食欲魔人日記 11年03月 第2週
3月7日 月曜日
揚げ大根入りの牛肉煮込み。トロッと煮えました。
「Johan」の
 シュガースティック
 チョコブレッド
カフェオレ

昨日は千葉三越の「Johan」で朝ごパンのお買い物。
 
コーンパン買えるかなチョコブレッドもあるかなでも時間が半端だしなぁ……と思いながら見に行くと、焼きたてのものが出される棚にコーンパンがまだざくざく残っていて、売り場の普通の棚には無造作にチョコブレッドが並んでいた。
 
「コーンパンは買うでしょー」
「"大"がいいなぁ!」
「いやいや、大1個より小2個の方が満足度高いよ、経験上」
と、息子のリクエストを却下してコーンパンを1人2個分、
 
「チョコブレッドも……買っておこうか」
「1本!1本!」
「いや……さすがに多いでしょ、半分でいいよ」
と、またまた息子のリクエストは却下されて、チョコブレッドは1/2本購入した。ごめんよ息子。でも「買わない」という方向の却下ではなかったのだから、勘弁。
 
今日の朝御飯は、チョコブレッドをスライスして1切れと、新商品らしかった「シュガースティック」とかいった名前のミルクフランス風なパン。デニッシュ風の柔らかなスティック型のパンに甘いミルククリームがサンドされているものだった。ミルクフランスのような練乳の味ではないけれど、甘く優しい味で美味しいパンだった。
 
今日は月曜、野菜が届く日。今週の「ベジタS」は
 サニーレタス1玉・ほうれん草1把・小松菜1把・蓮根1節・ブロッコリー1株・トマト2個・たんかん3個
と、葉ものがたくさん。
 
久しぶりの蓮根、ブロッコリーやトマトは使い勝手が良くて、「あ、なんか今週は当たりだ」という感じだった。
 
奄美の生産者からのたんかん、自分で買って食べることはあまりない果物だけれど、前に飲んだたんかんジュースは素晴らしく甘くて美味しいものだった。みかんと同様、薄皮ごと食べてよいらしく、さっそく朝食に出そうかなと。

カプレーゼ
蓮根のXO醤炒め
揚げ大根と牛バラ肉の煮込み ブロッコリー添え
とり豆腐
羽釜御飯
ビール(サッポロ黒ラベル)

昨日はコートを着て出かけたのを後悔したほどの暖かさ。外出中、ほとんどコートは脱いで手にかけて歩いていたほどの陽気だった。なのに今朝はおどろくような寒さで、しかもどんどん寒くなる一方。雨も降っているし……と午前中窓から外を眺めると、なんと雪になっていた。既にうっすら芝生の上に積もりつつあって「ありゃまあー」と思いつつ、用事を済ませに郵便局へ。凍えるかと思った。
 
では夕御飯はあったかい煮物系にしましょうかねと、ブロックで買ってきた牛バラ肉を煮込むことに。だんなも帰ってこられるということで、「じゃあなかなか作れないでいたカプレーゼも作ろう」と。
 
とり豆腐が残っているし、牛バラはトマト煮とかより醤油っぽい味で食べたい気分だし、でもカプレーゼは明らかに洋風だし……と、いつも以上に(いや、いつも通りに?)ちぐはぐな献立になりそうだなと頭を抱えつつ、でも作りたいものを作ることにした。
 
大根も残っているということで、醤油味の牛バラ煮込みは「揚げ大根と牛バラ肉の煮込み」というのにしてみることに。料理雑誌に載っていた、「大鴻運天天酒楼」というお店のレシピの中華料理だ。
 
牛バラは一口大に切ってから一度湯通しして、それから醤油とオイスターソース、砂糖ベースの煮汁で煮込んでいく。八角などは入れず、香味系は生姜だけ。ある程度煮込んでから、一口大に切った大根をきつね色になるまで揚げて、それを肉と合わせて更に煮込む。片栗粉でテラッとさせたらできあがり。
 
我が家のいつものカプレーゼと、とり豆腐の残り。あとはちょうど蓮根が届いたところだったので、厚切りにした蓮根を胡麻油でステーキのように焼きつけて塩胡椒、最後にXO醤を加えてざっと和えた蓮根のXO醤炒めを用意した。お手頃価格のXO醤、高級XO醤、色々手元にあったけれど、今回は奮発してペニンシュラホテルのXO醤を使ってしまうことに。
 
じんわりと辛く、でも「辛い」というより「旨い」が先に来る感じのXO醤で、これは確かに美味しいかも。干し海老や干し貝柱のほぐしたの、赤唐辛子、あとは葱(いや、エシャロット?)などが入って「食べるラー油」的な外見ではあるけれどにんにく臭くはないからあれとは全く別物だ。ああこれはスペアリブとか海老とかにも似合いそう……と思いながら、こんがり焼きつけた蓮根に小さじ1杯ばかり和えてみた。
 
なかなか良い感じにビールにも似合い、御飯にも似合う組み合わせになった夕御飯。
揚げ大根の煮物は想定以上に大根が柔らかく煮え、ほくほくした食感は「ただ煮ただけの大根」とはまたちょっと違う感じ。大根たくさん余っているしと、2/3本分くらいの大根を使ってしまったら、さすがにちょっと多くて余ってしまった。

3月8日 火曜日
息子も大好き、今日は肉じゃが。
「Johan」のコーンパン
炒めウィンナ&スクランブルエッグ
カフェオレ
チチヤスヨーグルト

お気に入りのコーンパン、「Johan」のコーンパンで朝御飯。まんま同じ風なコーンパンを他のパン屋さんでも普通に見かけるようになって隨分経つけれど(そして並ばずに買えてお値段もお手頃だったりするからそれも重宝する存在ではあるのだけれど)、でもやっぱりJohanのそれはちょっと別格。
 
添えたのは炒めたウィンナとスクランブルエッグ、そしてチチヤスヨーグルト。
 
チチヤスは、先日だんなと2人スーパーに行った折に平置きの冷蔵ケースに積まれて特売になっていたもので、
「……あ、チチヤスだ」(好きなヨーグルトだ)
「……ふつうの」(低糖と普通のがあるけどやっぱり普通のが良いよね)
「……3月、20日」(賞味期限全部一緒かな、違っていたら賞味期限が一番先のにしよう)
と、目配せすることなく、そんな単語の羅列みたいな会話(にもなっていない呟き)をお互いほぼ同時に口にして、賞味期限が先の普通タイプのチチヤスヨーグルトを籠に入れたのだった。
 
「今……まるっきり同じ選択を、注目するポイントも同じ順番でヨーグルト選んだよね」
とだんなが笑っていて、そういえばそうだったねぇと笑ってしまった。
 
そんな感じで買ってきた久しぶりのチチヤスヨーグルト。
なんだか優しい味で好きなんだなぁ。

ほうれん草の胡麻和え
肉じゃが
豚汁
羽釜御飯
麦茶

大根あるしごぼうも人参もある。みんな大好き豚汁を作ろうかなぁ……と買い置きの豚肉を手にして、「でも豚汁だけに使うには多いよね」と、ついでに肉じゃがを作ってしまうことにした。肉じゃがと豚汁、ほうれん草の胡麻和えで気分は「肉じゃが定食」。
 
肉じゃがはスキレットを使ったいつもの小林カツ代さんレシピでの作り方。玉ねぎと肉を焼きつけて調味料をこってり絡めてからじゃがいもと水を加えてじゃがいもが柔らかくなるまで火を通せばできあがり。簡単にできるし味もしっかり染みる。
 
小林カツ代さんは大阪の方だからこの肉じゃがは薄切り牛肉を使った方がそれらしい味になるのだろうけれど、でも豚でもちゃんと美味しくできる。私は牛肉の肉じゃがでも豚肉の肉じゃがでもどちらでも好きだけれど、どちらかと言えば豚肉使用の方が馴染み深い味だ。
 
肉じゃががこっくり甘めに煮えたので、ほうれん草の胡麻和えは甘味はほとんどつけない調味で。具沢山の豚汁も美味しく煮えたところで、習い事から息子が帰ってきて早々スキレットを見て「肉じゃがだー!」と大喜び。
 
「肉じゃが、どのへんが良いですか、じゃがいもですか?」
と聞きながら今日は息子と2人の夕御飯、息子曰く、
「この、タレの染みた肉の味がたまらない」
だそうで。

3月9日 水曜日
ちょっと面白い「鮭レタス丼」
「Johan」のコーンパン・チョコブレッド
スモッち
たんかん
カフェオレ

昨日に続いて「Johan」のコーンパンと、少量残っていたチョコブレッドをスライスしての朝御飯。
 
卵添えたいけどなと冷蔵庫ひらいたところで「スモッち」と目があったのでこれはいいや、これがいいやと1人1個出してみた。今週頭に野菜セットと共に届いた「たんかん」は、給食で出てくるオレンジのように横半分にカットして出してみる。
 
「給食のみかんってこんな感じで出てこない?お母さんの時はそうだったけど」
「そうそう、こんな感じに切られてるよー夏の冷凍みかんは丸ごとだけどね」
「ああ冷凍みかん!あれ美味しいよねぇ……」
だんなの昨夜の帰宅はまたまた遅かったので、父ちゃんは通勤に間に合うぎりぎりまで寝かせてあげることにして、息子と2人ひそひそそんな事を話しながらパンをもぐもぐ、卵をもぐもぐ、たんかんももぐもぐ。
 
たんかんは、ぽんかんとネーブルオレンジの自然交配種の一種、なのだとか。みかんよりもバタくさい感じ……というか、タンジェリンのような濃厚な甘さがある。でもオレンジよりはみかん寄りで、鮮やかな色をしていて果汁がたっぷり。外皮の見た目はカサカサした印象であまり甘そうにも見えなかったけれど、しっかり甘く美味しかった。

小松菜とえのきの煮浸し
鮭レタス丼
豚汁
麦茶

今週届いたサニーレタス。もちろんサラダにして美味しくいただく予定だけれど、でもそれだけじゃ芸がない……と、
「夕飯、タコスかタコライスにするかなぁ」
と考えて、「いやいや、だったらサラダスパゲティという手もあるぞ」と、あれこれ検索。ちょうど魚も食べたいと思っていたところ、ケンタロウさんレシピの「鮭レタス丼」なるものをみつけた。
 
鮭は茹でてほぐし、ちぎったレタスと合わせて、和えるタレはマヨネーズをベースにすり胡麻、醤油、レモン汁などを合わせたもの。「胡麻マヨネーズだれ」という感じ。たれと鮭とレタスをざっくり混ぜて御飯に乗せて、仕上げに更にすり胡麻と、あとは一味唐辛子などパラパラかけたらできあがり。
 
味つけとしては「ツナマヨネーズおにぎり」に近いものがあるなと思いながら作ってみたら、まさにそんな感じのものができあがった。マヨネーズ味の「丼」と思うとちょっと違和感かもしれないけれど、案外これが悪くなかった。塩鮭でなく脂の乗りまくったノルウェーサーモンを買ってきたので、トロッとした口当たりの鮭がとても良い感じ。
 
あとはささっと用意した小松菜とえのきの煮浸しと、昨日たんまり作っておいた豚汁で簡単な献立に。
 
だんなが言うには、
「汁物では、"豚汁"と"とり豆腐"がツートップの至高!次点で舞茸とごぼうの吸物!」
なのだそう。「そんなに豚汁が好きか」、というよりは「そんなにとり豆腐が好きか」という方向に驚いたのだけれど、まぁそんなわけで豚汁はかなりの人気メニュー。でもだんなはなかなか夕飯に豚汁を口にできない状況なので、じゃあ明日の朝御飯は御飯と豚汁にしようかしらねと思いながら、御飯をたっぷり炊いておいた。

3月10日 木曜日
今日は山盛りカルボナーラ
バター醤油ごはん
豚汁
麦茶

せっかくお鍋にたっぷり作った豚汁、なかなかだんなに食べてもらう機会が訪れなくて、今日の朝に御飯と豚汁という組み合わせで出すことにした。
 
いつもだったら「卵かけ御飯」を出すところだけれど、手元にあるのはあまり新鮮とは言い難い卵だし、なにより今日の夜はカルボナーラスパゲティの予定だったから、卵の使用は自重して、代わりにバターと醤油を食卓に出しておいてみた。息子は(だんなも)「バター醤油ごはん」が大好きで、何かにつけて「食べたいなー」と言っていたので、たまには良いかなと。
 
アツアツの御飯のてっぺんに穴をぐりぐりあけて、そこにバターをひとかけら(大さじ1/2くらい?)落とす。御飯の熱でじわじわ溶かしつつ、上から醤油をぴゃっとかけて、で、軽く混ぜつつ食べる。
 
私はあまり混ぜずに、バター風味濃厚なところと薄いところを適当に交互に食べるのが好きだったりするのだけど、息子とだんなは2人してぐりぐりぐりぐりーっとかき混ぜて食べているのを見て、「……親子だなぁ」と思ってしまった。
 
大根がいい色に煮えた豚汁には刻み長ねぎをたっぷり散らしていただく。葱ごと煮るよりも、こうして最後に刻みたてのをパラッとかけるのが、シャキシャキした歯触りを楽しめて風味も良くて、こちらの方が好き。

ミックスサラダ
リングイネのカルボナーラ
ビール(サッポロ黒ラベル)

今日は夕飯までに帰ってくるから!と言い置いて出勤しただんな。先日、素晴らしく美味しそうなベーコンを買ってきたところだったので、「これはカルボナーラにしたいねー」とだんなと話していたのだった。約束通りに今日はカルボナーラ。大盛りたっぷり。
 
「3人分で山盛りならー……500g必要だよね?」
と、500g入りのディチェコのリングイネを一気に茹でる。
 
いかにも美味しそうな厚切りベーコンは、「ホエー豚のベーコン」とのこと。賞味期限間近ということで3割引で売られていたのだった。スーパーで買うようなベーコンは、炒めてもさっぱり脂が染み出てこないがっかりな感じのものばかりだけれど、これは炒めるとじくじく良い香りの脂がたっぷり出てくる。焼いているうちに表面がカリッと良い感じになって、そうしたところに茹でたてリングイネをばさりと。500gものパスタを和えるには手持ちの普通の鍋やフライパンではとうていサイズが足りなくて、出したのは「中華鍋」。
 
こんなボリュームのカルボナーラに「卵黄だけ使用」なんていうのもめんどくさくて、生クリームとおろしたパルミジャーノ・レッジャーノ、そして全卵をざっかざかと豪快に混ぜ合わせた。使った卵は4個。
 
私は一応一番軽くの分量を盛りつけて130gくらい。だんなが200gくらい、息子が170gくらい、という感じ。
テラッと艶のある良い感じのカルボナーラができあがり、美味しいトマトをたっぷり添えたサニーレタスのサラダも用意した。「とにかくカルボナーラをお腹一杯食べる」をテーマに、スープや他の副菜は無し。
 
今日は塩加減もなかなかばっちりにできあがり、脂を相当落としたのになおもジューシーなベーコンは期待以上にとても美味しいものだった。燻製臭がぷんぷん香り、それは本来のカルボナーラとは異なるのだけど(本来はパンチェッタを使う、パンチェッタは燻製しない)、でも極上の味のカルボナーラ。数日ぶりに家族3人で囲む食卓の楽しさも殊更だった。
 
……で、
「……あ、私ちょっと多かったかも……相当少なく盛ったんだけどな」
と最後の2口を平らげようとしていたら、だんなと息子からほぼ同時に
「だったら貰うよ」
「だったら食べるよ」
とお声が。3人分のパスタが500gでは足りなくなる日ももうすぐ間近ということか。

3月11日 金曜日
地震の興奮さめやらず、とりあえずタコライスなど用意する
コーンマヨパン
カフェオレ

だんなは朝ジム、今朝は息子と2人の朝御飯。
 
早起きしてほどなく出ていくだんながすぐに食べられるようにと、昨日パンを買ってきておいた。スーパー併設の、味は普通なパン屋さんだったけれどたまたま「1個89円」といった感じの特売をしていたので、それでいいかなー、と。
 
私の分はコーンマヨパン。マヨネーズ和えコーンが乗ったコッペパン風のもので、カフェオレ添えて。
明日は土曜日、今日お仕事したらお休み!とのんびり構えていた午前中、午後に大地震が来るとは想像だにしていなかったんだな……。

タコライス
ジュース(ネクターいちご&ミルキー)

午後早くに仕事が一段落してゲームしようかなとちょっとやり始めたところで、ガタガタガタ……と地味な音を立てて地震があった。あぁ地震か、なんか最近多いよね、顔を上げたら、居間に吊ったウィンドチャイムがチャリンチャリン鳴り始めた。あれが鳴ったということは震度2くらいあるのかな……と思った途端に、
「ガタガタガタガタッ!」
と、びっくりするような揺れになってきた。テレビのそばの簡単に作った棚が不安定に揺れて、ウィンドチャイムがじゃらんじゃりんと狂ったように鳴り始めて、とりあえず私は倒れそうなそのテレビ脇の棚を押さえてみたり。
 
背後の台所ではガチャンだのバサリだの不穏な音が次々聞こえてきたけれど、棚に手を当てて「ひいぃぃぃぃー」と言うくらいしかできなくて、でも本当に怖い時間はものの1分もなかったくらいじゃなかったかなと思う。
 
……で、地震がひとまず終わって最初にした事が、目の前のノートパソコンでtwitterに「ちょっっっっっっじしんーーーーーーーー」と呟いたというのが、我ながらそれってどうなんだろう。
 
棚の上に適当に積んだぬいぐるみがあれこれ落ち、台所では冷蔵庫と冷凍庫の扉が開いて不安定に揺れている。食器棚の扉のついてない部分から何枚か皿が飛び出し、でも幸いそれらは割れてはいなかった。別の棚から飛び出した籠に詰めていた小さな花瓶類のうち、1個が割れていただけで、あとはたいした被害もなく、一安心。
 
どこが震源?千葉?それとも東京?とテレビをつけると、「三陸沖 震度7」の文字。東北!?秋田が大変!と秋田に住む母宛に電話をかけても繋がらない。あれこれ散らばった台所を見て「どうしましょう……」と思っていたら、だんなから携帯に電話が入った。大丈夫?うん、こっちはまぁ、大丈夫。
 
とりあえず無事は確認できたし、この揺れでは鉄道なんか全く動かないだろうし、もとより今日の帰宅は相当遅くなると聞いていたから、
「無理せず帰らず、むしろ職場に泊まるといいよ」
と伝えて、家のお片づけ。なんとか片づけたところで、またえらく強い地震があって、「余震強すぎ!」とまた悲鳴を挙げていたのだけれど、そちらはまた別の茨城県沖震源の地震だったのだそう。
 
そんな感じで、徐々に弱くはなってきたものの、余震はずっと夜まで(現在9時までも)ぼちぼち続きっぱなし。今回の地震は、うねるような横揺れを伴うもので、「なんか……シケの時のクルーズ船の揺れに似ていてすごくイヤなんですけど……」と、船酔いみたいな気持ち悪さをずっと感じることになった。
 
秋田の母もひとまず無事で(でも停電しているらしい、テレビがつかず携帯も電話も繋がらないから情報収集のしようがなかったのだそう)、息子も無事帰ってきた。ちょうど体育の授業で校庭に出ている時に揺れたそうで、とりあえず一安心。地震の予知のひとつもしてくれなかった我が家のケダモノたちは、地震の揺れ自体よりもあれこれ降ってくるモノの方に脅えた感じでそそくさとベッド下に避難を完了していたのだった。
 
まぁ無事で良かったよね、怪我もなくね、と、体育の授業の体操着まんまで帰宅した(地震後教室には戻らず、そのまま帰宅することになったのだった)息子を早々風呂に入れてやり、余震の中で汁ものを用意する度胸もなく、ありものの挽き肉使ってささっとタコライスを用意して夕御飯にした。
 
今後ガスが止まっても困るので御飯を多めに炊いておき、並行して合い挽き肉をささっと炒めてタコミート用のスパイスで調味する。トマトとレタスは刻むだけ、シュレッドチーズは袋から出すだけ、とても簡単だ。
 
「せめて甘いもの飲んで、元気つけよう!」
と、先日みつけて買ってきておいた「ネクターいちご&ミルキー」を出すことにして、可愛いパステルカラーの飲み物を傍らにしての夕御飯。
 
「……甘いね」
「あっまーい!」
"ネクター"、"いちご"、"ミルキー"、好きなものばかりが合わさった飲み物だったけれど、合わさった飲み物はたいそう甘くて、2人で苦笑い。あまーいあまーい言いつつそれを舐めるように飲みながら、スパイシーなタコライスを食べた。
 
テレビでは(なんとあのテレビ東京までも)全チャンネルが地震ニュース。各地を津波が襲い、千葉の沿岸では石油工場で大規模な火災が発生していて、現実感が薄れてしまいそうな光景が飛び込んでくる。

3月12日 土曜日
夫不在の不安な朝ゆえ、ホットケーキを焼いてみる
ホットケーキ
バニラミルクティー

余震が続いた夜。
 
ウィンドチャイムをいっそ外そうかとも思ったけれど、震度2以上でチャリンチャリン鳴り始める良い仕事をしてくれる(良くも悪くも私はそれで必ず目が覚める)ので、そのままにして就寝。夜中、案の定何度もチャリンチャリンウィンドチャイムが鳴っていた。明け方にちょっとびっくりする勢いで揺れがあって飛び起きたのだけど、なんど長野北部が震源だったのだとか。……どうなっちゃってるんだろう。
 
夫は職場に泊まっているので、息子と2人のちょっと不安な朝御飯。
こういう時こそちゃんと美味しいもの食べなきゃ、わお♪と思えるものを作らなきゃと、ホットケーキを焼いてみた。バターミルク入りの米国製のパンケーキミックスは全粒粉入りのようで、ちょっと素朴な粉の色。卵と牛乳、オイルを混ぜてから2つのフライパン並べて次々焼いていく。
 
カルピスバター乗せて、今日添えたのはハチミツでなくメープルシロップ。ハチミツのあの甘さも好きだけれど、メープルシロップのサラリとした食感と香りの良さも格別。いただきものの良い香りのバニラティー淹れて、牛乳たっぷり注ぎながらいただいた。
 
電車はまだ完全復旧とはいかないようで、やっとこさ各駅停車が徐行運転を始めたところ……なんてニュースを見ながらだんなと電話。

タコライス
麦茶

9時半近くなって東京駅から千葉行きの総武線快速電車が動き出し、でも東京駅は大混雑の模様とtwitterで知る。この混雑が一段落してからのんびり帰ると良いよ、なんてやりとりしつつ、無事にだんなが帰宅したのはお昼を少し過ぎてから。電車はたいそうな混雑ぶりだったようだけれど、徐行運転制限もある程度解除されたようで、時間はさほどかからず(いつもの倍くらいはかかったらしいけど)、無事に帰ってきてくれた。
 
私の方は、「この感じじゃあ生鮮食料品の供給が数日ストップするかも」と、朝10時オープンのスーパーマーケットに買いだしに。牛乳、卵、肉、パン、野菜と果物などなどを買ってきてみた。考えるのは誰も同じようで、冷凍食品などはともかく、パンコーナーの棚はほぼ空っぽに近く、イングリッシュマフィンとドッグパン風のパンが残っていたのをとりあえずゲット。「……ビールも要る、かな?」と、ビールも数本籠に入れてきた。
 
お総菜屋や本屋、マツキヨ、ユニクロ、吉野家、不二家などが収まる駅ビルは全館休業、駅前大型スーパーも食料品売り場以外は休業とのこと。コンビニから物資が消え失せ、屋外から子供の笑い声が聞こえることもなく、現実感が乏しくなる一方だ。
 
でも、ともあれ、夫と無事に再会することもできて、ちょっと遅めの昼御飯。
 
昨夜のタコライスの材料がそっくりそのまま残っていたので、
「あんまりお肉の分量ないけどね、昼だしちょっと軽くで良いかな」
と、シリアルボウルにタコライスを用意して出した。
 
「僕ね、タコライス大好きなんだ!」
普通のタコスよりこっちの方が圧倒的に好き!と、息子。あったかい御飯にあったかいスパイシーミート、それに挟んだシュレッドチーズがやわやわと溶けていくのが幸せな味。シャキシャキレタスと甘酸っぱいトマトと……と、「米の御飯」には一見似合わない組み合わせにも思えるのだけど、これがなんでかすごく美味しいんだな。

サニーレタスのサラダ
ポークカレー スモッち添え
豚汁
ビール(銀河高原白ビール)

だんなもほぼ徹夜で(職場の椅子並べてそこで寝ようとはしたらしいけども)午後は爆睡、私も熟睡できず午後はちょっとうとうと。
 
起きたところで目にしたニュースは、福島第一原発1号機が爆発する様。地震そのもの被害、津波の被害に加えて、今度は首都圏まで被害の危険があるメルトダウンの危機まで訪れて、「え?私たちも逃げるの?逃げなきゃなの?てかどこまで逃げればいいの?」と頭が真っ白に。
 
だんなはまだ寝てるし……と呆然としながら、まぁだんなが起きたら話を聞こう、と、夕飯の準備を始めた。
こういう時こそ元気だしてちゃんと食べなきゃ!と、用意したのはカレーライス。幸いスーパーで赤札価格の国産豚バラブロックと米国産肩ロースブロックが売られていたのだった。1パックで済ませるには微妙な分量だったのでそれぞれ1パックずつ買っていた。玉ねぎじゃがいも人参は常備している。
 
煮込み用の玉ねぎ2個、じゃがいもと一緒に最後に入れる玉ねぎは1個、肉どっさり……と、作っていたら、水の加減を間違ったようでルウ1箱ではちょっと薄めの仕上がりになってしまった。慌てて買い置きのルウを1/2箱投入して、できあがりは「15皿分のカレー」。炊き出しでもしたいのかな、私は……と、両手鍋にたっぷりのカレーを見て苦笑いしてしまった。
 
「うーん……圧力容器まで壊れているかどうかが一番問題なんだけど……状況はシビアだねぇ……」
顔を曇らせるだんなと、「と、とりあえず窓閉めておけばいい?目張りとかはしなくていい?」と焦る私。
カレーは大変美味しく煮えた(しかも超たっぷり煮えた)けれど、原発が気になってしまってハラハラしながらの夕飯に。
 
そういえばゆで卵とかカツとかの用意はしていなかったからと、手元にあった最後の「スモッち」を出し、美味しいトマトの乗ったサニーレタスのサラダも出す。あとはそろそろ煮詰まりつつある豚汁も。お供に銀河高原の白ビール。
 
食後、再びネットとテレビで情報収集。
「……あ、放射線の強さ、爆発前よりむしろ下がってきてる……」
これは大丈夫かもわからんね、とだんなが言った少し後に枝野官房長官の会見もはじまり、「爆発は建屋のみ、格納容器によるものではない。原因は建屋内の水が金属と反応して発生した水素によるもの」とのことだった。とりあえず予想された最悪の事態は回避された模様だけれど、原発はまだまだ予断を許さない感じ。
 
夜になっても「緊急地震速報」のアラームが鳴っているし、実際千葉もけっこう揺れたりしたし、「まだまだ悪夢は終わらない」という状況だけれど、ちゃんと食べてちゃんと寝て、パニックにならずに情報収集して状況判断。明日もがんばろう。

3月13日 日曜日
今日は「カレーをおなかいっぱい食べる」日!
「サンジェルマン」のチーズボール
カフェオレ
たんかん

昨日、開店と同時にスーパーに駆け込んでお買い物をしてきたけれど、そういえばお肉お魚はカレー用の豚肉しか買わなかったのだった。地元駅前大型スーパーの開店時間は午前9時。
 
「だんなさんだんなさん、お買い物に行きませんか?私一人で行ってきても良いけど」
もし"お一人様1個まで"とかいうのがあったらなぁ……ということでだんなに声をかけて、急ぎスーパーに向かってみた。
 
開店直後だというのに、ヨーグルト類(牛乳やチーズ、バターは別)、総菜パン、豆腐や納豆など棚はほとんど空。カップラーメン売り場も空。レトルト系もほぼ全滅。こりゃあすごい、こんな光景見たことない……と、びっくりしつつ、とりあえず肉と、総菜コーナーのフライなどを買ってきてみた。開店早々、レジもかなりの混雑で、数時間後には肉も魚も乳製品も次々消え失せていったらしい(twitterで同じスーパーの棚の画像が数時間後に流れてきた)。
 
スーパーの総菜パンの品揃えは薄かったけれど、幸いにも駅前のチェーンパン屋さん「サンジェルマン」は粛々といつも通りに営業中だったので、今日の朝御飯はここで買っていくことにした。私の分はチェダーチーズとベーコン、玉ねぎをフランスパンの上部に乗せたボール状のころりとしたパン。オーブンで軽く温めてからいただいた。お供にカフェオレとたんかん。
 
福島原発は相変わらず予断を許さない状況で、福島第一原子力発電所は昨日海水の注水を開始した1号機に続き、3号機も同様に海水の注入を開始した。「燃料棒がxxcm露出」というニュースを見ても、それがどういう事態なのかが本当にはよくわかっていなくて、今日も落ち着かずネットとテレビの情報を注視する一日。
 
私は長らく、「放射線は浴びたら最後、服も建物も無意味」と思っていたけれど、今回のような「放射性物質が風に乗って飛び散るかもしれない」という事態においては、放射線を帯びた「放射性物質」はその通り「物質」なので屋内にいればある程度遮断できるのだそう(「放射線」は通り抜けるけど、「放射性物質」は通り抜けない)。放射性物質は洗えば落ちるし、つまり「スギ花粉」と似たようなものなので体内に取り込まないようにするためのマスクやタオルでの防御も有効。皮膚につけないことが大事なので皮膚を衣類で覆うことも有効。……なのだそうだ。
 
一応だんながその分野についてはそこそこ詳しいので、
「ホーサン入れるとどうなるのん?」
「窓って閉めておいたほうがいいのん?」
と、昨日からアホの子みたいにだんなに質問を繰り返している私。

「吉野家」の牛丼(並)
豚汁(ラスト)
麦茶

お昼は、「私、本屋見てきたい」と一人駅前に出かけたついでに吉野家で牛丼買って帰ってきた。駅前の吉野家は通常営業、けっこうな混雑。
 
持ち帰りで並2つと大盛1つくださいなと、袋に詰めてもらって持ち帰ってきた。
深夜に帰宅するだんなが時々牛丼を買って帰ることがあって、私も隣で1口2口お相伴にあずかる事があるけれど、1人前を1人で食べるのはとても久しぶり。
 
鍋に少し残っていた豚汁も出すことにして、豚汁には長ねぎぱらぱら、牛丼には紅生姜ぱらぱらかけつついただいた。
 
午後は買ってきた漫画よみよみ昼寝でもしようと思いつつ……眠れない。夜もやっぱり地震が気になってあまり眠れないでいるんだけどなー。

ポークカレー
うずら玉子フライ・串カツ
ビール(サッポロ黒ラベル)

夕御飯は、まだまだ残るポークカレー。調子に乗って山のように作ってしまったポークカレー。
 
午前中の買い物で、うずら玉子フライと串カツを買ってきたので、それも温める。
 
「サラダ用意できるけど出す?あとスープとか」
と言うも、
「いや……今日は"カレーだけをおなかいっぱい食べたい"気分?」
とだんなが言い、息子もうんうんと頷いているので、栄養的には大変よろしくないものの、まぁそれで精神の安寧が図れるなら、と、そんな感じで。
 
あいにく福神漬を買ってくるのも忘れてしまい、それだけがほんのりと物足りなかったりしたけれど、いつも通り濃厚で美味しいカレー。そしてきっと明日もカレー。