食欲魔人日記 04年03月 第1週
3月1日 月曜日
新じゃがを鶏と炊きました
ベーコン入りのオムレツ
バターロール
アイスカフェオレ

家族皆の弁当を作るぞぅ、と、早起きした今朝。カン、コン、ドゲン、と不穏な音が外からするので見てみれば、雨じゃない固形物がバラバラ降っているところだった。……これは……ヒョウ?アラレ?
「寒いもんねぇ……」
と、分厚いスリッパを履いてパタパタと準備。昨夜のうちに下ごしらえをしてあったので、20分くらいで3人分の弁当ができあがった。こりゃ、朝御飯もあったかいもの作ったほうがいいなぁ、と、パンをオーブンに放り込み、オムレツを作ることにした。

テフロンのフライパンにバターを落とし、ざくざくっと大ぶりに切ったベーコンをじくじく炒める。3個の卵を溶きほぐしてンジャーッとフライパンに流し入れ……あと、どうすればいいんだっけ?よく考えたら、私はオムレツを作ったことがほとんどない。

「うわーん、だんなっだんなっオムレツって……どうするんだっけ?」
「まずね、ざかざかっと大きくかき混ぜる。で、ほら、ポンポンポンって」
「あー、そうだかき混ぜるんだった。……ああ、もう、ダメ……パニック……」
「こらこら、諦めるな」
オムレツは時間と火加減が勝負で、グズグズしてると卵焼きとか炒り卵といった目指していたものとは別の物体になってしまうものだから、ヒイヒイ言いながら必死にオムレツらしき物体を作り上げた。多分、卵焼きとか炒り卵よりはオムレツに近い物体であるとみて、良いと思う。パニックのあまり、塩や胡椒で味をつけるのも忘れたのだけど、細かいことは気にせずにケチャップにょろにょろかけて食べた。

どうもこう、一発勝負のオムレツとかステーキといった料理は苦手なのねん……。
オムレツ、練習しよ。

おうちで弁当
 豚ニラ玉丼
 かぼちゃのサラダ
 ちぢみほうれん草のおひたし
 プチトマト・たくわん
麦茶

午前中は、もう10日ぶりくらいの久しぶりなスポーツジム。明後日にヘビィなヘビィなプログラムに出る計画を立てているので、今日はちょっと軽めにして、エアロビクスのプログラム1つに出て、ちょっと泳いで帰ってきた。10日運動しないとそれなりに筋力は衰えちゃうものらしく、前回35kgの重りをひょいひょい30回動かせていたのが今日は23回くらいで体がギシピシいい始めてしまい、非常に歯がゆい気持ち。

……で、外に出ると、大雪だった。ジムに入る直前はミゾレまじりの雨だったはずなのに、どこをどう見ても立派な雪がモツモツと盛大に降っていた。
「……な、なんで3月に雪かなぁ……」
自転車に乗ってきてしまったことを全力で後悔しながら、雪まみれになって帰宅。早くも車のボンネットや屋根にうっすら雪が積もりつつあった。すごいすごい。

今日の弁当は、豚ニラ玉丼。豚をこっくり煮たものを丼にしたいなー、卵も入れたいな、あ、ニラも入れてしまえ、と適当に作った料理だ。醤油と味醂と酒を同量フライパンに煮立て、薄切り豚肉をほぐしながら味を含ませつつ火を通す。刻んだニラをバラッと散らしてわずかに火が通ったところで溶き卵を回し入れ、固まるまで火を通したらできあがり。ニラは息子が嫌がるかしら……と思いつつ、それを御飯に盛りつけてあとは副菜を詰め詰め。

かぼちゃのサラダは火を通したかぼちゃと塩もみした薄切りきゅうり、玉ねぎをマヨネーズと共に和えたもの。それと、昨夜の夕食にも出したちぢみほうれん草のおひたし、残りの隙間には適当にプチトマト詰めたりたくわん入れてみたり。
「みんな、ちゃんと食べてくれるかなー」
と、3人おそろいの弁当をそれぞれの場所で、多分そう変わらない時間帯に蓋をあけて、いただきます。
適当に作った割には、豚ニラ玉丼は美味しかった。美味しいじゃーん、美味しいじゃーん、いぇーい、と小さく自画自賛しながら、一人御飯。

新じゃがと鶏肉の煮物
ミックス野菜のサラダ
大根の味噌汁
卵御飯
麦茶

「ゆきゆきだ!ねぇ、おかあさん、ゆきゆきだよ!」
予想通り、幼稚園に迎えに行くと息子が嬉しさの限界を超えたような顔で出迎えた。彼は、雪が大好きだった。

「おべんとうね、今日もいーっぱい、食べたよ。ぜんぶ、食べたよ」
「お。緑の野菜、けっこう入ってたでしょ。全部食べたんだ?」
「うん、ぜーんぶ、食べたよー。あああああ、ゆきゆきだー!」
午前中からずっと降っていた雪は午後2時の段階でも相変わらずモツモツと降っていて、芝生のところや道の端あたりにはうっすら積もっていたものだから、それをひたすら踏みしめて歩く息子。いつもの倍以上の時間をかけて、歩いてゆっくりゆっくり帰ってきた。

でも、せっかくの"ゆきゆき"は夕方にはすっかり止んでしまい、しかも最期は雨っぽくなってしまったので積もりかけた雪はすぐに消えてしまったのだけれど。

だんなは仕事が忙しくて遅くなるらしい。パスタにしようかなぁ、でも寒いしなぁ……と思っていたところ、
「ゆうごはんは、卵のごはん♪卵のごはん♪」
と歌い踊ってる人がいる。あ〜、卵の御飯ねぇ。いいねぇ……と、息子のリクエストに応えてあげることにした。おかずは、卵御飯に似合うようにと醤油と味醂を使った煮物。新じゃがと鶏肉を煮ることにしましょう、と、鍋にぶつ切りにした鶏肉とよく洗って皮をつけたままの新じゃがを入れ、醤油と味醂と砂糖、ひたひたの水を加え、んがーっと炊いていく。10分も火を通せばできあがり。

「おみそしるは、ないのかな?」
……息子、最近リクエストが細かい。あーはいはい、味噌汁もだよね、と煮物と平行で大根の味噌汁も準備。あとは、サラダでもあれば完璧かな、と袋入りのミックス野菜からあれこれ葉っぱを手でバリバリちぎって水にはなしてパリッとさせたのを用意した。

最近、レタスやエンダイブ、ルッコラなどが1つにパックされたサラダ野菜セットが近所のスーパーなどでも見かけるようになって嬉しく思っているのだけれど、すでに葉がちぎられた状態だと日持ちしないのが残念なところ。今回買ったものは、ルッコラやリーフレタスや水菜などが根つきの1株ずつパックされていた。香りの良いハーブ類も少し入っていて、これは良いなぁ〜と、葉をちぎり、レモン汁かけてオリーブ油かけてバリバリ食べる。

いーい感じにほこほこ炊けた鶏の煮物を傍らに、生野菜バリバリ囓りつつ味噌汁と、卵御飯。息子はおかずの種類の多さより、卵御飯と味噌汁の組み合わせにうっとりしているようだった。……やりがいのない男だな〜。

3月2日 火曜日
春キャベツと豚肉を重ね蒸しに
クリームチーズデニッシュ
牛乳

ここ数日ケホケホと乾いた咳をしていた息子、今朝は輪をかけて咳が酷くなっていた。
「ゲ……ッホゲホゲ……でも、ようちえん、いく……ケホ」
とか言っているけど、その状態じゃ連れて行くのも周囲に迷惑だろうし、明日明後日はぜひとも幼稚園に行ってもらいたいところ。今日は私の予定も特になかったので、
「悪いこと言わないから、休みなさい。明日からまた元気に行きたいでしょ?寝込みたくないでしょー?」
と、休んでもらうことにした。雪が降った昨日ほどではないけど、今日も寒い寒い。

朝食は、昨日「たまにはね」と買ってきた菓子パン。風邪ひいている割には息子は元気で、
「チョコパンチョコパン、ぼくのチョコパン♪」
と小さく歌いつつこたつにすっぽり収まった体勢でチョココロネを平らげた。私は、クリームチーズデニッシュを(またそんなカロリーの高そうなものを……)。

サクサクしたパイ状のデニッシュ生地にくるまれたパンは、そりゃもう美味しいものだけれど、レシピを見てしまうと、その生地に含まれるバターの分量には目眩を感じてしまう。「御飯よりパンの方がカロリーが高い」とかいうレベルの生やさしいものじゃなくて、体重を減らしたい人は近づいてはならぬ禁断の聖域といった風なおそろしいカロリーなんだろう、きっと。

「でも、久しぶりだから食べちゃう……」
と、息子が口の周りをチョコでベタベタにする向かいで、柔らかいクリームチーズペーストが詰まったデニッシュにかぶりついた。有名な店でもなんでもない近所のパン屋さんのものなのだけど、普通に美味しくてとっても満足。

サッポロ一番「青葉中野本店 つけ麺 しょうゆ味」
ゆで卵・刻み葱
麦茶

風邪をひいていても、食欲の衰えない息子(頼もしい……)に、
「昼御飯、なに食べたいですか?」
と聞いてみる。
最初の返答は「たまごごはん」で、それはちょっと体調を鑑みるとあまりお勧めできないなぁ……と私から
「ラーメンはどうでしょ」
と提案。OKが出たので、先日ちょっと安売りしていたときに買ってきたインスタントつけ麺を冷蔵庫から取り出した。

昔から私は「つけ麺」なるものが大好きなのだけれど、かつては夏場にほんの2〜3種類くらいしか見かけなかったそれが、冬でも売られるわ有名店の名を冠するものもあるわで、売り場を通るたびにちょっとわくわくしている私。今回買ってきたものには「青葉」という店の名がついていて、
「……おー、ラーメン界にちっとも詳しくない私も、名前だけは知ってるぞー」
と思いながら買ってきた。別にその店の味が本当に楽しめるとは思っていないのだけれど(そこはしょせんインスタント……)、それでも微量にわくわく。

麺を熱湯で茹で、冷水にさらせ、とある。濃縮スープは150ccの湯で溶いて、冷たい麺を温かいスープにつけて食べよ、と。具がなんにもないのは寂しいので、せめてもと刻み長ねぎとゆで卵を用意した。

味は……普通かな、と。前回買った"あつもりつけめん"の方が好みな味だったりして、
「……うーん、普通、だね」
「そぅお?ぼくはねぇ、おいしいよー」
などと話しながら麺をずるずる。太めの縮れ麺は好みな太さと食感だったけれど、スープはやけに強く化学調味料臭い味が舌に残って、しかも冷たい麺をつけてぬるくなっていくとどんどん美味しくなくなっていってしまって悲しかった。

うー、美味しい"つけ麺"を食べにラーメン屋さんに行きたい。

春キャベツと豚肉の重ね蒸し
ミックス野菜のサラダ
クレソンと鶏肉のスープ
羽釜御飯
ビール(モルツ)

いよいよ春キャベツが出てきて、ロールキャベツかなぁそれとも生のままザクザク刻んでサラダにするかなぁと心浮き立つ季節に突入した。"巻き"のゆるい、柔らかい春キャベツはほんわか甘くて優しい味でとても好き。焼き鳥とかモツ煮をつまみながら、ざくざくっと8等分くらいにでも切った生のキャベツに味噌でもつけながらバリバリ囓るだけでも美味しいと思う。……で、何の料理に使うか決めないまま、先日1玉買ってきた。

風邪の息子がいるので買い物に出られなかった今日、冷蔵庫にあるのは豚の薄切り肉と牛の薄切り肉、そして鶏もも肉。どうしようどうしよう、とあれこれ考えて、豚肉とキャベツを重ね蒸しにすることにした。確かケンタロウさんの料理本か雑誌の記事で見た料理で、キャベツと薄切り豚肉を層にしてフライパンに重ね、おろし生姜とおろしにんにく、酒と味醂と味噌とオイスターソースと胡麻油を合わせたタレをかけて蓋をして蒸し煮にする、というものだ。

味噌味って感じじゃないのよねと味噌は入れず、にんにくをちょっと強めに。レシピでは豚肉の上にキャベツ、という2層構造だったのだけれど、鋳鉄製の鍋(Lodge社のサービングポット)に肉・キャベツ・肉・キャベツ・肉・キャベツと6層にみちみち重ねてみた。タレを回しかけたら蓋をして、10分弱加熱……とすればできあがりだったのだけれど、うっかり加熱時間を長くしてしまい、ほんのり底部分が焦げた状態に。とほほほほ。

スープは冷蔵庫に残っていたクレソンを使って。葱の青いところと生姜の薄切りを入れた湯で鶏肉を茹で、ざく切りにしたクレソンを入れたら十数秒で火を止める。味つけは塩胡椒とナンプラー。
そして昨日食べたものと同じ、ミックス野菜のサラダに薄切りにしたラディッシュを散らしたものを用意した。

春キャベツは、思っていたよりもとてもとても甘かった。ふわふわと柔らかくて、鍋にみっちみちだった肉と野菜はできあがってみると想像以上に嵩が減ってしまっていて、
「あはは〜、メインディッシュなのに量が少なくなっちゃったよ。ごめん」
謝りつつだんなも帰宅した我が家の食卓に、鍋ごと出した。程良くこっくりとした味がつき、ちょっと焦げた豚の脂の部分もカリッと香ばしくてなかなか良い感じ。とても良い感じだったのけど、やっぱり量がちと物足りず、サラダやスープや御飯をせっせと食べて満腹に。
今度重ね蒸し作るときは、もうひとまわり大きな鍋を使うことにしよう……。

3月3日 水曜日
昼御飯にワンプレートディッシュ
「讃岐家」のうどん ひやひや

今日はいつにも増して早起き。本日、息子の幼稚園では「お弁当パーティー」なるものがあるのだそうで、1人10個の一口サイズ弁当(おにぎりか寿司かあるいはサンドイッチかという指定あり)を持ち寄って友達と交換しあって食べるのだそうだ。

「えー、なになに、一口で食べられるサイズで、幼稚園児1人が7個から10個食べて満腹になる程度……?」
「食べやすく、面白く、工夫を凝らして……?」
チマチマしたものは嫌いじゃないのだけれど(ドールハウスとか見るのは大好き)、でもそっち方面の器用さは壊滅的な私は、例として挙げられている"サッカーボール型おにぎり"(小さく切った海苔を張った丸く小さなおにぎり)を見るだけで目眩をおこしてしまいそう。おせんべサイズのピザを焼いてみようかなとか、いっそ蛋撻(エッグタルト)でも焼いちゃおうかとか色々考えたのだけど、結局無難なおにぎりにしてしまった。ひなまつりということで、ピンク色が美しい鮭まぶしおにぎりに。

「一人で作るの大変でしょ?俺も手伝ってあげる〜」
と、だんなも早起きしてくれた。まずは米を炊き、塩鮭はちょっと塩が強そうだったので茹でることにし、鮭を細かくほぐしたら炒り胡麻と揉み海苔、胡麻油と塩と共に御飯を和える。本当は刻み万能葱を混ぜるとより綺麗だし香ばしくなるのだけど、お子さまたちには葱は不評かなとそれはパス。あとは1個ずつ、ピンポン玉くらいの大きさのおにぎりに仕立ててくるりと帯に海苔巻いてできあがり。

「俺はちっこいおにぎりは苦手だから〜」
と、だんなは、大量にできた混ぜ御飯で自分の分と私の分のおにぎりをせっせとにぎってくれた。できあがったのは大小合わせて20個近くのおにぎり。チーズケーキが入っていた丸い木製の器にお菓子のようにおにぎりを詰め、とりあえず一息。

鍋やらフライパンやらを片づけた後、準備した朝御飯は讃岐うどん。「千趣会」から届いたうどんで冷凍庫に残っていたものの1つが「讃岐家」というお店のもので、
「俺は釜玉かな」
「私は……冷たいのがいいな」
「ぼくもーぼくもーつめたいのー」
と、それぞれの好みに合わせて、だんなは熱い茹でたてうどんを、私と息子には流水でキュウッと締めた冷たいうどんを。昨日一昨日と変わらず、今日もやたらと寒かったけれどシコシコした冷たい麺を堪能した。麺のコシや伸びは大手メーカーの冷凍うどんより明らかに美味しいと思うし、だしも割と本格な味なのだけれど、でも、東京麺通団あたりで手軽に(ターミナル駅から近くて、店が広めで並んだり予約したりする必要がほとんどなくて、それほど値段も高くない、という意味で)香川の匂いが感じられるうどんが食べられるようになってしまったので、ありがたみがちょっと落ちている今日このごろ……。(はなまるうどんも、あちこちにあるしね……。)

鮭まぶし御飯のおにぎり
鶏の唐揚げ
葱入り卵焼き
いぶりがっこ
麦茶

今日はちょうどお昼時にスポーツジムの参加したいプログラムがあるので、昼食はちょっと早めに。
白い楕円皿に今朝作ったおにぎりを乗せ、自作の卵焼きと昨日買ってきたお総菜屋の唐揚げ、秋田の漬物"いぶりがっこ"を盛りつける。一皿に盛りつけると、現実はどうか知らないけれど早く食べられそうな印象があって、
「さー、ちゃっちゃと食べてちゃっちゃとジムに行くわよー」
とおにぎりにかぶりついた。

ほぐした鮭を御飯に混ぜ合わせるのは少しも目新しいことじゃないのだけれど、胡麻油(美味しい胡麻油だとなおよし)をちょっと混ぜるだけでけっこう風味が変わるもので、更に海苔とか胡麻とか葱とか混ぜると、香ばしくなり目先が変わる。……いや、私が考えたんじゃなくて、確かケンタロウさんの本に載っていた作り方だ。多分そのレシピが載っていたのと同じ本だと思うのだけど、
「僕は胡麻油が大好きで、1回の撮影に1本使い切ることもある」
なんて書いてあったのを見て、「すごいすごい、それは大変な量だ」とだんなと2人びっくりしてしまった記憶がある。その撮影で何十品も料理を作ったりしたのだろうけれど、でもすごいなぁ、と。我が家は相当胡麻油を使っていると思うけれど、でも900ccの缶をあけるのには半年近くかかっていると思う。

食後ちょっとしてから、ジムで60分コースの「ボディパンプ」。なんだかんだ言って、音楽に合わせてバーベルをぶんぶん動かすこれが気に入りつつある私。
周囲には、常に最低12kgの負荷をつけて腕やら足やらムキムキ動かしているおねぇさんはいるわ(しかもそのおねぇさん、スクワットするとき27kgの負荷にしていて、それまた"ありえねぇ"という感じ……)、見事な体格のおにぃさんはいるわで、パンプ2回目の今日も気圧されて帰ってきた。少しはスタミナついてきたかしらん……少なくとも「運動不足」という状態からは脱せてると思うんだけど。

牛肉の炒め レタス巻き
鶏の唐揚げ
鮭まぶし御飯のおにぎり
クレソンと鶏肉のスープ
缶チューハイ(オレンジ)

「んとね、ハートの形のね、ジャムのサンドイッチがおいしかったんだぁ」
と、"お弁当パーティー"終わって帰ってきた息子。そうかー、ハート形でジャムだったのかぁ……とちょっとだけフクザツな心境の私。ハートの型は我が家にはないので、リクエストされても作ることはできぬ。

今日もだんなは遅い今日、おにぎりと唐揚げが残っているわ昨日のスープも残っているわという状態だったので非常に適当な1品を追加して夕御飯にしてしまうことにした。生のレタスを手づかみでバリバリ食べたい気分だったので、牛肉を少量ジャジャッと炒めて、おろし生姜とおろしにんにくと焼き肉のタレと炒り胡麻で適当に味つけ。それを大きく切ったレタスに乗せ、マヨネーズを少しだけ絞ってくるりと巻いて食べることにした。

オレンジ味の缶チューハイ飲みながら、旨いわ旨いわーとレタス巻き焼き肉をバリバリ食べていると、息子まで
「あ!この、パリパリが、おいしい!」
と気に入ってしまった様子。もっと巻け、もっとくれ、と騒ぎだし、しばらく親子してシャクシャクとレタスを囓る音だけがテーブルから響いていた。……うさぎの親子じゃないんだから。

簡単に食事が済んだ分、ゆっくり風呂上がりに読書でもするかな。

3月4日 木曜日
簡単ハヤシライス
フルーツグラノーラ(パチモン)

今日は仕事の打ち合わせ日。
「さーあ、息子、起きろー」
と息子の肩をペシペシ叩きつつ起こしてみれば、今日はまだ咳が出ている。
「熱はない?ないね?じゃあ……幼稚園行けるかな?今日は仕事だからお休みするのはちょっとね……」
と、コーンフレーク準備して出かける用意。

先日、魔が差していつものお気に入りのカルビー社のフルーツグラノーラではなく、スーパーオリジナルブランドのものを買ってきてしまった。何しろ値段が半分以下だったので、「もし味が似たようなものだったらこっちでも良いし」と初めて手にしてみたのだけど、
「……いまいち……」
「おかぁさん、これ、おいしくないよ……」
と、親子揃って不評の意見。ドライバナナが入っていてその甘さが美味しいのだけれど、でもコーンフレーク部分がわざとらしく香ばしくてなんだかいまいち。カルビー、裏切ってごめん。やっぱり君の方が美味しいよ。今調べたら、そのカルビーのフルーツグラノーラがリニューアルしたのだそうで。パパイヤ大きめ、イチゴ多めのリニューアル、であるらしい。

今日食べたシリアルがあまりに美味しくなかったから……というわけではないのだろうけれど、あまり食が進まなかった息子は食後にそれを戻してしまった。うーーーん、やっぱりこりゃ具合悪そうかも……と、打ち合わせ先にキャンセルの連絡を入れて、今日はお休み。ここんとこ気温がころころ変わるから体調も崩れちゃうわなー。

「モスバーガー」にて
 春待ち大根バーガー
 オニポテ
 山ぶどうスカッシュ

「昼御飯何にする?……ていうか、食べられる?」
午前中ぽちぽち仕事しながら息子に尋ねると、
「ハンバッガ、食べたいな。モスバーガーが、いいな」
とリクエストされた。

「ああ?ハンバーガー?」
「そう、はんばーがー」
風邪のときにハンバーガーが食べたいなんて、さすが私の息子だよ……と感動したり呆れたりしつつ、そういえばまだ私はシーズン商品の春待ち大根バーガーを食べていなかったのだと思い出し、行ってみることにした。息子のお気に入りはチーズバーガーとストロベリーシェイクSサイズの組み合わせ、そして親のポテトをちょっと奪いつつケチャップつけて食べること(ケチャップは欲しいと言えばくれるのよ)。

息子がいつもの組み合わせのそれを楽しむ前で、私は大根バーガー。
「柚子風味って、どっかで読んだけど……」
と思いつつ囓ると、かなり強めな柚子の味がぶわっと口に広がった。味噌風味のソースには肉片(ベーコン?)も入り、"モスバーガー"に入るトマトよりも厚切りな大根がどっしりと入っていて、このうえない和風の味がするハンバーガーだった。ハンバーガーから柚子の香りがするというのはちょっと奇妙な感覚もあったけれど、案外とよく似合っている。大根を煮たのが大好きなだんなは、これ、美味しいと思うかなぁ邪道だと嫌がるかなぁと思いつつ、息子と2人の昼御飯。

午後は息子を寝かせるつもりで、私がこたつに足突っ込んだまま寝てしまう。
私がうとうとしていると、まだ起きていた息子が
「はい、まくらー」
「はい、おふとんー」(←ユニクロの膝掛けが居間に常備されている)
「テレビの音、さげるからねー」
と今日も甲斐甲斐しく世話してくれているのが意識の隅っこで確認でき、数時間後に目覚めてみると息子もこたつに足だけ突っ込んでローソファーに横になっていた。ああごめん、私がお世話するべき側なのに。

なんでどうしてこう育ったのか、息子は心根が優しい……と思う(親の欲目ってやつが多分にあるかもしれないけれども)。
心根がダークな私はつい、テレビを見ながら
「わー、ブタさんがいっぱいうつってるよ。かわいいねぇ」
なんて言っている息子に
「うん、可愛いね。でも豚だから、食べるのよ。殺してサバいて食べちゃうのよ」
「ええー、かわいそうよぅ、ダメよぅ〜」
「ダメでもね、食べるのよー」
「ダメよー」
と今日もダークな内容を耳元で囁いているのであった。

だんな曰く、
「息子は間違いなく"善人"だろ、俺はきっと"悪人"、そして欲望のまま行動する君は、"悪人"というより"ニュートラル"……」
だそうで。そして「子供の心にキズを残すような事は言わないの、まったくもー」と私を怒るのだった。
「じゃあ、一緒にダンジョン行けないね」
「そうそう、ダンジョン内で待ち合わせしなきゃ一緒に行動できない」
なんて、ちょっとだけ盛り上がった昨日の夜。私たちRPGの住人じゃなくて良かったねぇ。(ゲームの話でございます)

ハヤシライス
マグロのカルパッチョサラダ
キャベツのムース
ビール(モルツ)

ここ半年ばかり、『ELLE á table』という隔月刊で発行されている料理雑誌を買っているのだけれど、2月頭に発売された号に「キャベツのムース」という料理が載っていて、美味しそうに思われたのだった。キャベツを大ぶりのまま茹でてからみじん切りにし水気を絞り、ゼラチン液、ホイップクリームと共に混ぜ合わせて冷やし固める、というもの。味つけは塩胡椒くらい。カリカリに焼いたベーコンを添えていただくのだそうだ。

レシピを見た感じ、美味しそうに思えたのだけど、ちょっと乳脂肪分が舌にベタつくくどい味の前菜になってしまった。もうちょっと、さっぱりとフワフワしたものになる想定だったのだけれど、ちょっと失敗。4人分のそれを3つの器に盛ってみたのだけど、味見してから「……こりゃ、一口分ずつくらいで良いかもしれない」と盛りつけなおした。残りは……明日スパゲティにでも加工してしまうことにしよう。洒落たものを作るのはなかなか難しい。

メインディッシュは、先日ハンバーグのソース用に開けて少量残っていたドミグラスソースの缶詰を使ってハヤシライスを。フライパンで玉ねぎ炒めて牛肉も炒めて、赤ワイン注いで飛ばしたらドミグラス缶の余りとトマトジュース1缶をドボドボ加える。水も加えたら、あとは少し煮込んでケチャップとかウスターシャソースとか醤油とか塩胡椒で味を調えればできあがり。

あと1品、サラダも作った。1パック100円で我が家近辺のスーパーで売られているベビーリーフのパックと、298円だった小さなマグロのサクでカルパッチョ風。薄切りにしたマグロはホースラディッシュと醤油とオリーブ油で和えておき、野菜と共に平皿に盛りつける。上からピエトロのドレッシングをピャーッと回しかけてできあがり。

簡単に作れた割にはちょっと華やかな今日の夕御飯の食卓。
「今朝のジムで、足捻っちゃった……」
と、明日の夜から同僚たちとスキーに行く予定だというのに、だんなは足をひきずって帰ってきた。もうもうバカもの〜とか言いながら、ハヤシライスをもりもり食べた。私としてはイマイチな出来だったキャベツのムースも、だんなと息子にはまぁまぁ好評。今度はもうちょっと洗練された味になるように努力するからね……(いや、それ以前にこのキャベツのムースはもう二度と作るまい、とも思う)と決意しながら、風呂上がりのだんなの足にテーピング用のテープをぺたぺた貼ってあげる私だった。

3月5日 金曜日
色は悪いけど、なかなか美味しい自作カレー
ねぎ塩カルビチャーハン(冷凍もの)
抹茶入り玄米茶

予定ではちょっと早起きして家族分の弁当を作るはずだったのだけど、起きられずに断念。あー、息子が汚した(←昨夜鼻血を出した)ベッドシーツ洗わなきゃ、とか、息子の弁当は作らなきゃ、などとパタパタしている間に、だんなが中華鍋を取り出してジャジャジャッと冷凍ピラフを炒めてくれた。確か2週間くらい前に、
「今日は冷凍食品4割引だよ」
「ピラフピラフ、うどんうどん」
「……そんなに買っても冷凍庫に入らない……」
「じゃあ、このピラフ1個だけ」
「うーんー……」
なんてやりとりの末、私が渋々承諾して購入した冷凍チャーハンだった。

うどんやミックスベジタブル、シーフードミックスといったもの以外の、いかにもな加工品チックな冷凍食品(お弁当用商品あれこれとか、グラタンとかピラフとか)に、私はそれほど興味がない。たまに食べるとけっこう美味しかったりするのだけど、でもわざわざ何百円も出して買うものじゃないなと思っている。

まぁ、半額近い安さだし、何かあったときに便利かもしれないし……と買った「ねぎ塩カルビチャーハン」は、そうしてめでたく本日活用されたのだった。ネギ入り塩味、品名どおりに牛バラっぽい厚切り肉がボロボロと入っているチャーハンで、普通に美味しい。……1袋を家族3人で食べるには、ちと物足りない分量だったけれども、そこはまぁ、朝御飯ということで。

「たごさく」の釜揚げいなり 2個
麦茶

バタバタと息子を幼稚園に送り、今週最後のジム通い。一昨日の"ボディパンプ"できっちり筋肉痛になってしまっていたので、軽く動いて帰ってきた。昼御飯はどうしようかな、自分で作るかなどっかで買って帰るかな、とあちこち覗きながら帰宅。駅近くに名古屋発祥のカレーチェーン「CoCo壱番屋」が最近オープンしたので、
「うーんカツカレー……うーん、チーズカレー……」
としばし全力で悩み、でも、もうちょっとさっぱりしているのが食べたいなと、駅ビルでいなり寿司2個を買って帰ってきた。

五目いなり、ひじきいなり、黒糖いなりと色々な種類があるお店なのだけれど、お気に入りはちょっと大きめサイズの「釜揚げいなり」。讃岐うどんで言うところの"釜揚げ"とは、茹でた麺を水にさらさずにそのまま丼に入れて食べるものなのだけれど、「釜揚げいなり」とはつまり、鍋から出したての油揚げで御飯をくるんだもの、という意味で良いのだろうか。煮汁をたっぷり含んでいて、ジュワジュワッと噛みしめるたび染み出てくる美味しさがある。私が作る油揚げよりちょっと甘めな感があるけれど、優しい味で今日もなかなか美味しかった。来週のジム帰りお昼はCoCo壱番のカレーにしよう。

茄子と鶏肉のカレー
ナン
スティック野菜サラダ
アイスアップルティー

ココナッツムース

午後は、幼稚園帰りの息子と一緒にお買い物。久しぶりに食卓に飾る花を買い、あちこちの店を覗く。スーパーでの買い物が好きらしい息子はあれこれ欲しがるのだけれど、その欲しがるものときたら"魚屋の本日のセール品、釜揚げしらす"とか、"食材店の今月のセール品、チンするだけで食べられるナン"とか、そういうちょっと変なものばかり。なぜ、旨そうなシュークリームとかパウンドケーキとかカスタードプリンではなくて釜揚げしらすの元に走るのか、我が息子。

「これ!これ、食べたいなぁ〜。カレーにね、ちゃぽんって、するの」
「……あー、ナンね。じゃあ、今日はナンとカレーにする?うちに1パック同じのがあるから食べられるよ」
「あとねあとね、……これ!ごはんにのせて食べると、おいしいなんだよ?」
「……釜揚げしらす?……うーん、じゃあ、明日の昼御飯ってところかな」
釜揚げしらすの支払いを済ませている間、今度は八百屋コーナーに向かって歩き出した息子。支払いを終えて追いかけると、イヨカンの試食コーナーで「うん、これは、おいしいですねぇ〜」とお店のおばちゃんに話しかけながらイヨカンを喰っていた。こらこら試食でもらっていいのは1つだけだよと、走って追いついた私も試食させてもらい、確かに甘くて美味しかったので1つ購入。

で、今日の夕飯は1人1枚のナンと、それに合わせたカレー。茄子カレーが食べたいなぁ、と茄子と鶏肉をざくざく刻む。にんにくと生姜でそれらを炒め、カレー粉とガラムマサラ、小麦粉などをまぶしつつ火を通したら水と顆粒コンソメを投入して煮込んでいく。使ったカレー粉は数年前に買ったフォートナム&メイソンのもの(そしてけっこう大きな瓶だったので使っても使ってもなくならなかった……今回やっと使い切った……)なのだけれど、ターメリックの含有量が多いみたいでかなり苦めな味わい。それだけを使ったらいまいちバランスのよろしくない風味なので、クミンやコリアンダーやカルダモンあたりのスパイスをどかどか追加した。カレー粉は、月並だけどS&Bのが使いやすいバランスの良い味だなぁと、思う。

で、当初の予定では冷蔵庫に残っていた生クリームを加えてミルキーな味にしようと思っていたのだけれど、思ったよりも苦く辛い味になってしまったので、急遽生クリームより甘さを感じるココナッツミルクを加えることに。少しでも甘くなーれと祈りつつ、小さじ1杯の砂糖も加えてみた。……うむ、見かけは悪いけど、味はわりあいとちゃんとしたものになったぞ。ココナッツミルクの白とスパイス類の黄褐色と煮込んだ茄子の色が混ざり合って、なんともいえない色合いだ。

インドカレーの付け合わせといえば、ヨーグルトベースのドレッシングで和えたサラダあたりがメジャーだけれど、あいにくヨーグルトは買ってきていなかったのでマヨネーズを添えたスティックサラダで代用。

「はい、ナンだよ。カレーにつけて食べてね」
「ナン?パンじゃなくて?」
「これは、ナンと言います」
「えー、パンだよーパンって感じだよ?」
「……パンでいい、パンでいいよ……」
なんて言い合いながら、サラサラカレーにナンをちゃぽちゃぽ浸しつつ食べた。子供向けにはちょっと辛いかなと思ったけれど、息子はぺろりとよく食べてくれ、100ccほど残ってしまったココナッツミルクは生クリーム、砂糖と合わせて粉ゼラチンを溶かして簡単ムースに。食後にちゃちゃちゃっと作ったのだけれど、風呂から上がる頃にはちゃんと固まっていて夕食の内容に似合うデザートになった。

だんなは今日の夜から明日一日、職場のスキー旅行に参加。
おみやげは……ミルクケーキがいいな。

3月6日 土曜日
温泉卵つくってパスタに乗せる
「アンデルセン」のクリームパン
ホットココア

だんな不在の土曜日。これでもかと眠っていて良いはずだったのだけれど、7時過ぎに目覚めてしまった。
「……ああ、そういえば昨日は10時半に寝たんだっけ……当然か……」
と、一人起き出し、せっかくだからと仕事してみる。朝で静かで気分もシャキッとして、はかどるはかどる。数時間後に息子が「あれ?おかさんの方が、はやいじゃん〜」とか言いながら起きてきた。休みの日は、たいてい息子の方が早起きだったりするのだ。

朝御飯は、昨日かってきた「アンデルセン」のパン。息子はチョココロネで私はクリームパン。チョコパンとココアという組み合わせというのはいかがなものか……と思いつつ、今日も冬のような寒さだったので小さなホーローの鍋に牛乳入れてあっためてココアを作った。マグカップにココア入れて砂糖も入れて、少量の湯で練るようにして粉類を溶かし、そこに熱い牛乳入れてせっせとかき混ぜる。

現在使っている我が家のココアはDEAN&DELUCAのもので、アメリカにいた時にいただいたり買ったりしたのを持ち帰ってきた、確か2缶目のもの。美味しくてバカバカ使っていたらすっかり残り僅かとなってしまい、日本でも買えるかしらーと先日渋谷の東急東横店内を覗いてみたら、恐ろしい価格でとても手が出せなかった。もともとの値段も安いわけではなかったのだけれど、改めて日本円での価格を見ると「どっしぇー」という感じ。

卵御飯 山盛りしらす乗せ
大根の味噌汁
茹で鮭とねぎの和えもの
麦茶

「ねぇね、おかあさん。ボーリングに行きたいよ」
と息子が言っている。あーでもね、ちょっと仕事が波に乗っちゃったから待っててよ、ていうか明日お父さんも一緒に行った方がいいんじゃないかしら?大体今日はすっごく寒いし……と理由つけて仕事を続けていたら、おもちゃのボーリングセットを出してきて、一人でゴロゴロ遊び始めた。う、息子、ごめん。なんだか不憫。

昼御飯は息子のリクエストにより買ってきた、釜揚げしらすを山盛りに御飯にかけて。卵御飯にしようか、と卵御飯の上に御飯が見えないほどのしらすを盛りつけ、がふがふとかっこむ。どんぶり飯1杯じゃ食卓が寂しいので、大根の味噌汁と、余りものだった茹で鮭を刻んだ長ねぎ、胡麻、胡麻油で適当に混ぜたつまみを1品。昼御飯に和食(しかも御飯と味噌汁という組み合わせ)はとても久しぶりなような気がする。

キャベツとベーコンのスパゲティ 温泉卵乗せ
アイスティー(ラビアンローズ)

昼御飯がボリュームたっぷりだったので、夕飯は軽めにパスタ1品。先日ネットオークションで200円くらいで手に入れた温泉卵器があるので、温泉卵を使ったスパゲティにしよう、と準備を始める。温泉卵、私はとても好きなのだけれど、一定温度に保った湯で茹でろとか炊飯器で作れとか魔法瓶で作れとか卵を冷凍しろとか、色々な作り方を知ったのだけれど、どれもいまいちこれという方法がなくて(炊飯器は使ってないから倉庫にしまっちゃったし、適当なサイズの魔法瓶もないし、生卵を冷凍するのはちょっと抵抗が……)今まで作ったことがなかったのだった。保温効果のある容器に卵を2個入れ、熱湯注いで20分くらい放置すれば温泉卵ができるらしい。

具はベーコンとキャベツ。鍋で薄切りベーコンをじくじく炒め、そこにざく切りキャベツを加えたらパスタの茹で汁を注いで軽く煮込む。更に牛乳(ほんとは生クリームの方が良いと思う)も加えて煮込み、茹でたてパスタと和えるだけ。盛りつけたら温泉卵を割り落とし、パルメザンチーズと黒胡椒をガリガリ削ってふりかければできあがりだ。

温泉卵はきっちりくっきり温泉卵にできあがっていた。もうちょっと黄身が半熟でも良いかなという感じだけれど、でも「ゆで卵」ではなくちゃんと「温泉卵」になっている。わーいわーいと卵を崩して麺と和えつつ、甘く煮えたキャベツを堪能した。

他にスープもサラダも用意しなかったので、アイスティーを作ってみた。L'EPICIERから以前もらった試供品の「ラビアンローズ」というお茶は、ルイボスティーベースの花の香りのお茶。ハイビスカスやローズヒップが入っていることもあってか、鮮やかな赤い色をしていた。独特な甘酸っぱい味わいと香りで、フレーバードティーはいまいち苦手な私も、これは美味しくいただけた。

……それにしても、何だか自炊ばっかで飽きてきたぞ。

3月7日 日曜日
温泉卵作りに熱中しているらしい……
「モスバーガー」にて
 モスチーズバーガー
 オニポテセット(オニオンリング&ポテト、ミネストローネ)
 モスチキン

昨夜、1泊2日の同僚とのスキー旅行から帰ってきただんな。
「おみやげー、おみやげー。あと、これもおみやげー」
とビニール袋をシャリシャリいわせながら取り出したのは、

  • 吉乃川 仕込52号越年古酒
  • 吟醸 極上吉乃川
  • お福 桃色にごり酒
  • 上越国際オリジナルエール
  • 行者にんにく
  • 安田の牛乳生チョコレート
以上、6点。

「な、なんでそんなに酒ばっかり……」
ちょっと呆れつつ私が呟くと、
「吉乃川は、スキー場で試飲販売やってたのね。で、美味しかったの。にごり酒の方は、帰るときに駅で試飲販売やってたの。これまた美味しかったから……」
だそうで。いきなり我が家に日本酒がどかんと増え、しばらく和食が続きそうな気配が濃厚に。

山のようなお土産を前にして、しかし私はここんとこ自炊が続いていたので外食熱が高まっていたりした。
「どっか行きたい美味しいもの食べに行きたい」
とじたばたしたのだけれど、
「でもね、俺、財布に現金あまりないのよ」
「私はねぇ、なんと!財布に!1000円しかありません!」
「奥さん、社会人としてその財布の中身はどうかと思う……」
などという会話の結果、本日のイベントは近所への買い物だけということになった。せめてもと昼御飯兼用の朝御飯は、近所のモスバーガーに。だんなに「春待ち大根バーガー」を食べさせてみたいという気持ちもあったりする。

前回、柚子風味のそれを食べた私は、今日はモスチーズバーガーを。オニオンリングとポテトつきのセットにし、ミネストローネと追加でモスチキンを注文したら「そのへんのラーメン屋もしくは定食屋でたっぷり飯が食えます」くらいの金額になった。モスバーガーは、ほんと、お安くない。お安くないけど、好きなのよね。

久しぶりな気がする、ミートソースばばーん、厚切りトマトどどーん、みじん切り玉ねぎゴロゴロ〜のハンバーガー。先日、近くの席に座ったお客さんのところに
「モスバーガー、トマト抜きご注文のお客様ぁ、お待たせ致しましたぁ」
と店員さんがトレイを持ってきていたのだけど、そういえば私も昔はこの厚切りトマトが苦手で、ゆえにモスバーガーのモスバーガーは苦手だったんだよなぁと思い出す。嗜好は変わるもので、今はトマトが苦手じゃない。どころかハンバーガーに厚切りトマトは必須だわと思うようになった。モスバーガーは袋に残ったソースにポテトやオニオンリングをぺたぺたつけて食べるのも美味しくてステキ。今日は心持ち玉ねぎが多めで、そこもまたステキ。

ぶりの照り焼き
肉豆腐 温泉卵乗せ
ほうれん草のおひたし
行者にんにく・いぶりがっこ
大根の味噌汁
羽釜御飯
日本酒(お福正宗 天然桃色純米にごり酒)
麦茶
いよかん

「日本酒いっぱいあるし。日本酒に合う夕飯にしよう」
「お、ぶりの切り身が安いよ」
「照り焼き?照り焼き?」
「私としては中華風刺身のサラダ食べたい気分なんだけど……白身はあんまし安くないね」
「刺身は安いけど、ブリ照りとブリの刺身じゃなぁ」
あれこれひそひそ相談しながらお買い物してきた。今日は卵が1パック88円!これも2パック買ってきた。そして我が家は卵まみれになった(でも、"お一人様2パックまで"の卵を、家族3人で来て6パック買っていく人も少なくないんだわ……)。

メインディッシュはぶりの照り焼き。漬け込んでおいたものをグリルで焼いても美味しいのだけど、何度も焦がして失敗してからは、小林カツ代さんやケンタロウさんが提唱する「フライパンで下味をつけていないぶりを焼き、火を通してから醤油・味醂などで煮絡める」方法を採るようになった。最後に煮つめてテラッと光らせると、グリルで焼かなくても充分香ばしいし良い感じにテラテラになる。パックに入っていた4切れ全て照り焼きにしたら、なかなかの迫力になった。いつもは1人1切れのところ、皆でつついてもりもり食べる。

副菜に、だんなのリクエストにより肉豆腐。
「牛肉の薄切りってあったっけ?」
「いや、ない。ひき肉なら、ある」
「いや……確か冷凍庫にあったよね」
「……?」(あったっけ?)
「でさー、肉豆腐作ってさー、上にあれ、乗せよう。温泉卵」
「うん……いいよ」(さてはだんな、昨日の日記を見たな……)
私も好きだけれど、だんなも相当好きらしい、すっかり愛されている温泉卵だった。温泉卵メーカー1個で何やら幸せになっている私たち。
ほんのちょっと、つまみ程度に作る予定だった肉豆腐は鍋一杯にできあがり、「残ったら明日のお弁当に詰めれば良いよね」とか言っていたのにほとんど残らないのだった。

で、お土産の「行者にんにく」をポリポリつまみながら桃色のとても綺麗な色合いのにごり酒を楽しむ。
にんにくと名がついているけれど、にんにくの加工品ではなく山菜の名前なのだそうで、行者が荒修行のときに体力維持のために食べられていたことからその名がついたのだとか。香りはにんにくにそっくりなそれが漬物になっていて、辛じょっぱくて酒や御飯の友にぴったり。
「おー、にんにくの匂いだ」
「このしょっぱさがなんとも……」
とか言いつつ、緑の葉(と思われる部分)や青梗菜の茎によく似た茎(と思われる部分)をバリボリ囓る。

そして、今日一番の御馳走が、「お福正宗」の天然桃色純米にごり酒。わざと色をつけたわけではなく「桃色天然酵母」を使ったお酒なのだそうで、クリームでも入っているかのようにトロトロふわふわとしたとても濃厚なもの。にごり酒はこってりとトロミのあるものが多いけれど、それにしても甘酒のようにトロットロな状態で、その色は素晴らしく綺麗なクリーミーなピンク色。甘さが強いけれど甘いだけでなくキリッとした芯の強さがあって、とても好みなお酒だった。お花見の時に飲んだりすると洒落ているかもしれないけれど、でも冷やしていただく方が美味しい感じもする。

300mlしか入っていない小瓶のそれをペロリと飲み干し、味噌汁啜って白い御飯もたっぷり食べて、「ああ、外食しなくても充分癒されるじゃん〜」と幸福感に浸った日曜の夜だった。