風盛岡冷麺 温泉玉子付(ハーフサイズ)
 お茶漬け (タコキムチ)
 モンブランアイス
 白桃シャーベット
 もなかアイス
 生ビール×3
 柚子サワー
 巨峰サワー
 生グレープフルーツ巨峰サワー
 コカコーラ・カルピス
……を親子3人で。なんだか行く度に注文が増えている……ような。

「息子……幼稚園入るの、やめない?おかーさんは、つらいよ……」
コップが必要だ箸も必要だ、と買い物に行き、午後引き続き名前つけ作業をしていたら、泣けてきた。
「やめないよー。僕、ようちえん、行くんだよー?ほら、おかーさん、いーこいーこしてあげるから」
息子に頭なでなでされるのは嬉しいんだけど、苦行は終わらない。夕食を準備する気力ももりもりと萎え、景気づけに焼き肉食べに行っちゃうことにした。携帯会員みたいなのに登録したら、チェーン焼き肉屋「牛角」からせっせとキャンペーン情報とか新メニュー情報が送られてきている。

「月見カルビが出たらしいよ……」
「ああ、あれ……けっこう好きなんだよねぇ……」
「月見ごはんとかいうのも出たらしいよ……」
「気になるねぇ〜」
と、混雑する前の早めな時間に赴き、盛大に焼き肉を食べてきた。タン塩2枚にカルビにハラミ。「胸ヒレ」とかいう部位とか、豚肉とか。サンチュやサラダも食べつつ、ホイル焼きのにんにくも囓りつつ、親子三人今日も良く食べた。

これはいいね、これ、好きだねぇと私とだんなの間で盛り上がったのは、「とろチャーシューの炙り焼き」。既に下煮されている、ちょっと厚めに切った豚バラ肉を炭火でチリリと焼いた後、黒味噌と葱を合わせたようなタレをつけて食べる。脂がとろ〜んとして柔らかく香ばしく、その味噌ダレもなかなか好みの味だった。あと、秋の新メニューの「モンブランアイス」。バニラアイスにモンブランについてくるのと同じような、ねっとりした栗のクリームが絞られているだけだけど、これもなかなか。
「案内もらって、うきうきと来てしまうなんて、店におおいに踊らされている気分が……」
なんて苦笑いしてしまいながら、なんだか最近「焼き肉度」が高い我が家だった。今度は家で焼き肉するかな……(せっかく炭火コンロもってるしな……)。

9/7 (日)
牛すじを、とろとろ煮込んでカレーにしました
「CICOUTE」のイングリッシュマフィン
カリカリベーコン&スクランブルエッグ
アイスカフェオレ
プリン

昨日から激しく切羽詰まっている私。息子の幼稚園がここ数日のうちにとんとんと決定して明日から通うことになったのは良いけれど、諸々の準備に時間がなさすぎる。あれも作れこれも作れと言われて(「買ってきても良いですよ」とも園の人は言ってくださったんだけど、こんな半端なシーズンに幼稚園グッズなんてどこに売られているのやら……)私は激しく動揺していた。今日はひたすら裁縫の日。

それでも朝御飯くらい、ゆっくり美味しく食べたいので、家族そろってイングリッシュマフィンを食べた。先日とある方にいただいた、CICOUTE(チクテ)というお店の、名物商品であるマフィン。こんな記事も見つけたそのマフィンは、それを愛している人がとても多いらしい名物パンであるようだ。強いぷにぷにとした弾力のあるそのパンは、オーブンや釜ではなく直火で焼いているのだそうだ。だったら同様に直火で温めると美味しいのでは?とスキレットを2個、コンロにかけた。一方で横半分にスライスしたマフィンを、切り口を下にして焼きつけていく。もう一方ではベーコンをじくじくと。ベーコンが適当にカリカリになったところでベーコンは皿に避け、溶き卵を流し入れてスクランブルエッグにした。ベーコンの油が残っているスキレットで炒めた卵は、色合いは今ひとつ美しくなかったけれどベーコンの旨味が染みて良い感じ。塩と胡椒と牛乳だけを加えて作ったスクランブルエッグとベーコンを一皿に盛り、各自の皿にマフィンを乗せ、各々適当にバター塗ったりしてサンドイッチにして食べた。

他のパンと同じく目の詰まったどっしりとしたマフィンは、でも「重い」という印象はなく、適度な粉っぽさとか弾力がとても良い具合。確かにこれは名物になるわ……という、すんばらしく美味しいマフィンだった。もちもちモニュモニュとした、主張があるようでそのじつ素直な味のパンなので、何を挟んでも似合いそう。サラダ風のものも似合いそうだし、案外テリヤキチキンサンドなんてものにしても美味しいかも……と思いつつ、イングリッシュマフィンを食べるには我が家で王道のスタイルである「ベーコンエッグ」を家族3人で平らげた。よっし、活力が……沸いてきた……かな……(でもまだイヤイヤ)。

「551蓬莱」の豚まん
アイスとうもろこし茶

「おたべ」のチョコ味・栗味
抹茶入り玄米茶

本日の制作目標。巾着3つ(上履き用、お弁当箱用、コップ用)。ランチョンマット。ティッシュケース。園指定のプール用タオル(園には温水プールがあるそうで……)に目印のワンポイント。園服類の首根っこの部分に「ち」なるもの(引っかける紐の輪っか)をつける。
それぞれの作り方なんて、さっぱりわからない。手持ちの巾着やティッシュケースをひっくり返して観察しながら、適当に作ってみた。この手のものに苦難するお母さんたちは少なくないようで、「園児向けグッズの作り方」的な書籍はけっこう出ているらしい。そんな本を買いに行く余裕なく、適当に裁断しては適当に端処理をし、ひたすら一直線に縫っていく。こういうことするよりも、パソコン触っているか料理しているかの方が私にはやっぱり性に合うみたいだわ、と再確認しつつ、
「おかあさん……こわいかおしてるよ……」
なんて息子に言われてしまいながら布や糸やミシンと格闘していた。

で、昼御飯は昨日と同じくだんなが見かねてくれて、「551蓬莱」の豚まん1個。お供には、韓国のお茶、とうもろこし茶。以前、「とうもろこしのお茶が美味しくてね、どっかで売ってないかなって探してるの……」と友人Sちゃんに伝えたところ、直後に「あ、それ、私この間、韓国料理屋さんでもらってきたのがあるよ。あげる」といただいたお茶なのだけど、大切にちょぼちょぼと飲んでいた。麦茶の麦をそのままとうもろこしに変えたような、ちょっと焦げ臭さのある香ばしい色の薄いお茶。ポップコーンに良く似た甘い香りがなかなかクセになり、冷たくして飲んでも美味しい。昨夜、えいやっと大量にアイスとうもろこし茶を作って、豆を使い切ってしまったので、新たにどっかで見つけて買ってくることにしよう、と内心誓う。

お昼に豚まん1個じゃ物足りず、おやつにはだんなの出張土産である京都名物「八つ橋」。「おたべ」というメーカーの八つ橋をだんなは買ってきてくれたのだけど、パッケージには「抹茶」「栗」「チョコ」という怪しげな文字列が。
「いや、なんか、妙な八つ橋売ってたからさぁ……」
と買ってきてくれた小さな袋入りのそれらは、よくあるシナモン風味の八つ橋ではなくて、シナモンの匂いのかけらもない変わり種八つ橋だった。実は、私はあのくしゃみが出てしまいそうなほどのシナモン臭がほんのりと苦手だったので、栗味やチョコ味の八つ橋はかなり歓迎だった私。
「おおー、チョコだー」
「こっちは栗だー」
「八つ橋の形状なのに、味が全然ちがうー」
うきゃうきゃ言いながらおやつに食べた。なんでもイチゴ味やバナナ味もあるそうで……すごいね。

すじ肉カレ〜 ゆで卵乗せ
茹でとうもろこし
福神漬け
ビール

一昨日の午後から、大きな両手鍋でぐつぐつと煮込んでいたのは牛すじ肉。肉屋の隅やスーパーの肉コーナーの片隅に所在なげに置かれていたり、あるいはちょっと高級めな牛肉屋さんだと「すじ肉ください」と伝えなければ出してもらえないような肉。100g1000円を軽く超える牛肉屋さんでも、唯一「100g50円」なんて破格で買えちゃうお安い肉。ケダモノ臭がちょっと強めだし、ブリブリしたコラーゲン部分は苦手な人はすっごく苦手なものだろうなと思われるけれど、私もだんなもすじ肉が大好きだった。たまたま肉屋でパック売りされていたのを先日見つけたので、「何かにしましょう」と特に予定は立てずに2パック買ってきたそれを、カレーに加工することにした。

沸騰した湯で数分間さっと火を通してからザルにあけ、流水で軽く肉を洗ってからは焼酎と水にざく切り玉ねぎとローリエを加えた中でガーッと煮ていく。適当に柔らかくなったところで炒め玉ねぎやにんじんと合わせて、いよいよカレーの具として煮ていき、じゃがいも入れて、ルウも溶かして、あとは普通のビーフカレーやチキンカレーと同様に仕立てていく。にんじんやリンゴをピューレにして混ぜ込んでいく、とろんとろんのすじ肉カレーの作り方も知っているけれど、今日はなんとなくじゃがいもゴロゴロ、にんじんゴロゴロのカレーが恋しい気分だった。煮込んでいるうちに、いつものビーフカレーやチキンカレーやポークカレーじゃありえないような独特のとろみが出てくる。カレーのルーでついたとろみとはまた別の、テラテラ光るカレーができあがった。

だんなのリクエストにより(ていうかだんながいつのまにか茹でておいてくれていて)、上には1人1個のゆで卵スライスつき。とうもろこしを茹で、福神漬けは用意したものの、他にサラダもスープもなく、ただひたすらにカレーを食べる夕御飯になった。どうも我が家は油断するとつい「ただひたすらに○○を食べる」という夕飯になってしまう(なぜなら私がぐうたらだから……)。カレーはその最たるもので、なんだか我が家のカレーはいっつもただただひたすらにカレーばかりを食べる、という展開になっちゃうのだった。
「あ、あとちょっとだけ……」
「これ以上食べるとヤバイと知りつつ……」
「でももうちょっとだけ……」
と、ふらふらと御飯釜と鍋と席を往復してしまう私たち。