食欲魔人日記 00年3月 第3週
3/13 (月)
カレーうどん
抹茶入り玄米茶

カレーの最期はカレーうどんにすることに決まっている我が家。「カレーうどんにすると、鍋が不思議と綺麗になる」というだんなの実家の伝統らしい。残ったカレーにかつおだしを入れて、醤油と味醂で味をつければできあがり。簡単、簡単。

カレーうどんは私も大好物だけど、外じゃなかなか食べられない。
粗忽かつ不器用な私はすぐに茶色の点々を服に飛ばしてしまうのだ。ミートソースも論外だ。しかも、白い服着ている時に限って盛大に目立つところに点々をつけてしまうんだよなぁ。美味しいカレーうどんを外に食べに行ってみたい。そうすると、全身洗える黒い服ででも行かなきゃいけないんだろう、きっと。

100%オレンジジュース

忙しくて忙しくて、気が付くと昼の時間もとっくに過ぎていて、しかも外へでも食べに行く時間も無かったりした。
仕方なしに、すぐそばの自動販売機でオレンジジュースを買って飲む。せめてもと100%。うう、しかし切ない。

わさびのテリーヌ
ピーマンの肉詰め
ポテトサラダ with レタス
玉ねぎとわかめの味噌汁
御飯
よなよなエール、麦茶

駒場 橘屋の
 いちご大福
抹茶入り玄米茶

本日のメインディッシュはピーマンの肉詰めだ。
合挽肉に玉ねぎたっぷり、パン粉と牛乳少々入れてねりねり。ついでにじゃがいもを茹でてねりねり。こっちはポテトサラダにする予定。

じゃがいもには薄切り玉ねぎとにんじんを入れて、マヨネーズと塩胡椒。ついでにちょびっとのコンデンスミルク。そいでもって粒マスタードも少々。
私の母が作ってくれたポテトサラダにはこれにキュウリとリンゴも入っていた。塩を吸ってへチャッとなったキュウリの食感と、ポテトのほくほく感に混ざるリンゴのショリショリ感というやつがどうも苦手と思いつつ二十数年。結婚してから私が作るポテトサラダには、滅多にキュウリやリンゴは入らない。……でも、入らなきゃ入らないで、物足りなかったりなんかして。

小ぶりのピーマンにたっぷり詰めた肉詰めは12個完成。貰い物の薄切りパック、わさびのテリーヌも出して、食卓が整った。
肉詰めピーマンにはとんかつソースが良く似合う。でもケチャップも良く似合う。

そしてデザートはいちご大福〜♪
「いちご大福が食べたい。いちご大福いちご大福いちご大福〜」
と先日より呪文を唱えていたら、だんながお土産に買ってきてくれた。なんでも仕事で駒場に行った時に「いちご大福あります」の幟を掲げた和菓子屋さんを見つけたのだとか。熱い日本茶いれて、「愛の貧乏脱出大作戦」を罵倒しながら見つつ、いちご大福。

十年くらい前にブームになった時は、「そんなキモチワルイもの」と倦厭してついに食べなかったいちご大福だけど、改めて食べると、これが美味しい。白くてふわふわの塩味の饅頭皮にこってりしたこしあん、中にはころりとイチゴが1〜2粒。甘くて酸っぱくて良い感じだ。

3/14 (火)
サンドイッチ
 ポテトサラダとレタス
 チーズ
 ピーナッツバター
アイスカフェオレ

簡単なサンドイッチが食べたいな〜と思っていたので、おもむろに朝パタパタしながらサンドイッチを作る。
サンドイッチ用の食パン全てに薄くマーガリンを塗って、1つには昨夜の残りのポテトサラダをレタスと一緒に。1つにはスライスチーズ。最後の1つにはピーナッツバター。四角に切ったり三角に切ったりして盛り合わせて、アイスカフェオレと一緒にいただく。
こういうのも、結構美味しい。サンドイッチにするだけで、ピーナッツバター塗ったパンも妙に美味しく感じちゃったりなんかして。

シカゴピザの
 「カジュアルソーセージ」と「クリーミーライト」のハーフ&ハーフ
 フライドチキン
 ハッシュドポテト
コカコーラ

実は息子が熱を出して、だんなが仕事を休んで看病していたのであった。
心配しつつ、私も一緒に家で昼御飯。シカゴピザの宅配をだんなが注文してくれた。
新発売もの、バジルとトマトがたっぷり乗る「カジュアルソーセージ」とクリームベースのアスパラガス、コーン入りの「クリーミーライト」のハーフ&ハーフ。定番のチキンにポテトにコカコーラ。

もっきゅもっきゅとクリスピー生地のピザをつまみながら語る私たち。
「ピザって、イタリアのもんだよね〜」
「んだ、んだ。」
「でも、宅配ピザって、アメリカチックだよねぇ〜」
「うむ。フライドチキンでありコカコーラであり?」
「……イタリア人、怒ってないかな?」
「俺たちの文化を壊すなって?」
「でも日本の寿司の場合、アメリカではアボガドなんかが入って当然らしいじゃない。日本人はそれを"ありゃりゃ〜"と思って見ているわけで。そういう事なんじゃないの?」
「……なるほどー。」
「……なるほどー。」

R1/Fの
 野崎洋光シェフの 友禅芋サラダ(荏胡麻ドレッシング)
 彩ひじき
 チーズ豆腐春サラダ
豚肉の生姜焼き
茄子と玉ねぎの味噌汁
御飯
よなよなエール、麦茶

ドゥリエール
 ミルクレープ
カフェオレ

今日はホワイトデー。
「今年のホワイトデーは、"消えもの"にしました〜」
と言ってだんながくれたのは、大きな大きな箱だった。中にはホールのケーキ!ドゥリエールのミルクレープ、時価7000円である(いや、時価じゃないっす定価です、はい)。
ひゃ〜、一度見てみたかったホールのミルクレープが我が前に。きゃー、きゃー。
しばし喜びの舞を踊り続けてしまう自分である。巨大だ。圧倒だ。迫力だ。きゃー。

で、とりあえず、夕食。R/1Fのサラダが3種類。あとは簡単に豚肉と玉ねぎの生姜焼き。
R1/Fでは去年4月から今月まで月替わりで各店の料理人のスペシャルサラダを売ってきていた。今月はラスト。毎月密かに楽しみにしていたサラダも今月でおしまいだ。担当は、野崎洋光さん。麻布の「分とく山」の総料理長。有名人、らしい。
サラダ添付のリーフレットによると、今月のサラダはこんな感じ↓

・野崎洋光シェフの 友禅芋サラダ(荏胡麻ドレッシング)
 うれしい驚きがあります。
 ふ〜んと感心する楽しみがあります。
 ポテトがこんなに洗練された姿と繊細な味わいになるなんて。
 和食の達人、野崎シェフがサラダに新しい世界を開きました。

・彩ひじき
 鉄分豊富なひじき、食物繊維いっぱいの切干大根や蓮根。
 ヘルシーだけど地味になりがちな食材をオシャレなサラダに仕上げました。

・野崎流かぶの浅漬け
 昆布と塩だけでつくり出す、シンプルなおいしさの極めつけ。
 いくら食べても飽きることがありません。

・チーズ豆腐春サラダ
 春到来のうれしさが、この一皿に溢れています。
 目にも爽やかな若草色と淡い黄色。
 葉山葵の香りが効いた和風ドレッシングで、どうぞ。

友禅芋サラダは甘酸っぱい胡麻胡麻したドレッシングつき。ポテトサラダだというが、ねっとりねっとりした面白い食感のサラダだ。長芋が入り、牛乳が入っているらしい。彩ひじき、蓮根たっぷり青大豆たっぷり。ひじきと切干大根と、と食物繊維の塊のようで、ひとつひとつに手間がかかっている。蓮根は醤油を強めに甘辛く、切干大根はふわりと甘く煮て混ぜられている。おおお、御飯に合うおかずだ。だんなが気に入って、器を引き寄せて食っている。チーズ豆腐のサラダは、これまたねっとり系。ゼラチンで固められただしベースの山葵の香りのキラキラしたドレッシングがついており、具はタコにシメジにチーズに大根、ふきに筍。家ではとても全部は準備出来ない、具の充実ぶりがちょっと嬉しい。
今回のサラダ、けっこう当たり。かなり当たり。
サラダ3種と、生姜たっぷり、甘めの生姜焼きをおかずにして御飯をばくばくと食べる。

さて。せっかく最後なので、R1/F月替わりサラダを記した日記リンク集。
小山裕久は旨かった。石鍋裕、大ハズレ。そんな感じ。

 04月 : 熊谷喜八99.04.10
 05月 : 小山裕久99.05.06
 06月 : 山田宏巳99.06.1099.06.19
 07月 : 脇屋友詞99.07.0299.07.03
 08月 : 三國清三99.08.0399.08.08
 09月 : カルミネ・コッツォリーノ 99.09.01
 10月 : 譚彦彬99.10.05
 11月 : 落合務99.11.05
 12月 : 石鍋裕99.12.0299.12.03
 01月 : アリス・ウォーターズ00.01.0900.01.11
 02月 : 市川知志00.02.03
 03月 : 野崎洋光00.03.14

食後は感動のドゥリエールのホールケーキ。
お店で買ってくるケーキはいつも薄くて物足りなかった。ここのケーキを出す喫茶店も少なくないが、そこで出てくるものに至っては、「中心角5度」とも言えそうな心細い量だった。
「中心角90度、いや、せめて45度のミルクレープを食ってみたいのよ〜」
と言ったのはいつだったか。その悲願が今、目の前にある。360度、まるまるのケーキだ。きゃー。(←まだきゃーきゃー言っているらしい)
「鈍角に、食べます」
と宣言したものの、夕食が充実してしまって胃の空きはあんまりない。仕方なしに、90度で我慢。……って、そんなに食うのか、自分。

↓証拠写真。……でかいね、しかし↓
さすがに……多かった。ちょっと苦しかった。
当たり前だ、バカモノ。

3/15 (水)
お茶漬け 〜おとなの鮭茶漬け
麦茶

胃もたれ。
胸焼け。
顔のむくみ。

……やっぱり、ケーキは売られている量が美味しい量なのらしかった。中心角90度を食った翌日、私の内臓は不調であった。
というわけで、今朝は謙虚に茶漬けなどをすすってみる。御飯も少なめ、多めのつゆの中で御飯粒がふわふわ漂うような、やけに上品な茶漬けだ。
ああ。しかし、胃もたれ。

有楽町阪急 アンデルセン サンドイッチバーにて
 クラブハウスサンドイッチ
 アイスミルクティー

書類整理をしていたところ、見事に昼休みに昼御飯を食いっぱぐれる。
悲しい気分のまま午後の仕事で外に行き、帰りにちょいと有楽町阪急に寄り道して遅めの昼御飯。目指すはアンデルセン経営のサンドイッチショップだ。
ホットサンドイッチが5種類ほど、コールドサンドイッチが5種類ほど、そして各種の菓子パンが並べられたこのお店、飲みものも200円代だったりしてなかなか手軽なところである。メニュー左上に輝いていた「クラブハウスサンドイッチ」に惹かれてこいつを注文、700円。アイスティーは280円。

クラブハウスサンドイッチ。
なんでもスポーツクラブハウスで腹ごしらえ用に軽食として出されたのが名前の由来であるらしい。3枚1組のトーストの間に肉や卵や野菜が入る。
ここのも例外でなく、薄くカリッと焼けたトーストパンに各種の具。たっぷりのレタスに薄切りトマト、卵焼きに、一番上にはたっぷりのグリルチキン。皮目がこんがり焼けていて、ほんの少しカレー粉の香りがする。ガリガリと粗挽きの胡椒が効いていて、甘くないサウザンアイランドドレッシング状のソースがかかる、ちょっとオトナのサンドイッチだ。

プラスチックの飾り楊枝が刺さるパンをうやうやと持ち上げ、自分の口の高さよりも大きなサンドに齧りつく。ここで臆したら、2段目のパンが中身もろとも向こう側にずるりといっちゃうので、要注意だ。壁際の席で、誰も見ていない壁に向かってむがががが〜大口空ける自分。アンニュイな気分とは程遠い。
塩味の効いたこんがり鶏肉に、シャリシャリのレタス。甘いトマトにふんわり卵。クラブハウスサンドイッチは、美味しい。

R1/Fの
 野崎洋光シェフの 友禅芋サラダ(荏胡麻ドレッシング)
 彩ひじき
 チーズ豆腐春サラダ
ムサカ
御飯
よなよなエール、アイスコーヒー

ドゥリエール
 ミルクレープ
カフェオレ

ムサカ、とは。
ひき肉とトマトと茄子を重ねた、ギリシャの代表的料理である。……と『SNOW』に載っており、レシピを見ながらムサカなるものを作成。『SNOW』は雪印の広報誌。書店売りはされない50Pくらいの小冊子で、中身は食文化が満載だ。だんなが仕事の関係でいつも貰ってくるものを有り難くファイリングしてちょくちょく見ている。

で、そのムサカだ。玉ねぎとにんにくを炒めて、牛ひき肉を投入。塩胡椒とオレガノをふりかけて、トマトの水煮缶を投入、つづいてドミグラスソースも投入。くつくつ言い出したら卵を一個投入。そしてかき混ぜる。このソースと、オリーブ油でこんがり焼いた茄子の薄切りと、削りたてのパルミジャーノ・レッジャーノチーズと、パン粉。この4種類を耐熱皿に段々に美しく層状に重ね合わせ、オーブンで焼くこと40分。皿にひっくり返して盛りつければ出来上がり。要するに茄子入りミートソースといった風情だ。

「……スパゲッティに、合いそうだね。」
「太めのパッパルデッレに絡めたら、きっと美味しいね。」
と言いつつ、大きな耐熱皿にたっぷり出来たムサカをもしゃもしゃ食べる。茄子にトマトに肉に卵、チーズに油。滋養の塊のような料理だ。うう、カロリー高そう。でも美味しい。
箸休めに、不釣り合いながら昨日のサラダの残りも小皿に盛る。彩ひじき、しみじみ旨い。

そうしてそうして、今日も食後にミルクレープ。昨日の中心角90度に挑戦した後、あえなくちょっと残してしまった切れ端をつついて、今日のところは控えめにしておく。だんな、新たに30度担当。息子も昨日の45度の残りを担当。
そして残りは150度。シアワセだけど、先は遠いぞ、ミルクレープ。

3/16 (木)
PostPet シリアル

昨日、会社帰りにコンビニに寄ったらしいだんなが、妙なものを買ってきた。
「PostPet シリアル」
PostPetとは、言わずもがなの"ピンクのクマがメールを運ぶ"である。なぜゆえ、シリアル?
モモ顔がでかでかと印刷されたピンク色の紙コップのパックを振ると、中でカサカサ乾いた音がする。どうやらシリアルとは、シリアルケーブルではなくてコーンフレークの類を指すシリアルであるらしかった。一瞬、ケーブルがグルグル入っているのかと思ってしまったじゃないか。だんなったら何ケーブル買ってきたんだろ、と心中呟いてしまったじゃないか。
PostPetと言えばパソコンソフトの一種であるからして、PostPetで"シリアル"とくればパソコン関係語に解釈してしまうのも、やんぬるかな、なのであった。私が天然ボケ入っている所為ではない。決して。

早速、食す。袋入りのパフ状フレークの他に、スティックシュガーのようなものも添付されている。「ビタミンシュガー」と、ある。ピンクのカップの中にはピンクのプラスプーンまで入っており、どうやらこの紙コップにフレークとシュガーを入れ、牛乳ぶっかけて食え!ということらしかった。それだと切ないので、陶器の厚ぼったいボールにシャワシャワと移して食べる。

甘かった。「PostPetシリアル」はすこぶる甘かった。シリアルも甘けりゃ、ビタミンシュガーはもっと甘い。かけた牛乳は銭湯で飲んだフルーツ牛乳よりも甘ったるくなってしまった。
あんまり、美味しくなかった。しくしくしく。

銀座 Dear SOUPにて
 雨の日限定海鮮フカヒレスープ
 ライス
 アイスミルクティー
 グレープフルーツのデザートスープ

銀座5丁目の裏通りに位置するDear SOUPでは雨の日限定メニューが存在する。「海鮮フカヒレスープ」がそれだ。
一度食ってみたかったので、雨の中ほてほてと歩いて昼食をとりに行く。
さすがにお客も多くない。パンかライスかでライスを選び、セットメニューでアイスティーもつけ、隅っこの2人がけのテーブルについてスープをすする。トレーには、セットにすると自動的についてくるらしいグレープフルーツのトロリとしたデザートもついている。んんん、雨のふる寒い日のスープは結構嬉しい。

中華料理店で食べる値の張るスープに比べると、当然格段にチープな味だ。でも、椎茸やらえのきやらイカやらアサリやらがたっぷり入っていてなかなかいける。半透明のフカヒレもそれなりに入っている。醤油味のスープはちょっと薄口で、御飯を入れて食べると良い具合の雑炊になる。
そう、この店は「ねこまんま推奨店」だ。
「御飯にかけても、スープに御飯を入れても。パンも浸して食ってください。」とトレーに敷かれた紙にある。豆腐の味噌汁やじゃがいもの味噌汁は御飯にかけずにはいれらない私は、この店のこの姿勢に共感を覚えちゃったりなんかして。御飯、ひとすくいスープに放り込んで汁を吸ったところでぱくり。またスープに突っ込んでぱくり。結局「海鮮フカヒレスープ」は「海鮮フカヒレ雑炊」に成り果てていた。

「赤カブと牛バラの真っ赤なボルシチスープ」とか、「アサリとムール貝のブルーチーズ in クラムチャウダー」とか、ついでに「焼きバナナのチョコレートスープ」なんかにうずうずしている私は、実はこの店のファンなのかもしれない。

牛ロース薄切り肉の"牛バラ御飯"風
蟹入り広東風スープ (レトルトもん)
麦茶

ドゥリエール
 ミルクレープ
アイスコーヒー

「牛バラ御飯が食べたいな〜」と思って冷蔵庫を覗いても、あるのは牛薄切り肉だけだ。で、本来牛バラ肉の塊を使って作る料理をそのまんま薄切り肉に転用して、"牛バラ御飯"風。
生姜で肉を炒めて、湯と鶏がらスープの素と醤油と砂糖とオイスターソースと紹興酒投入。そうそう、「八角」も忘れちゃいけない。英語名"スターアニス"(アニスの香りで星形をしているから、だそうな)、和名は"大ういきょう"。東坡肉などの料理で香る、甘いような埃臭いような、鼻に松ぼっくりをつっこんだような感覚を受ける(←ちょっと意味不明)独特のハーブの一種だ。これを入れると一気に異国の香りになる。

肉を弱火でとろとろと煮込みつつ、ほうれん草を茹でておく。スープは湯で伸ばして卵を入れればよいだけのレトルトスープで手抜きをさせていただく。
肉はちょっと水気が多いところでとろんと片栗粉を溶いて、御飯にほうれん草と一緒にかければ出来上がり。ちょっと塩気が強くなったようで、恐々としながらテーブルに出したら思いの外バランスの良い味になっていた。御飯と絡めると塩気の強さも気にならない。うむ、良い出来だ。
でも多分、牛バラ肉を塊でごろんごろん入れて作った方が絶対美味しいのだろう。今度は塊肉を買ってこよう。

で、食後は今日もミルクレープ。3日目のミルクレープ。
残りは中心角150度ほど。だんなが20度、私が40度食って、残りは90度。明日は最後のミルクレープだ。さすがに少々食傷気味。

3/17 (金)
ぶんたん
ほうじ緑茶

ぶんたん1個でさらりと朝食。
グレープフルーツやオレンジなどの水分たっぷり系柑橘類が好きな自分としては、ぶんたんはちと物足りない。
柑橘類のくせに、この水分の無さは何なのだろう。薄皮の中の小房はプチプチとしていて果汁の漏れようがない。おまけに表皮の厚さはどうだ。もう少し謙虚になってはどうか、ぶんたん。剥きやすく食べやすいみかんを見習いたまえ。とはいっても、ぶんたん、嫌いじゃないのである。

マクドナルドにて
 てりたまバーガー M・Mセット
 カスタードパイ

「てりたまバーガーが出たらしいですよ。」
「しかもしかも、カスタードパイも新発売なんですって。」
と昨日だんなは私に囁いたのだった。目をキラキラさせて「ちょっと、奥さんっ!」って感じで話しかける彼は、まるでみのもんたのようだ。
で、我が家のみのもんたにそそのかされた私は素直に昼、マクドナルドに行ってしまうのであった。十数年後は紅茶キノコやブルーベリー健康法にはまるクチかもしれない。

てりたまバーガーのM・Mセット、アイスウーロン茶で。そして追加でカスタードパイ。
マクドナルドの卵入りバーガーは大好物だ。毎年毎年、月見バーガーの季節が来るのが楽しみな人は、私以外にも結構いるはずだ。
ゆえに、てりたまバーガー、結構嬉しい。いつもは甘すぎて食べられないこの店のてりやきソースも、てりたまバーガーとなると別である。うむ、やはり旨いぞ。卵でマイルドになったてりやき味がばっちしだ。しかもフライドポテトもタイミング良く揚げたてのやつだったりなんかして、それだけで上機嫌になっている自分だ。これでマックシェークが横にあったりしたらサイコーだけど、ここはぐっと堪えてウーロン茶で我慢(←ささやかなダイエット)。

カスタードパイは……なんちゅーかカスタードパイだった。以前一瞬売られていた「たまごぼーる」だか「たまごだま」だかいうデザートと同じ、真っ黄色のデレンと光るカスタードクリームがパイの中に。パイはアップルパイのやつと全く同じ。くは〜、甘い。ジャンクフードそのまんまの味だ。不味くはないけど……この喉の渇きを誘発するようなカスタードパイは、もう二度と買わないだろう。多分。

R1/Fの
 彩ひじき
鰹の叩き・刺身盛り合わせ
穴子・いくら・蟹・うにの寿司
わかめの味噌汁
御飯
よなよなエール、抹茶入り玄米茶

ミルクレープ
アイスカフェオレ

本日は、退社後に銀座のデパートでお買い物〜♪
先日買って気に入ったR1/Fのサラダを買い、その横の催し物コーナーに出ていた寿司屋で穴子寿司といくらやうにの盛り合わせ寿司も貰う。そして目指すは最地下の鮮魚売場だ。夕方遅くの鮮魚売場はパラダイス。分刻みで寿司や刺身や切り身の魚が安くなる。みみっちいと思いながらも、
「あとちょっと待ったらもっと安くなる……」
「まだまだ。このくらいでは私は買わなくてよ……」
と思わず売場をうろうろしてしまう。ああ、周囲には私と同じ目つきでフラフラとさまようおばさんたちがいっぱいだ。割引値をつけるマジックを持った店員の兄ちゃんが周囲の視線におびえつつ値札の訂正をし始めた。2400円から2000円に値下げされた本まぐろの中トロは1000円に。860円の盛り合わせは680円に。すばらしい。

「まだ安くなるかな……」
と刺身の前で兄ちゃんの動向を見守っていると、ぶりの刺身のパックを持ったおばちゃんがずずぃっとやってきた。
「ねぇ。これ、もうちょっと安くならない?なるでしょっ。ねぇ。」
と兄ちゃんににじり寄っていく。さすがにそこまでの真似はできず、そのまま鰹入りの盛り合わせパックを持って私は退場。

鰹の刺身にはやっぱり柚子醤油だろう。
だし醤油に瓶入りの柚子酢(高知土産で貰ったものだ)を入れて、煮きり味醂と酒も混ぜて、ほんのりほの甘くしてたれの出来上がり。たっぷりの刻み万能葱と刻みにんにくも用意すれば、カンペキ。
ビール飲みながら刺身つまんで寿司も食べて、御飯と味噌汁で鰹の叩き。"魚が食べたい"と思うと大抵、生魚になってしまう我が家である。あ 〜、今度はサバの味噌煮でもしよう。うむ。

そしてデザートはミルクレープ。4夜連続ミルクレープ。何だか大河ドラマ然とし始めた、ミルクレープの夕べである。
残りは中心角90度。だんな30度に私30度。息子は"ミルクポッキー"に夢中でケーキは食わず。
そうして残りは30度。大河ドラマはついに週末に持ち越された。

3/18 (土)
スワンベーカリーの
 シチューパン
 ストロベリーデニッシュ
カフェオレ

昨日退社後に買ってきた、会社そばのパン屋さん「スワンベーカリー」のパンで朝御飯。とろりと煮込んだクリームシチューが乗る"シチューパン"と、1ヶ40円の小さな小さなイチゴパン、"ストロベリーデニッシュ"。だんなには"焼きカレーパン"と"ウィンナーロール"、息子には"チーズスティックバー"。

結構美味しいパン屋さんなのである。
パンはどれも何というかキラキラしていて、「美味しいと思って貰えますように」という作り手の意気込みが感じられるのだ。この美味しさをだんなにも分かっていただきたくて、彼の大好物であるカレーパンやら色々を買ってきたのであった。

カレーパンには、ちょっと少なめながら濃厚に煮込んだようなカレーペーストが入っている。そして上にはチーズがとろけて固まっている。そのチーズのパリパリに焼かれた感じが香ばしくてかなり美味しい。……と横からだんなのパンを1口奪って分析してしまう私である。パリパリのデニッシュも、相変わらず美味だ。
そして、カフェオレを流し込んでどたばたと準備していざいざ外出。今日は給料握りしめて念願の外食の日、なのであった。

千駄ヶ谷 MANGIA PESCEにて
 前菜盛り合わせ
 ウニとアサツキのパスタ
 (桜海老とふきのとうの素揚げのパスタ)
 カサゴのアクア・パッツァ
 デザート盛り合わせ
 エスプレッソ
 スプマンテ、ブラッディオレンジのジュース

「尊敬してやまない日高さんのお店の常連になって、日高さんとお近づきになっちゃいたいんだもんね作戦」、第三回。

前菜やパスタ、メイン料理がコースになった「ホリディーランチ」なるものもあったけれど、今日はアラカルトにチャレンジしてみることにした。
食前酒のスプマンテをいただきつつ、マネージャーKさん相談しながらメニューを検討。前菜は「適当に盛り合わせにしてくれる?」とリクエストし、次はパスタ。私の目はずらり十数種類並んだパスタの1つに釘付けになっている。
「ウニとあさつきのパスタ」。
一度、ウニのパスタというのを食べてみたかったんだ。値段は2400円。お安くない。ちらりちらりと今日のスポンサーであるだんなを見やると、苦笑しながら
「いいよ。食べなよ。」
と。承諾を得たので、嬉々としてこれを注文。

そして、自分の分は何にするのか悩むだんなにK氏は言うのだ。
「今、旬のものですと……桜エビ、ですね。これを、やはり旬のふきのとうを素揚げにしたものと絡めます。この、ふきのとうの素揚げというのは"青柳"の小山さんから日高シェフが教わってきたのですが、"御飯にかけて食べると美味しいですよ"と言われたんだそうです……」
これがまた、美味しそうに語るのである、Kさん。だんなは勿論、これにした。

そして、メイン。他のものを食べりゃいいのに、今日もやっぱりアクア・パッツァだ。何をおいても、たとえ家で作れるようになっても、日高さんの店に来たらアクア・パッツァを食べてしまう私たちである。
「今日の魚は、カサゴですね……」
と手書きメニューを見ながらいうと、手持ちのメモ帳をぺらぺらとめくり、
「ああ、今日はお二人で食べるのに丁度良いカサゴが入っておりますよ」
とおっしゃる。メモには何が書いてあるのか。魚の数量、種類とg数の羅列なのだろうか。ぺらりと見ただけでツルツルと答えるKさん……プロの給仕人だなぁ……。

かくして前菜がやってきた。
6種類、みずたこのカルパッチョ、レンズ豆と海老のマリネ、イワシのグリル、モッツァレラチーズとフルーツトマト、鴨のコンフィ、塩漬け豚肉とキャベツのソテー。それぞれが小さく大皿に盛られている。ミズタコはツルリとわずかな歯ごたえと残して口の中で溶けてしまう。こんがり焼かれた魚の上には下仁田葱の柔らかいソテー。塩気の効いた豚肉には、甘く感じるキャベツが似合っている。どれも見かけは派手なものじゃないけれど、全部しっかり独自の味でまとまっていて、フォークを動かすたび、わくわくしてしまう。

そして、パスタだ。ほの甘いウニに、細かく切ったアサツキがたっぷり。他には何の具もない、さらりとオイルが絡むだけのようなパスタだ。ペーストになったウニが細めのパスタと一緒に口に入ると、口中「ウニウニウニウニウニ〜!」とあのウニの潮の香りが広がってくる。そして甘い。ひゃ〜、美味しい。うへらうへらと笑いながらパスタをすすって顔を上げると、桜エビパスタを食っていただんなもにへらにへらと笑っている。パリパリの桜エビに、カリカリに揚がったふきのとう。ほんの少し苦くて、甘い、春の香り。パスタの皿を取り替えるやいなや、
「あ、こっちも美味しい!」
「ああ!悔しい。こっちも美味しい!」
と言い合うお互い。どっちもどっちだ。美味しいんだから良いじゃないか。

スプマンテは無くなってしまい、今度はオレンジジュースを傍らに置いてもらって、メインのアクア・パッツァ。
大きめのカサゴは厳つい顔もそのままに、丸々皿に乗っている。たっぷりの自家製ドライトマトにオリーブにケッパーに大きなアサリ。Kさんが器用に2人分、取り分けてくれる。
「ほらほら、頬肉がこんなに大きいんですよ〜」
と説明しながら。
アサリやらオリーブから出た煮汁をたっぷり吸ったスープが下にひかれ、上には皮目がこんがり焼けたカサゴの半身。磯の香りとオリーブの香り、ケッパーの塩味。トマトの酸味と甘味。複雑なようでシンプルな、豪快な料理だ。これに惹かれて何度も何度も自宅でアクア・パッツァを作っているというのに、どうあがいてもここの味には及ばない。素材の差だけとは思えない皿がここにある。
オリーブも全部食べて、すっかり満足。

そして、デザート。
「フルーツのタルトに……今日は、リコッタチーズを使ったチーズケーキがあります。初めて作ったちょっと珍しいものなのですが。あとはティラミスやパンナコッタなど、いつものものもあります。」
との説明に、リコッタチーズのケーキとティラミスを注文。さんざん悩んで頼んだというのに、頼んだ後に
「……あ、きんかんのコンポートを使ったタルトも、あります。」
とにこにこしながら言う店員。今から言うな、こら。とツッコミを入れようとしたところ、
「盛り合わせにしますね〜」
と軽やかに言われてしまい、無言でうなずく私たち。盛り合わせられるものなら全種類盛り合わせていただきたい、と思いながら。

水気の少なめの、ポソリとした軽い感じのチーズケーキは、確かにリコッタチーズの香りが強くする。こってりと濃厚なティラミスと、皮ごと甘く煮た、ほの甘いきんかんのタルト。大皿にそれぞれ盛られたデザートを、2人でうきゃうきゃと分け合いながら貰う。息子はバニラアイスクリームをなめ回してご機嫌だ。
今日のランチも美味しかった。料理の美味も当然のことながら、美味しいものを教えてくれるスタッフとの会話も楽しいこの店は、やっぱり最愛の店だ。ううう、今日も色々学ばせていただきました。

そして。食事後に私は一つの決断を実行に移した。
「この店のホームページを、私に改良させて貰えないか。」
と提案するのだ。
既に独自ドメインを持ち、ホームページを開設していながら、どうも本来の店の魅力がホームページに活かされていないんじゃないか。私はずっとそう思っていた。私はサイト管理者3年の一応のキャリアもある。htmlもjavaもひととおり理解している。ついでに仕事は通信関係、ハードもソフトもそれなりには理解している。それを説明し「どうかいじくらせてください」とお願いしてみる。
とはいえ、無理じゃないかと思っていた。
こんなホームページ作成のプロでもない娘っ子の言うことなど、相手にされないんじゃないかと。

でも、Kさんも日高さんも、前向きに聞いてくれた。
「それは自分たちもお客さんに言われてわかっていた。丁度良いので、今度専務に会って、貴女の口から説明して欲しい」と。
「プロトタイプを作ったら、是非見せてくれ」と。
きゃー。ここまで旨くいくなんて。
お客に5千万円のシステム提案をするよりも緊張しつつ、でもこの上なく好感触の返事をいただいて、そのまま硬直しながら店を後に。
さー、本腰入れてサイトのデザインするぞー。photoshopも操るぞー。お〜!
そう、私はhtmlをいじくるのが大好きなのです。

新橋 ベジタリアンにて
 いちごジュース 250円なり

千駄ヶ谷から原宿方面へ歩く。表参道から銀座線に乗り、新橋へ。目指すは台場だ。今日の午後は台場で買い物。
喉が渇き、新橋の乗り換えついでに「ニュー新橋ビル」に寄り道してジューススタンドへ。"ベジタリアン"というその店、フルーツジュースは250円から、野菜ジュースは300円くらいから各種揃っている。フレッシュなのに案外安価で、いつもビジネスマンで賑わっている。チケット屋や名刺屋など、"オヤジくさい"店ばかりが入るこのビル、実は結構好きだったりする。とりわけこのジューススタンドは大好きだ。

新橋界隈に勤めているというのに"この店に来たことがない"、などとぬかしているだんなを引きずり、この店へ。
私はいちご、だんなはメロン、息子は熟睡中。
壁には「しゅんぎく」「大根」なんてジュース名もあったりして、ちょっとクラクラしてしまう。ショリショリの氷がたっぷり入る生ジュースって、おいしいよねぇ。

台場 ステーキどん にて  手羽の唐揚げ
 サーロインステーキ200gセット
 生ビール

台場DECKSで買い物。クッションカバーを買い、FrancFrancで福袋を衝動買いし、シンガポールのビールを買い、パレットタウンに移動して息子の服と息子の靴とワインを購入。大移動に疲れ果てて、「ステーキでも食って帰っちゃおうか」ということに。
「台場といえば、焼き肉……」(←DECKS1階に、それなりに旨い焼き肉屋がある)
「……!ダメだよダメだよ!今日いくら使ったと思ってるの!」
とファミリーレストラン然としたチェーンステーキ屋に入る。「どん」。千葉方面に多く展開しているステーキ屋だ。

私、サーロイン200g。だんな、サーロイン250g。息子、"おこさまセット"。
サラダとスープとパン(orライス)とドリンク付き。ビールも頼んでつまみに手羽唐揚げも注文。カリカリガーリックも注文。ステーキにかけるオプションたれらしい。

さすがに疲れていたか、ジョッキのビールを飲むと視界がぐらぐら揺れだした。多めのドレッシングがかかるサラダをつまみ、揚げたての唐揚げをつまみ。レアで焼いてくれと頼んだステーキは、「レアっちゅうより生」という出来だったけど、生肉好きな私は美味しく食べちゃう。付け合わせのじゃがいもににんじん、青菜もきっちり平らげて、ちょっと陽気になりつつ帰宅。
つかれたー、つかれたー、つかれたー。明日はごろごろしちゃうんだもんね。

3/19 (日)
ロールパン
クロワッサン
牛乳

息子パン。私もパン。だけどだんなはインスタントの「のりたま焼きそば」という面妖な朝御飯。
「朝から焼きそばなんて、良く喰うな〜」
と半ば呆れながら見ていると、だんなは焼きそばの他に御飯まで用意して「焼きそば定食♪」とか言っている。明星と丸美屋が提携して作ったという、「のりたま焼きそば」は普通の焼きそばにトッピングののりたまふりかけつき。

焼きそばに御飯。それで「定食」。ますます面妖な……と関東出身、母親は秋田出身の私などは思ってしまう。
「焼きそばだけじゃ足りないから、御飯出したの?」
と聞くと、
「違うよ。焼きそば定食が食べたいから御飯出したんだよ。だって、焼きそばはソース味だから、おかずなんだよ。」
という返事が。彼の言によると、
・焼きそばパンも、焼きそばがソース味だからおかずとして具になっている。
・お好み焼きもソース味だから、おかず。御飯と味噌汁つけて当然「定食」になる。
なのだそうな。

そういえば、昨今読者が多いと判明した、名古屋以西の方々からいただいたとあるメールにも「関東はお好み焼きをおかずにしないんですか!?」という驚愕の事実が書いてあったっけ。
自分としては「お好み焼きや焼きそばは単品で、おやつとか軽めの昼御飯に食べるもの」という理解が強い。御飯は……つけない……なぁ……。

「やっぱり変だよ。絶対変だよ。」
と言うと、
「じゃぁ、おゆきさん大阪の街角で言ってみ?"焼きそば定食は変です!"って。そしたら周り中から"変なのはお前や〜!"ってツッコミが入るから。」
それは……怖い。

とんこつラーメン
冷茶

「とんこつラーメンが食べたい気分」と、昨日マーケットで仕入れてきたラーメンを食す。
具はチャーシューとゆで卵。そうそう、紅生姜と万能葱のみじん切りも忘れちゃいけない。
白濁スープが大好物の私は、水炊きスープもとんこつスープも大好きだ。このこってり感がたまらない〜。

タコス
バリハイビール

昨日から、「タコスを食べよう!」と盛り上がる。台場にある輸入食材ショップ「DELI」でエスニック食材を色々眺めてしまったからかもしれない。「バリハイ」という、かつてバリで飲んで大層不味かったビールを見つけたので、これも入手してきた。不味いビールをあえて買って、「ほらほら、やっぱり不味い〜。そう、この不味さ!」と笑いながら飲むためだ。

牛ひき肉をタコスパイスで炒めて、後はトマトのみじん切りとレタスのざく切りとチーズを用意。サルサソースも準備して、タコシェルをレンジであっためればタコスの夕べの始まりだ。
U字型の、2つ折りミニクレープといった感じのパリパリの皮に具を詰める。私の好みの詰め順は肉、トマト、レタス、チーズ、ソースの順。彩り綺麗でこぼれにくい。わしわしと具をたっぷり詰めて、手をソースで赤く染めながらタコシェルにかぶりつく。異国の香りで、酸味と甘味。夏の料理のような気がしないでもないが、ビールにすこぶる合う気持ちよい料理だ。

で、不味くてたまらなかったハズの「バリハイビール」は旨かった。コクはそれほど無いけど、さらりと辛くて飲みやすい。イヤな香りも後味もない。
あの不味かったビールは何だったのか。バリの熱い夜が見せた幻だったのか。ていうか、冷えたビールなんてロクになかったからビールをオン・ザ・ロックで飲んでいた、その記憶ばかりが残っていたからか。
ともあれバリハイ、旨かった。バリの風景がシルエットで描かれたラベルもまたステキなのである。