食欲魔人日記 05年05月 第2週
5月9日 月曜日
野菜が不揃いなのは御愛嬌
「デイジイ」のパンいろいろ
カフェオレ
朝御飯は、昨日「東京パン屋ストリート」で買ってきたパン諸々。あちこちの店に並ぶ根性がなくて、比較的列が少なかった「デイジイ」というデニッシュのお店で美味しそうなものをいくつか買ってきてみた。

家族皆が好きなチョコデニッシュは3個、あとは1個ずつ、フランクロールとクリームチーズデニッシュと、あとはこのお店の名物なのだという「クロワッサンB.C.ジュニア」なるものと「くるみのミルク」なるものを。……ちょっと買いすぎた。

チーズデニッシュは食べたいし、ぶっといソーセージがクロワッサン生地にくるまれているものも少し食べたいし……と、チョコデニッシュ以外のパンは半分に切ったり大きいのは4等分にしたり。チョコのも一緒に大皿に積み上げて、好きなようにつまんで食べた。

「これ、なに?チーズ?」
息子は最初にクリームチーズデニッシュの1/2切れを手に取り、その直後に
「これは、なに?ソーセージ?上のは、チーズ?」
表面にチーズがトッピングされたフランクロール1/4切れも手に取った。そんなにチーズが好きか、チョコデニッシュは二の次か、と息子の嗜好に改めてびっくりしながら、私もクリームチーズデニッシュを手に取る。だんなはフランクロールから。

どれもバターがどっさりといったサクサクの口当たりで、確かに美味しいデニッシュだった。値段は決して安くはなく、でも高すぎるというほど高くもなく……という感じ(パン7個買って1000円強……だったかな)。

不思議な名前の「クロワッサンB.C.ジュニア」は、ブリオッシュのような形のクロワッサン生地のパン。中にはバタークランチというかクッキー生地というかなカリカリした食感の部分もあって、甘さもしっかり感じられるお菓子のようなパン。「くるみミルク」は、くるみ入りのコッペパン形状のパンの中心にバタークリームが挟まったもの。

「デイジイ」のチョコデニッシュ
アイスカフェオレ
浮き足だった長いゴールデンウィーク期間もいよいよ終わり、だんなと息子を見送った後はおもむろに気合い入れてお風呂の掃除をしてみたり。仕事もしてピアノも弾いて、一人平日を堪能しまくった。

昼御飯は、朝に食べきれずに残していた自分の分のチョコデニッシュを。空気多めのモハモハした口当たりのチョコデニッシュで、悪くはないけど「すっごく良い」という感じでもなく、
「……もうちょっと、チョコが多めだと幸せだなぁ……」
と思いながら平らげた。

最後に残ったパンは、息子の分のチョコデニッシュ1つと、フランクロール1/4切れ。息子が帰宅するなり食べるんだろうなと思いつつダイニングテーブルの中央にラップかけて置いといたら、
「ただいまー!あーあつかったぁ。あ!あ!このパンはぼくの?ぼくが食べてもいいパン?」
と言いながらすごい早さで消滅させてしまっていた。……おかしいな、息子は90分くらい前には給食を食べていたはずなのに。(ちなみに今日の献立は「ゆかり御飯・春野菜とさつま揚げの煮物・卵焼き・りんご」という、なかなか渋いセレクション)

豆御飯
豚肉とバジルの炒め物
半熟目玉焼き
刻みきゅうりとマヨネーズ
野菜のコンソメスープ
アイスティー
数日前、「豆御飯作りたいなぁ」と買ってきた、さやつきのグリーンピース。この週末に作ろうと思っていたのにうっかり忘れてしまい、今日はもう豆御飯に決定。だんなは激ジョブで帰ってこられない(=2合炊いても息子と私じゃ食べきれない)みたいだけれど、豆御飯決定。

「……今日の夕御飯、お手伝いしてみる?」
「うん!おてつだいするー」
今日も変わらず料理テンション高め継続中の息子、テレビゲームよりムシキングカード眺めより「料理」を優先して、ずっと私の横に貼り付いて今日は色々やってくれた。グリーンピースのさや剥きやって、フルーツナイフでピーマン刻んで玉ねぎ刻んできゅうりも刻んで。さすがにそばでちゃんと見ていないと包丁を使うところは危なっかしくて放っておくわけにいかないので、マンツーマンでしっかり指導。きゅうりなんか「斜め薄切り」予定が「乱切り」になっちゃったりしたけれど、でも息子が全部切ってくれた。

「はい、これ、これ、どこにどうやるのー?」
「炒めるよ。まずにんにくと生姜炒めて、そこに玉ねぎだけ入れるの」
「はい、これねー」
「こらこら、ピーマン入れないピーマンまだ。次は肉入れる」
「これねー?」
「そうそう、最後にピーマン入れる」
「どばーって、やっちゃっていい?」
「どうぞどうぞ」

私が中華鍋持ち、息子が踏み台に乗って脇から材料を投入する手伝いをしてくれた。ホイホイ中華鍋動かしてあおっていたら、息子が脇でおおいに受けている。
「……うりゃっ」
「キャー!」
「ほりゃっほりゃっ」
「すごいすごいお母さん、"しーーーしゃ!"って音するねぇ!」
「……するか?」
「すごいねぇ、クックドゥみたいだねぇ!」
「……」
多分、息子的にはすごく誉めてくれたんだと思う。

かくして、グリーンピースごはんにアジアンなおかずの夕御飯。豚肉と玉ねぎ、ピーマン、パプリカを炒め合わせ、最後にバジルを混ぜ合わせ、味つけはナムプラーとオイスターソースと塩と少しの砂糖。御飯に似合うコテッとした味にして、上に半熟に焼いた目玉焼きを乗せた。大きな皿に御飯もおかずも、マヨネーズ添えたきゅうりも一緒に盛ってしまって、ワンプレートディッシュな夕御飯。簡単な野菜のコンソメスープも用意した。

息子はきゅうりやマヨネーズの盛りつけも自分でやって、息子にとって今日は一番料理っぽい料理をした食事になった。
「……これ……ぼく、切ってないよ……からい……」
と千切り生姜をみつけて脇に除けてしまいながら、でも自分で切った玉ねぎとピーマンはしっかり完食。
んじゃ、次は……卵を茹でるとか、サラダを和えるとかいうあたりに挑戦かな……。確か、学校の家庭科で最初に作ったのって、私はサンドイッチだったような気がする。

5月10日 火曜日
風邪ひきに、蕎麦
フルーツグラノーラ with 牛乳
だんなは朝ジム。
「息子ー朝だよー……」
と、息子に声をかけようとして、やたらと喉が痛いことに気がついた。……昨日の夜、風呂上がりの半袖Tシャツ1枚で何時間も「塊魂」やったのがいけなかったのかなー……と思い当たるフシはしっかりとあって、朝御飯摂りがてら風邪薬もしっかりと飲んでおく。
「セブンイレブン」の
 若狭の浜焼き鯖寿司
麦茶
ゾクゾクとイヤ〜な寒気も出てきて、とても嫌な感じ。それでも今日発売の雑誌を買いたかったので、午前10時になるのを待って駅前の本屋さんに行ってみる。「……すぐ食べられるもの買って、午後はずっと寝ていよう……」と、セブンイレブンで食べられそうなものを物色。まだ喉が痛いだけだから何でも食べられるでしょう……と惣菜棚を見て、駅弁・空弁フェアの一環の「若狭の浜焼き鯖寿司」と目が合っちゃったのでこれを買ってきた。

この頃から、やけに気温が低く感じられるのに、汗がだらだらと顔をつたっていって、ますますヤバい感じに。鯖寿司なんて止めとけ自分……という、制止の声もどこからか聞こえたような気がしたけど、「でも、これ食べたいんだもーん」と、買ってきてしまったのだった。

生姜の香りが素敵な焼き鯖寿司、
「うぉっ、喉イター、イタタター」
と思いながらも、酢の風味がさっぱりと心地よくてもりもりと平らげる。でも体調は悪くなる一方で、感じる寒さも強くなる一方になったので、慌てて冬用のジャージに着替えて毛布を引っ張り出し、「そろそろ夏のと入れ替えるか」と思っていた冬用羽毛布団にみっちりくるまって午後はずっと寝ていた。

肉南蛮蕎麦
麦茶
だんなに「何だかダメダメー」とメールを打ったら、早めに帰ってきてくれただんな。息子の夕飯も準備できない状態になっていたので、
「蕎麦、食べられる」
「うん、だいじょぶー」
「豚肉入れようと思うけど、いい?」
「うん、だいじょぶー」
と、夕御飯はだんなにおまかせ。息子に手伝ってもらっているらしい会話がとぎれとぎれに聞こえてきて、十数分後にざる蕎麦にあったかいつけ汁(豚肉と葱入り)が添えられてテーブルに並べられた。

舌も胃袋も食べ物を求めているのに、いかんせん喉が痛くてうまく胃袋に流し込めない。鼻が詰まっているうえに熱もあるみたいで、味覚も何だか怪しい感じ。それでも、1/3玉ほどちゅるちゅるといただいて、薬を飲んで早々に横になった。ううう、喉が痛い風邪って本当に不幸……。

5月11日 水曜日
「今はこれが精一杯」……って感じ……
だんな特製 叉焼炒飯
麦茶
昨日の午後に発熱して、昨夜93ダメーくらいだったのが今朝には75ダメーくらいに。喉は相変わらず痛いけれど熱はある程度下がったみたいで、
「朝御飯、食べられそう?パンが残ってたからそれ焼いて……」
「ちゃーしゅーちゃーはんは?」
「うん?」
「チャーシューチャーハン、作るって、言ってなかった?」
「うん、言ってたけど……食べられるの?」
「うん、食べられるの」
喉が痛い時にできたてアツアツ炒飯は良くないんじゃないかと思いつつ、先日の「汁なしチャーシュー麺」時に残してあった煮豚を使ってだんなに炒飯を作ってもらった。なんか、今食べておかないと昼は何も食べられなくなるんじゃないかなという思いもあったりして。

刻んだ煮豚をざくざくと入れ、味付けにもその煮汁を使った茶色くテラテラとした炒飯は、この煮豚を作るときにはたいてい最後にこれが出てくる。こっくり濃いめの味が美味しい炒飯で、いつもなら大盛り丼飯分くらい食べられるところ、今日は御飯茶碗軽く大盛りくらいの分量を食べるのが精一杯だった。

杏仁豆腐
今日は朝からずっと大人しく布団に籠もっていたのだけれど、昼間近にまた熱が上がってきた。風邪薬が、「風邪を治す」方向じゃなくて「風邪を押さえつける」方向だけに働いていて、タイマーが切れるように風邪の諸症状がぶわっと盛り返してくる感じ。こりゃ、薬を飲まずに風邪の好きなようにやらせてやるのが良いのかしらん……と思いつつ、喉の痛さをなんとかしたくて、昨日買ってきたカップ入りの杏仁豆腐をつついてから薬を服用。

私はゼリーよりもプリンよりもヨーグルトが好きで、コンビニの冷蔵ケースの中で新商品をチェックしてうっとりすることが多いのだけれど、数年前からヨーグルトの新商品の登場が少なくなってきた気がする。昔はジャージー乳のなんたらとか、バニラヨーグルトのなんたらとか、色々あったような気がするんだけど……と、いまいち変わり映えしないお馴染みの商品に食指が動かなくて、杏仁豆腐を買ってきたのだった。これなら喉もあまり痛くなく食べられるぞーもぐもぐもぐ。

コーンと野菜のスープスパゲティ
カルピス
だんなの今日の帰宅は遅いらしく、
「すぐ作れてー……私も食べられてー……栄養もあるもの……」
とベッドの中でシミュレーションして、今日の夕飯はスープスパゲッティということに。細めのパスタを使えば15分くらいで作れるはずだ。

まず、コンソメスープを1カップくらい煮立てて、そこにサイコロ状に切った鶏肉と野菜(ピーマン、パプリカ、玉ねぎ、にんじん)を入れて火を通す。そこにクリームコーン大サイズ1缶をあけ、その缶1杯分の牛乳も加えて熱し、茹でた麺と一緒にお皿に盛りつけるだけ。甘酸っぱい飲み物が恋しくて、今日はお供にカルピス。滅多に食卓にカルピスは出さないものだから、息子は
「やったー、コーンのスパゲティだぁ!カルピスもあるー!」
と喜んでくれた。

食事をつくるほんの15分ばかりを立って作業しただけで、その後立っていられないくらいにフラフラになってしまうほどまだダメダメな自分は79ダメーというところ(座ってるのもつらくて、クッション抱えて横になって端末叩いているありさま……)。……ううう、明日1日寝てたら治るかしら……。風邪ひきは、なにしろ美味しいものが美味しく感じられなくなっちゃうのが、つらい。

5月12日 木曜日
快復祈願して肉ガツーン、にんにくガツーン
バタートースト
コーンと野菜のスープ(昨夜の残り)
牛乳
2晩苦しめられた風邪もやっと峠を越えたようで、今朝には喉の痛みは3割減くらいになっていた。熱もめでたくひいて、ベッドに密着していなくても良さそうな体調になった。
「わーい、水やり水やりー」
とベランダの花に水をやり、洗濯機を回し、昨日作ったスープを温め食パンを焼いて、でもそれだけ動いてちょっとフラついてしまう。……今日もおとなしく、家でじっとしていることにしよう……。

朝御飯は、トースト1枚に、昨夜スープスパゲティにして食べたスープを、そのままスープとして。大きなサイズのコーン缶を使ったのでスープはたっぷりあって、息子やだんなにもそれを。

コーンと野菜のスープ(昨夜の残り)
楽になったわ楽になったわと調子に乗って午前中ちょっと動いていたら、あっけなく体がまた熱くなってきたので布団に直行。
「おとなしーく、おとなしーく、まだまだおとなしーく……」
と自分に言い聞かせながら、でももう眠くもないのでベッドで漫画など読みながら今日もなるべくおとなしーくおとなしーく。昼も、最後に1杯分残ったスープをもう一度温めてそれだけをいただいた。

あ〜……インドカレーとか食べたいな……。

バクテー
御飯
焼き茄子のねぎナムプラー
麦茶
息子のジム、一昨日か昨日に行かなきゃいけなかったのだけれど、私がこんなだからのびのびになってしまっていた。じゃあ今日……と思っていたところ、学校から帰ってきた息子が
「じゃあ、ぼくね、今日はひとりでジム行ってくるからね」
と言い出した。何度も何度も行っている場所だから大丈夫だろうし他にも1人で来ている子供たちはいなくはないけれど、でも基本的にはお母さんがついてきている。大丈夫?寂しくないかな?と少し心配したのだけれど
「だいじょぶさぁ〜」
と、水筒に麦茶詰めて出かけていった。

……で、ジムが終わる予定の時間から20分。そろそろ帰ってきてもおかしくない時間なのだけれど、まだ帰ってこない。どうしよう、まさかジムの入り口で「かえりはお母さんがおむかえに来てくれるのかな」なんて待っていたりしたら可哀想だわ……と、私の方が心配でたまらなくなっちゃって、慌てて自転車引っ張り出して様子を見に行こうとして、家のすぐ近くで息子と会った。
「お母さんただいまー。……なに、やってるの?」
……いやー、ちょっと、心配で。君がジムの入り口で私待ってたらどうしよー、とか。
「そんなことしないよー、ぼく、ちゃんと一人で着替えて帰ってきたじゃん」
……失礼しました……。親が思っているより数倍、子供は案外しっかりしている。

少し元気も出てきたことだし、夕御飯はバクテー(肉骨茶)。「スペアリブのスパイシーにんにく煮込みスープ」といった風の料理「バクテー」、にんにくでスパイスでスペアリブで、私の大好きなものてんこ盛りといった感じの料理だ。

私が良く愛用している(母も愛用していたから、2代続けて愛用している)チェーンのお肉屋さん「ニュークイック」は、毎月「9」のつく日が「肉の日」で、ひととおりの商品が安くなる。体調を悪くする直前の9日に覗きに行って、スペアリブが100g98円だったので1kg買ってきてしまったのだった。それを使って、今日はバクテー。

前回と同じく、以前友人からもらったシンガポールの「バクテーの素」を使って、料理ともいえないような簡単料理。今回使ったパッケージは愉快な日本語訳とかはついていなくて、中国語と英語で調理法が書いてある。「1.5リットルのお湯にこのバクテーミックスと12片(1ホール)のにんにくを入れ、スペアリブ1kgを35分煮ます」と、これだけだった。1.5リットルだけでいいのかー。35分だけでいいのかー……と、そのへんは勝手に判断して、3リットルくらいの水を使って、時間をかけて煮詰めるかたちでコトコト煮込んでいくことにした。でも指示通りにんにくは1ホール使用。前回はダッチオーブンを使って、それはそれは肉は美味しく煮えたけれどもスープの色がいまいち悪くなっちゃったので、今回は別の両手鍋を使ってみた。すっきり良いおだしが取れますように〜と、4時から火にかけて、異国情緒ぷんぷんの匂いを家中に広げながら煮込むこと3時間。

本当は、バクテーと一緒に青梗菜の炒め物でもしよう……と、合わせて青梗菜なんかも買ってきてあったのだけれど、フラつかずに中華鍋を振り回す自信がまだちょっとなかったので、バクテーの他は茄子料理1品と御飯だけ。茄子は4等分に縦割りにして焼いて、白髪葱添えてナムプラーを少量ピャーッとかけて箸休め程度の分量を。

「……お父さん、おそいって?」
「うーん……遅いみたいだねぇ……」
せっかく美味しく煮えたのに残念だねぇ……と、でっかい器にスープをよそう。食卓に並べるなり、息子は
「あ!おかあさん!これはさ、こうやって食べるんじゃない?そうじゃない?」
なんて言いながら、速攻御飯をスープの中にジャボーンと放り込んでいた。……うん、それ、正しいけど、すごく正しいけど、こう、スープやお肉が美味しいなーって味わってからがいいと思うよー……なんて私の助言は全く間に合っていない。

とろけそうなお肉が美味しいわー、ちゃんと澄んだスープができたわー塩気やスパイスの感じもちょうどいいわー、と堪能してから私が御飯をスープに入れたところで
「あ、お母さん、ぼくのまねっこだー」
と息子に笑われた。まねっこだろうが何だろうが、「バクテーおじや」はとっても美味しい。
"労働者階級の朝御飯"なのだというこの料理、きっとだんなは明日の朝ジム前の朝御飯にうきうきと食べてくれるに違いない〜。

5月13日 金曜日
全快祝いというか、全快祈願というかの、チャンジャ〜♪
冷や飯のバクテーぶっかけ
アイスプーアル茶
作った次の日の朝のバクテーはきっと美味しいだろうなぁと思いつつ、夜のうちに食べきってしまって翌朝に持ち越せなかった前回。今回はたっぷり大量に余っていて、朝ジムに向かっただんなも食べていってくれたようだった。

私はアツアツにあっためたバクテーを、どんぶりに少量よそった冷たい御飯にかけて食べることに。息子は明らかに「カリカリのほうがいいなー」という風情だったので、息子にはシリアルに牛乳かけたものを出した。中身は全然違うけど、器はおそろい。

これでもかと煮込んだバクテーは、骨はつついただけでスルンと取れてしまうくらいになっていて、肉もホロホロ。にんにく臭くてスパイス臭くて、「下品」なジャンルに間違いなく属してしまいそうな味だったけど、それがもう私の心を鷲掴みにしちゃうのだった。「バクテーに香菜は……似合うような似合わないような……」と思いつつ、今日も好物の香菜はてんこ盛り。

「アンデルセン」のミックスサンド
ミルクティー
まだ微量に喉が痛いし、微量に頭も重いのだけれど、もう「風邪で動けません」なんて言える体調の悪さではないし、わが家のカオスな状態が気になってしょうがなくなってきた。

「あーもう、薬の瓶出しっぱなし!」(←やったのは私……)
「ぎゃー、床がなんかザラザラしてる!」(←掃除機かけてなかったのは私……)
「誰よもう、枕元にこんなに漫画が!」(←それも私……)

息子を送り出した直後に掃除機をかけまくり、洗濯してベランダの花の手入れもして、お待たせしてしまっていた仕事も一気に片づけた。一息つくとちょうど10時になろうというところで、
「わーい、それじゃのだめ買いに行こう〜♪」
と、本屋さんに本日発売の『のだめカンタービレ』12巻を買いにお出かけ。まともに家を出たのは数日ぶりというありさまで、久しぶりの外の空気を満喫しながらパン屋さんにも寄ってサンドイッチを買って帰ってきた。

お昼御飯は、「アンデルセン」のミックスサンド。ちっこいサンドイッチが3種2個ずつ入ったパックで、中身はハムサンド・卵サンド・野菜サンド。全粒粉パンらしき褐色がかったパンも使われていて、パンの色合いも綺麗な可愛いサンドイッチだ。ほんのり甘くした濃厚なミルクティーを用意して、漫画読んでサンドイッチ食べてお茶飲んでボヘーッと1時間くらい休憩していた。はぁ〜健康って素晴らしい。そして午後はまた仕事。

フーイリチー
スモークサーモンと玉子焼き
海姫せんべい
「世界の山ちゃん」のどて煮
チャンジャ
バクテー
羽釜御飯
ビール(銀河高原 白ビール)
サワー(氷結パイナップル)
今日の夕方は息子の音楽教室で、出かけたついでに駅ビルでお買い物。
「ねぇねおかあさん、今日の夕ごはんはね、マグロをごはんにた〜っくさんのせて、食べたいなぁ」
「うーん……でもマグロ、安くないよ」
「じゃあ、スモークサーモンでもいいよ」
「じゃあって言われても、普通、スモークサーモンの方がお高いって……あれ?でも安いねこれ」
「わーい!じゃあ、これ!」

息子に乗せられる形で、安売りしていたスモークサーモンの切り落としパックを購入し、3割引で売られていた「松露」の玉子焼きを購入し、キムチ屋さんで美味しそうなチャンジャ(タラの内蔵のキムチ)も買い、一体どんな夕飯にしたいのか自分でもよくわからなくなる。まぁいいかー……と家に帰り、残ったバクテーとチャンジャとスモークサーモンと……と献立を考えようとして、ますますわけがわからなくなった。……ので、もう適当に心おもむくまま食べたいものを用意しちゃうことにする。

美味しそうなチャンジャを買っちゃったことだし、炊きたて御飯は当然必要。おかずは優しい味のものがいいな……と「フーイリチー」(お麩と卵の炒め物)を作ることにして、あとは玉子焼きとスモークサーモンを適当に刻んで皿に並べ、あとは名古屋在住の友人が先日送ってくれた、「海老せんべい」のイカ版、「海姫せんべい」と八丁味噌味の「どて煮」も。節操のない食卓はいつものことだけれど、今日はまた一層に、沖縄の人にも名古屋の人にもシンガポールの人にも韓国の人にも「それってどうよ」と言われてしまいそうな品揃えになってしまった。何が合わないって、「バクテーとどて煮」がなんかこう、激しく異文化衝突という感じ。

ここしばらく、かわいそうなほどの激ジョブぶりが続いていただんなも今日は帰ってきて、
「あはは、なんかさー、酒の肴みたいなものばっかになっちゃったよ。ビール2本しか冷えてないしさ、冷えたサワーでも買ってきて〜」
とお願いしておいたら、「銀河高原ビール」の白ビールと、新発売の「氷結」のパイナップル味を買ってきてくれて、1人1缶の白ビールと500ml缶を半分こしてのチューハイで2人とも酔っぱらいに。

すっかり煮込まれてにんにくが砕けてヒラヒラとスープ中に舞うようになってしまったバクテーも、これでもかとコテコテ味噌味のどて煮(豚モツとこんにゃくが味噌味で、そりゃもうコテコテに……)と、ビールやチューハイにたまんなく似合うしっかりめの味のいかせんべいも、ランチョンミートとにんじんと万能葱をどっさり加えたフーイリチーも、何を食べても美味しくて幸せだった。

「あははー、酔っぱらいましたねー」
「……そうでもないですけどねー」
なんてだんなと話していたら、ひと足先に食べ終わっていた息子が
「なにぃ!おかあさん、よったのか!よったおかあさんは〜……こうだぁ!」
と台所の扉の影からマシンガンタイプのおもちゃの鉄砲抱えて私を狙うヒットマンと化していたのは……なんでだろう。

5月14日 土曜日
オニオングラタンスープが大好きなのです
「アンデルセン」のミニクロワッサン3種
カフェオレ
昨日、3種類のミニクロワッサンを見つけて「朝御飯にいいかもー」と買ってきた。プレーンとチョコとカフェ、それぞれ4個ずつ袋に入っていて、
「朝御飯にはミニクロワッサンがありまーす」
と今朝伝えたら、期待通りにだんなも息子も喜んでくれた。

「ぼく、ぼく、さいごの1個はプレーンがいいなぁ」
「私チョコ」
「俺もチョコ」
1人1種類ずつまず食べて、残りの1個ずつはじゃんけんなどしながら3種類をわけて。私は結局じゃんけんに負けてカフェ味を食べることになった。

カフェはちゃんとコーヒー味で、チョコは中に小さな板チョコ入り。アーモンドが表面に散ったプレーンも美味しくて、1人4個ずつのクロワッサンはすぐになくなっちゃったのだった。

「ジョナサン」にて
 オニオングラタンスープ \399
 ラザニア \766
 ドリンクバー \315
今日は一日、家でごろごろごろ。
「あー……買い物行かなきゃ、なんにもないや」
「お昼、ハンバーガーでも食べに行く?」
どうするどうすると相談して、
「そういや、ジョナサンは、土日に行くと子供用のドリンクバーがタダなんだよー」
だんなのその言葉に息子が「ドリンクバー!?」と呼応して、お昼は久しぶりのジョナサン

「あ!オニオングラタンスープ!私、これね」
「はい、どうぞどうぞ」
「オニオングラタンスープだとー……ねぎとろ丼とかはヘンだよねぇ……」
オニオングラタンスープが大好きな私、メニューに載ってると注文せずにはいられなくて、「オニオングラタンスープと合わせてヘンじゃない食べ物は」という観点でメインの食べ物を必死に選ぶ。チキンステーキもいいなぁ、それともハンバーグかなぁ……とあれこれあれこれ考えて、「ラザニア」という、似合うんだか似合わないんだか微妙な感じの(どっちもチーズだし……)ものにしてしまった。

なんでこんなに好きなんだというくらいオニオングラタンスープは大好物なのだけれど、あまり見かけることがなくてあまり食べることがない。自分で作るにはあまりにも手間と根性が必要なので(しかも短気なので玉ねぎ炒めてて焦がしてしまう……)、先日「じゃあこれを使ってみよう」と炒め玉ねぎを買ってきてみた。真空パックのそれ、あまり安いものでもなかったもんだから、もったいなくて使えなかったりして……。

茶褐色のほのかに甘く香ばしいスープに、スープを吸ったパン1切れ、そしてとろけたチーズがトッピング。
「あ〜……オニオングラタンスープってさ、"カツ丼"と並んで、これ以上ない究極の調和をもった食べ物って感じだよねぇ……」
うっとりしながら食べていたら、だんなが「そうですか……」と苦笑いしていた。私にとって、オニオングラタンスープもカツ丼も、「これ以上、なにも足しちゃいけないし引いてもいけない」という絶妙な材料の組み合わせ(かたや玉ねぎのスープにパンとチーズ、かたやトンカツに玉ねぎと卵と御飯……)なのだけれど、そうじゃないですか違いますか。

ラザニアは少しばかり汁っぽくて、揚げ茄子と共に生っぽい櫛切りトマトが添えられていたのが少し不思議な感じだったけれど、オニオングラタンスープで私はとにかく満足だったのだった。

海姫せんべい
スモークサーモンと玉子焼き
だんな特製 麻婆豆腐
空心菜の炒め物
チャンジャ
羽釜御飯
ビール(モルツ)

エクレア
エスプレッソ

今日はなんだか私は一日仕事をしていて(急ぎのものはなんにもなかったのだけれど、つい気になってしまった部分の手直しを始めてしまい)、
「おゆきさんが、かまってくれない……」
と、だんなは傷心のスポーツジムに行ってしまった。……いや、なんかだるくってボーッとしちゃって、だからボーッとモニター見ながら色々調べ物続けてしまっていたのだけれど……ごめんごめん。

「おかあさんはお仕事なの?大変なの?いっぱいやると、つかれちゃうよ?」
だんながジムに行った後、息子がいろいろかまってくれた。

「まずね、お休みして、それからまたお仕事するといいと思うよー」
と、冷たい麦茶を入れてきてくれて、
「おさげしまーす」
とコップを下げ、
「次は、マッサージでーす」
と背中を踏み踏みしてその後こぶしでトトトトと背中を叩いてくれ、足の裏まで揉んでくれ(上手いんだ、これが……)、
「最後は、"かいふく"でーす」
と言うなりぎゅうと抱きついてきて「好き好き、ぎゅ〜」と頬ずりしてくれた。うわぁ、すごい回復。もうお母さんはメロメロだ。

息子は最近"おとなポイントの獲得"に御執心で、「お、それって大人っぽい行動だね」みたいなのをする度に「おとなポイント、1ポイントゲット〜」なんてやっている。別にそれでお小遣い云々とかいったものはないのだけど、
「お母さんに言われる前に、自分からピアノの練習をする」とか、
「御飯を作るお手伝いをする」とか、
「お母さんに言われる前に、翌日の学校の準備をして手紙を渡す」とか、そんな感じのもの。私をいたわりまくってくれた息子は「うふふふ、ポイントゲットゲット〜」と言いながら去っていった。また是非「かいふく」してください。マッサージも。ポイントじゃんじゃんあげるから。

夕飯は、ジム帰りのだんなが麻婆豆腐を作ってくれた。わが家には「ジムから帰ってきた人は労ってあげましょう」なる暗黙の了解があるのだけれど、にも関わらずジム帰りたてホヤホヤの頭から湯気出してるような感じのだんなが
「よっしゃー!作るかー!」
と、米を炊き、空心菜を炒め、麻婆豆腐を作ってくれた。私は豆腐の水切りのセッティングを数時間前にして、あとはお皿を並べたくらい。

昨日の残りの玉子焼きやスモークサーモン、まだまだあるチャンジャもテーブルに並べ、私は風呂上がりのビール、だんなはジムあけ(しかも風呂上がり)のビールを大堪能。今日もだんなの麻婆豆腐は肉肉していて味噌っぽくて辛くなくてとろ〜んとしていて、お酒より白い御飯が恋しくなる味。せっせと御飯にかけてせっせと食べた。

食後はだんなが淹れてくれたエスプレッソいただきながら、「モンテール」のエクレアもぐもぐ。買い物に行ったスーパーで「モンテール全品3割引セール」やってて、「わーいロールケーキ」「わーいチーズケーキ」「……好きなもの、1個ずつ買う?」と、好きなもの各々1個ずつ買ってきたのだった。私エクレア、だんなもエクレア、息子はクリームを挟んだスポンジケーキ。

5月15日 日曜日
久しぶりのベニエ。ちょっといびつ。
ベニエ
チコリコーヒーのカフェオレ
朝御飯について何も事前に考えていなかった日曜日の朝。
「……なんにしよー……」
「1玉とか2玉ずつのうどんがあるから、ミックスして各種茹でちゃう……」
「それはちょっと……」
「今からパン焼くとか」
「時間かかるよ……。……ベニエ……はちょっとめんどくさい……」

私が「ベニエ」の単語を出したら、だんなの目がキラーンと輝いた。ベニエは美味しいなぁ……ベニエは美味しいなぁ……ベニエって美味しいよねぇ……と小さく呟きはじめた。
「……なによ」
「いや、おゆきさんに訴えてるんじゃなくて、おゆきさんの心に訴えてるの。記憶に訴えてるの。ベニエは美味しいなぁ……」
「うん、ベニエは美味しいよ」
「ベニエは美味しいなぁ……美味しいなぁ……」
「……作るよ……」
根負けして、ベニエを揚げることにした。

ニューオーリンズ名物の揚げドーナツ「ベニエ」(こんなの)8cm四方くらいの四角いドーナツが3個で1セットで、上からは下品なほどに粉砂糖がふりかけられて出される。おやつであり、朝御飯であり、場合によっては昼御飯にもなっちゃうようで、朝から晩まで一日中食べられている。かの地ではこういうホットケーキミックスのような「ベニエミックス」が売られていて、水入れて混ぜて伸ばして切って揚げるだけで簡単にあの味が再現できるのだった。日本じゃ売られていないということで以前大量に買ってきたのだけど、さすがに残り少なくなってきて、ついでに賞味期限も過ぎてしまっていたりして。

作り方はすごく簡単とはいえ、生地の厚さとか油の温度で案外とできあがりが変わってしまうこのドーナツ。今日はやけに水っぽい生地になってしまって形が崩れてしまい、ごろんごろんと丸っこくいびつな「爆弾ドーナツ」みたいな形状になってしまった。それでも外はカリッ、中はモチモチのそれなりに良い感じのドーナツに。上からサラサラと粉砂糖かけて、合わせるのはベニエには定番のチコリコーヒー。少し甘くして、コーヒーと温めた牛乳を1:1の割合に混ぜたカフェオレにする。

できたての揚げドーナツは美味しいものだけれど、もっちりした食感のベニエの美味しさはまた格別。生地にはほとんど甘さがついていないので粉砂糖の甘さが心地よくて、
「あー、ちょっとかけたくらいじゃ足りないね」
「やっぱり店で食べるみたいにどっさりかけなきゃ」
「だねー」
なんて言いながら、1ダースできたドーナツを家族で綺麗に平らげた。

大黒ラーメン
麦茶
昨日今日と開催されているという代々木公園のタイフードフェスティバルに行きたい行きたいと思いつつ、今日は腹痛でダウンの私。なんかダメかも……と、朝御飯にベニエを揚げた後は布団に転がってだらだら漫画を読みふけるという、非常にやる気のない一日になってしまった。うう、今年こそ行きたいなぁと思ってたのだけれど(タイ食材とか買いたかった……)、タイミングが悪かったということで。

お昼御飯は、だんなが熊本ラーメンを用意してくれた。同僚がお土産にくれたのだという熊本の「大黒ラーメン」、麺と濃縮スープがセットになったもので、パッケージの「焦がしにんにく入り」のあおり文句がとってもステキ。たっぷりの刻み万能葱と、焼き海苔を添えるだけのシンプルなラーメンをいただいた。

そういえば、こういうシンプルなとんこつラーメンを食べるのはとても久しぶりで、こってりこてこての白濁スープにがっちょり効いたにんにくの香りがとても嬉しい。縮れのないコシのある麺に、充分美味しいスープに大満足で、
「あーおいしー……ひさしぶりー」
なんて言いながらスープもきっちり飲み干した。

ナチョス
タコス
ファヒータ
ビール(コロナ)
だんなも私も数週間前からやけにメキシコ料理が恋しくて、
「タコスだタコスだ」
「ファヒータだ」
「あー……皮も作ろうか。トルティーヤ」
「いいですねぇ……」
なんて、昨日のうちに材料揃えたりしてきたのだけれど、私は午後も腹痛で動けず。フラワートルティーヤ(小麦粉で作るタコスの皮)も当初は私が作る気満々だったのだけれど、だんなが見かねて
「じゃあ、今日は俺が作ってみよう……」
と、小麦粉を塩と湯とベーキングパウダーでこねこねして生地を作ってくれた。

タコス用に、タコミート(挽き肉をタコスパイスで炒め煮する)と刻みトマト、千切りレタス、シュレッドチーズ、サルサ(市販のマイルド味ソースと、それに刻んだ香菜をたっぷり入れたものの2種類)を用意。細切りにした牛肉を玉ねぎやパプリカと炒め合わせる「ビーフファヒータ」も準備し、だんなのたっての希望で、トルティーヤチップにチーズとトマトをトッピングしてオーブン焼きにした「ナチョス」も用意した。小麦粉で作ったフラワートルティーヤの生地は12等分して麺棒で丸く伸ばしてフライパンで焼いていく。夕方にはなんとか復活したので、私もせっせと野菜を刻んだり肉を炒めたりした。

「くはー、これこれ、これですよ」
「うん、これだよね」
とろけたチーズが絡まるアツアツのトルティーヤチップに香菜風味のサルサをつけて食べながら、ライムを入れたコロナビールをあおるように飲む。トルティーヤに好みの具を思いのまま乗せて巻いて、端から垂れそうになるところを大口あけてかぶりつく。暖かい季節になってくるとこれが殊更美味しくて、ついついビールも1人2瓶。

タイ料理あたりには欠かせない存在の香菜(パクチー)が、メキシコ料理でも「シアントロ」という名で広く使われているのが面白い。サルサに混ぜ込まれたり魚介のマリネの風味づけに使われていたりするのに多く出会っていたけれど、トルティーヤにタコミートやファヒータと一緒にくるんでしまうのも良く似合う。近所の八百屋さんで割と簡単に買えるようになったのを良いことに、最近のわが家の冷蔵庫には香菜が常備されている状態が続くようになった(そして私は無節操に何にでもトッピングしてしまう……)。

市販のパリパリ食感のコーントルティーヤと共に、もっちりした歯触りの自家製フラワートルティーヤもたっぷり堪能して、お腹いっぱい。