食欲魔人日記 09年04月 第4週
4月20日 月曜日
豚肉焼いて、キャベツ刻んで
ミルクフランス
カフェオレ

昨日の昼、「レッスルマニア見ながら飲む用に、冷えたビール買ってくるよー」と昼食後に買い物に出かけただんなが「朝ごパンも買ってきた」とビールと共にパンの袋も手にして帰ってきたのだった。
袋の中にはミルクフランス系のパンが3本と、サンドイッチ用の食パン。これは「ホットサンドが食べたい」というアピールだなと理解して(でも、もうホットサンドが恋しくなるような肌寒い季節でもない気が……)、でも今日の朝はとりあえずミルクフランスを。

こっち2本がミルクフランス、こっちはミルクなんとかって別のパン、フランスパンじゃないみたい、と、だんなが並べてくれた3本のミルククリームサンドのパン、息子が早々に「じゃあ僕この柔らかいの」と手を出したので、私とだんなはミルクフランスで。お供にいつものカフェオレ用意して、あと苺でも出そうかなと思っていたのに半分寝ぼけていて出し忘れてしまったのだった。どうも朝は眠くていけません。毎日10時に寝れば翌朝6時にはシャキッと起きられるだろうけれど、なかなかそうもいかず。

今日の午前中には、先週に続いて三越くらしの御用達便が届いた。
「三越〜」と言いつつも、頼んでいるのはもっぱら野菜ばかりだから、提携先の「大地を守る会」と直接契約するのと違いがないのではないか……と思わなくもない。それでも、扱う品数が少ないとはいえデパ地下で扱うようなお店の総菜やパン、菓子類が頼めるというのはカタログを見ているだけでもわくわくするものでもあるので、当面このまま頼んでみようかなということにした。今週、蓮根入ってなかったし(それかい)。

で、今日届いた「ベジタS」はキャベツ1玉・葉付き人参3本・スナックえんどう1袋・小松菜1束・かき菜1束・ニラ1束・りんご(ふじ)1個。
春キャベツが来たのが嬉しい。かき菜(=花のない菜の花)も、ごわっと大きいのが届いて、さてこれはどうしようかなとちょっとわくわく。人参の葉はパセリ感覚で使ってしまって良いらしく、あとは使い勝手の良いものばかり。

豚ロース肉の味噌漬け
かき菜の炒めもの
千切りキャベツ
人参とコーンのサラダ
スナップえんどうと油揚げの味噌汁
羽釜御飯
麦茶

今日は仕事関係とか怪我の保健関係とかの書類を作ったり送ったりするので一日忙殺。自転車に乗れるようになって本当に良かったわぁと思いつつ、銀行や郵便局にも行って来た。自転車で移動すると、降りた時には松葉杖が無い状態なので、まだロボットのようなぎこちない動作になりがちだけれど、それもまた少しずつ「普通に見える」ような歩き方をせねばなと足を引きずらないように気をつけながら一歩一歩足を運んでみたりして。買い物袋を持って歩くのも、幾分ふらつかなくなってきた。

夕御飯は、冷凍庫から豚ロース肉の味噌漬けを出して焼くことに。
退院祝いに友人が送ってくれたお肉で、2パックのうち1パックは母も交えて週末の夜に焼いていただいた。そろそろもう1パックも食べたいなと、私と息子で夕飯にして、だんなの分はお弁当にしようかと。しっかり味のついている肉なのでスキレットで焼くだけで調理でき、火を通しても固くならず肉汁たっぷりの柔らかな肉なのでとても美味しい。

この手の豚肉ソテーには千切りキャベツでしょう、と、今日届いたキャベツをさっそく千切りにして、かき菜はこの記事を参考にしてカリカリベーコン入りの炒め物にしてみた。これなら弁当のおかずにしてもきっと美味しい。
あとは昨日の残りのセロリ風味のコーンのサラダと、味噌汁はスナックえんどうと油揚げで。

美味しいというのがわかっている食材を調理するということはわくわくするもので、野菜が届くなりこの先数3日分ほどの献立を考える(この先5日分などと先まで考えても破綻するのが目に見えているので、私にできるのはせいぜい3日後まで……)のがとても楽しい。今回単品でマッシュルームも頼んだので、「人参とマッシュルームときたら、ビーフシチューじゃない?」と考えている。今日、それ用にブーケガルニも買ってきたし料理用の赤ワインの買い置きもあるし、何より冷凍庫に和牛のほほ肉があるしで、明日か明後日あたりそれを煮てみようかと。

スナックえんどうはしっかり濃厚な豆の味が感じられたし、シャキシャキしたキャベツも良い意味で青臭い、土の香りがするようなもの。デパ地下の無農薬野菜コーナーで時々そういう野菜も買って食べていたけれど、それがどっさり届くというのはやっぱり嬉しいもので、料理のレパートリーもそれほど無くて右往左往しながら野菜と格闘していた10年前よりは、きっと今の方があれこれ美味しく食べられると思う。ちょうど野菜が美味しいお年頃になってきたこともあって、いちいちしみじみ美味しくて幸せ。(でもそれとこれとは別で、昨日みたいなガツーンとした肉ももちろん買って食べるのよ)

4月21日 火曜日
午後ずーっと煮ていたのでした
秋刀魚の佃煮
卵御飯
スナップえんどうと油揚げの味噌汁
麦茶
りんご

たまには白い御飯の朝食も良いかなと、昨日は多めの味噌汁を用意しておいた。新しいオーブンレンジは食材の「仕上がり温度」を設定してチンすることができて、冷凍御飯も動作時間をこちらで調整することなく簡単にアツアツにできる。これは簡単だ。庫内の床は真っ平らで掃除も簡単、これも嬉しい。

「今日の朝御飯は御飯と味噌汁だけど、お魚も焼いたら食べますかー?」
と聞いたら、「そこまでは要らない〜」とのことで、買い置きの秋刀魚の佃煮を出すことにした。御飯と生卵と味噌汁と、あと昨日届いたりんごも出して半分剥く。

外見はなんてことない普通のりんご、でも爽やかな甘味が隅々にまで感じられて、歯触りも新鮮そのもの、その美味しさにちょっと驚いた。
「お、甘い」
とだんなが呟き、「うん甘い甘い」と息子が続いてもぐもぐと。
うーん困った。宅配で届く野菜も果物もことごとく美味しいぞ。これはなかなか止められなさそうだ。

レタスとパプリカ、プチトマトのサラダ
ビーフシチュー
粉ふきいも・人参のグラッセ
羽釜御飯
アイスティー

人参とマッシュルームを美味しく食べたい、手元には和牛のホホ肉がある、ということで、今日はビーフシチューを煮ることにした。カレーのような固形のルウや缶詰のデミグラスソースを使っても手早く美味しくできるけれど、今日は余裕もあるし手間かけてみようと、小麦粉炒めて赤ワインやトマトピューレを使って作ることに。

参考にしたのは数年前の『ELLE a table』に載っていた、銀座のビストロ「マルディ・グラ」のレシピ。このお店、何年も前から気になっていて「いつか食べに行きたい」と思っているのだけれど、ランチ営業をしておらず、子供を連れていける雰囲気でも無さそうだということで、未だ訪問叶わずにいる。雑誌で何度か見たことがあるこのお店の肉料理のレシピはどれもとても美味しそうで、そしてちょっと変わったものが多い。

ビーフシチューの作り方もちょっと独特で、「アクはひかない(アクも旨味のうち)」、「煮込む際に鍋に蓋をしない」というもの。
強力粉とバター、グラニュー糖を同量ずつ鍋に入れて炒め炒めてブラウンルーを作り、そこにフードプロセッサーにかけてピュレ状にした人参と玉ねぎ、セロリ、にんにくを投入。フォンドヴォー(……は手元になかったのでコンソメ溶いた湯で代用)、トマトペースト、赤ワインも加えて伸ばしたら、そこに塩胡椒して粉をはたいて全面焼き付けた一口大の牛肉とマッシュルームを加えて煮込んでいく。蓋はせずに弱火で煮込むこと数時間、時折鍋を見て水を足しつつ、適度な濃度になるまで煮詰めればできあがり。レシピには煮込み時間2〜3時間とあったけれど、ちょっと筋っぽい牛ほほ肉ということで5時間近く煮込んでいた。

フードプロセッサーにかける野菜をもう少し細かく、本当に「ピュレ状」になるまでにしておいた方が良かったかもしれない。
煮込んだ野菜は玉ねぎやにんにくはほとんど溶けて消えたけれど、人参などは少しだけ食感が残ってしまって、仕上がりのソースは少しばかりザラリとした口当たりになってしまった。けれども味の方は上々で、半日程度でこの味が出るなら素晴らしいことだわと、味見するたびに美味しくなるソースに午後はずっとうきうきしていた。

少々ざらつく食感のソースも漉してしまえば滑らかになるのだろうけれど、そこまでしなくても良いやとシチュー皿に盛りつけ、人参はグラッセに、じゃがいもは粉ふきいもにして添えてみる。上に飾ったのは、人参の葉っぱ。パセリと似た、青い香りがする。葉付き人参の葉が素晴らしく元気な状態だったものだから、葉の部分を切り落として水を入れたグラスに入れて窓際に置き、適当にちぎって使えるようにしておいたもの。このまま葉が増えて日常もりもり使えるようになるといい。

息子は私が思っていた以上にビーフシチューが好きらしく、学校から帰るなり
「なにこれ!?すっげーいい匂い!」
と台所にやってきて、「シチューだぁ……」とうっとりしていた。大きな肉を2かけよそってやったのをすごい勢いで食べた後、
「これはお行儀悪いよね?でも家だからいいよね?」
と、半分ほど食べた御飯をシチュー皿に移動させている。「ビースシチューごはん、うまー」とか言ってこれまた幸せそうに食べているものだから、私もついつい「ビーフシチューごはん」を食べてしまった。お行儀悪いけれど、家ならではの楽しみ方。

4月22日 水曜日
乾物の旨味がたっぷりでした。
ホットサンド(ウィンナー・キャベツ・チーズ)
カフェオレ

だんなが買ってきてくれたサンドイッチ用のパン。これはリクエスト通りにホットサンドにせねばなるまい……と思いつつ、でもコンビーフのような油っこいものもちょっと気分ではなくて、キャベツ入りのものはどうかなと。一昨日調子に乗って大量の千切りキャベツを作ってしまったので、まだまだ刻んだものが残っていたりする。何かの本で「ハムと千切りキャベツととろけるチーズの組み合わせにマヨネーズかけてホットサンドにすると美味しい」と見たことがあったなと、そんな感じにしてみることに。

ハムは手元になく、ソーセージがあったのでスライスして使ってしまうことにした。ホットサンドメーカーにセットしたパンに薄切りにしたソーセージを並べ、スライスチーズを乗せ、そこにマヨネーズを細く全面に絞った後に上からこんもりキャベツを積み上げてパンで蓋をする。常になく具沢山なホットサンドで、体重かけつつえいやっとホットサンドメーカーの蓋を閉めた。平行してコーヒーの準備もしつつ、猫の餌もやりつつ。

マヨネーズをニョロニョロとかけるのにちょっと思い切りが足りなかったらしく、期待よりも若干薄味になってしまったホットサンド。ソーセージの塩気もあまりないものだったので、キャベツの上からでも軽く塩をしておいた方が良かったかもしれない。でも、シャキシャキした歯ごたえもわずかに残る、火の通ったキャベツの食感は悪くなくて、キャベツ自体の量はたいしたことないけれど、気分的には朝からなんだか健康的なものを食べているような気がしなくもないかな、と。

……でも、ホットサンドの具って、基本的には体に悪そうなものばかりが似合うし美味しいんだよね……。

かき菜の炒め
鶏とキャベツの胡麻よごし
干しえびと豆腐、にらの煮込み
大根と鶏のスープ
羽釜御飯
麦茶

今日の夕飯のテーマは「ニラを美味しく食べよう」。
生のニラをしこたま刻んで中華麺と和える「ニラそば」が大好きなのだけれど、多分息子はあまり好きな味ではないだろうし、それでは明日のだんなのお弁当にもならないしで、別のメニューを探してみた。「昨夜は肉をがっつり食べたから、今日は肉は控えめで」ということも念頭に入れつつ。

で、作ろうと決めたのが「干しえびと豆腐、にらの煮込み」という中華料理、参考にしたのは『中国の極うまごはん』(成美堂出版 2002.11)(←もう絶版らしい)に載っていた譚彦彬さんのレシピだ。多分初めて作る料理で、調味料と材料を見ていて「あ、この味食べてみたい」と思ったのだった。

干し海老と干し椎茸は水につけて戻しておき、水切りしておいた豆腐と共に一度茹でておく。油を敷いた中華鍋を熱して溶き卵を流し入れ、炒り卵状になったところで干し海老と干し椎茸、そして手で適当に割りながら豆腐を入れてざっと炒め、合わせ調味料で味をつけてから最後にニラを加え混ぜてできあがり。調味料は醤油とオイスターソースがベースで砂糖が少々といった感じ。風味づけに胡麻油も少し入っている。片栗粉も。

豆腐を崩さないように炒めたのだけれど、それでもどうしても崩れがち。ゴーヤーは入っていないけれどゴーヤーチャンプルーに通じるものがあるなと思いながら仕上げた炒め物は、良い感じにこっくりと美味しいものになってくれた。海老からも椎茸からも深い味が漂ってきて、あらこれは美味しいわー……と。

あとは先日作ったかき菜の炒め物の残りと、鶏とキャベツの胡麻和えも用意。薄口醤油を使ってすり胡麻たっぷりの胡麻和えにした。鶏はむね肉を使って、茹でてから裂き、茹で汁は大根とその鶏肉半分を入れてスープにして、残り半分を胡麻和えに。

「けっこうバランス良さげな夕飯になったぞー」
と自画自賛していたのだけれど、息子はちょっとつまらなさそうな感じだった。そうそういつも肉がっつりというわけにはいかないし、明日は明日で「炭水化物と油がっつりメニュー」が確定しているのでせめて今日はと淡泊めなものにしたんだけどなー……。

豆腐はけっこう好きな食材なのだけれど、でもさほどこだわって購入してはいない(時々「三之助」とか、お気に入りのを見つけたら買ってきたりもするけれど、普段はスーパーの手頃な価格のもの)。野菜と同様、宅配で頼むとこれまた美味しいらしいので、そのうち頼んでみようかなと思っている。

4月23日 木曜日
はっぴばーすでーとぅーゆー
薄切り食パンのバタートースト
ビーフシチューの残り
カフェオレ

一昨日作ったビーフシチューは本当によく出来た。それほどの分量を作らなかったので、夕飯に食べて、だんなのお弁当にして、残りはあとわずか。

職場でお弁当を温めることができると聞いてから、だんなの弁当にはシチューのようなチャレンジメニューを詰めるようになったけれど(思わぬ弊害として、温めるべきではない酢の物とかフルーツとか漬物の類が入れられなくなったりもしている……)、ちゃんと鍋で温めたシチューも食べてもらいたいと、朝食に出すことにした。サンドイッチ用の食パンは残り4切れと微妙な分量だったので、バター多めに塗って強めにトースト。サクッカリッとした食感のトーストをシチューに添えた。

まめに火を入れていたシチューは、作った時よりもかなりこなれた味になっていて、肉も固くなることなくほろんほろんの良い具合。本当に素晴らしく美味しいものができたので、またこの作り方で、今度は牛肉2kgくらい使って作ろうかなと思ってしまった。

特大たらこスパ
アップルタイザー

自家製レアチーズケーキ

今日は息子の誕生日。
「何食べたい?平日だからお父さんは多分早くには帰ってこられないだろうけど、でも食べたいもの作るよ?」
と息子に聞いたら、数秒考えて
「山盛りのたらこスパゲティ!」
と。

「もう"お子さまランチ"じゃないんだ?」と聞けば、「僕もうお子さまじゃないもん」だそうで。
ピラフやナポリタン、ハンバーグに唐揚げにと、息子が1歳の頃から数年続けて作っていたお子さまランチも、そろそろ卒業の模様だ。

しかも、息子の意図するところは、
「山盛りのたらこスパって、つまり"サラダもスープも要らないから、たらこスパゲティを腹一杯食べたい"ってことでしょ?」
「そうそう、たらこスパだけ、山盛りで」
……という感じだったりして、誕生日ディナーが単品のパスタ料理(しかも超簡単)というのはちょっとつまらないなと思いつつ、リクエスト通りに特大たらこスパゲティを用意してやった。

おそらく奴は200gは食べるだろうなということで、パスタは300g強茹でた。使ったたらこは1腹半、バターもたっぷり、刻み海苔もたっぷり。せめてもの飾りに、彩りと味の変化にとスモークサーモンを少量トッピングした。
飲み物は、先日買ってやったらやたらとお気に召したらしかったアップルタイザーを。甘さ控えめでほんのり大人っぽい味がたまらないらしい。

「たーっくさんパスタ茹でたからね、鍋にまだ少し残してあるから、もし食べられるならお代わりもあるからね」
と、私の皿の倍量以上盛りつけたたらこスパを出してあげたら、息子大歓声。すごい勢いで、よそった分を平らげて、さすがにお代わり分は「……ケーキが待ってるから、このへんで止めとく」と手を出さなかった。……無事に足りて良かったよ……あまりにすごい速さで皿が綺麗になっていくから、茹でた分足りなくなるかと思ったよ……。

食後は、息子のリクエストで作ったレアチーズケーキ。クリームチーズと同量ほどの生クリームとヨーグルトが入るケーキは、初めてのレシピを試してみたものだけれど、想像していたよりもチーズの存在感が少なくて、何度か作っていたケンタロウさんレシピの方が好みではあるかも。レモンの果汁が1個分入る、さっぱりした酸味のあるケーキだった。角型に固めたケーキをオーバル皿に移し、粉糖をかけてからチョコペンで飾ったバースデイプレートを乗せ、
「ろうそく自分で立てる?」
と最後のろうそく立ては息子におまかせ。なかなか前衛的な風に長いろうそくを刺してくれて、私と息子の2人でささやかながら、歌うたって「ろうそくフー」の儀式もちゃんと終えた。ろうそくに火をつけている間に、息子がすごい勢いで家中の電気を消して歩いていたのが笑えてしまう。食卓まわりだけ消せばいいのに、わざわざ玄関の明かりまで消しに行っていた。

「……で、どれくらい食べる?食べたいだけ切ってあげるけど」
と、ナイフ出したら、「このへん」と指さした息子の指はすごい位置を示している。それって作ったケーキの1/3量ほどはあるんじゃなかろうか。わかった、そのへんね、とナイフ入れたら、「これはレアチーズケーキではありません、豆腐です」という外見の物体になった。そのまま角切りにして味噌汁に入れたいような形状だった。

そんな息子の豆腐サイズケーキを眺めつつ、私は「しろたえ」サイズのレアチーズケーキをもぐもぐ。
いくらなんでもそのサイズは大きすぎない?と言おうとしている間に、息子の皿が空になっていて、パスタに続いて息子の食べっぷりにびっくりな私。今日の夕飯は全体的に好きなものだらけで、息子はとても楽しそうだった。

「もうすぐねー、"おかんウゼェ"とかってお年頃になるのよー、"誕生日祝いなんていいよ、めんどくせぇ"とか言うようになるのよー♪」
と、ついからかってしまうのだけれど、どうもまだそんな感じでもないみたいで。誕生日おめでとう。

4月24日 金曜日
がっつかずにいきましょう、と、串揚げバイキング
「アンデルセン」のカレーパン
カフェオレ
りんご

ここしばらくの陽気とうってかわって今日は肌寒い一日。

寒くなると聞いていたので、カレーパンあっためて食べると幸せかしらと、昨日カレーパンを買ってきてみた。まだ今ひとつちゃんと使いこなせていないオーブンレンジをあれこれいじくり、「ふっくらパンモード(さくさく)」とかいうものを選択してみる。パン屋やスーパーなどで買ってきた調理パンあれこれを、ふっくらモードサクサクモードで温められるのは手軽で便利。

囓ってみてから「カレーパンなら、設定は"強め1"とかで良かったかもなー」とオーブンレンジの設定に思いを馳せつつ、中まで均一に温められたカレーパンにかぶりついた。もぐもぐ食べられる程度の温度になっていたけれど、カレーパンはもっとアツアツの方が美味しいかも。

千葉 「串家物語」にて
 食べ飲み放題 \3,000

今日の午後は都内で打ち合わせ。大きな仕事をいただけるかどうかの、けっこう気合いの入った内容のものだったので、気合い入れて久しぶりにスーツ着てお出かけした。終わって帰ってくるとすでに夕方で、息子と待ち合わせして彼の誕生日プレゼントを購入がてら食事して帰ることに。

息子の誕生日プレゼントをどうしようか考えていて、なかなか良いものが思い浮かばないまま当日を迎えてしまったのだけれど、息子曰く「MP3プレイヤーが欲しい」と。できればお風呂で使える防水タイプのものがいいなとのことで、待ち合わせしてヨドバシカメラに向かって色々検討した結果、お手頃価格のMP3プレイヤーと、それを収納して使える防水加工のスピーカーを買うことにした。個人的にはこんなのがかっこよくて良いなと思ったけど、これでは外出時に持ち歩くことはできないので、スピーカープレイヤーを接続するタイプのものを探した。

で、夕御飯。
「どうするー?昨日パスタだったから、今日はパスタ以外ね」
お寿司?洋食?と色々考えて、先日からちょうど行きたいねとうずうずしていたところだった「串家物語」に行ってしまうことにした。熱烈に揚げ物が恋しいというほどでもなかったので、それほど一生懸命食べなきゃ良いやと今日はゆるめに、のんびりと。サラダもたっぷり持ってきてぼちぼちつまみつつ、飲み放題コースにしたのでサワーなどもそれなりに飲みつつ、1〜2本ずつ串を揚げていってはゆっくり食べた。

不況の影響でか何なのか、以前と比べると串揚げの具やサラダ、デザートの内容がちょっとずつ貧相になっていってるなぁ……という印象。今日は魚類はサーモンしかなく、牛、豚、鶏ささみは揃ってはいるけれど、肉類もちょっと寂しい感じ。代わりに「餃子」「チーズちくわ」「ハッシュポテト」「お好み焼き(!)」などという加工品の揚げ物タネが多く目についた。息子は幸せそうにチーズちくわやウィンナー、ミニたい焼きといった加工品メニューをこれでもかと持ってきて幸せそうに揚げ続けている。そういえばスモークチーズもなくなっちゃっていた。

それでも、あれこれ食べられて飲み放題までついて3000円というのはお手頃価格。お茶漬け海苔を控えめに、胡麻をたっぷりふってお茶漬けを持ってきて、その上に揚げたての豚ヒレカツに甘口ソースを絡めたものを数切れトッピングして「とんかつ茶漬け〜」なんてやってみたりした。揚げドーナツにメープルシロップかけて横にソフトクリーム絞って食べるのもやった。レタスのサラダに素揚げのアスパラや茄子を乗せてドレッシングかけて食べたりだとかも。

なんだかんだ言いつつも、私のシメの定番の揚げドーナツとセルフサービスで絞れる(←楽しい……)ソフトクリームの組み合わせを楽しみ終わった頃にはすっかり満足している私。お茶漬けがあって肉類がそれなりにあって、サラダもそれなりに食べられれば結局のところ満足なのねと苦笑いしつつ、買い物袋あれこれぶら下げて帰宅した。無事に息子の誕生日プレゼントも決まって良かった良かった。

4月25日 土曜日
今シーズン最後の豚味噌鍋。
「アンデルセン」のハイジの白パン・コーンブレッド
鶏肉入りの具沢山スープ
カフェオレ

昨夜はつい夜更かししてしまい、今朝は目覚めると10時過ぎ。こんなに寝ていたのは久しぶりで自分で自分にびっくりしてしまった。

だんなの帰宅も遅かったようで、だんなもまだまだ寝ているようだったけれど、とりあえず起きて「朝御飯どうするかなぁ……もうこれ、昼御飯だよねぇ……」と思いながら朝食の支度。鶏肉と大根のスープが半端に残っていたので、それをベースにしつつ、水足して味整えて人参や小松菜も加えて具沢山の野菜スープにしてしまった。コーンブレッドはスライスして温め、白パンはそのまま半割りにして皿の上へ。白パンにバターこてこて塗りつついただいた。

昨日も寒かったけれど、雨の今日はまた輪をかけて肌寒く、
「食材のお買い物どうしよ……すごい雨だね」
「寒いしね……」
と、夕飯に思いを馳せつつ、でもお出かけしたい天気じゃないしどうしようと。
朝食のスープも美味しかったけれど、こう肌寒いとむしろ鍋料理が恋しくなってきてしまう。

自家製レアチーズケーキ
カフェオレ

すっかり朝昼兼用になってしまった今日1回目の食事、それでもパンがメインの軽いものだったのでおやつの頃にはすっかりお腹が空いてしまって、息子の誕生日祝いに作ったケーキの残りを皆で食べた。当日に大変な分量のケーキを食べた息子、今日は比較的常識的な(それでも私やだんなのサイズの倍量くらいの)サイズのケーキにかぶりついている。本当にレアチーズケーキが大好きなのねぇ……。

今回、割とあっさりめのレアチーズケーキになったので、今度は「しろたえ」級の濃厚ねっちりタイプのものを作ってみたいなと思いを馳せる。
レシピの詳細は知らないけれど、なんでも「しろたえ」のレアチーズケーキは「材料全体の9割近くがデンマーク産のクリームチーズ」というものなのだとか。手持ちのレシピの配合を「クリームチーズたっぷりめ」に変更したら、少し近いものができるかしらん。

豚味噌鍋
     (豚バラ肉・白菜・長ねぎ・うどん)
ビール(ROYAL CLASSIC)
日本酒(カスモチ原酒 弥右衛門酒 8年熟成酒)

今日は一日家でごろごろ。雨足はなかなか弱くならず、「買い物に行かなきゃなー」と思いつつも出かける気力が沸かない。他に用事もないしと家から出ないでいた。
夕飯は、あまりの肌寒さに、「鍋!」ということに。しかも「豚味噌鍋!」ということに。
ならばどうしても買い物が必要(豚薄切り肉もないし、白菜もない……)と、だんなが雨の中ひとっぱしりスーパーに走ってくれた。

土鍋に水を張り、まだ少し残っていた練り味噌を溶いて、白菜入れて長ねぎ入れて、白菜の芯が柔らかくなるまでコンロの火で煮た後に食卓へ。あとはしゃぶしゃぶ用の豚薄切り肉を入れつつ、刻み万能葱と七味唐辛子を添えては食べていく。

最近の息子のすごい食欲を前提にしたとしては若干少なめの肉の量だったので、その分皆して白菜をたっぷり食べる。そろそろシーズンも終わりの白菜、けっこうなサイズのものをだんなは買ってきてくれていたのだけれど、1/2玉分がほとんど綺麗になくなった。酒粕と練り胡麻、仙台味噌の風味がそれぞれ同じくらいに感じられる味噌は、他ではなかなか感じることのできない美味しさで、もうゴールデンウィーク目前というこの時期なのに
「やっぱり豚味噌鍋は美味しいねぇ」
「最高だよねぇ」
と、うっとりしながら食べてしまった。味噌味がしっかり染みた煮白菜の美味しさは得難いもので、扁炉の白菜もすごく美味しいけれど、我が家では甲乙つけがたい存在になっている。

お供に空けたのは、大和川酒造カスモチ原酒 弥右衛門酒 8年熟成酒。琥珀色の8年熟成ものということで、期待したのだけれど、期待ほどではなくて「普通に美味しいけど、普通に美味しいだけ」のお酒でちょっとがっかり。古酒ならではのヒネ香がほとんどない、丸く甘く飲みやすいお酒だった。これもまた熟成酒の味わいかもしれないけれど、好みとはちょっと違うかな、と。

2合瓶だったのであっという間に空にして、鍋の中身もあらかた片づけて、昨日に続いて今日もすっかり良い気分。あ、明日はピンガ飲みに行くんですが……粗食はどこに行ったという感じ。

4月26日 日曜日
シュラスコでーすピッカーニャでーす
ランチパック
 たまご
 つぶあん&マーガリン
ミルクティー

今日は日曜だというのに、だんなはお仕事。しかもたいそう早く行かなければいけないそうで、平日以上に早起きして早々に出かけていった。朝御飯は吉野家寄ってくよと言われていたので、布団の中からお見送り。私と息子の朝御飯は、だんなが昨日買ってきてくれていたランチパックだ。

「君たちの朝御飯はこれでいいですかー?」
とだんなが選んで買ってきてくれたのは、「たまご」と「つぶあん&マーガリン」のランチパック。わかりやすいジャンクな味のランチパックは、がっかりな味のものにも時々出会うけれど、大好きな味のものもいくつもある。スタンダードな「たまご」は大好き。初めて食べた「つぶあん&マーガリン」も、バター入りどらやきを思い出させる好みなものだった。「あ、このへんマーガリンだ」と気付くほどのマーガリンだからけっこうな量が入っているのだろうけれど、それがまた美味しいんだな……。

ホットサンドとは違う、あの端っこが圧縮されたランチパック状のサンドイッチはなかなか美味しいものだけれど、「パンDEパック」なる商品が出ているのを先日見つけてしまった。800円そこそこで買えるなら試してみても良いかなと思いつつ、残ったミミの部分の消費に苦労しそうな気もして(ラスクとかにしても良いけど、限界が……)今ひとつ購入に踏み切れないでいるところ。でも自分の家で作った卵サンドやツナサンドはまた格別なんだろうなと思う。
でも、だったら、むしろ今欲しいのは「流しそうめんセット」だったりして……。

丸の内「BARBACOA CLASSICO」にて
 Churrasco Course \5800
 Regular Free Drink Course \2500

入院中、「退院したら肉!酒!」と騒いでいたら、だんなが「じゃあシュラスコだ」と言っていた。シュラスコは良いねぇ、素晴らしいねぇ、と私も言っていたのだけれど、ここ最近になって息子まで「シュラスコ、行きたいねぇ」と言い出した。家族全員の肉への欲望が高まったところで、ではお出かけしましょうと数日前に新丸ビル内にある「BARBACOA CLASSICO(バルバッコアクラシコ)」に予約を入れた。

当日に2人でパスタとケーキでお祝いしたとはいえ、息子の誕生日のお祝いを家族で済ませてはいなかったところなので、良い機会だわと「息子の誕生日祝いなんです」と伝えて、バースデイプレートを用意してもらうことにした。お出かけお出かけ楽しみ楽しみ、と、息子と2人わくわくして「じゃあ昼御飯抜きで臨みましょう」と夕方の外出までは家でのんびり。……が、さすがに午後3時を過ぎるとどうにも空腹きわまりないという感じになってしまって、早めに家を出て明日の朝食のパンを買いがてら丸ビルの下でジュースを飲んでからお店に向かうことにした。

折しも丸の内エリアは「Marunouchi FLOWER WEEKS 2009」なるイベントを開催中。
丸ビルの吹き抜けホールには色とりどりの花の展示がされていて、外にはたくさんの藤。新丸ビルでは実に綺麗なバラの展示があったりと、思いがけず綺麗な花をたくさん見ることができて、早く出てくることにして良かったわと春の花をたっぷり満喫した。ガーベラ大好き。

で、仕事が無事に終わっただんなとも合流して、いざシュラスコ屋さんへ。
今日も飲み放題プランにして、最初はビール、続いてカイピリーニャ。砂糖とライムを加えてロックで飲むピンガを、最初から砂糖半分にしてもらってくいくいとけっこうなペースで飲んでしまった。今日のお出かけから、松葉杖もなし。気を抜くと左足を引きずり気味にしてしまうけれど、気を張って歩けば端から見ても(多分)不自然には見えないくらいには普通に歩けるようになった。さすがに走れないし、階段もちょっと怖いけど。松葉杖も使わなくて良いくらいに回復したし、お酒を本格的に解禁!とばかりに美味しく飲んだ。

そして「鶏のハツでーす」「スペアリブでーす」「ラムラックでーす」「ピッカーニャでーす」「焼き玉ねぎでーす」「ガーリックステーキでーす」「焼きパインでーす」と、次々テーブルにやってくる肉や焼きものをくださいください全部ください、と、せっせと食べる。ソーセージや焼きズッキーニあたりは適当にパスしつつ、焼きパインはしっかり2切れいただいた。焼いたパインは素晴らしく甘くてジューシーで、蛋白質分解酵素のおかげでか、肉も余計に美味しく食べられる感じがする。

シュラスコで出てくるお肉と言えば、なんといっても「ピッカーニャ」。日本では「イチボ」と呼ばれるランプ肉のことだそうだけれど、筒状にぐるりと巻いたような形状のものを大串に3つ4つ刺して粗塩ふって表面を炙ったのがやってくる。目の前でローストビーフくらいの厚さにスライスしてくれ、お客はテーブル上のトングを手にして肉を切ってくれる端からつまんで自分の皿に持っていく仕組み。中は美しいロゼ色に焼き上がった肉で、くどすぎない程度の適度な脂の乗りにやわらかな口当たり、肉汁もたっぷりで最高に美味しい。

サラダも食べてもうすっかりお腹いっぱいです、というところで、デザート登場。お店の人がハッピーバースデーの歌も歌ってくれて、息子の前にはチョコレートケーキとアイスクリーム、フルーツの盛られたデザートプレートがやってきた。私たちのところには、飲み放題とセットになったマンゴーのアイスクリームもやってきて、それを平らげる頃には本当にお腹いっぱい。ああ、こういう時は食べられなくなってきた自分の胃袋が恨めしい。ピッカーニャ、あと3切れくらいは食べたかったなぁ……。

ところで、「カイピリーニャ」も「ピッカーニャ」も、なんだか語感が「ヤマピカリャー」に似ているものだから、シュラスコディナーも後半になっていい感じに酔っぱらってくると「もういいよ、全部ヤマピカリャーで」という気分になってくる。うっかりお店の人に「ヤマピカリャーください」とか言いそうになったりして。