食欲魔人日記 04年05月 第4週
5月24日 月曜日
炒醤麺を、うどんで。
フランスパンでフレンチトースト
アイスカフェオレ

せーっかく残りもののパンでフレンチトーストをしようと決めていたのに、だんなは健康診断なのだそうである。
「水も飲めな〜い。なんにも食べられな〜い」
と、寂しそうに早めに出勤していってしまった。

私と息子は、予定通りフレンチトーストを決行。数日前に購入したフランスパンがフレンチトーストにぴったりな具合に固くなってきていたので、生卵と牛乳を合わせたソースをじゃぶじゃぶ吸わせてバター焼き。それは甘くしなかったので、焼き上がったところに軽く粉砂糖かけて蜂蜜も添えた。食パンで作るフレンチトーストも美味しいと思うけれど、やっぱりフランスパンのそれの方がそれっぽくて気分が盛り上がるのよね。

おかかおにぎり
鮭おにぎり
アイスプーアル茶

本当はジムに行く予定だったのだけれど、昨日の初体験"ボディコンバット"のせいで身体中はバリバリ。60分パンチやアッパーをしまくる動作は、これまで何度もやっていたベンチプレスとかトライセプスエクステンションとはまた違った筋肉の動きを要求されていたようで、肩から背中から二の腕までがめちゃくちゃ痛くてだるくなってしまった。従って、ジムはお休み。

「昼御飯に、カレーか何か食べて来ようと思ったのにぃ〜」
と項垂れながら、なんだかおにぎりが食べたい気分だったので冷凍御飯をチンしてぎゅうぎゅうにぎり、2つ並べてぺろりと食べた。具は醤油をまぶしたおかかと、鮭フレーク。大きめサイズに作ったおにぎりに大きな海苔を巻いて、一人飯。

生磨杏仁茶

もう1年以上前に買った本に『香港甜品』(謝華顯/著 柴田書店 2003.05)というのがあって、今日改めてぺらぺらと眺めていたらむしょうに「杏仁茶」が作りたくなった。この本の著者は「聘珍樓」の総料理長さんで、本の中身は本格的な香港スィーツの山。メジャーどころのマンゴプリンや杏仁豆腐、タピオカココナッツミルクなどをはじめ、豆腐花や白きくらげのシロップ煮、牛乳プリン、亀ゼリーや蛋撻まで、これでもかと美味しそうなものが載っている。しかもどれも本格なレシピ。杏仁豆腐もアーモンドエッセンスどころか"杏仁霜"すら使用せず、北杏と南杏を水に浸したり煮込んだりするところから始まる。

せっかく我が家には北杏(あんずのタネの中にある仁核を杏仁と言うが、北杏は小粒で苦い)と南杏(こちらは大粒で甘い)があるのにそういえば使ったことなかったな、と台湾旅行の戦利品を久しぶりに開封する。2種類の杏仁と少々の米を1時間水に浸し、それをミキサーにかけて布で絞ってから水と牛乳、コンデンスミルク、氷砂糖(……はないので上白糖で代用)で軽く煮込む。白くとろんと甘い、癒しの飲み物。「茶」という名前はついているけど、ノリは「汁粉」に近いかも。

「あのねー、杏仁茶っていうね、杏仁豆腐のスープみたいなの作ったけど、飲む?」
「のーむー」
今日は外気は暖かだったけれど、家の中はここ数日の寒さで壁などが冷えてしまったのかやけに涼しい。長袖を着ていてもちょっと寒いくらいの室内気温だったので、あったかい杏仁茶がなんともいえず美味しかった。すごーく美味しいけど、すごーく大量の砂糖やコンデンスミルクも入っているので、ちょっとドキドキ。

炒醤うどん
アイスプーアル茶

週末の買い物は、特に献立を考えずに「あれが安い、これが安い」と買ってきてしまうのだけど、昨日買ってきたのは特売合い挽き肉。

ミートソースかなー、ロコモコかなー、肉団子スパゲティというのも捨てがたいなー、と、あれこれ考えているときに、だんなから「今日は遅くなりそう」の連絡が。じゃあ適当にワンディッシュものにしよう、スパゲティのソースなんかだったら帰ってきただんなが食べたいと思ってもなんとかなりそうだし……と、結局ミートソースではなく炒醤麺に。炒め肉味噌かけ中華麺が「炒醤麺」だけれど、中華麺は手元にないので、うどんでやっちゃうことにした。甜麪醤味の肉味噌はきっと、うどんにもめちゃめちゃ似合うに違いない。

中華鍋に油を薄く敷いて挽き肉炒め、刻んだ水煮筍も加え、全体に火が通ってなじんだらおろしにんにくと甜麪醤をたっぷり投入。そこにスープや醤油や紹興酒や砂糖などを加え、フツフツ煮込んで片栗粉でとろみをつけたら、最後にコーンと刻み長ネギを混ぜ合わせてできあがり。一応、陳健一さんの炒醤麺の作り方を参考にしたのだけど(コーンを入れるというのもね)、できあがりは、やけにポップな外見になった。
「わー!つめたいうどんだ!おにくだ!コーンだ!キュウリまで!」
冷たいうどんと挽き肉料理ととうもろこしとキュウリが大好物の息子は、盛りつけられたそれを見ておおいに感動していた。好物が揃い踏み、といった風なわくわくした表情で、肉味噌たっぷりうどんにまぶして完食。息子の苦手な長ねぎも大量に入っているのだけれど、それには全く気づかなかった。単純な奴めー。

甜麪醤のこってりとした"コク甘"の味が、いかにも炒醤麺っぽい。筍のシャキシャキ感もあって、思った以上に旨かった。本当はこれに干し椎茸を戻したものも入れるそうだけど、そしたらもっと美味しくなっただろうな。

5月25日 火曜日
喫茶昼飯、キッシュ。うまー。
「First-Kitchen」にて
 ザ・ハンバーガー(チーズ)
 フライドポテト・アイスオーレのセット
 

だんなはジム経由の早朝出勤。7時15分に、ちゃんと目覚まし時計をかけなおして出ていってくれたのだけど、なんで私が目覚めたのは8時15分だったのだろう(何度も何度も、数分おきに鳴りなおす時計を叩き止めた記憶が)。
「きゃー!イヤー!起きてぇ〜!」
尋常じゃない私の悲鳴に息子も飛び起き、とりあえず息子にトーストを囓らせつつ弁当の準備。とりあえず、なんとか幼稚園に送り出すことはできた。

さーて、私の朝食はどうしようかなー、と、銀行に用事を済ませにいくついでに、半年以上行っていないんじゃないかという久しぶりの「First-Kitchen」に行ってみる。数週間前から、駅前にあるその店の店頭に「ザ・ハンバーガー」なる新商品の垂れ幕広告がかかっていて、非常に非常に気になっていたのだ。注文が入ってから作ります、とか、これが本当のハンバーガー!的なあおり文句とか、いかにもモスバーガーの「匠味」を意識している印象だ。で、ありがたいことに10時以降ならいつでも食べられるとのこと、時間を見計らって行ってみた。

単品で500円前後(プレーンとチーズがある)と、値段も強気。ファーストキッチン名物"フレーバーポテト"は"チーズ味"を選択し、そのチェダーチーズくさいポテトをぱりぽりぱりぽり食べて数分待ったところで、できたてのハンバーガーがやってきた。巨大だ……ていうか、分厚い。分厚いパンの間にボリュームのある肉と野菜がもこもこもこもこ、と積み上がっていて「……潰して食べるしか?」といった風。包み紙をしっかりホールドして、両手の握力でギューッと押さえつつ中身がズルリとズレないように気をつかいつつ食べた。……お、なかなか美味しいかもー。好きかもー。

パンはフランスパンチックな、ごわっとした固めのもの。ハンバーグは分厚く、野菜も大量に入っていて良い感じ。甘いソースは「本場アメリカンなバーベキューソース」ということだったけれど、どこかテリヤキソースを彷彿させるもので、これもじわっと馴染み深いジャンクっぽい味。ファーストフードじゃあまり味わえない「肉喰ってますっ!」感が味わえて、満足できた。このセットでそのへんの定食屋の昼御飯が食べられちゃうわと思うとちょっと痛いけど、でも満足。ハンバーガー好きなのよね、私……。しかも、とっても好きなのよね、私……。

谷津 「蛍明舎」にて
 キッシュセット(キッシュ・ラタトゥイユ・バゲット・コーヒー)

さて、ここ数週間ほど私は「薔薇育てたい、青い薔薇育てたい」熱にうかされていた。青い薔薇というものはずーっと前から作ろうとしていて、でも難しくて……という事は知っていたのだけれど、たまたまネットサーフィンしていてブルーヘブンという新種を見てしまったのがいけなかった。
「うっわー、綺麗。真っ青じゃないけど、好きな色〜」
と、更にあれこれ調べ、「青龍」という、これまたグレーっぽい綺麗なブルーの薔薇も近年出始めたことがわかった。

そういえば、千葉にはいくつかバラ園があるって聞いたことがあるっけ……と、その苗を買えるとは思わなかったけれど、咲いている姿を見ることくらいはできるのではないかな、と、一番近くにあるバラ園に行ってみることにしてみた。目指したのは谷津バラ園。距離は遠くないのに、我が家からだと2回も電車を乗り換えなければいけない、ちょーっとめんどうなところにある。一人で行っても良かったのだけれど、花が大好きな人も連れていってあげるかなぁ、と、幼稚園が終わるのを待って、一緒に向かった。

なぜか息子は花が大好きで、幼稚園への送迎ルートも「花が綺麗に咲いている庭がある家」を巡れる道になっている。いつも、藤が綺麗に咲いてるねー、とか、とうとう薔薇が咲き始めたねー、今度は紫陽花だねー、とか言いながら通っているのだった。花好き幼児が花好き少年に育ったらなんだか耽美なイメージであるけれども、いつまでこの嗜好が続くことやら。

京成線の谷津駅からてくてくと、小さな商店街を抜けて5分ほど歩いたところにその薔薇園はある。それほど広くなく、ぐるりと一周して10分ほどで歩けるほど。でも中央に噴水を配して綺麗に区画分けされた園内には700種類、6300株もの薔薇が植えられているのだそうだ。高低差もつけられていて、バラアーチやパーゴラも配されているので、ゲートをくぐるなり一面に咲き乱れる薔薇が目に入る。残念ながらちょっと時期は過ぎつつあって、全体的にダラッと崩れつつある開き具合だったのだけれど、これでもかと咲く薔薇の姿は壮観だった。

薔薇と言えばやっぱり薔薇色(深紅)でありピンクであり、というのが一般的で、実際その色の薔薇が一番多かったのだけれど、テラコッタ色や紫色の薔薇がなんとも素敵。微妙な色合いの薔薇を、「いいわーいいわー」と涎垂らしつつ眺め歩き、息子は薔薇のアーチを何度もくぐって満足そうだった。近くに住んでいたら、開き具合を確認しつつ見頃前から何回も朝の開園直後から入り浸りたい感じ。

売店ではツルバラミニバラ大株の薔薇などあれこれ売られていたのだけれど、好みの青系紫系は残念ながらなし。それでも大きな1株が2500〜3000円と、その育ちっぷりにしては格安に思える値段がついていて、思わずほのかに青みがかったようにみえる純白の「カルトブラッシュ」という薔薇の苗を買ってしまった。狭いベランダでオリーブだユキヤナギだアジサイだバジルだセージだタイムだミントだその他諸々季節の花だと育てているのだけれど、薔薇を買ってきたのは初めて。大変な肥料喰いで大変に病害虫の防御が大変な植物だと聞くけれど、無事に来年も花を咲かせられるかどうか。うまくいきそうだったら、秋か来年の春かに今度こそ「青い薔薇」を買い求めてみようかなと思う。

そして、思いのほか重かった、6号鉢に入れられた苗をえんやこらー、と持ち帰る。ちょうどおやつ時な時間で、電車に乗る前に通りかかった喫茶店でひとやすみ。「蛍明舎」という薄暗く全体にアンティークがかったしつらえのコーヒー屋さんで、息子は葡萄のジュース、私はつい小腹がすいてしまってキッシュのセットを注文。小さめのプレートに、温められたキッシュとバゲット、優しい味のラタトゥイユとレタスが盛られて、コーヒーか紅茶がついて900円くらい。キッシュは4種類から選べたのだけど、私はチキンとほうれん草のキッシュにしてみた。

「ほれ、卵とチーズのケーキだよ。食べる?」
息子に一口わけてやると、
「……!!!おいしい!!ケーキ、おいしい!」
と、えらい勢いで「もっとくれ」と要求。青カビチーズも使われているような、なかなか大人な味のキッシュだったのだけれど、サクッと焼けたパイ生地が香ばしいキッシュは確かに美味しかった。結局半分近く奪われる。
せっかくコーヒーショップなのだから、と、丁寧に淹れられたブレンドを、せっかくだからとブラックで飲んだのだけど、やっぱり素のコーヒーは苦かった。私はどうもコーヒーの苦みとか香りとかの美味しさが今ひとつわからないお子ちゃまな味覚を持っていて、つい家ではカフェオレにしてしまうのだけど、久しぶりに飲んだ素コーヒーはやっぱり「美味しい美味しくないというより……にがい」と思ってしまうのだった。ごめんよコーヒー。これはきっと美味しいコーヒーなのだと思うのだけど。

稲毛 「高円寺ナイルカレー」にて
 ハンバーグカレー ゆで卵乗せ
 ビール

帰宅してから杏仁茶(アイス)

夕方帰宅して、さて薔薇の鉢は一体どこに置こう、別の陶器の植木鉢買ってきて植え替えなきゃなぁ……と蚊に刺されながらあれこれやっていたところ、だんなから「今日も遅くなるー」の御連絡。昨日からの筋肉痛はまだまだ絶好調で、そんな中重い鉢抱えて帰ってきたのでやる気もなく、手抜きして息子とふたり近所のカレー屋さんに向かってしまった。

我が町稲毛には、東京あたりからもお客がやってくるという名物カレー屋さん「Shiba」があるのだけれど、甲乙つけがたいほどに(いや、だんなはShibaよりも確実に)私たちに気に入られているカレー屋さんが「高円寺ナイルカレー」。昔、現マスターのおじさんが中央線沿線の高円寺で店を開いていた"黒いカレー"が名物の店で、そのおじさんが店を畳むときに「この味をなくすのはもったいない」と稲毛に現マスターが味を受け継いで開店したのだという歴史がある。ログハウスみたいな店内で、だんなさんと奥さんが2人でやっている小さな小さなかわいいお店だ。数ヶ月ぶりに訪れてみると、それまではなかった「おこさまカレー」が新登場していた。カレーとサラダとジュースとお菓子がセットで500円。

「ぼくー!おこさまカレー!」
「……あー、私はハンバーグカレー、ゆで卵トッピングで。あとビールも1本」
注文を終えて、置かれている雑誌などぺらぺら捲っていると、他に4人しかいなかったお客があっというまに8人になり、そして店はほぼ満席状態になった。カウンターの他には大テーブルが1つきりしかない、そんなお店なのだ。

分厚くてごろりと大きな焼きたてハンバーグが乗った黒々としたカレーが、今日も出てきた。黒くてサラサラとしていて、でも苦いということはなくてかといってスパイシーな感じもなくて、でも確実にカレーの味がする不思議なカレー。リンゴとか玉ねぎの甘さが感じられるような、見た目に反してとても優しい味がする。

新登場のおこさまカレーは、くぼみのついた木のトレイにはめ込むように四角い陶器のカレー皿と、丸い陶器の深皿に入れられたスパゲティサラダと、ころりと丸っこいグラスに入れられた飲み物(オレンジジュースか牛乳かを選択)が乗っている。お菓子は不二家のバーキャンディ(D-ポップ)が1本。カレー皿には花の形に綺麗に型抜きされた御飯がカレーソースの上に乗せられ、その上にゆで卵が2切れ、ニコニコ顔にケチャップで顔をつけられて飾られていた。すっごくかわいい。子供用だからとプラスチックの器なんかじゃなくて(あのおこさまランチ皿も、あれはあれで心そそられるんだけど)、ちゃんと木と陶器の皿を使うところがこのお店らしいなぁ、と。大人用の素焼きのカレー皿も、それとおそろいの薬味皿も、ただの業務用という感じじゃないカトラリー類も、とんがりすぎない静かな"こだわり"が感じられるお店で、そこもまた気に入っている理由のひとつ。

「……おいしいですか?」
「おーいしーい、でーす!」
息子は上に羽織ってきたパーカーをカレーソースで染め汚してしまいつつ、「ぼくだけのカレーライス」を幸せそうに平らげた。私は私で、「あー、ビール飲みながら食べるカレーもいいかんじー」と御満悦。

帰宅して一休みしてから、昨日作っておやつに飲んだ「杏仁茶」の残りを冷蔵庫で冷やしておいたものをデザートに。コップに入れてグイーッと飲み干すには濃いめの味だったので、ちゃんとガラスの器に入れてレンゲで啜るようにしていただく。キーンと冷えた杏仁茶は、「ああ、これもうゼラチンで固めたらそのまんま絶品の杏仁豆腐じゃないですか」と思える味で、正真正銘の杏仁の香りと味がこれでもかと感じられた。これは近いうちに絶対杏仁豆腐を作らなきゃだわ。北杏と南杏の味に魅力に取り憑かれたら、また台湾行って買ってこよう。

5月26日 水曜日
このボリュームが嬉しい、回転寿司銚子丸
稲毛 「銚子丸」にて
 黒カンパチ・金目鯛・関サバ・イワシ
 あぶりトロサーモン・中トロ・ネギトロ
 穴子・ウニ
 味噌汁(ランチタイム無料もの)・お茶

ソーダアイス

昨日の午後から夜にかけて、私はぷりぷり怒っていた。

今日は幼稚園都合の休園で息子はお休みなのだけれど、都心に出る用事もあったのであれこれ予定を考えていたところ、水曜日通いの息子のジムの振り替えがきかないことが判明(通常は振り替えられるけど、"進級テスト"時はちょっと前までに伝えておかないと振り替えられないそうで)。午後にジム行きがあるんじゃ遠出は不可能だし、息子が休みだと私もジムに行けないしで、
「ううー、こういうときって、やっぱり子供中心のスケジュールになっちゃうのよねぇ〜」
と、思っていたところに、
「来週の日曜日、サッカーのイベント出ることになったから。明日は早起きして練習に行くから」
なんて、だんなからメールがあったのだった。内容もともかく、タイミングも悪かった。

「なにそれー。何のイベント?」
「ほら、職場の○○さんがさ、サッカーのイベントに申し込んだらしいんだけど、そのメンバーに俺の名前が勝手に入ってて……」
「で、出るんだ?」
「いやー、せっかくだし。体動かすイベント、ちょっと出てみたいなと思ってたし」
「……ふーん、そうやって、君は"○日はこうだから、×日はこうだから"って週末の予定も自由きままにするわけね。私は自分の仕事の予定すら幼稚園とか君のお母さんに根回しして事前にあれこれやらないと入れられないのにね。ふーん」
「……怒らないでよ」
「ふーん、ふーん、ふーん……」
「……怒らないでよー……おゆきさーん……」

勝手にリストアップしてくれちゃった、その人に対しても腹立たしいけど、それでメンバーになってまんざらじゃない顔しているだんなに対してもムカつくわけで。夜10時過ぎに帰ってきただんなを前に愚痴愚痴愚痴愚痴言ったあげく、
「ホームセンターのクレジットカードよこせ。会員割引してもらいついでに、君の名義でがっちょり買い物してきてやるー」
と、カードを奪い取ったのだった。

せっかくの幼稚園休みの日の行き先がホームセンターというのもいかがなものか、と思いつつ、遅く起きてきた息子と一緒に朝御飯も食べずに自転車こいで出発。11時にはそのホームセンターの近くにある回転寿司屋さん「銚子丸」がオープンするので、それまでに買い物を終えられるようにと時間を逆算して行動。

目当てのブツは、昨日買ってきた薔薇のための植木鉢と土、肥料、害虫駆除剤などなど。冬に植えた花がもう限界だから他の花に植え替えさせたいなー、とか、もうあれこれあれこれ買っちゃうんだもんねだんなのお金で!と鼻息荒くお買い物。鼻息荒いもんだから、300円の鉢と500円の鉢を見比べて、迷わず500円のを選択してみたりする。自分で買うときには200円の花にするか400円のにするか、かなり悩むのだけど、ここでも400円の花を迷わず籠に入れる。鼻息荒い割には、けっこうみみっちいな自分。「あー、これ、だんなが言ってたナラの木の薫製チップだわ、これも買っちゃおう」とか、わざわざスモークウッドなんかも買ってみたりして。ああ、愛よね愛。1袋900円くらいもした薔薇用の土を2袋も購入して配送の手続きも済ませ、心ゆくまで物欲を満たして出てきた。お買い上げ、8000円ほど。

花好きの息子は、やっぱり今日も
「おはな、はなはな〜♪」
と楽しそうに歩き回り、「こっちのお花、きれいねぇ。これ、うえると、きれいと思うよ〜」と巨大なアジサイの購入を勧めてくれたりした。いやー、アジサイはうちにもあるんだよ、でも冬にこれでもかと切りつめちゃったら、今年は葉っぱしか出なくてねぇ……(しくしくしくしく)。

もうプリプリもムカムカもしていなかったのだけど、昨日のプリプリムカムカの段階で
「えーい、ホームセンターついでに寿司屋で豪遊してきてやるぅ!」
と決意していたので、その決意のままホームセンターから寿司屋へのコンボ。開店直後に入ったら、まだ回っているものは醤油とワサビくらいしかなくて、玉子みたいなのまで注文して握ってもらうという贅沢にありつけた。「回っている中から好きなものを自分で取る」ということに喜びを覚えているらしい息子はちょっと不満そう。ごにょごにょと小声で「たまご、くださーい……あとね、イクラもくださーい」と注文していた。

回転寿司らしく値段は手頃で、魚の鮮度も良い感じ、全体的に大ぶり、回転寿司ならではのイロモノメニューも豊富、と、我が家的には「寿司屋といえばここ!」の銚子丸。今日も、とろけんばかりにプルプルとした金目鯛とか、口に入れたとたんにモロッと崩れそうに脂の乗った関サバがしみじみと美味しかった。大好物の煮穴子も、ざくっと分厚く大ぶりでふわふわと柔らかい。うまー、うまー、うまー、と続けざまに「あれとこれ、ください」「次はね、それとそれ」と、目の前に寿司がなくなったら即座に次のものを注文、とやり続けて、気がつけば9皿食べていた。金皿(500円)は滅多に手を出せる存在ではなくて今日も手を出さなかったけれど、380円の青皿はドカスカ食べてしまった。で、400円分の割引券使って、会計は3000円ちょっと。息子と2人でたらふく寿司を食べて3000円なら、悔いはなし!

行き同様、それぞれの自転車(息子は補助輪つきの子供自転車)にまたがって、こいでこいで帰宅。ホームセンターから我が家までは高低差が5〜6階建てのビル分ほどがあり、歩道橋のスロープをを押し続けなければならない。毎度のことだけれど、上に到着した時には汗みどろになっていた。

「……あついね」
「あっついねー」
「……さっき、お寿司屋さんで、デザート食べなかったじゃん?」
「ん?」
「だからさー……アイスでも買って帰ろうか」
「あいす!買う!帰る!」
もうこの坂はヤだよー、と泣きそうになっていた息子が即座に晴れやかな表情になり、途中のコンビニで1人1個好きなものを買って帰ってきた。ついでに、滅多に駄菓子に興味を示さない息子が、「これは、これはすごいたべものなんだよ!」とハマりにハマっているMINTIAの見慣れぬフレーバーもあったので買ってやる。んで、息子はカルピスアイスバーのオレンジ味、私はプラスチック製のヘナヘナボトルに入ったソーダアイス。危険がない範囲で急いで急いで急いで帰って、帰るなり他の荷物はそのへんにうっちゃらかしてアイスを囓った。はー、うまうま。

フレッシュトマトのカッペリーニ
サンチュのシーザーサラダ風
アイスティー

夕方は、息子はジムに。買い物もしなくちゃなと、教室が始まったのを見届けてから買い物して戻ってみると、息子がびよんびよんと跳ねていた。今日の種目のひとつはトランポリンであったらしい。十数分後、紅潮した顔で「たのしかったー」と出てきた息子を連れて帰宅。

昨日は肉(ハンバーガー食べたしハンバーグカレー食べたし……)をこれでもかと食べたし、今日は寿司屋で魚をこれでもかと食べたので、魚介も肉もいらないわという感じ。火を使う料理もあんまりしたくなかったので、パスタを茹でただけで作れる冷製パスタにすることにした。買ったは良いけどあんまり消費されていなかったカッペリーニ("天使の髪の毛"という、超極細パスタ)があったので、それを茹でる。茹で時間はたったの2分。だから、いつもは「パスタを茹でている間に他の準備を」ということができるのだけど、カッペリーニのときは他のものをすべて整えておく必要がある。

トマトは湯剥き。とにかくトマトの味がメインな料理なので、本当は甘くて美味しいフルーツトマトを使った方が良いのだけれど、今回は冷蔵庫内に残っていた「桃太郎」を使用。湯剥いた後はざくざく切って、強めの塩とおろしにんにく、風味豊かなE.V.オリーブ油でざっくりと和えておく。ベランダで巨大化中のバジルも適当にちぎって加える。冷蔵庫内でトマトはしっかりひやしておく。ついでにパスタ皿も冷凍庫に突っ込んでおく。

パスタは茹で上がり後に水で締めるので、こころもち長時間茹でてから、流水でじゃぶじゃぶ洗って氷水で冷やしたりして、こちらもキーンと。しっかりと水気を切ってから、トマトのソースで和えてできあがり。一品料理というより、少量作って前菜に食べたいような料理だ。

「今日はね、冷たいスパゲティでーす」
「つめたいスパゲティなの?うどんじゃなくて?」
「そう、冷たいスパゲティなのよ、冷たいうどんじゃなくて」
「うどんのスパゲティ?」
「……は?」
「つめたいスパゲティは、うどんのスパゲティ?」
「……ちがう……」

どう訂正したらいいやらなー……と思っていたら、「つめたいうどんには、これをかけまーす」と、先日炸醤麺を作ったときの残りのコーンを出してきた。できあがった冷たい皿を置いてやると、うきうきとコーンをトッピングしている。それはそれで美味しいかもなー、と思いつつ、私はサラダにそのコーンをちょっとだけかけた。サラダは、残りもののサンチュをフライドガーリックとベーコンビッツと和えて、シーザーサラダ用ドレッシングをかけただけのもの。先日デパ地下で試食販売していたのを買ってきたピエトロ黒ごまシーザーは、これまで買ったシーザーサラダ用ドレッシングの中で一番好みな味。チーズの味がしっかりとしてトロンとしていて、でもイヤな酸味や甘ったるさはなくて、非常に好み。胡麻の香りが漂うのも気に入った。

肉っけも魚っけもない夕御飯、でも量はたっぷりめだったので私も息子も満腹〜。

5月27日 木曜日
アスパラガスの美味しい季節〜。
「551蓬莱」の焼売
グリンピースごはん
麦茶

眠い眠い、と布団から抜け出して、息子にチャーハン弁当を作ってやる。卵を出したりウィンナーを出したりしていたところで、非常にヤバイものと目があってしまった。「これ、いつのものだったっけ?」といった感じの551蓬莱の焼売。冷蔵庫の奥の奥、冷え冷えとしたところに突っ込んであったので半冷凍状態になっていて……たぶん、大丈夫なはず。
「ホントに大丈夫?」
だんなが心底心配そうにしていたけれど、冷えた状態で匂いをかいで、蒸してからも匂いをかいで、
「大丈夫!絶ッ対!大丈夫!」
と太鼓判。それでもちょっとドキドキしながら、冷凍保存していたグリンピース御飯を傍らに、皆で焼売をつついた。……セーフ。たぶん。なんとか。

コンビニのコーンマヨパン
牛乳

マンゴープリンが大好きな私は、「コンビニで売られているようなものって、やっぱりどうしてもイマイチなのよねぇ〜……」とか思いつつも、この季節になると新製品を求めて頻繁にコンビニ巡りをしてしまう。現在、ampmでもミニストップでもスリーエフでもヤマザキでもマンゴープリンだマンゴプリンだマンゴーパフェだと販売されているようで、まだ見ぬ品を求めて出かけてみる。外は雨。

めでたくミニストップでマンゴープリンをスリーエフでマンゴーパフェを購入できて、「これは……息子に手伝ってもらっておやつに食べよう」と冷蔵庫に突っ込んでおく。ついでに自分の昼御飯も購入してきた。おにぎりもお弁当も蕎麦類も食指が動かなかったので、コーンがたっぷりトッピングされたマヨネーズ味のパンを1個。帰宅してからオーブンでしっかりと、中までアツアツになるように温めた後に冷たい牛乳と一緒にいただいた。

いろーんな種類があるし、常に新製品が並ぶコンビニパンはそれなりに楽しめるけど、ちょーっとばかり味気ない。マロンクリームパンってのも実はすごく気になっていたりしながら、でも味が想像できてしまったのでやめといた。

茹でとうもろこし
グリーンアスパラガスの温泉卵乗せ
豚薄切り肉の冷しゃぶ 野菜たっぷり
ガスパチョ
羽釜御飯
ビール(モルツ)

今日はひっさしぶりにだんなが夕飯までに帰ってくる予定。豚肉食べちゃわなきゃなー、野菜も色々あるなー、と、ありもので色々準備してみた。薄切り豚肉はどうしようと考え、今日は蒸し暑かったこともあってシンプルに冷しゃぶに。刻みキュウリと刻みミョウガと大根おろしをそれぞれたっぷり用意して、すり胡麻と胡麻だれとだし醤油とポン酢を用意。適当に好きなものを組み合わせて適当に食べられるようにした。

細めのグリーンアスパラガスは塩茹でして皿に盛り、E.V.オリーブ油と粗塩、黒粒胡椒をガーリガーリとまわしかけ、温泉卵とパルミジャーノ・レッジャーノをトッピング。卵をグジュグジュ潰して絡めながら食べる。イタリア料理屋さんでよく見かける食べ方だけれど、あとは甘くないカスタードクリームみたいな、"ザバイオーネソース"なるものをかけたりもする……らしい。あとは、息子大好物のとうもろこしをさっと茹でただけのもの。

「肉は和風で……アスパラガスはイタリアンって感じで……飲み物はどうする?味噌汁?」
味噌汁は暑いしなぁ、冷蔵庫にトマトやきゅうりが残ってるしなぁ、と、白い御飯には似合いそうになかったけれどガスパチョを作ることに。えーと、これはスペインのアンダルシア地方の名物料理。ますますジャンルがごちゃごちゃだわ、と思いながらもフードプロセッサーを準備。

トマトとキュウリと玉ねぎと人参とパプリカをにんにくをギャギャギャギャギャと粉砕してピュレ状にし、塩と胡椒とビネガー(ざくろのビネガー、という面白いものを使用。バルサミコ酢みたいな味)とレモン汁を加えて味を調えて、あとは漉すだけ。「こんな残りカスはもう食べたくない」と思えるほどにギュウギュウと力強く濃し網に押しつけて水気を絞り、サラサラになったところに刻みキュウリを散らしてできあがり。タバスコとか入れても美味しいだろうなぁと思ったのだけど、タバスコを入れていない段階で息子に「……からい」といまいちな評価をいただいてしまった。タバスコ入れたらもっと不評になるわねぇとあきらめる。

手間がかかってるようなかかっていないような食卓の準備がちょうど整ったところでだんなが帰宅。もう8時半を過ぎようとしていた頃だったのだけれど、数日ぶりに家族揃って食事することができた。冷しゃぶは案外と息子に好評で、
「おにくをー、ごはんにのせてー、きゅうりものせてー、ごまだれかけて食べまーす。いい?しょうゆもかけて、いい?」
と、怪しい創作料理を作ってかっこんでいた。でもガスパチョは不評。

数日後に旅行出発を控えているので、そろそろ生鮮食品を溜めないようにしなきゃならない。明日は使い切れる分の魚介でも買ってこよう。明日は息子と2人の晩御飯〜。

5月28日 金曜日
サーモンとイクラのパスタ、クリーム味。
バナナ
牛乳

金曜日ということで、だんなは今朝もジム。今日は8時15分などに起きたりせずに、ちゃんと早めに目が覚めた。息子もちゃんと起きた。
「あさごはんはー……カリカリがいいなぁ」
起きるなりリクエストを出してくる息子に、いや、でも、カリカリは食べ切っちゃんだよねぇ……と、バナナを2本。

スーパーに行くたびに
「バナナ欲しいなー。バナナ、バナナ」
と、「いちご欲しいなー」「スイカ欲しいなー」「ブロッコリー欲しいなー」「キュウリ欲しいなー」「なっとう欲しいなー」「生ハム欲しいなー」などと織り交ぜながらお願いしてくる息子だけれど、生ハムは滅多に買わない代わりにバナナはけっこう頻繁に買ってやっている。小腹が空いたときに便利。朝食にも便利。ジュクジュクに熟しちゃったらケーキにしようと思っているのだけど、それほどジュクジュクにならないうちに食べ切っちゃうのだな。

カトキチの「名古屋風みそ煮込みうどん」
麦茶

一人昼飯。「……なっとうごはんがたべたい」と思いつつ冷凍庫をあければサフランライスとグリンピース御飯くらいしか入っておらず、「……パンもあったよなぁ」と見れば、とっくになくなった後だった。ありゃりゃりゃー……豚丼でも買いに行くか?と思いつつ冷凍庫を覗くと、おそらくだんなが買ってきたものと思われる(私は買わない。場所ふさぎだし、安いもんじゃないし……)「ごっつ旨い名古屋風みそ煮込みうどん」なるものが。

カトキチの、具つき汁つきの冷凍うどんシリーズの1つだ。発見した者勝ちよね、食べちゃえ食べちゃえ〜、と湯を沸かしてうどんを茹でる。うどんと添付の冷凍具と、袋入りの味噌を全部熱湯に放り込み、数分ぐつぐつ煮込んだらできあがり。最後に卵を割り落とすと美味しいですよ〜、みたいな事が書いてあったので従ってみた。うむ、ちゃんとみそ煮込みうどんっぽいぞー、旨そうだぞー。

具はゴボウが入っていたり、椎茸が入っていたり油揚げが入っていたり。舌にじわっと刺激が残る渋めの味噌で、甘さはほとんどなくこっくりとした味。「ちゃうねん、名古屋で食べてきた味噌煮込みうどんは、もっとこう、渋い中にも甘さがあって、もっと深くて……」なんて思ってしまいながらツルツルと食べる。具沢山で悪くはなかったのだけど、でも、カトキチのうどんだったらもっと別の食べ方した方が美味しく食べられそうな気がするし、味噌煮込みうどんだったらもっと美味しいものが食べられそうな気がするし、で、満足の中にもちょっとばかり消化不良な部分が。あー、銀座行って矢場とんの味噌カツ食べたい。なぜか味噌だれだけは我が家の冷蔵庫に入っているんだけど。

「銀のぶどう」の東京ばな奈アイス

本日、息子は音楽教室。それなりに楽しそうに今日も歌ったり踊ったりしていた。教室後に夕方のデパート巡りをするのが私の密かな楽しみで、今日は千葉三越へ。ちょうどJohanでチョコブレッドが焼き上がった直後で1本購入できたし、探していた某店のマンゴプリンも無事に購入。夕飯用の魚介も安く買い求めることができた。

「おかーさーん……つかれちゃったからね、アイス食べたい。アイスー。おねがぁ〜い?」
お願いされて、そういや私も疲れたなぁ……と、「銀のぶどう」のアイスコーナーが目に留まる。バニラや小豆や抹茶味のもなかもあるけれど、「東京ばな奈」のアイスなんてものもあるそうで、それを息子と私と1本ずつ買ってみた。

ちょうど東京ばな奈のサイズくらいで、味も限りなく東京ばな奈。東京ばな奈というと、そこそこ日持ちのする適当な手土産ということで、地方の親戚への簡単なおみやげ代わりに持っていったりはするけれど自宅用に買うことは滅多になくて(いや、出始めた当初は買っていたんだけど……食べ過ぎて飽きちゃったのね……)、たぶん息子はオリジナルの「東京ばな奈」の味は知らないのだと思う。

「ばななだ!ばななの味だねおかあさん!」
嬉しそうにもなかをバリバリ囓る息子。バナナ型のもなかに挟まるバナナ味のラクトアイスが妙に昔くさく感じられる味になっていたりして、なかなか美味しかった。銀のぶどうと言えば「秀くりーむ」ということで、数年ぶりに何個か買ってきてみたりして。

サーモンとイクラのクリームスパゲティ
スティック野菜のサラダ
アイスティー

魚介が食べたい〜、ということで、400円くらいの安売り刺身サーモンパックと400円くらいのイクラを買ってきた。今日はそれを使ってクリームソースのスパゲティ。薄切りにんにくをオリーブ油で炒め、生クリームどばどば加えて火を通しつつ軽く煮詰めて塩を加えて調整し、そこにゆでたてのスパゲティと細切りにしたサーモンを加えてざっくり和えたら盛りつける。上にイクラをこんもりトッピングすればできあがり。全体的にピンク色の皿になってしまったので刻みパセリを散らしてみた。あとは時間もなかったのでキュウリと人参刻んでマヨネーズを添えただけのサラダ。

鮭とイクラを使うスパゲティのレシピはけっこうあって、あっさりと胡麻醤油味でいただくものとか、今回みたいにがっちょり生クリームベースのものとか、いろいろとある。今日は適当に作ったけれど、ケンタロウさんのレシピではこういうソースに更に卵黄を混ぜ入れろ、なんて書いてあって、それもまた濃厚そうで美味しいかもー、と思ったり。

刺身用の鮭だったので、表面にうっすら火が入っただけの半生状態のそれがコッテリしっとりとして美味しかった。こういうパスタは塩が適度じゃないとどうしようもなくボケた味になっちゃうのだけど、今日は成功。しょっぱすぎず、あっさりしすぎず、良い感じ。

5月29日 土曜日
愛玉子の愛玉子を食べに行きました。うまー。
Johanのチョコブレッド
アイスカフェオレ

今日はお出かけ。10時15分頃に上野、というのが決定しているので、それに間に合うようにさっさと起きてさっさと準備。朝御飯は、昨日の夕方に購入た「Johan」のチョコブレッド。

千葉三越で売られているそれは、上にスライスアーモンドがトッピングされていて「チョコブレッド」ではなく「アーモンドチョコブレッド」とかいう名前だったような気がするけれど、中身は大好きなチョコブレッドだ。ねっとりしたチョコ生地がたっぷりと折り畳まれてマーブル状になった生地は甘さもしっかりあるけど止まらなくなる美味しさで、私は大好き。適当に数枚ざくざくとスライスしてココナッツの大皿に盛り、各自手を伸ばしてもりもりと囓る。止まらなくなる美味しさだけど、薄切り2枚でぐっと我慢。

上野 「黒船亭」にて
 スモークサーモン
 ステーキ丼大葉風味セット
 生ビール

だんなは、ここ数ヶ月に渡って凝りに凝っていた筋肉をほぐしてもらおうとのことで、職場の人に紹介されたのだという上野の整体師さんのところに。10時半から11時半までの予約だということで、私と息子はその間デパートや上野公園をぷらぷらして待つことにした。12時前に合流して、昼食は「黒船亭」で、ということに。

私と息子は開店直後の上野松坂屋デパートをぷらぷらし、デパ地下歩いてマンゴープリンを1個買った後に屋上でペットショップや花屋さんを覗きつつベンチに座ってそれを食べ、ついでに開催中の「信州物産展」も覗いてみる。何も買う予定はなかったのに、試食してみて美味しかった「みすゞ飴本舗」というお店の紅玉りんごジャムを買ってしまった。600gくらいはありそうな大瓶に入って700円ちょっと。深い赤い色が綺麗な、さっぱりした甘さのジャムだった。ヨーグルトにどかどか入れて食べたい感じだし、焼きたてスコーンに添えたらめちゃめちゃ美味しそう。他にもカリンのジャムとか梅のジャムとかマーマレードもあって、どれもとても美味しかった。いくつか買いたい気持ちもあったのだけれど、何しろ瓶が巨大だったので断念。

その後、食器売り場などがある売り場もぷらぷらして、大量に売られていた風鈴を見た息子が
「これ、きれいな音だなー。ほしいなー、ほしいなー」
とのことで、420円の小さな鉄製風鈴も1個購入。お母さんはジャムを持つからね、あなたはあなたの風鈴をちゃんと持って歩くんだよ、と、2人で松坂屋の袋をぷらぷらさせて待ち合わせの洋食屋さんを目指した。時間があったら不忍池のボートにでも乗ろうかと言っていたのだけど、デパート散策だけでもう約束の時間に。

だんなが合流できるのは11時45分くらいだろうということでお店に向かってみたのだけれど、開店15分後にして、すでに空席を待つお客が3〜4組も並んでいる。値段は決して安くはなく、店内はさほど広くもなく、給仕も決して「とてもとても心地よい」というものではないこのお店、でも何を食べてもしみじみとした美味しさがあって、何年も前からお気に入りだった店だ。最初は確か「おいしいステーキ丼が食べたい!」ということでやってきたような気がする。オムライスとハヤシライスが名物らしいと知ったのは、何度か食事しに行った後の事で、しかもまだオムライスもハヤシライスも食べたことがないような気がする。

「おとうさん、こないね」
「……こないねぇ……」
エレベーターが止まるたびに、中からは続々とお客さんが吐き出され、店内から出てくるお客さんはいないものだからエレベーターホールからにょろにょろと下に向けて階段に列ができはじめる。「はぁ……お待ちいただく時間は……30〜40分といったところでございましょうか」という店員さんの声が、「40〜50分……」になり、「えっと……1時間ほどはお待ちいただくかも……」になっても、まだだんなはやってこない。開店直後に入ったお客さんがぽろぽろと店を出始め、私たちの番まであと2組という段になって、
「延長してもらっちゃってて!今終わったから!」
とだんなから連絡。4人がけの席に通され、「だんなが来ないんだったら、ビールでも飲んでつまみ食って待っていよう」とビールとスモークサーモンを注文しかけたところで、だんなはやっとやってきた。問答無用で、だんなにもビール。昼からビール飲んで、スモークサーモンつまんで、優雅なお昼御飯になった。ドアの外にはまだまだまだまだ大行列。

自家製スモークサーモンだというそれは、たっぷりと厚切りで燻製臭がぷんぷん香ってくる美味しいものだった。ポテトサラダと葉野菜、パプリカの刻んだものなどが添えられ、レモンとケッパーも。息子が3枚4枚食べようとするのを「だーめ!みんなで分けるの!」と制しながら6枚あったそれを1人2枚ずつ。食べ終えた頃、追加注文してあったメインのおかず類が続々とやってきた。

私はいつも通り「ステーキ丼 大葉風味セット」。オードブルと和風スープとお新香とハーフサイズのステーキ丼がセットになって2520円。ハーフサイズではなく通常サイズのステーキ丼をセットにすると3360円。ここは当然通常サイズを注文し、がっつり食べることにした。

フランス料理ぽくもあり、和食っぽい味もする前菜は、貝のマリネとかレバーペースト、スモークタンの粒マスタードソース添え、キュッと巻いた蒸し鶏のようなもの、ポテトサラダなどなど。どれも2口分くらいずつの分量があって、小さくはない皿に触れあいそうに盛られている。すごく目先の変わった料理というものはないのだけれど、どれも安心して食べられる味。

そしてそして待望のステーキ丼。
「ステーキ丼とは、要するに"高級バター醤油ごはん"でなければならない」
という思いが私とだんなにはあって、それをきっちり具現化してくれているのがこのお店のステーキ丼。ミディアムレアに焼かれたステーキ肉が一口大にスライスされて御飯に上に盛られ、肉汁と共に醤油とバターのタレがしっかりと染みこんでいる。上には白髪葱と刻んだ青じそと貝割れ大根を合わせたものをこんもりとトッピング。葱を肉にまぶしつつ御飯と共にはっふはっふとかっこむと、何とも言えない幸福感。今日もステーキ丼はしみじみと美味しかった。鼻に抜けるバターの香りがそのまま胃袋にも染み渡りそう。あー、うまうま。

「たまには俺は、ステーキ丼じゃないものを食べるぞー」
というだんなのタン&ビーフシチューもいただき、
「ぼくはねぼくはね、いくらのごはん〜」
と息子が注文したは良いけれど食べきれなかったいくら丼(中サイズ)も手伝い、そしてすっかり満腹。今度こそオムライスかハヤシライスか、ロールキャベツあたりを食べたいのよねと思いつつ、今回もまたステーキ丼で腹を満たして店を後にしてしまった。

上野桜木 「愛玉子」にて
 氷愛玉子 500円

不忍池近くにある「黒船亭」から、不忍池に沿って上野公園を突っ切る形でてくてくと歩き、微妙に坂を上りつつ日暮里方面に向かうこと15分ほど。以前から行ってみたい行ってみたいと思っていた「愛玉子(オーギョーチー)」でおやつを食べることになった。

「愛玉子」は台湾のデザートで、日本国内でも中華ファミレスなんかでここ数年は見かけるしコンビニデザートなどにも登場するようになってずいぶんメジャーになった。「愛玉子」という店は、もう何十年前も前からこの地で愛玉子専門店を続けている超老舗店だそうで、いつかこのお店に行ってみたいなぁと思っていたのだ。台湾旅行に行ったときに1回だけ夜市で買って食べたのだけど、細かく砕いた愛玉子がレモン味のジュースに混ぜられてストローで飲む、「ゼリー入り飲料」みたいなものだった。だから本場の愛玉子の味というのはよくわからない。

どどんと、「愛玉子」と大きく書かれた看板、「うわー、一体いつの時代の店だー」といった風のレトロこのうえない店内。冷房はついておらず、天井には古めかしい扇風機がぶんぶんと回っている。壁には「チーアンミツ」「チークリーム」「チークリームワイン」なんていうちょっと怪しげなメニューと共に「オーギョーチイ」「氷愛玉子」なんて文字も。

私は氷愛玉子500円、だんなはオーギョーチイ400円、息子は氷イチゴ400円を注文。せっせと歩いてきたので家族全員汗みどろで、クーラーのついていないこのお店で食べるかき氷はそりゃもう美味しいだろうなぁと思われた。で、本当に美味しかった。やっぱりかき氷はクーラーのついていないお店で食べなければ。

私のそれは、基本の「オーギョーチイ」の上にかき氷をこんもりと乗せただけのもの(写真はだんなの「オーギョーチイ」。私のは一面の氷で何が何やら状態だったので……)。「愛玉子」とは台湾でしか採れない植物の種を乾燥させたものを材料とし、それを水中で揉みだしただけで勝手に固まる寒天状の物体のこと。特に甘いとか酸っぱいとかに味はなく、ほのか〜に漢方臭さというかごくわずかな渋さがあるという感じ。色もほぼ透明。それをざくざく切ってレモン風味のシロップに漬けたものが、一般的に言われるデザートとしての「愛玉子」だ。蛍光色のような鮮やかな黄色いシロップに沈む寒天状の物体は、「すごーく美味しい!」という風のものじゃないけど、「そうそうこれこれ、こんな味」と懐かしくなるような味がした。何しろかき氷の冷たさが心地よくて、もう50年くらい前から変わってないんじゃなかろうかといったお店の調度やら食器やらが妙に居心地良く感じられちゃって、不思議な感覚を味わえた。その後は谷中霊園を突っ切って日暮里まで再びてくてく。

かぼちゃの種
茹で枝豆・茹でとうもろこし
かつおの叩き
まぐろの山かけ
ねぎとろいくら丼・まぐろの山かけ丼
もずくの吸い物
ビール(モルツ)

「銀のぶどう」の秀くりーむ(抹茶)
抹茶入り玄米茶

「夕飯は軽くでいいなぁ……」
「ねぎとろ丼とか、食べたいなぁ……」
「ねぎとろ丼ぱぱっと食べて、後はビールで枝豆つまんで、ね」
「いいねいいねー」
と、途中通りかかった八百屋で安売りしていた出始めの枝豆を買ってきた。

一度家に帰った後、「ではスーパーに買い物に行ってきまーす」と出ていっただんなは、予定していたとろの叩き以外にもマグロのサクと山芋を買ってきて「山かけも食べたいと思いまーす」と。そして十数分後にはだんなの実家から
「もずくをね、いっぱいいただいたんだわ。食べる?食べて。あとね、カツオもあるの、あと、イクラもちょっとねー」
と、豪華魚介セットもいただいてしまい、期せずして大変豪華な夕御飯に。ビール飲みながらガツガツと魚介を喰らい、ビールを飲み終えても御飯に盛りつけ魚介をガツガツと喰らい、という夕飯になってしまった。しかも困ったことに、旨くて箸が止まらない。

「うー、ねぎとろ丼、うまうまー」
「山かけ丼も、うまうまー」
「俺さぁ、最近知ったんだけどさぁ……」
「?」
「"うまい"の上にはさ、"ヤバイ"があるよね」
「あー、あるねー、あるある」
「ヤバイよ……」
「"もうダメだ、これ以上食べたら吐く"って限界まで箸が止まらないようになるのが"ヤバイ"って感じかな」
「そうそう」

ヤバイー、ヤバイー、今日はヤバイー、とか言いながら、昼もたらふく食べたくせに、夜ももりもり。しかも食後にシュークリーム。もう色々とヤバイのだった。

「銀のぶどう」の秀くりーむ(しゅうくりーむ)はむっちりしたクリームが薄皮に包まれている独特なシュークリームで(いや、もはや"シュー"ではないような気が)、時々無性に恋しくなるときがある。昨日、デパ地下の売り場のおねぇさんに
「今日は、めずらしくこの時間まで残っているんですよ。早いときは3時前に売り切れちゃうんですよ」
なんてそそのかされてしまい、つい買ってきてしまったのだった。銀のぶどうの店員さんはいつも売り上手。銀のぶどうで買い物すると、毎回いいくつか予定外のものも買わされてしまう弱い私……秀くりーむは今日も美味しかった。

5月30日 日曜日
こってりこてこて生姜焼き。
「Johan」のチョコブレッド
ミルメーク牛乳(ココア味)
りんごジャム入りヨーグルト

今朝も昨日に続いてJohanのチョコブレッドの朝御飯。半分ほど残っていたので薄切りにして大皿に盛りつけ、「さぁ食えー」と出した。飲み物は牛乳かなカフェオレかなー、と準備しようとしたところ、
「はーい!ミルメーク牛乳がいいと思いまーす!」
と息子に提案された。

わらわらと家族全員、「ぼくはメロン〜」「おとうさんは、当然コーヒーなんだな」「私はね私はね、ココア〜」と好き勝手に好みのミルメークを籠から取り出す。最近は100均ショップでミルメークが買えるようになり(しかもバナナやメロンといった馴染みの薄いフレーバーもいっぱい棚に並ぶようになり)、すごく嬉しい展開になっている。我が家ではやっぱりイチゴとコーヒーとココアの人気がダントツなので、その3種類だけは大抵常備されているのだった。牛乳に溶かせば、いかにも子供が好きそうな味のいちご牛乳やコーヒー牛乳ができあがる、ほんのりジャンクな味の甘い顆粒、家族皆に愛されている。

あーチョコパンが美味しいわー美味しいわーともぎゅもぎゅ食べていたら、だんなの取り分まで奪いそうな勢いで手を伸ばしてしまっていた。
「……あぁ、俺、まだ2枚目なのに……端っこしか残ってない……」
悲しげに呟かれて、全力で謝る私。チョコブレッドは我を忘れてしまっていけません。

「CoCo壱番屋」にて
 ゴロゴロポークカレー
 トッピング チーズ
 トッピング うずら卵フライ
 ラッキョウ

今週は、結局一度もスポーツジムに行かなかった私。日曜に初めての種目に出た余波で2日間筋肉痛に苦しみ、水曜は息子は幼稚園お休みで行くことができず、翌日の木曜日に自転車でこけて胸と膝に青痣を作ってしまってイヤな感じに痛かったので金曜も静養する羽目になったのだ。明日は行っておきたいなぁということで、今日もあえて行かずに家であれこれ。だんなは、
「じゃあ、俺がボディパンプやってこよう〜♪」
と出かけてしまった。運動を終えただんなと待ち合わせ、運動していなかった私と家でもずっと何やら動き回っている息子も一緒に昼御飯にカレーを食べる。

「俺は……パリパリチキンのチーズ乗せにしよう」
「私は〜、ゴロゴロポークのチーズだな」
「コーンサラダとったら、食べる?」
「たべるたべる。……うずら卵のフライ取ったら、半分食べる?」
「たべるたべるー」
と、あれこれ相談してあれこれ注文。ココイチは、安く済ませようと思えば500円くらいで食事できるけど、油断するとあっというまに1000円を超えてしまう恐ろしいカレー屋さんだ。我が家はつい油断してしまう。ラッキョウとかつけてしまうし。

「おー、ちゃんとカリカリチキンはカリカリだ」
「こっちはちゃんとゴロゴロだ」
とか言いながら、どちらにもどっさりチーズが溶けているカレーを「うまー」言いながら食べた。息子にもちゃんと「おこさまカレーライス」。

次には納豆カレーあたりにも挑戦してみたいなと思いつつ(で、やっぱりチーズをトッピングしてネバピヨーンさせながら食べるのよ)、つい肉っ気のあるものに寄り添ってしまう私たちだった。

ソーダアイス

今日は何しろ、熱い熱い熱い(もう暑いって漢字じゃなく熱いという漢字を使いたいほど)。スーツケースを引っ張り出して水着とか詰めて、
「わざわざ南の島に行かなくてもー、ここがもう南国?っていうか?」
と天を仰いで「あーつーいー、もーうー」とぼやいていたら、息子がすっ飛んできて脇で激しくうちわをあおぎ始めてくれた。だんなはだんなで倉庫から扇風機を出してきてくれて、ベッドに仰向けになり横たわる私に向けてセット。ああ、幸せ幸せ。

だんなが最近読みふけっている某絵日記サイトさん、私も最近一緒になって読み始めて毎日ケタケタ笑っているのだけれど、
「ああ……ダンナ様があまりの暑さにアイスを買いに行っているらしい……」
と扇風機を抱えた状態の私に更新内容を教えてくれる。

「……うちのだんな様はあまりの暑さにアイスを買いに行かないの?」
ものは試しで言ってみたところ、
「いいよー、買いに行っちゃうよー」
と、喜んでアイス買いに出かけていってくれた。最近出てるソーダ味のボトル入りのがよくてねー、あればカルピスの去年ハマッてたやつがよくてねー、それでもダメならバー状のカルピスシリーズがあってねー、要するにそういうのが食べたい、と伝えてみたら、見事にリクエストどおりのものを買ってきてくれた。そうそう、これよこれー、と、そのソーダ味アイス「アイスガイ」をショリショリと満喫した。ああ、あまりの暑さ、ばんざい。

豚肉の生姜焼き
ポテトサラダ・千切りキャベツ
茹で枝豆・茹でとうもろこし
かつおの叩き(昨夜の残り)
豚汁
羽釜御飯
ビール(モルツ)・麦茶

スイカ

以前は毎月買っていたけれど最近はちょっとご無沙汰気味だった雑誌『dancyu』。今月は麻婆豆腐と生姜焼きの特集に惹かれただんなが久しぶりに買ってきて、私はパフェのミニ特集に涎を垂らしていたのだった。やっと全体を読み終えて落ち着いたところで、むらむらと生姜焼きが食べたくなる。すりおろしりんごなんかが入るレシピがやけに美味しそうで、「これ作りたい!作りたい!いつもの切り落とし豚肉みたいなんじゃなくて、ちょっと厚めの生姜焼き用の肉買ってきて作りたい!」と、昨日肉屋に寄ってきたのだった。

レシピによると、塊肉の場合は1週間ほど、薄切り肉を使う場合は2日ほど「蜂蜜につけろ」と書いてある。肉から余分な水分が出て美味しくなるのだそうな。半端に短い時間漬けても甘さが残ってしまうらしいので、今回は省略。いつか、でっかい塊肉買ってきて、蜂蜜こてこて塗りつけて1週間かけて作ってみたいなぁと、楽しみにしておく。

で、タレは玉ねぎと長ねぎとりんごと生姜、にんにく、醤油と味醂と日本酒をギャギャギャギャとミキサーで粉砕して作るらしい。我が家の生姜焼きはだいたい醤油と味醂が同量だけれど、このレシピでは味醂は醤油の半量。りんごで甘さを補ってちょうど良いのかなー、という感じだ。少量ずつの野菜を大きなフードプロセッサーにかけるのもめんどくさくて、おろし器でねぎやりんごをショリショリと細かくしてしまった。肉はしっかり両面焼き色をつけ、日本酒を回しかけてとばしてから合わせ調味料をドバーッと入れる。軽く煮詰めてから肉を盛りつけ、フライパンに残ったソースで、あらかじめ茹でておいたスパゲティを炒めて肉に添えると良い感じ!なのらしかった。今回は御飯たっぷり炊いちゃったし千切りキャベツも大量にあるということでスパゲティは抜き。でもポテトサラダは添えてみた。

これでもかとたっぷりの生姜焼きがあるというのに、更に豚汁も用意。
「おかずは生姜焼きとしてー……おつゆ、どうしよ?もずくの吸い物いっぱい作って翌日にも……てのもなんかヘンだよねぇ?」
と昨日から悩んでいたのだけど、
「やっぱり生姜焼きには味噌汁!そいでもって、豚汁!ねぎとろ余ってるし、俺は月曜の朝にねぎとろ丼と豚汁を食べて出勤!うまー、うまうまー」
とのだんなからのリクエスト。金曜の夜の段階から月曜の朝食のシミュレーションまで完璧にされてしまい、なんだか毒気を抜かれてしまって
「はい……豚汁ですね……はいはい……」
火曜から旅行だってのに食べきれるんかいゴルァ……と悪態つきつつ、それでも豚汁を作成してみた。煮込んでいる間にポテトサラダ作って千切りキャベツ用意して合わせ調味料などなども整えて、その間入浴していただんなと息子が風呂から上がったところで
「だいたい用意できたから、豚汁に味噌溶いておいてくれる?あと御飯の世話だけよろしくっ!」
と私も入浴。汗を流した後、また汗かきながら肉を炒めて仕上げして、できあがるやいなやビール1人1缶冷えたグラスに注ぎまくってキュ〜〜〜〜ッと飲んだ。あー、幸せ。できたての御飯と風呂上がりの心地よさと、冷えたビール。昨日の枝豆やら何やらも残っているし、おかずもたっぷり、しかも豚汁と羽釜御飯。

おろし玉ねぎおろしりんご入りの生姜焼きは、思ったよりも甘さ控えめのさっぱり味。ただ塩気は案外と強くって、酒の肴というよりは御飯と一緒に食べた方が似合いそうな味だった。うん、でも、美味しいな。千切りキャベツとポテトサラダと肉をせっせと自分の小皿に盛りつけながら、
「あー……ビール、もう1缶だけあける?半分こ」
「うんそうね、半分こ」
「かわいいもんだよねー、ビヤホールで中ジョッキ3杯とか飲むこと思えば」
「そうそう、かわいいかわいい」
と、今日3缶目のビールをキシュッと開けつつ、おかずも豚汁も御飯も美しく平らげた。あー、今日も腹一杯。

5月31日 月曜日
みんな大好き、カジキマグロ丼
りんごジャムサンド
アメリカンチェリー
牛乳 with ミルメーク(コーヒー味)

だんなは朝早く出勤(今日はジムじゃなくてサッカーの練習だそうで……)。土曜の夜から予告していたとおり、ねぎとろ丼と豚汁を食べて向かったようで、私が起きると台所には豚汁の残り香がふわふわと漂っていた。いいなー、朝の豚汁、いいなー……と思いつつ、食べてしまわなきゃいけない食材に思いを馳せつつ息子に相談。

「おにぎり作ってあげるからさ、それと豚汁食べてく?それとも、バナナもあるんだけど、バナナにする?それともそれとも、残っているロールパンあるからジャム塗ってサンドイッチにして食べる?」
「パン!ジャムのパン!りんごのジャム、いーっぱいぱいぱいつけよう!」
「……あー……やっぱり?」
息子に聞きながらも私は内心「あー、ジャムパンがいいなー」とか思っていたりして、それが素直に息子に伝わっちゃったような気がしてしまって苦笑い。

信州物産展で買ってきた大瓶入りのりんごジャム、甘さもちゃんとあるうえに酸味もあってなかなか美味しい。皮も使われているようで、ちょっと渋めの綺麗な赤い色。バターロールに切り込みを入れて、こんもりとジャムを挟んでミルメーク入り牛乳と一緒にいただいた。うまうま。

大盛り御飯
納豆
2日目の豚汁
麦茶

一人昼飯。豚汁食べるんだもんね、絶対食べるんだもんね、と、わくわくしながら御飯と豚汁を温める。豚汁が鍋にいっぱいあるだけで幸せになるのだから私も(んで、多分だんなも)お手軽なものだ。そういえば、この冬はあまり頻繁に豚汁を作らなかったような気がする。私の母も豚汁をよく作ってくれたのだけど、冬場には多いときは2週に1度くらい、10人前以上の豚汁を作っては2〜3日食べ続けたりしていた記憶がある。

「ごはん!ぶたじる!あとは納豆だろう納豆!うむ!」
鼻息荒く、納豆も冷蔵庫から取り出す。山盛り御飯に1包み分の納豆をかけ、それじゃ物足りなくて途中でもう1包み分追加した。まぁ、なんて豪華な納豆御飯。

食べ物の好みがかなり似通っている私とだんなで、最大と言っても良いくらいに"意見の相違が見られる点"が"納豆が好きか嫌いか"ということ。だんなは匂いを嗅ぐのもイヤ、私は大好き。食卓に置かれているのを私や息子が食べる(そして匂いが周囲に広がる)のは我慢できるよと言ってくれるのだけど、嫌いな匂いを嗅がずに済むならそうしてあげたいわけで、だから私一人の食事の時とか息子と二人の食事の時とかに納豆はこぞって食卓に並ぶのだった。一人納豆、ぐるぐるねちゃねちゃ〜。

葱を入れたり辛子を入れたりというのも嫌いではないのだけれど、納豆は納豆だけを思いきり御飯にぶっかけるのが好き。アツアツの御飯に、これでもかとねばねばねばねばかき混ぜた納豆を盛りつけて、心ゆくまで味わった。

かじきまぐろのハチミツバター丼
刻みキュウリとマヨネーズ
揚げにんにくと揚げ茄子の中華風
2日目の豚汁(ファイナル)
ビール(モルツ)

スイカ

明日から数日間の南の島旅行。冷蔵庫内の片づけも着々と進んでいて、今日は夕飯用にとカジキマグロを3切れ買ってきた。バター焼きかなタルタルソース添えの丼というのも美味しそうだな、とりあえず豚汁の残りをいただかなきゃいけないから、それに似合う御飯ものを〜……とあれこれ考えていたところ、「カジキマグロ買いました」とメールを入れておいただんなから
「ハチミツバター丼、希望!」
リクエストが寄せられた。かじきまぐろというと、だんなはこの"ハチミツバター丼"がことのほかお気に入り。たまには他のものにしようかなと調べていたのだけれど、その一言で「いいやー、簡単だし、ハチミツバター丼でいいやー」と献立は決定した。

サラダ油でかじきまぐろの切り身をこんがりと焼いて、火が通ったら一旦フライパンからそれを取り出し、かわりにバターと醤油とはちみつ(大さじ3,大さじ2、小さじ1……だったかな)を加える。バターが溶けて全体が混ざったら焼けた魚を戻して絡め、アツアツ御飯の上に乗せたらできあがり。トッピングは万能葱を刻んだものとか、黒胡椒ガーリガーリとか。ケンタロウさんの魚の本かどんぶりものの本かで読んだもののような気がするけど、何度も作っているうちに、やっと"自分のもの"になったというか、何も見ずに作れるようになったというか。

冷蔵庫内から茄子も発掘したので、フライパンに薄めに油を入れてにんにくを焼き揚げし、茄子を焼き揚げし、揚げたそばからオイスターソースと醤油と酒と味醂と胡麻油を適当に合わせたタレの中に漬けてみる。適当に味がなじんだ頃に食べられるように、これは早めに作っておいた。 残りものキュウリも刻んでマヨネーズを添え、魚をじゅうじゅう焼き始めたところでだんなも帰ってきた。

かじきまぐろのハチミツバター丼は、だんなに限らず家族皆の好物。案外と息子が好きらしく、作るたびにまず最初に魚ばかりにガブーガブーと囓りついて、御飯も味噌汁もそっちのけで平らげてしまうのだ。今日も、気がつけば息子の丼は"かじきまぐろのハチミツバター丼"ではなくて、"ただのバター醤油ごはん"となり果てていて、それを前にして満足そうな息子が。

「ゴミ、まとめとかなきゃ」
「洗濯も今日のうちにしておこう」
「あと、あれやってー、これやってー」
ばったばたと中途だった荷造りその他準備を続行。出発の明日の朝は、雨ですって……とほほ。(ベランダの花には雨降ってくれてた方が良いんだけど……)。