食欲魔人日記 06年3月 第3週
3月13日 月曜日
迫力のピーチデニッシュ、月島土産
「タンプルタン」の
 桃のデニッシュ
カフェオレ

久しぶりの月島散策、そういえばいい感じのケーキ屋さんとかなかったかなぁ、なんかお土産買えるかなぁ……と出発前にちらりと調べたら、「Tant Pour Tant(タンプルタン)」というお店が見つかった。ケーキショップなのだけれど、割と最近に併設でパン屋さんもオープンしたらしい。パンの評判もなかなか良いみたいで、それじゃあ朝御パンを買ってみましょうかねと、昨日あんこう鍋の前に寄り道してきた。

いかにも美味しそうなパンがたっぷり並ぶ、可愛い可愛いパン屋さん。ラスクも自家製ジャムもとても気になったのだけれど、
「ぼく、これー」
と息子が選んだ巨大洋梨デニッシュ(半割にされた洋梨のコンポートがそのまんまデニッシュの真ん中にどどーんと鎮座ましましている)に触発されて、
「じゃあ、私はこれだー」
と、巨大白桃デニッシュ(半割にされた桃のコンポートがそのまんま以下同文)を選んでみた。さりげなく、パン生地がハート形になっていてかわいらしい。だんなはチョコデニッシュとさんざん悩んだ末、マロンショコラデニッシュを選んでいた。

デニッシュ生地もコンポートも、全体的に甘さ控えめなパン。桃そのものの味がしっかりと漂うジューシーなデニッシュで、食べ応えも充分だった。薄く色づいた綺麗な桃のピンク色にうっとりしながら、パンがメインだか果物がメインだかわからない朝御飯。寝ぼけながら準備していたら、せっかく週末に買っておいたヨーグルトを出し忘れてしまった。

そうそう、食事の支度していてびっくり!天気予報通りに冷え込むなと思っていたら大粒の雪がモツモツと降ってきて、
「ギャー!雪よ雪!大雪よ!」
と大騒ぎになった。なのに食事を終えたらもう嘘のように雪は止んでいて、もう一体何だったのかと。もう3月も半ばで、あと10日ほどで修了式だというのに、雪だなんてびっくりよ。

玄米とろろ御飯
麦茶

いよいよ今週の木曜にFINAL FANTASY XIIが発売!(とうに通販予約してあったりするので、発売日当日の午前中に届くのを待つだけー)
ということで、今のうちに仕事ガツガツやっておくしかないわと鋭意お仕事お仕事。昼御飯は適当に軽く済ませるつもりだったのだけれど、冷蔵庫から先日作ったとろろの残りを発掘した。

「とろろ!発見!そういえば玄米御飯の残りもあるし!」
冷凍庫から淡い茶色な玄米御飯も取り出して、これで牛タンの塩焼きでもあったらすごい御馳走なのになーなどと思いつつ、さらさらっととろろ御飯で手早く昼御飯を済ませた。ムチムチコリコリした玄米は噛めば噛むほど味が出てきてとても美味しい。毎日玄米御飯で良いわと思うほどには、白米への愛を超えられないのだけれど、もっと頻繁に玄米御飯を食べることにしようと小さく誓ってみた。とろろも大好き。

豚味噌鍋 (豚もも肉・豚バラ肉・白菜・えのき・しめじ・長ねぎ・うどん)
ビール(モルツ)
日本酒(高清水 初しぼり)

昨日さんざんあんこう鍋を食べてきたというのにまた鍋になってしまったのだけれど、それが気にならないほどに今日はとにかく寒かった。寒くて寒くて、そういえばそろそろ今シーズンの「豚味噌鍋ファイナル」もするべきじゃないかという話になって、「今日は帰ってくるよー」というだんなの言葉に夕方野菜と肉を買いに出かけた。

以前、秋田物産展で買ってきた日本酒、高清水の初しぼりを氷温室に突っ込んでなるべく冷た〜く冷やしておいて、ビールも1缶。酒の準備は万端だわと、葱を刻み、野菜を刻み、白菜の芯のところはあらかじめ軟らかく味噌スープで煮込んでおいて準備万端だんなの帰りを待ち構えた。

今日の豚味噌鍋は、半端に残っていたきのこも入れちゃおうと、えのきとしめじも。あとは1/2玉分ほどの白菜と700gの豚肉、長ねぎは2本分。

毎日のように書いている気がするけれど、ややムラっ気がありつつも息子の食欲増加の驀進ぶりは本当にすさまじくて、今日も「まだ喰うか、お前」とだんなと私が唖然とするほど良く食べた。

「自分で、自分でやるから」
と、土鍋からせっせと肉と野菜をよそい、
「ぼくね、ちゃんとね、お肉とやさいと、いっしょに食べるようにしてるよ?」
と殊勝な事を呟きつつ、食べる食べる食べる。最初に投入したうどん1玉をほとんど1人で食べ、追加で入れたもう1玉も、私とだんなは「お味見程度」しか啜らずに息子の胃袋に消え、それじゃあ私たちも最後にうどんいただきましょうかねと3玉目を入れたら
「あ、ぼくも食べる」
と。結局、うどん3玉も入れたのに、私とだんなは微妙にうどんが物足りないまま食事終了となったのだった。息子の好みでは、昨日のあんこう鍋よりこちらの豚味噌鍋の方が圧倒的に美味しいのだと聞かされて(決め手はうどん、なのだそうなぁ)、ちょっと嬉しかったりして。

できれば購入してもっと早々に飲みたかった秋田のお酒「高清水」の初しぼり原酒。辛くって、辛さの中にもまろ〜んとした濃厚な甘さがあって、後口がこってりと濃厚で、とても好みな味だった。濃い味の鍋にすこぶるお似合いで、ついつい今日も杯を重ねてしまった。鍋と共に味わう日本酒の悦びも、春になって暖かくなったらそろそろおしまい。あー、でも、初鰹に日本酒ってのも最高でねぇ……(←結局理由をつけて一年中酒飲んでいるわけで)。

3月14日 火曜日
時々無性に食べたくなる、ニラ&モヤシ
「551蓬莱」の豚まん
麦茶

冷蔵庫の中には、残り3個の「551蓬莱」の豚まん。そして土鍋の中には豚味噌鍋の残りが少々。
「どっちでもいいよ、好きな方食べていって?」
とだんなに伝えておいたところ、朝ジムに出発していっただんなの後には豚まんが2個残されていた。ぬぅ、我が夫は豚まんを選んだか。そしてきっと我が息子も豚まんを選ぶのだ。こんなにこんなに美味しいのに、豚まんに負けてしまう我が家の豚味噌鍋。可哀想な豚味噌鍋。

「まー、いいんだけどね、おじやは私がお昼御飯に美味しくいただくから」
と、いつもだったら残った豚味噌スープに御飯を入れておじやにするところ、今日は蒸し器をコンロにかける。冷蔵庫に入れっぱなしでちょっとばかりお饅頭が固くなってしまっていたので、心もち長めに蒸して。

猫舌の息子が饅頭を前に5分ほど固まっているのをよそに、私はアツアツのホワホワのやつにかぶりつく。あー、甘くて旨くて今日も素敵な味。

豚味噌おじや 卵入り
麦茶

ここしばらくの努力の甲斐あって、仕事がすっきり綺麗に片づいてきた。午前中がんばって、午後も少しがんばって、ついに「とりあえずはもう何もやることがない」というブラボーな状態に。明日は後顧の憂い無く、思いっきりスポーツジムに行けそうだ。

「仕事も片づいてきたしー、お昼は美味しい味噌おじや〜♪」
と、いつにも増して上機嫌になってしまいつつ、冷凍御飯を昨夜の鍋スープに放り込む。スープはそれなりに残っているけど、肉はほんのひとかけ、白菜はそこそこに、そして一晩経って存在感が増したうどんのかけらがスープの中には漂っている。なんかこう、滋養パワーを足してやりたいところだなと卵を1個割り落とした。黄身を崩さないようにそっと火を通し、そっと器によそい、そっと食べる。表面は弾力を保ちつつある程度固まり、中をつつくとトロンと中身が出てくるような半熟具合になった卵を、おじやを半分ほど平らげたところで崩して混ぜていただいた。うーまー。

茶碗に2膳分ほどできたおじやをすっかり満喫して、土鍋を綺麗に洗っておいたところ、その2時間後くらいに帰ってきた息子が台所で小さな悲鳴をあげていた。
「あー!おかあさん、なべ、残ってたの食べちゃったのぉ〜!?ぼくも、ぼくも食べたかったのにぃ〜」
なんと息子も、「味噌おじや」を狙ってたのであるらしい。それほどまでに豚味噌鍋を愛するようになってしまったのかと感慨深く思いつつ、「ごめん、また豚味噌鍋やってあげるから、ね?」と必死になだめる私だった。……というか、息子だって学校で美味しい給食食べてきたんじゃーん。今日の献立は、
「わかめごはん・鶏肉の唐揚げ・けんちん汁・デコポン・牛乳」
だそうで。もうめっちゃめちゃ美味しそうじゃん、もー。

ラム肉とニラモヤシの炒め物
刻みキュウリ with マヨネーズ
わかめの中華風スープ
玄米御飯
麦茶

時々、無性に「ニラとモヤシ」が食べたくなる。この組み合わせで、焼き肉のタレで炒めたようないかにもな味の炒め物が食べたくなる。そろそろニラモヤシ感が高まってきたなと昨日八百屋でそれらを買い、続いてお肉屋さんで買ってきたのは焼き肉用のラム肉。180gほどの肉1パックと、あとはモヤシ1袋ニラ1束で、ざっかざかと炒め物を作った。安っぽーい味の焼き肉のタレ味も恋しかったのだけれど、今日は醤油と酒と味醂で、にんにくを効かせたごくごく普通な感じの味つけにすることにした。生姜とにんにくで肉を炒め、もやしを加えて軽く鍋をふるったら酒を入れ、アルコールが飛んだところで醤油と味醂入れ、最後にニラを入れてそのすぐ後に片栗粉でとろみをつけて、ものの3分ほどでおかずが完成。

昨日買ってきた、イボイボが痛いくらいの新鮮なきゅうりをスティックにしてマヨネーズ添えて、スープはシンプルなわかめの胡麻醤油味。今日のおかずも玄米御飯が似合いそうだなと、1/3量ほどの白米を玄米に入れ替えた玄米入り御飯を炊いた。

子供の頃の私はニラ炒めなんて全然好きじゃなかったのだけれど、息子はどういうわけかこのニラモヤシ炒めが大好物。ラム肉も全然抵抗ないらしく、私が
「あ、ニラ2束でも良かったかも。肉も300gくらい必要だったかも」
と思うほどに今日も良く食べた。たっぷりの炒め物、半分近く平らげたからさすがに満足だろうと思っていたのに、
「ごはん、ごはんおかわりー」
と、最後に御飯だけを盛りつけてわっしわっしと食べていた。……すごいなぁ……。

今日、焼き肉のタレ味じゃなくて醤油と味醂で炒め物にしたのは、そういう気分だったこともあるけれど、もうひとつ理由がある。
今読みたい本の1つに『食品の裏側』(安部司 東洋経済新報社 2005.11)という本がある。ふとしたきっかけで数日前にダイジェスト版をネットで目にして、かなりイヤ〜な気分になったのだった。著者は、「食品添加物の神様」とまで言われた人だそうで、「漠然と知ってはいたけど、まさかそこまでとは」的なことがたーくさん書いてあるらしい。本の紹介部分でちらりと目にしただけで、

  • 小さなパック入りのコーヒーミルク、乳製品は一滴も入れずに水と油と添加物だけで作られる
  • 冷凍ミートボールは廃棄寸前のドロドロのクズ肉に30種類の「白い粉」(添加物)を混ぜて作られる
  • コンビニのサラダのレタスが全然茶色くならないのは、濃度を変えた殺菌剤のプールに何度も漬けることによる効果
  • 平均的日本人の添加物摂取量は11g/日、1年にすると約4kg

などなどなど。

私は外食好きだしファーストフードも大好きだし、何を今更という感じではあるのだけれど、買ってきて家で食べるものくらいは、もうちょっと真剣に考えた方が良いのかなと思ってしまった。「あとは材料に和えるだけ」的な合わせ調味料は焼き肉のタレ以外はほとんど買っていないのだけれど、でもドレッシングは市販のものがメインだし、ハムやソーセージもスーパーの特売品を買ってしまうこともままある。添加物も、「添加物=全てが悪」ではないのだろうけれど、そういえばけっこう薄気味悪いものを食べて日々生活してるんだなぁと考えさせられてしまった。

実際にその本が読めるのはもう数日先なのだけれど(ネットで注文しちゃったよ)、読んだら食生活変わるかしらどうかしら。……多分、「なるほどおぉ〜」と思いつつ、あんまり変わらないんじゃないかと思うのだけど。

3月15日 水曜日
お昼の天ぷら定食
「Tant Pour Tant」のバターロール
ウィンナー・目玉焼き
カップスープ(コーンクリーム)

目覚まし時計じゃなくて、携帯のアラームで起こされた今日。携帯のアラームは息子が学校に行く時間にセットしてあるものなので、それはもう大変に寝坊してしまったということなのだった。……目覚まし時計をセットするのを昨夜忘れてしまったみたい。

「キャー!息子、学校よ学校、すぐ準備してすぐ行かなきゃ!」
たいへんたいへんと息子を起こし、一番早く準備できるものをとコーンフレークを食べさせて、10分ほどで送り出した。いつもちょっと早めに登校しているから遅刻することはなさそうだけれど、朝から軽く冷や汗をかいてしまった。

今日、だんなはここしばらくの大仕事が一段落したらしく、お仕事お休み。
「昼、太閤園行かない?」
「……それよか、ジム行かない?」
「太閤園に行かない?」
私はジムに行こうかなーと思っていたのだけれど(参加したいプログラムはばっちり昼飯時だから、外食ランチとジムは両立できないのよ……)、あっさりと「じゃ、太閤園でいいや」と方向転換。どうも昨夜から喉が痛くなってきたところだったので、もう今日は太閤園ランチにしちゃえーっと、朝はバターロールと目玉焼きを準備した。豚王の粗挽きウィンナーもまだちょっと残っているので、1人2本炒めてお皿に乗せる。

月島のパン屋さん「Tant Pour Tant」、デニッシュ類はかなり美味しかったけれど、バターロールはあまり印象に残らない味。フランスパンのような味わいのバターロールで、フランスパンに感じられるわずかな渋みのようなものが感じられるバターロールだった。バターロールはしっとりふんわりなパンという印象があるから、口にしてみて「やけにあっさりめなパンだなぁ」と悪い方向に裏切られた感があって、ちょっと残念。肉の味わいがこれでもかと濃厚な「豚王」のウィンナーをおかずにして、黒胡椒をガリガリ挽いた目玉焼きをつついた。

稲毛 「Aka-Tombo」にて
 日替わりランチ \800

「俺はチャーハンかな、チャーハン大盛りウィズ餃子、略してCOG」
「私はー酢豚かなぁ、それとも中華丼かなぁ、あそこの中華丼まだ食べたことないんだ」
「中華丼にしときなさいよ」
「んー、じゃ、中華丼にするか……」

午前中、そんな事をだんなと話し合って実に綿密に計画を立て、お昼を待ってお気に入りの中華定食屋さん「太閤園」に。
んが、突発的にお休みになることはあんまりないお店なのに、
「15日(水)は休業致します」
の無情な張り紙が店頭にぺろりと貼られていた。そ、そんなぁ〜。

「うわぁ、ショック……」
「親父さん1人の腕にかかってる店だしなぁ……」
「こんなタイミングで休みとは、残念……」
これまでだんなは2〜3度、太閤園に行こうねと言いつつ行く機会を逃してしまっていて、もう大変にしょぼーんしょぼーん。ああ、大盛りチャーハン……ああ中華丼……と悲しみのどん底に陥ってしまいつつ、そのまま呆然としながら駅方面に歩いてみた。太閤園の並びのビル内にある魚介料理屋さんの煮魚定食なども気になりつつ、一度入ってみようかと気になっていたAka-Tomboというお店に入ってみた。

このお店は、同じビル内にあるリカープラザ大越酒店というお店がやっているラウンジで、我が町では稀少な存在の「ギネスビールの生が飲める店」だ。ビル内にあって雰囲気はいまいちわからないし、どういう感じの店なんだろうねと密かに気になっていたお店だった。ランチだったら気軽に入れそうだなと、今回偵察を兼ねて800円の日替わりランチを。

今日のおかずは天ぷら。海老1本、茄子2切れ、れんこんの挽肉乗せが1つの盛り合わせがメインのおかず。自家製のドレッシングがかけられたサラダに、御飯、なめこと豆腐の味噌汁、あとは漬物の小皿と、その横にデザートのキウイが1切れ。
なんでも、利き酒師のオーナーが厳選したお米や調味料を使っての料理なのだそうで、確かに御飯も具沢山のお味噌汁も美味しかった。が、おかずの天ぷらはごくごく普通な感じのもので、分量も控えめ。これが600円、せめて700円だったらまた来るところだけれど、800円というのはちょっとお高いかなという印象だった。

あー、やっぱりなんか中華な気分だよ、今晩は家で中華丼にしようか、餃子も焼いてさ、なんて話をしながら天ぷらを囓っていたのだけれど、いつのまにか
「王将行こう王将、餃子とビール、他にもいろいろ思う存分」
という話になっていた。太閤園休業ショックはかなり大きかったらしい私たち。夕飯は王将でやけ喰いモードとなりそうなのだった。

「王将」にて
 餃子 3×\210
 肉と玉子いりつけ \525
 ニラレバ炒め \399
 鶏の唐揚 \525
 焼めし \420
 お子様ラーメンセット \504
 生ビール 3×\483
相変わらず安いなぁ……

そして夕方、一家でいざいざ王将へ。電車で向かう最寄り店舗と、バスで向かう最寄り店舗がある(多分距離は同じくらい)があるのだけれど、バスで向かう最寄り店舗の方に向かった。何しろこちらの店の方には「お子様セット」があって、それがなんだかすごいから。ラーメンと海老フライ、サラダに杏仁豆腐にジュースにとけっこうなボリュームで、しかも袋入りの「お菓子&おもちゃセット」までついてくる。何もかもが安い王将で、その中でも驚くくらいのサービス価格なお子様セットなのだった。

とりあえずビール〜、あと餃子〜、そうそう鶏唐が食べたいよ、バンバンジーでもいいけど、と、席につくなりあれこれあれこれ注文し、お昼に中華な御飯を食べられなかった腹いせもあって、ずいぶんあれこれ食べてしまった。塩味の肉と玉子(ときくらげ)の炒め物、ニラたっぷりのニラレバ炒め、コーンサラダが添えられた唐揚に、最後は焼めしをだんなと半分こ。ビールも2人で3杯飲んで、なのにお会計は4000円強と、今日もめちゃめちゃ安かった。

「レバニラ炒めとニラレバ炒めはさ、やっぱり主となる方が前にくるものなのかな?レバーがメインか、ニラがメインか」
「……この店のはニラレバだねぇ」
「嘘偽りなし、って感じだよね」
ニラが6割、モヤシが2割、レバーが2割という感じの炒め物は、今日もじわ〜っと旨かった。

王将に足を踏み入れるようになったのは、私はごくごく最近のことなので、私にとっては「青春の味」でも何でもないだけれど、「青春の味」になってしまう人の気持ちはものすごくわかるような気がする。

昨日、NHKの「スタジオパークからこんにちは」という番組に漫画家の西原理恵子さんが出ていて、録画しておいたのをだんなと一緒に見たところ、
「フランス料理は恨ミシュランの頃から今でもずっと嫌いで(中略)やっぱり美味しく思うのは塩と油とニンニクの味で」
なんて話があって、「そうよねそうよねうんうんうん」と力強く頷いてしまう私とだんなだった。そう、塩と油とニンニク、それが基本。

雑誌などで写真こそ見たことがあったものの、「動く西原理恵子」を見たのはこれが初めて。NHKの番組であんなもの描いたり、漫画どおりの暴言吐いたりで、でもやっぱり頭の良い人なのだなぁと思った。我が家はあまりにNHKの映りが悪くて画質がおそろしく悪かったものだから、一度見て消してしまったのだけれど、DVDに焼いて取っておくべきだったかしら。

3月16日 木曜日
ひっさしぶりのベニエ!
ベニエ
チコリコーヒー

そういえば私はドーナツを作ったことがないわと、「あの、素朴な形した、素朴な味のドーナツが食べたいなぁ〜家で作ったこと、ないし」と思っていたのだった。
でも、よくよく考えてみたら、揚げドーナツ、わんさか家で作ったことがあった。丸くなくて四角い形状だからドーナツという認識がなかったのだけれど、ベニエは間違いなく「揚げドーナツ」だ。食べたいな食べたいなドーナツ食べたいな〜という欲望は、食べたいな食べたいなベニエを久しぶりに食べたいな〜という欲望にすり替えられて、それでここ数日ベニエ熱でうずうずしていた。

粉に水混ぜて軽く練って伸ばして切って揚げるだけのベニエ。もう何年も前にアメリカで買ってきた、ニューオーリンズのお店Cafe du Mondeのベニエミックスは、実のところ、とうに賞味期限は過ぎ去っていたりするのだけれど、気にせず開けて作ってみた。

簡単だけれど、水の量と油の温度でできあがりがけっこう変わってきてしまうベニエ。今日はなかなか良い具合にぷーっと膨れた可愛いものができあがり、お決まりどおり粉砂糖をばさばさかけていただいた。ドーナツ生地自体はほとんど甘さがないので、粉砂糖の優しい甘さが加わることではじめて完成、といった味になる。お供はこれもお決まりどおりのチコリコーヒー。カフェオレにするのにぴったりな、ほろ苦くてこってりこくのある味わいのコーヒーで、温めた牛乳とハーフ&ハーフのカフェオレにしてぐいぐい飲んだ。

さて、今日はFINAL FANTASY XIIの発売日。午前10時から12時の間に届くことになっていて、ではそれまでに仕事も家事も全部全部やってしまおうと動き回っているところに
「すみません、指定よりちょーっと早いんですけど……」
と、9時過ぎに運送会社がやってきてしまった。いいですいいです早くていいです全然いいですっ(本当はよくない……まだ全然片づいてない……)と、ソフトを受け取り、いざいざゲーム。

久しぶりに"あの"テーマ曲が流れてきてその旋律に「うおぉぉぉぉ」と鳥肌立てつつ、またまたすごくなっちゃったグラフィックにクラクラしつつ、でも、事前にホームページで紹介されていたようなストーリー(主人公が王宮に忍び込んでー……、という)に全然全然到達できなくて、一体その物語のプロローグにはいつになったらたどり着けるんだろうと思いつつ、今日は一日砂漠でサボテンを狩るだけで終わってしまった。そんなこんなで、朝にたっぷりベニエ食べたしなと、昼は数個残っていたベニエ残りを1個だけつまんでおしまい。ゲームしながら、久しぶりのチコリコーヒーは美味しいなぁと、がぶがぶ飲んでしまった。

ベーコンとキャベツのクリームソーススパゲティ
鶏肉の網焼き ローズマリー風味
ほうれん草のポタージュ
アイスティー

「あ〜!おかあさん、エフエフ、やってるんだね!?」
学校から帰ってきた息子がテレビ画面を覗き込んで、
「おかあさんは、エフエフが好きだね?どのくらい好きなのかな?」
と難しい問いを投げかけてくるものだから、
「そうねぇ、君のポケモンと同じくらいかなぁ?」
と答えておいた。

夕御飯は、このところご無沙汰だったスパゲティ。息子が大好きなものを作ってやるかと、クリームソースをベースに、キャベツとベーコンとコーンが具の、いかにも息子が好きそうな味で仕上げてあげた。鶏は、染み出た脂に肉が浸ってしまわないように、網に乗せてオーブン焼き。上にちぎったローズマリーの葉をパラパラ散らし、軽く風味をつけて塩焼きにした。

で、最近活躍の場がまたちょっと増えてきたバーミックス(もどき)で、ポタージュを。

バーミックスを買ったのは結婚してすぐくらいの頃で、息子の離乳食作りに大変に役立ってくれた。使い始めて3年後くらいに壊れてしまって、当時あまり懐があったかくなかったこともあって、買い換えは電器店でメーカー名もよくわからないお安いやつを買ってしまったのだった。
ああ、やっぱりバーミックスが良かったかも、バーミックスが使いやすかったかも……と思いつつ、でもこのお安いのがなかなか壊れることもなく、それなりに重宝に働いてくれるので便利に使い続けている。

鍋やボウルを使うとどうにも飛び散るのよねぇと、最近になってバーミックス(もどき)がちょうどすっぽり入るくらいの円筒形の容器を買ってきたところ、これがすこぶる使いやすい。苺とアイスクリームと牛乳と練乳少々をミキサーするだけでストロベリーシェイクが簡単にできるし、鍋やボウルにミキサー突っ込むときみたいに飛び散らないからスープの下準備も楽になった。今日は茹でたほうれん草をスープと一緒にバーミックス(もどき)にかけ、牛乳加えてあっさりめな味のポタージュスープに。

3月17日 金曜日
突然断水とか言われてもー……と、ちらし寿司を買いに
南国デザートグラノーラ with 牛乳

最近すっかりフルーツグラノーラとご無沙汰してたな……と、先日大好物のカルビーのグラノーラを買ってきた。棚に並んでいたのはシリーズの中でも特に大好きな南国デザートグラノーラで、これは嬉しいわぁと大袋入りのをカートに突っ込んだのだった。ココナッツミルクにマンゴーにパパイヤにキウイフルーツ。全体的にココナッツの香りが漂ってなんとも幸せなグラノーラだ。

「というわけで、久しぶりに食べますか?」
「たべるー」
と、朝食に久しぶりのコーンフレーク。ほの甘くってカリコリしていて、グラノーラはとても美味しい。なんといってもカルビーのがとっても美味しい。

そうそう、ココナッツといえば、ハーゲンダッツの新商品クリスピーサンド ココナッツミルク味
ココナッツ好きにはたまらない、もう大変なココナッツ風味なクリスピーサンドになっていて、数年前の「カスタードプディング味アイス」と同じかそれ以上かもしれないくらいに私のハートにぐぐぐっときた。

夜遅くの帰宅時に「何か買ってくもん、ある?」とかけてくれるだんなからの電話に
「……おいしいもの……具体的には、ココナッツ味だったりすると、それはそれは幸せ……」
とリクエストして、夜中に買ってきてもらって食べていたりする。なんで私はこんなにココナッツミルク味が好きなのかしらん。

「ピザハット」のキッズ4
レタスと玉ねぎ、きゅうりのサラダ
ペリエ

今日、小学校は卒業式なのだそうで、式に関係ない低学年たちは「午前9時に下校」ということになっている。だったらいっそお休みにしちゃえば良さそうなものだけれど、
「あのねー、6年生のむねに、お花つけてあげたよー」
と、登校してほんの1時間ちょっとで息子は帰ってきたのだった。

お昼御飯、蕎麦でも茹でようか、それとも親子丼みたいなものでも作ろうかと考えていたところ、
「ぼくね、ぼく、これが食べてみたいんだー」
と数日前に届いたピザ屋のチラシを指さしている息子。キッズ4とかいう子供向けの4種味ミックスのピザがキャンペーン中で、おまけのゲームCDがついてくるらしい。そういえばピザもご無沙汰だったかしらと、注文してみることにした。Mサイズのピザ、もう息子もきっちり1/2枚は食べ切るようになってしまっていた。

ハワイアン(ハム・パイナップル・コーン)、バーベキューチキン(バーベキューチキン・オニオン・マッシュルーム)、たまごコーン、アイダホスペシャル(ポテト・ベーコン・コーン・マヨネーズ)という、どこをとっても子供の好きな味だらけの、大変危険なピザだった。全体的に甘ったるいような味のものが多かったので、口直しも兼ねてサラダは私が用意しておいた。
実はパイナップルが乗ったピザ、私も大好物だったりする。美味しいのよねぇこの甘酸っぱさがねぇとうっとりしながら食べてしまった。

酢豚に入るパイナップルが苦手な人は、ピザに乗るパイナップルも苦手なのかしら。私は酢豚のパイナップルが大好き。ピザに乗ってるのも大好き。パイナップルの果実をくりぬいて容器にしたパイナップルチャーハンも大好き。パパイヤ果実の容器に入れられたフカヒレスープとか、豚肉のソテーにマンゴーのソースといったものにも抵抗がないのだけれど、でもただひとつだけ、「素麺や冷やし中華に添えられた缶詰みかん」には違和感を感じてしまう。なんでそこだけ許容できないのか、自分でも不思議。

「京樽」のちらし寿司
冷や奴
サラダ(お昼の残り)
わかめの味噌汁(インスタント)
麦茶

今日は息子の音楽教室。夕方に夕飯の食材買って帰宅したところ、トイレの水が流れない。あれあれ?と困惑していたところ、郵便物の中に「今日の夕方突然だけど断水します。ごめんね」という要旨の紙がぺろりと1枚入ってた。な、なんですとー。これから夕飯時だってのに、どうしろと。作業の終了時間は書かれていたけれど、その時間過ぎても復旧してなくて困ってしまった。

外に食べに出てもいいけど、なんかめんどくさいし、今日は家で食べたい気分……と、駅ビルに自転車走らせて、簡単に食べられるあれこれを見繕ってきた。息子は茶巾寿司や太巻きなどの盛り合わせ、私はちらし寿司、あとは豆腐屋さんのよせ豆腐。昼の残りのサラダもあったし、味噌汁はインスタントで済ませてしまった。なるべく洗いものが少ないようにとあれこれ準備したのだけれど、なんとなく全体が冷たい感じの夕御飯になってしまった。サラダと冷や奴とお寿司じゃ、なんだかお腹が冷えそうね……失敗失敗。

御飯少なめのちらし寿司は、ねぎとろとマグロ、玉子、イクラ、イカ、サーモンなどなどがモザイク模様のようにトッピングされていて、見た目が素敵。もしかしたら茶巾寿司を初めて食べたのかもしれない息子は、
「この、この黄色いの、なにー?」
「え?卵だよ。うすーく焼いた卵」
「あ、そっかー……こっちは?」
「それは穴子のお寿司じゃん?」
「わ!穴子かぁ〜」
と興味深そうに、いくつか盛られた巻物などに興味津々な様子で、自分用のそのお弁当を全部綺麗に平らげた。慌てて準備した夕飯だったけれど、息子は満足してくれたようでとりあえず一安心。食後に確認したところ、水道も無事に復帰していたようで、それも一安心。昼間の長時間の断水も非常に困るけど、夕方や夜の方が対処に困るなぁと思い知った数時間だった。そして風呂にはちゃんと水を溜めておかねばと思い知った数時間でもあった。買い物ついでに駅ビルのトイレに駆け込んじゃったよ……。

3月18日 土曜日
超大盛りパスタも、親子3人なら軽く完食
千葉 「カプリチョーザ」にて
 カルボナーラスパゲティ
 ピッツァ フレスカ
家族で適当に分け合いつつ

今日は息子の音楽教室の発表会。かなり異色な、男の子だけが4人集まったクラスで、ここ2ヶ月ほど必死に練習してきた成果を発表する日だ。
お昼過ぎ早々に集合するように言われていたので、早めの昼御飯を済ませてから行かなきゃねと相談していた。早めの昼御飯を摂るなら早めの朝御飯を……と思いつつ、でも家族全員目が覚めたのは9時半を過ぎた頃。最後の練習しなきゃ、出かける準備もしなきゃとバタバタと準備して、じゃあ11時に開店する千葉界隈のレストランで食事してから会場に向かいましょうかねと慌ただしく出発した。

スパゲティが食べたいねぇと目指したお店はカプリチョーザ。取り分けサイズの、ボリュームある小山状パスタは、以前息子と私が2人で食べて、「これはもう2人で注文するのは止めよう」というほどにお腹一杯になった記憶がある。あの小山のパスタはよほどの衝撃だったらしく、息子は頻繁に
「あのスパゲティはすごかったよね。ほんとうに、すごいすごい量だったよね」
ぼくがいっしょうけんめい食べたから、全部なくなったんだよね、と続けては得意気に語っている。じゃああの小山のパスタをお父さんも一緒に3人で食べることにしようねと、取り分けサイズカルボナーラを注文した。3人なら、ごくごく普通の量。どころかちょっと物足りない量だった。

かなり汁っぽい、クリームたっぷりのカルボナーラを息子は堪能したいらしかったので、私とだんなはパスタは控えめにしておいて、トマトとルッコラをトッピングしたピッツァ フレスカも1枚注文し、それをメインにいただいた。トマトとルッコラは生地を焼いた後にトッピングしたような、サラダのようなピザだ。

親子全員お腹一杯になって、発表会会場へ。おじいちゃんおばあちゃんおねぇちゃん(←だんなの妹)も見に来てくれた中、息子たちのグループは見事に演奏をやり遂げた。

モーツァルトの可愛らしい曲を、先生がサンバ風にアレンジしてくれた、付点音符や付点休符が不規則に入るなかなか難しい旋律。しかもクラスの人数が少ないから4人の子供が全て別のパートを弾くことになっていて、更にソロパートあり、パーカッション遊びの部分ありと、中身もみっちり充実していた。やることはやったと、でもハラハラしながら見守る中、それは見事にちゃんと演奏してくれて、もうお母さんたちは感無量だった。

発表会の参加記念品は、去年はあからさまに女の子向けのものでがっかりした。男の子の参加も少なからずいるのだから(2割くらいは男の子だと思うんだけどー……)もうちょっと配慮して欲しいなぁと思っていたところ、今年はピアノの鍵盤の模様がついた楽譜バッグをいただいた。良かったね。

千葉 「串家物語」にて
 串揚げ各種
 サラダ・お茶漬け・デザート
 生ビール・梅酒

発表会が終わって夕方。息子をねぎらってやろうと、何食べたい?どんなもの食べたい?と聞けば、「あの、自分で揚げる、ウィンナーとかチーズがあるお店に行きたい」と。何度か行った串揚げバイキングの店、串家物語がそれはそれはお気に入りの息子、ここにまた行きたいなぁとねだられていた。

昨日の昼にピザ、今日の昼はピザにパスタとこってりした料理が続いていたので、あまり串揚げ気分ではなかったのだけれど、息子のたっての希望だしと早めの夕御飯をこのお店で。幸いサラダも豊富にあるこのお店、菜の花のサラダとかごぼうのサラダ、にんにく風味のきゅうりの和え物などもせっせと持ってきながら、野菜も肉も魚介もまんべんなく揚げて食べてきた。

今日はあまり串が進まないなと思っていたのに、最後に数えたら57本。春メニューということで、アサリや筍、しそを巻いたサヨリなんかが並んでいた。シメの茶漬けもしっかりいただき、デザートには杏仁豆腐に柚子のゼリーにソフトクリーム、揚げドーナツ。
「こんぶがね、おいしい」
と、昆布の佃煮を大量にトッピングしたお茶漬けを堪能した息子は、ソフトクリームもおかわり。今日は「ポテチー」なるチーズ巻きポテトの串揚げもあって、それも心に響いたらしかった。

「お母さんがピアノひくみたいに、ぼくもひきたいなー」
と、そんな理由で自分で希望して行き始めた音楽教室。2年しっかりがんばったし、もし辞めたかったり他の習い事の方がしたかったりしたら、もう辞めにしてもいいんだよ?と言っているのだけれど、「まだまだがんばる」だそうで。いつか私とちょっと難しめの曲を連弾できたりするかしら。できるといいな。

3月19日 日曜日
手間はかかるけど、ほんとに美味しい自家製ビビンバ
「Johan」のコーンパン・チョコブレッド
カフェオレ

昨日、千葉駅に出たついでに三越デパートで買ってきたJohanのコーンパンとチョコブレッド。お義父さんの車に一緒に乗せてもらい、皆で一緒に買い物してきたのだった。
「Johanのパンね、予約できるのよ?」
とお義母さんがたっぷり予約しておいてくれたコーンパンをお裾分けしてもらい、更にチョコレートブレッドもひとつ。買い置きのベーグルが家にはあったのだけれど、久しぶりのJohanのコーンブレッドの方が嬉しかったりしたので、ベーグルは冷凍庫に移動してもらうことにした。

日曜の息子は早起き。8時から放映される子供向け番組「ポケモンサンデー」を見るために、きっちり合わせて起きてくる。居間でごそごそ動かれるのでなんとなく私もだんなも一緒に起きることになって、だからここ最近の日曜は健康的な時間に活動することが多くなってきている。

朝御飯らしい時間の朝御飯だねぇと、ポケモン番組を見終わった頃にだんながコーヒーを淹れてくれた。コーンパンあっためて粉の匂いがするパンを囓り、チョコレートパンもスライスして一切れ囓り。

「サイゼリヤ」にて
 冷たいパンプキンソース \149
 アラビアータ \399
 ドリンクバー \120

今日は息子、プールに行くのだそうだ。何に影響を受けたのか、最近やけに泳ぎたがっている息子は毎日入浴時に浴槽に潜ろうとしている。最終目標は水の中で息ができるようになってエネルギーを補給すること……らしいのだけれど、水ポケモンにでもジョブチェンジしたいのかしら。人間を辞めることはちょっと無理そうだけれど、泳げるようになりたいということは素晴らしいことなので、今日はプールで特訓することにした。

親子3人契約しているスポーツジム、普段は子供がスクール以外でプールに行くことは禁止されているのだけれど、日曜午後の2時間だけは子供料金310円を払えば入ることができる。とりあえずは最寄りのここで特訓しましょうと、先にジムで運動していただんなと昼過ぎに合流した。先日来風邪がいまいちすっきり完治しない私はプールサイドで見学。潜ったりバタ足したり、息子とだんなは1時間ほど猛特訓していた。

そういえば昼御飯を食べないままもう2時で、「お腹……すいたなぁ……」とまだまだ特訓している2人を眺めていたら、見学コーナーのガラス窓のすぐ向こうに息子がぺたぺたとやってきて、「こ・れ・か・ら・も・ど・る・よ」と口をパクパクさせている。楽しかったぁと満面の笑みで戻ってきた息子を出迎えると開口一番
「ねぇね、お昼、サイゼリヤでいい?お父さんがー、お母さんがいいよって言ったらいいよって」
と言われてしまった。……ああ、いいですよ、サイゼリヤでいいですよ。なんか一昨日も昨日も似たようなもの食べてる気がするけど、いいですよ。

動いていない私がこれだけ空腹なのだから、動いていた2人の空腹っぷりは相当なものだったのだろう。スープとパスタとー、と2人が選んでいるのを見て、私もパンプキンスープをつけてもらってしまった。あとはピリ辛味のアラビアータのペンネ。トマト系の酸っぱい味がちょっと恋しかったので、こってりトマト味のアラビアータがしみじみ美味しく感じられた。その後、スーパーでわいわいと買い物して帰宅。週末はゲームにあまり触らない予定だったのだけれど、
「お母さん、FFやらないの?ぼく、FFやってるところ、見たいんだよー?」
と言われてしまい、そう言われちゃしょうがないなぁはははーとか答えてしまいつつ少しだけ先に進めてみた。もう、ヘビとかカメとか強そうなのがうじゃうじゃ出てきて、大変……。

自家製ビビンバ
 (もやし・ほうれん草・ゼンマイ・にんじん・大根・牛肉・うずら卵)
牛肉とわかめの韓国風スープ
ホッピー

夕飯は、「中華丼かビビンバか」という話になって、ビビンバということになった。もやしにほうれん草、大根にうずら卵にとあれこれ買い込み、夕方からせっせと仕込みを始めた。

息子が参加するスキー合宿説明会にだんなが出かけてくれている間に、私はもやしの髭根を取り、もやしを茹で、ほうれん草を茹で、大根やにんじんを刻み、1つ1つナムルを仕上げていく。ほうれん草は塩と胡麻油とすり胡麻、おろしにんにく、刻み葱。もやしも同じ。ぜんまいの水煮缶は一度さっと茹でてから葱と共に胡麻油で炒めて塩で調味。にんじんは塩と黒胡麻、隠し味程度の砂糖と一緒に炒め、大根は一味唐辛子を軽くふって甘酢味に。ビビンバの仕込みは見た目以上に地味な手間が多いのだけれど、自家製のそれの美味しさは格別なものがあるので、今日もせっせと頑張ってみた。

「ただいまー。……じゃあ俺、代わろうか?」
「うんにゃ、代わってくれなくてもいいよー……って、あ、炒め物系やってくれると嬉しいかも」
帰宅しただんなも途中からナムル作りを手伝ってくれて、テーブルの上にずらりとできあがったあれこれが並べられた。奮発して買った黒毛和牛の切り落とし肉は、胡麻油で炒めて醤油だけで味つけした。あとは炊きたて御飯に各自好みにトッピングして、混ぜ混ぜしながら食べるだけ。ちょっと辛めにできあがってしまった大根の甘酢和えだけは息子はパスしていたけれど、それ以外のものはせっせとトッピングしてしっかり食べていた。5種類の野菜に牛肉、中央にはうずらの卵を割り落とし、コチュジャンの代わりに手持ちのヤンニョンジャンを添えてみた。

今日のナムルは、かなり良い出来。ビビンバの肝になる、もやしのナムルもほうれん草のナムルも、どちらも最高に美味しくできあがった。同じ材料なのに作る人によってかなり味わいが変わるナムルは、その野菜を揉みこむオモニ(おばちゃん)の手から「オモニ液」が出るからだ、なんて話を聞いたことがある。私の手から、そろそろそんな液が出るようになったのかしらと思いつつ、2把茹でたたっぷりのほうれん草をもりもり食べた。