食欲魔人日記 09年10月 第4週
10月19日 月曜日
牛肉と根菜の煮物。牛肉と蓮根って相性がいいんだなー、と。
「アンデルセン」の
 かぼちゃのキッシュ
 青山クリームパン
アイスカフェオレ

アンデルセン」はデパ地下などに数あれど、表参道交差点のところにある「青山アンデルセン」はちょっと別格。他のお店では見ないパンも色々置かれていて、地階のデリや上階のレストランメニューもとても良い感じだ。表参道にはたいてい食事をするために訪れるので、なかなかデリやレストランに寄る機会は作れないけれど、でも「せっかくだからここでパンを買って帰ろうか」という気分になる。
 
で、昨日買ってきたのが、直径10cmほどのミニサイズのキッシュ。
10月のハロウィン特集ということだろう、「かぼちゃのキッシュ」があって、それは美味しそうだなと選んでみた。ブリオッシュのような形をした「青山クリームパン」という小ぶりのクリームパンがあったので、それも思わず所望してしまって、朝からがっつり。……昨日、空腹きわまりないタイミングに買ってしまったから、そんな事になってしまった。
 
だんなもキッシュ(ベーコンとほうれん草)とクリームパン、息子は直径12cmほどの小さなチーズピザとあんこ入りのデニッシュ風のミニパン。ピザもキッシュも中までしっかり温めた方が良いだろうと、焦げないように温度を180℃と若干低めに設定したオーブンで、それぞれ時間をずらしつつ温めてみた。オーブンから出した時にはピザもキッシュもチーズが爆ぜる音がするいかにも美味しそうな状態に。アツアツのキッシュということで、お供には冷たいカフェオレ。けっこうお腹がいっぱいになってしまったので梨を剥くのは止めておいた。
 
キッシュは期待通りに丁寧な作りのものだった。皮はサクサク、フィリングはしっとり。卵もチーズも惜しみなく使っているし、かぼちゃは良い具合にホクホクだし、「さすが青山アンデルセン……!」と感動しながらいただいた。クリームパンがまた良い感じなんだな。
 
このところ真面目に野菜を調理し続けていて、今日も届いた「ベジタS」。
内容は
 ミニ大根1個 ・ 人参2本 ・ 蓮根250g ・ ピーマン1袋 ・ ブロッコリー1個 ・ セロリ1本 ・ 小松菜1束
と、セロリが入っていたのが新鮮だった。ミニ大根はころりと丸く太くて美味しそうだし、これまた美味しそうなブロッコリーも立派なサイズ。けれど……しかし、「小松菜よ、またお前か」という心持ち。……たまにはほうれん草とかで良いのに、京菜が入っていてもキャベツが入っていても「俺を食べろよ」とばかりに常に小松菜も入ってくるのね……。

セロリの葉の辛煮
牛肉と根菜の煮物
豆腐と小松菜のとろみスープ
羽釜御飯
麦茶

蓮根と人参がとても美味しそうだったので、さっそくこれを食べたいなと和牛の切り落としと共に煮物にすることにした。和牛は昨日、「肉のハナマサ」で買ってきたもの。
 
ハナマサは業務用の食材を扱うお店で、野菜や果物は常識の範囲内での単位で購入可能だけれど、卵は2パックが1単位、肉ときたら、「コストコもびっくり」なサイズのものが売られている。特に肉売り場は本当に壮観で、kg単位の塊肉が、しかもけっこう美味しそうで、しかも、しかも値段も素晴らしくお手頃なものが並んでいるから、寄ったら最後2〜3パックは籠に入れないと、私は店を出ることができない。
 
昨日は和牛の試食販売をやっていた。霜降りのステーキ肉とか焼き肉用のセット(どちらも1kgくらいが1単位)が売られていて、使い勝手の良さそうな400g1000円だった切り落としを購入。
 
「味見してって、食べてって、ちょっと甘いプルコギの味だけど、でも美味しいでしょ?」
と甲斐甲斐しく売り場を動いていたおっちゃんは、
「ブロックの肉も買いたいよね、ローストビーフとかしたい感じ」
「だとすると、シモフリのよりオージーのもも赤身とかでいいよね」
と、和牛売り場を離れつつ話し始めた私たちの後をついてきて、
 
「あのね、オージービーフは牧草食べて育ってるから、ちょっと味が薄いの。煮たりするのは良いんだけどね、ローストビーフだったら穀物食べて育ってるアメリカ牛のがいい味になるよ。美味しいよ」
 
でも今日はアメリカ牛のブロックがないからね、このステーキ肉をぐるっと巻いちゃって紐巻いてブロックにして焼くといいよ、絶対美味しいよ。
……と、特に豪州産のものより米国産のものの方が高かったりということもない(=高いものを売りつけようという狙いではない)のに、色々助言をしてくれた。結局、そのまま焼いても美味しくいただけそうな米国産の厚切り肉をお買いあげ。美味しいローストビーフを作るべくがんばります。
 
ともあれ、今日は日持ちしない薄切り肉を先に調理することに。1パックの半分ほどを使って醤油と味醂味で、別茹でしておいた人参、蓮根、ごぼうと一緒にこってりしすぎない味に炊いてみた。お店のおっちゃん曰く、
「この切り落としはねぇ、牛丼と肉じゃが、あとハヤシライスいいよハヤシライス最高だよ!」
とハヤシライスを熱烈プッシュしてくれたのだけれど、一緒に買ってきた豚バラブロックで近日中にカレーを煮る予定にしているから、丼もの系にいくことは止めておいた。きっとハヤシライスもすごく美味しかっただろうなぁ。
 
届いたセロリの葉っぱがすごい勢いだったものだから、萎びてしまう前にと葉と細めの茎をみじん切りにしてふりかけ風の炒めものを作成。胡麻油でセロリを炒めて酒と醤油と味醂で味つけして、最後に鰹節と炒り胡麻をたっぷり混ぜた。御飯に乗せて食べると、思っていた以上にちゃんと美味しくて大満足。スープや煮物に使うと、どうしても「香味野菜」的な位置づけで終わってしまうから、残りのセロリもセロリらしい人生(?)をまっとうできるよう、何か料理法を考えよう。

10月20日 火曜日
息子の熱烈リクエストもあって、今日はカレー。
「551蓬莱」の豚まん
麦茶
洋梨

そろそろ食べたい頃合いかも、と、今日の朝は「551蓬莱」の豚まんを1人1個。
今日はかなり気温が高めで、家事をしているだけで朝から軽く汗ばむほど。慌てて半袖Tシャツを引っ張り出してみたりする。
 
数日前にも剥いて食べた甘い洋梨は、今日のもやっぱりとても甘くて良い感じ。
「酸っぱかったらコンポートにでもしよう」と思いながら買った洋梨だったのだけれど、そんな杞憂はどこへやら、家族で奪い合うにして食べている。「大地〜」で注文して買った梨だったので、来週は「ラ・フランス」も届くよう注文してみたのだけれど、そちらも美味しいと良いなぁ。楽しみ。

「和風れすとらん天狗」にて
 お好み御膳(鶏の南蛮揚げ)

だんな、今日はお休み。相変わらずの激ジョブぶりが続いていて、今日は少し余裕のある日だったからお休みを貰うことにした、とのこと。「とりあえず、寝る!」と、朝食後布団に戻っていっただんなを横目に、私は午前中お仕事。あっという間に11時を過ぎて、起き出してきただんなと「お昼どうするー?」という話になった。
 
夕飯の材料も買ってこないといけないし外で食べよう!ということになったのだけれど、ここはどう?遠いね、あそこはどう?それも遠いよ、と、あまり話がまとまらず。今日の息子は短縮授業で午後早く帰ってくるとのことで、買い物ついでに駅前で適当に済ませちゃえ、と、「天狗」で和風の昼定食を食べることにした。
 
昔から居酒屋の天狗は「和風れすとらん」と銘打ってはいたけれど、最近ますます「居酒屋」の匂いが薄くなり、「和風ファミレス」化が著しい。ランチが500円台からあるのが魅力なのか、12時にならないくらいの時間に出向いたのに店内はほぼ満席という状態だった。12時半頃にお店を出る頃には、店頭に10人ちかい行列が。お店の人によると、開店前に既に店頭に行列ができていたりするのだそうだ。
 
私は680円の「お好み御膳」。鯖味噌や天ぷらといったメインのおかずを4種類から1種類選ぶことができ、それに卯の花と牛肉の唐揚げ、御飯と漬物、味噌汁がついてくる。「カツ丼食べたいねー」などと言っていたこともあって、ついメインのおかずに「鶏の南蛮揚げ」を選択。
 
味の方はちょっと濃いめだったりして、いかにもな「居酒屋の味」なのだけれど、卯の花なんかが出てきたのがちょっと新鮮。タルタルソースと甘酢の絡んだ南蛮揚げは、だんなの天丼の海老と少し交換しながらいただいた。
 
午後は友人と示し合わせてモンハンオンラインやりながら、夜のカレーの仕込みなど。

ポークカレー
肉屋のハムカツ
バーニャカウダ(サラダ菜・キャベツ・セロリ・きゅうり・大根・さやいんげん・ブロッコリー・プチトマト)
さつまいもとコーンのスープ
ビール(琥珀ヱビス)

息子、「家カレー」が食べたかったらしい。
 
この週末のお昼に外食したときに「ワイン1本飲んじゃおうかなー……さすがに酔っぱらうか」などとだんなと話していたところ、
「飲んでいいよ!大丈夫だよ!夕飯は僕が作るよ!カレーで良ければ」
と、息子。いやいや、大丈夫だよワイン1本は止めるよと答えても、
「いいよ!作るよ!カレー!」
 
……君、要するにカレーが食べたいんだね?と聞いたら、苦笑いしながら頷いていた。そういえば最近、家カレーご無沙汰だったもんねと、その帰り道に「肉のハナマサ」寄って豚バラブロック買ってきたのだった。さすがハナマサ、豚バラブロックは最小のパックで3本入り。1本はしっかり塩してキッチンペーパーとラップでくるんで(で、水気が染み出てこなくなるまで数日間は毎日キッチンペーパーを取り替えつつ)「塩豚」にしてしまうことにして、残りの2本でカレー作り。
 
一口大に切って、しっかりめに塩胡椒してカレー粉と少々のすりおろしにんにくを揉み込んだ豚バラを、少し焦げ目がつくくらいまでしっかり炒め、玉ねぎと人参も加えてこれまたしっかり炒めたところから始めたカレー作り。普段使いの「こくまろ」の中辛1/2箱と、友人からもらった「バーモントカレー」の辛口1/2箱を混ぜて使ったところ、思ったよりもじわっと辛いカレーになった。多分この辛さはルウのせいじゃなくて、肉にまぶしたカレー粉のせいだと思う。
 
カレーは美味しいけど(私もそりゃもう大好きだけれども!)、前向きに「野菜カレー」にでも加工しない限り、野菜をそれほど使えないのが苦しいところ。「家カレーが食べたい」と思う時は、肉!じゃが!人参!玉ねぎ!という味を期待するものだから、ブロッコリーや茄子は入れない方が嬉しいよねと思いつつ、野菜はバーニャカウダにして添えることにした。
 
バーニャカウダソース、自作すれば当然美味しいものができるけれど、にんにくの薄皮をえんえんと剥くのは先日の肉骨茶でちょっと懲りてしまったこともあって、キューピーの市販のもののを買ってきてしまった。いんげんとブロッコリーは茹で、他にキャベツやサラダ菜、セロリや大根など、少しずつ色々切って盛り合わせてみる。
 
そして、さつまいものスープ。さつまいもがたくさんあるので、1本さらっと食べられる料理はないかなと思って、「スープなら楽勝じゃない?」と思い至って作ってみた。コンソメで角切りにしたさつまいも1本分を煮込み、柔らかくなったところで潰して牛乳と合わせてポタージュに。風味づけにシナモンパウダーでも少し入れようと思ったところ、あいにくシナモンはスティックしか手持ちがなかったので、ごく軽くシナモンベースのティー用スパイスミックスをひと降りした。
 
お昼の買い物で厚切りで美味しそうだったハムカツもうっかり買ってきてしまったことから、今日はカレーだけれどカレー以外にも食べるものがいっぱい、という夕御飯に。
 
久しぶりの家カレーは美味しくてうっとり。強い精神力でおかわりはしないでおいた。

10月21日 水曜日
今日もカレーだったもので、せめて通販で買ったクラゲのビーズ製オブジェでも……
イングリッシュマフィンのチーズトースト
2日目のカレー(ライス抜き)
アイスカフェオレ
梨(新高梨)

「特に作った次の日の朝がうまい」というのが定説の家カレー。
 
だんなは今日の夕飯には食べられないだろうし、2食連続になるけれど、と、起きるなりカレー鍋に火を入れた。朝からカレーライスというのもあんまりな気がするので、カレーはスープ皿に軽くよそってシチューのような風にして出し、トーストしたイングリッシュマフィンを添える。チーズを挟んで焼いたイングリッシュマフィンは、一口大にちぎってカレーにつけつつ食べると最高だ。
 
スーパーで売られている梨は、目下「新高梨」がメイン。洋梨は山形の「ラ・フランス」なども並び始めて、葡萄も美味しそうなものがたくさん並んでいる。たまには葡萄のピオーネあたりも買いたいなと思いながら、種あり葡萄をめんどくさがる息子は梨の方を喜ぶこともあって、新高梨を1個買ってきた。程良い甘さで瑞々しい梨に満足しつつ、今度果物屋さん覗いたら葡萄を買ってこようかなと思っている。

サラダ菜とスティック野菜のサラダ
蓮根のアンチョビソース焼き
2日目のカレー
麦茶

昨日煮たカレーは豚バラ2本を使ったのでもちろんそれなりの量がある。たっぷり作るのは今回に限ったことじゃないけれど、とにかくまだまだ余っている。
 
私としては、「だからと言って、連日夕御飯がカレーというのもどうよ」という思いがあって、翌日の夜くらいは別の献立にした方が良いのじゃないかと思うのだけれど、息子に言わせると
「なんで好物のカレーがたんまりあるのに、他のものを食べなきゃいけないの?」
という思いなのであるらしい。
 
今日は夕方テニスのレッスンもあって、汗みどろで「はらへったー」と帰ってきた息子だったので、それならたんまり食べるが良いよと御飯を炊いてカレーの準備をして待っていた。昨日は野菜やカツやスープもあって「本気でカレーを食べる」という風ではなかったから、今日は添え物の量は控えめにして「とにかくカレーを食べるがいいよ」という風で。
 
明日のだんなのお弁当にも使えるかなと作った一品は、蓮根のアンチョビソース焼き。
オリーブ油に刻みにんにくと赤唐辛子を入れて(つまりアーリオオーリオペペロンチーノで)薄切りにした蓮根を炒め、適当に火が入ったところでフライパンに残るオリーブ油に溶かすような感じでアンチョビペーストを加え混ぜる。蓮根全体に絡ませるようにあおったら、ドライパセリ(本当はちぎった生のイタリアンパセリの方が良いんだけど)をふりかけてできあがり。赤唐辛子の辛さが軽く漂い、悪くないカレーのお供になってくれた。
 
息子はカレーうどんを楽しみにしているそうで、でも明日の朝はまだ尚早かなと思うのよ。

10月22日 木曜日
「絞り値が小さいレンズ」ってこういうことか、と思いつつ撮影
豆乳のとろとろスープ 中華粥風
麦茶

昨日の夜から微妙に風邪気味。嫌な寒気を感じたのでお風呂に入って10時になるかならない頃に早々に就寝した。「あったかくして寝るんだもんね、明日の朝はあったかい豆乳の朝御飯にするんだもんね」と思いながら(←風邪ひこうが食べる気満々)。
 
今朝目覚めた時も、まだ倦怠感はあったし喉も痛かったけれど、熱は全く出ていないし、「これなら大丈夫、インフルエンザじゃない」と起き出して朝食の準備を始める。
 
卵2個を溶いて豆乳(甘味をつけていないもの)2カップ、湯1カップに顆粒鶏ガラスープと醤油を溶いたものを合わせて塩も好みで加えてざっと混ぜてから(本当は一度漉すと良いらしい)、ラップしてレンジで5〜6分。おぼろ豆腐というか、ゆるい茶碗蒸しというか、そんな感じのゆるゆるした豆乳スープができあがる。スプーンで全体をざっくり混ぜて、中華粥風に食べるのが私は大好き。夏場に冷たくして食べたのが美味しくて何度かやったけれど、今日は初めて温かいまま食べてみた。
 
添えたのは刻み万能葱、刻みチャーシュー(「金陵」の)、刻み油条(「頂好食品」の)。あとは醤油と胡麻油。各自好きなように具を乗せて、風味づけに胡麻油をひとたらしして、全体を混ぜながら食べていく。ツルリとした口当たりの豆乳は、お粥とはまた違った口当たりと味で、これが油条などに不思議と良く似合うんだな。
 
濃厚めな美味しい豆乳を使えば、台湾の豆乳屋さんの朝食をほのかに再現できるような気がする、美味しい朝御飯。……でも腹持ちは良くなかったりする。
 
ところで、今日の写真は新しく届いた単焦点レンズで撮ってみたもの。
レンズ(30mm F1.4 EX DC)が届いたは良いけれど、保護フィルターを用意していなかったことに気付いて、保護フィルターを購入するまではあまり触らないようにしているのだけれど、我慢できずに使ってみた。
 
撮れた写真は、「油条にピントが合って他がボケボケ」あるいは「葱にピントが合って他がボケボケ」と、やけにピントの合う範囲が狭いものばかり。そういえば「絞り値が小さいと、被写界深度(ピントの合う範囲)が浅くなる」とどこかで読んだけど、そういうことなのか……と実体験をもって理解した。料理を撮るならもう少しピントが奥まで合ってくれないと気持ち悪いし、そうするとオートモードではなく色々設定を変えて撮る必要があるということで……なかなか難しい。

セロリのナムプラー漬け
茹でブロッコリーと茹でいんげん
ローストビーフ&グリルじゃがいもとにんにく
羽釜御飯
オニオンスープ(インスタント)
麦茶

風邪気味だしおとなしく静養していようかな思いつつ、仕事の電話もメールも淡々と届き続けて、結局今日も淡々とお仕事。普通に生活していたら、体の不調もいつのまにか無くなってしまった。景気づけに八宝茶とか飲んでいたのが良かったか。
 
夕御飯は、先日「肉のハナマサ」で買ってきた厚切りのステーキ用USビーフをローストビーフにすることにした。売り場のおっちゃんのアドバイス通り、豚バラで丸いチャーシューを作る時のようにぐるりと肉を巻き、凧糸でぐるぐる巻きにしていく。あとの作り方は先日やって美味しかった「ロブション」のレシピを元にして、ピーナッツオイルで全面を焼いてから溶かしバターをかけつつオーブンで20分ばかりかけて焼いていくというもの。周囲ににんにくとじゃがいもも乗せ、ほのかにローズマリーの香り。
 
肉やじゃがいもはがっつり塩がきいたものになりそうだし、シンプルな野菜を添えたいなと、軽く茹でただけのブロッコリーといんげんも。セロリはあれこれレシピを見比べて、「ナムプラー漬け」というのを試してみることにした。スティックに切ったセロリを1分ほど茹で、醤油とナムプラー、酢、砂糖と赤唐辛子を合わせたたれに1時間ほど漬けてできあがり。ピクルスというほどには酢は効いてないし、辣白菜的な甘酢の味ともちょっと違う、ナムプラーの香りが漂う漬物ができた。箸休めに、和洋中問わず使えそうな味で悪くない。
 
……で、焼き上がったローストビーフ。火の通り具合は、ちょっとウェルダン寄りのミディアムレアという風で、塩加減もばっちり。ただ、もうちょっとしっかり、「かたまり肉」風にくっついてくれることを期待していたのだけれど、スライスするとあっさりバラバラにほどけてしまった。ほどけてしまうと、皿に盛っても「すごく半端なサイコロステーキ」みたいな感じに……とほほ。
 
ともあれ、肉自体は良い感じに脂少なめの、でもパサパサではないしっとりとした口当たりのもの。そうそうUSビーフってこんな味だった!と、ありがたーく噛みしめさせていただいた。ローストビーフを美味しく焼くことができるようになったのは嬉しいけれど、それがそこそこの量のバターの存在に裏打ちされた美味しさだと思うと、単純に喜べない気持ちも少々。溶かしバターかけながら焼くロースト肉は美味しいんだねぇ……実にポイズンなんだねぇ……。

10月23日 金曜日
今日は横浜中華街散策
バターミルクパンケーキ
炒めウィンナと目玉焼き
アイスカフェオレ
洋梨

今日は一日おでかけ予定。
うっかりしていて、今日の朝御飯について全く思いを馳せていなくて、パンもないし御飯のおかずになるものもあまりないし、かといって「肉まん」という気分でもないし、コーンフレークを家族で食べるというのもなんだかあんまりだし……と2〜3分ばかり途方にくれたところで「そうだ、パンケーキにしちゃおう」と思いついた。
 
以前コストコで買ってきたバターミルクパンケーキのパンケーキミックスがあるので、それを使って焼くことに。卵とサラダ油、水を入れて混ぜよというところ、水の代わりに牛乳を使った。ベーキングパウダーの類はほとんど入っていないらしく、更に記載通りの配合にすると生地はかなりゆるめのものになり、薄い薄いパンケーキになる。ラップサンドなどにするのに良さそうな薄く小さめのパンケーキがちょうど9枚焼けたので、1人3枚。蜂蜜とバターを添えた。
 
甘さのないパンケーキなので、ホイップクリームやフルーツなどよりもむしろ卵を添えたいなと炒めウィンナと目玉焼きを。ここ数年愛用していたミニサイズのテフロン加工フライパン(けっこう安物……)は、ここ数ヶ月はすっかりこびりつくようになってしまっていて、「テフロンフライパン」ではなく「テフロンかな?フライパン」という様相。
 
それをだんなに伝えたら「"かな?"って」と苦笑いされた。じゃあ「テフロンwannabe(=もどき)フライパン」でもいいや。とりあえず、テフロンを卒業というか引退というか、そんな感じになってしまったフライパン。

横浜中華街「聘珍樓」にて
 シェフズランチ \3670
   前菜・スープ・料理2品・粥or飯・デザート
 上海蟹肉入りショーロンポー \400
 上海蟹肉入りチャーハン \3670
 紹興酒(聘珍樓特撰紹興酒)

本日のお出かけの目的地は、横浜中華街。
9月のクルーズ旅行の帰りに横浜中華街で肉まんなどなど買って帰ってきたところ、「私も肉まんが恋しくなってきてしまって」と、よければまた買い物行きませんか?と友人から声がかかった。じゃあせっかくだからどこかで御飯食べましょう、お買い物色々しましょう、と、何人かに声をかけて、4人で中華街散策。
 
買いたいものは色々あれど、あまり早く到着しても肝心の売店などは開店していないしと、早々に腹ごしらえして、それから色々買い歩くことにした。
 
ランチにと目指したのは「聘珍樓」。
横浜本店は行ったことなくて、という人も多く、いつだったか私が行った時は2種類食感の異なる杏仁豆腐がメニューに載っていたりして、それがすんばらしく美味しかったりしたんじゃなかったかなぁ……と、「聘珍樓、本店はすごいちゃんと美味しかったですよー」と行ってみることに。予約の電話をしておいたら、「個室が空いてございます」と言われたもので、その方が落ち着いて食事ができるかも?と追加料金等も不要だという、個室をお願いしておいた。
 
当初は「せっかく4人いるしアラカルトでいただいてみる?」と話していたのだけれど、豊富なアラカルトメニューと充実したコースメニューを見ていたら、
「この、おかず2品選べるセットを4つ頼んで、あとアラカルトで少し別注文するというのはどうだろう」
ということに。
 
平日限定のランチメニュー「シェフズランチ」は、おかずが6品月代わりで設定されて、好みの2品を選ぶことができる。前菜と「本日のフカヒレスープ」は固定、あとは2種類から選択のお粥or御飯ものと、2種類から選択のデザートが楽しめる。
今月の内容はこんな感じだった

三種前菜の盛り合わせ
本日のフカヒレスープ (干し貝柱)
6品のうちから2品選択
     ハタとグリーンアスパラの炒め
     車海老の特製チリソース煮
     いろいろ野菜と牛肉の細切り炒め
     皮付き豚バラ肉のやわらか煮
     青梗菜の干し貝柱あんかけ
     彩り季節野菜のあっさり炒め
海鮮入りおかゆ or 竹筒入り蒸しチャーハン
タピオカ入りココナッツミルク or 豆乳入りアンニンドウフ

どうせなら色々味わいたいねと、2択のものは2つずつ(2人で半分こ)にして、料理も6種類全部+東坡肉と海老チリで8皿ということに。折しも上海蟹フェアということでせっかくだしと、小龍包とチャーハンを頼んでみた。
 
個室は、「ついたてを外せば大宴会場になります」という風の、思っていたよりも質素な感じのもの。天井もそう高くないから、これは1階2階の普通の席の方が雰囲気は良かったかも。それでも、個室なぶん心おきなくおしゃべりできて、楽しいランチを過ごすことができたのは何よりだ。
 
料理の方も、けっこうな大人数の宴会がいくつか入っていたせいもあったのか、どことなく冷めているものがあったりして、「……あれ?もっと美味しかったはずなのに」と思うところが少々。セットメニューの料理よりも、フェア中の上海蟹のものの方がアツアツ出来立てで「力が入ってます!」と感じられるものだったから、お得なランチセットを頼んでしまったのがちょっと失敗だったのかなー。
 
前菜は大きな海老とクラゲ、チャーシューの盛り合わせ。「本日のフカヒレスープ」は干し貝柱入りで、淡い味付けの上品な口当たり。おかずは、「彩り季節野菜のあっさり炒め」「車海老の特製チリソース煮」(そりゃもう見事な大きな海老が!)あたりが、私はとても美味しかった。
 
あと、余所のお店で「お粥が美味しい!」と思うことはそうない(=家で干し貝柱たっぷり入りのを作るから……)のだけれど、「海鮮入りおかゆ」がびっくりするほど美味しくて、ほのかに甘さを感じるのは乳製品とか豆乳とか、そういったものが入っているからなのかな?という印象。
 
全員美味しいもの好きなものだから、
「これ、干し貝柱のだしで炊いてるとかだけじゃなくて、何か乳製品的なものを入れているような味ですよね」
「そうそう、後味に、ちょっと油っこいのが残る感じがするので、何か入れてると思う……」
「甘味があるけど、単に砂糖、という感じでもないし」
と、わいわい。大きな海老と帆立とイカが入った、もしかしたらこれが一番印象に残ったかもという料理だった。
 
上海蟹の蟹肉入りのちょっと大ぶりな小龍包も幸せな味。
蒸籠の中の小龍包には、1つ1つに「平たいミニおたま」みたいな手つきの皿状のものが敷かれていて、それが実に素敵。生地の端を噛み切ると、蟹の風味いっぱいのスープが口に溢れてきて、なんとも幸せな気分になれた。
 
そして食後はお買い物!
中華まんじゅうの類は「聘珍樓」「萬珍樓」「大珍樓」あたりで買うことが私は多かったのだけれど、「ちょっと真面目に、どこのが評判良いのか調べてみよう」と思って前日にネットサーフィンしていたところ、「同發」「華正樓」というお店のものが気になった。特に「華正樓」は、色々な方が「ここのは美味しいよ!」と言っているし、今日御一緒した横浜育ちの友人も「うん、中華街で肉まんと言ったらここかなー」と言っている。だから絶対「華正樓」は行きますよ、なんて話しながら、買い物袋を増やしながら中華大通りを歩き、市場通りを抜け、再び中華大通りに……と大移動。
 
多忙な友人が1人抜け、また1人別れ、最後は食い道楽&料理好きのTさんと2人でお茶休憩などもしながら、まぁ、とにかく呆れるほど買いました。
ここ最近、「月餅」の美味しさ(というか、胡麻あんの美味しさ)に目覚めたところがあって、肉まん買いがてらお菓子もいくつか試し買い。
 
で、今日の戦利品はこんな感じ↓

同發
肉包2個 \630
豆沙包2個 \630
蛋黄乃油酥 \284
栗子夾心餅 \158
聘珍樓
聘珍極上饅 \1,134
華正樓
にくまん 3×\420
崎陽軒
月餅(小豆マンゴー) 2×\130
金陵
チャーシュウ味噌まんじゅう 3×\180
焼鴨1/4羽 \525/100g
皮付焼豚 \525/100g
 全部で4000円ちょっと
永楽製麺所
チャンポンメン 2×\294
伊府麺 \735
桃源邨
元宵 8個入りで\1200くらい
焼餅 2×\200くらい
横浜大飯店
ポーク焼売8個入り \791

最後に立ち寄った「桃源邨」は、「ここの白玉団子美味しいですよ。……怪しい店だけど」と友人が教えてくれたところ。お粥の「謝甜記」近くの、私は存在すら気に留めたこともなかった小さなお店で、実に良い感じのお店だった。
 
黒胡麻あん入りの白玉団子「元宵」は中国唐代の宮廷デザートなのだそう。お店で食べることもできるし、8個入りのパックを買って帰ることもできる。店頭では焼餅や油条の類も売られていて、その油条がまた美味しそうだった。
 
お客さんが6人も入ればぎゅうぎゅうになりそうな小さな小さな空間、壁には薄紙に書かれたメニューがヒラヒラしている。
「友人に、ここのお団子が絶品と言われておじゃましました」
とおっかなびっくり伝えつつ、お団子と、あと焼餅もくださいと伝えたら、
「あらそう、ありがとう。食べ方、知ってる?」
と、お店のおっちゃんが食べ方と「うちの胡麻あんは美味しいよ」ということを情熱的に語ってくれた。
 
曰く、
白玉の3倍高さくらいの水を鍋で沸かし、沸騰したら(ここ重要)団子を沈める。15分くらい、フツフツと軽く泡立つくらいの火加減で(ここも重要)茹でたら浮かんでくるので、浮かんできてから更に1分そのまま待つ(とても重要)。お湯ごと器に盛り、レンゲですくって湯を切りつつ(これまた重要)、でも熱い胡麻あんで火傷しちゃうから一口で食べるような暴挙には出てはいけない(最強に重要)。碗のお湯は口直しにちょこっと飲みつつ、アツアツのお団子をいただく。
……と。
 
うちのは黒胡麻100%のあんこだよ、とおっしゃるので、「私黒胡麻のあんこ大好きです。でも期待して買うのにお饅頭には黒胡麻じゃないのも多くて」と返すと、
「そうそう」
「……けっこう小豆のあんの割合が多かったり」
「小豆を使うところはねぇ、でもまだ良心的なの。お芋使ったりね、あとはインゲンとか、青豆みたいな、そういう豆使っちゃうところも多いよ」
と、また情熱的にあんこの話が始まってしまったり。
 
素敵なお店ね、美味しそう!今度は食べにこなくちゃ!と友人と話していたら、お店で1人料理を食べていたおっちゃんが
「うん、ここ、ほんとに美味しいよ」
と声をかけてきた。ああなんて素敵なお店!
 
そんなこんなで、帰宅は5時過ぎ。中華街を満喫した一日だった。

中華街みやげいろいろ
茹でブロッコリーと葱油
羽釜御飯
ビール(琥珀ヱビス)

中華街で色々買ったよ、アヒルも買ったよとだんなに伝えたら、「家で御飯食べるー!」と帰ってきたので、ちょっと遅めながら我が家で親子3人での夕御飯。最近は夜8時半くらいになって「今から帰れそうだけど、夕飯まだなんだ……」と言われることが多くなってきていて(激ジョブ軽減?)、何より。
 
「金陵」の焼き味出したり、息子用にと買ってきた「横浜大飯店」のポーク焼売(息子は海老入りや帆立入りのはあまり好きじゃないそうで、シンプルな豚肉焼売というのは案外売ってないもので……)も蒸かしたりと、全体的に肉肉しい夕御飯。せめてもと、ブロッコリーを茹でて、色々添えて食べられるかなと「葱油」(長ねぎをみじん切りにして塩と胡麻油で和える)も用意した。
 
表面がカリッとクリスピーな食感になっている皮つきの塩味焼き豚に、今日も美味しい焼き鴨(アヒル)、甘めの叉焼が巻き込んであると思われる、ほんのり甘じょっぱい焼餅も美味しかった。今日は、「首」は友人と半分こしてもらってきたので、あとで骨と一緒にスープにする予定。
 
そうそう、「金陵」のお兄ちゃんに
「この首って、先日いきなりスープにしちゃったんですが、他に使い道ってありますか?」
と聞いてみたら、
「皮の部分はカリっとしていて美味しいし、そのまましゃぶっていただいて、その後スープにって感じでもいいんですよ」
と。そうか、食べても良かったのね。
 
食後に、さっそく胡麻団子。「1週間以内くらいに食べてくださいね」とお店のおっちゃんは言っていたけれど、我慢できずにさっそく茹でた。
 
お湯にぷかぷかと浮かぶ艶やかなお団子が実に綺麗で、囓ると中からとろりと真っ黒な黒胡麻のあんがこぼれ出てくる。まごうかたなき胡麻100%という味の餡で、餅と餡の分量のバランスといい、甘さといい、すんごく美味しかった。これは良いわー、これは美味しい。
 
中華街行ったら寄らなきゃいけないお店が、また増えてしまった。

10月24日 土曜日
風光明媚な明るいお店で。
「金陵」のチャーシュウ味噌まんじゅう
アイスウーロン茶

明日は朝9時には家を出るよ、だから週末だけれど8時くらいには起きなきゃいけないよ……という話を昨日していて、「場合によっては朝御飯摂らないでそのまま出かける感じになるかな」と思っていたのに、家族皆、真面目に早起き。一番早起きの私は、なぜか6時半に目覚めてしまったのだった。
 
それなら朝御飯をしっかり摂ってから行きましょう、と、蒸したのは、昨日買ってきた肉まん類の中のうち、あまり日持ちしそうにない風に見えた(=真空パック入りなどではなかった)もの。「金陵」の「チャーシュウ味噌まんじゅう」はなじみ深い551の豚まんくらいの大きさで、1個が180円とお手頃価格。「味噌」という文字に「一体どんな味なんだろう」と戦々恐々蒸してみたのだけれど、これが、すんごく美味しいチャーシューまんだったのだった。味噌と言っても「甜麪醤」系の味噌の味なので、要するに味は普通のチャーシューまん。
 
焼味が美味しいお店のチャーシューを使ったチャーシューまんなのだから当然のこと、チャーシューが素敵に美味しい。ざくざく切られた、歯ごたえを感じるほどのサイズのチャーシューがたくさん入っているのも嬉しいし、皮の方もふわんふわんの心地よい食感。皮の具合も、具の感じも、値段もサイズも、「ああ、もうチャーシューまんはこの先ここで買えば満足だわ」と思えてしまうほどに好みなタイプのチャーシューまんだった。
 
お供に冷たいウーロン茶。
カメラバッグに愛用のカメラと、先日届いたばかりの単焦点レンズと、偏光フィルターと、その他諸々詰め込んだら京成線に乗っていざ出発。

富里 「Cucina Tokionese Cozima」にて
 おまかせBコース \5000
 スプマンテ
 白ワイン(HOBNOB Chardonnay 2007)

京成線に乗って京成成田駅に向かい、そこからバスに揺られること18分。なんとも風光明媚な、田んぼや畑に囲まれたような風景の中にあったのは、南青山から移転して先週オープンしたばかりの「Cucina Tokionese Cozima」だ。
 
ホームページの中で使えるようなお店の写真を撮っていただけませんか、とお願いされていたので、お客さんがやってくる1時間ほど前からお店にお邪魔して、店内店外、仕込みをするシェフの姿など、色々写真を撮らせていただいた。単焦点レンズはかなりのじゃじゃ馬……というか、単に私が扱いきれていないだけなのだけれど、設定変えて色々撮って「下手な鉄砲」的に何割かは使えるものが撮れているといいな、みたいな感じに。
 
青山のお店はお客さんにとっては素敵なロケーションだった反面、働く人にとってはなかなか過酷な環境だったらしい。地階のキッチンは若干手狭で、何より「冬とか、一日太陽の光を見ないで終わっちゃうことがあるんですよ〜」と、以前小嶋シェフが嘆いていたのが記憶に残っている。
 
今度のお店はその反動のように、窓がたくさんの明るい店内。窓の向こうには大きなテラスがあって、そこからは併設のホースパークがよく見える。キッチンも広々していて、むしろ広々しすぎていて「なんかね、調理場でずっと走ってます」だそう。空気は綺麗だし、裏手で野菜を育てたりもできそうだし、9月頭の青山閉店から先週のオープン、そして迎えた2回目の週末ということで少し痩せられたようにも見えるシェフは、でもとても溌剌とした表情で楽しそうだった。
 
で、せっかく伺ったからには当然お食事もいただかなくては!と、ランチタイムが始まるのを待って、おまかせのコース料理をいただいてきた。地元産の野菜や旬のきのこ、近くの八街(やちまた)の名産品でもあるピーナッツなどなどを使った料理は、「ああ、小嶋さんの味だー」と思えるものばかりで、良い感じに肩の力も抜けた風のもの。
 
「まだね、なかなか"新しい料理"に取り組む余裕はなくて、今ある引き出しのものを使っている感じで心苦しいんです……」とおっしゃっていたけれど、色鮮やかな緑のソースをかけたスズキも、甘く炒めた玉ねぎときのこ、香ばしいピーナッツを合わせたソースを絡めた豚肉も、食べたことのない料理。デザートには、「トマトのジェラート」という不思議なものも登場して(でも美味しかった……すんごくトマト味なのに)、最後にはすっかりお腹一杯になった。
 
今日いただいた料理は、こんな感じ↓

  • 生牡蠣
  • 地元産野菜のテリーヌ
  • 帆立と蟹の温かいサラダ
  • イカのトマトソースのパスタ
  • スズキのグリル アンチョビ風味の緑の野菜のソース
  • 豚ロースのやわらかいグリル 地元産きのことピーナッツを添えて
  • トマトのジェラートと甘いいちじく
  • コーヒー

息子はパスタコースで、今日の選択メニューには入っていなかったのだけれど、好物のカルボナーラスパゲティを作ってもらっていた。パスタコースについてくるミネストローネは「お好きなだけ」とお代わり無料。開店前から店中に漂う良い香りに「いい匂いだね、お腹すいたねー」と呟いていた息子、「そうか、お腹すいたか!」と、笑っちゃうくらい大盛のミネストローネとカルボナーラを出してくれて、息子は歓声を挙げていた。
 
今日は東京からのお客さんも多数いたようで、店内は大盛況。今日はあいにくの曇り空だったので、webサイトに写真を載せるなら青空のものが欲しいし、あとは夜の風景も撮りたいし、だからまた近々お邪魔しないと!などと言いながらお店を後にした。
 
そう、ただ一つ、「これはなんとかしたほうが……」と思ったのは(お店の方たちももちろん「これはなんとかしないと」と鋭意対策中とのことで、先週よりは隨分改善されているとのこと)、「隣がホースパーク」=「虫(ハエ)が多い」ということ。根本的な原因が外にあるから、「とにかく入れない」「入ってしまったら駆除」という対策になるのだけれど、ゼロにするのはなかなか難しそう。せっかく雰囲気が良いお店なだけに、1匹飛んでいるのがいるだけでも興醒めな気分になってしまったりもするから……難しいです。

「金陵」の焼きアヒルの残り
「銚子丸」のうなぎ寿司・いなり寿司
抹茶入り玄米茶

すっかり満腹で、しかもワイン1本空けてすっかり良い気分で、千葉で少し買い物してからのんびり帰ると日も暮れる頃。
 
夕飯は昨夜の残りのアヒル肉を温めてつまみつつ、千葉の「銚子丸」のお店前で売っていたうなぎ寿司といなり寿司を適当に。
 
「夕方だからね、おまけしちゃいますよぅ!」
と、銚子丸の売り場のおっちゃんは1.5割引きほどにおまけしてくれて、ついでにお店で子供にあげている棒つきキャンディーをざらっと袋に入れてくれたのに笑ってしまった。袋入りの醤油まで、なんだか過剰に袋に入っている(これもサービス?)。醤油はありがたく、だんなのお弁当の添え物に使わせていただこう。
 
昨日も今日も美味しいものだらけ。
でも奥さん……実は帰宅後に、蟹が届いちゃって……(だから明日は蟹なわけよ……)。

10月25日 日曜日
カ!!!ニ!!!!
トゥルトゥルカレーうどん
ほうじ茶

息子は「家カレー」が大好きだけれど、それと並ぶくらいに「家カレーの最後に食べるカレーうどん」も好き。
今回、カレーを作ったその日のうち、まだ鍋に5人分以上残っているような状態だというのに
「で?明日はカレーうどん?」
と聞かれてしまって苦笑いしたのだった。
 
カレー鍋の方は一昨日くらいから、とうにカレーうどんにしてしまっても良いくらいの分量になっていたのだけれど、やっと今日になってからカレーうどん作り。いつもよりは多めのルウが残っていたので、たまにはこういうのも良いかもと、加えるだし汁を少なめにしたトゥルトゥルしたとろみたっぷりの、カレーの味濃厚なカレーうどんにしてみた。すっかり具も食べきってしまっていたので何もないのも寂しいなと、塩豚をスライスして茹でたものも加えてみる。
 
今回はいつもよりほんのり辛いカレーだったので、カレーうどんもいつもよりほんのりスパイシー。スープを「飲む」というより「啜る」という感じになるとろみ加減で、肌寒い今日にはぴったりな朝食だった。

「吉野家」の牛丼(並)
抹茶入り玄米茶

金曜も土曜もほぼ一日外出だったので、片づけないといけない仕事があれこれと。
今日はわたくし仕事をします!と、ずっとパソコンに向かっていたら、あっという間にお昼の時間。
「お昼どうする?」
のだんなの声に生返事していたら(スミマセン……)、
「牛丼!牛丼でどうだろう?」
と、家族分の牛丼を吉野家で買ってきてくれた。
 
なんだか久しぶりな感のある吉野家の牛丼。
そこそこボリュームのあるカレーうどんの後の昼御飯だったので、御飯をだんなに1/4ほど食べてもらってちょうど良いかなという感じ。
 
今日初めて知ったのだけれど、吉野家の牛丼の「特盛」は、御飯の量が「大盛」と同じで、肉の量は「並の2倍」なんですって。
御飯だけを食べてもらうのが申し訳なくて「ごめん肉もちょっと渡す」と肉もあげようとしたら、
「あ、いいのいいの特盛だから。並の倍量肉あるから」
と断られて、初めてこの事実を知った次第。……知ったところで、特盛は多分この先一生食べることはないと思う(思いたい)から、覚えたところで雑学の域を出ないのであるけれども。

ちぎりキャベツとプチトマトの肉味噌添え
「金陵」の皮付焼豚
カニ!(タラバ・ズワイ・毛ガニ)
アヒルの頭のスープの伊府麺
ビール(サッポロ黒ラベル)

今日はflashファイルもいくつかまとめて作ったし、画像加工もたくさんしたし、頑張った一日。だんなも、久しぶりにモンハンをたっぷりやれたようで、それぞれ充実した一日だった。
 
夕方から、私はのんびり「アヒルの頭」でスープをとりはじめ、だんなは蟹の準備。
 
だんなが数日前に「カニーカニー」と呟いて見ていたのは、「サイバラ水産」の開店セールページ。なんでも「西原理恵子が仮想店主を務める海産物ECサイト」なのだそうで、サイトには西原理恵子のイラストが満載で……こりゃ怪しい……という雰囲気が、あるようなないような。
 
開店記念ということで、購入者にはマグカッププレゼントということもやっているらしく、多分半分はそれ目当てと思われるだんなが
「土曜日に届くから!ね!」
と、いつの間にか購入手続きを済ませていたのだった。今買うと4800円する「3大カニ詰め合わせ」が、セール価格で3300円プラス送料800円だったのだそう。
 
通販の蟹では何度か痛い目にあったこともあるから、まぁハズレだったらハズレで……(マグカップ代が1500円だと思えば腹も立たない、なんて)と思っていたら、届いたのは「まぁご立派」と呟いてしまうほどの堂々たるサイズのずっしりとした蟹だった。
 
発泡スチロールの箱に入っていたのは、爪の部分も2本入ったタラバの足が6本ばかり、立派なズワイの足は8本ばかり、そしてずっしりと身の詰まった、カニミソも山盛りな毛ガニが1パイ。蟹じゃー!と、手拭き用意してキッチンバサミ出して、OXOのカニフォーク引っ張り出してきて、旭ポンズをつけながらバリバリむしってバリバリ食べた。最初っから「数日前にネイル塗ったばかりだけど剥げたって構いやしないわ」と全力で剥き始めたところに私の本気が伺えたと思う。
 
怪しいなんて思ってごめんなさい、と言うしかない感じの、蟹は充分満足できるものばかり。足1本で、口一杯に頬張っても溢れるくらいの身が取れて、2/3ほど食べ進んだところで「もう蟹はお腹一杯です……」と言えるくらいまで蟹肉を満喫することができてしまった。テンションが高いうちに残った蟹の身も全部ほぐして、「たらば」「ずわい」とシール貼ったタッパーにそれぞれしまって、蟹祭り終了。これで蟹チャーハンとか作ったらきっと幸せだ。この、残してタッパーに入れた蟹肉だけでも、スーパーなどで「蟹のほぐし身」として売られている商品の3000円分以上は軽くありそうな感じ。
 
そしてシメは、アヒルスープの伊府麺。
葱と生姜と共にことこと煮出したアヒルの頭のスープを塩で調味して、風味づけに焼味のたれ(アヒル用に、ミニ容器に詰めてつけてくれていたもの)をひと垂らし。刻み万能葱入れて、「永楽製麺所」の伊府麺をさっと茹でてスープと合わせた。
 
麺は粉の香りがするシコシコした舌触りの美味しいものだし、今日のスープも良い感じに美味しくできたし、シンプルながら素晴らしいシメの麺料理。蟹はほとんど食べなかった息子が1玉、私とだんなで2玉分け合って食べたから、5袋入りの残りは3玉。どうやって食べようかなー。
 
ああ、しかし、爪ボロボロよ。
明後日お出かけだからそれまで保たせておこうと思ったのに、塗り直し決定。