食欲魔人日記 06年8月 第4週
8月21日 月曜日
これだけは外せない、さいころステーキ
コーンフレーク with 牛乳

いよいよ息子の夏休み、最後の一週間。最近すっかり遅寝遅起き気味なので早めに起こさなきゃと思いつつ、今日も息子はぐーぐーと気持ちよさそうに寝まくっている。ちょっと遅めの朝御飯は、コーンフレーク(フルーツグラノーラ)に牛乳をかけたいつものやつ。
さして宿題はない学校だけれど、まだ絵日記の宿題が2枚も残っているので、午前中は息子は絵日記、私は仕事。「書き終わったよー!」の声に息子のところに見に行くと、カラフルなジェット風船の絵がたくさん描かれていた。3枚目の絵日記のネタは野球観戦だったらしい。

バイキングの残りでお子さまランチ(風)
 鶏の唐揚げ・揚げウインナ
 玉子焼き
 茄子の揚げ煮
 ほうれん草サラダ・マカロニサラダ
 ふりかけ御飯
麦茶

鶏肉4枚使った唐揚げはさすがに量がありすぎて、今日のだんなのお弁当になった。それでもまだまだ残っているので、私と息子のお昼御飯に。なんとなくお弁当っぽいお昼御飯にしたかったので、大きな皿に御飯もおかずも盛りつけてお子さまランチのように仕立ててみた。御飯は茶碗に詰めたのを逆さにして小山に盛りつけ、その脇に唐揚げと、1人1本ずつ残っていた揚げウィンナ。焼き海苔を巻いた渦巻き模様の玉子焼きも用意して、その脇にサラダ類と、小鉢に盛った茄子の揚げ煮を添え、「お子さまランチ」よりは少々大人っぽい外見のワンプレートディッシュのできあがり。

「……ごめん、調子に乗って盛りつけたらちょっと多かったかも」
「大丈夫大丈夫、このくらい楽勝」
「……マジで?」
ついつい2つの皿に同じくらい盛りつけてしまった料理は子供向けにしてはけっこうな分量だったのだけれど、その言葉通り息子は綺麗に平らげた。

「天狗」にて
 だだちゃ豆
 寄せ豆腐
 刺身5点盛り
 バターコーン
 コロッケ
 サイコロステーキ
 牛肉と野菜の炒め
 チヂミ
 ミニねぎとろ丼
 ビール(ビア・ブラウン中)
 シークァーサーサワー
などなど、皆でもぐもぐ

久々にパンでも焼こうかなと、夕方に小麦粉を計量して、ぬるま湯を用意するためにお湯を沸かして……としていたのだけれど、ガスがつかない。あれあれ?と風呂場に行ったら風呂もつかない。ガスメーターあたりを確認しようと外に出たら、作業服姿のガス会社の人がそのへんで何かやっているのだった。なんでも近所でガス漏れ通報があって、その対応に来ているとのことで……そろそろ日も暮れるけどいつ復帰するのかなー……というのもいまいち判然とせず、結局6時半になってもまだガスは使えない模様。こりゃダメだわと、仕事を終えて帰ってきただんなと一緒に中華炒めでも食べに出かけることにした。

が、悪いことは重なるもので、

頼みの綱の「太閤園」→満席
「天狗」はちょっと飽きたねと向かった「和民」→改装休業中
んじゃ、焼き鳥でも?と「とり鉄」→満席

ここまで行く店行く店に振られるのは珍しいことで、退路絶たれたといった趣で結局いつもの「天狗」になった。もうヤケとばかりに、あれこれ注文してあれこれ食べる。豆腐が食べたい、野菜が食べたい、ついでに豆とお刺身も、と、いつもの注文とは少しばかり傾向の違っていた今日の夕御飯。それでもサイコロステーキは外せず、息子の好物のバターコーンも外せず、最後はねぎとろ丼などもしっかり食べてしまった。

久しぶりに「チヂミ」を食べたけれど、ニラやアサリを使った自家製チヂミはそういえば久しく焼いていなかったなと思い出す。そのうちビビンバとチヂミの夕御飯にしようと決意しつつ、すっかり酔っぱらって帰宅した。

8月22日 火曜日
独特な歯ごたえのうどん。旨味たっぷり♪
「マロンド」の
 コーンマヨパン
 クリームあずきパン 1/2個
アイスカフェオレ

数カ月ぶりに、駅前のパン屋さんでパンを買ってきてみた。腹ぺこの夕飯間近に寄ったものだから、どのパンも美味しそうに見えて仕方がない。
「君は?どのパン食べたいの?」
「ぼくねぇ……このアメリカンドッグ!」
「うわ、いきなり揚げ物だ」
「あと、この、グラタンパン!」
「しかもグラタンですか」

悪い?いや、悪かないけどさ……、と店内を話しながら歩きまわり、結局息子は「アメリカンドッグとメロンパン」という選択になった。だんなにはソーセージロール、私はコーンマヨパン、そして1個のころりと丸いパンは粒あんとホイップクリーム入り。このあずきパンはだんなと半分こして食べた。

総菜パンを買うのはなんだか久しぶりな気分だったけれど、相変わらず私はマヨネーズ味のものが大好き。コーンが乗っているものが格別なのは、学生の頃から変わらない嗜好だった。

卵御飯
わかめの味噌汁
ほうれん草とにんじんの白和え
麦茶

先日、おもしろい調味料を買ってきた。その名も「おたまはん」。卵かけ御飯専用の醤油なのだそうだ。醤油にだしや味醂を加えたもので、なんと関西味と関東味の2種類がある。なんでも関西味の方がちょっと甘めにできているのだとか。先日デパ地下の自然食品売り場でたまたまそれを発見し、試しにと買ってきたのだった。とりあえずは関東味を購入。食べてみて美味しかったら関西味のも買ってこようと思いつつ。

「あ!おたまはんだ!」
台所に置いておいたそれを目ざとく見つけたのはだんなで、週末に早速卵を買ってきて卵御飯にして食べたのだった。家族一同、卵御飯が大好きで、そして今日も昼御飯はどうしようと考えていたところ、息子から
「アイディアないなら、卵御飯!」
と宣言されちゃったのだった。……皆さん、どこまでも卵御飯が好きらしい。

じゃあ手持ちの材料で少しだけおかずも作ろうと、わかめの味噌汁と、胡麻味の白和え。茹でたほうれん草とにんじんを水切りした豆腐で和えて醤油と練り胡麻と塩と砂糖で調味した。ちょっとばかり薄味めに仕立てた白和えをつつきつつ、確かに普通の醤油より美味しく感じる「おたまはん」使用の卵御飯をさらさらと食べて、軽めのお昼御飯終了。

神田 「ゆやま」にて
 枝豆
 漬物盛り合わせ
 玉子焼き
 馬刺
 豆腐ステーキ
 モツ煮
 ごぼうの唐揚げ
 肉きんぴらうどん
 ビール・レモンハイ
などなど、楽しい宴会でした

今日は、うどんのエライ人Kさんにお誘いいただき、神田に初体験の「吉田うどん」を食べに行く。メンバーは全部で6人、すっかりオフ会のような様相になり、2時間ほども飲んで食べて食べて飲んで楽しい時間を過ごしてきた。

「吉田うどん」とは、山梨県富士吉田市で供されているうどんのこと。なんと町には50店を超えるうどん屋さんが軒を連ねており、そのうどんの味わいはさぬきうどんとはまたちょっと違った風であるらしい。いわく、
「さぬきうどんのあの歯ごたえを想像していると、"これ、茹で足りなくない?"って感じ」であり、
「塩は思ったより入っていないようで、入ってるようで、やっぱり入ってない」といった風であり、
「初体験の人が冷やしうどんを食べると歯に支障が出るのではというほどに、とにかく固い」といった感じなのであるらしい。

そんな固いうどんは美味しくないのかと思いきや、しっかり美味しくてファンも多く、都内にも何店舗か吉田うどんの店は存在しているということなのだった。その一軒が、神田駅からほど近いところにある「ゆやま」。残念ながら8月末で閉店が決まっているお店だということだった。閉まってしまう前にこの美味を、ということで、ありがたくもお誘いいただき、そして出かける私たち。つまみも色々充実していたお店だったので、ビール飲み飲み色々食べてきた。

ふわんふわんの半熟のオムレツ状の玉子焼きに、サシのたっぷり入った馬刺、超薄切りにして甘辛のタレがかかっている豆腐ステーキと、味噌味のモツ煮。どれも安価でおっかさんの味的な美味しさがある。中でも、「これ、前回食べて旨かったんですよー」とKさんがすすめてくれた「ごぼうの唐揚げ」。塩胡椒が適度に効いていて、サクサクの衣は天ぷらではなくやはり「唐揚げ」で、うどんに乗るきんぴらごぼう共々、とっても美味しいものだった。ごぼうとビールという組み合わせも幸せに似合うもので。

そして注文したメインのうどんは、このお店の定番なのだという「肉きんぴらうどん」(600円)。息子が頼んだ「わかめうどん」(450円)も味見させてもらいつつ、全員でぞるぞるとうどんを啜ってシメになった。やっぱり独特だ。ねっちりもっちりと弾力があって(いや、弾力というより固さがあって)、でもボツボツボソボソした感じはない。ちゃんと伸びのある艶やかなうどんだった。さぬきうどんの粘るようなコシとはまた違う方向で、これもまた美味しいうどん。だし汁はいりこの味は一切しない、鰹だしベースの醤油味、ほんのり甘め。

トッピングの「肉」は、馬肉の甘辛煮。そしてきんぴらごぼうと炒め(茹で?)キャベツが添えられる。こっくり甘く煮られた肉とシャキシャキしたきんぴらの組み合わせもまた絶妙で、たいていのうどんメニューにトッピングされたキャベツがまた全体を優しくしている。大量にわかめがトッピングされた息子のわかめうどんもたいそう美味しかった。卓上にはでーっかいタッパーに揚げ玉がみっちり盛られたものが置かれていて、好みでふりかけつつ麺を啜る。

閉店の原因は経営難ではないそうだけれど、麺切れの後も続々とお客さんがやってきていてお店は大繁盛。あと数日で閉店だなんて本当にもったいないねと惜しみつつ、お店を後にした。さぬきうどんもまた食べに行きたいけれど、その前に吉田うどんの食べ歩きもしたいかも。

8月23日 水曜日
冬瓜は煮込むと水晶のよう
ホットドッグ チーズ乗せ
アイスティー

冷凍庫に自家製コッペパンが3つ。冷蔵庫にはロングウィンナーも残っている。
「というわけで、ホットドッグできるよ……キャベツはないけど」
「良いです良いです、ホットドッグにしましょう」
だんなに快諾いただけたので、オーブンを余熱し、ウィンナーをフライパンで焼きつけ、今日はチーズトッピングのホットドッグ。いつものバター炒めキャベツは今日はなしで。

最近めっきり忙しくてパン焼きの時間が取れないのだけれど、とうとう冷凍庫内の自家製パンのストックがなくなってしまった。これは由々しき事態なので、明日あたりベーグルを焼かなくちゃと思っている。

ねぎとろ巻き
鶏団子のスープ
茹で野菜のサラダ
麦茶

「大変!大変大変!もうすぐ夏休みが終わっちゃうね!」
息子は大変な事に思い至ったのであるらしい。
「あまり外で遊べなくなっちゃうから、遊んでくるね!」
外から友達たちの声がしたらしく、朝食を平らげた息子は外にすっ飛んで行ってしまった。その間、私は近所のスーパーへお買い物。夕飯の食材などを購入しつつ、昼御飯にと1本100円セールをやっていたねぎとろ巻きを数本買ってきた。息子が帰るのを待ちつつ、のんびり昼御飯の準備。

鶏ひき肉の少量パックが安売りされていたので、それを使って鶏団子のスープ。大根と一緒に煮込んで刻み葱を散らした。スープを作りつつ脇の鍋ではもやしやきぬさや、いんげんなどを茹でて胡麻ドレッシングで和えた和風の茹で野菜サラダも用意。スープができたと同時に12時になって
「お昼食べに帰ってきたー!」
と息子が帰宅した。

汗みどろで遊んできた息子には熱いスープは酷かと思ったのだけれど、鶏団子は嬉しかったらしい。野菜もスープもねぎとろ巻きも綺麗に平らげた後、再び外にすっ飛んで行った。

茹で野菜のサラダ
茄子の揚げ煮
冬瓜と豚肉の煮込み
きつねうどん(ひやひや)
麦茶

昨夜のうどんはたいそう美味しかったのだけれど、息子はほんのり不満が残っていたらしい。ひとつは分量が足りなかったこと、ひとつはきつねうどんがなかったこと。つい最近、麺通団で大サイズの冷たいうどんを平らげて満足気だった彼には普通の1玉のうどんはもう物足りなく感じられてしまうのであるらしかった。残念ながら昨日はうどん玉切れで、お代わりすることが叶わなかったのだ。
「そんなにきつねうどん食べたいんだったらさ、私が油揚げ煮てあげるよ。で、冷凍うどんで良かったら明日買ってきて茹でてあげるし」
昨夜帰ってから息子に告げたら、ものっすごく喜ばれた。そこまで期待されたらと、午前中に油揚げとかその他諸々買ってきた次第。

油揚げは斜めに切って三角にしてから、いなり寿司を作る時の要領で甘辛く煮込む。先日買ってきた冬瓜もそろそろ煮込もうと、焼き豚用のブロック豚肉も買ってきた。シンプルな塩味のスープ仕立てにしたいなと思い、事前に塩揉みしておいたブロック肉を一口大に切ってから魚醤をひと垂らしした湯でゆっくり煮込む。何かと使っているLodge社のサービングポット(小型のダッチオーブンみたいな鋳鉄鍋)で蓋をしながら1時間ほど肉を煮込んだ後、適当に切った冬瓜も加えて15分ほど火を通してみた。期待通りのすっきり味のスープができて、汁物としていただいても良い感じに仕上がったけれど、今日のメインはうどんなので具だけ少し取り分けておかずとしてつまむことに。

何枚も乗せられるようにとたっぷり煮た油揚げ。うどんも、1人1玉じゃ物足りないのだろうなと、私と息子2人用に3玉茹でた。私が1.2玉、息子が1.8玉ほどの取り分になるように盛りつけて、油揚げは「自分で乗せな」と鍋ごと食卓に。昨日、きつねうどんを提案したときには
「油揚げ、1枚でいいよ。だいじょうぶ、1枚あればいいから」
なんて言っていたのに、いざたっぷり煮た油揚げを前にした息子は
「……2枚乗せてもいい?もっと乗せてもいい?……うどん、見えなくなるまで乗せてもいい?」
と、うどんを隠すように4切れの油揚げをトッピングして、「麺がかくれた!」と至極嬉しそう。

甘辛く煮付けた油揚げが乗るうどんは、確かに美味しい。あの、噛みしめるとじわ〜っと煮汁が染み出てくるあの感じは油揚げならではのたまらないものがあって、私も2枚トッピングしたうどんを楽しく啜った。でも、さすがに4枚も乗せると甘過ぎやしないだろうか。

8月24日 木曜日
黒い物体は焼き椎茸。利休焼きは美味しくできました
冬瓜と豚肉のスープ
空豆御飯
麦茶
桃・梨

昨日煮込んだ冬瓜と豚肉、スープとしていただくにも充分な汁っ気があったので、
「そのスープと、卵御飯という組み合わせはどうでしょう?」
とだんなに提案。快いOKをいただけたので、スープを温め、卵を出して、御飯を温め……御飯が足りない。卵御飯にするための白い御飯はちょうど2膳分くらいしか残りがなくて、私は1膳分だけ包んで冷凍庫にしまっておいた空豆御飯をチンすることにした。だんなと息子は初志貫徹の卵御飯。

いよいよ果物屋さんの店頭には美味しそうな梨が並びつつある。桃も手頃な価格のものがごろごろと。
「やっぱり幸水よねー豊水もいいけどねー」
と、幸水2個と桃を2個、昨日買ってきた。1個ずつ剥いて朝のデザート。

「ポパイ」の
 ポパイサンド
 ハムチーズサンド
 フルーツサンド
牛乳 with ミルメーク(ココア味)

午前中は息子にお留守番をお願いして、諸々の用事を済ませにちらりと外出。帰りがけに、「ポパイ」というサンドイッチ屋さんで何種類かのサンドイッチを買ってきた。高校のすぐ近くにある小さなこのサンドイッチ屋さんは、いかにも学生御用達、という感じ。安くてボリュームたっぷりで、優しい味のポテトサラダサンドなんかがすごく美味しい。お店の名を冠した「ポパイサンド」と、息子が好物であろうハムチーズサンド、フルーツサンドを1つずつ買うことにした。

「ポパイサンド」は、ハムとチーズ、ポテトサラダと卵サラダがパンの厚さを遙かに凌駕する勢いで挟まれているサンドイッチ。こちらに使われているチーズはプロセスチーズで、ハムチーズサンドに使われているのはチェダーチーズという違いまでさりげなくあって、とても良い感じだ。ハムチーズサンドも、ハムとチーズだけではなくレタスやトマトが挟まれていてお得な感じ。唯一不満が残るのは植物性ホイップを使っているフルーツサンドなのだった。あの変にベタベタした植物性ホイップだけはどうもいただけず、それが動物性ホイップであったらどんなに幸せだろうかと毎回思ってしまうのだった。具は缶詰のパイナップルとみかん。2切れずつパックにされたサンドイッチは息子ときっちり半分こして平らげた。

枝豆
卵豆腐
もやしのナムル
茄子の揚げ煮
鮭の利休焼き 焼き椎茸添え
ゴーヤーチャンプルー
麦御飯
冷や汁
ビール(キリン樽生 ブラウマイスター)

またこの数日やけに蒸し暑く、冷や汁気分が高まってくる。が、宮崎で買ってきた冷や汁用味噌は先日使い切ってしまったばかり。専用味噌は若干高価でもあるし、手軽に自作できないものかと地元のスーパーを眺め、「九州麦みそ」なる味噌を買ってきてみた。普段使っている東北産の田舎味噌より色は薄めで味もちょっと甘め。冷や汁にするには焼き味噌にすると良いという話を聞いていたので、アルミホイルに1回分の味噌をなすりつけてグリルで数分焼いてみた。本当はここに焼いてほぐした鰺なども加えると良いらしいのだけれど、今日のところはいりこのだし汁で伸ばすことでごまかしてみた。具はいつも通りのきゅうりと豆腐、薬味もいつも通りの茗荷と青じそ。

脂が乗って美味しそうだったアトランティックサーモンは、洋風にバター焼きかレモンを添えた塩焼きにしようかと思って買ってきたものだったけれど、合わせるものが「冷や汁と茄子の揚げ煮」ということで急遽和風な献立に。醤油と味醂と酒と練り胡麻を同量ずつ合わせたタレに30分ほど漬け込んでから焼く「利休焼き」にした。ついでに買い置きの椎茸も一緒にグリルに放り込む。1袋半端に余っていたもやしはナムルにして、あと1品ビールの肴が欲しいなとゴーヤーチャンプルーも。

豆腐も入れようと思いつつ、うっかり全部冷や汁に加工してしまったので、ゴーヤーチャンプルーはゴーヤーとランチョンミート、卵で作る。拍子木切りにしたランチョンミートをじくじく炒め、塩揉みしてから水にさらしておいた(←苦み抜き加工)ゴーヤーと炒め合わせ、最後に溶き卵を流し入れて全体をざざっと混ぜる。味付けは塩だけ。ゴーヤーをたっぷりめにしたらやたらと鮮やかな色合いのゴーヤーチャンプルーになった。うんうん、旨そう旨そう。

で、なんとなく和風寄りにまとまった夕御飯で、今日は帰ってきただんなと一緒に皆で食卓を囲む。ゴーヤーを家で調理するのはそういえばこの夏はこれが初めてで、だからなるべく刺激が少ないようにとアク抜きを色々やってみたわけだけれど、予想以上に苦みが薄れてしまったよう。塩気はばっちりだったのだけれど、少々物足りない感のあるゴーヤーチャンプルーになってしまっていたのだった。

8月25日 金曜日
今日は料理写真撮れなかったので、せめて近所の猫さんでも
冷や汁
麦茶

朝ジムに行く前の朝食には冷や汁がちょうど良かろうと、昨夜も冷や汁をたっぷり作っておいた。予定通りだんなは冷や汁を食べてからジムに向かったようであり、そして私と息子の朝御飯も冷や汁。温かい御飯に冷たい冷や汁をかけて食べるのも格別だけれど、冷たい御飯に冷たい冷や汁をかけて食べるのもまた格別。今夏のはじめにはまだ冷や汁を嫌がっていた息子(冷たい味噌汁は不自然だと思っていたらしい)は、今は冷や汁が大好物になってしまったようで、今日ももりもり食べていた。

きつねうどん
茹で野菜ときゅうり with アンチョビマヨネーズ
麦茶

今日から2泊3日の小旅行。冷蔵庫にあるものを片づけてしまわなきゃと、煮つけた油揚げの残りを使ってきつねうどん第2弾。残りものの野菜も適当に茹でたり刻んだりして皿に盛りつけ、叩いたアンチョビを混ぜたマヨネーズを添えた。

「……今日は油揚げ、2枚しかないんだね?」
「残っているのが4枚だったから2枚ずつね」
「4枚乗せるとね、ほんっとーに美味しいきつねうどんになるんだよ……」
「そーかよ……」
油揚げ2枚のきつねうどんも十二分に豪華だと思うけどなーと思いつつ、油揚げ2枚のきつねうどんをつるつると。

友人宅で
 焼き鳥いろいろ
 肉詰めピーマン
 「R1/F」の30品目のサラダ・鰯の南蛮漬
 御飯

夕方の息子の習い事を終えた後、そのままの足で友人宅へ。適当な夕飯用意しとくから、それ食べて出発しよう〜と言っていただいているので、せめてもとデパ地下でサラダとおかず1品を購入して向かうことにした。あと、旅行中に皆でつまめそうな焼き菓子も少々。

男衆も仕事をさっさと切り上げて帰ってきてくれたので、皆で一緒にささっと御飯。友人が「ここ、けっこう美味しいんだよー」と買ってきてくれていた焼き鳥つまみつつ御飯をいただき、旅行前にお皿汚すこともないねとサラダはプラスチックの容器ごとテーブルに。着替えや食料、色々どっさり持って車に乗り込み、向かったのは房総某所だ。プールや海で遊んで、バーベキューや花火を楽しむ週末になる予定。
今日のところは皆、早々にベッドに倒れ込んだ。おつかれさまでした……。

8月26日 土曜日
これからバーベキュー!
勝浦 朝市にて
 大判焼き \40

勝浦 「暖」にて
 まぐろ丼 \1300

勝浦 朝市にて
 わらびもち

勝浦1泊目の朝。海沿いでは朝市が開かれているとのことで、子供たちが起きるのを待って車を走らせた。地元のおばあちゃんたちが自家製の野菜を売り、そう数は多くはないけれど鮮魚や干物を扱っているお店も並ぶ。お花屋さんもあったりして。
まずは朝御飯〜っと、その朝市の通りを一通り歩いたのだけれど、朝定食があるような飲食店はたったの1軒。メニューの価格が高めだねぇと一度は素通りしたのだけれど、結局このお店しか御飯が食べられそうなところはなくて、一通りの散策の後にそのお店に入ることにした。

食事前に我慢できなくて食べちゃったのが、1個たったの40円の大判焼き。朝市の通りに出ていたその小さな屋台はここの朝市の名物らしく、店頭には数人の行列が。白髪頭のおっちゃんが、直径8cmくらいの小ぶりな大判焼きを銅製の型で次々と焼いている。
「1人1個?」
「いや、2個?」
「2個でいんじゃん?」
と、結局1人2個の大判焼きを囓り囓り朝市を歩く。黒胡麻が薄くまぶされた大判焼きは生地が薄くてあんこたっぷり。好みな感じに粒のしっかり残った粒あんで、あっさりした生地の味がとても良い感じの大判焼きだ。何しろ1個40円!

そして、朝御飯は1300円のまぐろ丼。朝市の通りに1軒だけあった「暖」というそのお店、朝定食は1000円からというなかなかの価格で、小鉢、御飯、味噌汁がセットになったお刺身定食や日替わり定食、丼もの、「さざえカレー」などがメニューにあった。息子がネギトロ丼でだんながかつおのたたき定食、友人夫妻は「さんが焼き定食」と「特大トロ鰺の干物定食」。まぐろ丼は、さほど「すごい盛りだ!」ということもなく、脂の乗ったそれなりに美味しいまぐろではあったけれど割と普通な感じ。「特大トロ鰺の干物」がさりげなくすごーく美味しくて、とろけるような身がとても美味しかった。

食後は再び朝市をぷらぷらして、玉ねぎやじゃがいもの籠盛り(1籠200円)買ったり、1枚100円の鰺の干物や1枚300円の鯖の干物を買ってみたり。美味しそうな小ぶりのカツオもサクにして包んでもらい、色々食材買い込んで、今日の夜はバーベキューにしようねと大荷物で宿に帰還。

担々つけ麺 煮込み叉焼添え

今日は曇り空でほんのり薄寒い感じ。でも、リゾートホテルの割引券があるということで、朝市堪能後に皆で繰り出してみた。半袖で外を歩く分には寒くもないのだけれど、水着になってみるとひんやりと涼しさを感じる。水の中が温かく感じるほどで、でも2時間ほどはしっかり遊んだ。この夏でずいぶん泳げるようになった息子、今の課題は「息継ぎ」らしい。特訓するよ、特訓するよとだんなと息子は特訓しつつ、私は友人たちとまったり泳いだりジャグジーに首まで浸かって出られなくなってみたり。

友人の娘さんも寒そうにしていたことから、女性陣は早めにプールから上がって着替えてプールサイドでだらだらと。息子だけが最後まで「帰りたくないー泳ぐー!」とプールから出たがらなかったけれど、なにしろ今日は肌寒い。お昼御飯食べようよと声をかけて、プールサイドにあるレストランで簡単な食事をした。食事つきのプールプランで、選べる料理は5種類ほど。カレーや天ぷらそば、ステーキ丼やまぐろ丼が選べたのだけれど、私は中華風つけ麺にした。自家製らしき厚切りのチャーシューが3〜4枚トッピングされたつけ麺は担々麺風。ほんのり辛くてほんのり酸っぱい、肉味噌入りの濃いめの味のタレに冷たい麺をつけつつ食べる。温泉卵がトッピングされていたのが嬉しかった。

みんなでバーベキュー
 バーニャカウダ(大根・パプリカ・チコリ)
 牛カルビ・ラム・豚スペアリブ・鶏もも・ソーセージ
 秋刀魚・かじきまぐろ
 玉ねぎ・しいたけ・レタス
 にんにくのホイル包み焼き・じゃがいものホイル包み焼き
 御飯・サンドイッチ用の薄切りパン
 ビール・梅酒

夕食は、屋外でバーベキュー。炭火熾して肉も魚も野菜もあれこれ用意して、ビールもジュースもクーラーボックスにしこたま詰め込み、シメは山ほど持ってきた手持ち花火で花火大会。きゃあきゃあわあわあと大宴会になった。用意した肉は山ほどのカルビと、骨付きラム、でーっかい塊のスペアリブ、鶏ももにソーセージ。あとは秋刀魚にかじきまぐろ。

ホイルできっちりくるんだ皮つきにんにくとじゃがいもを網の隅の方に転がしておきつつ
「次はスペアリブ焼きまーす!」
「わーい!」
「隙間にカルビも乗せるよー」
「わーい!」
と、大人も子供も楽しそう。だんなは非常に楽しそうに「俺、焼き担当ね」とグリルの前に陣取ってひたすらせっせと肉のお世話をしてくれていた。女性陣は「まずビールね」「次は梅酒ね♪」と、最初の準備こそせっせと働いていたものの、宴会開始後はひたすらだらだらと飲みに専念。女2人で梅酒1瓶をほとんど空にした。

焦げたー、だの、焼けたー、だの、そのへんそろそろ食べちゃってー、だの、いろんな声を飛び交わしつつ、各自すっごくよく食べたと思う。息子も御飯を茶碗に1杯平らげた他に肉を100gほどは食べていたし、その他にもソーセージを呆れるほどたくさん囓っていた。ゼリーやシャーベットも冷蔵庫に入っていたのだけれど、デザートに心動く余裕もなく、一同お腹いっぱいいっぱい。

8月27日 日曜日
素晴らしい定食でした……
サラダ
秋刀魚の塩焼き・かじきまぐろのバジル炒め
カツオのたたき
卵御飯
お茶
桃・梨

昨夜の残り野菜がいろいろあるし、かじきまぐろなんかも残っている。それになにしろ、1尾丸ごと買ってきた(で、サクにしてもらってきた)カツオもある。
「いろいろあるね」
「卵も朝市で買ってきたから卵御飯もできるしね」
と、色々揃えた朝御飯。ハムとスライスチーズも食卓に出しておいたら、残ったパンでハムチーズサンドにする者も続出して、朝から大変にボリュームのある食事になった。

カツオは、半分だけ全面を軽く火で炙ってたたきに。刻み葱と刻み生姜を添えて、あいにくポン酢は手元になかったのでお醤油でぱくぱく。ただスライスしただけのカツオの刺身もぱくぱく。梨があるよ桃もあるよと色々刻みまくってデザートもテーブルに出し、そして大変に腹一杯になったところで、さて今日は何をして遊ぼう。

「すかいらーく」にて
 BLTクラブサンド
 ドリンクバー

晴れて暑くなりそうだったら海!という予定ではあったのだけれど、今日も微妙に涼しそう。しかもそろそろクラゲも出てきているらしいという情報もあって、「鴨川シーワールドか、プールに行って遊ぶか」という選択に迫られる。イルカのジャンプ見に行きたい?それとも流れるプールに行きたい?それとも海に行きたい?と子供たちに聞けば
「ながプー!」(=流れるプール)
「んとね、プールで、はいって、いるかのジャンプ!」
と、まとまっているようなまとまっていないような。結局友人宅のお嬢さんが水着に着替えたがっているようだったこともあって「じゃあ今日はプール?」とホテル三日月のスパに行くことにした。

で、大人たちとしては「あれ?思っていたほどでっかくないね?」という感じのプールでありお風呂であったのだけれど、でも子供達(特に息子)は大喜び。露天のプールでしこたま遊び、階下の屋根つき流れるプール(というか、こちらは水がすごくあったかいので「流れるお風呂」という感じ)でしこたま流れ、3時間ほどもたっぷり遊んできた。やっぱり今日も屋外プールは肌寒くて、大人たちはすぐに屋外プール脇の屋外プールやジャグジーに逃げようとしてしまうのだけれど、息子はひたすらプールで泳いで遊んでいる。この夏で息子の泳ぎは本当に上手くなった。今度は息継ぎの練習だねと言っていたのを着実に実行して、2m泳ぐのがやっとなほどだったのが5mほどは余裕で行けるように。

今日は夕飯が早めの予定だったので、お昼は軽めにと近くのファミレスで。ベーコンとレタスとトマト、そして目玉焼きもサンドされた「BLTクラブサンド」なるものを私は注文したのだけれど、やってきたのを見るなり息子に「あ、それ、いいなー」と言われてしまい、1切れ奪われた。パンはちゃんとトーストされていて、全体的にほこほことあったかくて良い感じ。息子からは代わりにスパゲティを分けてもらった。

鴨川 「食事処池田」にて
 刺身盛合せ 4人分で\3000
 あじなめろう \630
 金目鯛煮付定食 \1365

楽しかった週末もこれでおしまい。一度宿に戻ってひと休みし、撤収作業をした後に友人たちが連れて行ってくれたのは鴨川にある「食事処池田」というお店。鮮魚店が経営している魚介料理屋さんなのだそうで、新鮮で安くて旨くボリュームたっぷり!というすんばらしいお店なのだそうだ。何食べよう、何食べよう、とうきうきして旅行最後の食事。

テーブル席が4〜5卓ほど、そして小上がりに4卓ほど、という広くはないお店。店内にはお客さんがぎっしりだ。一品料理もあるけれど、基本は定食という感じで、「今日の魚」が黒板に書かれている。今日の選択肢はイサキにタチウオ、舌平目、大アジ、マグロカマ、イシモチ。煮魚か焼魚が選べて、単品は945円、定食(御飯、味噌汁、漬物、小鉢つき)が1260円。その他に天ぷら定食とか金目鯛(煮付or塩焼)定食1365円などは定番メニューであるらしい。更には一品料理で刺身盛合せ(2〜3人前で2000円からお好みで)とか、なめろうとか、魚介の唐揚げなども。

で、私たちは大人4人でつつきますと伝えて3000円のお刺身盛合せを作ってもらい、単品のなめろうももらい、各自おかずの違う定食を1個ずつ注文した。息子にはいくら丼。

大人4人子供2人でさんざん食べて、そしてお会計はたったの1万円ちょっと。本当にお安かった。そして腹が破れそうなほどお腹一杯になった。私の元にどどーんとやってきたのは、見事なサイズの見事な1尾丸ごとの金目鯛だ。甘辛い味が隅々まで染みていて、身は箸を入れるごとにとろけてしまうような柔らかさ。天ぷら定食(友人だんなさまが選択)の盛りもすさまじかったし、マグロカマの塩焼き(友人おくさまが選択)とマグロカマの煮付け(だんなが選択)のボリュームもおっそろしいものだった。カマは棍棒のような塊が2個、ごろんごろんと皿に溢れそうな感じに置かれていて、骨の分を除いても食べられる部分が丼一杯以上はありそうに思われるもの。お刺身の盛りもすばらしくて、甘海老にマグロにカツオにタイにブリにと、どれもこれも身がプリプリと光る素敵なものばかりだった。

「うっひゃー」
「すっげー」
「ふふふ、すっごいでしょ」
「いや、ほんとにすっごいね」
友人夫妻は何度目かの来店らしかったけれど、すごいねすごいねと皆で感嘆しつつおかずを分け合いつつもりもりと食べる。マグロカマの塩焼きが、シンプルながら脂の乗りも最高だった。

そして、ちょっと独特な「なめろう」。「なめろう」は千葉の郷土料理の青魚のたたき。生姜やしそや葱、味噌などとともに青魚の身をたたいてたたいてねっとりさせたものなのだけれど、私やだんながなじみ深い「銚子丸」のものとは、また違った感じ。今まで口にしたものは魚の身の形がある程度残っているものが多かったけれど、今回のものは叩かれて叩かれてすっかりお団子のようになったものだった。生姜が効いていて、ねっとりと柔らかく叩かれた魚の身に薬味がしっかり染みこんでいて一口舐めるごとに日本酒が進んでしまいそうな感じ。

そんな感じであれこれ食べて、すっかり満腹になってから帰路につく。今回は慌ただしい2泊3日だったけれど今度はもうちょっと長く居られるといいねとか、海に行けるといいね、なんて話しつつ子供も大人も大満足だった家族旅行が終了した。そして息子は明後日から学校だ。